スポーツ審議会(第42回)議事録

1.日時

令和7年11月21日(金曜日)14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省3F1特別会議室

3.議題

  1. 第4期スポーツ基本計画の策定について(諮問)
  2. その他

4.出席者

委員

石野委員、岩佐委員、勝田委員、久野委員、栗山委員、斎木委員、田口委員、谷委員、早川会長、細田委員、三屋委員、皆川委員、森岡委員、諸橋委員、山口委員、結城委員、渡邉会長代理

文部科学省

河合長官、浅野次長、籾井審議官、大杉総括官、赤間企画調整室長、中村健康スポーツ課長、今村健康スポーツ課障害者スポーツ振興室長鈴木地域スポーツ課長、鈴木地域スポーツ課長、田中競技スポーツ課長、廣田参事官(地域振興担当)、小川参事官(国際担当) 他

5.議事録

【早川会長】 ただいまからスポーツ審議会第42回総会を開催いたします。皆様、大変お忙しい中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。
まず10月からスポーツ庁長官として河合長官が就任されましたので、初めにご挨拶を頂戴したいと思います。河合長官、よろしくお願いします。

【河合長官】 皆様、お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。10月より3代目のスポーツ庁長官に就任をいたしました、河合純一でございます。室伏前長官のもと、これまで進めてきていただいた様々な施策を前に進めるため、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
とりわけ、この度改正されましたスポーツ基本法の趣旨を踏まえて、現行の第3期のスポーツ基本計画に則って、スポーツ行政を一歩でも前に進めるべく、皆様のお力をお借りして取り組んでいきたいと考えておりますので、何卒本日の会議を含め、御指導いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【早川会長】 はい、長官ありがとうございました。また今回からお二人の新任委員をお迎えしております。御紹介します。
まずサントリーホールディング株式会社CSR推進部、サントリーチャレンジド・スポーツアンバサダーの谷委員でございます。谷委員、一言御挨拶お願いします。

【谷委員】 はじめて参加させていただきます、谷真海でございます。
トライアスロンで東京2020に出場し、現在も競技を続けております。
仕事としては、サントリーに入社して20数年たちますが、現在はCSR推進部に所属しておりまして、現在はチャレンジド・スポーツアンバサダーと、次世代エンパワメントの活動に携わっております。勉強しながらになりますが、どうぞよろしくお願いします。

【早川会長】 続いて日本オリンピック委員会サービスマネージャー、一般財団法人冬季産業再生機構代表理事の皆川委員でございます。皆川委員、お願いします。

【皆川委員】 はい、ありがとうございます。皆川賢太郎と申します。よろしくお願いいたします。
私は、冬季競技出身者であります。今はJOCでサービスマネージャーとして強化を横断的にサポートさせていただいており、今回は学びながら、一つでも貢献できるように努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。

【早川会長】 前回御欠席で、面識が初めてになります、日本パラスポーツ協会理事、公益財団法人日本財団パラスポーツサポートセンター、競技団体支援部ディレクターの田口委員です。

【田口委員】 はい、初めまして、田口亜希と申します。
私自身は、射撃競技でパラリンピックに出場いたしました。
また現在は、日本財団パラスポーツサポートセンターで、パラリンピックの競技団体28団体様の、競技団体支援、オフィス提供や助成金、さらには様々なガバナンス強化の仕事をしております。
皆様と一緒に、色々な議論ができたらと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【早川会長】 ありがとうございました。それでは事務局から本日の運営に関する説明と資料の確認をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【事務局】 はい、本日ですけれども、事前に御希望をいただきました委員の皆様におかれましては、Web会議での御参加となっています。会場での傍聴につきましては報道関係者のみとさせていただきまして、一般の方はライブ配信での傍聴となっておりますので御了承いただければと思います。資料につきましては、議事次第に記載のとおりでございます。事前に配付させていただいておりますので、不足等ございましたら随時事務局までお声がけください。よろしくお願いいたします。

【早川会長】 はい、ありがとうございます。それでは議事に入ります。
本日は、第4期スポーツ基本計画の策定に向けたキックオフの会合となります。議事につきましては、次第にあるとおり、第4期スポーツ基本計画の策定についての諮問を行い、その後意見交換を行います。
まず議題の1、第4期スポーツ基本計画の策定につきまして、スポーツ庁長官から当審議会に対して諮問がございます。
それでは河合長官から諮問をお受けしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【河合長官】 はい、ありがとうございます。それでは私の方から今回第4期スポーツ基本計画を皆様にお願いするにあたって、趣旨の主だったところを私から説明をし、その後事務局より詳細をお話しさせていただきたいと思っております。
まず、先ほど申し上げたとおり、本年令和7年6月にスポーツ基本法が改正されました。この趣旨として、急速に変わっていく社会の中で、その変化に対応すべく、スポーツを通じて社会課題の解決や、ウェルビーイングの向上を図ることを目的としたものとなっております。
このような状況を踏まえまして、この基本計画においては、令和9年度からのこの第4期スポーツ基本計画に向けまして、次の時代を目指すにふさわしい、成果と政策の方向性と、次の時代の政策及びその方向性、さらにはその施策の内容につきまして、皆様から御提言をお示しいただきたいという趣旨で、本委員会への諮問とさせていただきたいと思っております。
では詳細の理由等は事務局からお願いいたします。

【事務局】 それでは資料の1-1をおめくりいただき、「理由」というところを御覧いただければと存じます。
スポーツ基本法は本年6月に改正法が成立いたしまして、こうした基本理念等に関わる大改正は、実に14年ぶりでございます。この間、スポーツ庁の発足、ラグビーワールドカップ日本大会、東京オリンピック・パラリンピック競技大会など、スポーツの力で日本中が大きな盛り上がりを見せてまいりました。一方で、時代の変遷に伴いまして様々な新たな課題への対応も必要になってきてございます。こうしたスポーツを取り巻く社会環境の変化や、スポーツの価値や社会的役割の重要性の高まりを受けまして、今回の基本法改正でございますけれども、スポーツを通じた社会課題の解決への期待に応えるとともに、スポーツ権の実質化を図り、ウェルビーイングの向上を図る観点から必要な改正が行われ、また関係者の連携協力のもと、この趣旨を踏まえた、さらなる施策の推進を求めるものでございます。
第3期スポーツ基本計画は令和4年3月に策定されましたが、国民がスポーツを「する」「みる」「ささえる」ことを実現できる社会を目指すために、「つくる/はぐくむむ」「あつまり、ともに、つながる」「誰もがアクセスできる」という新たな視点・手法を取り入れて、今後5年間、総合的かつ計画的に取り組む施策として12項目を掲げていたところでございます。スポーツ審議会及び基本計画部会における議論を経まして、この第3期の中間評価を7月に取りまとめていただいております。このパリ大会における日本選手の輝かしい成果を初め、これまでの取り組みは一定の役割を果たしてきたことを評価している一方で、刻々と変化する社会情勢の中で、新たな時代にふさわしい目標あるいは指標のあり方を検討していく必要性があるのではないか、例えば、特に働く世代や女性のスポーツ実施率の伸び悩み、実績値の推移から明らかとなった課題、アスリートに配慮した国際競技力の向上やインテグリティ確保等の環境整備、誹謗中傷対策、気候変動への対応、地域スポーツにおける地域間格差の課題等、新たに顕在化してきた課題への対応の必要性について、指摘がなされたところでございます。
今後ミラノ・コルティナオリンピック・パラリンピック競技大会や、愛知・名古屋アジアパラ競技大会、ワールドマスターズゲームズ関西、ロサンゼルスオリンピック・パラリンピック競技大会と、国際競技大会が続きますが、これらの大会は国際競技力の向上はもちろん、スポーツを通じた共生社会を実現するにあたっても重要な機会でございます。また急激な少子化が進む中で、将来にわたり子供たちが発達段階に応じて継続的・多様なスポーツに親しむことができる機会の確保も重要でございまして、部活動の地域展開など様々な地域スポーツの充実も必要となってきてございます。また、社会が急速に成熟・変化していく中で、スポーツに求められる役割がさらに幅広く進化しており、楽しさや喜びといったスポーツそのものが有する価値だけではなく、スポーツが社会活性化に寄与する価値への期待も高まってきているところでございます。
こうしたことを踏まえて、令和9年度からの第4期スポーツ基本計画を策定するに当たり、主に次の事項を中心にご審議をお願いしたいという趣旨でございます。
第一に、改正スポーツ基本法の理念や第3期計画の中間評価等を踏まえ、これからの時代にふさわしいスポーツ政策のあり方についてお示しいただきたいと思います。
スポーツを「する」「みる」「ささえる」といった活動への参加を通じて人々に楽しさや喜びをもたらすのみならず、スポーツを通じて人々が「集い」「つながる」ことによって社会活性化や課題解決、持続可能な社会の実現に貢献する価値があることを認識し、急激な少子化による競技人口の減少や社会変動に伴うスポーツ実施環境の変化、デジタル技術の発展といった大きな変化の中、年齢・性別・障害の有無等にかかわらず全ての国民がスポーツの多様な価値を享受することができ、ひいては日本社会全体のウェルビーイングが向上するために必要なスポーツ政策の方針について御検討をお願いいたします。
そして第二に、これからの時代にふさわしいスポーツ施策の在り方を踏まえた、今後5年間のスポーツ政策の目指すべき方向性及び主な施策の内容についてお示しいただきたいと思います。その際、スポーツ基本計画の取組の方向性や具体的施策が、社会の変化に柔軟に対応し、現在の課題に向けて実効性を高め、スポーツを通じて社会に活力を与えられるよう、特に以下の点について御検討いただきたいと思います。
○ 部活動の地域展開を初めとした、子供たちが将来にわたり豊かで幅広いスポーツに親しむ機会の確保・充実
○ 年齢・性別・障害の有無にかかわらず、誰もが生涯を通じてスポーツを継続できる環境の整備、共生社会の実現
○ アスリートに配慮した国際競技力の向上・国際大会開催支援とすべてのアスリートが自ら持つ可能性を発揮することができる環境の実現
○ まちづくりや成長産業化、デジタル技術の活用等、スポーツを通じた地域創生・経済の活性化
○ 気候変動にも対応した安心・安全な実施環境の整備や、人材・資金の好循環等のスポーツ推進のための環境の整備
○ スポーツ団体のガバナンス、暴力等の根絶、誹謗中傷や不正操作への対応、ドーピング防止活動とスポーツ・インテグリティの確保が挙げられます。
以上の点につきまして、自由闊達に御審議いただき、来年度中に、第4期計画に盛り込むべき事項として、今後のスポーツ施策の推進についての基本的方針及び諸方策を御提示いただきたいと考えております。以上が今回の諮問の理由でございます。よろしくお願いいたします。

