令和8年3月24日(火曜日)15時00分~17時00分
文部科学省15F特別会議室
赤間委員、石野委員、岩佐委員、勝田委員、久野委員、栗山委員、齋木委員、田口委員、谷委員、早川会長、細田委員、三屋委員、皆川委員、森岡委員、山口委員、結城委員、渡邉会長代理
河合長官、浅野次長、籾井審議官、大杉総括官、赤間企画調整室長、鈴木地域スポーツ課長、田中競技スポーツ課長、遠藤健康スポーツ課障害者スポーツ振興室長、吉屋参事官(民間スポーツ担当)、廣田参事官(地域振興担当)、小川参事官(国際担当) 他
【早川会長】 それでは、ただいまからスポーツ審議会第44回総会を開催いたします。本日は大変お忙しい中、御出席いただき誠にありがとうございます。まず、本日の運営に関する説明と資料の確認を事務局からお願いいたします。
【大杉総括官】 本日は事前に希望をいただいた委員の皆様におかれましては、Web会議での御参加をいただいております。会場での傍聴は報道関係者のみとさせていただき、一般の方につきましてはライブ配信での傍聴とさせていただいておりますので、御承知おきください。資料につきましては、議事次第に記載の一覧のとおりでございます。会議室にお越しの皆様におかれましては、議場にも配付しております。不備等ございましたら事務局までお声がけください。
【早川会長】 ありがとうございました。それでは議事に入ります。議題(1)、「独立行政法人日本スポーツ振興センターのスポーツ振興投票等業務に係る令和8年度事業計画、予算及び資金計画案の認可等について」につきまして、意見聴取を行います。日本スポーツ振興センターより、資料の説明をまずお願いいたします。
【日本スポーツ振興センター】 日本スポーツ振興センターでございます。資料の1-1、1-2に基づきまして、私から令和8事業年度事業計画等の概要を御説明いたします。よろしくお願いいたします。
まず、本事業計画は、独立行政法人日本スポーツ振興センター法第21条に基づいて、スポーツ審議会で御審議をいただくものです。令和8事業年度の事業計画を御説明する前に、私どものスポーツ振興投票、いわゆるスポーツくじの現状を御報告いたします。
まず、スポーツくじの売上げですが、令和5年度、令和6年度と2年連続で過去最高の売上額を記録いたしました。令和7年度、今年度ですが、今年度の売上げも順調であり、現時点で昨年度の売上額を更新しており、今年度も過去最高額の売上げとなる見込みです。今年度も残り1週間となっておりますが、さらなるスポーツ振興財源の確保を目指し、売上げを確保してまいりたいと考えております。また、来年度も一層の売上げ向上をさせていくべく、新たな商品開発なども取り組んでいきたいと考えております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
もう1点、このスポーツくじの売上げから生じる、スポーツ振興のための助成金の交付事業です。こちらも、令和6年度の売上げから過去最高となる助成財源を確保し、大規模な国際大会の開催や地域のスポーツ施設整備、地域のスポーツイベントの開催などの様々な事業へ助成金を交付し、支援をさせていただいたところです。今後も、このようなニーズを把握し、スポーツ関係の皆様方の御要望におこたえできますよう、取り組んでまいりたいと思いますので、こちらも御指導いただければと存じます。
以上が取組の現状です。こういったことを踏まえ、令和8事業年度の事業計画を立案いたしましたので、その概要を御説明いたします。
それでは、資料の1-1を御覧ください。令和8事業年度の事業計画ですが、まず運営の基本方針として、これまで以上にスポーツ振興投票等業務が地域スポーツの振興を図る上で重要な役割を果たしていくことを目標とし、大きく四つの取組を行うこととしております。
まず一つ目として、スポーツ振興くじの安定的な売上の確保です。令和8事業年度につきましては、売上目標として1,400億円を掲げました。こちらについては、令和7年度は1,300億円という目標を設定いたしましたので、より一層高い目標として今回設定したものです。この目標を達成するために、効果的・効率的な広告宣伝の実施や、スポーツ振興くじを安心してお楽しみいただけるよう、依存症対策などの取組、公正性の確保といったことに努めてまいりたいと考えております。
二つ目の取組として、地域スポーツ振興のための効果的な助成です。こちらにつきましては、スポーツ庁からの御指示も踏まえ、スポーツを通じた地域活性化に資する自治体向けの支援制度の創設や、ニーズを把握し、助成事業の見直しを積極的に行っていくといった取組を実施したいと考えております。
また、三つ目として、各種のメディア等を活用して情報発信を行うことによって、スポーツ振興投票制度の趣旨の普及浸透を図ってまいりますとともに、四つ目として、コンサル等の経営手法を十分活用しながら、効果的・効率的な運営に取り組んでまいりたいと考えております。これらの取組内容の詳細については、資料の1-2に示しておりますので、よろしくお願いいたします。
次に、資料の1-1にお戻りいただき、2番目の収入支出予算のところです。収入ですが、収入としては先ほど御説明しましたくじの売上収入の1,400億円に加え、時効金等収入の3億円、端末利用料等収入3億円、そして新しい商品を開発していくための準備費用として、積立金の取り崩し額を計上しております。
一方、支出の部としては、収入の部から払戻金、運営費、特定業務勘定への繰入れといったものを除いたものを収益とし、この収益の3分の2が助成財源、3分の1が国庫納付金としているところです。
以上が、スポーツ振興投票業務についての令和8事業年度の事業計画の概要です。スポーツ振興くじが全国での販売を開始してから、この3月に25年となります。今後も、我が国のスポーツ振興に貢献できるよう、しっかりと役割を果たしていきたいと考えておりますので、皆様方からの御指導御鞭撻をいただければと存じます。私からの御説明は以上です。御審議よろしくお願いいたします。
【早川会長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明をいただきました件につきまして、御意見等がありましたらお願いしたいと思います。御発言いただく際には、お名前をおっしゃってから御発言いただきますようお願いいたします。
なお、参考資料1として御用意しております、スポーツ審議会運営規則の第7条、利益相反の規定に該当する方につきましては、御発言及び議決への参加は御遠慮いただくことになっております。よろしくお願いいたします。それでは、意見等ございましたらお願いいたします。
特に御意見等はないということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは本件に関する意見聴取を終了といたします。
【早川会長】 続きまして、議題の二つ目、「令和8年度予算におけるスポーツ団体に対する補助案について」意見聴取を行いたいと思います。初めに、本日の出席者のうち、スポーツ審議会運営規則第7条の利益相反に関する規定に該当する可能性のある方がいらっしゃいますので、事務局より説明をお願いします。
【大杉総括官】 本日、利益相反に関する規定に該当する可能性のある方は、日本スポーツ協会、日本オリンピック委員会、日本パラスポーツ協会、日本アンチ・ドーピング機構、日本スポーツ仲裁機構に関係する方となります。事務局にて該当すると認識している委員の名前を読み上げさせていただきます。赤間高雄委員、石野枝里子委員、勝田隆委員、斎木尚子委員、田口亜紀委員、谷本歩実委員、三屋裕子委員、皆川賢太郎委員、森岡裕策委員、結城和香子委員、以上の方々となりますが、その他該当の委員はいらっしゃいますでしょうか。それではよろしくお願いいたします。
