障害者スポーツ振興ワーキンググループ(第3回)議事録

1.日時

2023年2月24日(金曜日)10時~12時15分

2.議事録

【藤田主査】  皆さん、おはようございます。ただいまから、第3回スポーツ審議会健康スポーツ部会障害者スポーツ振興ワーキンググループを開催します。
 皆様、大変お忙しい中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 今日は12時15分までということになっておりますので、御承知おきください。
 本日は、倉野委員、齊藤委員、長ヶ原委員、三浦委員が都合により欠席されております。
 なお、本日は御説明いただく方など一部の方を除いて、ウェブ形式での開催となっておりますので、御了承ください。
 また、一般の方の傍聴に関しましては、新型コロナウイルス感染症対策の観点からYouTubeでのライブ配信とさせていただいておりますので、御承知おきください。
 本日は、前回に引き続き、障害者スポーツセンターの在り方について議論いたします。開催に当たりまして、事務局より配付資料の確認をお願いいたします。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  それでは、本日配付資料の確認でございますけれども、資料の1から資料の4までということで、4点、お手元にございますでしょうか。そのほか机上の資料といたしまして、既に配付したものの資料の繰り返しということになりますけれども、東京都障害者総合スポーツセンターのアンケート及び今回のヒアリングの際、各施設から御提供いただいた資料を机上にお届けしております。不足等ございましたら事務局お願いいたします。
【藤田主査】  ありがとうございます。皆様よろしいでしょうか。
 それでは、議事次第に沿って進めてまいります。議事運営をスムーズに行うため、委員の皆様、御協力をよろしくお願いいたします。
 では、議題1の障害者スポーツセンターの在り方についてへ移ります。本日は、委員の皆様方に行っていただいた視察の結果の報告と、長野県障害者福祉センターと高知県立障害者スポーツセンターから、取組についてヒアリングをする予定ですが、まず、事務局より御説明をお願いいたします。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  事務局より御説明を差し上げます。
 お手元の資料の1でございますが、これは前回の御意見の紹介となります。極めて簡潔に触れたいと思いますけれども、まず冒頭のところ、総論ということで、一、二ページ目、まとめておりますけれども、各センターの濃淡の差を踏まえて、必須の条件と望ましい条件で整理が必要であるということ。次には、利用者、利用料無料であることをどう考えるかという御意見。センター受託者の問題、社会福祉系の団体なのか障害者スポーツ協会なのかというような問題。あるいは、ハードという意味では、既存の施設は利活用が重要であること。次のページにまいりまして、スポーツにおけるインクルージョンの重要性、地域の障害者スポーツを耕すことの重要性などの御指摘がございました。
 ビジョン、目標のところですけれども、3ページ以降ですけれども、まさにビジョン、目標が重要だということを踏まえて、この後、御説明いたします資料の2で、また御議論をいただきたいと思っていますが、そういう御意見がございました。
 センターの役割ということでございますけど、3ページ目末尾ですけれども、目指すべきインクルーシブの役割をどう持たせるか、あるいは、市区町村のスポーツ振興に寄与している側面、そのほかセンターでやることと地域でやることの分担、コーディネート人材を配置してネットワークを形成することの重要性、あるいは障害者の自立に向けた医学と連携したハブ的な役割、センターと障害者スポーツ協会の役割分担などの御意見がございました。
 5ページ以降でございますけれども、役割を受けまして、あるべき機能ということで、具体的なこととしては、指定管理の中で整理が必要だという御意見。あるいは、ネットワークや人材育成に力を入れて新しいことに挑戦すべきであると。パートナー的に楽しむ人を取り込むことの重要性。障害者の利用拡充を通して、各地域で障害のある人の利用できる施設づくりを目指すことというような御意見、いろいろございました。
 必要な人材ということに関しては、安全安心の環境を支え、一人一人に合わせた思慮ができる人材が重要、設備面では体育館、トレーニング室を中核にしながらも、柔軟な取扱いがあるのではないかという御指摘がございました。
 資料の2のほうに参ります。資料の2につきましては、これまで2回の御議論を踏まえまして、比較的多くの御意見いただいているところを中心に、特に議論の前提となります、ビジョン、目標のところを中心に主査と御相談をさせていただきながら、前回、お示しした資料をリバイスといいますか、加筆する形で、事務局より今回お示しをさせていただいております。
 まず、ビジョン、目標のところでございますけれども、そもそもいつでも誰でもどこでもスポーツを楽しむことができる環境の重要性というところを再確認しておりますとともに、望ましい環境としては、障害のある人にとって、より身近でアクセスしやすい場所でスポーツできる環境を構築することを基本として、広く、全てのスポーツ施設が供用で、障害の有無に関わらず利用できる環境が重要ではないかと。その前提として、いろいろなところに、スポーツの知見を有する人が増えてくることが大切であって、また、既存の利用者の障害への理解が増進して、心理的な垣根、障壁が下がることが重要と考えられるところでございます。
 その下ですけれども、障害のある方のより身近なスポーツ環境を支える拠点の重要性ということで、こういった環境を構築する上で、知見や人材育成機能は、障害のある人の利用が多い施設に集約的に蓄積されることが多く、高度で専門的な知見も多いと考えられます。こうして集約された知見やノウハウをより身近な地域の障害者スポーツ活動や機会の創出のために支援を行っていく観点からの、まさに障害者スポーツの拠点づくりを、広域レベルを想定しながら進めていくことをお示ししているところでございます。
 また、その末尾ですけども、共に楽しむことの重要性の観点から、仲間とともに楽しむ、そのため、共に活動する人や場所の情報を入手しやすくする。そもそも、共につながっていない人への情報提供、こういったことを通しまして、次のページ以降ですけれども、スポーツライフにつながること、あるいは多様な形態のスポーツ活動、スポーツの推進ということで、スポーツの多様性を高めていくと、ひいては共生社会の実現につながるということを示しております。
 こうしたビジョン、柱を3つほど、お示しをさせていただきながら、当面の目標として4点ぐらい、今回の御議論をいただきながら整理できるかということで記載をさせていただいております。1つは、全ての施設で障害のある人のアクセスしやすい環境を目指して、既存利用者の理解増進、利用しやすさの基盤となる知見のある人材の配置の促進といったことを掲げております。2つ目のポツとして、これらを支える基盤としての障害者スポーツの振興の拠点を広域レベルで確保していくと。3つ目は、拠点が中心となりながら、情報を収集発信する仕組みを整備していくと。4つ目として、こうした取組を通じて多様なスポーツ活動の実現につなげていくということでございます。
 こうしたビジョンや当面の目標に向けまして、地域の障害者スポーツの振興の拠点である障害者スポーツセンターの役割については、2ページ末尾以降ですけれども、大きく2つの役割を整理していまして、3ページを御覧いただければと思いますが、1つは、各域内の活動拠点を支えて育てる観点から、地域における機能のハブとしての役割を担うこと。また、広域における障害者スポーツに携わる関係機関、団体の中核として、ネットワーク形成の主たる役割を担うこと、そういったつなぐ役割を担うコーディネーターとかコンシェルジュの配置なども考えられるということでございます。
 また、現状、指定管理者制度の中で、センターの受託者として、社会福祉系の団体というのが受託されているケースが当然多いわけですけれども、別途、そのほかに障害者スポーツ協会などもある状況もありまして、こうした場合に適切な役割分担が重要で、特に人材育成につきましては、次世代の育成もにらんで、役割分担の中、体制の整備が期待されるということでございます。
 3ページ末尾ですけれども、期待される機能ということでは、こうしたビジョン、目標、そもそもの役割を前提として、具体的な内容を多く前回の資料を基に再構成を行っております。流れといたしまして、まず、これまでスポーツに関わったことがない人をスポーツに導いて楽しめるようにする。その上で、地域のスポーツ施設につないで、戻っていただく。こういったプロセスを想定しながら、その流れに沿って必要な機能を列記しております。
 そういう場であるからこそ、初めてスポーツをする人がしやすいように、次のページになりますけれども、例えば情報保障であるとか、あるいは必要な用具の貸出し、保管、調整、こういったところにつきまして、一定の拠点的な機能が必要かと考えております。
 また、度々今回も話題になっておりますけども、情報拠点としての機能、人材育成の機能なども当然含まれてまいります。また、地域に戻られた場合、当然障害のある方とない方が共にするスポーツというのが基本的な形になると考えられますところ、こういった共にするという実施に当たってのノウハウの提供、これも重要なことと考えられます。
 こうした流れを前提といたしますと、現状を振り返るに、施設内で行う、例えば、真ん中から下のところ、「こうした機能により」のところでございますけれども、施設内で行う恒常的なスポーツ教室で、地域のスポーツ施設でも実施可能なものというものは、例えば地域で行っていただけるのではないかと考えます。既に、例えば地域で行われているパラスポーツの体験会なども同様でございますし、市区町村レベルでスポーツ推進委員などの人的ネットワークを生かしながら形成されていくことも多いと思われますボランティアなどにつきましても同様でございまして、こういった、より身近な地域中心で行っていただくこともあるかと考えます。
 また、一方で、次ページでございますけれども、身近な地域ではノウハウが集積しにくいもの、あるいは専門性を確保しにくいもの、特に重度障害者のスポーツなどについては、センターによる機会創出というのが期待されるところでございます。そのほか地域実情を踏まえて、期待される活動も列挙したところでございます。
 以上でございます。
【藤田主査】  ありがとうございました。本日の議論のベースになる資料となりますので、御承知おきください。
 続きまして、視察結果について事務局より御説明をお願いいたします。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  引き続きまして、御説明を差し上げたいと思います。資料の3を御覧いただければと思います。
 今回、4施設を御視察いただきましたので、この様式につきましては、御視察いただいた委員の方を中心におまとめいただきました。事務局より概括の御説明を差し上げますところ、後ほど御視察いただきました委員の方に、特に所見といいますか、御感想のところを中心に補足をいただければと考えております。
 まず、東京都障害者総合スポーツセンターの概要でございます。まず、障害のある方のスポーツ機会の創出の取組につきましては、多種多様なスポーツ教室に加えて、健康相談ができるプログラムが実施されています。特徴として、全施設に全時間、スポーツスタッフが配置されていて、いつでも1人で来館されても、対人スポーツ等が楽しめる環境にあるということでございます。当日もそのように個人利用、団体利用が実施されていたところでございました。
 用具の整備、保管の状況といたしましては、センターを拠点としているセンター登録サークルの用具や、あるいは移動手段が車以外の方が所有する弓具、あるいは競技用車椅子などの持ち運びが大変なものは預けられるという状況でございます。
 次、地域のハブ機能としての人材育成の取組でございますけれども、スポーツボランティアの講習会であるとか、初級障害者スポーツ指導員養成講習会、種々行われているというところでございます。そのほか、相談事業等によりまして、関係機関、あるいは団体の人材育成ということも積極的に行われているというところでございました。
 地域の障害者スポーツ振興に向けた支援機能、一種サテライト機能、あるいはコンサルテーションということですけれども、これも様々な相談に対してリモート対応、あるいは視察の受入れ等が行われている、都下の市区町村に対する支援が行われているということでございます。
 その次でございますが、障害者スポーツに関する情報拠点ということでは、都内の公共施設のバリアフリー情報を取りまとめられたり、あるいは、障害者が参画できるクラブ、サークルの情報、ボランティアの情報、こういったもの発信をされているというところでございます。
 関係機関との連携につきましては、障害者スポーツ協会として、事業として、まさに区市町村、地域のクラブ、福祉施設、学校等を対象とした事業の支援ということでございます。
 センターの利用者からの声としては、80%を超える方が満足と答えられていて非常に高いレベルの満足度を持たれているということでございます。そのほか笹川スポーツ財団との共同研究を進めながら、様々より良い施設づくりに努められているということでございます。
 次の資料でございます。横浜のラポールの結果でございます。まず、障害のある方のスポーツ機会の創出につきましては、これも非常に、水泳から車椅子スポーツまで幅広く用意をされている状況でございます。ボーリングなども設けられております。どんなスポーツが自分にできるか分からないという利用者に対して、相談員が相談に乗って利用者に合ったプログラムを提案している例があるということでございます。
 用具の保管、整備状況につきましては、スポーツ用車椅子はラグビー用、バスケ用、両方置いてある、あるいは、子供用の車椅子もあるというような状況でございました。