【早川会長】 はい、ありがとうございました。ただいま長官から諮問理由について御説明をいただきましたので、その内容を踏まえまして、今後第4期スポーツ基本計画の策定に向けた議論を進めてまいります。委員の皆様方におかれましても、どうぞよろしくお願いいたします。なお、今後のスケジュールについて資料2を御覧ください。資料にありますとおり、部会において関係団体からのヒアリングを実施し、議論の方向性を整理した上で、令和8年7月頃を目途に中間報告の取りまとめに向けた具体的な検討を行っていただきたいと思います。同時に、スポーツ審議会の総会も定期的に開催いたしまして、部会の審議状況等について、総会の場でも議論をしながら、計画の策定を進めていきたいと思います。最終的には、令和8年11月頃の総会において答申案を決定したいと思います。それでは、意見交換に移ります。
前回のスポーツ審議会において、現行の第3期計画の中間評価を議題とさせていただきました。今回は本スポーツ審議会に対して、第4期計画に向けた諮問をいただくとともに、その背景や理由について事務局から具体的に御説明をいただいたところであります。
これを踏まえまして、改めて各委員において、現行の第3期計画の運用における成果や課題、第4期計画の策定に向けた期待、スポーツ基本計画部会において議論を深めていただきたい点等につきまして、忌憚のない御意見をいただきたいと思います。
まず事務局より、改めて第3期計画の中間評価について御説明をお願いします。

【事務局】 資料3-1の中間評価について、一枚おめくりいただきまして、「はじめに」というページが一枚目の裏上方にございます。この中間評価でございますけれども、スポーツ審議会の下のスポーツ基本計画部会や健康スポーツ部会での議論も踏まえまして、令和6年度から7年度にかけて4回にわたり議論をいただき、まとめていただいたものでございます。取組施策の実効性を高めるためのEBPM推進の一環として、施策と成果指標を整理したロジックモデルを構築し、これに基づき、フォローアップをし、整理をいただいたものでございます。
御覧いただきますと、一つ目の柱が「東京大会を契機とした共生社会の実現」、「多様な主体によるスポーツ参画の実現」ということで、全体では47ページほどにわたるものでございますけれども、5ページ目に、この柱のロジックモデルがございます。アクティビティと初期・中期・長期のアウトカムとインパクト、それぞれに関するKPIがまとめられています。背景となる様々な指標が、まずはこの国民のスポーツ機会の創出・スポーツによる健康増進という柱について、指標が五つあります。Sport in Lifeコンソーシアム加盟団体数等、それから関係データを御紹介させていただいております。7ページ目には、この施策に関する3年間の取組状況、進捗状況の分析、課題、KPIについての今後の課題について示しております。8ページ目には、今後の施策実施の方向性が施策の柱ごとにまとめて示しております。9ページ以降も同様に、「障害者スポーツの推進」について指標が三つ、障害者の週1回以上のスポーツ実施率と関係データ、3年間の取組状況、進捗の分析・課題、今後の政策実施の方向性について施策ごとに分析をしていただいたところでございます。
18ページ目からの、「スポーツDXの推進」及び「スポーツを通じた地方創生・日本経済の活性化」の二つの柱については、19・20ページに、ロジックモデルは二つとなっております。「スポーツDXの推進、スポーツ団体の組織基盤の強化」の評価に関しまして、それぞれアクティビティとアウトカム・インパクト、次の「スポーツを通じた地方創生・日本経済の活性化」に関しまして、アクティビティ、アウトカム、インパクト、それぞれに関するKPIがございます。この柱についても同様に、施策ごとの指標と関連データ、取り組み状況分析、施策実施の方向性ということで、施策ごとに整理をしていただいております。そして、31ページ目からは、「東京大会のレガシーを継承した持続可能な競技力向上体制の構築」、「スポーツ団体の組織基盤の強化」及び「スポーツインテグリティの強化」についても同様の整理をしていただいたところでございます。
これが47ページにわたる中間評価の全体でございますけれども、資料3-2がそれをコンパクトにまとめたものとなってございます。中間評価を通した振り返り、それから計画に記載している主な指標の状況として、例えば国民のスポーツ実施率の向上について、目標は70パーセント、障害のある方は40パーントということでございますけれども、現状としては52.5パーセント、障害のある方が32.8パーセントということで、まだ少し届いていないということや、生涯にわたって運動・スポーツを継続した子供の増加ということも90パーセント目標の中でまだまだ80パーセント台であるということ等、主な指標をピックアップさせていただいているところでございます。また2ページ目は、基本計画の12の施策の方向性を少し大くくりにし、主な取組の実施状況を整理していただいているところでございます。
こうした中間評価を踏まえた上で、3枚目において、第4期に向けてはこういった方向性を目指したほうがいいのではないかという御提言もいただいていたところでございます。改正スポーツ基本法の方向性ということと合致するものでございますけれども、下にございます五つの柱として、「多様な主体の参画・共生社会の実現」、「スポーツの推進のための環境の整備」、「スポーツを通じた地方創生・経済の活性化」、「全てのアスリートが自ら持つ可能性を発揮することができる環境の実現」、「スポーツインテグリティの確保」をいただいており、これが今回の諮問理由の柱にも、多少順番は変わっておりますけれども、繋がっているという背景がございますので、御紹介させていただきました。長くなりましたが以上です。

【早川会長】 ありがとうございました。
それでは、第3期計画の振り返りも踏まえながら、第4期計画の策定に向けて、皆様から御意見を頂戴したいと思います。本日この場に御出席いただいてる方につきましては挙手をいただきたいと思います。オンラインで参加いただいてる方は挙手ボタンを押していただきたいと思います。なお、御発言いただく際には、お名前をおっしゃってからお話をいただくようにお願いいたします。
本日、山口委員が15時30分頃には御退出されると伺っておりますので、よろしければ山口委員からも御発言をいただけますでしょうか。

【山口委員】 はい、茨城県笠間市長の山口でございます。オンラインでの参加ということでお許しを願いたいと思います。
私の方からは、この第4期スポーツ基本計画の策定の中に位置付けていただきたいことは、子供たちがスポーツに取り組める環境づくり、その中心になるのはスポーツ団体の在り方についてでございます。スポーツ団体として取りまとめをしているのが、全国どこの市町村にも恐らくあるかと思いますが、スポーツ協会、昔の体協だと思っております。本市にもスポーツ協会がございます。ただ、このスポーツ協会の組織につきましては、市町村の規模によって違いがありますが、脆弱でありまして、法人化しているスポーツ協会は数が少ないと思います。本市のスポーツ協会も任意の団体でございます。人材の確保が難しいということで、多くの市町村において、事務局を市町村が担っているという状況でございます。また、スポーツ少年団を取りまとめているスポーツ協会の担い手もいない、そしてスポーツ少年団も少子化に伴い、スポーツに取り組める環境が変化しております。例えば、大会も1自治体では開催ができない状況になっており、周辺自治体との合同開催の場合には、移動の問題など様々な課題が発生するという一種の悪循環になっております。
一方で、スポーツコミッションという新しい団体を立ち上げている自治体もございます。本市も一般社団法人スポーツコミッションを立ち上げておりまして、スポーツ事業に対する支援金をいただいたり、イベントを開催したりして、自主独立でやっていこうというのが大きな目標ではありますが、そこまでは至ってない状況でございます。こうした組織もある中、市町村のスポーツ協会の強化をどうやって図っていくのかというのが、これからの子供たちにスポーツの環境を作る上で非常に大切だと思っておりますが、なかなか解決の糸口が見えないのが正直なところでございます。
スポーツ協会は、上位団体の県や国がもちろんありますが、スポーツコミッションは特別該当する組織がございませんので、本市のケースで考えますと、同じスポーツを子供たちに環境を整える上で、スポーツコミッションとスポーツ協会が本当に必要なのか、一つにまとめてスポーツコミッションを中心としてウエイトを置いてもいいのではないか、そうすると上下の色々な団体との関係がある等、そのようなところで少し悩んでいる状況でございます。大なり小なりどこの自治体も同じような悩みを持っていると思いますので、その辺りを第4期の計画の中で、少し取り組んでいただければと思います。よろしくお願いします。

