スポーツ審議会スポーツ・インテグリティ部会(第8回) 議事録

1.日時

令和元年7月23日(火曜日)15時00分~17時00分

2.場所

31Buildge霞が関プラザホール 〒100-6001 東京都千代田区霞が関3-2-5

3.議事録

【友添部会長】
こんにちは。暑い中、ありがとうございます。
定刻となりましたので、今から第8回スポーツ・インテグリティ部会を開催したいと思います。お忙しいところ、また暑い中をきょうはありがとうございます。
まだ高田委員、きょう、少し遅れてこられるということと、山口委員がまだお見えになっておられませんけれども、会議には出席と伺っております。
まず、事務局に人事異動がございましたので御報告をお願いいたします。よろしくお願いします。

【川合参事官】
7月9日付けでスポーツ庁次長の今里が代わりまして、後任に瀧本が着任しております。本日は別件により遅れての出席となりますので、誠に恐縮でございますけれども、御挨拶は省略させていただければと思います。
以上でございます。

【友添部会長】
それでは、早速、議題に入ります。一般スポーツ団体向けのガバナンスコード案についてでありますけれども、6月25日から7月11日までの17日間、パブリックコメントを実施いたしました。この結果について御報告を頂くとともに、これを踏まえた修正案についても事務局から御説明のほど、お願いいたします。

【川合参事官】
まず資料1をごらんいただければと思います。パブコメは、ここに書いておりますけれども、17日間実施いたしまして、意見の総数は43件。団体・個人の数で数えますと20の団体・個人の方から意見を頂きました。順にどういう意見を頂いたのか御説明申し上げます。
まず1番目でございますが、これは一般社団法人の大学スポーツ協会の方から、まず自分たちが対象なのかということと、会員である大学や競技団体はどのような扱いになるのかと。これへの回答なのですけれども、右側をごらんいただければと思います。スポーツ団体というのは、前から申し上げておりますように、スポーツの振興のための事業を行うことを主たる目的とする団体ですと。一般社団法人大学スポーツ協会については、定款上、大学スポーツの総合的な振興等を掲げていることから、本ガバナンスコード案が対象とするスポーツ団体に該当するものと考えられます。
大学スポーツ協会の会員についてですけれども、一般論として言えば、大学は対象とならず、競技団体は対象になると考えます。例えばということで、大学における個々の部活動、運動部については、学生自らがスポーツを行うために自主的に組織するものであって、スポーツの振興のための事業を行うことを主たる目的とする団体には該当しないと考えられますというふうに、今回、回答したいと考えております。
ここは、大学の個別の運動部もスポーツ団体と言い得るのではないかという議論はあり得るとは思うのですけれども、自主的に集まって、ある種、楽しむために集まっているようなものを、スポーツの振興のための事業を行うことを主たる目的とすると言うことが正しいのかどうかということを、我々、改めて考えまして、さすがにそこは少し言いすぎではないかということで、今回、ここは従来、あまり明確にしてこなかったところなのですけれども、こういう考え方を、今回、示したいと考えております。
あと、なお書きのところでございます。中学校、高等学校の運動部活動につきましては、学校教育の一環として位置付けられる活動であるため、スポーツ団体には該当しないという考え方をとっております。
2番目の意見でございます。これは、説明会をやるべきではないかというような御意見が2番目の御意見でございます。
3番目、次の2ページ目でございますが、ガバナンスコードに基づいた講義を行うなど、指導者の方々への指導教育が必要ではないかと、こういう御意見でございます。
4番目は、意見募集の期間が17日というのは難しい、何で短く設定したのかという質問でございました。
少し飛ばしていただいて、8番目でございます。8番目の御意見は、何らかの取組が「求められる」という記述について、努力義務なのか、必義務なのかと。「望まれる」というのはどういう意味なのかと、こういう御質問でございました。
次のページ、9番目の御意見でございます。これは法人化への支援というものを行うべきではないかということで、具体的には法人化に伴う経費への補助と、法人化に伴う手続等への支援が不可欠だという御意見。
もう一つは、コンプライアンスやガバナンスなどの支援が必要ではないかということで、国やJSPO等の統括団体がコンプライアンスやガバナンスを学ぶための動画やイラストなどを多用した分かりやすいテキストなどを作成し、統括団体等のホームページにアップするとともに、スポーツ団体の役員や指導者にテキストを無料配布し、徹底を図る必要があると考えると、こういう御意見でございます。下の方には、無償で講師を派遣するとか、あと、団体ハラスメント事例集のようなものを作るべきだと、そういうような御意見が書かれております。
少しまた飛ばしていただいて、13番目の御意見でございますが、これは少数者のボランティア等々によって支えられている団体と、そういうものの負担増にならないようサポートを検討していただきたいと。段階的に説明を加えながら進めていくことが重要ではないかと、こういうような御意見でございます。
また、1枚めくっていただきまして、14番目の御意見でございます。事の本質は団体の運営が一部の人の献身的な努力によって支えられているという問題があると。各競技団体の事務局機能を担当することを都道府県、市区町村の体育協会が担当をするようなことでもしないと、これからの人口減少社会では、競技団体の持続可能性は確保できないと。下の方でございますけれども、ボランティアではなく行政が財政的に担保する仕事として位置付けることが必要ではないかと、このような御意見でございます。
15番目が、これは日本プロフェッショナル野球組織から来たものでございまして、これは全文は参考資料の2というところに付けてございます。この参考資料2の中の5ページ目に結語というのがございまして、この結語の部分をコピーしたのが、ここの先ほどの15番目の意見ということになります。
15番目のところ、ごらんいただければと思いますが、最初の2番目の段落の後の方でございますか、プロ野球固有の魅力や個性をよりよく発揮、成長させることができる独自の原則・規範を新しく策定することも含め、積極的な検討を進めていく予定であると。これは日本プロフェッショナル野球組織としてそういう検討を進めていく予定であるという御意見があった後、なおということで、スポーツ団体ガバナンスコードについての御意見ということで、ポイントは、下から3分の1ぐらいのところに書いてありますけれども、本組織は本案の審議過程においてヒアリングその他、何ら関与の機会を与えられていないことから、審議の内容や経過の詳細についてあずかり知らないところである。仮に、本組織のように一切の公的な助成や支援を受けておらず、かつ自主的、自律的に健全なガバナンス体制の構築改善に努めてきた歴史を有する組織団体までも含めて、スポーツ団体一帯に広く適用されるガバナンスコードを策定するということであれば、その枠組み、内容は公的な助成や支援を受けているか否かも含めて成り立ちや性質が全く異なる様々なスポーツ団体一般に共通して必須と考えられる必要最低限の事項にとどめた上で、他方、スポーツ基本法第2条が定める基本理念に基づき、それぞれのスポーツ団体、スポーツ事業が健全な自主性・自律性を十分に発揮し得る柔軟なものとするべきであると。こういう御意見でございました。
これについての、右側、我々の回答ですけれども、最初の段落で書いているのが、この原則1から5というのが、これが共通的に求められる事項を示したものであると。次の段落では、原則6については、これは中央競技団体向けのガバナンスコードの個別の規定の適用についてでございますけれども、そこについて触れた後、その際、独自の原則規範をみずから定めることも考えられるとしており、スポーツ団体の自主性、自律性を発揮し得るものとしたところですというような回答を書いております。
それで、日本プロフェッショナル野球組織の御意見が、少しそういう意味で言うと我々のガバナンスコードについての意見が抽象的な御意見だったので、今、我々が右側に書いてあるような考え方も含めて示しながら、どのような御見解なのか聞いてみました。それについては以下のような見解の表明がありました。これは議事録に是非残してほしいというふうに書いているので、ちょっと読み上げさせていただきます。
本案の原則6の補足説明は、組織の人的、財政的規模や業務内容等に鑑み、社会的影響力が大きく、NFと同等レベルのガバナンスを確保することが求められると自ら判断する一般スポーツ団体の場合、ガバナンスコードNF向けの個別の規定についても、その遵守状況について自己説明及び公表を行うことが求められると記述している。このような記述ぶりを見る限り、ガバナンスコードNF向けの個別の規定の遵守状況について、自己説明及び公表を行わない一般スポーツ団体については、自ら組織の人的・財政的規模や業務内容等に鑑み、社会的影響力が大きく、NFと同等レベルのガバナンスを確保することを求められると自ら判断する一般スポーツ団体には該当しないと自認、表明するもので、ガバナンスに対する意識、認識が希薄な団体であるとのレッテル張りがなされる恐れがある。
その意味で、上記の補足説明は、一般スポーツ団体にまでガバナンスコードNF向けの個別の規定をスタンダードとすることを事実上強制するものであり、一般スポーツ団体の自主性、自律性を著しく萎縮させる結果を招きかねず、スポーツ基本法の根本精神を損なうものである。そういう御意見を頂いております。
関連があるので、参考1という資料をごらんいただければと思います。これは、前にもこのような資料を御説明したところなのですけれども、このスポーツ団体ガバナンスコードの適用対象、この図につきましても日本プロフェッショナル野球組織の方から御指摘がありまして、具体的に言いますと、統括団体、オレンジで書かれている3つの統括団体は、加盟団体規程等に基づいて、その加盟団体のガバナンスについて指導、助言を行う立場であると。一方、日本プロスポーツ協会、左にございますけれども、ここはそのような規程を有してはいないということで、日本プロスポーツ協会が各加盟団体にガバナンスにかかる指導、助言等を行うものではないと、そういう御指摘を受けました。
そのため、前はこのプロスポーツ協会の下に日本相撲協会などの団体の名前を付けて、この加盟の赤い矢印を振っていたのですけれども、それを取りまして、3統括団体と加盟団体との関係性と同等であるかのような誤解を招かないよう、この下から上へ向かう矢印を削除しまして、両者が横並びとなるように修正いたしました。
前回との違いで申し上げますと、この左側の部分に高野連などが書いてあったのですけれども、それも取りまして、少しシンプルな形にしたものがこの参考資料の1でございます。
資料1に戻りまして、次のページの意見18というのをごらんいただければと思います。これは、例えばスポーツ少年団といったような極小団体にも適用するとなれば、その団体としての権利義務関係の明確化が難しいとか、そういうような御意見でございます。
それと、あと19でございますけれども、これは「以下の点に取り組み、規約等で明文化することが求められる」というふうに、規約等で明文化するというふうに書いたほうがいいのではないかと、そういう御意見でございます。
次のページの意見20でございますけれども、この20、21、22というのは銀行口座についての御意見でございまして、我々、団体名義の口座を開設するということを書いていたのですけれども、例えば20をごらんいただければと思うのですが、金融機関は、法人格を有しない一般スポーツ団体に対して団体名義の口座を開設することを拒んでいる現状がありますと、こういうような御指摘で、法人格がないと団体名での口座開設というのは難しいという御意見を3つぐらい頂いたということでございます。
続きまして23番でございますが、これは法人化をすると、本来の会費収入の3分の1程度を法人税に使うことになってしまうという御指摘があって、我々、法人税というのは所得にかかるのでそういうことはないのではないかというような回答をさせていただいております。
24でございますが、原則1の書かれているところの、団体が存続しというところの一節のところで、「団体としての組織を備え、多数決の原理が行われ、構成員の変更があったとしても団体が存続し、代表の決定方法や財産の管理等の団体としての主要な事項を確定させること」、この記述の絡みで、代表を役員等に書き換えるべきではないかという御意見と、あと任期を加えた方がいいのではないかと、こういう御意見でございます。
関連で、その下でございますけれども、補足説明のところで、具体的にはという一節で、法人格を有しない一般スポーツ団体についても、代表者から構成員その他のステークホルダーに対して、業務執行状況を報告する機会を設けることなどを通じてという一節で、この代表者を役員等に修正してはどうかということで、この役員等については、また後で御説明しますけれども、そのとおり修正したいというふうに考えております。
また、ちょっとめくっていただきまして26番。ここは少々細かいのですけれども、「その策定」というところに「や改定」を入れるべきだという御意見と、あと構成員その他当該一般スポーツ団体の活動に関わる多様なステークホルダーと対話しというように修正すべきだと、そういう御意見でございます。
あと、29でございますけれども、これは国レベルでコンプライアンス関連の研修会等を拡充し、各地域の団体の役員、指導員が参加しやすい場の提供を率先して行ってもらいたいと、そういう御意見でございます。
13ページ目でございます。意見30でございます。これは、団体運営、強化活動等における選手等の安全確保の徹底の後に、「や環境保護」というのを入れるべきだという御意見でございます。
続きまして、14ページでございますが、意見の32の後半のところです。この御意見は、文部科学省や地方教育委員会との連携指導が重要と考えますと。そういうような御意見でございます。
33が、これはコンプライアンス教育のところの1節でございますけれども、人権と暴力行為等の禁止についてということで、「人権と」というようなことを入れるべきだという御意見。
あと、意見34でございますが、性的指向と性自認について注で説明を補うべきだという御意見と、あともう一つ、年齢、障害の有無、国籍、文化、言語、民族についても例示の中で追記すべきだという御意見がありました。
この追記の理由なのですけれども、16ページの下から2番目のポツでございますけれども、これはスポーツ指導者のための倫理ガイドライン等の記述と比較すると後退してしまうという御意見と、その下のポツでございますけれども、国際的にもオリンピック憲章の差別禁止の理念から後退しているという批判を受けかねないと、こういうような御指摘でございます。
あと、17ページの意見35でございますが、これは成人年齢が2022年の4月から引き下げられるのですけれども、酒やたばこの年齢制限は20歳のまま維持されるということなので、未成年という言い方ではなくて20歳未満というふうにすべきではないかと、こういう御意見で、これはそのとおり修正したいというふうに考えております。
あと、最後、18ページの意見41というところで、これはJSPOやJPSAなどが全国のスポーツ団体の公開情報を一元管理して、国民があるスポーツ団体の情報を見たいときに検索してアクセスできるようにしたほうがよいのではないかということで、これは、前回、我々が、JSCが、今、検討している情報プラットフォームの御紹介をさせていただきましたけれども、それと非常に近いお考えなのかなというふうに感じたところでございます。
このような御意見を踏まえて、資料の2をごらんいただければと思います。具体的にどのように修正するのかというところでございまして、ちょっと細かいところは省略させていただき、4ページをごらんいただければと思います。原則1の下の部分でございます。(2)の丸2のところなのですけれども、先ほど申し上げましたように、団体名での口座開設というのは難しいという御意見がありましたので、このような形で、個人の私的な口座で財産の管理・運営を行うのではなく、団体活動のための専用口座、ですから、個人名義であっても、団体活動の専用の口座を用いて財産を分別して管理運営することというように実態に合わせたような形で、このような「団体活動のための専用の口座」というような表現にさせていただければというふうに考えております。
あと、次の5ページ目でございますけれども、これは頂いた御意見を踏まえて、「代表者から」というところを「役員等から」ということに直しました。
それと、8ページでございますが、下から3行目の部分です。飲酒、喫煙のところを、未成年のところを「20歳未満」と、20歳未満という形に直してございます。
修正した部分、頂いた御意見と修正したものについての御説明は以上でございます。