【早川会長】 それでは本議案につきましても、事務局からの説明聴取を行った後に、委員の皆様から意見聴取を行いたいと思います。まず事務局より資料の説明をお願いします。
【大杉総括官】 本審議事項は、令和8年度予算の成立を前提に、スポーツ団体に対する補助金の交付についてあらかじめ御意見を頂戴するものです。資料の2を御覧ください。
1ポツ、公益財団法人日本スポーツ協会、599,196千円。我が国のスポーツ普及・振興を目的として行われる幅広い知識を有する指導者の養成、市民レベルによるスポーツを通じた国際交流、地域のスポーツ環境の基盤強化等について補助するものです。
2ポツ、公益財団法人日本オリンピック委員会、535,855千円。国際総合競技大会への日本代表選手団の派遣や日韓競技力向上スポーツ交流事業等について補助するものです。
3ポツ、公益財団法人日本パラスポーツ協会、812,974千円。パラスポーツの普及・啓発、パラスポーツ指導者の養成・活用等を行うとともに、国際総合競技大会への日本代表選手団の派遣や国際競技力向上に資する情報収集・提供等について補助するものです。
2ページ目、4ポツ、公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構、348,793千円。スポーツにおける公平性・公正性を確保するため、アスリート等へのドーピング防止教育・啓発活動の充実、ドーピング検査員等の育成、ドーピングに対する検査・分析技術の開発等について補助するものです。
5ポツ、公益財団法人日本スポーツ仲裁機構、11,414千円。スポーツにおける紛争の早期解決や競技者の権利保護を図るため、日本スポーツ仲裁機構が行う、スポーツ仲裁活動の理解増進や中核的人材の育成等に対して補助するものです。
6ポツ、公益財団法人日本武道館、61,935千円。我が国の伝統である武道の普及・振興を目的として行われる武道錬成大会の開催、武道指導者の養成、武道を通じた国際交流の促進、武道の普及について補助するものです。
7ポツ、一般社団法人大学スポーツ協会、60,000千円。大学スポーツ統括団体として大学スポーツ全体の価値を更に向上させていく観点から、一般社団法人大学スポーツ協会が実施する大学スポーツ振興のための大学横断的・競技横断的な活動の一部に対して補助するものです。
御審議のほどよろしくお願いいたします。
【早川会長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして、御意見等ございましたでしょうか。発言いただく際には、お名前をおっしゃってから御発いいただきますようおねがいいたします。
特に御意見がないということでよろしいでしょうか。それでは、スポーツ庁におきましては、適切な補助金執行を行っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
続きまして、議題の三つ目、「部活動の地域展開等について」に入りたいと思います。事務局から御説明をお願いします。
【鈴木課長】 失礼いたします。スポーツ庁地域スポーツ課長の鈴木でございます。どうぞよろしくお願いいたします。資料は、資料3を御覧いただきたいと思います。「部活動の地域展開等について」ということで、スポーツ庁と文化庁と一緒になってこの取組を進めております。
1枚おめくりいただきまして、1ページからが現状と改革の全体像になっております。2ページを御覧ください。現在、学校の部活動をめぐる環境には大きな課題が2つございます。1つは少子化の進展であり、地方部へ参りますと学校の規模が小さくなっておりますので、1つの学校単位ではサッカーや野球など、チームスポーツが十分に取り組めない状況が出てきております。そして2つ目としては、学校における働き方改革であり、教員の採用倍率が低下する中、学校の教師のみに頼る指導体制が持続困難になってきているという状況がございます。そのような中にありましても、学校部活動が担ってきた意義は非常に大きなものがあると考えておりますので、将来にわたっても中学生がスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむ機会を確保するために、この改革を前に進めたいと考えております。
3ページを御覧ください。こちらが部活動改革の全体像です。左側にありますように、学校部活動において、合同部活動を実施していただく、あるいは学校の教員以外の外部の指導者の方に入ってきていただく部活動指導員等の配置を進めるといった、「地域連携」を進めていくのが1つございます。そこから更に進んで、右側は「地域クラブ活動」ということで、学校以外の地域の様々な主体の方々がスポーツや文化芸術活動を実施していただく活動を広げていきたいと考えております。
4ページに移っていただきまして、我々これまで「地域移行」と呼んでいたものを「地域展開」という名称に変更しております。これは単に学校の部活動を地域クラブ活動に移すだけでなく、地域に開かれた形で地域の方々によって子供たちのスポーツ・文化芸術環境を整え、また新たな価値を創出していきたいと考えております。
新たな価値とは何かというのが5ページになります。例えば、自分の通っている中学校には野球をやりたいのに野球部がないといった場合に、そのお子さんがやりたいスポーツができるということで生徒のニーズに応じた体験、あるいはマルチスポーツの重要性も最近指摘されておりますが、そういった環境を整えていくこと。さらには、視察にお伺いした際に、中学生に話を聞くと「他の学校の友達ができた」というのが地域クラブ活動に通ってよかったことだと教えてくれました。学校等の垣根を越えた仲間との繋がりの創出、あるいは地域の様々な方々、幅広い世代との交流が地域クラブ活動で生まれてくること。また、教員の場合は必ずしもその種目の専門家ではありませんが、地域クラブ活動ですと適切な資質能力を備えた指導者による指導が期待されるといったことで、このような新たな価値の創出を目指しております。
6ページからが、これまでの経緯と今後の方向性です。令和5年度から令和7年度までの3年間、改革推進期間として実行してまいりました。予算も11億円から45億円ということで、今、全国670市区町村で取り組んでいただいておりますが、いよいよ令和8年度から改革実行期間に入ります。昨年5月に実行会議の取りまとめをさせていただき、その後スポーツ基本法の改正もあり、年末には新たなガイドライン、そして新たな補助制度を創設しております。
具体的には、8ページがスポーツ基本法の新たな条文です。第17条の2という地域展開に関する新たな根拠規定を創設いただきました。また、9ページでは総合的なガイドラインを年末に策定しております。
具体的な内容は10ページになりますが、改革の理念は先ほど申し上げたとおり、少子化が進む中でも子供たちがスポーツ・文化芸術活動に親しむ機会を確保していきたいということ、障害のあるお子さんや運動が苦手なお子さんも含め、全ての生徒が希望に応じて多様な活動に参加できる環境を整備したいということです。改革実行期間は来年度から6年間かけて徐々に進めていくということで、取組方針は、まず休日について、改革実行期間内に原則全ての学校部活動において地域展開の実現を目指してまいりますが、もちろん中山間地域や離島等、地域の実情に応じた多様な改革を進めていくことが重要であると考えております。学校の施設は有効活用していただきたいと考えておりますし、部活動の指導を希望される先生方には兼職兼業をどんどん進めていただいて、ぜひ指導に当たっていただきたいと考えております。
