平成15年8月29日
◎国会提出案件
◎政令
◎人事 ◎配付
大臣) 本日は朝から閣議も含めて4つの会議がありました。まず、「若者自立・挑戦戦略会議」がありまして、文部科学大臣、経済産業大臣、厚生労働大臣、金融担当大臣が中心となり、定職のない若者の就労支援等の取組について、6月に決定した「若者自立・挑戦プラン」に則って、各省で予算要求をすることといたしました。各省の概算要求は総額で727億円になります。当省の関連施策としては、キャリア教育の推進、専修学校を活用してのフリーター等に対する短期教育プログラムの開発・導入、実務と教育を連結させた人材育成、いわゆる「日本版デュアルシステム」について、厚生労働省と連携して実施をすることなどです。日本の社会が抱える大きな問題について、関連の省庁がしっかり肩を組んで対処することは、大変大事なことではないかと思っております。閣議終了後に総理に御説明をいたしまたが、総理も大変興味を持たれたようで、国民に分かりやすいものにするようにという指示がございました。 その後、官房長官の主催による「沖縄における科学技術大学院大学設立構想の推進に関する関係閣僚による会合」がございました。私からは、沖縄大学院大学の実現に向けては多くの課題があり、様々な観点から地に足のついた検討を進めることが必要なこと、中核的役割を果たすリーダーにふさわしい研究者の存在が不可欠であること等を申し上げた上で、当省としても設立に係るノウハウの提供など可能な限り協力に努めてまいりたいという話をしてきました。 閣議では、当省の関係としては、「平成14年度版原子力安全白書」についての報告がございました。原子力安全白書は内閣府が取りまとめとなっておりますので、まず、科学技術政策担当大臣が御説明をし、私、それから経済産業大臣の順で御発言させていただきました。私の方からは、原子力の研究開発に当たっては安全の確保が大前提であり、当省としても、その安全規制を担当している施設について、自主点検作業が適切に実施されているか確認を求めるなどの対応をしてきたこと、また、「もんじゅ」についてはその研究開発を所管する当省として関係府省と連携をとりながら、地元をはじめとした国民の理解が得られるように説明責任を果たしていきたいというお話をいたしました。その他には、政府開発援助(ODA)大綱の改定について外務大臣から御発言があり、閣議決定されました。当省としても従来から、ODAのこれからの在り方について、きちんとした意見を述べてまいりました。これまでのハード中心の援助から、人づくりに対する援助などソフトとハードのバランスのとれた援助をすることによって、開発途上国が自らの力によって立ち直っていけるように、我が国が持っている人材、知見や経験を活かせるのではないかということです。そういう視点が盛り込まれた新しいODA大綱ですので、その趣旨が活かされることを願っております。あとは、毎月の月末の閣議では定例の、労働力調査報告、消費者物価指数等の経済的な数値について御説明がありました。現下の雇用失業情勢は依然として厳しいけれども、一部に持ち直しの動きが見られるという御報告がございました。 閣議後には、「地球環境保全に関する関係閣僚会議」と「地球温暖化対策推進本部」の合同会議がございました。地球環境の保全と地球温暖化対策について、各関係閣僚から取組状況についての御発言がございました。私からは、アディオス等の衛星を用いた地球環境の観測や世界最速の地球シミュレータを活用した地球環境の変動予測や研究開発、それから海洋観測船や南極観測船を用いた海洋・極域の観測、あるいはエコスク−ル等による環境教育についてしっかり行っていきたいというお話をしました。また、来年東京で開催される地球観測に関する閣僚級の国際会議についても積極的に取り組む等の発言をいたしました。 記者) 昨日判決が出ました池田小学校の事件以降、文部科学省では学校と連携をして、学校の安全管理についていろいろな施策を推進していますが、警察の統計によると学校への不審者の侵入が増加する傾向にあるということです。このことについてどうお考えですか。 大臣) あの事件以降、当省としては学校の安全確保のために真剣に取り組んでまいりました。各地域の学校においても、特にハードの面での必要な防犯監視体制の整備が進み、教職員間における危機管理マニュアルを活用した体制づくりもしっかりとできてきていると確信しております。そのような中で、不審者の学校への侵入が増加しているということは、これまで見逃していたような不審者を見逃さなくなったということもあるのかもしれませんが、これはやはり油断をしてはいけない状況だと思います。当省としては、来年度の予算においても、しっかりとハード及びソフト両面の充実のための措置をしていきたいと思っています。今の社会的な風潮は看過できない状況にあり、学校を地域社会で守るという気持を持ってもらいたいと思います。学校は不審者を発見した場合、被害を未然に防ぐよう全力を尽くしますので、同時に、例えば地域の警察やPTAをはじめとする良識ある大人たちの学校に対する連携・協力体制を、こういう機会に作り上げてもらいたいと思っています。地域の中で子どもたちを守るんだという大きな運動なり仕組を作り上げていく時期ではないでしょうか。 記者) 世界体操選手権で金メダルを獲得した鹿島選手が、大臣のところに表敬訪問すると伺いましたが、何か表彰するようなことを考えているのでしょうか。 大臣) この前の北島選手に続いて、今回の鹿島選手も本当にすばらしいなと思いました。あまり気負いもなく、見事にやってのけるということで、ものすごい力を持っているのだと感じます。すばらしい結果を出した選手に対しては、どのようにその栄誉をたたえるのか、考えていきたいと思っております。 記者) 一部で、紫綬褒章の授与に向けて推薦、という報道が出ていますけれども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。 大臣) 紫綬褒章については、次回から考え方を変えるという閣議決定もなされております。いずれにしても、いろいろな観点から検討したいと思います。 (了) (大臣官房総務課広報室)
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