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平成13年4月26日 大臣会見の概要(臨時閣議)

平成13年4月26日
10時19時〜10時32分
文部科学省記者会見室

大臣)
 今朝の臨時閣議のご報告を申し上げますが、内閣総辞職と相成りました。
 森総理からの談話も出ております。
 私も大変短い間でございましたが、5ヶ月弱でしょうか、力一杯の仕事ができたと思っております。役所の職員はもとより、記者クラブの皆様にはご協力をいただき、大変正確な報道に努めていただいたことを心から感謝をしております。今度、私は党本部の方へ移りまして、幹事長代理ということで、党と内閣の連絡係となるのでしょうか、そういう仕事を努めさせていただくことになります。また各社の方々にもお世話になりますので、よろしくお願いします。本当にお世話になりましてありがとうございました。

記者)
 1つは、この5ヶ月間を振り返りまして、非常に印象深かった仕事についてお話いただきたいのですが。もう1つは、そもそも教育担当総理大臣補佐官として、森内閣で仕事をされてきましたし、この1年間森内閣を見てきてどのような思い出があるかをお願いします。

大臣)
 私は大変運がいいと思っておりますのは、昨年の12月5日に着任をして、1月6日に文部省と科学技術庁が統合された文部科学省として21世紀の初めに新省庁体制がスタートし、その初代大臣を拝命したことは大変に光栄なことでありますし、自分の生涯にとっても思い出に残る大変素晴らしい役割を、巡り合わせとは言え、担うことができたと思っております。文部科学省が今後立派な役所として成長してもらいたいと心から念願をしておりますし、私も側面から応援の手伝いをしたいと思っております。何と言ってもそれが一番大きなことだと思っております。
 仕事の中身について言うならば、一つは教育改革国民会議の最終報告を受けて1月に「21世紀教育新生プラン」を策定をし、その中身である予算、法律、まだ残っている法律があるので大変残念でございますけれども、そういったものに目途をつけつつあるということでございます。しかし、まだ残された課題は基本法の改正等多々あるわけでございまして、それらの教育改革が今後軌道に乗るように応援団の団長として頑張っていきたいと思っております。
 もう一つは、第2期科学技術基本計画を作ることができたことです。これは私が12月5日に着任をする以前からの作業の集大成でございますけれども、改めて3月30日の閣議で決定することができ、そのときの担当大臣であったということも喜びの一つでございます。
 あと大変印象に残るしエネルギーを注いだのは、何と言っても教科書の問題でございました。何とか軟着陸できればいいと思って、相当目に見えない部分での作業も含めて、相当のエネルギーを注ぎました。決して今十二分に着陸したと言えない状態かと思いますけれども、何とか近隣諸国の方々も日本の検定制度のあり方、教科書の内容等についてご理解をいただければありがたいと思っておりますし、この点については次の大臣にご迷惑をおかけすることもあるかも知れませんが、日韓、日中両国の友好関係は非常に重要ですから、また側面から幅広くお手伝いしていかなければならないと思っております。
 個人的なことを言えば、甲子園のマウンドでストライクを投げることができたことは大変印象に残っております。
 その他色々な面で数多く印象に残っていることがありますが、ひとつひとつ今言うわけにはまいりませんが、非常に充実した5ヶ月間であったと思っております。
 森内閣全体の仕事としてどうであったかという問いに関してでございますが、立ち上がりの時期の首相補佐官をやっておりまして、なかなか難しいと思いました。特に世論、あるいは記者団との対応、あるいは政策の実行等、色々な面で十分な準備がないままで発足した内閣でありましたから、本来であれば非常に弁舌さわやかな森さんがその弁舌でつまづいてしまった。あるいはマスコミの皆さんとは、マスコミ出身ということもあり、関係が良かったはずの森総理が何でこんなにこじれてしまったのか。そこを十分補佐できなかった私の力の無さを悔いておりますけれども、そういう面で残念な思いが多々ございます。
 ただ、仕事の面で言いますと、ITという言葉をこれだけ広めた森総理の功績は非常に大きかったと思いますし、教育問題について改めてスポットライトを大きく浴びるような仕掛け、発言をしていただいた総理には感謝しておりますし、総理にも色々ご指導いただいたわけでございますから、そういった面では功績があると思います。
 また、外交面では九州・沖縄サミットの成功、サハラ以南のアフリカへの訪問等々後世に残る仕事をされたと思っております。
 なかなか上手くいかなかったのは経済の運営でございましょう。少しずつは良くなってはいるとは言うものの今ひとつパッとしない状況であり、従って従来手法だけではどうにもならないという問題意識で小泉内閣が発足して、構造改革なくして景気回復なしという姿勢で臨まれることは、ある意味では必然なのかも知れないと思っておりますので、そうした小泉新総裁の方針を党の方から一生懸命バックアップしていきたいと考えているところでございます。
 森総理には本当にご苦労様でしたと申し上げたい気持ちで一杯であります。

記者)
 教育基本法改正の見直しの件ですが、次期に就かれる大臣の対応についてはどのようなことを希望されますでしょうか。

大臣)
 基本法改正ということについては、大方針だと思っておりまして、どういうタイミングで中央教育審議会に諮問をするか、今、準備作業中でございますから準備が整い次第諮問をしてもらいたいと思っております。そんなに遠くない日ではなかろうと思っておりますが、その辺のタイミング等を含めて改めて新大臣にご判断をいただくことになると思っております。

記者)
 今年に入ってからの新体制で、副大臣2人と大臣政務官2人が任命されて、いわゆる町村5人組でありますが、この体制の中で政務官の役割がなかなか見えてこなかった気がするのですが、どのようにお考えですか。

大臣)
 それぞれの副大臣や大臣政務官がどういうことをやるのかということが必ずしも明確になっていない、手探りの状態で動き出したわけですから、ご指摘のような部分もあったかと思います。私は定例的に会合を開いて率直な意見交換を国会議員5人だけで毎週1回原則として行ってまいりましたが、特に特命事項で、5人全員でとにかく地方に出て教育改革のアピールをするということで、これは非常に5人で手分けをしながら良くやってくれたと感謝をしております。また、主として大野副大臣、水島大臣政務官には科学技術の関係、河村副大臣、池坊大臣政務官には従来で言うところの文部省の関係ということでございました。それぞれ例えば、河村さんには法案の関係で非常に良く頑張っていただきました。また、両政務官には目立たないのですが、国会対策として非常にこまめに各党を歩いてもらったり、これは正直に言ってそんなに耳目を集める仕事ではございませんけれども、国会対策委員会、与野党、衆参問わず実にこまめに歩いてもらったということについては感謝をしております。池坊さんは特に文化関係、幼児教育等の関係。水島さんについてはライフサイエンスについて具体的な取り組みをやっていただいておりまして、今すぐ急に花開く話ではございませんけれども、地道に取り組んでいただいて、特命事項としては良く取り組んでいただいていると感謝しております。大野副大臣も、科学技術の専門家以上になったかもしれませんが、実に見事にこなしていただいて、そういう意味では5人組は機能分担をしながら上手いチームワークで5ヶ月間をやることができたと思っております。
 大変お世話になりました。今後ともよろしくお願いします。 (了)


(大臣官房総務課広報室)

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