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専門的・技術的な質問の詳細と回答(屋内運動場関係)

1.屋内運動場等の耐震性能診断基準に関する質問

(付-3)

No.付3-1

質問

「屋内運動場等の耐震性能診断基準」平成18年度版について
A.28ページ下から8行目 Iの強軸周りは弱軸の誤りではないか。
B.41ページ下から17行目 bHはhbの誤りではないか。
C.42ページ上から5行目 +0.5・wPu・Hwは、この時のHwは図示のHwでよいのか。(平成8年版では応力中心間距離であった。)

回答

A.ここでは圧縮軸力による強軸回りの曲げ耐力の低下の影響を評価しているため、軸力の最大値としては強軸曲げ座屈耐力を用いています。なお当該材が、強軸にしろ弱軸にしろ座屈の恐れのある時には、独立に座屈の検討を要します。

B.当該式に誤りがありましたので訂正いたします。bH (図3.4.2)はそのままとしますが、右辺の第3項は-2btfとします。 結果的にbHをhb(図3.4.3)としたことと同じになります。

C.Hw、すなわちフランジの内法寸法でよいとしています。平成8年度版にありますように、本来ならボルト群の応力の中心間距離にすべきなのですが、その中心間距離を特定するのが難しく、基準の式として使用しづらいため、若干ゆるい規定ですがHwは図3.5.1のものとしました。

No.付3-2

質問

「屋内運動等の耐震性能診断基準(平成18年版)」の33ページの「3.2非充腹材(柱)の終局耐力」の中の「3.2.3全断面の弾性座屈耐力Ne」の算定内の(2)Y軸についてのλyeは、軸力のみ(曲げは無し)の場合に用いる検討と解釈して良いのですか。

回答

ここでは柱材全断面を対象にして座屈耐力を求める方法を記述しています。軸力のみを考え、曲げは考慮しません。

No.付3-3

質問

「屋内運動場等の耐震性能診断基準(平成18年版)第2刷」の「3. 5 充腹材ボルト継手部の最大耐力(42ページ)」の「3.5.1 最大曲げ耐力」において、img3.gif
jMu2=fPu(H-tf)+0.5wPu・Hw (3.5.2)
上式の第2 項の定数は0.5 ではなく、0.25 ではないでしょうか。以下に理由を述べます。

P=0.5wPu、 e=約0.5Hw
故に、第2項のウェブボルトによる曲げ耐力は、
Mw=P・e=約0.25wPu・Hw=wPu・Hw/4
従って
jMu2=fPu(H-tf)+wPu・Hw/4 (3.5.2)

回答

ご指摘の点につきましては、本来はHw(フランジの内法寸法)ではなく、ボルト群の応力の中心間距離にすべきなのですが、その中心間距離を特定するのが難しく、基準の式として使用しづらいため、若干ゆるい規定ですが「+0.5wPu・Hw」としております。

(追加質問)

ボルト群のモーメントによる応力の中心間距離は、ボルト列が偶数の場合も奇数の場合も簡単に求まります。
また、片側2列の場合は、ウェブによる曲げ耐力がフランジによるものより大きくなる場合があり、0.5ですとかなり危険側に算定されてしまうのではないかと思います。

(追加回答)

ご例示いただいたケースにおいては、ご指摘の通りでそのように算定していただいてよろしいかと思います。
しかし、いろいろなボルト配置のケースがあり、それらを包括する 基準式を作れなかったので、基準では若干非安全側の式ではありますが、簡単なものを掲げました。ウェブの曲げ応力はフランジのそれに比べてそれほど大きくはないこともこのようにした理由の一つです。

No.付3-4

質問

「屋内運動場等の耐震性能診断基準(平成18年度版)第2刷」P43図3.5.3(ちぎれ破断)の出処は、「耐震改修促進法のための既存鉄骨造建築物の耐震診断および耐震改修指針・同解説(1996)」財団法人日本建築防災協会(以下促進法指針と呼びます)のP53解図5.4.1と思います。このP53解図5.4.1は、促進法指針P52上から18から19行目「材軸方向のボルト本数が2本以下の場合」が条件として書かれています。材軸方向のボルト本数が3本以上の場合のちぎれ破断断面積(Ans)は、ボルト本数をn、はしあき寸法をe2、ボルトピッチをp、フランジ板厚をtf、とそれぞれした場合、Ans=2×{e2+(n-1)×p}×tfで計算してよいでしょうか。
なお、日本建築学会「鋼構造接合部設計指針」2006年版、P46図2.4(b)そとぬけ破断の式はそのようになっています。

回答

ご質問は、梁継手の耐力計算ということですが、日本建築学会「鋼構造接合部設計指針」は最新の研究に基づき式を出しておりますので、昔から使われている設計式とは異なる場合があります。「鋼構造接合部設計指針」は新規建築を前提とした指針ですが、梁継手の耐力計算においては耐震診断の対象となる建物であっても基本的には同じですので、この式を使うこと自体には問題はありません。ただし、「鋼構造接合部設計指針」2006年版p.96~に書かれているように計算してください。(p.46 図2.4(c)は板要素ですので、梁継手に関してはp.98以降を参照してください)「鋼構造接合部設計指針」でも屋体規準同様に5つの破壊モードを想定していますが、破壊モード自体が多少異なります。また、p.98の解説にありますように、材軸方向のボルト本数が2列以下の場合は追加の検討も必要です。

No.付3-5

質問

屋内運動場等の耐震性能診断基準(平成18年版)の「基礎の転倒限界モーメント」の算定方法について。平成8年版(第2刷)45ページでは基礎梁のある場合、『(基礎部分により算定されたモーメントMf)+(基礎梁の曲げ耐力)』となっています。平成18年版52ページでは、『MAX{(基礎部分により算定されたモーメントMf)、(基礎梁の曲げ耐力)}』となっています。なぜこのように改定されたのでしょうか。個人的には平成8年版でも問題無いように思うのですが。

回答

第2刷では基礎部の曲げ耐力と基礎梁の曲げ耐力の和を採用することになっていました。その後、実際の事例に数多く接してみると基礎部は多種多様であり、また基礎梁の施工状況が必ずしも完全ではないものもあるので、安全側の措置として基礎部の曲げ耐力と基礎梁の曲げ耐力のうち大きい値のみをとってその部位の耐力とすることになりました。第2刷の合算は誤っていたかとの指摘はあたりません。実情を知ってそれに即した方法に変更しただけであります。なお、塑性解析において耐力の合算は、それぞれの部位の塑性耐力を示した後、その耐力を減ずることなく十分な塑性変形をしめすことが前提としてできることです。基礎部、基礎梁の場合はそれの確認が困難であり、それ故安全側の措置をとらざるを得ません。当然のことながら実際の構造では理想的な状態で設計、施工してあることはそう多くはなく、耐震診断では実際の構造物の状態に則して解析をやらなければなりません。なお、耐震診断に当たっては最新版(屋内運動場等の耐震性能診断基準(平成18年版)第2刷(PDF:1011KB))を使用してください。
冊子版は文教施設協会(※文教施設協会ホームページの刊行物のページへリンク)にて販売しております。

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大臣官房文教施設企画部施設企画課防災推進室

(大臣官房文教施設企画部施設企画課防災推進室)

-- 登録:平成22年10月 --