【早川会長】 山口委員ありがとうございました。それでは他の委員の方で御発言いただける方、お願いいたします。
それでは、オンラインでご参加の長島委員の方から御発言をお願いします。

【長島委員】 日本医師会の長島でございます。医師・医学の専門家の立場から第4期に向けて意見を述べさせていただきます。
今後、人生100年時代ということで高齢の方が運動・スポーツをする機会が非常に増えるということ、また今後の主な施策の中で、一つ目に子供たちがありますけども、現在子供は二極化、つまり子供ロコモと言われる運動不足の問題と運動のやり過ぎによるスポーツ障害の問題がございます。二つ目に年齢・性別・障害の有無にかかわらずという点ですけども、これからは病気を抱えている方も運動・スポーツの機会は非常に増えると考えております。そして五つ目にあります、安心・安全な実施環境の整備においては、科学的・医学的な根拠に基づくことが極めて重要です。ぜひこの視点を入れてください。
科学的・医学的根拠に基づいて行うということ、そして、科学的・医学的な根拠から有効性と安全性をしっかり担保していくこと、これらの視点が極めて重要であると思います。また、デジタル技術の活用ということもありますけど、今、日本ではマイナ保険証などを活用した医療DXが推進されています。これを用いますと、国民、患者御本人が、御自分の医療や健康の状態についてマイナポータルを使って把握できる、あるいはPHRなどを使って把握できるようになりますから、このような医療DXあるいはICTを活用することも極めて重要な視点だと思っております。以上を追加させていただければと思います。私から以上です。

【早川会長】 長島委員ありがとうございました。それでは他の委員の方々の御意見を頂戴したいと思います。森岡委員お願いします。

【森岡委員】 はい、ありがとうございます。日本スポーツ協会の森岡です。今ちょうど笠間市の山口市長から御意見がありましたが、我々もやはり地域スポーツを進めている団体でございます。少し厳しいお言葉で、地域スポーツコミッションにまとめるとよいのではないかとの御意見があったかと思いますが、日本スポーツ協会だけでは地域スポーツを改革していくことは成り立たないと思っております。ぜひ都道府県あるいは市町村のスポーツ協会の皆様方と一緒になって取り組んで参りたいと考えております。
つきましては、私から本日4点お伝えします。
1点目は、学校部活動の地域展開です。来年度からまさに改革実行期間に入るわけですが、JSPOといたしましては、優れた資質能力を身につけた指導者をどのように確保していくかという点です。日本全体で指導者が不足している中、本年10月1日現在の公認スポーツ指導者、我々が養成した認定の数は31万人ですが、まだ数的には全く足りません。もちろん質の保証も大事ではありますが、いかに指導者の数を確保していくかが重要になってまいります。
もう一つは地域スポーツ活動が地域展開になった場合、いわゆる活動場所をどう確保していくかということです。本年から総合型クラブの登録・認証制度を開始し、部活動の地域連携タイプという運用を開始しております。いわゆるエクセレントクラブといいますか、この認証クラブの数を増やし、質の向上を図っていきたいという考えです。いずれにしましても、地域展開をすることによって、財源等、いわゆるスポーツができなくなる子供たちをどう防ぐかいうのが我々としても、大変大事なことであると考えております。
2点目は、それに関連して、子供の運動機会をどのように作っていくかということです。特に子供、幼児期から身体活動の環境整備に取り組んでおり、幼児期に運動習慣をつける、あるいはフィジカルリテラシーの基礎を培うということは極めて重要な時期であると考えております。我々は楽しみながら発達段階に応じて身に付けることができる望ましい運動プログラムを「アクティブチャイルドプログラム(JSPO-ACP)」として展開しております。これも引き続き特に注力してやっていくこととしております。
3点目は、国スポ、これは既に皆さんも御存じのように、昨年来から、国スポの改革と今後の国民スポーツ大会の在り方を考える有識者会議からの提言を受け、新たに7月1日都道府県をサポートする「国スポサポートセンター」という法人を立ち上げました。新たな国スポに向けて、スポーツコンプレックスあるいはスポーツホスピタリティなどの新たな考え方を取り入れながら、地域経済への波及効果なども含めて、魅力ある、持続的な大会になるように改革を進めていく所存です。
最後4点目は、スポーツインテグリティということで、我々の中に暴力等相談窓口を設置しております。2024年には536件と過去最高の相談件数になっております。まだ氷山の一角だと思っております。これらの暴力・暴言等をいかにして抑えて、暴力等が起こったときにはどう防いでいくか、あるいは予防と終わった後の対処をどうしていくのかいうことの両方で進めなければならないということで、このスポーツインテグリティをどう強化していくかということが大事だと考えております。少し長くなりましたが以上4点でございます。

【早川会長】 大変ありがとうございました。それでは諸橋委員、お願いします。

【諸橋委員】 一般財団法人ユナイテッドスポーツファウンデーション代表理事の諸橋でございます。
この度、第3期計画から中間評価を踏まえて、これからの時代にふさわしいスポーツの在り方について取り組んでまいりましたが、私自身も部活動の地域展開には、長く関わってまいりました。私の所属しているUSFという財団が、今年で14年目を迎え、約60万人の子供たちに日本全国でスポーツの機会を提供する事業を行ってきた立場として、昨今の部活動の地域展開の状況について感じたことを少し述べたいと思います。
いわゆる「する」「みる」「支える」という部分で、もともとスポーツに興味がある人に関しては、ますます発展をしていると思っております。それは恐らくプロスポーツや、素晴らしいトップアスリートの活躍による影響だと思っております。ただ、最近感じているのは、「つながる」ということの難しさです。特に地方において、働き方改革で学校の先生方の負担が減った分、今度は地方行政の負担が増えているように見受けられます。一方で、行政からの発信は学校からのものに比べて目に触れてもらいにくいケースもあります。子供に対するスポーツの機会を地域全体で担っていく流れの中で、スポーツや、他にも文化活動に関して、興味のある親御さんは、情報を自ら取りに行く、そしてその機会を子供たちに与えるということがなされています。しかし、そもそも親御さんの興味がなければスポーツであれ、音楽であれ、そういった情報が子供に届かずスポーツをする機会がどんどん減っているという事実も生まれていると思います。
将来にわたり幅広いスポーツに親しんでもらうために、子供世代へのアプローチをどのようにしていくか、ということが次の具体的な施策として必要であると感じております。
昨今、私どもの事業では、イベントの参加者募集に活用していた紙チラシの配布をやめ、SNSを活用しています。その際、「多様性を育むプログラム」という文言を強調すると、スポーツに興味のない方が集まる傾向にあります。また、「スポーツを通して共生社会を考えるプログラム」といった社会課題に向き合うテーマにすることによって、親御さんが共生社会について子供に学ばせたい、多様性を育ませたいと、興味を持ってもらえる機会も増えてきました。ついては、スポーツという軸だけではなく、多様な目線で、子供たちの世代にアプローチしていく対策を、ぜひ積極的に行ってほしいと思っております。以上です。

