【中等教育資料 令和8年3月号記事】 文責:校長 山中喜宏、教諭 服部文哉
(令和8年3月4日掲載)
年間を通して、端末活用により、生徒は仲間とつながっていたか、進んで学んでいたかを協議した。
自分化シートを教師同士で共有しそれぞれが個別の目標を立てながらも、協働的に授業改善を行ってきた。
進捗状況シートを共有することで、仲間の考えをいつでも参考にすることができる。
クラウド上の情報を基に、学習の方法やペースを選択、自己調整しながら、学ぶことができる。(数学科)
状況シートをきっかけに、実際に考えを交流する。協働する相手を自分で選ぶ。(社会科)
練習した歌声を端末に録音し視聴することで、客観的に捉え、改善点に気づく。(音楽科)
(令和8年3月4日掲載)
主体的・対話的で深い学びに向けた授業改善
本校では、安心感、信頼感のあるつながりを大切にして、自ら進んで学び、自分で未来を切り拓く力を生徒が身に付けること、また誰一人取り残されずに学ぶ授業を実現することを目指してきた。
特に令和7年度は端末活用により、仲間とのつながりを生むことを継続しながら、一人一人の個の学びが充実するにはどうしたらよいかという視点で授業改善を行った。
国語科の授業では,生成AIの画像生成機能を用いた和歌のイラスト化に取り組んだ。生徒は,適切なプロンプトを考え,和歌から読み取った情景を表現するイラストの作成を行う。この実践では,生徒が自らの思考を可視化することで,和歌に対する理解をより深めることにつながった。
まずは校内研修において、自分化シートに1年後の教師自身の目指す姿を設定し、学期ごとの成果と課題及び毎回の校内研修の振り返りを全員で共有した。学校としての目指す姿に向けて、教師同士がつながりを大切にして、個別の目標を立てながらも協働的に授業改善を行うことができた。また、公開授業等では授業の改善点を表計算ソフト上で共有し、協議を行った。加えて、ICT活用事例集を作成し、各教科の効果的な端末活用の方法を共有することで、各授業においても様々な端末活用の工夫が見られるようになった。
一方、端末活用が授業の目的にならないためにも、「深い学びを実現するための効果的な端末活用とは」というテーマの研修会も行った。単元を想定して、各教科での深い学びとは何か、深い学びを実現するためにどんな端末活用があるかという考え方を共有して授業づくりに取り組んでいる。


つながりを生み自ら進んで学び、教科ならではの学びを実現するための効果的な端末活用
生徒同士のつながりを生む工夫として、進捗状況シートの活用が効果的である。めあてや課題に対する仲間の進捗状況や考えをクラウド上で共有し、いつでも仲間の意見や疑問を参考にすることができ、考えを議論するきっかけづくりにもなる。また学年全体に共有することで、学級を超えた仲間の考えを知ることもできる。

自ら進んで学ぶ工夫として、クラウド上で資料や課題にアクセスできるようにするなどの学ぶ環境を整えることを意識した。その結果、生徒は自分のペースや理解度に合わせて、クラウド上から必要な情報を選ぶことができるようになった。課題解決に取り組む方法は生徒によって様々であるが、自らその方法を選択し、時には仲間の考えも参考にして、主体的な学びを実現してきている。
端末活用による、教科ならではの学びを実現する具体例として、理科の実験や体育科での動きを映像として記録することや音楽科では歌声を録音し、活用することが挙げられる。観察したものは映像によってリアルに再現され、動きや歌声を客観的に捉えることができる。また、これらはデジタルの情報として保存されることでいつでもどこでも振り返ることが容易となる。
効果的な端末活用を進めていく上で、教科の本質を捉えた課題設定と、生徒の学ぶ様子から、疑問、困り感、分からなさを見取り、生徒同士をつないでいく声かけなどの教師の役割が、授業づくりの土台として大切であると改めて感じている。



(監修:GIGA StuDX推進チーム)