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菌類とはカビ、酵母、キノコといった真菌を指し、大腸菌や納豆菌といった細菌(バクテリア)は含まない。 |
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真菌は真核生物であり、細菌は原核生物。真核生物は原核生物から進化した。 |
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動くかどうかによって生物を2分する二界説では、菌類は植物の仲間と捉えられてきた。 |
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しかし、分解と吸収を行う菌類は動物(摂食と消費)、植物(光合成と生産)とは独立の界を成すべきとの考えが生まれ、五界説が生まれた。 |
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最近ではDNAの比較分析により、進化の系統上、菌類は植物よりもむしろ動物に近いことが明らかになった。遊走子と精子の類似性はその証拠とも言える。 |
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菌類の基本構造は菌糸であり、目に見えるキノコも菌糸の集合体。 |
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菌類は昆虫に次ぐ多様性を有しており、胞子の形態により鞭毛菌類、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌類に分類される。この分類とカビ、酵母、キノコという分類は一致しない。 |
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菌類の多様性は他の生物との関係にも現れており、寄生、中立、片利共生、相利共生のすべてがある。 |
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菌類は生息場所も多様であり、ほとんどすべての環境に生息する。 |
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菌類は人間との関係も多様であり、医薬品原料を産生する一方、マイコトキシンによる食害、アレルギー反応による健康被害、文化財汚染を引き起こす。 |