【友添部会長】
ありがとうございました。御丁寧な説明でありました。
パブリックコメントの御意見も踏まえて、修正案につきまして御意見等あればと思いますが、いかがでしょうか。
随分議論を重ね、ときには熱い議論も踏まえながらここまで成案ができてきたというわけでありますけれども、まだこの点、不十分ではないか、あるいはもうこれでいいという御意見も含んで、もしありましたら。いかがでしょうか。
大日方委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

【大日方委員】
はい。大丈夫だと思います。

【友添部会長】
どうぞ、國井委員。

【國井専門委員】
済みません。質問というか、最初のところの大学のところなのですけれども。

【友添部会長】
UNIVASの問題ですね。

【國井専門委員】
実態からすると、有名私大の運動部の予算は億単位だと思うのですね。各大学で、もう任意に監査みたいな、ガバナンスとまたちょっと違うのかもしれないですけれども、そういうことをやっているというか、計画しているところもあるので、そのあたり、こういうふうにもう該当しないと言い切っていいのかなというのが正直なところなので、こういうふうに違うというふうなことなのですけれども、ただ、運動部での不祥事って実は意外にあって、お金の面も含めてなのですけれども、ここらあたりをスルーしちゃっていいのかなというのは個人的なところがあって、この場で意見があれば、皆さん、お聞きしたいなと思います。

【友添部会長】
いかがでしょうか。

【川合参事官】
決してスルーするつもりは全くなくて、そのためにUNIVASを作ったというのもスポーツ庁の一つの立場でございます。問題は、今回、我々がスポーツ団体ガバナンスコードによって我々がガバナンスを効かせたいという目的と、特に大学のおっしゃるような個別の部活動についてガバナンスを効かせたいという目的の、この2つの目的をどう両立させるのかというところで、この一般スポーツ団体向けのものが適用されるといえば一つ簡単な解かもしれないのですが、さすがに個別の部活動がスポーツの振興のための事業を行うことを主たる目的とする団体といえるのかというところで、そこの文言を拡大解釈することが適切ではないのではないかと考えました。
おっしゃったように、個別の大学の部活動のガバナンスというのは、大学の管理部門がいかにそれをやはり管理するのかという、そちらの問題も実は大きい問題でございまして、ですから、UNIVASが会員である大学を通じて、個別の部活動にどうガバナンスを効かせていくのかという、少し段階論がありまして、そこの段階をどう踏んで、どのように個別の部活動のガバナンスを確保するのかというのは、やはり専門的なUNIVASという団体で検討してもらうことがより望ましいのではないかなと考えました。
我々の一般ガバナンスコード、これをパッと適用して、個別の大学の部活動の皆さんに、このセルフチェックシートを提出してくださいというふうにやるのが、少し現場を見ていないというところもあるのではないかと考えまして、少し保守的かもしれませんけれども、より大学を通じたガバナンスをUNIVASに検討してもらうために、こういう整理というのはいかがというふうに考えた次第でございます。

