ここからサイトの主なメニューです
平成14年5月14日大臣会見の概要

平成14年5月14日
9時39分〜9時54分
文部科学省記者会見室

一般案件  
憲仁親王同妃両殿下の大韓民国御訪問について(了解) (宮内庁・外務省)
マリ国特命全権大使ファトゥマタ・ディアル外1名の接受について(決定) (外務省)
モンゴル国駐箚特命全権大使當田達夫外1名に交付すべき信任状及び前任特命全権大使花田麿公外1名の解任状につき認証を仰ぐことについて(決定) (同上)
     
国会提出案件  
衆議院議員東祥三(自由)提出自動車,自動二輪車の盗難防止,被害対策に関する質問に対する答弁書について (警察庁・財務・経済産業・国土交通省)
衆議院議員木島日出男(共)外1名提出国立病院・療養所における看護師配置に関する質問に対する答弁書について (厚生労働省)
     
政令  
在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令(決定) (外務省)
在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の額及び住居手当の限度額を定める政令の一部を改正する政令(決定) (外務省)

大臣)
 今日の閣議案件では、我が省に特に関係する事はありません。財務大臣からアジア開発銀行の年次総会に御出席された事等についての報告がありました。
 私の方から先般のニューヨークで行われました国連本部での「国連子ども特別総会」に出席した件について報告を致しました。この特別総会ではいくつかの役割があったのですけれども、一つ大きな事は首席代表ステイトメントであります。首席代表ステイトメントは社会的基盤、特に教育の重要性を伝えたと同時に、ポリオ撲滅とかHIVエイズ対策など子供の健康のための国際協力が必要なこと、それから昨年12月、第2回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議が横浜で行なわれた等、子供に向けた日本の取り組みをアピール致しまして、今後の課題の達成、また新たな決意を表明したところであります。ステイトメントが終わりましたら、いくつかの国から握手を求められたりと、成果があったと思っています。それから、ラウンドテーブルの円卓会議があったわけですけれども、そこで私の方から日本の経験を踏まえて、社会の土台となる基礎教育普及の為の協力推進を表明したところであります。
 それから一つ特別総会の際に日本として大きな出来事があったのですが、それは児童の権利に関する条約に係る選択議定書二つに署名をしました。署名者は国連大使であるわけでございますけれども、この立ち会いを行いました。これも武力闘争に子供たちを関わらせない、あるいは児童買春問題など大変重要な内容を持つ議定書の署名を行われたということです。それから、一連の会議に出席しながら、各国代表の話を聞いておりましたけれども、途上国代表から、それぞれの国における児童を巡る状態が非常に困難だという実状を訴えられ、子供達自身からも教育の問題とか、あるいはエイズの問題など、悲惨な状況が世界各地にあるという事で、先進国はいろいろな問題に取り組んでいかなくてはいけないと思ったところでございます。以上が今日の閣議の関係でございます。
 閣議と閣僚懇が終わりました後に、ビデオを見る会がありました。東チモールにおける自衛隊のPKO活動に関するビデオで短いものでしたけれども、自衛隊員がそれぞれ生き生きと活動している様子が映しだされていました。以上でございます。
 私から一点皆様にお知らせしたい件があります。それは岸田文部科学副大臣のアフガニンスタン訪問でございます。すでにお手元に資料が配付されていると思いますけれども、5月17日から22日までの間、私の代理としてアフガニンスタンを訪問してもらう事にしました。それは先月来日されましたアフガニスタン暫定行政機構のアミン教育大臣が是非ともということでございまして、私自身は国会の事情で何日も不在となる事ができないということから、岸田副大臣に行って頂く事にしたわけでございます。日程としては17日に成田を発ち、イスラマバード経由でカブールに着かれて、アフガニスタン政府要人との会談をこなされたり、現地の大使等と連絡を行い、そして21日にカブールを発つということであります。先般、外務大臣が各国の外務大臣として初めてカブールに1泊されたわけでございますけれども、岸田副大臣は2泊されるという事でございまして、日本に対して、特に教育協力について強い希望を持っておりますので、その辺の事についていろいろな情報収集、あるいは意見交換をしてきてもらおうと思っております。随行者としましては、井上大臣官房審議官などの他にお茶の水女子大学の関係者が一人。これは、アフガニンスタン女子教育のために、女性教員研修プログラムを考えており、そのことについての打合せ等のために随行してもらいます。それから東京農工大学の関係者、これは工学部と農学部の教授4人でございますけれども、大変積極的にカブール大学との間で協力をしたいと考えているということで、私としては大変ありがたいと思っております。そういう随行者と一緒に行く事になっています。それから、アミン大臣の方からすでに要請されておりました教育専門家の派遣につきましては、当省の内海文部科学省参与、それから大森高等教育局視学官が本日カブール入りをしておりまして、6月2日まで滞在致します。これら2人の人たちが先に着き、そこで得た知見を岸田副大臣等との現地での会議におきまして、いろいろ意見交換してくれるものと思っております。以上です。