【早川会長】 ありがとうございました。それでは、赤間委員の代理でお越しいただいている浅川様、よろしくお願いします。

【赤間委員代理(浅川様)】 日本アンチドーピング機構会長の赤間の代理で出席させていただいております、浅川でございます。よろしくお願いいたします。第4期スポーツ基本計画に向けてということで、私どもが日常感じているところを御紹介させていただきたいと思っております。
アンチドーピング活動においては、第1期からその施策の中心に位置付けていただいており、国内の体制等につきましては、組織・活動の面においても徐々に拡充してきているところでございます。
最近では世界陸上、開催中のデフリンピック等における検査を国際基準に沿って遂行する体制は整えてきております。一方で、クリーンなアスリート又はクリーンなチームジャパンの派遣ということに視点を移すと、国際的な視点では一定の数のドーピング検査が実施されていることをクリーンなアスリートやチームの裏付けとして捉えることが一般的になっています。つまり、クリーンなアスリートまたはチームジャパンが参加する競技大会を主催する主催者の側では、参加するアスリートのパフォーマンスレベルを踏まえた一定レベルの検査が実施されたクリーンなアスリート群が参加することを期待している環境になっています。したがって、国際的にはメダルポテンシャル等を踏まえて一定の数のドーピング検査の数が、それぞれの参加チームの本国内で実施されているという事情に対して非常に厳しく見られているような状況がありますので、国内におけるドーピング検査活動の実践体制の確保はますます重要になってきているということをまず前提として御紹介申し上げたいと思います。
その上で3点、今日はお願いをして帰りたいと思っております。
まず1点目がですが、我が国においてドーピング検査の分析に当たるWADA認定分析機関についてです。分析については、高い能力を有していると考えていますが、国際的に見て非常に珍しい民間企業によって運営されているWADA認定分析機関です。国際的には、公的または国営の機関がほとんどの中で、我が国の分析機関の運営基盤が民間企業が母体ということからその持続性において脆弱性を持っているということ、これが大きな課題でございますので、この継続性の確保についてぜひ、本格的な議論をしていただきたいと思います。
2点目は、ドーピング違反の疑い、すなわち陽性反応が出たと通知を受けたアスリートには、聴聞会の場で本人の身に起こったことをしっかりと発信、主張することによって、その制裁期間について適正な評価を受けることができるプロセスが用意されています。一方で、実際には、アンチ・ドーピング規則が非常に煩雑になっているため、聴聞会の場でしっかりと規則を踏まえた事情を主張するということは難しく、代理人弁護士の起用がなければ、現実的にはかなり厳しい状況となります。その上で実際の状況を見ると、必ずしもすべてのアスリートが代理人弁護士を起用している状況にはありません。弁護士費用の負担等を踏まえると、自らの力のみで弁護士の起用が可能かというと必ずしもそうではありません。日本では意図的な違反が少ないという事情がありますが、違反の概況から意図的ではない可能性を感じられる事案であっても、訴追する側にあるJADAからは利益相反の観点からアスリートを救済できる立場にありません。恐らくは自身の事情をしっかりと主張していれば短めの制裁期間で済んだのではないかという状況であったとしても、ルールの上限の制裁を課されるという事案が、少なくないというのが現状です。したがって、アスリートに対して、例えばプロボノでのリーガルサービスのような形での支援が求められます。ようやく我が国でも支援体制が立ち上がっておりますので、この活動に対する、更なる拡充が必要と考えております。
3点目が先ほどの1点目にも通ずるところですが、アスリートの違反の類型を見ると恐らくは周辺でサポートする方々が知識をしっかりと持っている、またはアドバイスをしていれば防げたのではないかという可能性を感じる事案がかなりあります。そういった意味では、第3期スポーツ基本計画の中でも、通常スポーツに触れることのない医師等医療関係者に対する情報発信の重要性を指摘いただき、この領域の拡充が課題として盛り込まれています。同時に、大学教育のモデルコアカリキュラムにおいても、医学教育、薬学教育では、既に実践教育の場に織り込まれているということは承知しております。しかしながら、実態としてスポーツドクター等々のいわゆるアンチドーピングを身近に通常触れる医師以外の方々が、アスリートの治療に当たることというのは実際に多くあります。そういった医師・医療関係者がアンチドーピングの情報に触れる機会、または学ぶべきだと考えていただけるきっかけというものが、充実しているとは言えないのではないかと思っております。そのため、教育・情報提供の拡充が第3期計画の具体的施策に設定いただいておりますけれども、継続的な拡充が必要であろうと考えております。
以上3点についてお願いをして、私の発言とさせていただきます。ありがとうございます。

【早川会長】 浅川様、ありがとうございました。それでは、久野委員、よろしくお願いします。

【久野委員】 筑波大学の久野でございます、よろしくお願いします。
私がスポーツ審議会の健康スポーツ部会に所属している立場から、そして大学の教員という立場からコメントさせていただきたいと思います。
一つは、健康スポーツ部会で私自身も非常に大事だと考えている、スポーツ実施率で女性のところが上がってこない、女性が健康であれば上げなくてもいいという考え方もあるかもしれませんが、OECDの中においても、日本の女性の健康度が低いということが色々出ていることからも、女性の実施率を上げる政策を強烈に進める必要があるのではないかと考えております。特に今、直近の総務省のデータにおいても、何らかの形で成人女性の8割が就労していることを考えると、高齢者の女性の運動実施率は高まってきたりしているものの、働く世代のところに非常に課題があるという中で、中小企業を含め企業との連携をしていく、あるいは空いている時間にスポーツをするという発想ではなく、仕事の中にそのような時間をとっていくようなムーブメントを作っていく必要があるのではないかと思います。実際に、そのような企業は事例としてはいくつか出ており、それを広げていくには、女性特有の健康課題、月経や更年期症状で、年間3兆円の生産性の損失など、産業側がある程度響くデータ等は経済産業省から出てきておりますので、そういうものと連携しながらここの政策の組み立てをしていくべきではないかと思っております。
それともう一つは、今少子化で二つ課題があり、もう子供を産まないという夫婦が多いこともあるのですが、第二子をもう諦めてしまうという方々も非常に多い中で、第一子の子育てでメンタル的なストレスが高まって諦めるというパターンが多いです。その一つの要因に20代の「やせ」の問題、「やせ」だけではなくて体力が低くて子育てが非常に負担になっているという点、この辺りを単にスポーツ庁の政策で考えるのではなく、日本の大きな社会課題の中で、スポーツ政策が効いていくという計画の立て方、見せ方というものが重要になってくるのではないかと思っております。
さらにこれに関連して、日本肥満学会が今年、低体重・低栄養症候群という名前を「やせ」の問題で出して、いわゆる疾病的な概念を打ち出してきましたが、「やせ」の問題を啓蒙していくということで、関連する企業、食品など様々なところがそれに関わり出しています。しかし、少し私が懸念しているのは、「やせ」の問題が低体重・低栄養でいわゆる栄養の方だけで説明されていて、運動・スポーツ・体力などの部分が、今の医学側の動きを見ていくと弱いため、両方が絡んでいく必要があり、この辺りもしっかりと取り組んでいくべきではないかと感じています。
少子化の課題二つ目が、これも室伏長官のときに、政策的にコンディショニングという概念を打ち出して、運動器の改善というものを一つ、インパクトをもって強く打ち出していますが、ここも政策課題的には2040年まで85歳以上人口の高止まりが見える中で、高齢者の方々のスポーツ・健康のためという管理について、特に後期高齢者のところが非常に社会課題になってくるため、厚労省だけに任せるのではなく、スポーツ庁としてコンディショニングを含む進め方を考えていく必要があると思います。そのような面で、ライフパフォーマンスを上げるという概念を打ち出してはいますが、そこを広めていくというようなことも大事だと考えています。
最後に、大学の立場から、リカレントやリスキリングの強化というところで、私自身筑波大学茗荷谷の東京キャンパスで社会人教育にずっと関わっておりますが、いわゆるスポーツ界の人材育成については、東京で取り組んでいるのが早稲田、順天堂、本学、あといくつか勿論あるのですが、やはりその人数を見ても他のMBAと比較すると、非常にまだ弱いというのと、もう一つは地方でこのようなリスキリングについて、ほぼスポーツ関係はないという現状があり、地域での人材育成がほぼ手についてない部分で脆弱感が非常にあると思っております。これだけDXができていく中で、全部そこで拠点を作っていくという発想ではなく、もしかするとオンラインも含めた形の中で、全国の国立や私立大学をインテグレートしたようなリスキリング、スポーツビジネスを含めて体制を作る必要があるのではないかと思います。我々今年度4月から茗荷谷で改装しましたところ、今まで入ってこなかった証券会社や銀行、スポーツビジネス等を志す人が増えました。非常に関心は高いのですがその仕組みを本学だけでそれ程は受けられないので、もう少しその辺りを強化していくことが大事ではないかと感じております。以上でございます。

【早川会長】 ありがとうございました。それでは、細田委員お願いします。

【細田委員】 議論の最初の方で展開したところに少し戻ってしまい、大変恐縮ですけれども、部活動の地域展開を初めといたしました、子供たちが将来にわたって幅広いスポーツに親しんでいく機会の確保、充実について、大変大きな課題を感じております。
まず側面が二つに分かれておりますが、一つは部活動が以前のような形で展開できていたときは、当然のことながら、例えば家庭に教育資本がそれほどない御家庭のお子さんたちでも、学校の中で様々なスポーツをはじめとする文化活動もそうですけれども、そういったところに参画することに問題はなかったのですが、やはり私自身がさいたま市の教育長を退任してから、多くの小さな自治体の教育委員会に入り、いろいろと教育改革に参画している中で気付きましたことは、一つの学校どころではなく、一つの自治体では、様々なスポーツや文化活動に子供を参画させて、そして親しむことが不可能なほど、少子化が進んでいるということを、さいたま市の教育長のときには、頭の中では分かっていたのですけれども、実際に様々な自治体に参画してみると、私自身が理解していたことをはるかに超える少子化が進んでおり、団体スポーツはほとんどその自治体の中でも、体験できる、親しむことができないような状況になっていることが顕在化しております。そもそも1741ある自治体の中の、人口2万人を切る自治体が既に40%を超えているような現実を見ますと、そのような状況の中では、(例えば、森岡委員がおっしゃっていたJSPOの公認の方々が31万人いらっしゃるのですけれども、そのような小さな自治体にはほとんどいらっしゃらない)とてもではないけれども小さな自治体が1自治体で何とかなる状況ではないという現実を見ました。そのような中で、例えば近隣の自治体が5ブロックで協力しながら、子供たちに何らかの豊かな体験を提供できるような仕組みを作っていかざるをえないような状況が、この国の小さな自治体では起こっているということを目の当たりにしました。
したがって、第4期のスポーツ基本計画の策定については、そのようなことも視野に入れながら、単独の自治体ではなかなか難しい、1741ある自治体の中で、教育委員会に限っていってもそうですが、指導主事が1人もいない自治体は400ほどあるわけですから、そのような状況の中でも、やはり小さな自治体がブロック化して、子供たちに様々なスポーツに親しめるような環境を作っていく仕組みづくりが必要になってくるのではないかと思っているところです。私が想像していた以上の少子化の現状を近頃も目の当たりにして、何とかこの基本計画の策定について、何らかの形で盛り込めないかと思った次第です。以上です。