【友添部会長】
少し補足を私の方からさせていただくということで、UNIVASの、私、業務執行理事でもありますし、境田先生も、きょう、午前中、一緒に会議に出てきたわけでありますけれども、ある大学から、ある部に税務署が入るというようなお話が、学長の中から提案があったような事例もありましたけれども、実際のところ、あくまでも、今、参事官から御説明がありましたように、これがかけられる範囲はUNIVASの上のところで、各大学の運動部に関しては、これ、各大学が責任を負うべき問題だろうということで、最終的にはUNIVASの中でチェックリストを作って、UNIVASがこれをマネジメントするような形で、例えば、今、國井委員がおっしゃったように、1億円を超えるような組織を含めて透明性と公開性をしっかり担保するという、次のステージ、UNIVASの、今、黎明期ですけれども、次のステージの課題ということで、これ、UNIVASの会長さんもその辺は自覚をしているということで、少し補足で、一足飛びに、今、全てというのはなかなか厳しい状況かと思います。
よろしいでしょうか。

【國井専門委員】
ということを書いた方がいいのかなと思ったのです。それを載せたいです。書けるかどうか、ちょっと置いておいて。

【友添部会長】
コードの性格上なので、個別具体のところの附帯条項を付けるというのは、例のアドバイザリーボードの附帯条項と若干ちょっと違うという性格のものですので、その辺は議事録に残して、これを正式にスポーツ庁からUNIVASの方に、こういう意見があった旨は伝えていただくということをとるというのが一番いい方法かなというふうに思います。
よろしいでしょうか。

【國井専門委員】
はい。

【友添部会長】
ほかにお気づきの点、何か。森岡委員、いかがでしょうか。

【森岡専門委員】
コード自体の中身の意見ではなくて、制定後のことでもよろしいですか。

【友添部会長】
はい。

【森岡専門委員】
この参考1の図にもありますように、一般スポーツ団体向けのコードは、当協会に加盟している都道府県体育・スポーツ協会を通じて、市町村体育協会や、総合型クラブ、あるいはスポーツ少年団に周知していくことを考えています。膨大な数がありますので、この周知の作業が大変なことだと認識しています。今、意見32にもありましたが、我々統括団体としては、この加盟団体を通じて、その先にある一般スポーツ団体へも周知していくことになりますが、ご承知のとおり、都道府県あるいは市町村の行政機関がスポーツ団体と密接に関連しています。実感として、基礎自治体に近づけば近づくほど行政機関との緊密というのは高くなると感じており、そこは国、スポーツ庁の方から一般スポーツ団体向けのコードの趣旨なり内容、運用の在り方を行政機関へ周知いただくことも併せてやっていただくと、我々、統括団体が実施する際にも円滑に進み、大変ありがたいというのが意見です。

【友添部会長】
ありがとうございます。
事務局の方、いかがでしょうか。

【柿澤企画官】
ありがとうございます。
スポーツ庁といたしましては、一般スポーツ団体向けガバナンスコードを策定いたしましたら、こちら、関係の地方公共団体につきましても周知を図っていきたいと思っております。
なお、実は前回の会議等におきましても、この一般スポーツ団体向けガバナンスコードの活用の1つの在り方といたしまして、これは公的助成の際にセルフチェックシート、こちらを御提出いただくと。それを、例えばJSCの方に、今後、設けるオープンプラットフォームの方でこのセルフチェックシートを提出できるようにするといった中につきましては、まさに各地方公共団体においても、スポーツ団体を対象とした公的助成事業を行っている際に、その事業の実施の対象団体に対して、この一般スポーツ団体向けガバナンスコードに基づくセルフチェックシートの提出を促していただきたいと、そういった協力依頼の方も、今後、スポーツ庁の方で考えていきたいというふうに考えております。

【友添部会長】
ありがとうございます。
JSPOの場合は、若干、JOCとJSPAとも色彩が違って、一般向けというのは非常に大きなコードのこれからの運用の責任を負ってくるということで、森岡委員の御懸念も含めて、しっかりここは説明をしながらタイアップをとっていくことが必要かというふうに思っています。
ほかに御意見、どうでしょうか。また後で、きょう、このままでいくと時間がありそうですのでお言葉を頂こうと思っていますが、それ以外で、このコードについて御意見等はありますでしょうか。
どうぞ。

【栗山専門委員】
先ほど國井先生からお話があった大学スポーツのところなのですけれども、大学の体育会の中には一般社団法人を作っているところもあり、大学とは別の団体性がきっちり認められ、大学の下にある学生のための部活というようなところから一線を画している、そういう団体もあると思うのですけれども、そういったものも含めてUNIVASの方がいろいろ見ていくべきだというふうにお考えだというふうことなのかどうかというのが1点と。
あと、もう1点、先ほどプロ野球のお話がありましたが、いろいろなプロリーグ、プロのスポーツの方々がどのようにガバナンスコードを捉えられるかというのはこれからだと思うのですけれども、具体的に、仮にちょっと厳しいというか、余り協力的でないというようなプロのリーグが、あった場合に、スポーツ庁としての、今後、どういったアクションをとっていくというふうにお考えなのかというところをお聞かせいただければと思います。

【友添部会長】
お願いします。

【川合参事官】
最初の御質問については、その部活動が法人格を持っているか持っていないかで、我々の扱いを変えるというのは論理的でないのではないかというふうに思っておりまして、そういう意味で、御質問にストレートにお答えすると、それは既に法人格を持っている大学の部活動も含めて、そこはUNIVASが大学部活動のガバナンス改革、ガバナンスの強化というのでしょうか、そういうものも取組を進めていただくのを期待したいというのが率直なところでございます。
ですから、そういう資産を持って、法人格まで持って、そういうところをどう見ていくのかというところで、それについて、ほかのいわゆるスポーツの振興を主たる事業としている団体と並列で見るよりは、やはりそれは大学の部活動の特殊性というものを見るべきではないかと考えた次第でございます。
もう一つの御質問、プロでございますけれども、一般スポーツ団体ガバナンスコードができた暁には、プロの団体にはこれに沿った形で自己説明、公表をしていただけないかという協力依頼をしようというふうに考えております。その際、仮に協力したくないという団体があれば、それはきちんと理由をお伺いして、その話し合いで何とか協力を、我々の考え方を御理解いただけるように説明を尽くしたいというふうに考えております。

【友添部会長】
ありがとうございました。
法定拘束力がないということが大前提だということをやはり確認しておかなければいけないということと、UNIVASについても、現実的には200大学の加盟で、まだ4分の1程度ですので、全大学が加盟していない段階ですので、これもなかなか一朝一夕にはいかないということが現実で、部が法人格を持っているところも、現実にはほとんどないと思うのですけれども、ただ、こういう状況を見合わせながら同時並行でやはり進めていかなければいけないということかと思っています。
そのためには、今回のUNIVASを、一般向けの方をどう有効に、あるいは効果的に周知をし、これを皆さんが受け入れてくださるかということが非常に大きなやはり試金石だというふうに思っています。
同じベースで言うと、大学ももちろんこれを、体育会の方がやってはいけないということはなくて、これを参考にしながらコンプライ・アンド・エクスプレインをしてもらってもいいわけですし、逆に言うと必須じゃないし、法定拘束力がないからというのは、逆に強みで、むしろどこでもこれを参考にして、自分たちの透明性を担保してもらうということの運動をやはり、ムーブメントを展開していくことが必要かなというふうに、思っています。
どうぞ。

【森岡専門委員】 JSC等も、公的助成を受けるスポーツ団体に対して、載っているチェックリスト等を出すように依頼されると思います。先ほどの話にもありましたが、スポーツ少年団や法人化していない任意団体の総合型クラブでは、ほとんどボランタリーな活動をやっております。その中に対応が難しい団体もあることが想定されます。例えば、チェックリストが出されていないから公的助成金は出しませんというようにバサッと切られてしまうと、地域のスポーツ現場では混乱してくるのではないかと危惧しています。
導入にあたっては、NF向けのコードと同様に、周知期間なり猶予期間をある程度見ていただきたいと考えています。

