・ 学校を地域の学習・交流の拠点して位置付け,学校を舞台に児童生徒と高齢者を はじめとした地域の人々が学ぶことを目的として集い,交流を図る。

第2節 高齢者との交流計画の策定

  児童生徒と地域の高齢者,社会教育施設を利用する高齢者,高齢者福祉施設に通所・入所する高齢者との積極的な交流を実現するためには,交流内容に応じた学校施設機能の設定を行うことが必要である。そのためには,以下に示すような観点に留意して交流計画を策定し,学校が高齢者を受け入れるための十分な体制を整えることが重要である。
  なお,交流計画の検討に当たっては,具体的なスケジュールに基づく高齢者との計画的な交流のほか,地域の高齢者が自由に学校を訪れることができるような環境の整備に留意することが望ましい。

  (1)交流計画策定の基本的考え方

・ 各学校,地域の実情等に応じ,高齢者との交流の目的や内容など教育課程への位置付けについて,教職員の共通理解を得た上で,交流の相手方や交流の内容を計画することが必要である。
・ 交流計画の策定に当たっては,交流を行う高齢者の要望を踏まえ,地域住民や高齢者施設の職員等を交えて協議を行い,長期的な視野に立ち,継続的な連携が図られるよう,児童生徒と高齢者の相互が無理なく交流できるこから実施する計画とすることが重要である。
・ 特に,高齢者施設との交流計画を策定する際には,学校の教職員が高齢者施設の機能,生活の時間帯,利用者の身体的制約の程度などについて,十分理解することが必要であり,学校と高齢者施設の教職員相互の連携を図ることが重要である。

  (2)交流内容,管理・運営方法の確立

・ 高齢者との交流内容及び交流時の管理・運営方法の決定に際しては,学校と地域の高齢者や高齢者施設の代表者,関係行政機関の担当者を含めた連絡協議会等を組織し,定期的にあるいは交流の機会毎に随時,連絡調整を行うことが必要である。
・ 交流を実施する際には,スケジュール,使用施設,使用機材など交流内容全般にわたり協議するほか,交流時のルールづくり,職員等の役割分担を明確にして,関係者に周知徹底する必要がある。また,校内での事故や災害等の発生に備え,緊急時の連絡体制を確立し,責任範囲を明確にすることが重要である。
・ 必要に応じ,交流時の来校者の増加に乗じた不審者の侵入を防止するため,使用エリアの限定,出入口における確認や,出入りカードの発行,訪問者バッジを付けるなど防犯のための対応を行うことも有効である。
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