その中でガイドラインの肝は、11ページですが、新たな認定制度を創設しております。国が示す7点の基本的な認定要件に基づいて、市区町村等に認定を行っていただきます。例えば、活動の目的として学校部活動が担ってきた教育的意義の継承・発展ということで、選抜などは行わず参加を希望する生徒を幅広く受け入れていただくこと、暴力や暴言等の不適切行為を防止するために研修等を受講していただくこと等々ございますが、いずれにしてもこの認定を受けた地域クラブ活動に対して、この後御説明する国からの補助金を投入していくということです。
12ページですが、補助金は令和7年度補正予算・令和8年度当初予算案合わせて139億円を確保しております。(1)にありますように、休日の地域クラブ活動の活動費の支援として、指導者の方の謝金、あるいは地域クラブの事務局人件費、大会に引率するための旅費、ボール等の消耗品を買うための経費等を補助対象としております。また、経済的格差が機会格差になってはなりませんので、経済的に困窮する世帯には参加費等を支援しますし、都道府県等の地方自治体にはコーディネーターの配置や人材バンクの設置・運用、指導者の研修、移動手段の確保等を補助金のメニューとして計上しております。(2)は平日についての重点課題の対応であり、特に平日の指導者確保が難しい中、小学校の体育専科教師等の兼職兼業のモデル形成、あるいは地元の大学との連携により大学生が指導に入ってもらうこと等のモデルを形成してまいります。部活動指導員についても配置を拡充していくということで、この補助金の裏負担については地方交付税措置を総務省の方からお認めいただいております。こういった補助金も活用しながら部活動の地域展開を前に進めてまいりますが、13ページにありますように、休日について、来年度は3割近い、全国で4万部近くの部活動が地域展開いただけるということで、自治体数で申し上げると1,097の自治体が取り組んでいただけるということになっております。
また、最後の14ページについて、学習指導要領における取扱いについても、有識者会議で御議論をいただきました。今後、中央教育審議会の方で御議論いただきますが、これまで学習指導要領には部活動の記載が総則にございましたが、部活動と合わせて、地域展開により実施される地域クラブ活動についても学習指導要領に位置づけることを考えております。また、体罰や暴言、事故の防止、そして学校における働き方改革の推進についての記載についても充実をしていきたいと考えております。また、地域クラブ活動については学校から切り離すのではなく、学校等との適切な連携について記載をするべきだといった御意見を現在いただいているところです。
私からの説明は以上になります。ありがとうございます。
【早川会長】 御説明ありがとうございました。それでは、ただいまの説明について御質問等がありましたらお願いしたいと思います。お名前をおっしゃってから御発言ください。
【赤間委員】 赤間です。地域展開における安全の確保についてお聞きしたいと思います。11ページで認定制度について説明がされておりますが、⑤(マル5)安全の確保ということで、活動の内容、施設設備、連絡体制、保険と書かれております。私はスポーツ医学を専門にしており、スポーツ外傷・障害、内科的なものも含めて、応急処置といった専門性のある知識や技能を持つ人材は、現場での安全の確保に重要ではないかと考えておりますが、そのような専門性を持つ人材の育成と確保に関してはどのような方向性を持たれているのか、お聞きしたいと思います。
【鈴木課長】 ありがとうございます。御指摘のとおり、安全の確保は何より大事であると考えております。④(マル4)指導体制のところに記載しておりますが、今回、地域クラブ活動の指導にあたる指導者の方には、あらかじめ市区町村が定める研修を受講していただくことにしており、そのメニューの例に安全管理も入れています。他方で、その時々に応じて緊急事態も発生いたしますので、緊急時の連絡体制の整備も地域クラブ活動の認定要件に定めております。
【赤間委員】 やはり学校は長い歴史で確立された安全確保の体制が整備されていると思いますが、地域に展開すると保護者もその点がどうなのかという懸念があると思いますので、ぜひしっかりとした体制でお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【栗山委員】 委員の栗山と申します。今、赤間先生からありました安全確保のところで、確認です。学校等の管理下での事故については、日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度がありますが、民間の地域クラブ活動での事故にはこれは適用されないと理解しております。今回、地域クラブ活動に関する認定制度が設けられた中で、認定された地域クラブでの事故が起きたときの補償について、今後、日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度も活用していく考えはあるのでしょうか。そこについて、もし何か検討しているところがあれば教えていただきたいのが1点です。
あわせて、先ほど部活動の地域展開を実施するための財源のお話をいただきましたが、資料3の12ページに記載された事業費用について、確保された予算で十分なのか、また、永続的に部活動の地域展開を進める上で、財源については今後どのように考えていらっしゃるのか、御意見あればいただければと思います。以上です。
【鈴木課長】 ありがとうございます。まず1点目の御質問ですが、JSCの災害共済給付制度はあくまで学校管理下が対象であり、地域クラブ活動は範囲外です。そのため、認定要件の一つとして、怪我等を補償する保険および個人賠償責任保険への加入を課しております。中学生の場合であればかなり廉価な保険もありますので、そういったものに必ず加入していただくことを要件としています。将来的にこの形がどうなるのかは、また状況を見ながら検討を進めることになるかと考えております。
次に予算のことですが、12ページで少し小さくて恐縮ですが、実は令和7年12月に一番下の方に記載しておりますとおり、総合経済対策として閣議決定をさせていただいており、この地域クラブ活動の推進等については、継続的な支援等により部活動の地域展開等の全国実施を加速するということを内閣として決定しております。これは財政当局も含めてこの継続的な支援を行っていくことを担保するものであり、我々としてもこの取組を引き続き推進してまいりたいと考えております。以上です。
【三屋委員】 御説明ありがとうございます、三屋でございます。これからかもしれませんが、大会をどのように設計していくのか、また、それに合わせて公益財団法人日本中学校体育連盟(中体連)とどのように連携していくのかをお聞かせいただけるとありがたいです。
【鈴木課長】 ありがとうございます。今回ガイドラインを作るにあたり、中体連の方にも有識者会議に入っていただき一緒に議論をいたしました。その中で、これまで学校単位でしか大会に出られなかった種目もございますが、今後は認定地域クラブについては、中体連主催の大会に参加できる形に3月の理事会で御決定をいただきました。ただ、日本中体連がそれを決めても、その下に都道府県、市区町村とございますので、これから順次、それらの下部組織と調整をいただくことになりますが、我々としては、認定地域クラブが大会やコンクールに参加できるよう働きかけてまいりたいと考えております。
