スポーツ審議会スポーツ国際戦略部会(第6回) 議事録

1.日時

平成30年6月27日(水曜日)10時~12時

2.場所

科学技術・学術政策研究所  大会議室(文部科学省16階)

3.議題

  1. スポーツ国際戦略について(答申)(案)
  2. その他

4.議事録

【田邉部会長】  皆さん、おはようございます。ただいまから第6回スポーツ審議会スポーツ国際戦略部会を開催いたします。皆様、大変お忙しい中、御出席いただき、ありがとうございます。
 本日は、報道関係者より会議全体についてカメラ撮影を行いたい旨の申出があり、許可いたしますので、御承知おきください。
 それでは、まず事務局から本日の配付資料の確認をお願いいたします。
【今泉国際課長】  それでは、議事次第に従いまして配付資料の確認をさせていただきたいと思います。
 まず資料1といたしまして、スポーツ国際戦略の答申の(案)ということで、溶け込み版のものを用意しております。資料2といたしまして、前回の会議において御指摘いただいたこと、また前回の会議から修正している点についてコメントを付けたものが資料2でございます。資料3といたしまして、スポーツ国際戦略に関するパワーポイントのイメージ図を付けさせていただいております。そのほか参考資料1といたしまして、スポーツSDGsに関するイニシアティブに関するもの、参考資料2といたしまして、スポーツ庁、経済産業省、JETRO、JSCの4者の連携のイメージ、参考資料3といたしまして、本部会の委員名簿、参考資料4といたしまして、今後の部会のスケジュール、参考資料5といたしまして、最近の政府の骨太方針、成長戦略等に関するスポーツに関する規定の集めたもの、参考資料6といたしまして、先日成立いたしましたドーピング防止推進法案に関するもの、参考資料7といたしまして、先日6月15日に出されましたスポーツ庁長官のスポーツのインテグリティ確保に向けたメッセージ、以上を付けさせていただいているところでございます。過不足等ございませんでしょうか。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 今回、秋元委員、長ケ原委員、前原委員、安岡委員、山下委員、来田委員は御欠席です。
 なお、本日は今里スポーツ庁次長は公務のため途中退席される旨となっております。
 スポーツ国際戦略部会は今回が最後の開催になりますので、答申に向け、是非活発な御議論をお願いいたします。
 まずは事務局から御説明をお願いいたします。
【今泉国際課長】  ありがとうございます。まず本題の御議論に移る前に、幾つか情報共有させていただきたい点がございます。
 まず1点目でございます。参考資料5を御覧いただけますでしょうか。これは先ほど申しました政府の骨太方針、あと成長戦略等の政策文書についてでございます。また、この中でスポーツ関係の記載が盛り込まれておりまして、特に本部会に関することであると、4ページ目でございますけれども、4ページの上段の方にマル3としてスポーツの海外展開の促進と書いてございます。その中で「スポーツ国際戦略」を本年夏頃に策定して、我が国の強みを生かしたスポーツコンテンツの海外展開を促進すると。そのためスポーツ庁、先ほどの4者連携を含めて支援活動を行っていくという旨の記載が成長戦略の中に入れられているところでございます。
 2点目でございます。参考資料7を御覧いただけますでしょうか。これは昨今スポーツ界における、例えばドーピング違反の件、又はパワハラの件、さらには暴力事件の件、こういう事案を含めまして、スポーツにおけるインテグリティの確保を果たすために、長官から6月15日付けで、この資料のような形でメッセージを発出させていただいているところでございます。
 続きまして参考資料6を御覧いただけますでしょうか。参考資料6といたしまして、これは6月20日に公示されましたドーピング防止推進法に関するものでございます。これは我が国初のアンチ・ドーピングに関する法律でございまして、これを今国会において、議員立法で成立していただくことになりました。これを含めて、今後オリ・パラ大会に向けてドーピング防止活動を我が国の中で総合的かつ計画的に推進するべく規定されているところでございます。
 参考情報については以上でございます。
 それでは本題に移りまして、資料2を御覧いただけますでしょうか。ただいまからスポーツ国際戦略に関する答申(案)について、参考資料2を基に説明させていただきたいと思います。
 まず、前回からの主な変更点について説明させていただきたいと思います。
 1ページ目、「はじめに」という形で、これまでの本部会での検討、あと、この検討に至る経緯をまとめさせていただいているところでございます。
