【中等教育資料 令和8年2月号記事】 文責:校長 遠藤浩
(令和8年2月6日掲載)
様々な場面で、グループに分かれて自分の考えや学習の成果をプレゼンし合っている。
左ページは生徒が最初に作成した英文。右ページは生成AIによる添削を参考に推敲した英文。(英語科)
生成AIを用いて生徒の読解や思考をイラスト化した。(国語科)
※図は生成AIによるイラスト
実験結果がすぐに可視化されるため、繰り返し実験することで、思考を深めることにつながった。(理科)
生徒は生成AIへの相談や、自分の動作を動画で録画・再生し、技能の向上を図った。(保健体育科)
修学旅行では、チャットを活用することで、生徒の状況確認や一斉連絡がスムーズに行えた。
(令和8年2月6日掲載)
生成AIの活用で変わる高等学校の教育
本校は、「学ぶ青春 意気高く」の校訓のもと、国際社会、情報社会で活躍する人材の育成を目指し教育実践を行っている。ICT機器だけでなく、生成AIの授業での活用について、各教科から選出したDX推進委員を中心に取組を進めている。
英語科の授業では、与えられたトピックについて、自身の考えを発表し、英語で作文を書く活動を行っている。生徒は、①自力で書いた英文、②生成AIによる添削結果を参考にして自ら推敲した英文、③生成AIとの対話で気が付いたこと、学んだことについてそれぞれノートにまとめる。「書くこと」の活動の指導では、教師側の添削に時間を要することに加え、表現したい内容や疑問点が一人一人異なる。しかし、生成AIを活用することで、個々の課題に応じた指導につながっている。
国語科の授業では、生成AIの画像生成機能を用いた和歌のイラスト化に取り組んだ。生徒は、適切なプロンプトを考え、和歌から読み取った情景を表現するイラストの作成を行う。この実践では、生徒が自らの思考を可視化することで、和歌に対する理解をより深めることにつながった。
このように、各教科の深い学びを実現するため、生成AIの活用方法を探る試行錯誤を続けている。



※図は生成AIによるイラスト


本校の働き方改革と校務DX化
校務においても、働き方改革を意識した上でDX化を進めている。日常的には、次の4点を導入し、効果の検証を行うとともに、更なる推進を図っている。
① 職員会議等のペーパーレス化
② アンケート機能による生徒の欠席連絡
③ アンケート機能による生徒の朝の体調管理
④ 授業変更の連絡黒板の廃止
② アンケート機能による生徒の欠席連絡
③ アンケート機能による生徒の朝の体調管理
④ 授業変更の連絡黒板の廃止
また、修学旅行では、生徒の動静や情報共有にチャットを利用し、班別研修等における生徒の位置の確認や、一斉連絡により漏れなく情報伝達を行うことができた。これまで電話等で行っていた状況確認や、代表生徒を集めて行っていた諸連絡が効率よく正確に進んだ。引率者は、時間の節約や情報伝達の確実性向上により、修学旅行をより安全でスムーズに実施できたと実感している。

更なる活用に向けて
教師も生徒も「まずは使ってみる」という意識で取組をスタートした。現在、校内ではDX推進委員がチャットを活用して活発に意見交換を行っている。また、生成AIパイロット校として3年目を迎えた今年度から、近隣の高等学校2校が生成AI協力校となり、公開授業等を通して課題や成果の共有を行っている。
今後、本校における活用を一層推進するためには、生成AIの活用場面の拡大、ハルシネーション等の生成AIの特性を踏まえた情報リテラシー教育、DX化による効果の検証等、多くの課題に取り組む必要がある。一般企業で生成AIの利活用による業務効率化が進む中で遅れをとることのないよう、教職員でアイデアや実践を持ち寄り、自校に合った工夫を重ね、授業改革と校務DXを推進していきたい。
(監修:GIGA StuDX推進チーム)