 地域の障害者スポーツを支えるハブ機能としての人材育成につきましては、これも職員の方が、そもそも皆さん同じように指導員の資格を有していらっしゃるほか、初級の講習会を開催しているということで、地域の人材育成にも取り組まれているということでございます。
 サテライト的な機能、あるいはコンサルテーションの機能、そういった支援機能でございますけれども、当センター以外の地域、区があるわけですけど、こういった区施設などに対する障害者の施設利用に関する支援、情報提供、あるいは横浜市さんの場合はスポーツ協会さんの地域支援担当などとともに障害者スポーツを行う企画をしているということで、市、協会との連携、この後も出てまいりますが、そういうのもございます。
 あと、情報拠点機能につきましては、掲示板に情報が集約されていたり、広報紙の発行をされているということでございました。
 先ほど触れましたけど、関係機関との連携については、3点ぐらいあって、1つは地域の支援学校、あるいは療育センターなどとの連携ということで専門職を派遣しているということ。2つ目は市のスポーツ協会をはじめとした機関とか、あるいは施設などと連携ということで様々な取組をなさっています。3つ目は、市の事例、まさに市の部局、市民局と健康福祉局と、あるいは障害者スポーツ指導者協議会などと5者で定例の会議を行って、連携体制を確保しているということでございます。
 また、ラポールと市スポーツ協会は協定を結んで連携を深めているということです。
 利用者の声の中で気になることとしては、予約がなかなか、例えば電話しなきゃいけないとか現金で直接払うとか、なかなかDX対応という点でなかなか難しいところがあるというお声があったようでございます。
 次のページになりますが、千葉県のスポーツレクリエーションセンターの概要でございますが、この施設は、もともとはサン・アビリティーズ千葉が、平成15年の3月に県が買い取って施設化したという経緯を持っております。千葉県としては、総合スポーツセンターとの統合も検討したけど見送りになったという経緯もあるようでございます。
 冒頭ですけれども、スポーツ機会の創出の取組につきましては、来所の利用型であり、施設、用具を提供するスタイルで、月1回程度の頻度で教室が行われているということで、実施教室の頻度はそこまで高くはないという状況なのかなと思います。
 施設は優先施設です。稼働率的には、もう100%で、障害者の方の利用でほぼ埋まるという状況でございます。
 用具につきましては、貸出しは無料で、施設側にも貸し出しが積極的に行われていて、車椅子競技、ボッチャ、レクリエーショングッズ様々あるということでございます。
 ハブ機能としての人材育成の取組につきましては、人材養成の取組は、同じ建物の中にある障害者スポーツ協会さんのほうでも担われているということでございます。
 その次ですけれども、地域の振興に向けた支援機能ということでは、地域のスポーツ施設において、受入れのところが難しいので、センターとしては、障害特性を教えるなどの取組を行われています。各施設で、そういった障害者を対象とするプログラムを1つやるということをアドバイスして提案しているということでございます。
 センターに一部支援機能があるんですけども、なかなか機能という意味ではまだまだ課題があるとお考えになっているようでございます。
 その下でございますが、情報拠点のほうは、来所による情報提供はあるんですが、なかなか情報取得においては、いろいろ課題もあるのかなと思われます。他方、政令市の千葉市さんのほうで、千葉市スポーツ協会が行っている千葉市パラスポーツコンシェルジュというのがありまして、こちらと連携して、紹介、あるいはサークル活動へのマッチングなども行われていまして、県と市の連携というのがよく見られるということでございます。
 次の連携のところで今、かぶってしまうわけですけれども、まさに受託者としての県、身体障害者福祉協会さんと、同居する障害者スポーツ協会、指導者協議会、あるいは、今、申し上げたような千葉市スポーツ協会さんの実施しているパラスポーツコンシェルジュなどとの連携を図って、障害者スポーツに関する情報発信に努められているということでございます。
 利用者からの声として、ハード面で少し冷暖房の御要望があって、ようやくということとか、トイレを広くしてほしいとか、いろいろあるということでございます。
 次のページ、最後になりますが、鳥取のユニバーサルスポーツセンター・ノバリアということで、この施設は鳥取県と日本財団が締結した協定に基づいて、施設の検討から建設まで御支援をいただいて整備をしたということで、鳥取県障がい者スポーツ協会の設置施設ということになっておりまして、直接運用されている指定管理型ではないという施設でございます。建設費用は約3億円ということでございます。
 県障害者スポーツ協会が運営しているんですが、協会自体は12人程度の人材で、ノバリアのスタッフは、その内、8名程度ということでございます。県立の運動公園の中にあって、県のスポーツ協会が運動公園のほうの指定管理者になっていて、その中にノバリアがあると、そういう感じになっています。
 コンセプトは、障害のある人が新しくスポーツをはじめ、障害の有無を超えて利用、交流ができる場ということで、まさに障害者スポーツの振興に当たるという趣旨を明確にされているのかなと思います。
 施設といいますか、用具の保管状況、施設全般を振り返りますと、まず、施設はスポーツ広場というバスケットコート半面程度のアリーナ的なものと、あとトレーニングルームがあるということで、用具もそこの中で保管をしているということになります。
 情報保障につきましては、手話ができるスタッフが比較的おられるということで、手話に対する対応が非常に進んでいる鳥取県らしい取組だと思います。
 その下ですけども、ハブ機能としての人材ということで、1つ注目されるところは、ノバリアスポーツサポーター、ファンネット事業ということで、ボランティアを500人程度養成をすると、登録ボランティアを養成するということですけど、実働が1割程度というところのようでありまして、登録する人と動く人に乖離があるというところにはお悩みを感じられているようでございました。
 次ページでございますが、地域に向けた支援機能につきましては、これはノバリアを軸に、鳥取県さんとして、ノバリアサテライトセンターというものを設けていて、鳥取は東部ですので、中部と西部にそれぞれ拠点を設けて、同じような様々な事業を行っているという状況のようでございます。
 その下ですけれども、情報拠点機能につきましては、いろいろな教室運営もそうなんですけど、PFさんが23ほどあって比較的体制が整備されている中で、そういったところと連携しながらいろいろ取組を進めているということのようでございます。
 関係機関との連携につきましては、スポーツ課でスポーツを一元的にやっているということでございますけれども、教育委員会、福祉部局などとも連携をされていますし、人材面での人事交流などもあって、比較的スムーズに情報が流れたり、やり取りができていると伺っております。
 他方、次のページですけれども、上のほうですが、障害者スポーツ協会との連携については、運動公園の利用調整会議のようなところの連携はあるけれども、なかなかオフィシャルなところでのいろいろな連携体制というのは、なかなか構築がまだまだできていないというところのようでございます。
 あと、スタッフにおきましては、理学療法士の方がおられるとか、NFにかかっている方もおられるという状況でございました。
 あと、センターの利用者からの声としては、ユニバーサルデザイン、土足可能な環境については評価があります。
 あと、移動につきましては、これも鳥取県さん、日本財団さんとの連携の中でUDタクシーを整備されていて、UDタクシーを活用してセンターに向かう方には、費用がバス料金並みになるぐらいの助成事業をやっていらっしゃるということで、センターの教室に通う方に対してのアクセス支援というのを行っていらっしゃるということでございます。
 私からは以上です。
【藤田主査】  ありがとうございます。
 それでは、視察結果について、視察報告された委員から補足をお願いします。まず、東京都障害者総合スポーツセンターについて、髙汐委員、お願いできるでしょうか。
【髙汐委員】  髙汐でございます。その節は大変お世話になりました。
 私は東京都の障害者総合スポーツセンターへ、視察へ行ってまいりました。まずは随所にセンターの方々の工夫を凝らした取組がなされていることに、まず、敬意を表したいなと思っております。学校等における障害者の方々への配慮や支援に大変参考になると思いました。
 例えば、グラウンドの溝が障害になることへの対処や、トレーニングルームでの利用者を第一に考えたオリジナルの補助器具の設置や、また、トイレの色分けなど、多くのすばらしい取組を確認することができました。
 早速、勤務校や特別支援学級の設置校校長会とか、今日もまた特別支援学級審議会というのがあるんですけれども、そういうところで情報共有をさせていただき、スポーツセンターの取組の周知や、または施設の見直しなどを参考にしていきたいと考えているところでございます。
 障害者スポーツ振興については、いつも様々な解決するべき課題があると思っているところでございます。区市町村レベルでの様々な整備が進むと良いと思っております。本校に在籍していた特別支援学級の知的障害のある生徒で、卓球に高い関心と技術のある生徒について、少しお話をしようかなと思っております。
 この生徒は今、高校1年生なんですけれども、進路決定の際に卓球を続けられる進路先を選択するというところで大変悩んで苦しんでいました。本人の学力や体力、また、適性等について、本人や保護者、学校、関係機関等で十分検討した結果なんですけれども、自宅から片道1時間半、1時間30分かけて自転車で通わなければならない学校に進学すると決めました。
 そういうことを考えますと、スポーツを継続して続けたい障害のある子供たちは進路決定に際して、通常学級に在籍する生徒よりもはるかに困難が大きい状況があるということが分かります。例えば区市町村レベルで障害者スポーツの環境が充実すれば、このような問題も解消されていくんじゃないかなと思っております。
 結果的には、その生徒は、登下校に毎日起伏のある道を自転車で登校しているそうなんです。1時間半かけて。本人とこの間、会ったときには体力向上や体がシェイプアップできてよかったなんていうことも言っておりました。
 教員育成の視点からは、昨年、採用10年のうちに特別支援教育に携わさせるという方針が出ております。私自身はやっと出たなという思いを持っておりました。都では特別支援教育の充実が指導上、大きな影響をもたらしています。私自身は、単純に特別支援学級の授業を受け持たせるというイメージを持っていなくて、センター等の障害等の方々が関係する機関や、また施設などとも十分に連携し、深く長く特別支援教育の検証を行い、理解を促進する必要があると思っています。そのような観点からは、障害者スポーツ施設と教育との連携はとても重要になると思っております。
 障害者スポーツとは少しずれた話になるんですけれども、先日、障害者総合スポーツセンターを視察されたときに御説明があったんですが、トイレの色分け、これはとても重要であるということが分かりました。私が勤務する市では、トイレの色分けをなくす方向に進んでいます。ニュースなんかでも、兵庫県の明石市でしょうか、もう既に茶色に統一したなんていうところもあるようです。ダイバーシティーインクルージョンの実現に向けた取組とはいえ、色分けについては、必要としている方々がいるということが分かりました。例えば弱視の方は色を頼りに、どちらのトイレを使ったらいいかというところを、そういう情報をキャッチしているということが分かりました。このことは勤務する市の会合でも伝えていきたいなと思っております。
 先日の視察では、様々な御配慮をいただいたことに心から感謝申し上げます。先日は、そして、その後に、陸上のマラソンの増田明美さんのお話を聞く機会がありました。そこでは、増田明美さんの座右の銘として、知好楽、知るという漢字と、好きという漢字、楽、障害者の方々も含めて、全ての人がスポーツを楽しめるというような視点でお話をいただいたんですが、そんなところが実現されていけばいいなと思っております。
 以上でございます。少し長くなりました。失礼いたします。
【藤田主査】  ありがとうございました。今の高山さんのお答えも聞きたいところなんですが、時間の関係で次に、御意見の中で何かありましたら出していただきたいと思います。
 続きまして、横浜ラポールについて、岡田委員、お願いします。
【岡田委員】  私は横浜ラポールの視察に行かせていただきました。横浜ラポールは私も普段使わせていただいているので、よく知っている施設ではあったんですけれども、改めて視察してみても、様々な障害のある方々のニーズに合わせた専門用具や設備、プログラムがそろっていて、多くの方々にとってなくてはならないスポーツ、1つの拠点になっていることがよく分かりました。
 あとは、領域センター、リハビリテーション病院の方々が紹介されて、最初のリハビリテーションとしてスポーツを始められる方も多くいらっしゃるということで、スポーツを始める入口としての役割を非常に果たしているんだなということが分かりました。
 今後、期待したいこととしましては、入口の機能、それから、出口の機能として、利用者の方々が横浜ラポールを利用した後に、地域の中で主体的にスポーツ活動を行うというところの出口のほうに向けた取組というのが今後もされていくといいなと思いました。
 センターをハブとして、リハビリ機関の導入というところから、地域に出ていくところの出口を見据えて、病院であったり学校や、あるいは、地域のスポーツ施設やクラブといったところと連携していくというところを今後、期待したいと思います。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。
 続きまして、千葉県障害者スポーツレクリエーションセンターについて、澤江委員、お願いできますでしょうか。
【澤江委員】  私から説明させていただきます。まずは、今回、千葉県スポーツレクリエーションセンターの皆様方、また、そこでの視察を調整していただきました関係の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