記者)
 経済財政諮問会議において、夏休みの分散化、生命科学やITなど重点分野への予算の配分など検討されてますが、文部科学省の対応はどうでしょうか。

大臣)
 とりまとめはまだ先です。経済活性化戦略、それから行政の在り方につきましては、6月26日から27日のサミット前までに必ず取りまとめを行うそうでありまして、関係大臣からの意見表明などあると思います。今御指摘の2点、特に秋の休暇という形ですが、秋は読書の季節であり、勉強にも身が入るべき時ではと考えておりまして、どういう趣旨であるかよく聞いた上でと思っております。世界各国ともに秋学期からいよいよ勉強を始めようという国はありますが、秋に休みをたっぷり取って観光に、なんて国はないのでは。ちょっと今のは言い過ぎかも知れませんけれども、よく聞いてみたいと思っております。それから、重点分野への予算配分という事でございますけれども、これもよく聞いてみなければわからない事でございます。私どもとしましては、4つの分野、これは世界各国とも力をいれてますし、我が国としても力を入れているわけでございまして、本当に中期的、長期的な角度から見ると、基礎研究の重要性、あるいは産学連携を含むいろいろな研究開発環境を、それからシステムの改善等やるべきことはいっぱいあると思います。

記者)
 中教審の故横山氏の後任ですが、今のところお考えは何かありますでしょうか。

大臣)
 まだ、これは今検討中でございます。

記者)
 先週金曜日の閣議後の会見で、扇国土交通大臣が言っていた大陸棚の調査について、文部科学省として具体的にどのような協力をお考えですか。

大臣)
 それはもう可能な範囲で、できるだけ協力したいと思っております。日本の大変重要な課題でございますし、海洋科学技術センターではいろいろな海洋の大陸棚の状況などについて、これまでも調査してきているわけですけれども、そういった事についての協力でありますとか、我が省の持っているいろいろな船でありますとか、海上保安庁側とも連携を取った上での協力をしていきたいと考えています。

記者)
 「国連子ども特別総会」の件ですけれども、二つの議定書に署名しましたが、これは国内法の整備も今後必要になってくると思うのですけれども、この点についてお考えを伺いたいんですが。

大臣)
 これは直接我が省というわけではありませんけれども、こういう議定書の署名がありましたら、これを国内的にきちんと受けるため、国内法の整備が必要なわけでございまして。具体的な事柄につきましては、主として外務省でございますけれども、関係省庁とさらに検討作業を進めていこうと思っています。

記者)
 子どもサミットでアフリカとか、子供たちの悲惨な状況が多く言われていて、大臣も日本の子どもと比べて思う事があったと思うのですが、御感想いかがでしょうか。

大臣)
 本当に途上国の状況というものは、日本のこの恵まれた島国で想像する以上に大変な事態になっているわけです。私共も、状況についての情報を持っており、これまでも日本はこういう問題に随分積極的に取り組んできておりまして、各国から日本の協力について感謝を述べられたわけでございます。しかし、子供は産まれた時は条件はそれぞれ別にございますけれども、いずれは未来からの使者というべきものであり、あるいは未来を創造する役割があり、子供達の安寧と、健康、それから教育ですね、本当にそういう事には力を入れなくではいけないとつくづく思った次第でございます。その辺はステイトメントの中でも明確に述べさせて頂いたところです。(了)

(大臣官房総務課広報室)

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