【友添部会長】
ありがとうございました。
いかがでしょうか、事務局の方。少し時間かかりそうですか。

【柿澤企画官】
大丈夫です。

【友添部会長】
大丈夫ですか。お願いします。

【柿澤企画官】
まず2点分けてお答えしたいと思います。今の猶予期間というところにつきましては、例えばこの公的助成、JSCのスポーツ振興助成、くじ助成等につきましては、これ、今、前回の資料の方でも少し御説明申し上げましたが、令和3年度の助成事業からということで予定をしておりまして、そうなりますと、この8月、例えば来月、この一般スポーツ団体向けガバナンスコードというものが策定されました場合には、そこから令和3年度の助成事業の申請時期というものが、大体、来年の秋口という形になりますので、おおむね1年ちょっとの周知期間というものはとれるのではないかというふうに考えております。
また、前回資料の中でも、この一般スポーツ団体向けガバナンスコードの活用の在り方というところでもこれまで申し上げておりますけれども、この出さなかったら助成が出るのか、出ないのかというところなのですが、これ、一般スポーツ団体向けガバナンスコードのセルフチェックシートは出していただく必要はある形にしていくと思いますが、ただ、これはJSC等においても、基本的にはシートが出されていることを確認してもらうという意味での形式審査にとどめると。これ、今、セルフチェックシートの中で自己評価としてA、B、Cというふうな形で付けていただくと。
そのときに、自分たちはまだ十分にできていないという評価をしている場合には、その場合、改善に向けた取組とか現状とか、自由記述欄もございますけれども、できていないからこの助成がされないということではなくて、あくまでそれは、このセルフチェックシートの提出を通じて、それを契機としてガバナンスの自主的な改善に取り組んでいただくということの趣旨でございますので、出していただくということがまず大事ではございますが、そこの中身で審査を決めるということを想定しているものではございません。

【友添部会長】
よろしいですか。

【森岡専門委員】
はい。

【友添部会長】
ほかによろしいでしょうか。
それでは、もうほぼ皆さん、長田委員、大丈夫でしょうか。

【長田専門委員】
御指名なのかと。ちょっと不安な点があるのは。

【友添部会長】
どうぞ。

【長田専門委員】
済みません、先ほどもちょっとお話が出たのですけれども、プロスポーツ協会ですとか、サッカー、野球、相撲、ここがおっしゃりようとして、協力依頼する方向で検討という非常に持って回った言い方になっていて、そしてなおかつ点線になっている。つまり、子供などのお手本となるべき、あの選手のようになりたいというようなものを持ちやすい世界だと思うのです。そこがそういう、法的効力がないとか、それは分かるのですけれども、実にいろいろと相撲の世界など、問題を起こしていて、もちろん自浄作用も働いてはいるのでしょうけれども、もうちょっと、これ、書き方と、あと点線が気になるのですけれども、徹底していただくように。
それも、言い方も、子供たちにとても分かりやすく、言ってみればお手本となるようなスポーツマンシップを発揮していただくことを念頭にみたいに持っていっていただければいいのですけれども、協力依頼をする方向で検討というと、協力依頼していただくというのだとまたシンプルなのですけれども、協力していただけるように検討するのだというのも、お役人の言葉なのかもしれないのですけれども、要はすっきりしない。
たびたび問題を起こしているわけで、そこはもうちょっと分かりやすくしていただくと。あと、何で点線なのですか。

【友添部会長】
まず点線の説明をお願いします。

【川合参事官】
これは実線である2つの箱をくくるときに、点線の方がデザイン上いいという、要するにこの2つの箱をくくっていますというだけのものなので、もし実線の方がよろしいということであれば実線に修正は可能でございます。実線にすると、この右側の矢印の加盟のものとちょっとかぶるかなというのも考えまして点線にしました。
それと、あと依頼する方向で検討というのは、我々の組織的決定はまだしておりませんけれども、これを協力依頼するというふうに御理解いただければというふうに存じます。

【友添部会長】
ありがとうございました。
いかがでしょうか、長田委員。

【長田専門委員】
この中にもあったのですけれども、希望するとか、どの程度、希望しているのかとか、程度問題のことを伺ったときに、やはりスポーツ、毎日、やっている人間にとっては、じゃ、希望はしているのなら待っといてくれるのかとか、分からないのですね。だからぜひものなのか、希望するの、希望している、その程度はもうちょっと明快な方が今後のためにもいいのではないかと。こうした方がいいですよみたいな、言葉尻のところに日本語は意味が出るので、何なのだろうなという感じがします。これはお願いです。

【川合参事官】
今の点につきましては、「求められる」と「望まれる」ということで、2段階の語尾にそろえでおります。「求められる」は、よりやってほしいということで、ただ、かえってそういうふうに整理したがために読みにくい文章になってしまったという御指摘もあるかもしれませんけれども、「求められる」というところには、より規範性が高いというふうに我々は考えているところでございます。

【長田専門委員】
できればもうちょっとすっきりお願いします。

【友添部会長】
強制を相手にさせないという前提で、アイ・ホープなのか、あるいはその方、いわばユー・マストなのかという違いを一生懸命、境田先生交えて事務局とも相談しながら書いていったと。その中で、一般的に相手に対して感情を害さない程度で、なおかつこちらの願望を付加した言葉ということで、こういうような表現になってきたというふうに、境田代理も私も理解しているところでもあるのです。
ただ、素朴な、スポーツ基本計画を書くときに鈴木長官が特にこだわられたのは、分かりやすい言葉を使うべきということだったと記憶しています。つまり難しいお役所言葉じゃないところでということだったのだけれども、これに関しては、どちらかというとコードという性格上、多様な解釈を生まないようにということで、少し硬い表現が基本計画よりも若干入ったというところがあるのかなと個人的には思っているところでもあります。
いかがでしょうか。事務局の方、このあたりの表現が精いっぱいなのかなというところは、正直なところ、感じるところでもあります。
ほかによろしいでしょうか。

【高田専門委員】
済みません。

【友添部会長】
高田委員、どうぞ。

【高田専門委員】
形式的なところで恐縮なのですけれども、NF向けのガバナンスコードと同様に、やはりガバナンスコードの規定一覧は付けた方が見やすいのではないかなというふうには思いました。

【友添部会長】
総括的に全部、1から6の原則、全部見えるようにですね。

【高田専門委員】
はい。

【友添部会長】
これ、是非事務局、出すときにはお願いしたいと思います。
よろしいでしょうか。
山田委員、どうぞ。

【山田専門委員】
先ほどこの図のことなんですが、障がい者スポーツ協会の下に都道府県障がい者スポーツ協会というのがありますが、都道府県競技団体は必ずしもここに加盟しているわけではないので、都道府県競技団体からの赤い矢印はない方がいいのではないかと思います。

【友添部会長】
もう一度、ちょっと具体的にお話を。

【山田専門委員】
日本オリンピック委員会の下に中央競技団体って黄色いところがある。

【友添部会長】
日本障がい者スポーツ協会、日本パラリンピック委員会がありますね。

【山田専門委員】
その中央競技団体の下に都道府県競技団体というのがございますね。

【友添部会長】
都道府県障がい者スポーツ協会ですか。

【山田専門委員】
じゃなくて、中央競技団体の下です。

【友添部会長】
はい。

【山田専門委員】
都道府県競技団体のところですが、確かに障がい者スポーツ界にも都道府県レベルでの競技団体が一部あるにはあります。その競技団体は必ずしも都道府県障がい者スポーツ協会の加盟という形にはなっていません。

【友添部会長】
いかがでしょうか、ここのところ。

【山田専門委員】
県の協会に競技団体が加盟しているところは、恐らく、ちょっと調べますけれども、あまりないと思うのですが、後で調べまして、なければ削るということでよろしいでしょうか。

【友添部会長】
事務局の方はいかがでしょうか。よろしいですか。
ちょっと図の扱いなのですけれども、これ、下に『スポーツ白書2017』のものの図表を参考に作成した、これは皆様方の構造的な今のいわばスポーツ団体組織のありようの理解を促すためにお作りを頂いたもので、これがひとり歩きして全ての正解だというような扱いの文書ではないという、図表ではないということは確認をしておきたいと思います。もちろん、実態にそぐわないものであれば修正することは事務局の方としてもお願いをしたいし、やぶさかではないということかと思います。

【山田専門委員】
大日方さん、どうですか。

【友添部会長】
大日方委員、いかがでしょうか。

【大日方委員】
ちょっと私もクエスチョンだなと思っていたのですけれども、もしかしたら都道府県の競技団体の中でそうやっているところもないわけじゃないのかなとは思ったのですけれども、余り確かに聞いたことはないなというのと、あと、ひとり歩きしないとはいえ、最終的にこれは。

