情報活用能力の3観点
| 分類
| 情報教育に関係する指導内容
| 学習活動例
|
情報活用の実践力
| 課題や目的に応じて情報手段を適切に活用する
| ・コンピュータの基本的な構成と機能を知り操作ができること。
コンピュータ、キーボードやマウスなどの入力装置、表示装置、プリンタなどの出力装置で構成されている最も基本的なコンピュータの構成について知らせる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
適当な文章を入力し、それを編集したり印刷する操作を通して、コンピュータや入出力装置の役割を理解する。 |
・コンピュータの利用形態を知ること。
パーソナルコンピュータの利用形態は、文書処理、データベース処理、表計算処理、図形処理等に分けることができることを知らせる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
各種のアプリケーションプソフトウェアの基本操作を実習し、文書処理、データベース処理、表計算処理、図形処理等の相違を理解する。 |
・ソフトウェアを用いて、基本的な情報の処理ができること。
文書処理ソフトウェア、データベース処理ソフトウェア、表計算処理ソフトウェア、図形処理ソフトウェア等の中から選択し、それを用いて生徒自身が身の回りにある情報を処理できるようにする。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
文書処理ソフトウェアを利用して学校紹介文を作成する。 |
必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・創造する
| ・広い範囲から話題を求め、話したり聞いたりして、自分のものの見方や考え方を広めたり、深めたりすること。
テレビ、新聞・雑誌、コンピュータや情報通信ネットワークなどの様々な情報手段を通して収集できる情報も含めて、発想や認識のための材料としてとらえること。 |
国語(A話すこと・聞くこと) |
新聞、テレビ、インターネット等を利用していろいろなニュースを参照し、関心の持てた記事について概要と自分の意見をまとめる。 |
・広い範囲から課題を見付け、必要な材料を集め、自分のものの見方や考え方を深めること。
課題を見付け、それを解決するために、コンピュータによる情報検索、図書館や博物館等を利用して資料を収集する能力を養う。 |
国語(B書くこと) |
興味のある小説家について調べ、その人の略歴や作品についてまとめ感想を書く。 |
・自分の意見が相手に効果的に伝わるように、根拠を明らかにし、論理の展開を工夫して書くこと。
有効で適切な情報をテレビ、新聞・雑誌、コンピュータや情報通信ネットワークなどの様々な情報手段を通して、広い範囲から収集し、これを積極的に活用すること。 |
国語(B書くこと) |
自分の進路に対する考え方をまとめるために参考資料をいろいろな手段で収集し、それを効果的に使って発表する。 |
・目的をもって様々な文章を読み、必要な情報を集めて自分の表現に役立てること。
収集した情報を取捨選択したり加工したり挿入場所を検討するなどして、著作権に注意しながら自分の表現に役立てること。 |
国語(C読むこと) |
自分が興味を持つ作家について調べ、作品の特徴や作品に対する感想をまとめる。 |
・地域の規模に応じた調査(都道府県)
幾つかの都道府県を取り上げ、地理的事象を見いだして追究し、地域的特色をとらえさせるとともに、都道府県規模の地域的特色をとらえる視点や方法を身に付けさせる。 |
社会(地理的分野) |
インターネットを利用して、様々な規模の地域の地理的事象を見いだして追究し、その地域的特色をまとめる。 |
・コンピュータや情報通信ネットワークなどを積極的に活用するなどの工夫をする。
情報や情報手段を適切に活用できる基礎的な資質や能力を培う観点から、コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を積極的に工夫すること。 |
社会(地理的分野) |
インターネットを利用して様々な地域に関する地理情報を収集し、コンピュータでそれを地図化して学習する。 |
・(分野の目標)
現代の社会的事象に対する関心を高め、様々な資料を適切に収集、選択して多面的・多角的に考察し、事実を正確にとらえ、公正に判断するとともに適切に表現する能力と態度を育てる。 |
社会(公民的分野) |
インターネットを利用して日本の少子化について調べ、数値的データに基づく現状の分析と、社会に及ぼす影響についてまとめる。 |
・(分野の目標)
観察、実験を行うに当たっては、表やグラフの作成、コンピュータなどの活用、実験レポートの作成や発表などを通して、表現力を養うようにすること。 |
理科(第1分野) |
物体の振動によって出た音について、コンピュータを用いて音の大小や高低の違いを調べ、考察する。 |
・(分野の目標)
観察、実験を行うに当たっては、表やグラフの作成、コンピュータなどの活用、実験レポートの作成や発表などを通して、表現力を養うようにすること。 |
理科(第2分野) |
気象台や測候所のWebページから気象情報を収集し、それを基にして気象と自然災害の関係をまとめる。 |
・(指導上の配慮事項)
器楽指導については、指導上の必要に応じて弦楽器、管楽器、打楽器、鍵盤楽器、電子楽器及び世界の諸民族の楽器を適宜用いること。 |
音楽 |
シンセサイザーの基本操作や奏法を学び、自分の持っているイメージを電子音で表現してみる。 |