 その次に、1ポツの「スポーツ国際戦略」を策定する意義のところでございます。前回までのものですと、冒頭に、このスポーツ基本計画に基づくものであるけれども、スポーツはあくまでも主役は国民であって、実際に、そのスポーツを提供するスポーツ団体が主役であるという旨を、まず掲げさせていただいたところですが、そうすると、その国際戦略を策定する意義の部分で焦点がぼけるということもございまして、まず国際戦略を策定する意義は何のためなのかというのをつないだ上で、ただ、この国際戦略はスポーツ基本計画に基づく、スポーツの主役は国民であるということも併せて留意するというような形に順番を入れ替えさせていただいたところでございます。
 次の変更点でございますが、3ページ目でございます。2ポツの国際戦略の主なビジョンのところでございます。
 修正箇所といたしましては、第2期スポーツ基本計画の中で掲げられている、スポーツを通じて「世界とつながる」というコンセプトで、そこの場面で「多様性を尊重する社会」とか、「持続可能で逆境に強い社会」、あと「クリーンでフェアな社会」の実現が提示されております。
 今回のスポーツ国際戦略のビジョンとしては、こういう望ましい社会の達成にスポーツの国際展開が貢献していくということを、それがビジョンですということを明確化するために、ここの部分を修正させていただいているところでございます。
 次の修正箇所は4ページ目でございます。これは4ポツのスポーツ国際戦略のミッション達成に向けた基本的な方向性の部分でございます。その中で、これは後ほど申し上げる5ポツとも関わるんですけれども、スポーツ国際展開における共通のメッセージ・スローガンの部分でございます。
 前回の御議論の中で、日本の強みは何なのかという点で、例えば、クリーンなスポーツとか、これまでの体育を中心に発展してきた日本のスポーツの成果、そこら辺のことを挙げていたところですけれども、いろいろな考えがあるというのも前回の会議で御意見として出ました。そのサポートする案も、御意見もあれば、いやいや、もう今はそういう状況じゃないだろうという御意見もありまして、その中で清水委員から、過去の取組とか成果というのではなくて、むしろ将来、このスポーツ国際戦略を通じて日本が何をしたいのかという観点で整理したらどうかというアイデアがありまして、それを使わせていただいて、このメッセージ・スローガンのところについては、今後日本が打ち出したいメッセージを特定化を行うという形で修正させていただいているところでございます。
 続きまして、次の修正箇所でございますが、6ページ目でございます。5ポツの具体的な施策に関する提言の部分でございます。ここの部分について、前回の会議での資料では、具体的な方策を実施する際の工夫、取組という形で書かせていただいていたところでございます。
 ただ、実際のこれまでの御議論をまとめたところ、むしろ実態からすると、施策に関する御提言とまとめた方が、より合うだろうということで、施策に関する提言と題名を変えさせていただいたところでございます。
 共通のメッセージ等の部分でございます。ここの部分では、前回会議では、一番最初に行動計画の話を入れさせていただいたところでございますけれども、その行動計画の話と別立てで、ターゲットの特定化の項目を1項目立てたんですが、行動計画と非常に密接に関係するものでございますので、ここの行動計画の中でまとめて何をターゲットとするのか、そこを合わさせて、合体させていただきました。
 また、このターゲットの考え方については、決して、そのターゲットから漏れる地域を否定するものではなくて、そういう他地域の取組も引き続き行っていくという話について、そこを明確化すべきというコメントが篠原委員からございましたので、こういう形で書かさせていただいたところでございます。
 あと全体の構成として、5ポツの部分については、4ポツで掲げられました基本的な方向性の5つの項目に合致する形で整理させていただいたところでございます。また各項目については、大きな方向性とともに具体的な施策の提言という形でまとめさせていただいているところでございます。
 次の修正箇所といたしましては、7ページ目でございます。ここは比較的各論的な部分でございますけれども、ターゲットの部分でございます。例えば草の根スポーツ交流と書いた部分については、田邉部会長から学校スポーツ交流を含むことを明記するべきではないかという御意見がありましたので、そうさせていただきました。
 またスポーツを通じた開発の部分について申し上げると、アフリカ地域をターゲットにすべきではなかという鈴木委員からの御意見もありましたので、それを入れさせていただいたところでございます。
 あとオリパラレガシーのところで、実はカナダを前回までは入れていなかったんですが、大日方委員から、夏季大会と冬季大会のバランスをとるべきではないかということで、カナダを入れさせていただいているところでございます。