【早川会長】 大変ありがとうございました。それでは田口委員、お願いします。

【田口委員】 はい。ありがとうございます。田口亜希です。
私から二つございます。
まず障害者のスポーツ実施率で申し上げますと、色々な施策があるとは思います。私自身は、実は途中障害で25歳のとき脊髄の中の病気で車椅子ユーザーになりました。それまでスポーツを全然してなかったのですが、たまたま射撃に出会いました。ただ私がその頃入院していた頃はもう20年前ですが、その時は私の病気で1年半ほど入院できました。その間にリハビリをきちんと行い、まずは車椅子ユーザーとしての自立ができるようになりました。ただ現在はかなり厳しくなっておりまして、医療保険の関係上、かなり入院期間が短いと聞いております。したがって、障害によってはリハビリ途中で退院せざるをえない、要するに自立さえできない、自分のことができず、なかなかスポーツができないといえます。私も、もしかすると皆様から見たら、車椅子に乗っており歩けない、立てないぐらいかもしれないのですが、実は歩けない・立てないだけでなく様々な弊害があります。それをやはりできるようになってから、やっと自分のことや色々な余暇、また働くということができるのです。したがって、以前このことについてお話したときに、それは厚生労働省の管轄だからと言われたのですが、それだとなかなか先ほど申し上げた通り、自分のことができないのにスポーツどころではないわけですので、やはり途中障害の方たちがきちんと自立できるまでリハビリができるようになど、そのようなことに関してやはり今後計画に盛り込んでいただけたらと思っております。
もう一つは、国際競技力の向上、スポーツ団体のガバナンス・経営強化では、私はパラリンピック競技団体の統括団体であるJPCの理事を務めており、2015年から10年間現在もまだNFに助成を行っております。今の職場のパラサポの立場で見ていますと、競技団体の財源獲得・人材獲得というのが必要になってきます。パラリンピックの競技団体の場合、大きな事業を持っている団体は50人ほどいる団体もいますが、普通では3から5人ぐらいのスタッフ、少ないところでは1.2人ほどです。1.2人というは、1人のプロパーがいて、あとは派遣の人がいるというくらいの人数構成であります。これは、パラサポが出しております人的資源の助成金しか財源がないためです。ほとんどの方がオールマイティな仕事をしています。色々な書類も出さなければいけないですし、選手たちを派遣するための申込みや、ガバナンスコードを遵守するための手続き等、皆さんがその目の前にあることに必死で、財源獲得のためのアクションは起こせない状態であり、また、そのような現場を見ていると、なかなか新たに人が入ってこない状況にあります。普通の企業であれば、給与などがアップしていきますが、財源がないと、給与もアップさせられず、どうしても職員の定着も望めないのです。特にライフスタイルが変わるときに、給与が上がらないとなると、やはり途中で辞めざるをえなかったり、そこに夢が持てなくて続けられなかったりいう方々がいらっしゃいますので、ここは経済界と連携をしながら、パラリンピックの競技団体だけでなく、オリンピックの競技団体でも厳しいのではないのかなと思っておりますので、国を挙げて仕組みづくりをしていただきたいと思っております。
スポーツの「する」「みる」「支える」すべてに競技団体は必ず関わってくるわけであり、「する」というところになると、やはり色々な人たちを教えるための指導員の育成に関しても、競技団体が行いますし、また「みる」ための大会の開催、そして「支える」というのは選手たちの強化、障害のある人のスポーツを支えていくところでは、やはり競技団体の基盤強化が必要になります。競技団体の基盤強化というところでよくあるのは、経済同友会の下の経済界の方々のマッチングというのはよくあるのですが、それをしてもその後が続かないことが多いため、その後をフォローする伴走支援できる仕組みづくり、長きにわたって伴走いただけるというところが必要になるのではないかと思います。最近はオリパラ一体になって、競技団体も生まれてきております。元々は谷さんいらっしゃるトライアスロンや、テコンドー、ローイングはオリパラ同じ団体です。先日JPCに加盟登録されたアーチェリーも一つの団体です。一つになることが全て良いとは思わないのですが、色々なことを共有していき、競技団体自身も頑張ってはいますので、そこにさらに施策を入れていただけると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【早川会長】 田口委員ありがとうございました。それでは、斎木委員お願いします。

【斎木委員】 はい。どうもありがとうございます。
本日、長官から諮問をいただきまして、その中で、「社会が急速に成熟・変化していくことに伴い、スポーツに求められる役割が更に幅広く、深化して」おり、「楽しさや喜びといった、『スポーツそのものが有する価値』だけではなく、『スポーツが社会活性化等に寄与する価値』への期待が高まっている」という認識をお示しいただきました。私も強く同感するところでございます。
また、第3期スポーツ基本計画に係る中間評価においては、「社会そのものの持続可能性を担保する極めて重要な価値を持っているのがスポーツである」という認識もお示しいただいております。前回の会議でも申し上げましたけれども、この社会そのものの持続可能性のためにスポーツが果たす役割という論点は極めて重要であると、これも強く共感をしているところでございます。そして、そのような役割をスポーツが果たすためには、スポーツ自身が持続可能な態様で発展していく、そのための環境整備を行う、ということが求められているのは言うまでもないことであると思います。
第4期スポーツ基本計画の策定に当たりましては、この問題意識を、いわば横串を刺すといいますか、あるいは基本理念として掲げるといいますか、しっかりと取り組んでいくことが大切であって、そういった考えのもとで皆様と活発に意見交換をしていきたいと考えております。
そこでもう少し具体的に申し上げますと、今し方、田口委員からも御指摘がありましたが、関係者間の連携・協力というものが極めて重要であると私も考えております。関係者と言いましたときには、例えば田口委員からは、医療保険の関係で厚生労働省、あるいは、スポーツ競技団体の財政的な基盤の強化の観点で経済界にも言及をいただきました。もちろんそれに加えまして、当然のことながら国や地方公共団体、あるいはJOCや日本スポーツ協会のような統括団体、それから民間事業者、アスリート自身、そしてスポーツの指導者等々、様々な関係者がいるわけですけれども、その関係者がきちんと連携をし、協力する、そしてそれがまさに持続可能な形で、将来に繋がっていく仕組みづくりをしっかりと行う、ということもこの第4期スポーツ基本計画の中で、私としても取り組む必要がある重要な論点と考えております。
それからもう一つ、長官からの諮問の中で、今後ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック・パラリンピック競技大会、そして愛知・名古屋2026アジア・アジアパラ競技大会、ワールドマスターズゲームズ2027関西、ロサンゼルス2028オリンピック・パラリンピック競技大会と、国際競技大会が続いていくということも、改めて御指摘をいただいております。その中で、このような国際競技大会が日本の国際競技力の向上のために重要であるということはもちろんとして、冒頭に申し上げました、スポーツを通じた持続可能な共生社会の実現のためにも、重要な機会であるという諮問をいただいておりまして、全くそのとおりであります。そのような観点から申しますと、2020大会の前にはスポーツ・フォー・トゥモローであり、その後はポストSFT事業であり、政府全体として、民間の方々のお力も借りながら実施していますが、そういった経験を踏まえ、日本一国にとどまらない世界の各国各地域とスポーツを通じた友好関係の維持強化のために、共に手を携えて共生社会の実現に向けて努力をする、それに資するような、新しいプログラムの構築というものも、ぜひ検討したい点と考えているところでございます。皆様とこれから議論を重ねて参ることを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。

