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大学設置基準等の一部を改正する省令等の施行について(通知)

19文科高第281号

平成19年7月31日
各国公私立大学長 殿
各国公私立高等専門学校長 殿
独立行政法人大学評価・学位授与機構長 殿
独立行政法人大学入試センター理事長 殿
独立行政法人国立高等専門学校機構理事長 殿
大学を設置する各地方公共団体の長 殿
各公立大学法人の理事長 殿
大学又は高等専門学校を設置する各学校法人の理事長 殿
大学を設置する各学校設置会社の代表取締役 殿
放送大学学園理事長 殿
文部科学省高等教育局長
清水 潔

(印影印刷)

 このたび、別添1のとおり「大学設置基準等の一部を改正する省令(平成19年文部科学省令第22号)が、また、別添2のとおり、平成19年文部科学省告示第114号が、それぞれ平成19年7月31日に公布され、平成20年4月1日から施行されることとなりました。
 今回の改正は、平成17年1月の中央教育審議会「我が国の高等教育の将来像(答申)」における提言等を踏まえ、社会の信頼に応える高等教育の実現のため、学部等における教育力向上のための必要な措置を講じるとともに、その教育の質を保証する上で備えるべき基準をより明確にするものであります。
 これらの法令改正の概要及び留意すべき事項は下記のとおりですので、十分に御了知の上、その運用に当たっては遺漏なきようにお取り計らいください。

第一  大学設置基準等の一部を改正する省令(平成19年文部科学省令第22号)

(1) 改正の概要
1  大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)の一部改正
1  教育研究上の目的の明確化
 大学は、学部、学科又は課程ごとに、人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的を学則等に定め、公表するものとすること。(第2条の2関係)
2  二以上の校地において教育を行う場合における教員並びに施設及び設備
 大学は、二以上の校地において教育を行う場合においては、それぞれの校地ごとに必要な教員を置くものとすること。なお、それぞれの校地には、当該校地における教育に支障のないよう、原則として専任の教授又は准教授を少なくとも一人以上置くものとすること。(第7条第4項関係)
 大学は、二以上の校地において教育研究を行う場合においては、それぞれの校地ごとに教育研究に支障のないよう必要な施設及び設備を備えるものとすること。(第40条の2関係)
3  授業科目の開設
 大学は、教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設するものとすること。(第19条第1項関係)
4  二以上の方法の併用により授業を行う場合の単位の計算基準
 大学が、一の授業科目について、講義と実習など二以上の方法の併用により行う場合の単位の計算方法を定めること。(第21条第2項第3号関係)
5  成績評価基準等の明示等
 大学は、学生に対して、授業の方法及び内容並びに一年間の授業の計画をあらかじめ明示するものとすること。また、学修の成果に係る評価及び卒業の認定に当たっては、客観性及び厳格性を確保するため、学生に対してその基準をあらかじめ明示するとともに、当該基準にしたがって適切に行うものとすること。(第25条の2関係)
6  教育内容等の改善のための組織的研修等
 大学は、授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究を実施するものとすること。(第25条の3関係)
7  科目等履修生等の受入れ
 大学は、科目等履修生等を相当数受け入れる場合においては、教育に支障のないよう、それぞれ相当の専任教員並びに校地及び校舎の面積を増加するものとすること。(第31条第3項関係)
 大学は、科目等履修生等を受け入れる場合においては、これらの者の人数は、一の授業科目について同時に授業を行う学生数等を踏まえ、適当な人数とするものとすること。(第31条第4項関係)
8  施設の専用等
 大学は、専用の施設を備えた校舎を有するものとし、特別の事情があり、かつ、教育研究に支障がないと認められるときは、この限りでないこととすること。(第36条第1項関係)
 基準校舎面積は専用部分の面積とし、当該大学と他の学校等が同一の敷地内又は隣接地に所在する場合であって、それぞれの学校等の校舎の専用部分の面積及び共用部分の面積を合算した面積が、それぞれの学校等が設置の認可を受ける場合において基準となる校舎の面積を合算した面積以上のものであるときは、当該大学の教育研究に支障がない限度において、基準校舎面積に当該学校等との共用部分の面積を含めることができることとすること。(別表第3イの表備考第6号関係)