 このような機会をいただき、いろいろと見させていただくことができ、その中で、今の多分、今回の審議会の中で、1つポイントになっている、いわゆるセンターとしての機能という部分で見たときに、非常に地域の中で愛されている施設だなということを感じました。いろいろな、利用率も非常に高いということもあり、また、リピーターという方も非常に高く、いつも予約がいっぱいの状況であるということから、非常に好意的に使われているというような、そういう施設であるということを感じました。
 多分、その中でいくと、用具の貸出しであったりとか、それから施設等の常に利用者の方へ耳を傾けられている方、また、非常にコミュニケーションがいいんだなということもすごく感じとることができました。
 そういう意味でも、非常にコミュニケーションを取ることの必要性を、改めてこうした施設の中での視察の中で感じることができました。その一方で、ここに来る方に関しては、非常に多くの恩恵を受けられているということが分かったんですけれども、その一方で、地域にいるスポーツ、より広域のところで考えたときに、なかなかその点の部分については苦慮されているんだなということを改めて感じることができました。
 当然、これ、先ほどもありましたように、千葉市との連携であったりとか、その他のところとの関係機関との連携もしているんですが、実際のところ、なかなか地域の公共スポーツ施設との連携といった点では難しさを抱えていると同時に、そこに充てる人材、財源、また、ノウハウというのが、1つ大きな課題なんだなということを、今回の視察の中で感じさせていただき、より発展していくためには、そうした点の必要性を感じるところでもありました。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。
 では、最後に、鳥取、ノバリアについて、金山委員、お願いします。
【金山委員】  金山でございます。ノバリアに行かせていただきましたので、報告申し上げます。
障害者スポーツセンターが、一定の規模の都市に設置されているということを勘案いたしまして、西日本から本ワーキンググループに参画する委員も少ないこともあり、地方都市に行かせていただきました。
センターを見学しての詳細は御報告いただいたとおりです。鳥取県のスポーツ推進計画に、7項目の障害者スポーツ推進のことが落とし込まれていて、計画に対して、ある程度の予算が付いていること。計画を推進する立場にあるのが鳥取県の障害者スポーツ協会であり、障害者スポーツ協会が直接運営している施設がノバリアであるという、システムが生かされた展開になっていました。
 ノバリア自体は建物が小さいです。建物を大きくしてしまうと、運営に際しての人員等がたくさん必要であるということで、建物そのものは小さいけれども、その分、ネットワークを組んで運営していこうとする姿勢がよく伝わってきました。そもそも新しくできた施設であるノバリアは、総合運動公園の中にあります。大会などは総合運動公園の障害のない方がメインで使うような施設と連携すれば良いとするコンセプトの下に設置されているようです。
 ノバリアは、鳥取県の障害者スポーツ協会の直轄で運営されていますが、鳥取県では、知事部局がスポーツ推進をしています。そこでは障害者スポーツ協会や学校関係者と連携しやすくなっています。
 それから、日比野委員のほうから、先般、組織のダイバーシティーについて御意見がありましたけれども、ノバリアのダイバーシティーでは、専門職、例えば、理学療法士であるとか学校の関係者、いわゆる特別支援学校の校長経験者などが運営そのものに入っています。、情報が政策として行き渡りやすい印象を受けた次第です。
 県下の障害者スポーツ推進には、中部と西部にハブとなる施設をそれぞれ設けています。このこともまた推進計画に記載されております。非常に分かりやすい構想を持っておられました。
 ただ、その一方で、地方都市故に、計画を細部まで行うためには、障害のない人のスポーツ団体、いわゆるスポーツ協会とか総合型クラブとかの連携は重要だと私自身は考えた次第です。特に総合型クラブ自体とは、非常に連携が難しいような印象を受けています。今後の課題であると思います。
 地方都市において、障害者スポーツの推進を実践している施設に視察に行けたこと、それから、ノバリア自体が日本財団さんと連携をして設置した施設であるということを勘案しますと、今後、1つのモデルとして提示できるのではないかと考えました。
 以上です。ありがとうございました。
【藤田主査】  ありがとうございました。
 それでは、視察結果の御説明を踏まえて、御質問等ございましたら挙手をお願いします。ウェブで参加の方は声でも結構ですが、いかがでしょうか。どなたか。
【遠藤主査代理】  遠藤です。
【藤田主査】  お願いします、遠藤委員。
【遠藤主査代理】  御視察、お忙しい中ありがとうございました。
 今の金山委員のほうから、鳥取のノバリアのほうの視察に関して御説明いただきまして、本当に遠くまでありがとうございました。今、御説明にあった総合型との連携が難しいというところの具体的な説明というか、感じたところを教えていただきたいんですが、お願いします。
【藤田主査】  私からもそれを質問しようと思っていたんです。どうしてそれが難しいのか、何かお分かりになったことがあれば教えていただけますか。
【金山委員】  総合型の話が出てこなかったので、総合型との連携はどうなっておられますかということを質問させていただきました。そういたしましたら、総合型との連携ということがあまり意識の中になかったんです。まず、そこから改善していく必要があるのではないかなということを感じました。
 それから、施設同士の連携ということをすごく念頭に置いておられましたので、そこに対して、障害者スポーツ指導者やボランティアは、50人ぐらいが動いるとのことでした。まだまだ、総合型との連携までを回すのは難しいのではないかと私自身考えました。まずは、施設間の連携を取っておいて、総合型クラブは、次の段階なのかなということを感じた次第です。
 遠藤委員等が御指摘いただいた中で、私が一番感じておりましたことは、まずは、総合型との連携とか、総合型を動かしていくこと自体の発想が少し薄いという印象からこのような考えに至った次第です。
 以上です。ありがとうございます。
【藤田主査】  それはスポーツ協会との連携についても同じなんでしょうか。
【金山委員】  スポーツ協会の連携については、先ほど佐々木室長のほうから少し説明があったように、スポーツ協会が指定管理者となっている総合運動公園の中にノバリアが設置されています。スポーツ協会とは、施設を運営の予定をどのようにしていくかを検討する程度の連携であって、日常的に連携が行われているわけではないということがございます。
 ですので、イベントを行うとき、例えば、スポーツ大会等を行うときには、スポーツ協会の施設を借りるような傾向はあります。しかし、日常的な支援を行っていくプログラムの開発に際しては、そこまでの連携はまだまだ難しいという印象を受けております。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。何か補足ございますでしょうか。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  私もノバリアに参りましたので、補足というか、補足にもならないと思いますけど、例えば、スポーツ協会さんが所管するすぐ隣に体育館がございましたが、体育館で、例えば教室も運営されているわけですけど、そこでも障害者スポーツ的な、あるいは、そういう向けの教室が行われているということで、全般的な意味で、スポーツ教室とか、そういうスポーツ機会について、両者で調整をするとか、あるいは県のスポーツ課が入って調整する、そういう動きはあまりないのかなと、あるいはそういう視点はあまりないのかなと、そのように感じたところでございます。
【藤田主査】  ありがとうございました。何か推進計画の中では、その辺の促しが一文入っているといいのかなという気もしました。
 ほか、いかがでしょうか。御質問、よろしいですか。鳥居委員、お願いします。
【鳥居委員】  ノバリアの件で、UDタクシー云々ということなんですが、私も施設の中は見たことなくて、近所、近隣までは見に行ったことがあったんですけども、かなり鳥取駅からも離れていて、不便な感じがすごく感じました。UDタクシーの活用等ですが、活用しやすさというか、例えば、鳥取駅そのものも障害者には少し不便な部分があるんじゃないかというのは感じたので、それも踏まえてということになりますが、この辺りのシステム的なことというのはどんな感じでしたでしょうか。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  御説明申し上げます。先ほど申し上げたとおり、おっしゃるとおり、鳥取駅から多少離れております。バスでも15分ぐらい、そこからさらに徒歩5分ぐらいでございます。あまり、そういう意味で利便性が際立って高いということはあまりないんですが、それなので、UDタクシーにつきましては、ですから、例えば鳥取駅から施設まで利用するとか、あるいは近隣のところから利用するということですけども、先ほど申し上げたとおり、そこの近隣のというか、当該地区のバス路線の運賃がありまして、駅からは、たしか280円か320円ぐらいだったと思いますけど、その額ぐらいの御負担になるように、タクシーで行った場合、当然それよりはるかに高い金額ですけど、その差額分を県が助成をされているということです。
 それで、たしか利用は、事前に申請をされるということだったと思います。利用に当たっては、ノバリアで行われる教室に参画するという条件があって、これに参画する方に今のような助成をしているということです。複数教室は不可で1つだけ、要するに、1つの教室に参加して、それで帰るということで利用をされています。乗り合いもある程度、想定されているというようなことをおっしゃっていたと思います。
 以上でございます。
【藤田主査】  ありがとうございます。
【鳥居委員】  ありがとうございます。いいですか。
【藤田主査】  はい。
【鳥居委員】  ノバリアのスタッフが、非常に私はよく知っておりまして、計画の段階からもいろいろと話を聞いたんですが、地域的にも、例えば、今の時期はかなり天候の問題とか、雪なんかもあるので、そういう影響も受けやすいということで、公共機関からのアクセスを考えるときに、今後、いろいろな各地域で総合センターを展開する場合に、その辺りはかなり工夫が必要じゃないかというようなことはおっしゃっていました。
 補足というか、ついでの情報なんですが、なので、そういった点も含めていくと、参考になるのかなという気がしました。ありがとうございました。
【金山委員】  すみません。補足少しよろしいでしょうか。
【藤田主査】  はい。
【金山委員】  私も行かせていただいたんですけども、メインが車社会ということになっていて、公共交通機関ということよりも、自家用車を使ったアクセスビリティということが課題になっているような地域になっています。その代わり、駐車場はほとんど無料で、すごく広いです。それから、鳥取駅のことも鳥居委員が言ってくださったんですけども、交通系カードの使用ができないなど、首都圏や大都市圏とは異なる印象を持ちましたので、地域に合った展開は重要だと考えた次第です。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  あと、駅前を見ましたら、UDタクシーはそれなりにおりまして、タクシー乗り場を見ましたけど、二、三台は止まっていたと思います。全体として、たしか100台整備したと聞いていますので、頻度としては、駅にはそれなりにおられました。
【藤田主査】  ほか、いかがでしょうか。よろしいですか。
 1点、私から、これは高山委員に聞いたほうがいいかもしれないんですが、東京都のスポーツセンターでは、クラブチームなんかの道具を預けられると書かれてあるんですけども、場所の工夫とか、普通、何かスペースがあるから持って帰ってくださいねというようなことが多いかと思うんですが、いかがでしょうか。
【高山委員】  場所の工夫というか、各施設にバックヤードがありまして、洋弓場には倉庫があって弓具を預かります。体育館にも、壁の裏に、あそこは壁の裏にちょっとした収納スペースがありまして、そこに、利用者の方の競技用の車いすやバスケット車を預かっていますとか、テニスコートにも倉庫がございまして、そこに利用者の方の車いすテニスの車いすを預かっているとか、あとは、ノバリア設置準備のときに見学に来ていただいた多目的室にも倉庫がございまして、そこは利用者の方々のボッチャの用器具とか、最近はスポーツウェルネス吹き矢競技が盛んに行われていますので、その的とか、他にもセンター登録クラブ(サークル)活動を行っている方々のロッカー室がございまして、そこで、各種用器具をお預かりしています。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。拡張されて、そういうスペースも最初から計画的につくられたのかなと思いました。ありがとうございました。
 それでは、続けてヒアリングへと移らせていただきたいと思います。事務局のほうで準備がありますので、少しお待ちいただけますでしょうか。
 それでは、本日は、ヒアリングに御対応いただきありがとうございます。早速ですが、長野県障害者福祉センター、サンアップルより御説明をお願いします。
【太田スポーツ課係長】  皆さん、初めましての方も多いですし、よく御存じの方も多いですが、太田です。よろしくお願いします。長野県障害者福祉センターの太田と申します。本日はよろしくお願いいたします。
 長野県のセンター、全国で26ある、協議会登録センターのうちの1つのセンター、長野県にある障害者スポーツセンターになります。こちらのほうの活動と課題、役割等の話を今回させていただければと思います。よろしくお願いします。
 画像共有させてもらいますので、よろしくお願いいたします。皆さん、写っているでしょうか。先ほど鳥取県のお話を聞きながら、長野県もよく似た状況だなと、環境だなと思いながら聞いておりました。その中で、最初、長野県の状況、障害パラスポーツの振興の体制の状況と、サンアップルの活動の経過を踏まえながら、取組と現在の課題と、役割とのお話をさせていただきたいと思います。