【早川会長】 斎木委員ありがとうございました。三屋委員お願いします。

【三屋委員】 すいません、先ほど田口委員の後に話そうと思ったのですが、若干遅れました。JOCとしてNFと連携している立場から見て、すごくしっかりとした大きなNFもあれば、本当に脆弱なNFもあります。それからNFのトップとしてやっていて、各都道府県の協会、スポーツ協会も大変しっかりとやれているところと、非常に脆弱なところがあります。スポーツの機会を創出する、スポーツ人口をふやす、様々な課題がありますけれども、ほとんどがやはり各都道府県又は市町村のスポーツ団体でやっていただいてるところが実情です。そこに先ほど田口委員も言いましたが、本当に少ない人数でやっているところで、そのようなところは、時々怖いと思うのは1人の方が全部やっているのでコンプライアンス違反が起こりやすいといったリスクをものすごくはらんでいるという点があるので、DXというほどではなく、デジタライゼーションぐらいのところでもいいのですが、今まだ紙ベースでやっているところを、ぜひデジタライゼーションくらいを目指しても良いのではないでしょうか。そういったコンプライアンス違反が起こりにくい基盤強化というのもするべきだと考えております。財政を確保するとか人材を確保するよりも、これからはやはりデジタルの力を借りて、本当に人が必要なところは人がやってもらえば良いと思います。
デジタルがやればいいところはもうデジタルでどんどんやっていってもらった方が良く、そこについては私も協会の会長をやって、何とかならないかと思ってたところの一つなので、それを日本のスポーツ界全体でやっていただいて、共通のソフトみたいなもので管理ができれば、本当に必要なところに人を投入できると思います。そういった意味でDXまでいかなくても構わないので、管理のところにデジタルの力というのが入っていなかったので、ぜひ、基盤強化、特に管理のところで、コンプライアンス違反が起こらないように、そういったことを考えていただければ良いと思っています。以上です。

【早川会長】 ありがとうございました。栗山委員お願いします。

【栗山委員】 ありがとうございます。弁護士の栗山と申します。今回の第4期スポーツ基本計画に当たっては、スポーツ基本法の改正を踏まえて考えるのが良いと思っております。改正の目的や趣旨等を最大化するための施策を実施していくことが大切であると思っております。スポーツの価値を再定義して、社会全体のウェルビーイングを向上させるとしても、そもそもスポーツに親しむ方がいないことには、そのような目的も実現できないと思っております。
資料3-1の12~13ページに「子供・若年のスポーツ機会の充実」についての記載がございます。これまでもお取り組みをいただいて施策ではあるものの、「子供の体力、運動時間、卒業後の運動への意欲」についてほとんどの項目で改善が見られなかったと書かれています。まさに彼らが運動に親しむ機会を確保するということについては、改正スポーツ基本法の第16条の3において幼児から発達段階に応じて継続的に多様なスポーツを親しむ機会の確保について、第17条の2において中学校の生徒、第17条の3高校生、第17条の4が大学スポーツについて定めており、それぞれ条文を書き分けておりますので、まさにこれをどのように実現していくかという点は、積極的に取り組むべきであると思っております。その中で、部活動の地域展開については、継続的な財源を持ってきちんと進めていく必要があり、部活動の地域展開を進めた結果、かえって子供のスポーツを親しむ機会が減ってしまったということがないようにするべきで、むしろ、地域展開をすることで、地方や地域との繋がりが生まれ、やはりスポーツをやっていて良かった、スポーツを親しむ機会も増えた、と言うことができる、そういった施策を展開していくことが必要であると思っております。
もう1点、弁護士として様々な案件を対応する中で、スポーツの価値を発信しているアスリートの権利を守っていくための体制整備も必要であると思っております。そのような意味では、スポーツインテグリティの確保ということになろうかと思いますが、とりわけアスリートに対する誹謗中傷については、国内での国際スポーツ大会、さらに今後のミラノ・コルティナのオリンピック大会をはじめ、そのような大規模な国際競技大会において、選手アスリートが安心して自らの競技力を発揮できるような体制を構築する必要があると思いますので、オリンピックをはじめ、同程度の大規模大会での誹謗中傷対策を推し進めていく必要があると思っております。これは日本だけという話ではなく、国際的な潮流としてどの国際統括団体も注力していることですので、日本としてもきちんとやっていくということも大切かと思っております。
併せて、浅川委員の方からありましたが、ドーピングについては、アスリートを守るという意味でドーピング防止の活動をより推し進めていく必要があると思っております。御指摘がありましたけれども、対象者の方がいざドーピング違反を疑われたときに、何をしていいか分からず、あまり適切な対応を取れないというケースがありますし、そもそも疑いを晴らすための材料をきちんと準備できてないという状況があります。ドーピング違反は半年、1年前のある時点の体内の物質や血液の変化が対象になりますけれども、過去にさかのぼって当時の自分の体の状況などを証拠に基づいて説明できないということもありますので、積極的にデータを収集しながら疑いを晴らすような取り組みが今後必要になってきます。これは選手だけでなく、所属している実業団、ドクターも含めた体制というも必要ではないかと思っております。こういったアスリートを守るための施策を実行していく前提として、施策を受ける側のスポーツ団体やアスリートを含めた関係者がガバナンスやコンプライアンスの遵守、関係者のリテラシーを高めていく必要があると思いますので、そういったところも施策として必要かと思っております。その結果、スポーツの価値や、ウェルビーイングの向上といった目的を実現できるのではないかと思っております。私からは以上です。

【早川会長】 栗山委員ありがとうございました。それでは結城委員お願いします。

【結城委員】 ありがとうございます。結城和香子と申します。新しい委員の皆様が加わってくださったのはとても個人的に嬉しいです。私は実はスポーツ基本計画に関しても第2期以降ずっと関わらせていただいております。その流れというのを今ちょっと考えておりますと、第2期基本計画は東京大会の開催前でこの社会や人々にとってスポーツの価値が何の意味を持つのか、リテラシー、いわゆるその認識の改革をどんどん進めよう、そういう考え方で理念を打ち出しておりました。
今、第4期に向けて、非常に大きく変わっています。そのリテラシーというのがある程度浸透した、成熟したというように諮問の中にございましたけれども、そして共生社会というのを目指すべきものなのだということを皆さんが理解をしていただいている、そういう社会になっている。その一方で成熟さと相容れないような形で様々な変化が、既存の価値観への挑戦や国際情勢の分断、デジタル化のような形で押し寄せている。例えばコロナ禍が私たちに突きつけたのは、予見が及ばない事態というのが起こり得るということです。それは日本の国内だけではない、世界がそれに巻き込まれることがあり得るということ。その中で、どうやってスポーツというものを私たちの生き方に生かしていくのか、それが問われていくことになるのだろうと考えます。
長官の諮問には、大きく二つ方向性があったと思います。一つは、スポーツを私たちの生き方や社会にどう生かすかということです。持続可能性など社会課題への貢献やデジタルを含めた、スポーツ基本法改正の趣旨を見るとその辺りがにじみ出てまいります。もう一つはスポーツの価値をどう守るか。取材で担当しております国際スポーツ界でも非常に変化が急でございます。例えば、セーフガーディングスポーツ、いわゆる選手を守る、そしてスポーツを守る。気候変動問題では、五輪を含む大会開催時期をどうするのか。女性競技参加者に対する遺伝子検査なんていうものも飛び込んで参ります。そしてインテグリティ、どのようにスポーツの価値を、社会の荒波から守っていくのか。これは日本の中でも、これからとても大きな課題になっていくため、これを第4期においてしっかり捉えていかないといけないと感じます。
もう1点、どう生かすかという点で、現在デフリンピックが開催されております。その関係者の方々から、これがある程度成功し、社会の認知といったものが上がってきているのは、やはり東京パラリンピックの開催があったからだという話を聞いています。パラリンピックというものが私たちの社会にもたらした変化そのものが、今デフリンピックの成功という果実として実を結ぼうとしているということなのかと感じます。このようにスポーツの国際大会を自国で開催するというのは実は大きな意味があるのだろうと実感として、現場で感じます。ロサンゼルス五輪など海外の諸大会に参加するのはもちろん大切でございます。ただ、やはり自国開催ということですと、社会の関心度が違います。そして、人々だけではなく社会を基盤にした企業の関心、行政とか政治の関心度といったものが上がってまいります。目標に向けて動こうとする、うねりが生まれます。スポーツの価値とは何か、持続可能性なども含めて、パリ大会が良い事例でございますけれども、社会にその事例を、印象に残る形で残していく、それが可能になります。
来年開催される愛知・名古屋アジア大会の取材をしておりますと、記者会見などで「アジア大会は日本で開催される当面最後の国際総合大会になります」というようなコメントを聞きます。これではちょっと日本の国内としては、これからどのようにスポーツを生かしていくかという面で、寂しいという気がいたしまして、その辺りも含めて、視点を盛り込んでいければと感じます。以上でございます。

