平成14年7月9日
大臣) 今日は閣議の前に沖縄政策協議会がございまして、関係大臣が集まって沖縄振興計画を策定することに同意をしたわけであります。これは平成14年4月に施行された沖縄振興特別法に基づいて作成する事になっております。我が省としましてもいろいろ沖縄振興には協力しておりますので、今後とも積極的に行う趣旨の発言をしました。 それから閣議でありますが、今日は我が省関係では実演及びレコードに関する世界知的所有権機関条約への加入についての閣議決定と公布が決定されたところであります。これは既に御存知のように法律もとおりましたし、条約の締結についての国会承認も得ておりまして、公布されるということです。これは実際に効力を発するのは3ヶ月後の10月9日からであります。その他は、平成14年版労働経済の分析の配付がございました。そしてこれについて厚生労働大臣から説明があったわけでございますが、失業率の問題等についての分析が行われておりました。 閣僚懇では総務大臣の発言をベースにして、総理から特殊法人等改革の推進について御発言がありました。これは政府組織を改革して、肥大化し硬直化した状況から簡素で効率的な政府を実現するためには昨年12月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画の具体策を一層強力に進めなければならないという事でありまして、このため各省庁においては率先して改革に取り組むような人をこそ特殊法人役員に任命して欲しいという話でありますとか、あるいは特殊法人の総裁等で閣議口頭了解を要するものについては今後、閣議人事検討会議の対象とする事としたい等の特殊法人改革についての強い姿勢が示されました。それからまた評価の問題でございますけれども、各省において国民の期待に答えられる厳格かつ迅速な評価の実現を独立行政法人評価委員会に要請するということを述べられて、その評価結果を法人の運営、役員人事、報酬、予算等に速やかに反映するよう尽力して欲しいという事でございました。あとは財務大臣からASEMへ御出席になりました時の経過報告等の発言がありました。 記者) 昨日ワールドカップの日本代表のメンバーが、(総理大臣から)感謝状などを贈呈されたのですが、その場の雰囲気はどんな感じだったかを、大臣の目から見た感想をお伺いしたいのですが。 大臣) トルシエ監督をはじめとして、あの試合に出場した19人のメンバーが勢揃いしまして、大変若々しく、意欲に満ちた大変良い雰囲気でありました。やはり一つの事を成し遂げたという自信と、もっとこれからやるぞと言う意欲に溢れていたように思います。トルシエ監督も自分はこういう国で監督として務めることができて大変幸いだったという趣旨の事をおっしゃっていました。 記者) 代表メンバーとトルシエ監督が揃ってマスコミに出るのも、昨日が最後かと思ってしまうのですけれども、国民的な共感を巻き起こしたサッカーのワールドカップも終わり、今後昨日出席したメンバー達はそれぞれJリーグのチームに戻ってこれから努力して、どう活動していくか、文科省としてはこれから日韓のスポーツ交流、その他スポーツ振興等、この国民的共感を維持し、今後どうしていくのか、具体的なお話を聞かせていただきたいのですが。 大臣) ワールドカップという国民にあれだけの感動を与えた、大変印象に残るすばらしい1ヶ月であったわけです。こういう機運をベースにしながら、日本でもサッカーをもっと盛り上げていった方がいいと思いますね。選手達ももっと自分達も活躍したいという意志を持っていますし、もっと若い人達で是非やってみたいという人も出て来るのではないかと思います。優れた監督を得て、そして日本(代表)チームに出られるような人達を、Jリーグあるいは各国のサッカーチームの中で養成していって、また4年後に是非活躍してもらいたいというのが我々の考えです。それに向けて我々として支援できる事は支援していきたいと思っています。またこれは日本と韓国という両国で共催された試合が成功したという事でもありますので、日韓の交流を、スポーツ面を中心にしてもっと盛んにしていくという事が大変大事だと思っています。その意味でスポーツを主として韓国とのいろいろな交流を、今後是非進めたいと思っています。 記者) 今日の読売新聞で、内申書の絶対評価について、各自治体、教育委員会でまだまだ戸惑いがあるという記事が出てましたが、更に進めていくために梃入れの必要があるのか、それとも何か絶対評価の良い方法があるのか、この点について伺いたいのですが。 大臣) 高校入試の調査書につきましても、教育課程審議会答申に指摘されておりますように、指導要録の改善の趣旨を踏まえて絶対評価によることが期待されているわけです。ただ大きな制度の変革期におきましては、やはり戸惑いがあったり、若干の、それぞれの学校におけるいろいろな疑問点というのも出てくると思います。 文部科学省としましては、評価の在り方を長年検討してきて、やはり絶対評価が大事だということで制度の変革に踏みきったわけでありますので、やはり高校入試においても活用される事が望ましい、という基本的な考えだと思います。その上で、では何をするかという事ですけれどもやはり調査書の客観性でありますとか、あるいは信頼性を高めていくことが大事だと思います。そのためには、まず調査書の作成に資するような評価基準、あるいは評価方法についての資料を作りました。またそれについての解説書も今年度中には出したいと思っておりますし、また来年度中には評価の事例集の作成なども行って、ゆっくり、しかし急ぎながら、この問題について、しっかりと定着できるように努力をしたいと思っています。個別にそれぞれの地方公共団体といいますか、都道府県において、責任者が疑問をもっておられるのかも知れませんので、私どもとしましては、近々、関係者を集めまして、いろいろな疑問に答えたり、あるいは私どもの方針を御説明したりするつもりでございます。これは7月29日、オリンピック記念青少年総合センターで全国高等学校入学者選抜改善協議会を開催しようと思っております。そこでは各都道府県、各指定都市の入学者選抜担当指導主事等にお集まりいただいて、私どもの考えを説明したりあるいは疑問に答えていくということでいろいろな方法を総動員しながら、この問題に対しては誠意を持って努力をしていくという考えであります。 記者) ウラン残土問題ですが、鳥取県知事が記者会見で、大臣が先日“当事者同士で話し合いを”と言った会見に関して非常に辛辣な批判を致しまして、特に遠山大臣は教育の専門家だが、約束した事は責任を持って臨みましょうと教えるのが教育であるにも関わらず、当事者同士でというのであれば教育に悪影響を与えたのではないかというような事を言っていて、国民としてこれでは浮かばれないというような発言を知事がしたのですけれども、大臣としてはどのように思われますか。 大臣) 私は直接聞いておりませんし、直接の対話からの話ではないと思います。私どもとしまして、この問題につきましてはサイクル機構が事態解決のために引き続き誠意を持って関係者との調整に努力していく事が必要だという事を申し上げているわけでして、我が省としましても事態解決の為にサイクル機構を十分支援していきたい。またいろいろな知恵を出して、専門家の意見も聞きながら解決に向けて努力をしていかなくてはならないという事であります。(了) (大臣官房総務課広報室)
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