2  高等専門学校設置基準(昭和36年文部省令第23号)の一部改正
1  教育上の目的の明確化
 高等専門学校は、学科ごとに、人材の養成に関する目的その他の教育上の目的を学則等に定め、公表するものとすること。(第3条の2関係)
2  授業科目の開設
 高等専門学校は、教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設するものとすること。(第17条第1項関係)
3  二以上の方法の併用により授業を行う場合の単位の計算基準
 高等専門学校が、一の授業科目について、講義と実習など二以上の方法の併用により行う場合の単位の計算方法を定めること。(第17条第4項第3号関係)
4  成績評価基準等の明示等
 高等専門学校は、学生に対して、授業の方法及び内容並びに一年間の授業の計画をあらかじめ明示するものとすること。また、学修の成果に係る評価及び卒業の認定に当たっては、客観性及び厳格性を確保するため、学生に対してその基準をあらかじめ明示するとともに、当該基準にしたがって適切に行うものとすること。(第17条の3関係)
5  教育内容等の改善のための組織的研修等
 高等専門学校は、授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究を実施するものとすること。(第17条の4関係)
6  科目等履修生等の受入れ
 高等専門学校は、科目等履修生等を相当数受け入れる場合においては、教育に支障のないよう、それぞれ相当の専任教員並びに校地及び校舎の面積を増加するものとすること。(第21条第2項関係)
 高等専門学校は、科目等履修生等を受け入れる場合においては、これらの者の人数は、一の授業科目について同時に授業を行う学生数等を踏まえ、適当な人数とするものとすること。(第21条第3項関係)
7  施設の専用等
 高等専門学校は、専用の施設を備えた校舎を有するものとし、特別の事情があり、かつ、教育に支障がないと認められるときは、この限りでないこととすること。(第23条第1項関係)
 基準校舎面積は専用部分の面積とし、当該高等専門学校と他の学校等が同一の敷地内又は隣接地に所在する場合であって、それぞれの学校等の校舎の専用部分の面積及び共用部分の面積を合算した面積が、それぞれの学校等が設置の認可を受ける場合において基準となる校舎の面積を合算した面積以上のものであるときは、当該高等専門学校の教育に支障がない限度において、基準校舎面積に当該学校等との共用部分の面積を含めることができることとすること。(第24条第5項関係)

3  大学院設置基準(昭和49年文部省令第28号)の一部改正
1  二以上の校地において教育を行う場合における教員並びに施設及び設備
 大学院は、二以上の校地において教育を行う場合においては、それぞれの校地ごとに必要な教員を置くものとすること。なお、それぞれの校地には、当該校地における教育に支障のないよう、原則として専任の教授又は准教授を少なくとも一人以上置くものとすること。(第8条第6項関係)
 大学院は、二以上の校地において教育研究を行う場合においては、それぞれの校地ごとに教育研究に支障のないよう必要な施設及び設備を備えるものとすること。(第22条の2関係)
2  授業科目の開設
 大学院は、教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設するものとすること。(第11条第1項関係)
3  科目等履修生等の受入れ
 科目等履修生等を受け入れる場合の人数については、大学設置基準の規定を準用するものとすること。(第15条関係)
4  施設の専用
 大学院には、専用の講義室等を備えるものとし、特別の事情があり、かつ、教育研究に支障がないと認められるときは、この限りでないこととすること。(第19条関係)

4  短期大学設置基準(昭和50年文部省令第21号)の一部改正
1  教育研究上の目的の明確化
 短期大学は、学科又は専攻課程ごとに、人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的を学則等に定め、公表するものとすること。(第2条の2関係)
2  授業科目の開設
 短期大学は、教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設するものとすること。(第5条第1項関係)
3  二以上の方法の併用により授業を行う場合の単位の計算基準
 短期大学が、一の授業科目について、講義と実習など二以上の方法の併用により行う場合の単位の計算方法を定めること。(第7条第2項第3号関係)
4  成績評価基準等の明示等
 短期大学は、学生に対して、授業の方法及び内容並びに一年間の授業の計画をあらかじめ明示するものとすること。また、学修の成果に係る評価及び卒業の認定に当たっては、客観性及び厳格性を確保するため、学生に対してその基準をあらかじめ明示するとともに、当該基準にしたがって適切に行うものとすること。(第11条の2関係)
5  教育内容等の改善のための組織的研修等
 短期大学は、授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究を実施するものとすること。(第11条の3関係)
6  二以上の校地において教育を行う場合における教員並びに施設及び設備
 短期大学は、二以上の校地において教育を行う場合においては、それぞれの校地ごとに必要な教員を置くものとすること。なお、それぞれの校地には、当該校地における教育に支障のないよう、原則として専任の教授又は准教授を少なくとも一人以上置くものとすること。(第20条第4項関係)
 短期大学は、二以上の校地において教育研究を行う場合においては、それぞれの校地ごとに教育研究に支障のないよう必要な施設及び設備を備えるものとすること。(第33条の2関係)
7  科目等履修生等の受入れ
 短期大学は、科目等履修生等を相当数受け入れる場合においては、教育に支障のないよう、それぞれ相当の専任教員並びに校地及び校舎の面積を増加するものとすること。(第17条第3項関係)
 短期大学は、科目等履修生等を受け入れる場合においては、これらの者の人数は、一の授業科目について同時に授業を行う学生数等を踏まえ、適当な人数とするものとすること。(第17条第4項関係)
8  施設の専用等
 短期大学は、専用の施設を備えた校舎を有するものとし、特別の事情があり、かつ、教育研究に支障がないと認められるときは、この限りでないこととすること。(第28条第1項関係)
 基準校舎面積は専用部分の面積とし、当該短期大学と他の学校等が同一の敷地内又は隣接地に所在する場合であって、それぞれの学校等の校舎の専用部分の面積及び共用部分の面積を合算した面積が、それぞれの学校等が設置の認可を受ける場合において基準となる校舎の面積を合算した面積以上のものであるときは、当該短期大学の教育研究に支障がない限度において、基準校舎面積に当該学校等との共用部分の面積を含めることができることとすること。(別表第2イの表備考第6号関係)