 まず、長野県の状況なんですが、大きく2団体、サンアップル障害者スポーツセンター、障害福祉センターというのがありまして、それがまず、1団体。別の団体で、事務所は同じ施設にあるんですけど、長野県障害者スポーツ協会というものがあります。両方から長野県につながっておりまして、そこから教育委員会、スポーツ協会、あと福祉部局のほうとつながっておるというような状況であります。
 サンアップルのセンターのほうは、長野県は特有なんですけども、支所を各地域に持っておりまして、これはセンターの施設のようなものがあるわけではなくて、事務所を構えているというような形で、4地域に支所を置いております。スポーツ協会のほうでは、各4地域、長野県が4つの北、南、東、中という形で分かれておりまして、そこに指導者協議会の支部があると。その下に、同様に、またパラスポーツの競技団体も障がい者スポーツ協会のほうへひもづいているというような形で、お互いが協力をしながら、長野県全体のパラスポーツ振興を行っているというのが長野県の振興体制であります。
 そのうちのセンターのほうで私は仕事をしておりまして、こちらの説明をさせていただきます。まず、サンアップルについては、ほかのセンターと一緒で、スポーツ、レクレーション、文化活動も含めて、長野県全県の障害ある方がスポーツ活動の振興を担うということになっております。1つ特徴的なのは交流型の施設であるということ、地域のほうのスポーツセンターで、よくありますけども、障害のある方もない方も利用しながら、活動の場を見ながら理解促進を深める、交流をしていくということです。障害のある方とない方の交流も深めていく、これがセンターの特徴になっております。
 実際、センターの規模なんですけれども、スポーツに関する活動をする職員、平成10年に開始をしまして、スポーツ課の職員としては、その当時、13名、これはサンアップルの運営が主にメインの職員体制となっておりました。現在は、職員がスポーツ課のほうで20名おります。これは、まず、支所が先ほどの4地域、徐々に増えていったということと、その職員を抱える潤沢な資金、潤沢というか、そこに費やせる資金がまずあったことが大きかったと思います。
 今、スポーツ課の職員が20名で、全体の事業、管内のサンアップルのセンターの事業及び支所の各地域の事業に当たっております。これをベースにしまして、タイムラインです。平成10年にサンアップルは開始しまして、5年後の14年、15年あたりから、まずはサンスポートというのは支所で、支所を順次開設をしていきながら、センターの中のセンター事業、センターの中の運営、教室とか大会とか等も行いながら、支所の開設をしながら、下の支援リーダーと書いているのは、地域の指導員のキーマンを育成するような事業をずっと並行して、令和4年まで続けてきております。1つは本館の運営というのと、あと地域での活動の運営というか取組を2大の柱としてやってきているというようなところであります。
 当初のサンアップルの長野県の状況としましては、北の長野市は北信と言われるんですが、長野市のこの近辺の利用センターの利用者、これがメインです。メインになりまして、各地域は一応、センターのほうから出向いておりましたが、多くは長野市の周辺の方でセンターに通える方というのが多くの活動の中心となっていたところ、振興中心となっていた形であります。同じところにセンターと協会がありますので、ここから出入りすると。もしくは、一番は来ていただくというような形の事業体制になります。これが当年初年度のほうです。
 そのうち、各地域の振興も含めてしないと、全県のスポーツ振興できないということで、支所を4か所、随時、先ほどのタイムラインにありましたけど、随時開設をしていきまして、センターは、全県のパラスポーツ、スポーツの拠点を担っていき、県内外、県外も含めて組織との連携をハブ的な役割、あとサンサポート、地域の支所との連携ということで、ハブ的な役割を行う。
 あと、もう一つ大きな職員の育成というものを、障害のある方が利用されて、いろいろなスポーツができますので、いろいろな障害の方が利用するスポーツができるので、職員の育成を並行して行っていきまして、その職員はセンターにいる、センターで活動するというのが最終的な手段というよりも、その職員の人材を各地域で出していくということで支所、支所は、簡単に言うとミニスポーツセンターとしての役割を担っていくと。ミニスポーツセンター、支所の基本的な考え方としては、地域のパラスポーツの拠点となるべく、振興は地域で行うということが大前提と。あと、地域とともに動くということが大前提で、先ほどの中央から出て行くというよりも、地域に根差して活動するということで、もう職員を常駐させております。二、三名になるんですが、常駐をして、1つのエリアでミニスポーツセンター的な役割を果たすと。まず、皆さんの住む身近なところで活動を見いだすということが基本になりますので、施設は持たずに、ほぼ、その地域で実際に施設を活動しながら課題解決をしたりとか、利用の人を増やしていくということ、この支所は行っております。
 あと、ハブとしての役割で、地域の人と団体、いろいろなものをつないでいくというのが地域の支所の役割というのが、サンアップルのセンターと、そのセンターのミニセンターとしての支所の役割として、徐々に広げてきて現在を迎えております。
 1つは継続的な活動ということで、各地域、多くは、うちはまだ足りてはいないんですけども、そこで職員が力を発揮していただくと、していくというような形の事業形態です。本館と支所という2つの形を取っています。
 もう一つ、先ほど下のほうに支援リーダーと言いましたけど、地域のキーマンを養成していくということで、基本的なスタンスとしては、地域で活動を既にされている方に障害のあること、障害のことをお伝えしていって、もしくは、私たちの方針とか技術をお伝えして、地域の活動に障害の方を受け入れてもらう。もしくは、ネットワーク、いろいろなものを、情報を得まして、共に地域振興していくということで、地域のスポーツ支援リーダーというものを育成してきました。これは大勢育成するというよりも、本当にキーマンを少しずつ、二、三人ずつ育成していくもので、今で三十五、六名いるような形になります。
 そのキーマンとなる方は医療関係の方もおられれば、障害者スポーツ指導員の方もおられますし、地域の民間のインストラクター、保健師であったり、こういう大勢の幅広い方がおられます。基本は、活動に引き込んでいくためのキーマンになっていくような方を育成していると。これは人材の育成の部分をしてまいりました。現在も行っております。
 あと、もう一つは、人材、指導者だけではなくて地域の人たちが集まって活動して、相談できたりする場所、もしくは活動を運営していけるような場所ということで、各地域が指導者、もしくは、関わりたい方、ボランティア的なサポートをした方たちが一堂に集まって、教室や大会、そういうものを通して、その場で相談をし合う。もしくは、情報交換をし合うというものをつくっております。これも人材の育成、つながるハブ的な役割の部分の1つだと考えております。
 先ほどあった情報発信も、この中で各個々の団体、所属等を使いまして、情報発信も担っていただくというような形で活動しております。
 これが今までセンターと支所、拠点というものと、あと人材というものを連携して、地域でつくっていく。もしくは、職員をセンターでつくっていくと、育成していくという形で、形としては行っております。
 この背景なんですが、まず、開設当初、これからまたセンターも幾つか新しく出てくることがあると思うんですけど、開設当初は、恐らく、私たちのほうも認知度が低いので、利用者が格段に少なかったです。この機会に職員の育成、これがまず最初、大切になってきましたので、職員の姿勢と事業の試みをどんどんしていくと。そのときは、東京、大阪の先進環境だけではないんですけども、多くの事前にあるセンターのところから学ばせていただきまして、職員育成に取り組んで、その職員が地域に出ていくという形が取れたのかなと思っております。
 5年たちまして、センターの認知度が広がるとともに、地域格差の課題、要は、サンアップルというか、センターがある場所はいいですよね。私たちのところにはない。違う地域にもセンターをつくってほしい。センターをつくってほしいけど、そのお金はないという中で、恐らくこれは地域の指導員の人を派遣するという形が一番いいだろう。施設は各地域にありますので、その施設を使って、まず、足りないのは人材ということで、支所を置く。情報を集める拠点、もしくは、いろいろなものが集まる拠点として支所が必要だろうということで、そこから支所、5年後、まず、駒ヶ根からなんですけども、支所を置き、職員を常駐し出したというのが過程であります。
 開設から5年ほどです。あとは並行して、それだけでは足りないので指導者の育成、キーマンの育成を始めたということです。そのときは、この先はどうなるかというのは、まだあまり意識されていなかったと思っております。
 その後、支所を設置していきまして、15年ほどたったときに、拠点の機能を担う職員、人材が非常に重要となってくるということで、サンアップルの中にも支所というものを置きまして、いろいろな職員が、サンスポートという支所の活動というのに触れて、いずれその職員が支所へ出ていくということを動き出しました。で、現在に至ります。
 ただ、課題として、今、指定管理というのもありますし、他業種との待遇差等、いろいろありまして職員が定着しないということで、あと、経験がどうしても不足する。これはなぜかというと、指定管理の部分で言えば、どうしてもうち向きの人数の確保であったり、利用者数の確保であったりとか、センターの運営のほうにどうしても目が向けられるようになったりとか、あと、資金が指定管理のほうでどんどん落としていく、サービスは提供しながら、運営費は少しずつ減っていくという形の中で、なかなか人材が定着しないというか、他業種の待遇差によって、そっちのほうへ行くとか、そういう方たちも増えてきまして、なかなか拠点機能に求められている人材発掘、育成に今、少し課題が出ております。この辺が大きな今の課題です。
 もう一つ、地域の、今のサンアップルの役割としての大きな核となるところなんですけども、まず、障害のある方の参加、地域での障害のある方のスポーツへの参加、これがまず重要、場をつくることが、まず一つ、基本的な方針です。その中で、指導者を育成する。障害のある方が活動する中で指導者を育成する。教室の中で、例えば水泳教室の中で水泳の指導者を育成する。もしくは、来てもらって経験をしてもらう。あと、地域の団体の連携、そこの施設との連携を行っていく。行政と連携を行っていくというのを、実際の活動する中で行っていくと。
 そこに必要な方をどんどん、どんどん入ってきていただいて、特別支援学校であったり、地域の在住者、民間もそうですし、行政推進、その地域で全部が入ってくるわけではないんですけども、必要な方をどんどんその場に集めてきながら、さらに大きな連携をつくりまして、それを地域の中でどういうふうに継続していくか、予算の部分はどうしていったらいいかというのをどんどん話す場として、サンアップル、サンスポートの事業を通じて行っていくというのを、全てではないんですけども、徐々に進めているところです。
 これプラス、サンアップルのセンター、中央センターのほうとしては、全国の情報、事例とかを教えていただきながら、現場のほうへ活用していくという形で、課題解決と連携、指導者育成、あと、理解と場づくりというのを並行して進めていこうという形で、各職員が今、頑張っております。
 最後なんですが、これまでの活動で気がつく、今現状で気がつくことということで、まず、1つが地域の環境を継続していく拠点は必ず必要だろうと思っております。地域において、出たところ、実際、人材、これまでずっとサンアップルセンターができる前からも活動されている方は意外と大勢、尽力されている個人もおられました。ただ、その個人の方が計画的に推進されている組織とか拠点がないので、個人の方がやれる中で終わっていく。もしくは継承されない、社会づくりや将来へつながっていかないという大きな課題がありました。
 そういう意味では、そのセンターの拠点が、まず、それを続けていくと、継続を積み上げていくということで、この拠点というものはすごく重要だろうと考えております。あと、もう一つ、ミッションを遂行する、継続して遂行する人材は確実に必要だと考えております。実は、拠点となり得るものというのは、例えばスポーツ協会や指導者協議会、センターもそうですけど、実際、今存在しつつあります。ただ、その拠点があれば、では、振興が進むのかというと、先ほどの話、そうではない部分もありまして、振興を進めていくだけの人材を置いて、初めて拠点と人材の両方が機能してくるというのが、実際、私たち活動していてあります。なので、うちの拠点の部分も現状維持になっているところもあれば、進んでいるところというのが、人材面との連携、地域の人材面も含めて、うちの職員の人材というのも含めて、この辺が住むところと、今、とどまっているところ、こういうのが出てきております。
 今後については、私たちも各団体関わってきていますので、私たちも含めて、役割が少し重なる部分とか必要な部分は見直しながら、現場の連携の強化はさらに必要かなと思っていますが、大きくは、この2つの拠点、拠点だけではなくて人材も必要、人材が生かされる拠点というのが必要だと考えて、今進めております。
 この中で、こういう課題がすごく多い。一番は今、人材の課題というのが非常に大きな課題としては残っております。
 簡単ではありますが、サンアップルの今の現状、活動というか、この推進を続けていけるかどうかというところで、また、ワーキンググループで、ぜひいろいろ御確認、いろいろ教えてもらえばと思いますし、あと、各地域を回りますと、すごく少人数で頑張っておられる都道府県は非常に多くありますので、そういう方たちが、また継続して、広げていける、もしくは、そういう組織がしっかりしたものができて、振興をさらに進めていけるような形になるような世の中というか、つくっていければと思っておりますので、ぜひ、またお力になれればと思いますし、お力を分けていただければと思っております。