【三屋委員】 全国中学校体育大会などにもこれから出場できるという認識でよろしいでしょうか。
【森岡委員】 森岡です。先ほど地域スポーツ課長から、新たな補助制度として補正と当初と合わせて139億円確保していただいたこと、大変ありがたく思っております。我々は日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者の養成を通じて、適切な資質能力を身に付けた指導者の確保を第一義的に考えております。また、総合型クラブの登録認証制度あるいはスポーツ少年団という、いわゆる受け皿との連携によって地域スポーツクラブ活動の確保に取り組んでいきたいと考えており、この予算は大変ありがたいと考えております。
去る2月1日に福岡県福津市と4者協定を締結し、子供たちや保護者から、資格を持った指導者による質の高い指導を受けたいという要望にこたえるため、全国的にも課題となっている指導者の質と安全性の確保を図る取組だと考えております。具体的には、今後、福津市が認定する地域クラブにおいて、我々JSPOが養成するスポーツコーチングリーダーを必ず1名配置し、指導者にはスタートコーチ以上の資格を義務づける内容を作っていただきました。この配置の義務化は大変ありがたい話であり、今後、県内の大学とも連携を図っていくことで、今回の取組をモデルケースとして全国の自治体にも横展開し、子供や保護者が安全・安心にスポーツに取り組める環境の確保を進めていきたいと考えております。スポーツ庁におかれましても、引き続き指導者の確保と質の保障をお願いしたいという要望です。よろしくお願いします。ありがとうございます。
【細田委員】 細田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。私、部活動の地域移行から地域展開に進化していく中、ずっと部活動の課題に深く関わってきた者として、今二つの視点を考えております。一つ目は、これまで学校教育における部活動が果たしてきた教育的意義、例えば自主性や主体性の育成、心身の健康や体力向上、人間関係の構築、学習意欲の向上、ある時期は生徒指導についてもかなり大きな力を果たしてきており、生涯学習の基盤になるものが培われてきたことです。
そのことによって、日本の学校教育は部活動の文化が大きく育ってきましたが、指導する側、教師側の意識の文化が大きく変わってきていることが、実は少子化で一つの学校で部活動を担えない、とりわけチームスポーツを担えないということ以上に、とても進んでしまっているという現状です。
そこで、実は私、この2月の頭に岩手県教育委員会の研究発表会で部活動の地域展開について講演をした際、その前に岩手県立一関第一高等学校附属中学校の秀逸な取組の発表がありました。それは、部活動が地域展開されることで学校教育で果たしてきたものが失われるのではないかという懸念に対し、それを子供の視点でどう克服していくかというような取組でした。子供の様子は、私が想像していた以上に著しく成長していくものでした。小学校から中学校になると、子供たちは部活動をとても楽しみにして進学してきますが、それが学校で展開できなくなっている現状に、子供たちが相当反発します。「なぜですか。先生やってくださいよ」というところから、子供たちと教師、そして地域の人たちの話し合いが始まります。その中で子供たちが、先生方の働き方改革や、自分たちの学校も未来永劫安泰ではないことを理解し、地域の皆様と一緒に活動を展開していくことに、話し合いを重ねるうちに納得していくのです。そのプロセスを見て、部活動の地域展開を子供の視点を入れて、我々は考えていく必要があるのではないかという気付きがありました。
二つ目は、冒頭で申しました学校の果たしている役割を、どのように地域で、似たようにというよりも、5ページにあるような新たな価値の創出に結び付けられるか、そういう展開をしていく必要があるのではないかと考えているところです。長くなりすみません、以上です。
【岩佐委員】 岩佐です。私は中学校現場として意見を述べたいと思います。今年度で推進期間終了ということで、本市でも一部の種目において、休日の地域展開が実現しています。本校では、現在一つの種目で地域展開を行っておりますが、子供たちは専門的な指導を受けられるようになったことで、生徒の意欲、技術、さらには休日の出席率も上がるという成果が出ています。また一方で、教員の働き方という点でも効果を実感しているところです。
こうした成果を踏まえると、次年度も地域展開を更に拡大していくことを私自身は期待しておりますが、市の教育委員会の話を聞く中では、指導者の確保や予算面などの課題から、短期間で一気に拡大していくことは難しい状況であることも理解しております。
一方、現状を見ると、学校現場のニーズと行政のニーズが必ずしも一致していない場面もあると感じています。したがって、地域展開を進めるにあたっては、学校の意見も踏まえながら、体制づくりを進めていただきたいと考えております。
さらに、休日に行われる公式戦の大会引率についても、現状では地域展開であっても教員が担っていることがほとんどです。この点についても今後の在り方について検討を進めていただきたいと考えております。以上です。
【石野委員】 石野と申します。御説明ありがとうございました。前回の会議でもお伝えしたかもしれませんが、保護者の方々は、おそらく移動手段のところで非常に大変な思いをされていると思います。今回10ページ目に移動手段の確保と記載いただいておりますが、ここの移動手段の具体的な内容をお話いただけますでしょうか。
【鈴木課長】 まず、各種課題への対応として、10ページで移動手段の確保が大きな課題の1つとなっております。ガイドライン本体には、具体的な対応策として、スクールバス等の有効活用やコミュニティバスへの混乗など、様々な手立てが記載されております。そういった中で、先ほど御説明したように、12ページの今回の予算では、(1)の③(マル3)で推進体制の整備等として、自治体がバスの運行委託費等を補助金のメニューとして計上することを可能としておりますので、保護者の方にとってそういった部分が非常に不安になっていることについても、こういった形で解消に取り組んでまいりたいと考えております。以上です。
【早川会長】 それでは本件は、ここで終了といたします。
続きまして、議題の四つ目、「ミラノ・コルティナ2026冬季大会の結果概要」に入りたいと思います。先日15日にパラリンピックが閉幕しましたが、オリンピック・パラリンピックの結果概要について、スポーツ庁より御報告をお願いします。
【田中課長】 失礼いたします。競技スポーツ課長でございます。配布資料4を御覧ください。1枚目がオリンピック競技大会、2枚目がパラリンピック競技大会です。
まず1枚目、オリンピック競技大会についてですが、スケジュールは2月の6日から22日まで、8競技116種目の規模で大会が開催されました。その結果ですが、まずメダルの数として、過去最多タイとなる金メダル5個です。右下の表を御覧いただければと思いますが、1998年の長野大会が5個であり、これとタイで金メダル5個、そして銀が7、銅が12で、総メダル数が24、入賞数は48、いずれも過去最多です。
また、戦える競技力が拡大した点ですが、今回新たにフィギュアスケートのペアで、世界の最高点をマークして金メダルを獲得し、今までメダルを取ったことのない領域でもメダルを獲得することができました。
それから上の四角の二つ目、女性アスリートのメダル獲得数ですが、これも過去最多の10個のメダルを獲得し、女性アスリートが躍進したといえるかと考えております。
