課題解決型高度医療人材養成推進委員会の所見

平成30年9月19日


「課題解決型高度医療人材養成推進委員会」所見


○ このたび、本委員会は「課題解決型高度医療人材養成プログラム」について、本年6月に申請のあった35件の事業のうち、事業の構想(事業の全体構想、教育プログラム・コースの優秀性)及び事業の実現可能性(事業の運営体制、事業継続・普及に関する構想)等について審査を行い、特に優れた7件(精神関連領域4件、医療チームによる災害支援領域3件)の事業を選定しました。

○ 精神関連領域及び医療チームによる災害支援領域は、特に社会からのニーズが高く、喫緊の対応が必要とされていることを踏まえ、本委員会では、事業の確実な実施・継続、本事業により構築された人材育成プログラムが波及効果を生み新たな展開につなげられるかという点を特に重視し、選定を行いました。

○ 選定された各大学には、以下の点にも考慮した上で、事業計画が着実に実施されることを要望します。

 (1)事業の実施に当たっては、学長・病院長等のリーダーシップの下、責任体制を明確にした上で全学的な実施体制で行うこと。また、事業期間終了後も各大学において、長期的な展望に基づく具体的な事業継続の方針・考え方について検討し、自立化した事業体制を構築すること。
 (2)客観的なアウトプット、アウトカムを年度毎に明確にした上で、自己点検・評価や外部評価を実施し、事業の改善を行いつつ、全国の模範となる体系的な教育プログラムを展開すること。その際、本事業における多職種養成等の特性を踏まえ、履修する学生や医療従事者等が受講しやすい環境整備に配慮するとともに、修了者のキャリアパス形成につながる体制を構築すること。
 (3)事業の実施状況や成果等を可能な限り可視化した上で、地域や社会に対して分かりやすく情報発信すること。また、他大学・大学病院の参考に資するよう、特色ある先進的な取組やモデルとなる取組について、実現するためのノウハウ、留意点等についても積極的に発信するなど、成果等の普及・展開に努めること。

○ 今回、優れた事業や特色ある事業でありながら、残念ながら選定にいたらなかった事業が多数ありました。選定されなかった各大学においては、本委員会から、申請いただいた事業に対する所見をお伝えしますので参考にしていただくとともに、今後も地域・社会からの高いニーズに応えるべく、本プログラムの趣旨も生かした特色ある人材育成に取り組んでいただくことを強く期待します。

課題解決型高度医療人材養成推進委員会
委員長 大島 伸一

お問合せ先

高等教育局医学教育課

大学病院支援室病院第二係
電話番号:03-5253-4111(代表)(内線2578)