 すいません、お時間いただきまして、このような形が、サンアップルからの説明になります。ありがとうございます。
【藤田主査】  ありがとうございました。
 では、意見交換に移りたいと思います。今の御説明を踏まえて、御意見、御質問ありましたら、挙手をお願いします。いかがでしょうか。
【遠藤主査代理】  遠藤です。何回もすいません、口火切っていいですか。
【藤田主査】  お願いします。
【遠藤主査代理】  太田さん、丁寧な御説明ありがとうございます。とてもすばらしい取組だなと思って感心して、本当に羨ましく聞いておりました。
 3つ質問があるんですが、いきなりお金の話をして申し訳ないんですけども、職員の資金の財源で、潤沢な財源があったと御説明の最初のほうにあったんですが、この財源がどこからあったものかというのを、差し支えのない範囲で教えていただきたいことと、あと、2つ目が地域のサテライトというかミニセンター、支所です。こちらのセンターは、既存の体育館とか、生涯学習センターだったら公民館の体育館とか、どういった施設を利用されているのか、新しく建てているのかもしれないのかとか、あとは、3つ目は利用者さんの、受給者の負担があるのかどうか、利用に関して、利用料とかを取っていらっしゃるのかというのを伺いたいと思いました。よろしくお願いします。
【藤田主査】  予算と、それから場所、それから利用者の使用料ですね。太田さん、お願いします。
【太田スポーツ課係長】  予算については、正直なところというか、行きます。結構、最初、当初から動き出したというのがちょうどよかったのかもしれませんけども、サンアップル設立が、ちょうど長野オリンピック・パラリンピックの後にあった中で、最初の予算をしっかり、その当時の設立した方が取っておられた。落とされていくだろうということも踏まえて取っておられた。あるうちにいろいろ手を打ち出したというのは大きいかと思います。
 その予算のところは長野県で、長野県の設置施設で、その委託を受けて、当初は指定管理がなかったので委託を受けるような形で行っておりました。年々、少しずつ減らされていって、いくことも予測されていたのだと思います。今は、2028年に全国の障害者スポーツ大会があるので、実際はそんなに大きくは減らされていないんですけども、個人的には、大会が終わって、これが、また灯火が小さくなっていくことをできるだけ避けていくのと、よく生かしていくというのはあると思います。
 ただ、支所ができた当初は、県のほうでも、それは独自事業だという枠組みに言われまして、要は、自主事業でやってくださいと。そこに予算はつけませんという形であったのは正直なところあります。その後、皆さんの各地域からの御意見が出て、地域の中でパラスポーツ、障害者スポーツをどう振興していくかというときに、支所というものが、施設はたたないので、支所というものが活動の拠点になっていますということを、県のほうで認めていただいて、あとは支所の運営というのは都道府県の県のほうの、主管となる県のほうも意識はしていただいているというような形でおります。財源としてはそのぐらいです。先がでもどうなるかというのは大きな課題ではあります。早めに手を打てたというのは大きかったと思います。
 あと、支所の施設なんですが、実際、駒ヶ根だけは、長野県の施設の看護大学というところのプールを事務所に使っております。これは設立できるときに、するときにいろいろ流れがあるんですけども、中心にプール施設を1つだけ持っています。ほかの施設は、実際はもう事務所です。松本については、松本の市の支所を間借りしております。
 サンスポートの支所の佐久についても、実際、地域の社協とか入っている拠点施設の一部の部屋を借りておりますので、実質の施設は持っておりませんし、新規に建てているわけでもなくて、一番連携が取りやすいだろう場所に事務所を置かせていただいて、プールとか体育館とか公民館とかも含めて、活動の場所は各地域に出向きますので、どこかを特定で持つというわけではなくて、その拠点となる活動をするだろう場所を開拓していくという形で活動しております。なので、実質支所が持っているのは、本当に数人、小さな部屋と、あとは発信というか、情報伝達の電話であったりとかパソコン、ネットを置けるような場所のスペースだけを持っております。
 あと、利用者の負担、基本的にはサンアップルが優先施設で無料で使えるというのもあって、基本的な利用については、機会をつくるということに関しては、私は無料で負担をいただいておりません。ただ、大会等、プラスアルファ、もしくは長野県もスキー等、非常に予算がかかるスポーツも取り扱う場合がありますので、その辺は各地域の会場となるような場所との連携を取りまして、できるだけ予算を抑えながらも、実質の受益者負担というのはしていただいております。なので、基本的には、機会をつくるという意味では、多くは無料で行っているのが現状です。
 以上です。
【藤田主査】  ほかはいかがでしょうか。
【遠藤主査代理】  ありがとうございました。
【藤田主査】  岡田委員、お願いします。
【岡田委員】  今のに関連した質問をさせていただきます。御説明ありがとうございました。委員の岡田です。先ほど、利用料の受益者負担の話があったんですけれども、年々、長野県からも委託費というのが年々削減されているという、財源の確保が課題として挙がっていたと思うんですけれども、今後、参加利用料とかを取っていって、財源確保をしていくというようなことは検討されていらっしゃいますか。
【太田スポーツ課係長】  すいません。もう一度、よろしいですか。
【岡田委員】  今後、利用料を取っていくということに関して、検討されていたりとかというのはありますか。
【太田スポーツ課係長】  利用料ですね。取れるところは取り始めてはいますが、逆にいうと、利用料を取る、課題としては、利用料を取ること、例えば精神の障害の方とかになりますと、なかなか仕事が定着しなくて払えない方とかもおられますし、そこのケアというのは考えなくちゃいけないので、必要な機会、無料で必要な機会というものは、私のほうは意識をしていきます。
 プラスアルファの部分になるようなところとか、その先のステップというところでは、恐らく利用料とか受益者負担も平衡にやっていきますが、特定の方だけになってしまうと、要は財源というか、お金を払いたくないだけになってくると、私たちの役割としても少し変わってきます。むしろ地域の活動とか、先ほどあった総合型の活動とかでは、一部やはりそういうものが必要になってきますので、検討を一緒にしながら、私のほうではそういう機会をつくるというところでは、多くの方に機会をつくっていくというのは、今の現状では、根本的には、そこは特に外せないところでもあります。
 そういう意味では、用具とかをこちらのほうで貸し出せるようにしたりとか、支所がありますので、用具もサンアップルにあるものを何かの機会に支所に運んで、支所から用具を貸し出すということも当センターの場合はできますので、長野の北のほうに用具を借りに来なくてもいいということで、その辺でうまく不要な負担をしなくていいような形では、今、まずは進めているところではあります。
 でも、受益者負担というのはどこかでしっかりと考えていかなくちゃいけないかなと思っていますけども、片や出せない人を置いていくこともできないということで、それは社会の就労とか、そういうものも含めての課題だと思っております。
【岡田委員】  分かりました。ありがとうございます。
【藤田主査】  ほかよろしいでしょうか。
【日比野委員】  すいません。日比野ですけど、いいでしょうか。
【藤田主査】  はい。
【日比野委員】  まず、職員の定着の話が出ていたと思うんですけど、これは結構本当に考えなきゃいけない問題だなと改めて感じました。これについては、御質問というよりは意見として、伝えさせていただきたいと思います。
 それから、2点目なんですが、私が聞き逃していたら申し訳ないんですが、地域のスポーツ協会との連携、機会の提供をかなり考えていきたいということは、先ほどの話も重々分かったんですけど、地域のスポーツ協会との連携というのは、もう少し説明をいただくことは可能でしょうか。
【太田スポーツ課係長】  地域のスポーツ協会の連携、結構地域差はあるんですけども、1つは、地域のスポーツ協会というか、取りあえず、まず、県のスポーツ協会もそうですけど、教育委員会と非常に連携を取らせてもらっています。地区には教育事務所等もありますので、要は、総合型スポーツクラブも、あと、教育関係の方、もしくは、市町村のスポーツ担当者の方とかとも、そういうところを通じて連携を取らせてもらって、そこでは、多くの推進の方も集まるような場がありますので、そこで連携を取らせていただいております。
 長年やってきまして、最初は1つの地域で強く行っていたんですけども、そこから波及をしていきまして、各地域、ぜひ連携を取っていこうということで行っています。ただ、まだそれが現場にどれだけつながっているかというと、まだまだ足りていないというか、つながっている地域とつながっていない地域がありますので、総合型と連携を取りながらできている地域もあれば、まだそれができていない地域もありますので、一番大きいのは、そういう教育事務所関係のスポーツ担当の方とかと集まって相談をしているというような形の取組をしております。
【日比野委員】  ありがとうございました。
【藤田主査】  あと、あとお二人出ていますが、手短に、もう一つヒアリングがございますので、渡邊委員、大日方委員、続けて質問出していただいて、太田さんにお答えいただきたいと思います。
【渡邊委員】  ありがとうございます。御説明ありがとうございました。委員の渡邊と申します。
 私のほうから2点なんですけれども、1点は支援リーダーの方の役割をもう少し詳しく、指導者だけなのか、例えばコーディネーション的なようなこともされているのか、教えていただきたいのと、もう1点は、登録されているボランティアの方々はどんな活動をふだんされているのかということを教えていただければありがたいです。
【藤田主査】  大日方委員、続けてお願いします。
【大日方委員】  御説明ありがとうございます。地域拠点が4つ、ありますけれども、活動場所を持たない事務局的な事務所の場合、どういう活動をそれぞれ業務としているのかということを、もう少し具体的に教えていただけるとありがたいのが1点。
 それと、もう一つ、県内の障害者スポーツ協会と地域拠点をつなぐ役割として、みらいアスリートディレクターがありましたけれども、このディレクターの方の役割、業務といったようなものについて、教えていただければと思います。よろしくお願いします。
【藤田主査】  では、太田委員、お願いします。
【太田スポーツ課係長】  よろしくお願いいたします。
 まず、最初に、支援リーダーの役割というところなんですが、当初は、もう本当に指導現場に関わる方を限定的に言っていたんですけども、今は、実質はもう少し幅を広くしまして、コーディネート的な役割をする方等も入っております。一番は、基本的な考え方としては、非常に指導してもらう場が少ないということが各地域でありまして、日常的にスポーツ指導をしてくれる方がいない、少ないということがありましたので、まずは、その同等の、職員と同等のレベルで指導をお任せしたいとか、情報交換して、この地域はこういう方たちがいます、こういうところで指導者が少なくて困っています、サンアップルの職員と一緒に指導しながら、どうやって指導していくかも含めて地域づくりを考えていきましょうということができるぐらいの指導者の支援リーダーの役割として、本当にキーマンとしての役割を担っていっております。
 ただ、課題としては、ほかの指導者の資格もそうなんですけども、指導者をつくりましたら、じゃあどういう活用をしましょうというところでは、多分私たちのほうもまだまだ足りていないところがあります。資格をつくるんだけど、その後の活動、これは多分指導者教員の指導員の方も一緒だと思うんですけども、どういう活動ができたりとかどういう役割ができるのかというのは、もう少し私たちも考えていかないと、支援リーダーはもっと活用できるかなと思っていますし、最終的には、多分指導員の方とかとも同じような形になっていくのかなと思いますけど、ただ、最初は指導する、指導をしていく、実際教えてくれる方が地域にあまりにも少ないということで、逆に言うと、指導者をピンポイントでやって、そこから指導員も取ってもらったりとかしましたけども、そういう役割できております。
 今は結構、情報交換という部分で大きな地域の情報、もしくはキーマンとのつなぎ役としては、大きな力を発揮もしてもらっております。
 そのことで、ボランティアの方は、基本的にはサンスポートも含め、先ほど皆さんのほうから話しましたけど、拠点施設は、実際、教室等、大会等の運営もサンアップルと同じようにしております。先ほど言ったように、サンアップルのミニセンターということで、サンアップルでできていることが地域でもできるということが、簡単に説明すると大きな役割でもありますので、当然教室も運営します。
 メインは出張のスポーツ教室といって、出張型で各遠隔地の作業所から団体から、スポーツに行きますので、その現場を通して、現場の中で指導者の育成もしますし、地域との交流もしていくというのがサンスポートの役割です。そこにはボランティアの方も関わる。だからボランティアの方は、先ほどボランティアと言ったのは、基本的には地域のボランティアは、指導者は指導者だけ、医師はドクター、医療機関は医療機関だけ、ボランティアはボランティアだけと、こういう関わりではどうにも成り立たないので、基本的には、そういう方たちみんなが集まって話をする、もしくは運営する。足りない地域、ことは、足りない地域の、できる地域の方にも力になってもらえば、うちの事業だけじゃなくても、連携がつながっていけば、その地域の中で相談したりできるので、要は、ボランティアといっても、ボランティアの役割だけじゃなくて、本当に地域に何かしたいんだという方もおられれば、PTを持っていて、こういう体のことはお伝えしたりとか、見たりできますという方とか、いろいろ方がおられます。そういうつくるネットワークというか、つながりをつくっていきたいというのが、先ほどのボランティアと言いますけど、サポートするような枠組みというのを各地域レベルでつくっていこうというのが1つあります。
