ここからサイトの主なメニューです

平成19年7月24日大臣会見概要

平成19年7月24日
8時10分〜8時21分
文部科学省記者会見室

大臣)
 今日の閣議は特段のことはありませんでした。

記者)
 先週の金曜日に宮城県で小学校6年生の女の子が近くに住む男性に背中を刺されるという事件がありました。この事件の受けとめをまずお聞かせください。

大臣)
 誰が考えても痛ましいことですね。ちょっと普通の人ではやらないことですから、社会全体が少し何となく病んできているのかなという感じがします。非常に痛ましいことですから、地域社会と学校、御家族みんなで協力して、こういうことがないようにしないといけないと思いますけど。

記者)
 それに関連して、昨日、文部科学省から、児童の安全確保に関しての通知が出されました。他方で、先週の金曜日に「学校への不審者侵入時の危機管理マニュアル」の改訂を目指して、第一回の協力者会議が開かれましたが、この会議について大臣としてはどのようなことをお求めになりますでしょうか。

大臣)
 あまり詳しいことは担当局からは報告を受けていないのですが、学校内については、当然、学校がまず責任を持たねばなりません。同時に、通学路や家庭内のことについては、学校・家庭・地域社会が共同してやるということなのでしょう。通学路や家庭内のことまで学校に責任を負わせるのは、少し無理があるのではないかと思いますので、役割を分担して、教育再生会議流に言うと「社会総ぐるみ」で、命、安全、子どもの立場を守ってあげるような、現実に即した答をきちんと出してもらいたいですね。予算その他のことであれば、私はいくらでも努力します。

記者)
 学習指導要領の関係で、小学校英語についてですが、改訂作業がだいぶ進み始めてきて、小学校英語の必修化が答申されることも考えられるのではないかと思うのですが、改めて大臣のお考えをお聞かせ頂きたいのですが。

大臣)
 まだ、必修化を答申するかどうかは、全く聞いていません。中央教育審議会でどの程度話をしているか、あまり詳しく報告も受けていませんし、こちら側も色々口を挟むということは、中央教育審議会の存在そのものの値打ちがなくなってきますから。やるべきことをやった上で余裕があれば、十分やったらいいのではないですか。

記者)
 選挙の関係ですが、各種新聞の情勢調査が出揃って、与党にかなり厳しい数字が出ていますが、実際に大臣が回られての印象と、何故これほど厳しい数字が出てるのかということについてのご感想をお願いします。

大臣)
 だいたい、新聞社によってここが厳しいと思うところが厳しいというのも妙な話ですね。普通は客観的な調査をするわけですから、だいたい同じような答が出てくると思いますが。世論調査というのは、私のところは平時においても、一年に二度くらい調査をしていますが、小選挙区で千人くらい調査しますと、当たり外れはないと思います。県下一円の参議院選挙ではどれくらいのサンプルで調査しているのでしょうね。結構お金かかりますからね。小選挙区で千人で調査しても、京都府で6選挙区ありますから、同じような密度でやるとすれば、1千万円くらいかかるでしょうね。4億5億かけて各社調査しておられるわけですから、それくらいやはり正確に、同時にしかし、世論調査というのは、前回誰に入れましたかと聞くと、今その人が立場が良いとか調子の良い人は、前回入れた以上に入れたという答が出てくるのです。世論調査とはそういうものなのですよ。で、この政党が社会的に嫌な政党とか、難しい政党と思われているところは、本当は支持者であっても支持率が低く出てきますよね。それから、選挙に行きますかというと、棄権するということはちょっと恥ずかしいから、行きますという率はいつも7割か8割になるでしょう。だけど実際に行く人は5割とか5割5分にとどまりますから、そういうところを各社の取材力によってカバーしているのですね。ところがその取材力に、各社の主観が入ってくるわけですよ。ですから、各社並べて見てみないといけないのですが、総じて、今おっしゃられたように、非常に状況は厳しいと思いますね。ただ、説明不足ということもあると思いますし、衆議院選挙で少し数が多くなりましたから、一般の人には数の力で物事を決めているというふうに映っている面がありますね。しかし例えば、年金の関係で、社会保険庁を公務員資格から民間的な組織に変えていく、つまり国鉄をJRにするということと同じですよね。それに反対する裏側には何があるのかということ。あるいは時効の停止や突合の推進は、この前の国会で決めなければ、結局選挙の後まで延びてしまうわけです。ですから、数に頼んで強行採決をしたのか、それとも党利党略で採決を妨害したから、結果的にああいう処理になったのかということは、説明すれば分かるのですよね。この説明が非常に不十分で、関係ありませんとか、いや個人のことですとか言うから、色々な憶測を生むわけで、率直に話せばなんでもないことだったと思いますけどね。選挙というのは、常に政策を中心に論じなければならないのですが、政策を論じたから票が入るかというと、入るとは限らないということをわきまえて、候補者も応援弁士も話をしないといけないということでしょう。非常にこれは難しいところで、何て言うのか、「たくましくなければ生きてはいけないけれども、やさしくなければ生きている値打ちがない」という言葉がありますが、「政策を論じなければ政治をやっている値打ちがないけれども、政策を論じただけでは票が取れるわけではない」ということを、常にわきまえて対応をするということが必要だということでしょうね。やはり、心に訴えるというのか、誠実にやってくれているというか、謙虚だというか、そういう感じを与えないといけないのでしょうね。

(了)

(大臣官房総務課広報室)


ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