それから四角の三つ目、年代ですが、御案内のとおり、フィギュアスケートの中井選手は17歳での銅メダル獲得や、スノーボードの深田選手は19歳で金メダルを獲得し、日本女子史上最年少の冬季の金メダリストになるなど、若い世代の選手も非常に活躍いたしました。
そして最後の四角、マルチメダリストです。個人種目、団体の種目の双方で成果を上げ、複数のメダルを獲得した選手が多数誕生しております。※のところですが、スキージャンプのラージヒル、ノーマルヒル、混合団体でメダルを獲得された二階堂選手が挙げられるかと思います。
以上がオリンピックでした。2枚目、パラリンピックについてです。こちらは3月6日から15日まで10日間の期間において、6競技の79種目という規模で大会が開催されました。
最初の四角、今回は冬季パラリンピックが始まって50周年の記念大会であり、また、日本勢の冬季パラリンピックのメダル獲得数も通算100個を超えました。海外開催の冬季パラリンピックでは過去最多となる44名の選手が出場しております。
また、メダルの成果ですが、村岡桃佳選手がアルペンスキー女子で2個の銀メダルを獲得し、冬季パラリンピック通算で11個となり、日本で最多のメダル獲得者となりました。トータルでは、右下を御覧いただけるとおり、銀が3個、銅が1個で合計4個、金は残念ながら獲得できませんでした。これはソルトレーク大会以来24年ぶりです。トータルの入賞数は24個です。
また上の方に戻ります。四角の四つ目ですが、パラアルペンの村岡選手をはじめ、メダルを取ったパラスノーボードの小栗選手、パラアルペンの鈴木選手など、経験豊富な選手が安定した成績を収めたといえるかと考えておりますが、一方で、若手の川除選手、岩本選手など、上位に進出したもののメダル獲得には及ばず、安定したベテラン選手の力量に頼ったところはあるかと考えております。
最後の点ですが、先ほど申し上げましたように金メダル獲得はゼロであり、これがソルトレーク大会以来24年ぶりです。右下の表、2002年のソルトレーク大会も金がゼロでしたが、それ以来24年ぶりに金メダルが取れず、また、トータルで見ても過去大会に比べ、金メダルランキング、総メダルランキングともに低下するという結果が出ております。
以上、結果の概要です。ありがとうございます。
【早川会長】 ありがとうございました。それでは、御質問、御意見ございましたらお願いします。
【石野委員】 ありがとうございます。今回のミラノ・コルティナ大会の活躍は、アスリートの努力はもちろんですが、強化費等を多く付けていただいたところが大きかったと私は考えております。資金があると人材も確保でき、サポートもでき、環境整備もできるので、そこが非常に大きかったと思います。特に冬季競技は天候で左右されやすいところがありますので、環境整備ができた分、競技力向上に繋がったと感じております。引き続き御支援のほどよろしくお願いします。
【三屋委員】 スポーツ庁には大変多大なる御支援をいただき、ありがとうございます。そのおかげで過去最多のメダルを獲得することができました。感謝申し上げます。様々ありますが、特に今回特別に御予算を付けていただいた誹謗中傷対策がとてもありがたく、我々JOCとしても、選手の強化育成はとても大事ですが、実際にオリンピックに派遣して、ストレスなく競技をしてもらうというところに非常に心を砕いております。
昨今、SNSによる誹謗中傷が選手のメンタル面でかなり苦慮している部分があり、今回24時間体制で予算を付けていただいたこともあり、24時間体制でモニタリングを実際に実施しました。目視とAIで35万件あまりをチェックし、削除申請を行った件数が1,963件、実際に削除に至った件数が578件と、これによって選手も非常に誹謗中傷に惑わされずに済むということが起きています。引き続き課題も多く、直接DMが選手のところに届いてしまうという課題もありますが、いかにストレスなく選手が競技に向き合えるかという点で、我々JOCも様々な対策をやってまいりますので、引き続き御支援いただけるとありがたいです。本当に今回はありがとうございました。
【勝田委員】 一つの視点として、夏・冬それぞれの競技大会において、種目ごとの活躍の視点もあると思います。それを通して競技間の連携や知見の共有など、現場がさらに開かれたものになっていくと思います。組織内外の連携協働、共助の推進という観点で申し上げました。
【皆川委員】 お時間いただきましてありがとうございます。ミラノのこちらの件で、私からも一言コメントをいたします。今回は歴史的な結果に終わったと考えておりますが、私、特にスキー連盟では、競技別強化拠点をスポーツ庁から支援をいただき、ゼロからスノーボードの拠点を設置させていただいた当事者でもあります。日本人のフィジカル面で、クロスカントリーやアルペンスキーといった伝統種目では結果がなかなか出せない中、日本人の特性に合った種目に対して御支援をいただき、夏冬通年で打ち込める拠点ができたことが、今回のメダル量産に結びついたと認識しております。ハーフパイプも平野選手含めて全体の底上げができたことは、皆様の協力とJOC、JSC、スポーツ庁が支援してくださった、本当にゼロから作ったことによる結果だと認識しておりますので、感謝をお伝えしたいのと同時に、これだけの成績が出ている中で、環境整備や予算が成績に非常に密接に関わることを、当時の強化本部長として改めてこの数年で感じている次第です。現場としてのコメントとして述べさせていただきます。以上です。
【早川会長】 結城委員、お願いいたします。
【結城委員】 ありがとうございます、結城と申します。私もメディアの立場でミラノ・コルティナのオリンピック・パラリンピックに50日あまり行ってまいりました。二つ感想を申し上げたいと思います。
一つは、今回初挑戦となった広域開催についてです。大会の持続可能性を主眼に置き、既存施設を遠方でも構わないから使うことを優先した帰結として広域開催になったわけですが、実際に参加する側、選手団や関係者の負荷はかなり厳しかったと感じます。IOC、IPCもそれを熟知しておりますが、これからの開催形態として、この方向性を堅持するしかないであろうという感触でした。したがって、選手強化等々と並行して、広域開催の特性をどのようにとらえ、そこで選手たちの力を出してもらうのか、そのあたりの研究を更に重ねるべきだと感じた次第です。
もう1点、けがの多さです。特に今回、パラリンピックに関しては、メダルを期待されながら直前にけがをされた選手がかなりいらっしゃいました。競技レベルがオリンピックはもとより、パラリンピックもどんどん上がっており、非常に高いものがあると感じました。その中で、もちろん競技にけがはつきものかもしれませんが、一旦故障をするとけがの度合いが大きくなるように思います。それが選手の競技生命や成果にどれだけ影響を与えるのか、更に注目していくべきだと感じた次第です。以上です。
【早川会長】 他にはよろしいでしょうか。それでは本件はここで終了といたします。
続きまして、議題の五つ目、「第4期スポーツ基本計画の策定に向けた検討状況について」という点に移りたいと思います。昨年11月の審議会において、河合長官から諮問を受けてから、スポーツ基本計画部会において検討が進められておりますので、検討状況について、スポーツ基本計画部会の渡邉部会長及び事務局より、御説明をお願いします。
【渡邉会長代理】 皆様こんにちは、基本計画部会長の渡邉と申します。資料5-1に基づいて、検討状況について御報告申し上げます。今、早川会長からお話がありましたように、昨年11月の第42回スポーツ審議会総会で河合長官に諮問をいただきました。これまでの基本計画部会、あるいは健康スポーツ部会の検討状況について御報告いたします。