 あと、もう1点、何でしたっけ、大日方さんの言われた。
【藤田主査】  大日方委員。
【大日方委員】  みらいアスリートディレクターという役割を教えていただけたら。
【太田スポーツ課係長】  これは、スポーツ協会のほうの職員として設置されていますのであれですけど、基本的には、表向きといったらあれですね、もともとは地域のコーディネーターのほうは、パラスポーツの関係のものと一般のスポーツの関係のもの、特に地域ではスポーツをしたい障害の子供たちがいれば、地域にある一般のスポーツの団体の中でもできる、こういうものをつなげていきましょうというのが大きな目的であったと思います。
 でも実際は、もう少しそこまではまだいっていないかなと思うところもありますし、スポーツアスリートディレクターは、メインとしては、2028年の全国障害者スポーツ大会の選手発掘というのが大きな使命として動かれているかなと思います。これも、実際、私も全てまでは把握していないのであれですけど、今年度もまた動きが、大会が近くなって動きがあるのかなと思いますけど、大きな目的としては、それを継続して、全国障害者スポーツ大会の契機を基に、それを継続して、身近な地域で行っていくというところで、私たちの連携も必要かなとは考えておりますけど、その辺は私ももう少し、どういう活動をしている、できているのかというのは、もう少し連携して、情報を共有しないといけないという反省はありますけど、そのレベルになりますが、申し訳ありません。活動をもし把握をできましたら、また、御報告させてもらいたいと思います。
【大日方委員】  ありがとうございます。
【藤田主査】  ありがとうございました。まだほかにも質問が上がっていたようなんですが、すいません、時間が大変過ぎておりますので、事務局のほうに質問をメールで送っていただいて、それで、また改めてお答えするという形を取らせていただきたいと思います。太田さん、どうもありがとうございました。
【太田スポーツ課係長】  ありがとうございました。貴重な時間、また、よろしくお願いいたします。
【藤田主査】  では、御退室ください。
 続きまして、高知県立障害者スポーツセンターより、説明をお願いしたいと思うんですが、準備はよろしいですか。大丈夫ですか。では、高知県立障害者スポーツセンターより説明をお願いします。
【北村所長】  失礼します。私、高知県立障害者スポーツセンターの北村と申します。よろしくお願いいたします。
 事前にいただきました課題の中で、障害者スポーツセンターの在り方、利用者の声、センター運営の課題ということをいただいていますので、そこを私なりにお話しさせていただければと思います。
 まず、私どものほうのセンターですが、平成8年に設立、オープンしまして、今、二十数年というところになりますが、他のセンターと事業的には同じような形で、教室、大会等の運営等をやっています。指定管理者を受けている法人は、高知県の社会福祉協議会という形になっていますので、私どもは県社協の職員という形になります。その辺りで、少しスポーツに対する取り組み方で若干、他のセンターと違うところもあったりするのかなというのを感じているところです。
 県社協のほうがスポーツ協会登録もさせていただいていますので、障害者スポーツ協会の機能とスポーツセンターの機能を同時に兼ねているというのが、うちのセンターの特徴になります。職員は9名で対応しております。
 早速ですけど、障害者スポーツセンターの在り方というところで、思うところになりますが、障害者スポーツセンターの1つの役割として、私は通過型の施設であるべきではないかというのがあります。うちのほうも、そうは言いながら定着、同じ方が何度も来られるということが非常に多い状況ではあるんですが、本来の役割としては、スポーツセンターを通じて、各地域でスポーツができるような環境をつくっていくというのが大事じゃないかなというところで考えています。
 うちのほうでもクラブ登録をしていただいている団体なんかには、そういう御協力のお願いなんかをして、一般の公共施設を使っていただいて、障害のある方がスポーツしている姿というのが、隣のコートで車椅子バスケットをやっているとか、隣でバドミントンやっている、ボッチャをやっているというのが見えるようにしていっていただきたいというようなお願いはしたりしています。快く受けていただけるような団体というのは、そういうのも大事だねということで、そういった対応もしてくれたりというのがあります。
 そうした中で、我々、スポーツセンターに求められる機能の1つ、機能というか、やらなければならないことに、非常に上から目線的な感覚になるかもしれませんが、教育的な機能といいますか、障害のある方に対して、きちっとマナー、モラルというものを守っていただけるようなことを、障害者スポーツセンターに通っている間に身につけていただくというのが大事だろうと思っています。例えば、モップ掛けが必要な施設を利用したら、活動後にモップ掛けをするなど、あると思います。一般の社会の中で、審議会の中でも、多分障害のある方を社会と分断しないという話、そういう役割が求められているという話が出ているかと思うんですけど、表面的にではなく、心から一緒にスポーツをやろうという環境にするためには、障害者のある人とない人がお互いのことを理解し合う、少し踏み込んだ話となったとしても、しっかりと対話をしていく必要があるのではないかと思う。
 実際に、日頃接していない方が障害のある方に対して意見を述べるのはなかなかやりにくいというのをいろいろなところで聞きます。我々、日頃接している人間というのは、その辺を頭に入れながら、やはり言いづらいことといいますか、そういったことも言いながら、スポーツセンターの活動を通じて社会参加しやすいようにしていくというのは1つ大きな役割もあるんじゃないかなと思っています。
 実例的なものなんですけど、ほんの数日前、1週間もたっていないんですけど、総合型のスポーツクラブ、これはうちのハブ機能的なものかなと思うんですけど、総合型のスポーツクラブから、年会費の設定で、障害のある方の年会費の割引をどういうふうにしていますかとか、そういう事例がありますかという相談が、ある高知県の地域の方からありました。その地域で活動を熱心にされている障害のある方の団体の代表を僕、存じ上げていたので、恐らくその方からのお話かなということで、その障害当事者の方に、まず、お話を伺い、その内容を踏まえて、総合型クラブのほうと両方、もう少しきちっと話したほうがいいと、話し合いを促しました。この辺りの調整というのは、我々の役割として大きな役になっているんじゃないかなというのを感じています。
 あと、2つ目ですけど、利用者の声ということで、これ、スポーツセンターではあるんですけど、私どもの考え方として、スポーツをやるということ以上に、スポーツを通じて何を得てもらうかというのを僕は大事にしていっており、これはどこもそうだろうと思うんですけど、全国障害者スポーツ大会の目的と本当に一緒なんですけど、障害のある方がスポーツを通じて社会参加すると、そのためにスポーツセンターがあり、我々の職業というのがあるのかなと思っています。
 実際に、うちのほうの利用者さんでも一例、これもすいません、事例ばかりであれなんですけど、一例なんですけど、脳性麻痺の高校生で、学生時代に私たちが出会って、車椅子の陸上をその子はやりたいということで、車椅子の陸上をやったんですけど、高校時代に出会った、高校生の障害者手帳には、付随運動による両上肢を使用する日常生活活動はほとんど不可能な上肢障害と書かれていたんです。これ、子供のときに頂いた手帳なんですけど、両上肢を使用する日常生活活動がほとんど不可能な上肢機能障害と言われたときに、受けるこの御家族のイメージとかがあったと思うんです。
 その中で、この子、こつこつ、こつこつ頑張って、全国障害者スポーツ大会に出たんですけど、御家庭の事情もあって、おじいちゃん、おばあちゃんが熱心にこの方をサポートしてくれていたんですけど、おじいちゃん、おばあちゃんと話をする中で、まさかこの子に全国のスポーツ大会に連れていってもらうとは思わなかったというようなお話があっています。決して全国でトップとかというような選手ではないんですけど、両上肢が、生まれたときに両上肢が本当使えませんよと言われるようなことをお医者さんに言われながら、その子が車椅子に乗ってスポーツ大会に連れていってくれたということで、この御家族の喜びはすごく大きかったんです。それがまた1つ、きっかけ、これだけではないんですけど、このことがきっかけになって、この彼女は大学に進学して、今、社会福祉士の勉強を熱心にして、資格、多分受かったんだと思うんですけど、この4月には、資格を取って高知県に帰ってくるというようなうれしい事例があったり、こういったポツポツという形になりますけど、スポーツを通じて、自信を持って社会に参加していくというような事例がたくさんあって、競技成績だけではないところというのを、我々としては大事にしていきたいなという取組をしています。
 最後ですけど、センターの運営の課題というところですけど、指定管理者制度というものの功罪というのをすごく感じております。これは全てのセンターさんじゃないかなと思うんですけど、先ほどの総合型のお話もそうですけど、ハブ機能、高知県の相談機能というのが我々のセンターは求められていると思っていますので、相談を受けられるような人材、核になる人材というのを常に養成していくような必要があると思います。私も自分が入社したときに、やはり上に目指すべきトップがいて、その方の下でやらせてもらったと。自分が今、一定の年齢になってきた中で、指定管理者制度が並行的に入ってきて、若い職員がなかなか安心して入ってこられるようになっていないんです。この辺りは功罪というのはあると思いますけど、指定管理者制とかあるがために、なかなか将来性が見通せないというような、これは組織としてもです。高知県社会福祉協議会としても、センターの運営というのは先が見えないところがあるよねというのを、ずっとてんびんに掛けながら、人材をそこに、人材、人を新たに雇うということになかなか踏み切れないというのがずっと続いてきておるというところで、非常に今後というところを懸念しております。
 ただ、逆に、公共体育施設、ほかのこれも本当に一方的な見方ではあるんですけど、こういう指定管理者制度の中で、公共体育施設の指定管理の募集要領の中に、障害者スポーツの振興ということを1つ入れていただければ、今度は逆に地域でのスポーツ振興というのは広がるんじゃないかなという、指定管理者制度の功罪というのはあるのかなというのを感じております。
 私どものセンター、もう一つ、取組としては、課題として、先ほど長野さんであるとか、鳥取ノバリアさんであるとか、同じような形で、都市部のセンターと違っています。調べてみると、人口密度で言うと、1平方キロメートル当たりの人口が高知県107人、東京を見ると6,200、大阪は4,600という数字で、いかに我々が人口密度の低いところでやっているかというのを感じております。そういった中で、障害者スポーツセンターは高知市の中心部、高知県の中心部の高知市にあるんですけど、このスポーツセンターだけではなかなか振興していかない。じゃあ地域の中で障害のある方がスポーツやるのに、どういう環境をつくったほうがいいのかというときに、どこかに障害のある方を集めるというのはなかなか難しい、障害のある方だけを地域の中で集めるというのは、僕は難しいと考えていますので、今、総合型なんかにお願いしているのは、総合型クラブでやっている活動の中に、障害のある人が新たなことはやらなくていいと。障害のある方が入っていける門戸を開いてもらえたらありがたいと。その中で、少し悩みなんか、あるいは、そこにサポートできる人として、障害者スポーツコーディネーターというのを我々、置いていますので、そういった方が総合型へ障害のある方が参加していくときにサポートしますよというような取組をやらせていただいたりしております。
 すいません、独り言のように、羅列でしゃべらせていただきましたけど、時間のほうも来ておりますので、1回、私のほうの発表はこの辺りで終わらせていただきたいと思います。ありがとうございます。
【藤田主査】  北村さん、ありがとうございました。今の御発表に関して、質問、御意見をいただきたいんですが、時間が差し迫っておりますので、申し訳ございません、2名の方で、残りの方は、またメールでお寄せいただいて、問合せをするという形にさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。いいですか。
 1点、では、私から北村さんにお伺いしたいんですが、総合型地域スポーツクラブ、地域スポーツクラブと連携して始められたというのは数年前、非常に特徴的だったかと思うんですけども、その連携は、今、どのような形で進められているのか、どういう状態なのかを教えていただけますか。
【北村所長】  総合型と連携というよりは、総合型クラブなんかをサポートをしていけるように、クラブが単独で障害の方を受け入れるというのが、なかなか入り口に壁があるなというのを感じていまして、高知県の東西、高知県は東西に長いんですけど、それぞれに1人ずつ、障害者スポーツコーディネーターという方を、うちのほうから、それほど大きなお金じゃないんですけど、年間を通じて委託をさせていただいて、障害のある方がそこのクラブで活動したいというときに、クラブのほうで課題があれば、その方が、障害当事者が、スポーツ活動が順調にできるようになるまで、一緒に課題に取り組んでいきますよというようなサポーター的な人をクラブのほうにつないでいって、受入れの壁を下げていっているというような感じです。
【藤田主査】  障害者スポーツコーディネーターですね、東と西に1名ずつとおっしゃいましたか。
【北村所長】  はい、東西です。
【藤田主査】  分かりました。ありがとうございます。ほかにどなたかよろしいでしょうか。
 では、一旦、高知の障害者スポーツセンターからのヒアリングは、ここで締めさせていただいて、また質問ある方は事務局のほうにお寄せいただきたいと思います。北村さん、どうもありがとうございました。
【北村所長】  ありがとうございました。失礼します。