5  専門職大学院設置基準(平成15年文部科学省令第16号)の一部改正
1  授業科目の開設
 専門職大学院は、教育上の目的を達成するために必要な授業科目を自ら開設するものとすること。(第6条関係)

6  その他所要の省令の規定の整備を行ったこと。

(2) 留意事項
1  教育研究上の目的の明確化に関する事項
 大学設置基準第2条の2の規定による目的の策定に当たっては、各大学のそれぞれの人材養成上の目的と学生に修得させるべき能力等の教育目標を明確にし、これらに即して、体系的な教育課程を提供するとともに、責任ある実践のための人的、組織的体制、物的環境を整えることに資するよう留意すること。また、組織として目的を共有するため、学則、学部規則又は学科規則などの適切な形式により定めるとともに、大学のホームページ等を活用し、これを広く社会に公表するよう留意すること。

2  二以上の校地において教育を行う場合における教員並びに施設及び設備に関する事項
 大学設置基準第7条第4項は、大学が二以上の校地において教育を行う場合についても、同第7条第1項から第3項までの規定の考え方の下、それぞれの校地において必要な教育体制がとられるべきことを明確化する趣旨であること。また、その場合において、校地が隣接はしていないものの極めて近接しており、学生に対する日常的な学習相談、進路指導、厚生補導等が支障なく行うことができる体制にある場合など例外的な場合以外については、それぞれの校地における教育体制の核となる専任の教授又は准教授を少なくとも1人以上置くことを求めたものであること。
 大学設置基準第40条の2は、教員と同様に、施設及び設備についても、それぞれの校地において実際に行われる教育研究に支障のないように整備すべきことを明確化する趣旨であること。

3  授業科目の開設に関する事項
 大学設置基準第19条第1項は、大学は当該大学、学部及び学科又は課程等の教育上の目的を達成するために必要な授業科目については、自ら必要な教員組織並びに施設及び設備を備え、当該大学の指導計画の下で開設するべきものであることを明確化する趣旨であること。ここでいう「必要な授業科目」とは、各大学が定める卒業の要件を満たす単位数に算入することのできる授業科目を想定していること。
 ただし、これらの全てを当該大学のみで行うことを求めるものではなく、教育内容の豊富化等の観点から、大学が当該大学以外の教育施設等と連携協力して授業を実施することも認められるものであること。なお、このような授業を行う場合には、例えば、
1  授業の内容、方法、実施計画、成績評価基準及び当該教育施設等との役割分担等の必要な事項を協定書に定めている
2  大学の授業担当教員の各授業時間ごとの指導計画の下に実施されている
3  大学の授業担当教員が当該授業の実施状況を十分に把握している
4  大学の授業担当教員による成績評価が行われる
など、当該大学が主体性と責任を持って、当該大学の授業として適切に位置付けて行われることが必要であることに留意すること。

4  二以上の方法の併用により授業を行う場合の単位の計算基準に関する事項
 大学設置基準第21条第2項第3号は、一の授業科目について、講義と実習などの複数の授業の方法を組み合わせた授業科目の導入が容易にできるよう、その取扱いを明確化したものであること。
 なお、同項同号の規定により単位数を計算する場合においても、1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とするものであること。また、「前二号に規定する基準を考慮して大学が定める時間」を定めるに当たっては、例えば、講義と実験とを組み合わせて行う授業科目の場合は、講義及び実験の授業時間数をそれぞれx、yとすると、axプラスby(a:1単位の授業科目を構成する内容の学修に必要とされる時間数の標準である45時間を同項第1号の規定により講義について15時間から30時間の範囲で大学が定める時間数で除して得た数値、b:同じく45時間を同項第2号の規定により実験について30時間から45時間の範囲で大学が定める時間数で除して得た数値)が45となるようにx及びyの値を定めること。