諮問では、令和7年6月のスポーツ基本法の改正を加え、第3期計画の前半期を振り返った中間評価を踏まえ、これからの時代にふさわしいスポーツ政策の在り方を提示することとされました。
2ページを御覧ください。諮問を受け、スポーツ基本計画部会では、関係団体へのヒアリング等も行いながら、第4期計画の構成イメージとして、基本計画のねらいを示すために、「スポーツの「楽しさ」で、人や地域の可能性を引き出し、未来を切り拓く」というものを副題として検討しております。計画の構成としては、これまでのように施策をもれなく書き込む総花的なものではなく、1番に第4期スポーツ基本計画のねらいを記載し、2番には第4期の重点課題を示しております。現に必要な重点施策を記載し、その他も含む全体像を3番、第4期の総合計画と想定し、議論を進めております。
まず、1の第4期スポーツ基本計画のねらいを御覧ください。改正スポーツ基本法の理念、スポーツの価値、基本計画策定の考え方などを記載し、目指す理念は、基本計画独自に書き起こすのではなく、基本法の前文、基本理念等を踏まえた形を想定しております。
そして、1の(2)基本計画策定の考え方として、計画の目標等の設定についての考え方を整理した上で、2の重点課題については、ねらいの実現に向け、枠の中に①(マル1)から③(マル3)までありますが、これを重点課題として挙げております。また、課題に対応する重点施策を記載する方向で検討を進めております。
1の(2)基本計画策定の考え方、この四角の枠の中を御覧ください。一つ目は、改正基本法の大きな柱である、スポーツを通じた社会課題の解決に重きを置きながら、自然環境、社会環境の変化に対応した環境づくりを目指し、目標を設定していく点を考えております。二つ目は、幼児期から高齢期まで生涯を見通したウェルビーイングの実現と、それが単に個人の自己実現にとどまらず、社会の成長や発展に貢献していく視点を重視する点としております。三つ目は、ウェルビーイングを土台としたハイパフォーマンスの追求、またウェルビーイングの観点は、アスリートに限らず、ハイパフォーマンスを追求する社会的意義を含めて示し、その成果・知見を社会に還元していく視点を重視する点です。四つ目は、この計画が幅広い分野の関係者、すなわち国民も含めたステークホルダーの方々が理解し、共感できる計画にしていく点、この4点をポイントとして検討を進めております。
続いて5ページを御覧ください。5ページには、今御説明した考え方に基づき、2番の重点項目については、社会課題からバックキャストしながら、重点課題の1、2、3が5ページの下段に載っておりますが、重点課題1として、国民のスポーツ実施促進と健康長寿や経済成長と実現への貢献、重点課題2として、ハイパフォーマンスの追求とアスリート等を取り巻く環境整備を通じた社会への還元、重点課題3として、スポーツの意義や価値を生かしたスポーツの地域社会への貢献、こういったものを重点課題として取り上げております。詳細な説明については、大杉総括官からお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【大杉総括官】 ありがとうございます。それでは、部会長代理に御説明いただいた重点課題の部分を中心に御説明いたします。先ほど会長からもございましたように、2ページ、2の部分が重点課題、その下の部分が総合計画ということで、特にこの4期に取り組む、力を入れていく部分を取り出して御議論いただいている状況です。現時点で①(マル1)、②(マル2)、③(マル3)と三つの課題が挙がっておりますが、特に①(マル1)につきましては、本日の資料の5-2となりますので、併せて御覧いただければと存じます。
それでは、資料の5-1に戻り、6ページ目から先が三つの課題と重点施策のモデルとなっております。それぞれの課題の柱に、社会課題へのインパクトと施策の関係性を示すモデルを整理いただいております。今後議論を進める中で、統合する、あるいはそれぞれ示すといったことも含めて検討いただきながら進めることとしております。
それぞれの課題につきまして、8ページ目にございますように、現時点でのスポーツや社会を取り巻く課題を踏まえた重点施策というものをピックアップしていただいております。総花的にならないよう、力を入れていく部分を検討いただき、ピックアップしております。
これが資料の5-2を御覧いただきますと、5ページ目に同じ重点施策を記していただいております。前回の健康スポーツ部会でも様々御議論いただいており、修正が入っている部分もございますし、例えば(3)の女性活躍と少子化対策は別の項目にするのか、表現を改めるのかといったことも含め、様々御議論いただいておりますが、本日の総会の御議論を踏まえ、更にブラッシュアップをしていただく予定です。
さらに資料の5-2をおめくりいただきますと、7ページ目からございますように、それぞれの施策の柱に即した目標と重点施策を整理いただいております。質的な目標を立てていただいているものもございますし、例えば11ページ目にございますように、それぞれのライフステージに応じた数値目標を立てていただいているものもございます。12ページ以降も同様に、目標、重点施策が続いており、健康スポーツ部会において御議論いただいているものです。最終的には三つの課題それぞれについて、こうした施策の柱に沿った目標と重点施策を整理させていただく予定です。
それでは全体版に戻っていただき、5-1になります。8ページ目が今御覧いただいた一つ目の課題に即した重点施策です。9ページ目にございますように、人間の生涯を見通した課題を踏まえ、それぞれの段階に応じた課題にどうアプローチしていくかという御議論をいただいているところです。
また、二つ目の課題に移りまして10ページ目です。ハイパフォーマンスの追求とアスリート等を取り巻く環境整備を通じた社会への還元ということで、左側の施策の柱がどのような短期的な効果を生み、中長期的な効果に繋がり、社会課題へのインパクトに繋がっていくかというモデルを整理しているものです。これにつきましても同様に、11ページ目にございますように、課題を踏まえた重点施策をピックアップして整理していきたいと考えております。一つ目の柱が、社会への還元を見据えたハイパフォーマンスの追求やアスリート等を取り巻く環境整備で(1)から(3)まで、二つ目が国際的なプレゼンスの向上や健全で公正な社会基盤の構築等実現への貢献ということで、(1)から(4)までとなっており、こちらにつきましては、これから更に議論を深めていくところで、このような資料はまさにこれから整理し、次回の総会に全体版としてお諮りしたいと考えているところです。
続きまして同様に、三つ目の課題、スポーツの意義や価値を生かしたスポーツの地域社会への貢献につきましても、12ページのように施策と社会課題へのインパクトをつなぐモデル、それから13ページ目にございますように、重点施策に沿った施策の柱がございます。
御参考までに14ページ目に基本計画の構成について、今までの網羅的な部分も後半に置きながら、重点をピックアップして示していきたいというところです。
念のためもう一度構成イメージを振り返っていただければと思います。同じ資料の2ページ目、先ほど部会長からお話しいただいた柱でございますけれども、今ご説明した部分については2の第4期の重点課題に記載されております。その前に基本計画のねらいが記載されております。
本日の御議論を踏まえ、事務局としても更に準備を進めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上です。