 その次の修正点といたしましては、これは先ほど申し上げた点と同じでございます。日本が持っている強みというところではなくて、日本がこれから何をしたいのかというメッセージとして、共通のメッセージ・スローガンを設定すべきという形に修正させていただいているところでございます。
 次の修正箇所は8ページ目でございます。ここは国際競技大会の戦略的を招致・開催支援のところでございまして、ここは前回会議で非常に大きく御意見が出たところでございます。
 例えば、大日方委員、大塚委員、篠原委員から、前回までは総合大会を基本的に視野に置いた形の書きぶりだったんですけれども、そうではなくて単一競技もあるだろうし、テーマ別でMICEを考えていくこともあるんじゃないか、そういうこともありました。それなので、またもう一つ出た意見としては、きちんと国際スポーツイベントカレンダーを作成して、それを関係機関で共有して戦略を練るべきじゃないかということもコメントとしてございました。ですので、ここの部分の書きぶりとしては、総合的な国際競技大会のみならず、競技別、テーマ別の幅広いスポーツMICEの招致・開催支援という形で書かさせていただきました。
 それに関して、国際交流状況調査というものがありますので、そういう中で国際スポーツイベントの情報を整理して、関係機関で共有して、その上で何を招致を行うべきか、目標とするのか、そういうことを考えるべきというような書きぶりに修正させていただいたところでございます。
 次の修正点は9ページ目でございます。9ページ目のところは、これはIF役員の拡充の部分でございました。ここの部分で斎藤委員から、単に役員数のみだけではなくて、再選支援とか上級役職、例えば会長、副会長への昇任支援、こういうものも必要だし、また後継者育成のこともきちんと明示すべきということもございまして、そういう書きぶりに修正させていただきました。
 またその一方、前回の資料では、IF役員の就任に関するマニュアルの作成というものも入れさせていただいていたところですが、安岡委員から、団体によってルールが異なるし、また一概的なマニュアルの適用は難しいので、むしろグッド・プラクティスを共有することに限るんじゃないかという御意見がありまして、実は、そこの部分は削除させていただいて、相談活動の中で読み込めるような形にしてございます。
 さらに、御意見の中で、大日方委員、宮嶋委員から、実際に現在役員になっている方々からヒアリングを行って、そうすることの中で、どういう人材を輩出するべきなのかということが見えてくるんじゃないか。そういうものを踏まえた上で、IFのニーズもあるから、それをマッチングした方がいいのではないかという御意見もございましたので、それも、この相談活動という形で書かせていただいたところでございます。
 またIOCの派遣、役職については、斎藤委員から、役員もさることながら、各委員会レベルの派遣も対象とすべきということがございまして、ここの部分を役員及びスタッフのポスト獲得という形に整理させていただいたところでございます。
 続きまして、ネットワークの部分についてでございます。前回の会議においては、別途一項目、ネットワークに関して立てたところでございますけれども、関係者との協働という観点で1つになることから、統合させていただいているところでございます。
 次の修正点は10ページ目でございます。まず、これは各論に近い部分ではございますけれども、JICAさんとの連携に関して、前回は国レベルのボランティアのOG・OBとの連携のことを書かせていただいたところでございますが、それ以外に職種や競技ごとの同窓会も存在するという形でございましたので、そういう形で書かせていただきました。
 また安岡委員から、IPCのアギトス財団との連携が考えられるということもありまして、それを加えさせていただいたところでございます。
 また民間活力との連携の部分については、前回の会議で篠原委員から、スポーツ団体と企業をつなぐマッチングの仕組みがあるといいんじゃないかという御意見がございました。また斎藤委員から、東京大会のレガシーとして、スポンサー企業の活力を生かしてプログラムを実施できるような仕組みがあればいいのではないか。また和久委員から、SDGsの内容と合致するようなマーケティング改革ができるような新たなプラットフォームを作る必要があるんじゃないか。こういう意見が出たところでございます。
 それを踏まえまして、スポーツ庁の方で参考資料1のような形で、まだこれは作成中でございますので、変更の余地は多々ございますけれども、スポーツを通じた社会貢献、これを国際的文脈に照らして、国連のSDGsへのスポーツの貢献という形で整理いたしました。そういうスポーツSDGs、これを進めるムーブメントとして、こういう「スポーツSDGs」イニシアティブというものを進めることを考えているところでございます。
