子どもたちの学力の現状
   我が国の子どもたちの学力は、国際的に見て成績は上位にあるものの、(1)判断力や表現力が十分に身に付いていないこと、(2)勉強が好きだと思う子どもが少ないなど、学習意欲が必ずしも高くないこと、(3)学校の授業以外の勉強以外の勉強時間が少ないなど、学習習慣が十分身に付いていないことなどの点で課題が指摘されているほか、学力に関連して、自然体験・生活体験など子どもたちの学びを支える体験が不足し、人やものと関わる力が低下しているなどの課題が明らかになっています。
(1)教育課程実施状況調査
 
〔小・中学校〕
(平成13年度に小5〜中3までの各学年を対象に小学校4教科、中学校5教科で実施)
     のべ23教科のうち、設定通過率(*)を上回る又は同程度と考えられるものが半数以上
  過去の同一問題(今回の総問題数の約1/3が同一問題)との比較では、のべ23教科中、3教科が上昇、10教科が前回同様、10教科が低下(上昇・低下とも変化の幅はおおむね3〜4%以下)
  一部の教科・領域によっては必ずしも学習状況が十分ではない

〔高等学校〕
(平成14年度に高3を対象に4教科7科目で実施)

     国語、英語の2教科において、設定通過率と比較して上回るまたは同程度と考える問題数が半数以上を占めている一方で、数学、理科については半数未満である
  数学、理科の2教科において、設定通過率と比較して上回るまたは同程度と考える問題数が半数未満である

〔アンケート調査〕
     勉強は大切だと思うが好きではない、授業の理解度が高くはないなどの課題も存在
  * 設定通過率とは、学習指導要領の内容について標準的に学習活動が行われたと想定した場合の、正答又は準正答の割合

(2) 国際数学・理科教育調査
(国際教育到達度評価学会(IEA)調査)

知識・技能は戦後一貫して国際的に見て上位
(同一問題による経年比較でも低下していない)
数学や理科が好きである、将来それらに関する職業に就きたいという者の割合は少ない
(3)OECD生徒の学習到達度調査(PISA)

知識や技能を実生活で活用する力は国際的に見て上位
「宿題や自分の勉強をする時間」が最低
最も高いレベルの読解力を有する生徒の割合は国際平均レベル
(4) 学校教育に関する意識調査
(文部科学省)(平成15年度実施)

学校生活の満足度、授業の理解度ともに学校段階が上がるにつれて低下

学校生活への満足感
○学校生活への満足感グラフ
学校の授業の理解度
○学校の授業の理解度グラフ
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