5  科目等履修生等の受入れに関する事項
 大学設置基準第31条第3項の「相当数」については、個別具体の事例に則して判断されることになるが、例えば、科目等履修生等の数を履修科目の単位数を勘案して学生数に換算した上で、本来の学生数と合わせて収容定員を大幅に超える場合などが想定されること。
 同条第4項の「第24条の規定を踏まえ」については、一の授業科目について同時に授業を行う学生数並びに授業の方法及び施設、設備その他の教育上の諸条件を踏まえるという趣旨であること。

6  成績評価基準等の明示等に関する事項
 大学設置基準第25条の2第2項に規定する学修の成果に係る評価等の基準については、各大学が作成するいわゆるシラバスに記載するなど、学生に対して明確に提示するよう留意すること。

7  教育内容等の改善のための組織的な研修等に関する事項
 大学設置基準第25条の3の規定によるいわゆるファカルティ・ディベロップメント(FD)については、これまで努力義務であったものを義務化するものであるが、これは大学の各教員に対し義務付けるものではなく、各大学が組織的に実施することを義務付けるものであること。これを踏まえ、各大学においては、授業の内容及び方法の改善につながるような内容の伴った取組を行うことが望まれること。

8  施設の専用等に関する事項
 大学設置基準第36条第1項は、大学の施設は、他の機関との共用ではなく当該大学の専用であることが原則であることを明確にしたものであること。また、「教育研究に支障がないと認められるとき」とは、例えば、大学設置基準に定める基準校舎面積を超えて校舎を有し、その超えている部分を他の機関と共用する場合などが想定されること。
 なお、大学が、教育上支障のない場合に、一時的に大学の施設を社会教育その他公共のために利用させることは、学校教育法第85条の規定により認められていること。
 大学設置基準別表第3イの表備考第6号については、同一敷地内又は隣接地に大学と短期大学、高等専門学校又は専門学校等を置いている場合に、それぞれの学校等の基準校舎面積を合算した面積を全体として有していれば、教育研究に支障がない限度において共用を認めるという趣旨であること。

9  その他
 上記1~8に記載する事項は、大学設置基準だけでなく、高等専門学校設置基準、大学院設置基準、短期大学設置基準及び専門職大学院設置基準における同様の改正事項についても、同様の考え方であること。なお、上記1、4、6及び7については、平成18年の大学院設置基準の改正により、大学院について既に措置されているものであること。

第二  平成13年文部科学省告示第51号(大学設置基準第25条第2項の規定に基づき、大学が履修させることができる授業等について定める件)等の一部改正(平成19年文部科学省告示第114号)
1  大学設置基準第25条第2項の規定に基づき、大学が履修させることができるいわゆる「遠隔授業」については、大学教育の質を保証する上で備えるべき基準をより明確にするため、インターネット等を活用した授業の場合、毎回の授業の実施に当たって行うこととされている設問解答等について、指導補助者が教室等以外の場所において学生に対面することにより、又は当該授業を行う教員若しくは指導補助者が当該授業の終了後すみやかにインターネットその他の適切な方法を利用することにより、十分な指導を行うこととしたこと。
 ここでいう「指導補助者」は、当該授業を行う教員の補助として、当該教員の指導計画の下で、当該教員と密接な連絡をとりつつ学生等に対して質疑応答等の指導を行う者を指し、当該授業の分野に係る学士以上の学位を有しているなどこれらの指導を十分に行い得る資質能力を有する者であること。なお、学生等の成績評価は当該授業を行う教員の権限と責任において厳正に行うこと。また、「その他の適切な方法」としては、当該授業の終了後すみやかに指導を行うことを前提として、例えば、電話、ファックス、電子メールを活用することも想定されること。

2  なお、短期大学及び高等専門学校についても、これらと同様の告示の改正を行うこと(平成13年文部科学省告示第52号及び同告示第53号)。

第三  施行期日
 本通知に係る省令及び告示については、平成20年4月1日から施行することとしたこと。

(お問い合わせ先)
高等教育局大学振興課法規係
電話: 03-5253-4111(代表)(内線2493)

(高等教育局大学振興課)

-- 登録:平成21年以前 --