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資料2

大強度陽子加速器計画中間評価報告書(平成19年6月)抜粋

5.円滑な施設利用体制の構築について

(3)先端研究施設としての幅広い利用への対応について

(ビームラインの利用)

 我が国における唯一のパルス中性子やパルスミュオンを利用する物質・生命科学実験施設では、基礎研究から産業界の利用までの幅広い利用が期待され、目的に応じ、複数の主体がビームラインを設置することになる。
 KEKの設置するものは専ら学術利用に、第三者の設置するものはそれぞれの目的に沿って利用に供されるものであり、それぞれの目的を達成することが求められている。
 JAEA設置ビームラインは、本来原子力の研究開発のために設置されるものであるが、そのスペックから見て学術研究から応用研究・産業利用に至る多様な分野での利用の可能性がある一方で、放射光と比べ産業利用の割合はまだ低く、中性子の利用が産業界に根付いている状況にはない
 この状況を踏まえれば、当面は、最先端の成果を創出するとともに、トライアルユースと施設共用制度などを最大限活用し、ユーザー層を広げていくことが重要である
 なお、両機関のミッションを超えるような分野で利用されるビームラインの設置が必要になった場合や、より多くのユーザーが利用を希望するようになり、かつ施設共用制度など既存の制度で対応が困難になるような蓋然性が生じた場合には、特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律(共用促進法)の適用など国が必要な対応をしていくことも求められる