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平成19年7月17日大臣会見概要

平成19年7月17日
10時〜10時10分
文部科学省記者会見室

大臣)
 今日の閣議は、平成19年警察白書や平成19年度公益法人に関する年次報告等についてのお話がありましたが、ほとんどは平成19年新潟県中越沖地震及び台風4号の被害に対する各省庁の対応等についてのお話でした。総理から、「昨日発生した新潟県中越沖地震については、激甚災害の指定の前提となる復旧事業費を把握するため、国の職員が現地調査に全面協力するなどスピード感を持って対応していただきたい。自分も昨日現地に入り、色々な状況を見てきました。なかなか大変なので、緊張感を持って対応するように」というご指示がありました。なお、被害の状況については、昨日、記者クラブ全社にご報告するように指示をしておきましたので、状況はお手元に渡っていると思います。それから、故宮沢喜一先生の葬儀について、内閣と自民党と共同して葬儀を執行する。葬儀の日にちは8月28日火曜日、場所は日本武道館ということでございます。

記者)
 地震の被害状況について、昨日夜7時現在のまとめを頂きましたが、その後、新たに判明したものなどありましたら。

大臣)
 現在集計中ですが、特に大きな変化は無いと思います。不幸中の幸いであったのは、休日であったということです。ですから、児童・生徒の被害は部活動をしておられた人たちが、いずれも軽症ですが、昨日ご報告したとおり5名ほど怪我を負い、学校施設その他については、約170箇所、壁が落ちたとかガラスが割れたとか、その程度でした。しかし、復旧はしなくてはいけませんので、昨日も第一陣に文部科学省の職員が同行しておりますから、状況をよく見て、当然政府において激甚災害指定をするでしょうから、それに従って当省関係も全力を尽くしてやっていきたいと思います。幸い当省所管の原子力施設関係については事故はありませんでした。ただ、東京電力柏崎刈羽原子力発電所6号機の使用済み核燃料プールの水があふれるということがありますから、考えられないことではあったと思いますが、他山の石として、当省も緊張感を持って対応していくということだと思います。

記者)
 足立区のテストの関係ですが、学校の校長先生が間違った児童のところに、指差しをして再考を促すようにしていたということが、また新たに判明しましたが、そのことに対してお考えをお聞かせ頂きたいのですが。

大臣)
 前回、ご質問があってお答えしましたように、文部科学省が直接やっている学力テストではありません。これは非常に難しいことで、けしからんことだと思います。だからと言って私が直接介入すると、その道を開いてしまいます。教育委員会が実施していることというのは、教科書の問題も、沖縄の問題もそうですが、沖縄の人たちのお気持ちを考えますと、検定は強制されたという記述について検定意見をつけていますが、沖縄県議会は、関与という、非常に範囲の広い言葉での議決をしておられるわけです。ですから、これについても私は、関与というものはどういうものかということをコメントをしたいという気持ちはありますが、これを私がしてしまうと、今度は逆に、色々なことについて文部科学大臣が政治的発言をするという道を開くことになるので我慢をしています。足立区の問題も同じことで、直接私がこのことについて是正をさせるとかということは、やってはいけないことだと思います。実態を調査していますので、ありのままを出すのがあるべき姿です。それに人為的な変更を加える、そして人為的な変更を加える根底には、成果主義というものがあると思うのです。その成果主義というのは、国民の税金を使って物事をやっているのですから、あってもいいと私は思います。ただ、成績の点数だけが成果だという考え方は、教育というのは知徳体というのか、体徳知というのか、バランスの取れた人間を作るということを眼目にやっているわけですから、報道のみでしか分かりませんが、足立区教育委員会も予算の配分等について、それを直に使うということについては、やや態度を変えられるようなことが書いてありましたから、望ましいことではありませんが、その結果として、本来の教育の在り方に向かったということは、私はそれで良いのではないかと思います。

記者)
 先ほどの原子力発電所の関連で、直接的には原子力安全保安院の所管だと思いますが、放射能を含んだ水が結果的に海中に流れ出てしまったということについては、どのようにお考えでしょうか。

大臣)
 放射能の量は、報道で拝見している限りは、極めて微量のようですね。ただ、先ほど申し上げたように、考えられないような事態が起こってくるわけですから、事が起こったときは隠し立てをせず、東電は隠し立てをしたわけではないのでしょうが、報道によると若干報告が遅かったようです。できるだけ速く迅速に報告をして、その濃度その他については心配のあるようなものではないということを、はっきりと申し上げて、今後は、そういうことが起こらないように努力をするというのは、責任者のあるべき姿ですからね。

(了)

(大臣官房総務課広報室)


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