自治体・学校の取組情報

1人1台端末を活用したプレゼンテーション大会

 1人1台端末が導入されてから、子供たちがプレゼンテーションソフト等を使って、学習した内容を紹介や説明している場面に出会う機会がたくさんあります。

 東大阪市教育委員会では、プレゼンテーションなどに必要な情報活用能力や問題発見・解決能力等の育成を目指し、「TRY KAPコンテスト」を実施しています。
 今回は令和4年度に開催された「TRY KAPコンテスト」の表彰式を取材しました。各自治体において、同様の取組をされる場合は、ぜひ参考にしてください。(令和5年3月28日掲載)


 東大阪市で1人1台端末を活用したプレゼンテーション大会の概要を以下に示します。
 

【TRY KAP とは】
 子供たちが学びの中で「挑戦してほしい」「ワクワクして輝いてほしい」という思いから、挑戦の「TRY」と知の冒険企画 (Knowledge Adventure Project)の頭文字「KAP」を組み合わせて「TRY KAP」と名付けたそうです。
 

 TRY KAP


【目的】
〇 課題を見つけ自分の考えを深める。
〇 表現力(プレゼンテーション力)を高める。
〇 1人1台端末を上手に使えるようになる。


【テーマ】
東大阪市をより良くするために私たちにできること(SDGsの観点をふまえて)


【対象】
市立小学校4年生~中学校3年生
※小学校の部と中学校の部に分け、応募作品をそれぞれ審査


【動画作成の規定】
1人1台端末内のアプリケーションを用いて、5分間のプレゼンテーション動画を作成する。


【実施要項】
※令和4年度東大阪市TRY KAP実施要項
取組をされる際のご参考にお使いください。


【表彰式の様子】
 校内審査や市審査で評価された作品なので、非常に見応えがありました。どの子も今回のテーマである「東大阪市をより良くするために私たちにできること」を自分事として捉え、友達と協力しながら情報を集めたり、整理したりしながら、動画を作成したことがよく伝わりました。このことから、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」という探究のプロセスを意識した学習が日常的に行われているのだと感じました。
 1人1台端末が子供たちの可能性を最大限に引き出していると今回の取材を通して実感しました。
 
 
(プレゼンター:文部科学省初等中等教育局学校デジタル化PTリーダー 武藤久慶)  


【受賞作品】
小学校の部
最優秀賞:枚岡西小学校「東大阪のポイ捨てをなくそう」
 優秀賞:縄手小学校 「つくる責任・つかう責任」
 特別賞:英田南小学校「きれいな町にするために、ぼくたちにできること」

中学校の部
最優秀賞:石切中学校 「いじめ反対の意思表示を!~届け!石切中学校区から世界へ~」
 優秀賞:布施中学校 「最近話題のLGBTQ+についてせまってみた。」
 特別賞:柏田中学校 「Don't throw away ~服を捨てずに再利用~」
 


【東大阪市教育委員会のコメント】
 TRY KAPコンテストは、昨年に引き続き2度目の開催となります。
 子供たちは、身のまわりの課題を自分事として捉え、主体的に解決するとともに、動画に視覚効果を加える等しながら、その探究のプロセスをわかりやすく伝えました。子供たちの取組から、教師も「学び続ける教師」である大切さを改めて実感しました。
 来年度は、「東大阪市をより良くするために私たちにできること」というテーマから、子供自身がより身近に感じられるようなテーマへ変更する予定です。相手や場面を意識したプレゼンテーションができるように支援していくとともに、教科等横断的に子供たちの「探究心」を市全体で育んでいきたいと考えています。
 

 
(文責:GIGA StuDX推進チーム)