【早川会長】 ありがとうございました。それでは、お2人からの説明につきまして、御質問、御意見等がございましたらお願いしたいと思います。
【谷委員】 谷です。トップの知見を一般にというところがあったかと思いますが、NTCは閉じられた空間に感じ、一般の方からすればもっと遠い存在ではないかと考えております。そこにある情報、知見、人材がもっと一般の方にも循環していくとよいと感じます。トップアスリートの情報はそのままではストレートには伝わらないところがあるので、それを分かりやすく共有化していく仕組みが必要ではないかと感じます。
10年以上前の話ではありますが、自分自身も陸上競技をしている際に、オーストラリアのAISで合宿をさせてもらったり、ノルウェーのオリンピア拠点でも合宿をさせていただいたりする機会があったのですが、そこは地域の子供たちも使える空間になっていました。日本のスポーツ拠点に関する情報や知見がもっと色々な人に伝わるとよいと思っております。そういった中で、オリンピアン・パラリンピアンの存在が、セカンドキャリアとしても有効ではないかと考えますし、地域にはアスリート、オリンピアン・パラリンピアンがいますので、そういった選手たちがその後のキャリアとして、地域や社会に貢献していくところで活躍できる仕組みがもう少しあると、双方にとって良いのではないかと感じます。以上です。
【赤間委員】 赤間です。単純な質問ですが、資料の5-1で全体像の説明がされていますが、資料の5-2は、5-1の2ページ目の重点課題の①(マル1)に関してのみ記載されており、②(マル2)、③(マル3)は今後の検討という理解でよいでしょうか。
【大杉総括官】 そのとおりです。①(マル1)につきましては、健康スポーツ部会が審議会の下にございますので、こちらで先行して審議いただいております。
【結城委員】 結城です。基本計画に関して1点ございます。スポーツを使い、社会課題を解決していくことは大事な観点であると考えます。ただ、スポーツの価値を社会に生かそうとする際に同時に重要となるのが、スポーツ自体のインテグリティです。東京大会後の不祥事や、コロナ禍での「不要不急」論など、スポーツへの見方は社会の影響を受けます。スポーツの本来持つ本質的な価値をどう守るのか。スポーツを生かし社会に貢献するためにも、スポーツの価値を守る体制や施策も同時に重要になってくると感じております。それをぜひ、おそらく三つ目の項目に関連してくるかと思いますが、この施策、重点課題の中に何らかの形で入れていただければと思います。スポーツの独立性、参加の普遍性、違いを超えて人々をつなぐ価値、スポーツ自体の持続可能性などを担保していく視点も必要になってくるのではと感じた次第です。
【細田委員】 細田です。第4期スポーツ基本計画についてですが、AIが社会インフラになる時代における基本計画策定ですので、そう考えると、DXやAIという視点があまり見えてこないと考えます。今、次の学習指導要領の議論にも関わっておりますが、そこの議論の中では常に、AIが社会インフラになる時代に初めて議論する次の学習指導要領だということを意識しながら議論しております。このスポーツ基本計画についても、やはりその視点は必要ではないかと考えます。どのように反映されているのか、これからかもしれませんが。以上です。
【大杉総括官】 今御指摘いただいた価値の部分やDX・AIの部分は、盛り込みかけてはおりますが、更に御趣旨が反映できるよう部会長とも御相談いたします。よろしくお願いいたします。
【岩佐委員】 岩佐です。私は学校におりますので、日々の子供たちの様子や教員の様子から感じることをお話ししたいと思います。資料5-1の5ページに「スポーツの楽しさや意義の実感、スポーツの価値のさらなる向上」とあり、私はこのことが非常に大事だと感じています。中央教育審議会の体育・保健体育のワーキンググループでも、次期学習指導要領の方向性について、体育・保健体育の意義や価値についての議論が進んでおりますが、この大切さは学校現場でも日々実感しているところです。
先ほどミラノ・コルティナオリンピック・パラリンピックの日本選手団の御活躍について御説明がありましたが、本校において、生徒たちが今回の大会を非常に注目している様子がありました。例えば、昼食の時間に生徒自身が校内放送を使い、大会の注目競技や結果などを全校にアナウンスしていました。こうした観るスポーツを通して、選手の姿に感動したり、勝敗にかかわらず互いをたたえ合ったりする選手の姿から、スポーツの持つ価値や国際的な繋がりを子供たちなりに感じ取っている様子が見られました。パラリンピックについては、テレビの放映も少なかったという印象があり、生徒のアナウンスも自然と少なくなっていたため、パラリンピックに関する情報に触れる機会が多くあれば、生徒他たちの関心ももう少し広がったのではないかと思っております。
こうした生徒たちの姿を見ていますと、例えばアスリートの方々から、競技生活で得られた御経験や大切にされている考えなどを直接子供たちにお話しいただける機会が学校で実現できれば、とてもすてきなことだと日頃から感じております。スポーツを通した共生社会の実現や幸せな人生について考えるきっかけとなり、子供たちが希望を持って自らの人生を歩んでいくことに繋がっていけば、教育的にも大きな意義があるのではないかと考えております。こうした取組についても考えていただけますと幸いです。
もう1点、資料5-2です。13ページに示されている数値目標の変更案がありましたが、「内発的動機づけに基づく活動機会の充実を通して生涯にわたって豊かなスポーツライフの実現のため」という方向性に私は賛成しております。新体力テストの数値を把握し、学校現場で分析・改善に生かしていくことは引き続き重要であると考えておりますが、質問紙調査の結果にもしっかりと目を向ける必要があると感じています。中学校では、「卒業後も運動・スポーツを続けたい」という質問項目を特に大切な指標としてとらえています。中学校の保健体育科の目標は、生涯にわたって心身の健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を育成することにあります。中学校を卒業すると、進学だけでなく社会に出る生徒も少なからずおります。そうした生徒たちが卒業後も自ら運動やスポーツをやりたいと感じ、その機会を求めていくことができるかどうかは、中学校の体育授業においてとても重要な視点だと考えています。私たちはその点も意識しながら、体育の授業の改善に努めているところです。こうしたこともあり、「卒業後も運動・スポーツを続けたい」と考える生徒の割合について、低下幅を減らしていくことを数値目標とすることに私は賛成しております。以上です。
【栗山委員】 委員の栗山です。御説明ありがとうございます。御説明いただいた施策は、まさにすべて実施していかなければならないと認識しておりますが、先ほど谷委員からお話がありましたように、ハイパフォーマンスの成果・知見を社会に還元していくというのは、資料5-1の2頁にある「1 第4期スポーツ基本計画のねらい」「(2)基本計画策定の考え方」「③(マル3)ハイパフォーマンスの追求と、その成果・知見を社会に還元していく」ことかと考えております。これを同頁にある「2 第4期の重点課題(仮)」に落とし込むにあたり、②(マル2)の「ハイパフォーマンスの追求とアスリート等を取り巻く環境整備を通じた社会への還元」という表現となっている点が、若干分かりづらくしているのではないかと感じます。「ハイパフォーマンスの追求とその成果・知見を社会に還元していく」ということを端的に示すのがよいのではないかと思います。その上で、アスリート等がハイパフォーマンスを追求するにあたって「アスリート等を取り巻く環境整備」は必要だということだと思います。「アスリート等の取り巻く環境整備を通じて社会への還元」と整理すると、資料5-1の10頁にある「施策」、「短期的な効果」、「中・長期的な効果」において、先ほど細田委員も仰っていたDXやAIを通じて社会に還元していくといった話が見えづらくなり、分かりにくいのではないかと考えております。もっと端的に、上記の「基本計画策定の考え方」の「③(マル3)ハイパフォーマンスの追求と、その成果・知見を社会に還元していく」部分を中心に、上記「第4期の重点課題(仮)」②(マル2)を整理しつつ、ハイパフォーマンスを追求する上でのアスリート等を取り巻く環境整備が必要だという流れが、理解しやすいのではないかと思いました。
