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資料1

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ITを活用した教科指導の改善のための調査研究

報告書概要

日本教育工学会
ITを活用した教科指導の改善のための調査研究チーム代表
清水 康敬


1.はじめに
   日本教育工学会では、文部科学省から委託を受けて「ITを活用した教科指導の改善のための調査研究事業」を実施した。その成果を要約すると、以下のようになる。
    (1)アンケート調査について
       学校の教員を対象にした調査を目的に、5,000校の学校に調査票を送り、2,194校の7,800名の教員から回答を受けた。その結果、教科指導の場面においてITを活用することによって児童生徒の学力が向上するかについて分析評価した。特に、各教科の具体的な指導場面におけるIT活用が、児童生徒の学力向上に関連する度合いを示した。従って学力向上に関係が深い指導場面が多く得られたことから、今後、活用推進に力を入れることができる。また、学力向上に関連が無い指導場面は無かったが、全体的にみてやや低い指導場面については、効果が高いと教員が思うような具体的な事例を検討することが望ましいことを示した。

    (2)実証授業について
       ITを活用した実証授業を行うことで、ITを活用する前と比べ、ITを活用した教育の効果を示す事例134を集めることができた。また、研究分担者とその周辺の教員が実施した実証授業を実施した評価結果を本報告書で紹介した。
 IT活用による学力向上に関する評価の観点を明確にすることができた。今後はこれらの効果をもとに、さらにIT活用による学力向上が見込まれる授業が進められることを期待したい。特に、ここで示した評価の観点は今後ITを活用した授業を実施する際に非常に有効であるとの評価が高い。従ってこの観点で授業を実施するための教員研修モデルを作成することが今後の課題である。

    (3)文献調査について
       他の研究でもICT関連の研究は多く見られたが、本学会以外では、ICTの活用と学力や能力に関して、明示的に言及されているものは少なく、踏み込んだ研究もあまり見受けられなかった。しかし、これらの調査結果は、今後ICTを活用した効果的な授業実践に関する研究を行う際に役立つものと期待される。

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