【友添部会長】
会議資料としては。

【大日方委員】 としては生きますよね。そうなったときに、この点線の意味というのがどこにも書いていないなという、矢印ですね。実線は加盟なのですけれども、点線は何の意味なのだろうという、ここが説明を、我々の理解の中でも点線って何だろうっていうのは、今、ちょっと改めて感じちゃったのですけれども、山田さん、逆にこれは点線の方がいいというのは。

【山田専門委員】
そうですね。加盟という感じではないのです。協議会という1つの団体を作っていて、その中に加盟しているだけで、協会の直下の組織というわけではない。

【大日方委員】
そこですね。

【友添部会長】
これについては、少しお調べいただいて、事務局の方に御要望を正式に出していただくということでいかがでしょうか。

【大日方委員】
ちょっとだけいいですか。加盟でないというところがポイントになるはずなのです。つまり、加盟ではないので、日本障がい者スポーツ協会としても、都道府県の障がい者スポーツ協会に対して、これ、事実として加盟でないのです。というところの。

【友添部会長】
都道府県障がい者スポーツ協会、何とか県障がい者スポーツ協会は、全て日本障がい者スポーツ協会の下部組織ではない。

【大日方委員】
ではないです。

【友添部会長】
ということですね。
多分、1つの県でも日本障がい者スポーツ協会の加盟組織であれば点線というのは生きてくるけれども、全くそれがないのであれば、全くその関係性はないという理解をせざるを得ないですね。

【大日方委員】
全くないわけではないのですけれども、実はこのスポーツ団体ガバナンスコードの話が外に、当然、皆さん、資料を見ながらされているときに、障がい者スポーツ協会と都道府県の障がい者スポーツ協会は下部組織ではないよねということを、都道府県障がい者スポーツ協会の側から言われることというのは確かにありました。我々はその下部団体ではないと。

【友添部会長】
日本障がい者スポーツ協会の中には、NFに相当するようないわゆる障害者のための競技団体は、加盟団体があるのだけれども、都道府県の中にも、もちろん障害者のNFの下部組織的なものはあるのだけれども、それが、多分、集まって都道府県障がい者スポーツ協会というのを構成していないということですね。

【大日方委員】
ではないです。

【友添部会長】
つまり、逆に言うと都道府県障がい者スポーツ協会なるものは存在しないと。

【大日方委員】
いや、あります。

【友添部会長】
ある。

【大日方委員】
あるけれども、下部組織ではない。

【友添部会長】
どうぞ。

【森岡専門委員】
今の関連の質問ですが、都道府県障がい者スポーツ協会、あるいは政令市を加えてもいいのですが、これは加盟ではなくてどのような関係になりますか。

【山田専門委員】
どっちかというと対等みたいな感じになるのですが、規定は「障がい者スポーツ協会協議会の運営規定」というのがあって、団体として1つあるのですけれども、協会が一つ一つ加盟を許可しているわけではなく、協議会に登録していただくという形です。。協議会という団体がありまして、1つのグループを作っており、うちの協会はそこと連携しながらやっているということで。

【友添部会長】
分かりました。古い話ですけれども、1920年前後と同じような状況が大日本体育協会にもあった時期があるのですけれども、そういう意味で言うと、これからについては分からないけれども、現状ではこの図は正確ではないというふうに今のお話を聞いたら感じますので、これについては、恐縮ですけれども、日本障がい者スポーツ協会として精査をして、事務局の方に、この関係についてはこういう構造図がふさわしいというのを提案していただくということでいかがでしょうか。

【山田専門委員】
はい。

【友添部会長】
それについてはこの部会としてもそれで了解したということで進めさせていただければありがたいのですけれども。
どうぞ。

【大日方委員】
それで、ここの場で確認しておいた方がいいと思うのですが、仮にそうなったときに、この点線の矢印も実線もないということになった場合、この図から都道府県障がい者スポーツ協会、市区町村障がい者スポーツ協会といったものが丸っと落ちるということも了承しておいて、これも預かりでいいということで。

【友添部会長】
それについても、座長一任ということで預からせていただけますでしょうか。落とすか落とさないか含めて。もちろんそれは御意向を最大限反映しながらというふうに思っています。
いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

【大日方委員】
それさえ確認できれば大丈夫です。

【友添部会長】
お願いします。
事務局もそういう形で進めさせていただいてよろしいですか。

【川合参事官】
はい。

【友添部会長】
ありがとうございます。
この段になって重要な話が、今まで割とスルーしてきた、いや、大事なことなのです。明らかに誤りがあるものは、資料として、オーソライズして出すというのはなかなかまずいと思いますので。
ほかによろしいですか。
本文の方、いかがでしょうか。問題ありませんでしょうか。
まだ、事務局の方と最終的に境田代理とも詰めまして、細かな修正がある場合があるかもしれません。その場合は私の方に一任を頂くという形で、必要な修正を行った上で、きょう、横にお座りいただいていますけれども、スポーツ審議会総会の方に、会長宛にこれを御審議いただくということで進めさせていただいてよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

【友添部会長】
ありがとうございます。御存じのように、この部会でありますけれども、今年の1月31日を少し思い返していただければと思うのですけれども、1月31日、まだ寒いときに、スポーツ審議会の中で、スポーツ団体ガバナンスコードの内容等について、本年春頃までに一定の成果を得るようにと、御審議をお願いしたいというスポーツ庁長官、鈴木長官からの諮問を受けたことを踏まえて設置されたということであります。何とか春に間に合わせようと、境田部会長代理ともこれを検討してまいったところでありますし、委員の皆様方の御協力も得て、精力的に議論をしてまいったところであります。
慎重な議論を要する事項もあったために、こうして夏の今になってしまいましたけれども、来年度から統括団体による適合性審査が始まる中央競技団体向けのガバナンスコードについては、御存じのように6月10日に公表することができました。また本日、こうして一般スポーツ団体向けのガバナンスコードについても、本部会としての成案を得ることができました。改めまして、座長として心から御礼申し上げたいと思います。
本日をもちまして、本部会における審議は一区切りになるわけであります。本部会の審議に、積極的に御参加いただきました山脇会長からも、是非一言お願いいたします。

【山脇スポーツ審議会会長】
本部会では、非常に難しい問題を真剣にしっかり取り組んでいただき本当にありがとうございました。、組織を作って運営していくと段々と硬直化して、組織の運営そのものが目的になってしまうことになります。一方、世の中はもうどんどん変化していますし、社会情勢も変わって、その時々のステークホルダーの要請も変わってくるのでで、本来はその目的に合わせて組織も見直さなきゃいけないということになります。スポーツ基本法、基本計画の大きな目的の一つは、この間の審議会で申し上げましたけれども、スポーツの価値を高めて、スポーツが持つ本来の力を活用してよりよい社会を作っていくというところにあり、この目的のための組織はどうあるべきかという観点からも、このガバナンスコードが、必要になってきたということだと思います。
議論の焦点が、今、運営している組織とこのガバナンスコードが合致するのかどうかということに当たってしまったのですけれども、やはり組織は変えていくべきであり、そのためのあるべき姿というのを示すということが非常に重要であったと思います。
そういう意味では、委員の皆さんから、特に利害関係を超えて、組織の運営の主体である委員の皆さんからも、様々な考え方や意見が出て、建設的な議論になり、ガバナンスコード作って本当によかったなと感じています。これも本当に友添部会長はじめ委員の皆さんのお力、本当に熱意を持って議論していただいたこと、そして事務局の皆さんには本当に膨大な作業をしていただいてこのコードが出来上がったということに、改めて感謝を申し上げたいと思います。

【友添部会長】
境田代理からずっと1周回りたいと思います。マイク回していきますので、お願いします。

【境田部会長代理】 境田でございます。去年の6月にスポーツ議連でこのスポーツ・インテグリティの在り方について検討するということが始まり、その後、9月にスポーツ議連でインテグリティPTのアドバイザリーボードが設置され、そこで年内に意見をまとめて、今回のこの部会で最終的なこういった結論が出たということかと思います。
やはりその当初からスポーツ界というのはやや封建的というか、やや古い体質があって、やはりよく、アマチュアリズムなのだけれども、余りちょっと閉鎖的な環境があるということと、特に管理部門になかなか人を割くような人的リソースとかお金のリソースがないので、そこがなかなか閉塞感があって、国民からは理解されないような、そういったマネジメントが行われてきたということが、根本的なところの問題としてあったのだろうと思います。
当初はここのスポーツ団体のガバナンスを国が直接管理すべきだ、指導すべきだという実は意見の方が国会議員の中でも割と多くあって、アドバイザリーボードの中でも多数派を占めていた。これを統括団体が、やはりこれは国がやるのではなくて、やはり民間、我々自身できちんとガバナンスを確立していくのだということで、統括団体できちんとそこをマネージし、また各スポーツ団体も自らきちっとガバナンス、律するということになったわけで、これはやはりある意味、スポーツ界で非常に歴史的な出来事だし、自分たちでそれを解決するのだというふうに進んだことはすごく意義のあることだと私は思っています。
ただ、実際、これを本当に実行していくというのは、やはりそれは骨の折れる作業なので、今後、本当にそんないいグッドサンプルをみんなで共有していくとか、うまく連携していくということを引き続きやっていかなきゃいけないのだろうなというふうに思っています。
以上でございます。

