学校の取組例

新潟市立小新中学校

 

GIGAスクール環境と1人1台端末を活用した

探究活動の充実に向けた取組とは?

 

 新潟市立小新中学校(以下、小新中)では、新しい時代について考え、生徒の未来につながる能力の育成に取り組んでいる。今号は、小新中で大切にされている、1人1台端末を活用した探究活動の充実に向けた取組を紹介したい。
 
- 端末活用の実際
- 校長のリーダーシップ
 

端末活用の実際

 
インターネットや本、教科書など、情報収集の手段を生徒が選択し、個人の興味・関心に応じて探究する。

 小新中では、学習の場面に応じて効果的な端末活用となるよう、学校全体で取組を進めている。調べる場面やまとめ・表現する場面では、特に効果的に活用されており、様々な手段を用いて調べ、それをクラウドで共有する。クラウドに蓄積された学習データは、学びを再構成し、深めることに役立っている。
 調べる場面では、教科書や本はもちろん使用するが、最新の情報を入手するために端末を使うなど、目的に応じて生徒が手段を選択できるようになっている。また、個人で調べ学習を行うだけでなく、生徒同士で質問やアドバイスをし合ったり、教師に対して質問しに行ったりと、自らのタイミングで他者に働きかける場面も見られる。
 まとめ・表現する場面では、プレゼンテーションソフトや動画作成ソフトなど、自ら選択したソフトウェアを活用してまとめたものを、家庭学習の一環として家族に向けて発表している。教師は、成果物や家族からの感想をクラウド上でいつでも把握できる。3年間の学習の成果として、これまで学んだ知識や体験を、文書作成ソフトの共同編集機能を用いてグループでまとめ、電子書籍として公開している。
 
 
個人で調べ学習を進めていく過程で、生徒同士の意見共有のタイミングや教師からのアドバイスを求めることも自ら選択し、協働的に学ぶ姿も見られる。
 
 
生徒たちは、目的に合わせて様々なソフトウェアを選択している。それらを用いて作成した成果物は、クラウドに蓄積され、学びの再構成に役立つ。
 

校長のリーダーシップ

 保科賢一郎校長は、「1人1台端末により、扱える情報量が非常に増えました。小新中では特に総合的な学習の時間を『小新クエスト』と名付け、端末を使い、探究的に学習することができています。個人が自分の興味に従い、自分のペースで学ぶだけでなく、個々が学んだことを持ち寄り、協働的に学ぶ姿が見られるようになっています。3年生では、1・2年生で学習したことを生かし、端末を活用して『未来防災小説』を執筆し、電子書籍を作成するなど、社会とのつながりを大切にしています。」と語る。こういった学びを学校全体で実現するためには、校長のリーダーシップがやはり重要となるだろう。
 

 
(文責:GIGA StuDX推進チーム)