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教育用ICT活用能力認定試験概要

財団法人科学技術教育協会
「教育用IT活用能力認定試験」制定委員会

1.教育用ICT活用能力認定試験の趣旨と目的

 情報化のうねりが、社会の隅々に着実に浸透してきています。国策としてのICT活用人材育成が図られ、世界的に大競争時代に入りました。教育界おいてもその期待は多大であります。次期学習指導要領改定の動きも活発化してきました。既に、学校教育においても、「情報教育」、「IT利活用教育」、「教育の情報化」といった政策が展開しております。授業でインターネットを活用しているという話もすでに珍しくありません。しかしながら、本当にITは教室で有意義に利用されているのでしょうか。先生は、ITの本質を理解し効果的な授業や学級、学校運営を展開しているのでしょうか。情報教育からみた児童・生徒への学習指導力や評価力は適切でしょうか。学校の雰囲気や先生の好みよって、かなり不均一な状況にあるのではないでしょうか。仮に利用されているとしても、コンピュータや各種ソフトウェアの使い方(操作方法)の指導で手いっぱいというのが現実ではないでしょうか。これまで先生向けの様々な研修が行われていますが、先生自身がどの程度の情報リテラシーを身に付けているかの自覚はあるのでしょうか。その自覚は適切でしょうか。このような気持ちから、好評を得ている自己研鑚指向の先生向け「教育用IT活用能力の認定試験」を今回、改定いたしました。コンピテンシー・モデルと呼ぶ内容の充実を図りました。それに対応した確かなICT活用能力目標を再構成しました。
 教育の主体者である先生の力量は極めて重要であり、多くの努力がなされています。先生に求められているものを列挙してみると、健全な精神、誠実さや優しさ、時には厳しさ、責任感、規律や秩序、教える教科内容に関する専門性、指導力や評価力、児童・生徒に対する成長・変化の観察力、時代にあった科学・技術・経済の実態認識、そして文化や社会全体を見る眼といったことです。なかなか難しい職業であります。しかしながら人々がこれらを期待するが故に、古今東西、世界各国において、教育者が存在し、社会が尊敬するのでしょう。先生は、成長し続けることが求められています。その成長の過程を自己開発のための拠り所として、「情報教育」の分野において、「教育用ICT活用能力の認定試験」を改訂しました。
 文部科学省が『情報教育の実践と学校の情報化−新「情報教育に関する手引」−』で謳った情報教育における3つの柱、1情報活用の実践力、2情報の科学的な理解、3情報社会への参画、といった児童・生徒への学習目標は、とりもなおさず、先生の指導能力にも対応するものと考えられます。本認定試験は、これらに対応させて、3級、2級、1級といった3つの段階を設けて、先生自らの自己啓発のためのコンピテンシー・モデルを設定しました。先生自身がそれぞれのニーズに応じて、どのような資質・能力を持たなければならないのか、また現在、自分はどの程度なのかを自己評価する手段としても活用されることを願う次第です。教育用ICT活用能力認定試験は平成15年5月から開催しております。

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