【早川会長】 結城委員ありがとうございました。岩佐委員、お願いします。

【岩佐委員】 失礼します。大阪府高槻市立冠中学校の岩佐と申します。私は第4期スポーツ基本計画の策定に向けて、学校現場として、2点ほどお話をさせていただけたらと思っています。
1点目は、部活動の地域展開をはじめとした子供たちが将来にわたり豊かで幅広いスポーツに親しむ機会の確保・充実というところでは、引き続き力を入れて進めていただきたいと考えております。昨年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査では、1週間の総運動時間が60分未満の中学生が、体育の授業時間を除きまして、男子が約10%、女子が約20%いるという結果が出ておりまして、また男女ともに、そのうちの約8割が1週間の総運動時間が0分という調査結果になっております。この数値に該当する子供たちが運動やスポーツをやってみたいと、少しでも意欲を持つことも、とても大切なことだと思っています。学校の体育授業はもちろんのことですが、部活動の地域展開を考えますと、例えば技術を向上して、大会に出場することを目的とする地域クラブだけではなくて、運動やスポーツそのものを楽しむことを目的とした地域クラブなども将来的に増えてくると、運動の得意不得意にかかわらず、子供たちが参加しやすいスポーツの機会へと繋がっていくのではないかと考えています。
また、少子化が進む中で、少ない子供たちを取り合うということではなくて、シェアするということ等も念頭に置いて、スポーツのシーズン制というようなことも導入することによって、子供たちが様々なスポーツに触れる機会に繋がるのではないかと思っております。
2点目です。年齢・性別・障害の有無等にかかわらず、誰もが生涯を通じてスポーツを継続できる環境の整備、共生社会の実現について、こちらも学校教育の現場としても大変重要な内容だと考えております。3日前のことになるのですが、居住地交流といいまして、同じ地域に住んでいる特別支援学校に通う生徒と、本校の生徒との交流授業がありました。その中でボッチャというスポーツを通した交流を行ったのですが、このボッチャという一つのスポーツを特別支援学校の生徒も、本校の生徒も、全力で楽しむ姿がありました。その楽しみ方というのは、勝ち負けというよりも、お互いのプレーをたたえ合ったり、応援をしたりして、歓声と笑顔でいっぱいでした。特別支援学校の生徒は車椅子を使用している生徒ですので、本校の生徒が少しサポートをしていたのですが、このサポートも自然と子供たちが行動して、声を掛け合ったり、一緒にハイタッチをしたりして楽しんでいる姿が、見ていてとても印象的でした。このような機会といいますか、このような「場」とボッチャという「スポーツ」を通して、小さな共生社会が作られていることを感じまして、スポーツの価値というものを実感したところです。中学校の保健体育の授業では、子供たちが生涯にわたる豊かなスポーツライフの実現に向けて、学習指導要領に基づき、障害の有無等にかかわらず、誰もが運動やスポーツの多様な楽しみ方を共有できる授業、こういったことにしっかり力を入れて今やっているところです。子供たちが共生社会をつくる一員として、一人一人の違いを認め、そして一緒に楽しむ方法など、こういったことを学ぶことも大変重要なことだと考えております。以上です。

【早川会長】 岩佐委員ありがとうございました。今日オンラインで御参加いただいております、石野委員から御発言いただけますでしょうか。

【石野委員】 私の方からは、子供・若者のスポーツ機会の充実の資料のところに関してです。諮問の方にも子供たちが将来にわたり豊かで幅広いスポーツに親しむ機会の確保・充実と、誰もが生涯を通じてスポーツを継続できる環境の整備の記載があると思うのですが、この辺りに関して、少し気になっているのは子供たちがスポーツをしない理由です。保護者の負担があるというのも、最近いろいろな文献を見る中で感じているところです。様々子供たちや若者、いろいろな人たちに向けてスポーツの機会、取組などを行っているとは思うのですが、環境の部分も少し整備をしていく必要があると思いました。例えばスポーツをするために、都心の方であれば問題ないと思うのですが、地方の方ではスポーツをする場所に行くまでの交通手段がない等の課題もあると思っております。課題を全て網羅できるわけではないと理解していますが、幅広くこういった課題に対して解決していけたら、少しでも運動の実施率は上がっていくのではないかと思っております。以上です。

【早川会長】 ありがとうございました。それでは皆川委員お願いします。

【皆川委員】 ありがとうございます。資料を拝見させていただいて、少し見当違いなことなのかもしれませんが、先ほど結城委員のおっしゃったことは確かに同じ考え方であると思っておりまして、私は冬季のオリンピック種目をやっていたのですけれども、国際大会を誘致するということは、国民や経済全体も含めた一つのフラグシップが、中長期的に立てられることでもあり、非常に重要であると思っております。東京で私も感じたことと、私が出た大会は長野オリンピックですけれども、その時はメーカーや企業等の求心性が非常に高かったと感じております。そういったことに対して、我々が今議論しているような課題といったところが、スポーツ界だけではない力によって解決していく可能性があると感じております。
今日この計画の中に今後盛り込んでいただきたいのはもちろん、どこが誘致をして何をするのかというところはあるのですが、ロードマップとして、国際大会の自国開催というところも一つ、文言として入れていくと、スポーツ界全体がどこに向かうべきなのかという道標が生まれるのではないかと思っております。そうすることによって地域課題やNFの課題が経済と共に検討できるのではないかと思います。これだけバスケットボールコート、アリーナができますと確かに15兆円に対しては近づいているかと思いますが、一方このハードアセットをどうやって維持するのかというのは先ほどの議論にもありましたが、その中にソフトウェア、利用維持というところを考えていかなければならないというところもありますので、私自身、今の石野委員の意見には、非常に賛成でありました。
私自身は今、盛岡のスキー場を経営しているのですが、そこの社員の話を聞くと、部活動の地域展開が進められているために、毎日の練習はもちろん地域の体育館に行くのですが、ほぼ練習試合で毎週遠方へ出向いているそうです。全て親御さんが運転しているというラストワンマイルの話なのですが、そこまでの距離を運転できない家族はどうするのかというと、スポーツを辞めるという判断をしているのが実態だそうです。地域展開は、素晴らしい考え方なのですが、細かい部分での不具合や、地域にある体育館や行政が持っているハードアセットは、少子化になってくると空きが出てきますので、利活用をスポーツとしても考えるべきなのではないかなど、その辺りが全体として15兆円の話だと理解しておりますので、そういったフラグシップで道標を作りながら、この第4期計画が進んでいくと非常に良いのではないかと、個人的な意見ですがコメントをさせていただきました。

【早川会長】 ありがとうございました。それでは谷委員お願いします。

【谷委員】 はい、谷真海です。
まず、今デフリンピックが行われておりますけれども、河合長官も見に行かれていたようですが、私自身も何度か、今日もここに来る前に東京体育館の卓球を見てきたのですけれども、昨日観客動員10万人という記事を見ましたが、平日でも想像よりは人が入っているという印象を受けました。先ほど結城さんもおっしゃっておりましたが、自国開催の意義というものを私も感じました。
9月には世界陸上がありましたが、その満員のスタジアムというものを、私自身も行って体験して、東京2020で目指していた世界っていうものを私自身はようやく見ることができました。コロナ禍の東京2020には、私はアスリートとして出場しましたが、そこに至る過程も含めて、とても複雑な思いがありましたし、私はオリンピック・パラリンピックの招致から携わらせていただきましたが、その訴え続けたパワー・オブ・スポーツ、スポーツの力というものを正直疑ってしまう時期もありました。そのスポーツの力、価値というものが不変のものだということを、今改めて私自身は感じることができています。
第4期スポーツ基本計画の策定に向けた案ですが、多岐にわたるその中に、そのスポーツの力というものが私自身は集約されていると感じ、強く共感いたします。その中で、パラアスリートとして、また働く世代・子育て世代として、いくつか意見を申し上げたいと思います。
第一に、社会課題というところがありましたが、スポーツを通じたSDGsへの貢献というのは非常に大事であると思っております。職場で子供の貧困についての支援活動に着手しているのですが、貧困というのは金銭的なものだけではなく、場や繋がり、意欲等、色々な貧困があると思うのですが、今、部活動の地域展開の話もたくさん出ていましたが、スポーツを通じたそういった子育て世帯へのアプローチというものは、かなり大切になってくるのではないかなと感じています。私自身も小学校4年生と3歳の子供がいるのですが、今AIが進んでいて、バーチャルな集まりや、相談相手がAIという子供も増えてきている中で、スポーツにしかないこのリアルな集まり、楽しみ、喜びというものの重要性はより増していくのではないかと思っております。
第二に、共生社会というところがあるかと思いますけれども、東京大会のレガシーとしての、オリパラムーブメント、これはぜひ継続していっていただくことでこの共生社会にもたらす影響も大きいのではないかと感じています。河合長官が就任され、大船に乗った気持ちでおりますけれども、ぜひすべての人を巻き込んで進めていってほしいと思っております。
それから、強化の現場の話になると、先ほど田口委員や三屋委員からもお話がありましたけれども、オリパラ同士の連携はなかなか進んでいないのではないかと私は感じています。東京大会のいわゆるバブルのようなものが過ぎて、パラの選手でも自費で海外遠征に行っているという選手や競技団体が増えてしまっているのではないかなと思います。トライアスロンは数少ないオリパラが同じNFのもとで、普及からトップまで一つの傘の下で強化・普及が行われています。NFの規模や状況はそれぞれだと思うのですが、持続可能性というところで、長期的な視野で組織として一体になっていくという考え方はやはりありなのではないかなと思っております。
また、誰もがスポーツをするというところ、ウェルビーイングについてですが、女性や働く世代、子育て世代のスポーツ実施率の低さというものが課題にあったと思います。私自身も企業に勤務しながら子育てをする世代の1人です。自分自身はアスリートという立場があるからこそ、スポーツをする時間、体を動かす時間をとることができますが、その立場でありながら、やはり仕事や子育てがある中でスポーツをしていいのだろうかという罪悪感はゼロではありません。ましてや働いている人たち、子育てもあったらなおさら、体を動かす時間をとることは難しく、自分の職場や、学校のママ友に目を向けても運動している人は、女性は特になかなかいない現状があります。少し世代を上に向けると、50代前後からトライアスロンにしても、マラソンにしても人口が増えているという印象があり、若い女性はレアキャラであると思います。しかし、スポーツをしている女性というのは本当に元気で、更年期で悩む女性はスポーツをしている人には少ないということも実際に見聞きしております。先ほど久野先生からもお話があったかと思いますけども、制度を新設するなどしてスポーツをする時間をとりましょうといったことや、社会全体として、スポーツすること、体を動かすことを推奨していくといった動きでもないとなかなか改善が難しいのではないかと感じています。
加えて、障害のある人のスポーツ実施率は低いままである、という課題があるかと思います。これに関しては、障害のある人のスポーツというのは、一般の人以上に非常に意味のあることであると思っております。これまでも各都道府県に障害者スポーツセンターを設置するということが計画の中にもあったと思うのですが、それがかなわなくても、地域のスポーツセンター等で障害のある人が気軽にスポーツできるような時間や、スタッフを配置するなど、こちらの環境整備が必要だろうと思っております。
さらに、私は今もトライアスロンをしているという点で、気候変動にも対応した安心・安全な実施環境がとても気になっております。長島先生からも最初お話があったかと思うのですが、やはり科学的根拠というところで、夏の暑さが尋常じゃないと感じています。私も朝の7時以降は外で運動しないというように決めているのですが、レースは夏にあったりもします。また、子供たちが夏休みに外でスポーツをしていたり、学校でも体育があったりするので、その辺りを本当に心配しています。これらの点について国としてどう導いていかれるのかというところも大事になってくるのではないかと感じております。以上です。