 ターゲットイヤーを、このスポーツ国際戦略と同じく2030年に設定いたしまして、めどとして本年10月の「スポーツ週間」のときに鈴木長官から発表してもらうべく、これから制度の詳細や、あと根回し等を行っていく予定でございます。
 こういうものを、前回の会議を踏まえまして考えているところでございます。
 続きまして、次の修正箇所としては(7)、スポーツの成長産業化への貢献の部分でございます。前回の会議で野口委員からスポーツ庁、経産省、JETROさん、JSCさん、4者連携の効果、それを具体的に記載すべきではないかというキテイがありましたので、ここの部分を修正させていただきました。
 また、この4者連携のイメージでございますが、参考資料2を御覧いただけますでしょうか。スポーツ庁、経済産業省、JETROさん、JSCさん、それぞれ強みを持っております。またネットワークも持っております。そのそれぞれの強みとネットワークを持ち寄りながら情報収集を行って、その情報収集したものをJETROさんの各地方事務所を通じて、国内のスポーツ産業に情報提供して、そして、その情報提供する活動の中から海外進出を狙っている企業さんを発掘し、それをJETROさんの持っていらっしゃる海外広報展を通じて海外での紹介活動を行い、そこの場で商談会を設けて、日本企業に関心のある現地の企業とのマッチングを、商談会を開催する。そして、実際に相談が成立して海外展開を行っていく、その海外展開の支援を行って、その支援の成果が、また一つのモデルとなって、次につながっていく。こういう形で4者連携を回していくというイメージで考えているところでございます。
 次の修正点でございます。11ページ目でございますが、地域振興への貢献の部分でございます。前回の会議で山下委員から、スポーツ・ツーリズムの概念を広く捉えてもいいんじゃないかという御指摘ありまして、ここの部分を加えさせていただいたところでございます。
 また人材育成のところで清水委員から、前回、スポーツに関する知識やマネジメントのことも書いていたんですが。ごめんさい、医学的知識のことを書いていたんですが、マネジメント能力の習得のことも書くべきではないかということもありまして、修正させていただきました。
 次は最後の修正点でございますが、12ページ目でございます。スポーツのイベントカレンダーのことについてでございまして、ここの部分は大日方委員から、イベントカレンダーについては、いろいろなテーマによって、もっと可視化すべきではないかという御指摘ありました。そこの部分を修正させていただいたところでございます。
 以上が主な修正箇所でございます。以上、よろしくお願いいたします。
【田邉部会長】  ありがとうございました。それでは、よろしくお願いいたします。
 今回も5ポツの具体的な施策に関する提言を中心に御議論いただきたいと思いますが、今回が最後の部会になりますので、「はじめに」から4ポツまでで御意見がある方は適宜御発言をお願いいたします。まず「はじめに」から4ポツまでですが、一度目を通していただいて、御意見がある場合は、この後でも構いませんので、適宜御発言をお願いしたいと思います。
 それでは、まずは5の(1)及び(2)から順に議論していきたいと思います。各項目につき約10分から15分程度で議論していきたいと思います。1及び2について御意見ある方はいらっしゃいますでしょうか。挙手でお願いいたします。5ポツの(1)、(2)です。じゃあ和久委員、お願いいたします。
【和久委員】  ありがとうございます。(1)のターゲットのところなんですけれども、スポーツ・インテグリティに関しては、オーストラリアもかなり積極的に、先進的に取り組んでいますので、ハイパフォーマンス、スポーツのインテグリティの確保に関する取組ということであれば、オーストラリアも入れてもいいかなと思います。
 あと草の根スポーツに関しては、やっぱり欧州を外すことはできないだろうと。特にスポーツの実施率で言うと、北欧諸国がかなり高いので、グッド・プラクティスの情報共有という意味では、欧州、特に北欧の取組は重要になる。
 オのオリパラレガシーの継承のところなんですけれども、ここは範囲をどこまでするのかというのが、ちょっと議論というか、検討が必要かなと。つまり、バルセロナオリンピックなんかは、相当レガシーとしては、かなりいい参考事例なんですけれども、スペインは、ここには入っていないですよね。最近の中でのベスト・プラクティスという形にするのか、遡っていくのかというところが、どうするのかなというところです。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ鈴木委員、篠原委員とお願いいたします。