【高田専門委員】
高田です。皆様のいろいろな専門的な知見を伺わせていただきまして、本当にありがとうございました。
境田代理もおっしゃられたように、この規定が作られたことがやはり最初の一歩であって、これを実行していくうちにまた問題が恐らく起きて、またその規定がブラッシュアップされて、よりよい規定であり、また組織であり、社会になっていく、その最初の一歩に携わらせていただくことができたことは非常に光栄に思っております。
また引き続き、よろしくお願いいたします。

【達脇専門委員】
達脇でございます。余りスポーツ団体の御事情を知らずに言い放つような発言が多くて、関係者の皆様、大変失礼いたしました。
こういう形でコードが定まってきて、この先ということで、ガバナンスという観点で考えると、やはりコードの中にも入っている開示というか、透明性というのがやはり非常に大事なのではないかと思っています。また、企業の例で恐縮ですけれども、企業がいろいろなところから開示しろと言われて渋々いろいろな開示をするわけですけれども、それに対していろいろなステークホルダーからの目が入る、いろいろな声が届いてくる、それがやはり変わっていく原動力にはなるということがあって、そういう透明性がやはり団体を変える力につながっていくための仕組みというか、仕掛けというのは必要になってくるのではないかと思うのです。
そのためには、単に管理されるためだけの開示ではなくて、その開示をすることで自分たちももっとよくなるし、例えば町のいろいろな人たちから支えてもらえるというようなことも含めて、開示をすることでその団体にいいことが返ってくるような、そういう仕掛けというのも、今後、考えていく必要があるのではないかなというふうに思っております。
以上です。ありがとうございました。

【日比野専門委員】
JOCの日比野でございます。
先ほどもありましたけれども、ちょうど去年の6月に議連のPTができまして、ほぼ1年、この6月10日にNF向けのコードが制定されると。その間も、8月のアジア大会でもちょっと不祥事があったりして、そういう中で我々に対しても大変厳しい御指摘、御意見を頂く中でここまで来たわけですけれども、ここまで来たというのは、ここからがスタートだというふうに認識しております。
既に統括団体、3団体で事務的な打ち合わせをもう既に始めておりますけれども、来年から始まります適合性審査に向けては、早急に詰めなきゃいけない課題が山積しているというふうに思っております。もちろん私ども、自分のところの自己説明等公表についてもしっかりと、ちょうどJOCはこの6月に役員の改選があったりして新しい体制がスタートしました。加盟団体の規定の見直しを含めて、しっかり対応していかなくてはいけないというふうに思っております。
今後も、皆様にいろいろ教えていただかなければいけないことがあると思いますので、引き続き御協力、よろしくお願いいたします。どうもいろいろありがとうございました。

【森岡専門委員】
森岡です。NF向けのガバナンスコードの原則2では大変お世話になりました。ありがとうございました。
この制定されたコードは、不祥事対応というよりも、組織としてのNFあるいはスポーツ団体の運営力や競争力を高めていくものに活用したいと私は考えております。日本全体を見ると、スポーツ団体、あるいは指導者にしても、やはりボランタリーな活動で成り立っているというのが現実だと思います。今、境田先生がおっしゃったように、頼りすぎているところに様々な問題が出てきたものだとは思いますが、やはりその尊いボランタリー活動というものに、日本のスポーツ界は支えられてきており、今後、100年たっても、全てプロフェッショナルな団体に変わるかというと、それはあり得ないと思います。何とかこのコードを活用して、スポーツ団体やスポーツ指導者の価値を高めていきたいということを考えているところであります。
今、日比野委員もおっしゃいましたが、統括団体として、自身のより一段高いレベルのガバナンスを求めていかなければならないと自覚しておりますし、今後、統括団体だけでも対応ができないと思いますので、関係各所と連携を密にして、このコードを生かしていきたいと考えています。
座長から「これはスポーツ界の憲法だ」という御意見も新聞紙上で拝見いたしましたが、憲法も時代とともに変えていく必要も出てくるかもしれません。ガバナンスコードも、今、作りましたが、よりよく改定していく必要があると考えています。100年ずっと同じものというよりも、新しい時代とともに変わっていくものだと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。
ありがとうございました。

【山口専門委員】
山口です。大変お世話になりました。
私がこの日本のスポーツ界の非常に長い歴史の中で、自分自身が関わった期間というのはまだまだ短いわけですけれども、想像するに、競技力も含めていろいろ問題があるけれども、私はそこそこうまくやってきた方に入るのではないかというふうに、スポーツ界全体はやはり思っていただろうと思うのですね。ですから、なかなか変われなかった。
それは、コーチングでもそうなのですけれども、一定の成果を出していたり勝ってきた人間というのは、新しい技術や新しい何かに取組をさせようとすると非常に躊躇するのです。それが不確かな、本当にこれをやっても自分の技術が伸びるのだろうか、そういう思いが恐らくスポーツ界の中にも、今までの成功体験、やってきたじゃないかという強い思いがあり、まだ反発としてうごめいているところではないかなというふうに思っております。
ただ、選手もそうですけれども、成長を続けていくためには、一旦、伸び悩んでも、少し停滞する時期はあっても、改革に向けて新たな力をつけていくということは非常に必要なことだろうと。そういう意味では、2020年を前にスポーツ界が大きく飛躍するために、この手続といいますか、この段階を踏むということは必要不可欠であったのだろうというふうに私は考えております。
ただ、この部会に私は参加して、いろいろな議論を聞いて、私も発言しましたが、ここに出ておられない方々、多くのスポーツを愛する方々にそのことをストンと落としてもらって、みんなで協力して、少しつらいこともあるけれども飲み込んで、新しいところに向かっていこうよというふうな、少し時間をかけて丁寧に御説明をして、一枚岩になってスポーツ界が新たな段階に行けるように、私も力を尽くしていきたいなと思います。
私、JOCの理事でもありますので、各競技団体には少し粘り強く、皆さん、言われているようにこれからだと思いますので、御理解いただけるように努力していきたいと思います。本当にありがとうございました。

【山田専門委員】
山田です。
今回、スポーツ庁主導でガバナンスコードが策定されました。スポーツ団体には一定の猶予期間は必要ですけれども、これを着実に実行していただいて、スポーツのインテグリティを高めていただくことになります。また、このガバナンスコードが旧態依然としたスポーツ界の資質を見詰め直すいいきっかけにもなったと思います。そのような意味からも、コードの策定には大変感謝を申し上げたいと思います。
また、コード作成に当たりまして、健常者の団体と比べてまだ成熟途上にあります障がい者スポーツについては、様々な御配慮を頂きましたことを厚く御礼申し上げます。統括団体としては、今後、これを円滑に実施してまいりたいと考えております。
スポーツの継続には、もちろんこのガバナンスコードも大事ですけれども、来年度、東京大会でスポーツ界全体が盛り上がっていますけれども、問題はその後だと思います。通常、健常な方には、障害者というのは自分とは違う世界の人だと思っている方も多いと思います。それは間違いでありまして、我々は、あす、交通事故に遭い、あるいは病気で障害者になることがあります。また、少子高齢化が進んで、誰もが80、90の超高齢を普通に経験する時代になります。超高齢になれば、誰でも目が見えなくなったり、耳が聞こえなくなったり、あるいは足腰も動けなくなったり、車椅子になります。そのような人たちのスポーツの享受には、障がい者スポーツがそのまま当てはまることになります。いずれ自分のことです。幾つになっても、障害を負ってもスポーツの価値の中核であります楽しさ、喜びを自発的に求めていくことが人生の幸せにつながることになります。
今後、国民の障がい者スポーツへの見方については、そういう観点から、自分の身近なものとして捉えて理解してもらう必要があります。そして、それを支えるのは健全なスポーツ団体であり、またスポーツを日常的に楽しめる場、あるいは指導者などの環境整備が必要で、いわゆるスポーツの日常化がとても重要になってきます。このような点から、スポーツ団体には、スポーツを安定的に支えていただくことを期待いたしますし、統括団体であります我々も一緒になって進んでまいりたいというふうに考えております。
これがこれから実行になりますが、スポーツ庁には是非ともバックアップの方をよろしくお願いしたいと思います。以上です。