【藤田主査】  では、御退室いただきたいと思います。
 では、本日のここまでのヒアリング、それから、最初の検討課題、論点の整理がしてございましたが、その部分についての意見交換に移りたいと思います。時間が非常に少ない中で申し訳ないんですが、お一人、一、二分で御意見を頂戴できればと思います。特に、資料2の論点のビジョンとか目標、それから役割、機能といったところで御意見を頂戴したいんですが、今のヒアリングのほうから、ここに書いてあるビジョンに関わるようなところが大分出されてきたかなとも思います。
 どなたからでも結構ですが、もしないようでしたら、最初に岡田委員にお願いをしようと思っております。よろしいですか。では、岡田委員、お願いします。
【岡田委員】  ありがとうございました。今日の皆さんのお話を、ヒアリングなど、また、視察の結果を聞いている中で、やはりセンターが担う業務量がたくさんあったりだとか、あとは、1つの拠点だけに障害のある方を集めていくということが難しい。難しくて、より広い地域で、いろいろな障害のある方がスポーツできる拠点ができていくことが望ましいということが、今日の話を聞いていく中でもすごくよく分かりました。
 そこで、自分の意見を伝えさせていただきたいんですけれども、民間の総合型地域スポーツクラブであったりとか、一般の体育施設が障害のある方を受け入れるということは、一般の健常者の方々のスポーツクラブを運営したり、スポーツ施設を整理するということよりも多くの手間であったりとか配慮ということが必要なってくる。すごく多くの大変なことが増えていくという中で、何かしらの取り組むべきといいますか、そういったものがあると、総合型の地域スポーツクラブも障害のある方のカテゴリーをつくろうとなったりとか、一般の施設も障害のある方を受け入れようとなるのではないかなと考えます。
 合理的に、義務だからみたいな言い方とかもできると思うんですけれども、それだけでは限界があるかなと考えておりまして、例えば、また、ドイツの話になってしまうんですけど、ドイツは障害のある方であったりとか、移民的な背景を持つ方々を総合型クラブが受け入れると減免の措置があるといった、法人税の減免があるといった制度があったりとか、そういったクラブが障害のある方のカテゴリーを持つことによるメリットというものが、海外の事例としてあるので、そういった何かしらの形で、クラブに対してメリットがあるというところ、予算の問題もあると思うので、少なくともそういった最初の障害のある方を受け入れる際の負担を少しでも減らせるような、そういった支援があるといいのではないかなと思いました。
 一般の体育施設に関しても、例えば障害のある方を受け入れるための、また、施設の改修であったりとか、そういったところに予算を与えるといったことなどがあると、障害のある方の受入れとかを進めていこうかなと主体的に行っていくのではないかなと考えました。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございます。では、私の手元に名簿があるんですが、五十音順で進めていければと思います。大日方委員、河合委員、遠藤委員、これ、五十音順にはなっていないですね。大日方委員、河合委員、遠藤委員の順番でお願いできればと思います。大日方委員、お願いします。
【大日方委員】  御指名ありがとうございます。岡田委員と同じように、人材の問題があると思いました。障害者スポーツを支えていく人材が、うまく登用され、そして、その方自身のキャリアとして、そこになっていくのかというところについてです。制度をつくらないと、なかなかこれは持続可能なものにならないだろうということ。給料の面、待遇面ということも含めて、しっかりとやっていくことが非常に重要だなと感じました。
 もう1点は、高知の方からのお話の中で具体例がありました、障害者割引に関する考え方です。いろいろな地域の方から、障害のある人が参加するときの妥当な料金というのは幾らなんでしょうかというようなことを聞かれることがあります。私たちとしても、ここについては、1つのガイドを示したほうがいいのかなと思っています。
 その際に、なぜ障害者割引というものがあるのか、それが一律で障害があるから割り引かれることというのが、果たして権利なのかということです。個人的には少し疑問があると思っています。そういうところをしっかりと議論していくことということも、今後、利用していく上では重要だなと感じました。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、河合委員、お願いします。
【河合委員】  ありがとうございます。河合です。今、いただいたヒアリングも含めて、いろいろ聞かせていただきありがとうございました。
 私自身も幾つか視察もさせてもらいまして、その上で、2番の資料について、数点お話しさせていただければと思います。まず、いつでもどこでもという書き方なんですが、また、障害の有無についても触れているので、誰もがという言葉があってもいいのかなと、まず1点、思ったということ。
 そして、アクセスの大切さがある中で、そういったところを整備していくのが肝要である、これは重要なんだという言い方でいいんじゃないかなと思いました。
 細かいところだったんですが、それ以外の全体を通じてですけれども、改めて、施設間のハブ的な部分を考えたときの、教育機関という書き方がありますが、特別支援学校などの学校体育施設みたいなことをどこかに入れて、よりそういった教育機関との連携を明確にしていくということも重要ではないかなと、特別支援学校とか学校体育施設という文言を、読み込めていなかったので、感じたところです。
 あと、最後の機能のところでは、もう少し、よりここはどうしてもハブ的な部分が多いんですが、センターという場所であれば、先ほどあったように、いつでもどこでも誰もが来たときに、1人でも指導を受けられるなどできるというところがあるので、指導するという部分の機能をもう少し書いていただいたほうがいいかなと感じました。
 あとは皆さんがお話ししてきたとおりですけれども、人材育成の部分で、指導員の方、職員の方の人材をどうやって伸ばしていくかということで、これは一律的に、それぞれの県ごとでやっていくと、どうしても限界があって、長野県のような状況で、サテライトと人事交流したりとか、異動先があったりとか、そういうことで育つことはあるにしても、なかなか規模が大きくない県とかになると、これが難しくなるときに、統一的に障がい者スポーツセンター協議会とか、そういったところも含めて、研修制度とかそういうのを整備、拡充していくということも我々、日本パラスポーツ協会としても考えていただければならないなと改めて感じました。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。次、遠藤委員、お願いします。その後、小淵委員、金山委員、澤江委員の順番でお願いしたいと思います。では、遠藤委員、お願いします。
【遠藤主査代理】  では、短めに。資料も拝見しまして、ヒアリングを拝聴しまして、大体、センターの在り方と機能、あと立地、人、財源と、大まかに言うと、大体まとまってきたのかなと思っています。
 興味深くすごいお聞きしたのは、受益者負担というのが、大日方委員も、高知県の北村さんからもありましたけども、1つ事例を話しますと、例えば私、大阪で地下鉄に乗った際に、障害者割引、大分前なんですけど、10年以上前に、当然のように障害者割引の半額のところを押したんです。そうしたらば、駅員さんに、1人で乗られる方は割引になりませんよと言われました。なので、ああ、そうか。後で冷静に考えたら、障害のがあるということで、当然ながら割引が受けられると思っていたんですけども、大阪は地下鉄も全て1人で移動が目的地までできる状況になっていたんです。降りた後は別として。なので、そういう意味では、ああそうか、1人で自立して移動ができるという人は全てのサービスを受けられるから、当然、全額を、通常料金を払うのは当然なんだというのを思い知らされた経験がありました。
 何が言いたいかというと、そういう意味では、利用するものに関して、一般の方というか、障害のない方とか障害者割引が適用になる理由というのは、どうしてもお手伝いが必要な方とか、全てのサービスを受けられない方というようなものがあると思うので、そういった意味で、受益者負担の利用料というのは、だんだんと所得をどういうふうにするかと、どこで線引きするかというのは難しいところではありますけれども、少しずつ考えていかなきゃいけないところなのかなとは思いました。
 今日は取りあえず、以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、小淵委員、お願いします。
【小淵委員】  小淵です。太田さん、北村さん、発表ありがとうございました。
 北村さんの発表、通過型とか社会参加という視点で、これから施設の在り方を考える上ではすごくキーワードが多かったかなと思っております。長野のサンアップル、僕も何度も行かせていただいている関係もあるので、その視点でお話をさせていただきます。
 なかなか太田さんも、御自身のサンアップルの施設を凄い凄いと全ては言いにくいかなと思ったので、その辺を含めて補足させてもらえればと思って。サンアップルとサンスポートはネットワーク化されているというのが、すごくまた興味深いところなんですけども、サンアップルがハード的な視点でハブ機能になっているのに加えて、サンスポートはソフト面、機能とか役割というところでサテライト的な役割を果たしているというところで、まず、ネットワークを、ハードだけじゃない部分でもつないでいるところは、これからスポーツセンターの在り方を考える上では1つ、重要な視点かなと思っております。
 もう1個が、人材育成という視点のところで、いろいろ何回もお話を伺った上での私なりの解釈含めて伝えておきたいんですけど、2つの人材育成の視点があると思っていて、サンアップルに関しては。サンアップルという長野県の拠点となるハブ施設で、スタッフが経験を積んでいくと。ある程度、独立できる、自走できるスキル、経験を積んだ方がサンスポートに行き、地域で活躍する形の、いわゆる循環をしていくというところが人材育成では、サンアップル、サンスポートがやっている1つの特徴的なところかなと思っています。これは大切と思っています。
 もう1個が、支援リーダーというキーパーソンを育成していくというところに関しては、いろいろなバックグラウンドがある方で、既に地域にネットワークがある方にお願いしている。なので、地域で地元に精通した支援リーダーを育てていくアプローチと、ハブ施設であるサンアップルで経験を積んだ方がサンスポートに出て地域で活躍するアプローチ、この両輪がうまく回りながら、長野県の広域において、ハブ・サテライトというのが機能しているのかなと思っていますので、ハブサテライトという機能の役割分担、ネットワークのところは、今後のスポーツセンターの在り方にすごく参考になるんじゃないかなと思って聞いておりましたので、補足を含めてお伝えさせていただいたというところになります。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、金山委員、お願いします。
【金山委員】  ありがとうございました。ノバリアに行かせていただきました。都市部ではなく、地方都市における展開ということを随分考えた次第です。例えば、長野は障がい者福祉センターがネットワークをつくってつないでいくパターン、それから、高知県であれば、総合型クラブを使ってつないでいくような、発展させていくようなパターン、そして、鳥取県であれば、一元的ではなくて、スポーツ施設をつないでいくパターンがあると私的にはとらえております。
 そういった中で、組織間関係をどうやってつないでいくかが課題になると思います。一元的に意思疎通ができるような関係の組織をつないでいく場合は、課題が少ないと思います。しかし、総合型同士や、あるいは指定管理が別のところが入っていくような施設を繋ぐにはどうすれば良いかが課題になると思います。地域での展開は、受益者負担を含めて考えた次第になります。
 手短に御報告させていただきました。以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、澤江委員、お願いします。
【澤江委員】  今日はどうもありがとうございました。非常に有意義なヒアリングの話も聞かせていただきました。
 これまでの議論の中で、スポーツセンター、障害者スポーツセンターの果たす機能というか、役割というようなことも、大分まとまってきたんじゃないかなと感じています。特に、そういう意味では、これまでの持っている障害者スポーツセンターの機能、役割に加えて、さらに今後、より地域に身近なところで障害のある人たちがスポーツを楽しむために、そうしたものを付加していくということ、また、そこに対してきちんと手当てをしていくということが多分求められているんだろうなということが、今回の内容として見て、とても重要だったんじゃないかなと思います。
 特にセンターの役割として、先ほど河合委員もおっしゃっていましたが、まず、きちんと障害のある人たちが楽しむということをきちんと伝えていくということは大事であるし、それと同時に、さらにつないでいくという、地域とつないでいくということが求められ、そのことが結果的に地域を育てる、前回の耕すという表現をしましたけれども、そうした形で結果的に我々、障害者スポーツ振興をするということが結果的に地域を育てていくんだというようなところにも1つ重要なものが、ビジョンの中に含まれていたんじゃないかなと感じています。
 そうした点で考えたときに大きな課題になっているのは、ここでも出てきていますけれども、どういう人材をどう育てていくのかということが多分非常に重要なことになっていて、そのためのいわゆる研修であったりとか、カリキュラムであったりとか、またはどういう人材像をつくっていくのかということが今後の議論として考えていかなきゃいけないんじゃないかなと思います。
 実際に、私自身も東京都のほうで、それこそ高山委員とともにいろいろと活動させていただいたりとか、また、つくば市のほうでも同様に、障害者施設と、それから地域のスポーツ施設とつなぎを持たせていただくコーディネートの仕事を、最近というか、今させていただいていて、この間もかなり一苦労させていただきながら、何とかつながっていくような経験もさせてもらっています。