【鈴木委員】  ありがとうございます。5の(1)の、このターゲットのところ、プライオリティのメーンどころですが、私のコメントを入れていただきまして大変ありがたいんですが、エです。スポーツを通じた開発に関する取組。ASEAN諸国及び南東のアフリカ諸国とあるんです。これ南東と特定された理由がおありになるのかなというのがちょっとありまして。
 というのは、来年、TICAD、東京アフリカ開発会議が第7回が横浜で行われていまして、そのときに、これを外務省さんとまさに進めていらっしゃいますけれども、アフリカといったときに全アフリカを、一応ターゲットとしてアフリカ大陸を対象としておりまして、ここで言う南東という何か区切られた理由があるのか。例えばセネガルは西アフリカでございますし、スーダンも南東アフリカというふうに、ぎりぎり入るかなというところあります。南スーダンですね。
 もう少し、こうしたスポーツを通じた開発といった形でいるのであれば、むしろ南東を取って、ASEAN諸国及びアフリカ諸国とした方が、イメージとしては、次のTICADに向けても、あるいSDGsの達成というところにつながっていくのかなと考えます。
 以上です。
【田邉部会長】  じゃあ篠原委員、お願いします。
【篠原委員】  同じターゲット国のところなんですけれども。これは補足なりで、例えば、なぜこういうターゲットにしたのかというところが、ここにおられるメンバーの方は非常に分かると思うんですけれども、一般の方が見たときになかなか分からないというのがちょっとあると思います。なので、例えば補足資料あたりで、なぜこういう国。大臣会合とか、いろいろな受け、ニーズがあるというような状況から、こういうところが選ばれているんだろうと思うんですけれども、それがあると、例えばいろいろな方が見たときに、ああ、こういうきっかけで、ここが挙がっているのであれば、こういう取組、関わり方できよねといったようなところにもつながってくるのかなと思いましたので、その辺も入れると非常に分かりやすくなるんじゃないかなと思いました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか、御意見等ございますでしょうか。はい、お願いいたします。
【原田委員】  ちょっと(8)まず飛びますが、11ページになりますけれども。スポーツ・ツーリズムの間にスポーツ、ポツ、ツーリズムと入っているんですが、これはポツを取っていただいて、スポーツツーリズムと訂正いただいた方がいいのかなと思います。ほとんどの場面でポツは取られています。よろしくお願いします。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
【大日方委員】  よろしいですか。
【田邉部会長】  はい。じゃあ大日方委員、お願いいたします。
【大日方委員】  先ほどの篠原委員の御意見のところに関わるところなんですけれども。ちょっと私も今ここで読みながら「うん?」と言ったんですが、このアからオの部分で挙げられた国と、じゃあ今後、具体的に何をこうしていくのかというようなところは少し、名前を挙げることによって何がどうなるのかというところが、これを読んでいても、ちょっと分かりにくいかなと思っていまして。名前を挙げ始めると、いろいろとそれぞれ、この国についての取組について調べてみたりであるとか、あるいはこういったものがきっと役に立つだろうという裏側はいろいろあると思うのですけれども、少し明らかにできるといいのかなと思いました。
 やや、特に、例えばアのところとかは、インテグリティの確保に関する取組ということで大変漠然と、そういう意味ではしていますし、対象国も欧州諸国というような、大分広いなというような印象もありますので、もう少し、例えば、ここがターゲット、この理由でターゲットみたいな形で入れられるといいのかなとも感じました。
 その上で、ちょっと私が、何度か申し上げているかもしれないですが、注目している国の一つは、オランダなのですね。特にスポーツを通じたインクルージョンという取組を積極的にやっている国の中で、なかなか日本は、そこの部分が進んでいないところもあるやに聞いていますし、JSCさんも連携協定を結んでいるというところなので。例えば、そういった国も、欧州というと入るのかな、でもインテグリティだしなみたいなような感じになると思いますので、何かを、ここのあたりのこれが優れているからこれみたいな形でターゲットをしていくと、オリパラレガシーの継承も含めて、少し分類もできるのではないかなと。そういった書きぶりに少し。大きな改変になってしまうかもしれませんが、アからオのところ、組み替えるというような形ではいかがかなと提案させていただきます。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか、何かございますか。
