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2 これからの時代に求められる国語力を身に付けるための方策について


   国語力の向上という課題は,基本的に一人一人の個人的な課題であり,一人一人が個人として国語力を向上させたいという意欲を持たない限り,どのような良い方策が提示されたところで,真に実効性のあるものにはならない。この点で,国語力を身に付けるための方策を検討する大前提として,何よりも国語の重要性が認識され,国語を大切にしようという意識が国民の間に共有されることが必要であることは言うまでもない。

   審議会においては,このような認識に立った上で,今後,行政が中心となって取り組むべき方策として,特に「国語教育の在り方」と「読書活動の在り方」という二つの課題が極めて重要であると考えた。
   これは,国語力の向上に「国語教育」と「読書活動」が最も有効な手段であり,「望ましい国語力の具体的な目安」として提示した「聞く力・話す力・読む力・書く力」のそれぞれの目標を達成するために欠かせないものだからである。
   言うまでもないことであるが,「国語教育」と「読書活動」とは密接に関連している。審議会では,この点を踏まえて,「自ら本に手を伸ばす子供を育てる」ことを両者の共通の目標として検討を進めてきた。

   以下,「国語力を身に付けるための国語教育の在り方」と「国語力を身に付けるための読書活動の在り方」に分けて,その考え方を具体的に示すこととする。

   なお,学校教育における具体的な取扱い等については,文部科学省及び中央教育審議会で議論されることであろうが,審議会としては,諮問を受けた「これからの時代に求められる国語力」を身に付けるための「国語教育」及び「読書活動」の在り方について検討し,その面から,学校教育の基本的な方向性を提示したいと考えた。

 

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