2.交流を支援するスペース

  ア.休憩スペース

・ 高齢者の休憩,談話のスペースとして,また,高齢者福祉施設等との交流においては,介護者等の控え室として,交流を行うスペースと近接した休憩室やラウンジ等の休憩スペースを整備することも有効である。
・ 休憩スペースは,内装や家具に配慮するとともに,必要に応じて,空調設備,手洗い,給湯設備等を整備することも有効である。

  イ.ロッカースペース

・ 高齢者の持ち物を一時的に保管するため,交流を行うスペースに近接した位置にロッカーを設置するスペースを設けることも有効である。

  ウ.洗面,便所

・ 交流を行うスペースの位置を考慮して適切な位置に計画し,障害のある高齢者の利用を考慮し,手すりや車椅子で利用が可能な便所を設置することが重要である。また,洗面室,洗面コーナーを充実させることも有効である。
・ 必要に応じて,緊急連絡等の装置を設けるなど,安全面についての配慮を行うことも有効である。

  エ.玄関

・ 交流規模に応じた数の下足箱,傘立て等を適切に配置し,履き替えのための十分なスペースを確保するとともに,必要に応じて,手すり,腰掛けを設置するなど,高齢者に配慮した計画とすることが重要である。
・ 高齢者の利用する玄関は,児童生徒との接触事故等を防止する観点からは,教職員来客用の玄関を利用することが望ましいが,登下校時等における児童生徒とのあいさつなど日常的に自然な交流を図るためには,一体的なスペースとして整備することも有効であり,各学校の実情に応じ,適切に設定することが望ましい。

  オ.廊下

・ 必要に応じ手摺りを設け,段差がある場合には,車椅子の利用を考慮してスロープを設けるなど,安全な移動ができるよう配慮することが重要である。
・ 高齢者と児童生徒の動線が交錯する箇所については,特に,見通しがきくような計画とすることが重要である。
・ 移動時の転倒を防止するため,床材は滑りにくいものとし,壁には危険な角や突起の無い形状とすることが重要である。
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