・(指導上の配慮事項)
五線譜による記譜だけではなく、文字、絵、図、記号、コンピュータ等機器を活用した方法なども含め、創作したものを記録する方法を工夫させ、生徒の個性的な創作や自己表現を一層活発にすること。 |
音楽(A表現) |
作曲用ソフトウェアを利用して楽譜をキーボードから入力し、ファイルに保存した複数のデータを同時に編集することでいろいろな表現をしてみる。 |
・表したい内容を漫画やイラストレ−ション、写真・ビデオ・コンピュ−タ等映像メディアなどで表現すること。
コンピュータという道具を使ってどのように楽しく豊かに表現するのかを学習すること。 |
美術(A表現) |
ディジタルカメラやペイント系ソフトウェアを使い架空のおかしのパッケージデザインをする。 |
・伝えたい内容を図や写真・ビデオ・コンピュ−タ等映像メディアなどで、効果的で美しく表現し伝達・交流すること。
情報化社会に不可欠な美的機能を学習し、他者に対してビジュアルに美しく働きかけられるコミュニケーション能力の育成を目指す。 |
美術(A表現) |
ディジタルカメラやディジタルビデオカメラなどで撮影したデータを組み合わせて「美しさ」というテーマで作品を作る。 |
・衣服と社会生活とのかかわりを考え、目的に応じた着用や個性を生かす着用を工夫できること。
コンピュータを活用して、衣服の組合せを工夫したり、流行について討論するなどの活動を取り入れ、日常生活における実践につなげることができるようにする。 |
技術家庭(家庭分野/A生活の自立と衣食住) |
グラフィックスソフトウェアなどを利用して、コンピュータ画面上でいろいろな衣服の組み合わせを試みる。 |
・(指導計画の作成上の配慮事項)
コンピュータや情報通信ネットワークを使うことによって、教材に関する資料や情報を入手したり、E-mailによって情報を英悟で発信したりすること。 |
外国語 |
英語による電子メールで海外の学校と意見交換する。 |
・情報を収集、判断、処理し、発信ができること(「情報の収集、判断、処理」との関連で再掲)。
生徒一人一人が主体的に問題を発見する学習活動を設定し、その問題を解決する過程を通して、必要な情報を収集、判断、処理すること。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
携帯電話に関する資料をインターネット等で調べ、それもとに携帯電話の将来について自分の考えを発表する。 |
・ソフトウェアを選択して、表現や発信ができること(「情報表現」との関連で再掲)。★選択★
Webページやプレゼンテーション用資料、劇画等を制作すること。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
プレゼンテーションソフトウェアを利用して、出身中学校の特色を発表する。 |
受け手の状況などを踏まえて発信・伝達する
| ・情報を収集、判断、処理し、発信ができること(「情報の発信」との関連で再掲)。
相手の心を傷つけないように配慮しながら情報を発信し、相手に情報が正しく伝達及び理解されるように注意させる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
グループ内で役割を分担し、いろいろな用件の電子メールを相互に送受信し、その内容が適当なものであったかを相互評価する。 |
情報の科学的な理解
| 情報活用の基礎となる情報手段の特性
| ・ソフトウェアの機能を知ること。
コンピュータは、ハードウェアとソフトウェアで構成されており、コンピュータを目的に応じて働かせるには、ハードウェアを動かすためのソフトウェアが必要であることを知らせる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
簡単なソフトウェアのインストール及びアンインストールの作業を通して、コンピュータにおけるソフトウェアの役割を理解する。 |
・情報の伝達方法の特徴と利用方法を知ること。
コンピュータを利用した情報の伝達方法の特徴と利用方法の学習を通して、目的に応じた適切な利用手段が選択できるようにする。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
はがき、電話、電子メールを比較して、伝達する内容、相手、環境などでどのような違いがあるか調べる。 |
・マルチメディアの特徴と利用方法を知ること。★選択★
コンピュータを利用することによって、動画、静止画、音楽、音声、文書など多様なメディアの素材を、ディジタルデータとして取り扱い、各種のデータを複合して一元的に活用する操作が可能になることを知らせる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
電子百科事典を利用して、印刷された百科事典とどこが違うかについて話し合う。 |
・ソフトウェアを選択して、表現や発信ができること(「マルチメディア」との関連で再掲)。 ★選択★
マルチメディア用ソフトウェアやアニメーション用ソフトウェア等を目的に応じて選択し、コンピュータ上で実際に制作を体験させる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
動画、静止画、音楽、音声、文書など統合してたコマーシャルを作成し、異なる形態のデータを統合して扱うことの利点を考える。 |
情報を適切に扱ったり、自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法
