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ASEAN+3高等教育の流動性・質保証に関するワーキング・グループの活動実績

平成28年2月23日 

第1回ワーキング・グループ

第1回ワーキング・グループは2013年9月30日に東京で開催されました。ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム,中国,韓国,日本が参加し,また,ASEAN大学連合(以下,AUN),東南アジア教育大臣機構高等教育開発センター(以下,SEAMEO-RIHED),ASEAN質保証ネットワーク(以下,AQAN)及びASEAN事務局もオブザーバーとして同席しました。
この会合では,ワーキング・グループの将来の方向性について話し合われ,(1)「ASEAN+3学生交流ガイドライン」を2017年までに完成させること,(2)「ASEAN+3質保証専門家会合」を設置し,ASEAN+3各国の質保証機関(注)関係者や政府関係者が定期的に集まることが決定しました。

(注)高等教育機関が提供する教育の内容を評価する機関。教育の質を維持,向上させることを目的とする。日本では,文部科学大臣の認証を受けた評価機関が,高等教育機関の教育研究活動等について,評価基準に基づき認証評価を実施している。

第1回ワーキング・グループ(2013年9月30日,東京)

第1回ワーキング・グループ(2013年9月30日,東京)

第2回ワーキング・グループ

第2回ワーキング・グループの準備として,専門家会合が2014年6月25日にジャカルタで開催されました。インドネシア,マレーシア,タイ,ベトナム,韓国,日本が参加し,また,SEAMEO-RIHEDとASEAN事務局も同席しました。
この会合では,各国の優良事例が共有された後,「学生交流ガイドライン」についての意見交換が行われ,第2回ワーキング・グループで話し合われるべき事項が次のとおり取りまとめられました。

(1)ガイドラインは特定の学生交流プログラムのためのものではなく,ASEAN+3域内における全てのプログラムのためのものであること。

(2)ガイドラインの明確なビジョンや目的が定められるべきこと。

(3)スケジュール,活動の責任者を含む実施のメカニズムが定められるべきこと。

(4)バランスの取れた学生交流が促進されるべきこと。

第2回ワーキング・グループは2014年10月16日にバリで開催されました。ブルネイ,インドネシア,ラオス,マレーシア,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム,中国,韓国,日本が参加し,また,AUN,SEAMEO-RIHED及びASEAN事務局も同席しました。この会合では,「学生交流ガイドライン」の素案に含まれるべき要素について議論がなされ,次のとおり合意されました。

  • 目的は,アジアの学生の流動性に関する一般的かつ共通の問題を解決し,各種の学生交流プログラムが利用できるようにするためのサービスを提供し,障壁のない移動を促進すること
  •  単位互換,質保証,財政上あるいはその他の支援,モニタリングといったガイドラインに記載される全ての基準は,義務的なルールではなく,参照される基準とすべきこと

また,ワーキング・グループの設置を主導した我が国が,運営上のオーガナイザーを務めることに加えて,韓国と中国が副オーガナイザーとなることが認められました。副オーガナイザーの役割を定めるべく,運営規則の改定がなされることも決定されました。

第2回ワーキング・グループ (2014年10月16日,バリ)

第2回ワーキング・グループ (2014年10月16日,バリ)

第3回ワーキング・グループ

第3回ワーキング・グループは2015年6月11日にバンコクで開催されました。ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,ミャンマー,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム,中国,韓国,日本が参加し,また,SEAMEO-RIHED及びASEAN事務局も同席しました。
この会合では,「学生交流ガイドライン」の案が了承され,これは2015年12月にバンコクで開催される「第6回ASEAN+3教育高級実務者会合」と2016年にマレーシアで開催される「第3回ASEAN+3教育大臣会合」に提出されることとなりました。
我が国は,ワーキング・グループの次の課題として,個別に留学した学生が留学先で獲得した単位が認定されない不利益をできるだけなくすことができるよう,「ASEAN+3留学証明ガイドライン」を作成すること,また,この「留学証明ガイドライン」作成のための専門家会合を2016年3月に東京で開催することを提案しました。
また,第4回ワーキング・グループは,フィリピンがホスト国となり,またマレーシアが議長を,副議長を我が国が務めることも認められました。


