職場体験を、生徒の生き方や進路に対する意識、進路選択能力等の向上に結びつけていくためには、事前指導の充実が不可欠である。事前指導においては、体験の内容、きまり、持ち物、マナー、安全等の基本事項の確認を中心とした事前準備的な指導と、生徒一人一人の職場体験での自己の課題発見(ねらいの理解)、体験での調査内容、進路学習全般の内容等を主体とした事前学習が考えられる。
この事前学習と事前準備の活動が機能し、各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間と効果的に関連しつつ展開していくことにより、職場体験自体の活動の質が高まり、そのねらいの達成に向けて、効果をより発揮することができる。
事前指導の流れ | 生徒の活動 | ||
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事前学習 | 1年次からの進路学習 |
○進路学習全体にかかわる内容の学習
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各教科・道徳・特別活動・総合的な学習の時間との連携 |
ねらいや課題の確認 |
○職場体験のねらいの理解、自分の課題発見 「職場体験で何を学ぶのか?」「体験先での自分の課題は?」 「あなたは体験先で何を学びたいのか?」・・・・・・。 職場体験のねらいや自分の課題を十分に理解させる |
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課題解決に向けての調査内容の検討 |
○職場体験での調査内容の検討
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事後の学習の理解 |
○事後学習の内容を理解しておく
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事前準備 | 体験内容等についての確認 |
○体験の内容に関すること
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安全・緊急対応の |
○安全等に関すること
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社会性やルールに関する指導 |
○礼儀やマナーに関すること
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1年次からの進路指導(事前学習)の充実+事前準備の充実 ↓ 職場体験の充実 |
○予測されない状況も考えられるので、緊急連絡体制は十分に確認しておく。
○保護者の連絡先等を確認する。
○出席、欠席、遅刻、早退の連絡が確実にとれる体制を確認しておく。
○生徒全体の活動内容の把握を確実にしておく。
(出勤時間、帰宅時間、体験場所等)
○生徒の終了、帰宅等の確認を取れる体制を確立しておく。
○緊急時(事故、体調不良等)の対応について、生徒に十分な事前指導をする。
○緊急時に対し臨機応変に対応できる職員の体制の確認しておく。
○体験先の方に、緊急対応等の連絡をしておく。
○体験先の方に、保険加入や保菌検査等、学校側の事前対応について詳細を知らせておく。
-- 登録:平成21年以前 --