| ・(指導上の留意点)
数値計算を行う場面では、必要に応じて、そろばん、電卓(グラフが表示できるものも含む)、コンピュータ等を活用して、学習の効果を高めるよう配慮する。 |
数学 |
複雑な数値計算を行う場面で、電卓のメモリ機能を使って効率のよい計算を行う。 |
・(指導上の留意点)
疑似体験、視覚的な把握理解、性質の発見等に電卓(グラフが表示できるものも含む)、コンピュータ等を活用するよう配慮する。 |
数学 |
グラフ作成ソフトウェアを利用して、関数y=ax2とそのグラフの関係を確認する。 |
・エネルギーの変換方法や力の伝達の仕組みを知り、それらを利用した製作品の設計ができること。★選択★
製作品の動作を機械的あるいは電子的に制御する方法については、「技術分野/B情報とコンピュータ」との関連を図って一層発展的に取り組ませること。 |
技術・家庭(技術分野/A技術とものづくり) |
簡単なロボットを使ってコンピュータによる制御を体験する。 |
・プログラムの機能を知り、簡単なプログラムの作成ができること。★選択★
簡単なサンプルプログラムを取り扱い、順次、反復、分岐などの基本的な情報処理の手順を理解させるようにする。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
既存のプログラムを一部修正して実行することを通して、プログラムによってコンピュータの自動処理が可能になることを経験的に理解する。 |
・コンピュータを用いて、簡単な計測・制御ができること。★選択★
計測・制御システムは、人間の目や耳の替わりに機械や環境の状態を計測するセンサ、人間の頭脳に相当する検知された情報を処理・判断するコンピュータ、そして、人間の手足の替わりに機械的な仕事をする制御機器(アクチュエータ)などの要素で構成されていることを知らせる。簡単なサンプルプログラムを取り扱い、順次、反復、分岐などの基本的な情報処理の手順を理解させる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
電子炊飯ジャーの仕組みを調べて、センサ、コンピュータ、制御機器がどのような役割を果たしているかを理解する。 |
情報社会に参画する態度
| 社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響
| ・現代日本の歩みと私たちの生活
職業や余暇生活の多様化、情報化の進展などが社会生活に与えた影響について気付かせる。また、情報化、少子高齢化、国際化など現代社会の特色に気付かせる。 |
社会(公民的分野) |
インターネットの普及によって自分の生活がどのように変わったかについてまとめる。 |
・健康な生活と疾病の予防
必要に応じて、コンピュータなど情報機器の使用による疲労の現れ方や休憩の取り方など健康とのかかわりについて取り上げることにも配慮する。 |
保健体育(保健分野) |
コンピュータの使用時間、目の疲れ、肩こりの有無などについてクラス内でアンケート調査を行い、これらの関連性を調べる。 |
・情報手段の特徴や生活とコンピュータとのかかわりについて知ること。
コンピュータ等の情報機器や情報通信ネットワークが生活や産業の中でどのように発達し、生活をどう変化させてきたのかを簡単に知らせる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
コンビニエンスストアのPOSシステムについて調べ、曜日や天候によって仕入れる商品の種類や個数が変化する仕組みを理解する。 |
情報モラルの必要性や情報に対する責任
| ・表現及び鑑賞の指導上の配慮事項
表現の指導に当たっては、美術に関連して著作権等の知的所有権や肖像権などの権利を尊重し、侵害しないことについても併せて指導が必要。 |
美術(A表現) |
絵画作品と著作権について調べる。 |
・情報化が社会や生活に及ぼす影響を知り、情報モラルの必要性について考えること。
情報社会の特質や情報化の進展がもたらす社会や人間に対する影響について、個人情報や著作権の保護、コンピュータ犯罪、健康問題なども含め、光と影の存在について考えさせる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
身の回りの事例から、社会が情報化したことで便利になったことと、不便になったことについて調べる。 |
・ソフトウェアを選択して、表現や発信ができること(「情報の発信」との関連で再掲)。 ★選択★
インターネットを利用する場合には、不特定多数の人が発信した情報が得られること、逆に自分の発信した情報が不特定多数の人に見られることを知らせる。 |
技術・家庭(技術分野/B情報とコンピュータ) |
校内LANの掲示板でニックネームを使ったコミュニケーション活動(チャット)を行い、ネットワークの匿名性の危険について話し合う。 |
望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度
| ・販売方法の特徴や消費者保護について知り、生活に必要な物資・サービスの適切な選択、購入及び活用ができること。
情報化の進展に伴う消費生活の変化にも対応し、生徒の身近な事例を取り上げて具体的に考えさせたり、消費生活センターなどを見学したりして、興味・関心をもたせるように工夫する。 |
技術・家庭(家庭分野/B家族と家庭生活) |
消費生活センターの見学などを通して情報化の進展に伴う消費生活の変化について調べる。 |