【中等教育資料 令和8年10月号記事】 文責:情報科学科長 尾上妥理
(令和8年10月14日掲載)
1人1台端末の活用にあたり、各自ノートパソコンの設定及びソフトウェアの導入を行い学習環境の構築を行っている。
課題研究「情報科学・ラボ」のVR研究において開発した高齢者向けリハビリ用VRドライブシミュレーション。
専門学校との連携により「生成AIの実践的な活用方法」をテーマに4拠点をオンラインで結び実証事業を行った。
課題研究「情報メディア・ラボ」においてドローン制御について研究し、その成果発表の場として本校グラウンドにてドローンショーを開催した。
課題研究「コミュニケーション・ラボ」のメンバーは京都府警との連携によるサイバー防犯ボランティア「CYCOT」に登録され啓発活動を行う。
啓発用に制作したフィッシング詐欺対策用動画コンテンツの一場面。
(令和8年10月14日掲載)
ICT活用と実践的情報教育の推進
本校は、京都府内で唯一、専門教科情報科に属する「情報科学科」を設置し、サイバー犯罪捜査官や高度システムエンジニアなど、次世代のIT社会を牽引する高度IT人材の育成を目標としている。
「プログラミング」「情報セキュリティ」「国家資格」を3つの柱とし、技術力に加え、情報倫理を実践的に身に付ける教育を展開している。また1人1台端末の活用にあたり、生徒自身がノートパソコンの設定やソフトウェアの導入を行うことで学習環境を構築している。その結果、授業内外でプログラミング、データ分析、レポート作成、プレゼンテーション等に主体的に取り組み、課題解決にICTを適切に活用する力を高めている。

課題研究を核とした探究型ICT教育の実践
教育活動の中核は、3年次原則履修科目「課題研究」である。生徒は既習の知識・技術を基盤に、4つの研究分野(情報科学・ラボ、サイバーセキュリティ・ラボ、情報メディア・ラボ、コミュニケーション・ラボ)に分かれ、外部機関と連携したプロジェクト型学習(PBL)に取り組む。課題設定、情報収集・分析・検証、成果発信を通じて、探究力と表現力を獲得している。
「情報科学・ラボ」では、3Dプリンタ制御やVR研究、AIスマートボードを用いた他県の専門学科設置校・大学との遠隔協働研究、専門学校との連携によるWebアプリケーション開発などに取り組み、先端技術を実践的に扱う力を養っている。


「サイバーセキュリティ・ラボ」では、暗号技術やフォレンジックを応用し、校内情報セキュリティ競技会(CTF)の開催、顔認証技術の検証、フィッシング対策研究を通して、実社会の課題に対応できる高度な情報セキュリティスキルを習得している。
「情報メディア・ラボ」では、DXハイスクール事業を活用し、「数理・データサイエンス・AIを基盤とした、データ駆動型の社会実装につながる学び」をテーマに掲げ、200台のドローンを制御するドローンショーやプロジェクションマッピングを自主制作・実演し、データに基づいて社会課題解決策を創出する力を身に付けている。

「コミュニケーション・ラボ」では、京都府警と連携し、生徒がサイバー防犯ボランティア「CYCOT」として、動画やスライド等を作成し、小・中学生や高齢者など地域住民への啓発活動を行う。対面に加えオンラインも活用し、専門知識を社会に還元する力と、対象に応じて分かりやすく伝えるコミュニケーション力を身に付けている。


産官学連携で育む実践的IT人材
生徒はICTを単なる道具ではなく、課題解決と社会参画の基盤として活用できるようになり、同時に産官学連携を通じて、主体的に学び続ける姿勢と高度な情報活用能力を兼ね備えた次世代IT人材へと成長している。
今後もICT活用を通して多様な力を育む情報教育を推進していく。
(監修:GIGA StuDX推進チーム)