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これからの博物館の在り方に関する検討協力者会議(第16回)議事録

1.日時

平成20年3月31日(月曜日)11時〜12時15分

2.場所

文部科学省「16F2会議室」

3.出席者

(委員)

中川委員、水嶋委員、小川委員,小林委員,佐々木(秀)委員,猿渡委員,菅原委員,鷹野委員,高安委員,竹内委員,名児耶委員,長谷川委員,浜田委員,山下委員

(事務局)

栗原地域活動推進室長 他関係官

4.議事概要

  • (1)「学芸員の養成に関するワーキンググループ」における検討内容についての報告があった。内容は以下のとおり。
    •  学芸員を目指す学生に大学に学んでもらいたいのは,生涯学習概論,博物館実習を含めて10科目で一応の結論をみた。ただし,委員の意見を全て網羅した内容であるため,中には大学院で扱った方がいい内容もある。今後,科目の精査が必要である。なお,従来の1単位科目を2単位にするだけでも,資格取得に必要な単位数は現在の12単位から17単位に上がってしまう。個人的には,この単位数を下回ってはいけないと思うが,数字ありきの科目改正ではなく,あくまで内容ありきという視点で,本ワーキンググループでも検討していきたい。また,文部科学省にも同じ視点で私学関係者と折衝してもらいたい。
  • (2)報告についての意見交換が行われた。委員の主な意見は下記のとおり。
    •  ワーキンググループの検討内容は非常に広範であった。ワーキンググループで収集した膨大なデータは今後の議論に非常に役に立つと思っている。
    •  「学芸員の養成カリキュラムに係る調査研究」において,シラバスの形にして改めて浮き上がった課題がある。今後,科目の構成にそれをどのように吸い上げるかが課題である。科目の具体的な内容というよりは,目標という面で構造的な話を詰めていく必要があると思う。
    •  大学で学ぶべき内容が,大学の認定の枠の中の話なのか,あくまで実務レベルを見据えた実践力までが必要なのかを,本協力者会議が明示しないとワーキンググループは動きづらいと思う。
    •  即戦力が必要というのは現場の声で今もそう感じている。しかし,その意味は新たに学芸員になった人が,あまりにも美術館・博物館のことを知らなさすぎることに起因している。大学で一定の下地が出来ていれば,現場に入ってからも叩けば響くものであり,それは即戦力に繋がっていく。学部レベルで最低限学んでもらいたい内容を現場の人から意見聴取すれば,より良いカリキュラムになると思う。
    •  カリキュラムの構造については,大学や博物館との対話が不足していることが否めない。実際,ある大学には情報が偏っていたり,誤った情報が伝わっている。我々が行っている学芸員の質的向上に関する議論の本来の意図が伝わっていない。情報開示や流布の面でも留意する必要がある。
    •  議論の中身を知らない人は,「新しい時代の博物館制度の在り方について」の報告書の内容からは薄まったと感じるかもしれない。
    •  今般の検討は,初めて広範な内容に突っ込んだ議論を行ってきたという意味で非常に有意義であったと感じている。この検討内容を今後の博物館にどのように位置付けていくのかは大きな課題である。また,大学・博物館関係者に誤解を与えないという意味で,文部科学省と調整しながら,適宜検討の内容を情報開示していきたい。
  • (3)事務局から,資料2に基づき,中央教育審議会答申「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について」の博物館関連部及び資料3に基づき,「社会教育法等の一部を改正する法律(案)の博物館関連部の説明があった。また,資料4及び資料5に基づき,平成20年度検討協力者会議のスケジュール等について説明があった。
  • (4)水嶋副主査から,資料6に基づき,「今後の大学及び大学院における学芸員養成等の在り方に関する海外調査」の概要について説明があった。

(以上)

(生涯学習政策局社会教育課)