もう1点、「国際的なプレゼンスの向上」について、資料5-1の13頁にある重点施策③(マル3)の「スポーツの意義や価値を活かしたスポーツの地域・社会への貢献」のほか、同11頁において「持続可能な国際競技力向上の推進を通じた国際的なプレゼンスの向上」記載いただいておりますが、競技団体や統括団体の方がIF等で活躍して国際的なプレゼンスを挙げていくことが、国際競技力向上のために必要ではないかと考えております。トップアスリートが結果を出していく上で、国内の競技団体の方が国際競技団体のルールメイキングの場にいることが、今後の国際競技力向上のためには不可欠ではないかと考えており、地域・社会への貢献という観点とともに、国際競技力向上という観点から、選手以外の人材が国際競技団体に出ていって国際的プレゼンスを向上させることが必要であると考えます。私からは以上です。
【早川会長】 資料の5-1の9ページ目と5-2の11ページ、ライフステージに着目した重点課題と数値目標のところで、60歳以降が重点対象から外れているのが気になります。人口比で言えば非常に増えてくる層であり、あえて外しているようにも考えられます。数値目標が立てにくいのか、例えば60歳から74歳と75歳以降という数値目標が現実的に難しいのかは分かりませんが、実態としてそう変わらなくても、この資料の中で、ここで外すのかという点が気になっております。
【大杉総括官】 ありがとうございます。健康スポーツ部会の議論にもおつなぎしたいと思いますが、健康スポーツ部会での議論を踏まえますと、この部分、高齢期の方々は実施率自体が高水準であることを踏まえてどう考えるかという議論がなされております。本日の御指摘はお伝えいたします。
【森岡委員】 今の早川会長の意見に関連しますが、5-1の7ページに、中長期的な効果としてロコモやフレイル予防を謳っているのに、高齢者を重点対象から外してしまうと、ライフステージ全体を見ていないことにならないでしょうか。この層は大きく増えてくるので、実施率が高いからという理由で外さなくてもよいのではないかと考えます。
【渡邉会長代理】 今の質問ですが、5-1の2ページを御覧ください。先ほど大杉総括官がおっしゃったように、高齢者のスポーツ実施率は非常に高いです。今回は働く世代など実施率が低い世代に重点を置いております。高齢者に関しては、おそらく3の総合計画の方で当然触れることになります。高齢者の部分に関しては、多くの先行研究やエビデンスもありますから、そういったものをここで表現することになると思います。ただ、冒頭申し上げたとおり、今まではどちらかというと総花的な計画になっていたため、今回は重点を絞っております。その中で、栗山委員がおっしゃったように、表現が分かりにくいという点も当然あろうかと思います。それは御指摘いただいたものを部会に持ち帰り議論します。
それから、谷委員、細田委員からお話がありましたが、ハイパフォーマンスをどうライフパフォーマンスにつなげていくか、これはここに書くだけではなかなか形になりません。中央も地方も、スポーツ分野と福祉や医療といった分野をどう連携させるか、それもあわせて今考えています。
また、改正スポーツ基本法と第3期計画の中間評価を踏まえるのが前提ですから、DXやAI、結城委員がおっしゃったスポーツの価値といった議論も出ております。ただ、これをどうまとめようかというのが現段階であると御了解いただきたいと思います。赤間委員からお話があったように、三つの重点項目の中の健康スポーツ部会が先行しておりますが、残りの二つの部分は政策課の皆様が調整中の部分もあり、少し遅れ気味です。これも次回の総会のときにはしっかり示せることになろうかと思いますので、御了承いただきたいと思います。以上です。
【早川会長】 他いかがでしょうか。よろしいですか。部会の皆様、本当に大変な検討をしていただいていると思います。事務局の皆様も大変な作業をしていただいており、まだ途中ですので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。それでは、意見聴取はここで終了といたします。本日いただいた御意見は、来年度以降の第4期計画の策定に向けた議論において、反映いただければと考えます。よろしくお願いいたします。
それでは最後に、河合長官からまとめの御発言をお願いしたいと思います。長官、よろしくお願いします。
【河合長官】 委員の先生方ありがとうございました。早川会長もありがとうございました。
先ほど報告がありましたとおり、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック・パラリンピックにおいては、日本選手の活躍等によって、多くの国民の皆様にスポーツの魅力やすばらしさを伝える機会になったと感じております。これをしっかりと広げ、つなげていくのが我々としても、これから改めて取り組まなければならないところと受けとめております。
また本日、部活動の地域展開につきましても、様々大所高所から皆様に御意見をいただきました。私自身も、現場にしっかり赴き、そういった話をお聞きしたり、視察をしたりしておりますが、改めて感じていることは、学校や地域の現場の皆様が一番地域の課題を理解されているということです。我々は今申し上げたようにガイドラインを示し、予算を確保して、安心してこの地域展開を進めていける環境を整えることを丁寧に説明して回っているところです。ぜひ審議会の委員の先生方にも、そういった立場からお力添えいただき、また我々が気付いていない点等も御指摘いただきながら、しっかりとこれを進めていければと考えております。4月からが改革実行期間になりますので、6年かけてしっかりとこれを完遂できるように取り組んでいければと思っております。
来年、令和8年の4月から新年度になりますが、第3期の5ヵ年目、そして第4期の策定の本当に大詰めになってくるかと思いますので、引き続き、委員の皆様方のお気付きの点を、大所高所から御意見をいただきたいと思います。本日述べ切れなかったもの等ございましたら事務局までお伝えいただければ、しっかりと受けとめて、我々としてもよりよい計画づくり、そしてその計画を実行に移し、国民の皆様にも御理解いただいて進められるように取り組んでいきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。
【早川会長】 長官、ありがとうございました。次回の対面での総会開催日程については、第4期計画の中間報告を取りまとめる7月下旬から8月ごろを予定しております。事務局で調整の上、後日連絡をさせていただきます。それでは本日はこれで終了といたします。Web会議での御参加の方もありがとうございました、適宜御退出いただければと思います。
── 了 ──
スポーツ庁政策課