【友添部会長】
和久オブザーバーも所感をお願いします。

【和久オブザーバー】
JSCの和久です。私、今回、オブザーバーという立場で参加させていただきましたけれども、毎回、この部会に参加をしまして、皆様の活発なといいますか、非常にアクティブな議論を聞いて、皆さんがスポーツをよくしたいという強い思いと、さらにはスポーツへの強い期待を持っているということを、毎回、感じておりました。
今回、競技団体向けのスポーツ団体ガバナンスコードと一般スポーツ団体向けのコードが作られたわけなのですけれども、これからの時代において、スポーツ団体はどうあるべきかという方向性が示されたというのは非常に重要だというふうに思っています。
ただ、ここの中で強調したいのは、やはりこのコードは非常にスポーツ団体の自主性を重んじた、尊重したコードになっていますので、ここは世界に誇れる、世界にもアピールできるポイントだというふうに思います。今後、私どもは統括団体の適合性審査とともに、うまく連携をしながら、よりスポーツ団体の自発的な、そして自主的なインテグリティ確保に向けた取組を促進できるように頑張ってまいりたいというふうに思います。
どうもありがとうございました。

【友添部会長】
では、次、井口委員、お願いします。

【井口専門委員】
井口です。ここでは中央競技団体の立場からいろいろなことを言ってきましたが、こうやってガバナンスコードができてみると、今度はそれを実行してかなければならない立場になります。 私は最初からガバナンスコードの考え方には賛成だったのですが、中央競技団体の中にも、改革をしたいけれどもできないところがたくさんあると思っています。今までずっとやってきたことを変えることに躊躇する、あるいは変えたくない人たちもいるだろうということも理解しています。そういう中で、もし改革をしていきたいときに、何らか外からポンと背中を押してもらえるものがあれば非常にスムーズに改革ができるというのであれば、このガバナンスコードは、後ろから背中を押してくれるものだろうと思っています。
せっかくガバナンスコードができましたから、もうここは各中央競技団体には前向きにやっていただくのがいいでしょうし、逆にチャンスだと思ってよいのではないのでしょうか。今までずっと同じことをやってきて、当たり前であったことが実はちょっと違うのではないかとか、ガバナンスコードを見て、あ、そうだなと気がつくいいチャンスにもなると思っています。そういう意味でも、中央競技団体は、これから頑張れるのではないでしょうか。
私は、都道府県協会を考えた時に、一般向けのガバナンスコードの順守ははかなり大変かなとは思っていますが、中央競技団体として何かできることがないかなというのをこれから一緒に考えていけるチャンスでもあるので、地方とも連携を深めていきたいと思っています。
私が所属しているフェンシング協会では、もうガバナンスコード対応に向けてスタートを切っていますので、どんどん進めていきたいと考えています。これから頑張りますので、皆さん、御支援のほど、よろしくお願いいたします。

【大山専門委員】
大山です。なかなかお役に立つことができませんでしたが、大変お世話になりました。
バレーボールを選んだことによって、不幸になる子供をゼロにしたいというのが現在の私の目標です。本来、スポーツは人生を豊かにするための手段の1つだと思っていますが、そうではない現実が残念ながらありまして、私のもとにもSNSなどを通じて、指導者から不当な扱いを受けているだとか、行きすぎた指導によって子供が苦しんでいるという保護者の方からの相談が頻繁に送られてきます。そのたび、本当に胸が張り裂けそうになります。
このガバナンスコードが、スポーツに深く関わる人だけでなく、一般の方にも周知されて、セルフチェックシートなどが一般の方も見られるようになって、コードを遵守していたりとか、しっかり情報を開示している団体は信用度が高いというような位置付けになって、保護者の方が子供がスポーツをやりたいと言ったときにその団体について調べることができて、子供を安心して預けられるかどうかの判断基準になっていったらいいなというふうに思っています。
私自身も、バレーと出会えてよかったと、バレーをやってきてよかったと全ての子供に思ってもらいたいのです。そのためには、私がバレー界のトップに立って、バレー界を変えていかなきゃいけないと思っています。何の知識も実績もない私がこちらの部会のメンバーにとお話を頂いたことは、バレーの神様が導いてくれたのではないかなというふうに思っています。
全く本当にお役に立てなかったのですけれども、皆様のお話を聞いて勉強したことであったりとか、皆様と出会ったこと、この御縁というのは、今後、私が進むべき道において大きな財産だと思っております。私がバレー界を改革するときが来たら、是非皆様のお力を貸してください。よろしくお願いします。
ぜんそく持ちで体が弱くて何の取り柄もなかった私が、バレーをしたことで、バレーに出会ったことで自信と勇気を与えてもらって豊かな人生を歩んでくることができました。バレーボールが、スポーツがたくさんの方の人生を、全ての方の人生を豊かなものにしてくれる存在になることを心から願っています。
ありがとうございました。

【長田専門委員】
今、大山さんの話を伺っていて、私はテニス部を殴られて辞めたなと、すぐ思い出してしまいましたが、不幸な時代が私にもあったなとふと思ったりいたしました。
和久さんもおっしゃっていましたけれども、私、クオリティの高いものができたと思います。自主性や自発性、そちら側にポイントを置いている。決して上から目線ではないように、しつこいぐらい私も申し上げたつもりでございます。ですから、これからなのですね。本当にこれから、この紙になったものにいかに息吹を吹き込んでいただいて、ぬくもりのあるものにしていただくかは、スポーツ庁の方、スポーツ界の方、一般の人、スポーツを愛する人、いやいや、これからだなという気がいたします。
今回、ふと思って、この会は意外に女性が多かった。これは人選としてよかったと思えるようなものにしたいなと思いますが、皆さん、いかがでございましょうか。終わり。
ありがとうございました。いろいろと勝手なことを申しまして失礼いたしました。

【大日方委員】
大日方です。本当に皆様、ありがとうございました。最初に、1回目はちょっと私が所用で出られなくて2回目に来ましたときに、空気、重いなと思って、どれだけこれがこれからやろうとしていることの大きさというもの、変わらなければいけない、でもなかなかちょっと難しいところもあるなという、本当に真剣な議論の場に参画することになったのだと、身の引き締まる思いを持ったことをちょっと前のように感じております。
そして、いろいろな議論を進めていく中で、私、幾つかあえて、いわゆるKYな発言も少しさせていただいたところもあると思いますが、障害のある人たちの競技団体、パラスポーツだけではなく、障がい者スポーツと言われるものの競技団体、やはりまだまだ非常に実態が皆さんに知られていないなということというのは強く感じました。
これは相当、アンケート調査なんかを見てみても、オリンピック関係の競技団体、中央競技団体は決して大きくはないけれども、やはりパラの競技団体というのはさらに小さい、人数も少ない中で回しているというようなところがはっきり見えてくる中で、それでいいというわけでは決してない、もはやスポーツである以上、同じようにしっかりと選手たちに関わる人たちが、大山さんではありませんけれども、この競技を選んでよかったと思えるような団体にしていくこと、そしてスポーツの価値を一緒に高めていくのが自分たちなのだという認識を、選手ももちろんですけれども、支える人たちといったものも当事者として関わっていく必要があるということを、このガバナンスコードの議論を通じて、そして、これを発信していく中でも皆さんに理解を求めていくものであり、ここに関わった人間として、それを発信していくのは私の使命だろうなというようにも思っております。
そうは言いながら、なかなか厳しいものがあるなというのは、つい数時間前にも競技団体に関わる人たちと話をしていて、「自分がやめたらほかにやる人、いないでしょう。やってくれる人がいるならいつでもやめますよ、こんなところ」みたいなことをパッと言われて、やはり人的なリソースがない、それからボランティアで関わっているのだから、そこのところをそんなにぎゅうぎゅう言われるならやめてやるというような、それはもういつも起こることで、多分、皆さんも向き合っていることというところが現実なのだろうなというふうに思っております。
このコードを作っている中で、我々が考えてきた自主的、自発的に取り組むことを大切にしているのだということを、競技団体の方たちにもどうこれから伝えていくのか、決してやらされているものではなく、自発的に取り組むことが自分たちのやっていることを、結果的には価値を高めること、自分たちを認めることでもあるのだというところを皆さんに伝えていき、背中を押してもらっているものなのだというふうに変えたいと思っている人、変わろうと思っている人たちに感じてもらえるようにすることが必要なのだろうなというような感触を持ちました。
これからも一緒に皆さんと頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました。