【今泉国際課長】  失礼します。
【田邉部会長】  お願いいたします。
【今泉国際課長】  ありがとうございます。大日方委員、篠原委員から頂いた意見について、実際に事務局の方では腹案としては具体的なものはございます。
 例えばハイパフォーマンス。ハイパフォーマンスそのものはいろいろとあり得ると思うんですけれども、インテグリティのところでは、例えば欧州評議会あたりだと、不正防止とかアンチ・ドーピングに関して独特な国際規約を持っていて、それが実は世界のインテグリティ関係ではリードしているものがありますので、そことの連携をイメージしていました。
 あと、ASEANとか中韓の方は、これはそういう大臣会合の枠組みありまして、その枠組みの中で、特にアンチ・ドーピングですけれども、連携を進めていこうという話は具体的にございますので、その観点で実は入れさせていただいているところでございます。
 草の根交流のところは、先ほど和久委員からのお話もあったんですけれども、ここでイメージしていたのは、政府全体の外交の観点で、特に外交的に重点かなと思われるところを挙げさせていただいていて、実はそこの部分については、これまでも、例えばサウジでも日・サウジ・ビジョンとか、またインド、ロシア、あと中国、韓国についても、それぞれ首脳同士の会談の中で、こういうスポーツ交流のことが掲げられて、実際にそれが動いているものもありますので、そんな形で、実はここの草の根交流の部分はターゲット書かせていただいて、また背景としても、その具体的な活動を持っているところでございます。
 スポーツの成長産業化に関する部分についても、これも実は大臣会合の枠組みが中韓、日・ASEANの枠組みであって、そこの部分で、やはりスポーツの産業化のことは成果文書の中に掲げられておりますので、そこを通じた取組を考えているところです。
 実は開発の部分については、ASEANについてはあったんですが、アフリカについてはなかったんですけれども、前回の鈴木委員からのお話で、先ほどのお話で、TICADを踏まえてどう取り組んでいくのか、そこの部分は確かにあると思うので、恐らくそういうことが具体化の中で入ってくるのかなと考えている次第です。
 オリパラレガシーについては、先ほどの和久委員のお話のとおりで、これ、どこまで追求するのかというのは正直あるんですけれども、前後の最近のところで今後の近い未来に絞らせていただいた方がいいのかなと思って、こう整理させていただいたところでございます。
 先ほど、これも書いてあるとおりでございますけれども、決してそれから漏れる。例えば先ほどバルセロナの例がおっしゃっていらっしゃいましけれども、漏れるからといって、それを否定するわけでは当然ございませんで、それを参考にしていくものもありますが、ただ近いところをターゲットに絞らせていただいたという次第でございます。
【田邉部会長】  ありがとうございました。お願いします。
【片元外務省人物交流室首席事務官】  外務省でございますが、オブザーバーとして出席させていただいておりますが、発言をお許しいただきまして、御参考までに申し上げたいと存じます。
 施策の対象ごとにパートナーの国、地域が具体的に定められておりますが、これらの国というのは中央省庁の一つとして、外務省として、在外公館を含めまして、戦略的な連携を行っていく上に際しまして、二国間関係等の外交上の観点からの交流が必要な場合もあり得るかと思っております。
 パートナー地域又はパートナー国における具体的な施策というのは、スポーツ国際戦略が作成された後に策定される行動計画において決められると思っておりますが、関係機関の戦略的な連携のために事前に関係機関と協議されるのは有意義かと思っております。
 そのようにして、在外公館を抱える外務省とも各国、地域における取り進め方につきまして御相談させていただければと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上、オブザーバーとしての御参考までに申し上げました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか何かございますでしょうか。じゃあ篠原委員、お願いいたします。
【篠原委員】  今、課長の方で説明いただいたんですけれども、やはり、これを選んだ理由というのは対外的に説明をする説明責任は当然あると思いますので、何らかの形で、今説明いただいたようなことが分かるような場面、補足でもよろしいんですが、あったらよろしいかなというのが1つと、時間的には既に最終な完成版ということではあろうかと思うんですけれども、逆に、この一覧表みたいなところに、各委員のいろいろな見識ある皆さんの方からいろいろな意見を頂いた上で、追加する国が必要なのか、そういったところも併せた上で最終的に、この線で、この国を絞るというスタンスですかね、そういうところも必要なのかなと、今説明を聞きながら思った次第です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ清水委員、お願いいたします。