 そのときに、確かに大変さというのはあるんですけれども、そうしたことを共有できるようなノウハウを何とかみんなで知恵を出し合っていって、そうした人材を育てていくと、そうしたことが多分すごく重要になってくるんだなということを改めて感じた次第です。ぜひ、今後もそうした課題を一緒に考えていきたいと思います。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。この後、髙汐委員、高山委員、鳥居委員の順番で意見をお伺いしたいと思います。髙汐委員、お願いします。
【髙汐委員】  髙汐でございます。本当に簡単にお話ししたいと思っております。
 学校教育の立場から参加させていただいているところで、皆さんのお話を聞きながら、大変勉強になることが多いというところで感じております。学校教育というところですので、今、子供たちは部活動を通して、私が勤務している学校なんかでも、障害を持った子供たちと健常の子供たちが、共にスポーツを楽しむ場面がいっぱいあります。こういう子供たちがスポーツが好きになって、生涯にわたってスポーツを楽しめるというようなところを考えると、障害者スポーツ振興というのは非常に重要なんだなと思いました。
 簡単ですけど、以上でございます。
【藤田主査】  ありがとうございます。では、高山委員、お願いします。
【高山委員】  高山です。今日の論議を聞いていて、改めて我々のセンターとして使命を果たしていくためには、人材育成と、それとともに、関係機関、団体との連携ということが必須であると感じています。
 次に鳥居委員がお話ししてくれますけども、実はうちのセンターも鳥居委員とか、医療関係者の方々が多く協力していただいていて、事業は成り立っています。今回の論議で、より一層そういったことも、拡大していく必要があると思っています。
 以上です。
【藤田主査】  すいません、最後のところが聞き取れなかったので、もう1回、最後のところだけお願いできますか。
【高山委員】  今回の協議を踏まえて、より一層、関係機関、団体と連携を進めていきます。以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、鳥居委員、お願いしますが、その次、根本委員、日比野委員、水原委員、渡邊委員の順番でお話を伺います。では、鳥居委員、お願いします。
【鳥居委員】  すいません、音は入っていますでしょうか。
【藤田主査】  はい。
【鳥居委員】  途中でパソコンのグーグルが止まってしまって、聞けなかったところがありまして、すいませんでした。
 ごめんなさい、もう初見というか、ですけども、いろいろな施設できていって、そういった施設、今回、視察の報告なんかも聞きましたけども、その中で、いかにうまく使っていくかというのがすごく大事なのかなということと、あと、我々、理学療法士とかを含めて、医療関係者がどんどん入っていくのが必要かなと改めて感じました。
 すいません。以上でございます。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、根本委員、お願いします。
【根本委員】  ありがとうございます。本日、それから前段のヒアリング状況もお聞かせさせていただいて思ったのは、障害者スポーツセンターの拠点機能として、ハブ機能の設置の仕方やネットワークの持ち方、これは、大都市圏と地方都市ではやはり違うんだろうと思います。それぞれ工夫をしていくべきもので、特に事業、教室の在り方など。これらを克服するには、今後は障害者スポーツセンター、全国の一律にはできないですけれども、連絡協議会みたいなものを行って、それぞれの立場で情報共有していくということが大事になるんだろうなと感じたところでございます。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、日比野委員、お願いします。
【日比野委員】  ありがとうございます。皆様がもう議論はいろいろな視点が出ていると思うので、重複するところは割愛させていただきますが、私は今日、人材ということがとても印象に残りました。
 事例を考えるのは、まず、1つは皆さんのキーワードで出ていた育成、それから待遇、そして、どういった人材を求めているのかと、ここはすごく重要な視点だと思っています。その中でコーディネーターの話が出ていましたけれども、コーディネーターも、これからいろいろな形で動いていくとは思いますが、例えばイギリスなどは、国の制度である程度の特権を持たせていたりしています。今のスポーツ界、障害者スポーツ界はまだまだ縦割りのところがあって、横軸を通せるような形でいくと、コーディネーターのそれがまさに期待されるところだと思いますが、本当に例えば教育委員、せっかく文部科学省に、国交のスポーツ庁との関係があるということを考えると、教育委員会との体制をもっとしっかり明確化してもいいのかなということと、それから競技団体に関しても同じように思います。総合型スポーツクラブに関しても。
 コーディネーターというのは、やはり専門的な知識がとても必要だと思うんです。それは障害者スポーツに対する専門知識もそうですけれども、スポーツ界における専門知識も必要で、コーディネーターを育てていく仕組みをしっかりしないと、大日方委員もおっしゃっていましたが、持続可能なものにはならないかなと思っています。ここがすごく今回、残りました。
 あとは、指定管理のところ、受益者負担の問題なんかについても丁寧な議論が必要だなというのを改めて感じたところです。
 以上です。ありがとうございます。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、水原委員、お願いします。
【水原委員】  水原ですけども、公共スポーツ施設の側からの話を少しさせていただきますと、公共スポーツ施設は、どちらかというと、場所を貸すというようなイメージがどうしても強いです。これはなぜかというと、各組織がしっかりしている。例えば学校のクラブ活動もそうですし、各競技団体の組織もしっかりしているから、場所を提供すれば安全にスポーツ活動ができるというような状態で、場所貸しになってくると。また、個人利用の場合ですと、自分たちである程度のことができるので施設を活用していくというような状況が生まれているんだろうと思います。
 ただ、一方、障害者の場合、活動するなかなか場所とか、それからクラブ活動、それから組織というものが非常に少ないという現状の中で、どうしてもそういう拠点というものが今後、必要になってくるんだろうなと思います。そういった意味で、本来、公共スポーツ施設ですから、いろいろな人たちが使える場所でなければいけないんですが、実際にそこに障害者スポーツ指導者ですとか、健康運動士ですとか、そういう方々が配置できるかという基準があるわけではないので、まず、そういう基準がつくれるかどうかというのが一つ。
 それができない場合は、障害者スポーツセンター等、ある程度、機能を持たせた中で、職員を派遣していくということで、カバーできる部分があるのではないかと、そういった2点について、議論を今後していかないと、なかなか地域で障害のある方が活動できる場をつくっていくというのは、難しいのかなと思いました。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。では、渡邊委員、お願いします。
【渡邊委員】  ありがとうございました。私も本日の会議とヒアリングを通じて、非常に障害者スポーツセンターの人材の確保の難しさというのを感じました。これは自分自身の団体にも感じているところですけれども、まず、育成の前に、センターを担う職員の確保の難しさというのを痛感しました。特に障害者スポーツセンターの職員の場合は、指導員としての業務もある中で、コンサルテーションであるとかコーディネーションとか、今後ハブ機能を作っていくための役割を求められるため、指導員の在り方、サンアップルさんの支援リーダーのような外部の方とうまく連携しながら、指導員の養成をすることや、職員に関しては、どういった内容、役割を持たせるのかということも考え、全体としてどういった形で人材確保・育成を支援していけるのかというのも考えていく必要があると思いました。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。
 何か言い足らなかった方、いらっしゃいますでしょうか。皆さんの協力で、若干時間が余裕がありますが、よろしいでしょうか。では、高山委員、お願いします。
【高山委員】  「総合型地域スポーツクラブ」は、東京では「地域スポーツクラブ」と呼称していますけど、その関係性が出ていましたが、弊センターでは、ちょうど昨日ですか、墨田区の地域スポーツクラブのイベントへの企画立案、運動指導内容等への助言とか、あと、来年度の事業としては、地域スポーツクラブと連携して、センターのスポーツ交流教室を区市町村のスポーツ施設で展開していくことも考えております。ぜひ、次年度のセンターの事業を御覧いただいて、皆さん方の事業展開にも役立てていただきたいと思っています。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。あと、よろしいですか。
【河合委員】  すいません、河合ですが、いいですか。
【藤田主査】  お願いします。
【河合委員】  皆さんからもお話があったんですが、受益者負担のところですが、特に今、2番の議論のところに今後なってくると思うんですが、そこでも無料でなければならないみたいなようには、少なくとも読まれないような、今後、記載とか、利用料等についてはしっかりと、地域の状況とかそういうものを踏まえて、しっかりと検討していくんだ、サステナブルにしていくんだということを御記載いただくと良いかなと思いましたので、よろしくお願いします。
 以上です。
【藤田主査】  ありがとうございました。皆さんのお話を伺っていて、あと、今日のヒアリング等も含めて、ビジョンのところで、いつでもどこでも……、大日方先生、すいません、手が挙がっているのを見過ごしていました。大日方さん、お願いします。
【大日方委員】  ありがとうございます。少し補足してもよいということでしたので、お話をと思ったんですけれども、人材がどこにいるのかというところについては、スポーツの人材は、例えば組織、今、別のセンターという機能が、必ずしも物理的な拠点施設にはなくても、組織としては存在している例があるということをお伝えしようかなと思っておりました。
 一例が、障害のある方のスキー指導者です。修学旅行等でスキーをしたいといった場合、障害のある方を指導できるスキー教師、プロスキー教師の方たちがいます。かなりそれを熱心に昔から取り組んでくださっていて、SIAというスキー教師の団体ですが、そこに相談が行くことが多いそうです。今後、こういったところも、いわゆるハブとして、人材、専門性の高いスポーツを支える、スポーツセンター的な機能という意味では生かせるのではないかなというように、話を聞きながら思いましたので、こういった視点も少しビジョンの中に入れていただくということも良いかなと思います。ありがとうございます。
【藤田主査】  ありがとうございました。ビジョンのところで、今日、通過型という言葉が出てきましたが、障害スポーツセンターでいろいろなノウハウ、それから、常識的なこと、マナー、そういったものも含めて学んだ後、一般の地域のスポーツセンターであるとか、クラブであるとか、そういったところに戻っていくというような、そういうイメージを皆さん共通認識として持っていたかなと思っているんですが、それはよろしいですかね、その辺りは。高山さん。
【高山委員】  その一面は全く異論ございませんが、障害者スポーツセンターでなくては利用できない方々もまだまだ多くいらっしゃるので、その辺は考えてほしいと思っています。
【藤田主査】  もちろんそうです。もちろん障害者スポーツセンターでしか対応ができないような方もいらっしゃると思います。そこは、そこで機能を残しておく必要はあると思うんですが、地域で障害のある方のスポーツを広めていくということを考えると、今言ったようなことが必要なのかなと思いました。
 そのつなぎというか、例えば、これは情報発信ということにもなるかと思うんですが、特別支援学校とか特別支援学級の生徒さんが、社会見学でスポーツセンターを見学して、ここにこういうのがあって、こういうことがやってもらえるんだよというのを直に見るようなこと、あるいは、中途障害の方であれば、医療、リハビリとかの中でこういうことところを知ることができるような、そういう何か機能、情報発信というのもセンターに必要かなと。
 あと、それと併せて、それぞれの地域で障害者スポーツの指導ができる人材、障害のある方の指導ができる人材等を育成していくということが、両輪で進んでいくことが必要なのかなと思いました。
 私の進め方がまずくて、時間ぎりぎりで、皆さんにかなり時間制限をしてしまいましたけども、何とか今日、終われてよかったなと思っています。ありがとうございました。今、皆様からいただいた御意見を踏まえて、次回以降の進め方について、事務局と相談したいと思います。
 本日、予定していた議題は以上で終了です。そのほか、何か事務局より連絡事項はございますでしょうか。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  委員の皆様におかれましては、御意見等ありがとうございました。
 本日、質疑等で時間の関係から対応できない部分がございまして、申し訳ございませんが、追加の御意見、御質問等ございましたら、事務局までメールでお寄せいただければと思います。
 次回につきましては、詳細はまた後日、事務局から御案内を差し上げたいと思います。引き続きよろしくお願い申し上げます。
【藤田主査】  それでは、本日はこれにて終了をいたします。皆様どうもありがとうございました。お疲れさまでした。
 
―― 了 ――
 

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