【國井専門委員】
國井でございます。長い期間、どうもありがとうございました。
1年ぐらい前に、いわゆるいろいろな不祥事があったときに、緊急提言という言葉で、多分、始まったと思うのです。そのときの空気感と、実は今、大分違っているような気がするのが自分の中での不安で、オリンピックの、あるいはパラリンピックまであと1年とかいう楽しい話の中で、あるいはくじに当たったとか当たらなかったという話で、非常にほんわかしたような感じの中で、1年前とは大きく事情が違うのかなというところ、非常に危惧しているわけなのですが、当時を振り返ると、PTのアドバイザリーボードのところではA案、B案という2つの案があって、法で縛ってJC主導でやるべきだという案と、あるいは統括3団体に任せるべきだということで、境田さんの方からもあったように、ほとんどの方はJSCが主導で、法でとまで言いませんけれども、やるべきだというA案というかB案というかですけれども、その方が主導で、ほとんど今の形を賛同する人は少なかったように記憶しています。
ただし、私自身は、この3団体は非常に歴史があって、各加盟団体のことをよくお分かりになっているので、その中でスポーツ界である、先ほどから出ている自主自立、自立、自立という言葉であるのがガバナンスコードに合っているのだろうということで、これを推進してきました。
当時、PTの中で川合参事官がガバナンスコードの御説明を頂いているときに、非常にこちらをちらちら見ながら、何となくガバナンスコードを推進したいのだなという雰囲気は感じたのですけれども、当時は緊急提言には正直合わないものだろうと思っていたのです。ガバナンスコードというのはやはり時間がかかるのです。きょう、NPBから出ていた結語のところの最後のあたりのくだりを読んでも、これ、このままガバナンスコードの、我々のスタンスと一緒なのですね。我々、やはりコンプライ・アンド・エクスプレインは自主的にやってください、そういうものだよというふうに伝えているつもりなのだけれども、やはりまだまだそこまで認識がいかないというのが現実で、スポーツ界には非常に合うガバナンスコードなのですけれども、なかなかそれに、我々の方の力が足りないのかもしれないので、このガバナンスコードに関しては、やはりこれからも継続的に皆さんの力を借りながら啓蒙していく必要があるのかなと。
あと、個別的にお話しすると、統括3団体の中では、JOCに関しては非常に世の中の皆さんが、NFと言えば、多分、JOCの団体だと思うのですけれども、JOCの方は、やはりその中でもかなり幅があるので、非常に中央値を考えながら動かなきゃいけない部分もあるので、上と下でかなりバランスがあるので非常に苦労されるということがあるのと、JSPOに関しては、先ほどからずっと出ているように都道府県の問題があるし、JPSAに関しては、非常に組織が複雑で、一般の方もなかなかJPCの内部組織であることを理解している方もそんなに多くないし、デフリンピックやスペシャルオリンピックスの問題もあって、非常に中が、1回、聞いただけではなかなか分からないので、これは我々の責任でもあるのかもしれないですけれども、もう少しやはり議論の前提になるところなので、しっかり理解して議論に臨むべきだったのかなと思っています。
特にこの参考資料の1という、頂いた、さっきからこの図が、やはりこれが、この参考資料でなくなることが大切で、やはり我々が、誰が見てもこのスポーツ界はこういうふうになっているのだということが理解できることがこれから求められていて、なお言えば、この統括3団体のほかに、大学スポーツと日本プロスポーツ協会がオレンジ色になってほしいのですよね。
やはりUNIVASは、今、議論されています。先ほど私、質問しましたけれども、やはり議論されているのですが、まだまだ途上のところなのかなと思っていますし、日本プロスポーツ協会においては、いや、加盟ではないというふうに、横に並んでいるという話の状況になっているので、このあたりも含めてスポーツ団体を含めて議論できるようになる必要があるのかなと思っています。
まだまだ非常にこのスポーツ界の中で、非常にまだ各団体ごとの歴史があって、なかなか整理できない部分もあるかもしれないですけれども、私自身もできるだけいろいろなところでこのガバナンスコードをよりいいものにしていくように頑張っていきたいと思います。
本日はありがとうございました。

【栗山専門委員】
委員の栗山です。皆様、いろいろありがとうございました。
このガバナンスコードを導入して、まさにこの後が大切ということで、もう皆様がおっしゃられているとおりなのかなというふうに思います。ガバナンスコードを導入するということは、何もないスポーツという池に大きい石を投げ込むようなもので、これから、波が立ってくる。まさにその波を自分たちの団体のために活用、それがチャンスだというふうに思えるかどうか、実際にそれをやるかどうかというのは、NFだったり、一般スポーツ団体だったり、あとは統括団体、スポーツ庁様もそうだと思いますけれども、それぞれが何とかその波立っている中で、自分たちの団体をどんどん自立できる団体に高めていこうという動きをしていっていただいて、10年、20年後に、あのとき、ガバナンスコードを導入してよかったなというふうに思えるように皆様がこれからやっていくということが何より重要なのかなというふうに思っております。
そういったところで、また引き続きお役に立てることがあれば是非自分も貢献したいなと思いますけれども、これからまさにこのガバナンスコードを活用していく場面、そこが本当に大切な部分ですので、これからも皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

【友添部会長】
ありがとうございました。
私も、いいものができたと思っています。本当に皆さん、御協力ありがとうございました。特に事務局の川合さんと柿澤さんには本当にお世話になりました。非常に濃密な時間を過ごさせていただきました。境田先生とも本当に濃密な時間でした。楽しかったです。非常にいい勉強にもなりました。あとは、これに魂が入ることを望むということで、見守っていく立場にこれから移っていくわけですけれども、自分たちの子供のように育てていきたいというように思います。どうぞよろしくお願いします。
それでは、鈴木長官、最後に一言を。

【鈴木スポーツ庁長官】
皆さん、活発な御意見を、今回で第8回になりますけれども、本当にありがとうございました。毎回、いろいろな刺激的な意見ですとか、もう本当にためになるお話を頂きまして、本当にスポーツ界は広いなと。いろいろなパターンがありますし、なかなか一くくりにできないと、逆に言うとスポーツ界の社会へのコミット、非常に大きいものがあるということを感じさせました。
本当に我々の、今回の場合は国が悪役みたいな形になったりもしたい部分もありますけれども、本当に本来はやはりそれぞれの組織が自発的に、全てうまくいっていればいいのですけれども、なかなか本当に難しい団体もある。国がまたこれ、やり過ぎると、国の関与、また強いとか、モスクワの反省を忘れたのかとかいろいろ言われまして、本当にスポーツ庁の我々は難しい立ち位置ながら、皆さんの御協力を頂きながら何とかここまで来れたのかなというふうに思っています。本当に、友添部会長、境田部会長代理をはじめ、委員の皆様に感謝を申し上げたいと思っています。
これから、本当に、これ、1回、コードを実効性のあるものにしなくてはいけないか。国がやらなきゃいけない部分もありますし、当然、自発的に組織の皆さんがやらなきゃいけない部分もある。結局、私が感じたのは、国も、そういう民間の団体も一緒にこのガバナンスを高めていく、スポーツの価値を高めていく、これ、一緒になってやらなきゃいけないということだろうというふうに思っています。今後とも、委員の皆様から御意見を賜りながら、しっかりこれを実効性のあるものにして、きれいなスポーツ界にしていく、これが大事なことだろうと思っています。
きょう、吉本の話も出ましたけれども、スポーツ界だけが目立って悪いことがわあわあというのがありましたけれども、いろいろな業界で不正とか、データの改ざんとか、いろいろなことがありましたけれども、日本全体をスポーツ界がリードしてクリーンな方向に持っていく、これこそがまさにこのスポーツ界の期待とともにあらわれて、求められていることなのだろうと思っています。皆さんとともにさらに前に進めていきたいと思っています。今後とも御協力、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

【友添部会長】
ありがとうございました。
理事任期のところで長官が、早い段階でこのコードについて信念を披露していただいたことが非常にこれの後押しになったという、今でもこれ、言葉に言い尽くせないぐらいありがたいタイミングでのありがたい言葉だったというふうに、今、思い出していたところでもあります。
それでは、事務局の方から今後のスケジュール、よろしくお願いします。

【川合参事官】
一般スポーツ団体向けのガバナンスコード案につきましては、部会長と御相談しながら必要な修正を行った上で、今後、開催予定のスポーツ審議会総会で御審議いただくことといたします。
スポーツ庁といたしましては、今後、中央競技団体向けの説明会の開催を予定しておりまして、ガバナンスコードの周知を図るとともに、統括団体が策定する予定の適合性審査にかかる審査基準、それに必要な助言などの協力を行ってまいりたいと思っております。
また、前回の会合で御説明いたしましたJSCのスポーツ団体ガバナンスプラットフォーム、これ、仮称ですけれども、その整備に向けた予算要求にも努めてまいりたいと考えております。
委員の皆様におかれましては、ガバナンスコードの普及等に向けて引き続きお世話になることもあるかと存じます。引き続き御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。以上でございます。

【友添部会長】
ありがとうございます。
きょうは散会ではなくて閉会とします。ありがとうございました。お世話になりました。ありがとうございました。

―― 了 ――
 

(スポーツ庁参事官(民間スポーツ担当))