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資料3−1

「教員のICT活用指導力の基準の具体化・明確化に関する検討会」平松案(061005)

1  ICTとは,ICT活用指導力とは
   ICTとは多義的であるが,ここでは0,1で処理するデジタル情報を扱うコンピュータ等と考える。また,ICT活用指導力とは,1分かる授業,2情報教育(情報活用能力育成),3校務の情報化の内,特に12を指すと考えるが,送付の資料から判断し,ここでは「分かる授業」に焦点を当て,ICTを活用した授業を進める力量と考え,これに要するポイントを述べる。
 「ICT活用指導力」の定義については,別途検討を待つ。

2  操作可能教員・指導可能教員
   従来の操作可能,指導可能という基準が曖昧な上,例え指導可能教員であっても,指導経験を持たない者もあった。第一段階としての教師の基盤となる力量形成とコンピュータを活用した授業推進には一定の効果を見たものの,現状にそぐわなくなった。

3  学習指導要領との関係
   小中学校の学習指導要領には,「コンピュータや情報通信ネットワークの活用」という文言があるものの,教科「情報」で述べられている情報教育の3本柱,「情報活用の実践力」「情報の科学的な理解」「情報社会に参画する態度」の記述がなく,大方の教師が情報教育を正しく理解していないのではないかという危惧がある。また,情報教育の,発達段階における体系化が十分とは言えず,議論もあまり進んでいない現状がある。そこで,ここでは「学力に寄与する」ICT活用指導力とする。

4  緊急性
   児童生徒,教職員を含め,学校ではネットワーク社会特有の様々な事案が発生しており,教師の指導力とともにモラル,セキュリティーに対する認識を高める必要が生じている。

5  発達年齢との関係
   これまでは,小・中・高等学校をおしなべて,一律の「操作可能,指導可能」の基準で指導力を向上してきたが,ひとまずの情報教育の広がりを見,学校種別に特色を持った取り組みが展開されるようになった現状では,学校種別に多少の意味合いを変えてもいいのではないかと考える。

6  基準の枠組み試案 (教科指導における基礎・基本となるICT活用指導力 として)
 
(1) 枠組み
   次の枠組みで,学校種別ごとに多少の軽重や意味付けを変えて点検することを提案する。
  小項目 小学校 中学校 高等学校
操作 ハードウェア知識      
ハードウェア操作      
指導 Webコンテンツ選択技能      
ソフトウェア活用
・教育用アプリケーション
     
授業の設計と評価
・活用イメージ ・簡単教材作成
     
モラル セキュリティーの知識と実践力      
情報モラル指導力      
従来の板書等による場合より優れた効果を上げる典型的な事例を示す。↑
(2) 小項目についての説明
 
Webコンテンツ選択能力:Web上の様々なコンテンツを検索して,目的とするものを選択し,授業で活用できる能力を持つとともに,活用経験を持つ。(例)… 。
ソフトウェア活用:授業の中で活用できるソフトウェアをいくつか熟知するとともに,授業で活用した経験を持つ。(例)… 。
授業の設計と評価:使っていない教師の多くが,実際の授業でどのような場面でどう活用し,また,どういった効果があるのかを知らないことが多い。そこで,授業イメージとしていくつかの展開例を知っており,経験していることが必要である。(例)… 。
また,プレゼンテーションソフトに動画や静止画を貼り付けて提示したり,簡単なリンク集を作って児童生徒に提示できる実践力を身につける必要があると考える。(例)… 。
セキュリティーとモラル
当然であるが,学校におけるセキュリティーの確保と,児童生徒への情報モラルの指導力は不可欠である。(例)… 。


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