第3回ワーキング・グループ (2015年6月11日,バンコク)

第3回ワーキング・グループ (2015年6月11日,バンコク)

ASEAN+3質保証専門家会合

第1回ワーキング・グループにおいては,将来の方向性の1つとして,ASEAN+3各国の質保証機関が,学生交流や国境を越えた教育に関する意見を交換するために定期的に集まる機会を設けることが提案されました。これを受けて,「AQANラウンドテーブル会議」が,10月にホーチミンで開催され,「ASEAN+3質保証専門家会合」が発足しました。また,当該会合では,AQANのメンバーと日中韓の質保証機関が,域内の質の保証を伴った学生交流プログラムの拡大にどのように寄与することができるかについて議論する視点を持ちつつ,意見交換し,情報交換を円滑に行う場とすることが合意されました。

第1回質保証専門家会合

第1回質保証専門家会合は2014年3月6日にハノイで開催され,AQANの正会員及び準会員と日中韓の質保証機関が参加しました。
この会合では,ワーキング・グループと専門家会合との関係を定める運営規則について合意がなされ,質保証を伴う国境を越えた学生交流に関連した施策や取組について,フィリピン,タイ,韓国,日本から情報提供がなされました。
さらに,ASEAN+3各国における学生交流に関する質保証システムの情報を共有することについて合意がなされ,我が国の独立行政法人大学評価・学位授与機構(以下,NIAD-UE)(※)がその情報収集のためのオンライン調査票を作成することが了解されました。

※平成28年4月1日をもって「独立行政法人大学改革支援・学位授与機構」(NIAD-QE)に名称変更。

第2回質保証専門家会合

第2回質保証専門家会合は2014年10月17日にバリで開催されました。AQANの正会員及び準会員と日中韓の質保証機関が参加しました。
NIAD-UEにより,学生交流に関する質保証についてオンライン調査の中間結果の報告がなされ,次の内容が共有されました。

  •  ASEAN+3諸国の質保証メカニズムは多様。学生交流に関する質保証の促進に当たっては,(1)学生交流の規模,(2)学生交流の種類,共同プログラムの様態,(3)各国政府の政策,の各視点において相違があるため,質保証機関の関心の程度は様々。
  •  学生交流が活発に行われる中において,どのような質保証の要素が重要か,また質保証専門家会合において,どのようなことが取り上げられるべきか,について継続的な議論が必要。

マレーシア,ベトナム,中国,日本が,学生交流に関するオンライン調査の結果に基づき,各国の質保証に対する考え方を紹介しました。その他の国も各国の学生交流と質保証の状況を情報共有しました。

第3回質保証専門家会合

第3回質保証専門家会合は2015年9月3日にマニラで開催されました。AQANの正会員及び準会員と日本の質保証機関が参加しました。
今後の質保証専門家会合においては,特に学生交流が活発な地域において提起された課題に焦点を置き,共同プログラムの質について課題を絞って継続的な議論が行われるべきとの結論に達しました。
また,NIAD-UEの研究者より,我が国と東アジア諸国との国際的な共同教育プログラムの質保証のためのチェックリストを作成中であるとの発表がなされました。 

4.今後の展望

ASEAN+3各国間では,将来の「アジア高等教育圏」の構築に向けた理解が徐々に共有されつつあります。こうした地域の教育圏を発展させるためには,域内の異なる仕組みや文化を認識すると同時に,広くアジア域内の国々としての共通面も理解することが重要です。今後は,ASEAN+3域内の持続的な協力体制を実現するため,形成されるガイドライン等のルールに基づいて,学生交流の促進や大学間ネットワークの拡大,さらには共同プログラムや情報共有が進められていくことになります。

お問合せ先

高等教育局高等教育企画課国際企画室

(高等教育局高等教育企画課国際企画室)

-- 登録:平成28年03月 --