【早川会長】 谷委員、ありがとうございました。それでは渡邉会長代理にコメントいただきます。

【渡邉会長代理】 ありがとうございます。非常に御示唆に富むお話を皆さんにいただきました。私は、基本計画部会の方の部会長をしておりますので、今日いただいた意見をしっかりと踏まえて部会運営に臨みたいと思います。1点事務局の方に確認ですけれども、当然予定されていると思うのですが、今日配られたスケジュールの中には、健康スポーツ部会のスケジュール等はあまり記載されていないのですが、並行してやっていくという認識でよろしいですか。

【事務局】 はい、スポーツ実施率や共生社会という文脈でも当然必要になってくると思います。今日の資料には入っていないのですけれども、並行して健康スポーツ部会の方で、久野先生などの御指摘を含めて議論を進めていき、最後、計画部会の方に集約をさせていただきたいと思っております。

【渡邉会長代理】 はい、わかりました。ありがとうございます。
結城委員が、第2期からずっと審議会のメンバーであるという話なのですが、もう1人いるのが私です。私も第2期、第3期とやってきて、今度第4期ということになりますが、第3期からロジックモデルに基づいた計画づくりが進みました。ただ中間評価をやってみますと、なかなかKPIに対して成果が出ていないような政策もたくさんありましたので、今度はもう少しロジックモデルの精度を高めるような議論と、計画づくりが必要になってくるかと思います。今日、参考4で参考データ集をいただきました。様々なデータ、ファクトがありますけども、やはりこの辺の背景のところを、もう少し詳しくそれぞれの部会で突っ込んだ議論が必要なのではないかと思います。それから、実現可能性をしっかり見据えた上で、あまり高すぎる目標というのもどうなのだろうかというのは、個人的に思っております。
今日の皆さんのお話の中では、子供というキーワード、あるいは共生社会というキーワードがありました。子供に関して言いますと、私どももいろいろな調査研究をやっているのですが、中学生の保護者の全国調査をやりまして、細田委員、あるいは皆川委員がおっしゃったような事例が数字から伺えます。やはり今まで週末の部活動も学校が担保してきましたので、それほど経済的な負担はなかったのですが、これから地域展開していきますと、そこの負担が随分大きくなってくると懸念されます。1741の基礎自治体の40パーセント以上が2万人以下の基礎自治体だという話で、ブロック化の話もありましたけども、そうするとまた送迎の問題も含めて、さらに経済的負担が大きくなってくるといえます。地域格差と経済格差というのは、二つキーワードになっておりますので、それを見据えた上でどのようにして地域展開をしていくかというような議論も必要になってくるかと思います。
また、共生社会という文脈で言いますと、外国人の方が400万人、労働されている方も230万人いらっしゃいますから、これから多文化共生という観点で、国民という主語もいいのですが、日本に暮らす一人一人が、というような主語で物を考えていかないと、なかなかスポーツの価値を社会に還元できないかと思っております。したがって、そういった大きな視点とミクロの視点とを併せ持ちながら、部会運営の方を図っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

【早川会長】 渡邉会長代理ありがとうございました。今日皆様から大変多くの貴重な御意見を頂戴しました。
第3期のスポーツ基本計画については、施策を推進する中で顕在化した課題の整理、刻々と変化する社会・スポーツ環境に沿ったアジャイルな目標、指標の検討が必要だと思います。引き続き現場の声に寄り添いながら、計画後半期の施策実施をお願いしたいと思います。第4期の基本計画の策定に当たりましては、河合長官のもと、各分野のエキスパートであられる委員の皆様とこの場で引き続き議論ができればと思います。スポーツ基本計画部会におかれましては、引き続き課題解決に向けた具体的な施策の検討をお願いしたいと思います。
またスポーツ庁の事務局の皆様にも、大変御負担をおかけしますけども、継続して御尽力をいただいて、スポーツを通じたよりよい社会づくりを目指した計画の策定を進めていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
議事については以上ということにしたいと思いますけれども、事務局の方から何か連絡事項等ございましたらお願いします。

【事務局】 はい、ありがとうございます。今後の審議会それからスポーツ基本計画部会では、第4期に向けての御審議をいただく予定にしております。次回の日程は調整の上御連絡させていただきます。また本日、健康・リハビリですとか、経済、国際交流など他分野との連携の重要性も御指摘いただいたかと思います。資料2のスケジュールにもございますように、関係省庁から構成するスポーツ推進会議への協力依頼・報告、意見聴取なども併せて、策定過程で行っていきたいと思いますので、念のため御連絡申し上げます。よろしくお願いいたします。

【早川会長】 それでは閉会に当たりまして河合長官から御発言をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【河合長官】 委員の先生方から貴重な御意見の数々、本当にありがとうございました。いただいた御意見を渡邉会長代理の下、基本計画部会で議論いただくことになると思っております。
私も着任して1ヶ月半ほどが経ち、関係各省に御挨拶をすると、まず部活動の課題について色々なお話、御意見をいただいてまいりました。地域展開というように、学校からスポーツを切りひらき、広げて、いろいろな方々に加わっていただきながら進めていこうと伝えていますが、ややまだ地方も含めてこの趣旨が十二分に伝わりきれていないという課題感も感じているところでございます。現在、文化部、芸術活動も含めた部活ですけれども、こちらの今のガイドラインについて最終取りまとめを進めているところですので、これらも含めて発信する際に、皆さんからいただいた意見を参考にしながら、しっかりと進めて来年の4月からの実行期間でしっかりと取り組める準備を進めたいと考えております。
また、現在行われていますデフリンピックは26日までとなります。先ほどあったように、やはり国際大会が自国であることの非常に大きなアドバンテージもありますし、それを通じてレガシーが残ってきたということも、今回感じているところです。9月の世界陸上しかり、そして来年には愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会がございます、その先には関西ワールドマスターズゲームズがあるなど、こういった大会をしっかりと踏まえて、1歩1歩施策を前に進めていかなければならないなということも感じました。
この第4期の計画の諮問を本日させていただきましたが、そちらでしっかりと進めていくべきことと、もう急ぎ、しっかりと取り組みをしていけるものは進めていくようにしたいと私自身は思っておりますので、そういった思いを皆さんと共有しながら、ぜひともこのスポーツ行政を前向きに、そして本日いただいた中にありましたスポーツの魅力や価値を国民一人一人に御理解いただくような施策を前向きに発信していきたいと思いますので、今後とも忌憚のない御意見をいただければと思います。委員の皆さんから御意見を直接お伺いできる機会もこれから増やしていければと私も思いますので、皆様何かお気づきの点あれば、ぜひ長官室の方にお越しいただければと思いますし、私も引き続き、課題のある部活動を含めて、地域の声や現場の声をお聞きするべく、関係各所に出てまいりたいと思いますので、何か必要なときあれば、お声掛けいただければと思います。本日長時間にわたり素晴らしい御意見の数々ありがとうございました。

【早川会長】 どうもありがとうございました。それでは本日はこれで終了といたします。皆さん御協力ありがとうございました。

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