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1 教師は、いじめを許さず子どもをしっかり守ろう!

 いじめを早期に発見し、適切に対応することで、いじめを長期化、深刻化、複雑化させないことが重要である。いじめを絶対に許さず、いじめられている子どもを徹底して守ることが大切である。

 教師、学校は、次の観点に留意していただきたい。

 教師は、日頃から子ども同士の関係や動向を注意深く見守り、子どものわずかな変化にも気を止め声をかけることを心がけ、得られた情報は学校内で共有することが大切である。

 教師は、いじめられている子どもに対して、絶対に見捨てないというメッセージを送ることが大切である。そのため、毎日の面談の実施、緊急連絡先の伝達、避難場所の確保、警察や福祉関係機関との連携などあらゆる観点からの支援が大切である。

 教師は、生徒会を始めとして、子どもたちが主体的に行ういじめ対策の活動を積極的に支援することが必要である。

 教師は、クラスや部活動等のルールづくりを子どもに任せ、責任感、自他の葛藤の解消方法、感情や行動を制御する方法等を学ばせることが大切である。

 教師は、被害者及び加害者以外の子どもに対し、当事者意識と自主自律の意識を高めなければならない。このため、再発防止のために何をすべきか、どのような行動をとり、気をつけるべきことは何か等について、反省と振り返りの機会を設ける必要がある。

 教師は、いじめが自殺という最悪のケースに至ることや後追い自殺が生じることを絶対に防がなければならない。そのために、子どもに対して、適切な時機に、生きる喜びや希望と同時に死と向き合うことを伝え、死を美化してはならないことを教える必要がある。

 いじめは、からかいや冷やかしなどから傷害や恐喝等の犯罪行為となり得るものまで段階(レベル)がある。このため、対応策においても、いじめの段階(レベル)に応じた方策を講じる必要がある。

 学校は、いじめられている子どもを守るため、保護者や地域、学校評議員、サポートチーム等の理解と協力を得て必要な情報を公開することが大切である。

 いじめの事実確認については、複数の教師がチームを組み、同時に複数者から聞き取りを行い、校長のリーダーシップのもと、教育委員会と連携を取りつつ迅速に初期対応の措置を検討する必要がある。

 いじめの実態把握や意識調査においては、子ども、保護者、その他第三者からの聞き取りを丁寧に行うなど状況把握の方法を工夫し、事実関係を正確に把握・分析した上、学校内での共通理解を徹底することが必要である。

 これまで他の教師や学校が取った対応事例を十分参考にして、多様なケースに対応できるノウハウを蓄積していくことが大切である。こうした事例の蓄積には、国や地方自治体の取組も必要である。

 いじめを見過ごさないよう、子どもの小さな変化に気づくためには、教師が子どもと向かい合い接する時間を確保することが必要である。このため、学校内での職務分担の見直しや文書事務・調査事務を軽減することが必要である。

 いじめ問題により適切に対応したり、子どもの変化に気付く感性を絶えず維持することができるように、教員研修を定期的に実施する必要がある。校長等の管理職が問題に適切に対応できる能力を高める研修の機会を設けることも重要である。


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