総論

個人・団体名 意見
日本民主主義著作者総連合  日本民主主義著作者総連合(以下、民著総連とする)は、創作者の切実な要求実現と創作者の希望に輝く未来のために、すべての創作者・利用者とともにその歴史的役割を果たすことを最大の目的としている。創作者の人間としての尊厳を守り、平和と民主主義、社会の進歩を促すべく、今回の「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会中間まとめ」(以下、「中間まとめ」とする)の意見募集において、われわれ民著総連が多くの論議を経て築き上げた政策について提言したい。
 この政策は「現場」からの声、すなわち民著総連組合員からの意見をもとに論議を重ねて生み出したものである。
 昨今、日本において著作権法改悪をはじめ、民主的著作者を不当に抑圧する数々の文化破壊政策が推し進められてきた。また世界に目を向ければ、日本はいわゆる「萌え」という平和主義のなかで培われた文化を商業主義的輸出によって普及させることにより、アジア諸国をはじめいまや全世界に対して平和主義を広めるに至っている。
 このような視点からわれわれ民著総連は、以下三点の基本政策を打ち出している。
  • 1) 著作物の創作に携わる知識労働者を奴隷的隷属状態から解放し、資本家の手からわれわれの著作物を取り戻すべく、法人著作制度撤廃を実現する
  • 2) 創作者が創作活動の過程において、不意に著作権侵害として訴追の対象となるといった懸念をなくすために、いわゆるフェアユースを著作権法に導入する
  • 3) 知識労働者の経済的地位向上のために、創作物の流通効率を最大化するシステムを構築する
 民著総連は上記三大綱領を前提とし、意見を提出するものである。

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