【清水委員】  今回のこの答申については、全体的にはSDGsに向かって、日本の良さを基に、スポーツが持っている世界とつながる、クリーンでフェアであるとか、持続可能性であるとか、多様性の尊重というのを基に作ってきているわけですよね。
 それで、この5ポツの具体的な施策というところが、やはり非常に重要で、この施策において支援をするとか、あるいは協力した形で、日本がそこから情報を得ていくパートナーとして考えるというところが各国、この国に当たると思うので。この5の具体的な施策というところに沿った形で、このアからオが表されているんだというところで書かれている、この書きぶりにしていて、していくような形が必要だと思うんですね。
 そういうことと、あともう一つは、やっぱり国民にどう説明するかといったときに、なぜ今、スポーツ国際戦略のこういう形のものをまとめて出すのかという全体の捉え方と、それで各ポイントポイントで分かりやすさを示していくというところが重要ではないかなと思います。
 だから、あとはアからオについては、この具体的施策との関係性の中で説明するという観点は必要ではないかなと思いました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
【大塚委員】  6ページ目のこの具体的な施策の提言のマル2のところに、もし加えられたら加えていただきたいんですけれども。このように具体的な国別の名前はアからオまで出てきて、前回申し上げれば良かったんですけれども、実は日本オリンピック委員会の方で、NOC間のパートナー国の契約、MOU契約をしているところが28か国ぐらい、たしかあります。これが2020に向かって非常に増えてきておりますので、このJOCのパートナー国、こことの連携。
 パートナー国との連携が必要じゃないかということが1つと、ホストタウン構想の方で大分、各自治体が提供している国が広がってきておりますので、そういったところも意識していかなきゃいけないかなと。
 さらにNFですね。中央競技団体と、いろいろな国の競技団体が結び付き始めています。ここもいろいろなMOU、非常に数多く結び始めています。
 そういったものもを連携、情報共有した上で、このアからオの選定の国々との関係をうまく構築していければと思いますので、是非JOC及びホストタウン及び競技団体との連携というのを1項目必要じゃないかなと考えております。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか。じゃあ宮嶋委員、お願いいたします。
【宮嶋委員】  今の具体的な施策の提言の中のイの草の根スポーツ交流の。ごめんなさい、その下でした。スポーツを通じた開発に関する取組。ごめんなさい、失礼しました。
 それぞれ国がここに書いてあるんですけれども、草の根スポーツのところに、インドであるとか、サウジアラビアとか。これ、先ほど課長の御説明の中に、政府の外交的ビジョンに基づいたものとして、こういった名前を書いたとあるんですけれども、実は、それぞれの国で、インドとかサウジアラビアというのは、スポーツにおいても男女の性差において扱いが非常に異なる国がありますよね。
 ですから、これは多分マル3の、スポーツ庁はスポーツ戦略が策定された後、直ちに行動計画を策定することと書いてあるんですけれども、このところに、その相手国の情勢に鑑みとか、そういうことをきちっと書いておいたりしないと、こういうもので、じゃあインドとかサウジ、いいのねといって、何か、さっと早走りしてしまう人たちがいてもいけないので、やっぱりその国の事情というのが、全く男女の性差イーブンではないので、そういうことも考慮して何か文章を書いていただくといいかなと思います。
 すいません、ちょっと最初混乱して失礼しました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか何かございますでしょうか。
 では、次の方に移りたいと思いますけれども、(1)、(2)でも、途中で気が付いた場合、御発言いただいて結構です。
 では次、5ポツの(3)、(4)でお願いしたいと思います。じゃあ大日方委員、お願いいたします。
【大日方委員】  ちょっと、ここがどうしてもずっと気になっておりまして、(3)のところから行きたいと思うんですが、国際競技大会及び国際会議の戦略的な招致・開催支援というところです。
 まず全体として、このスポーツMICE、すなわちスポーツに関する国際競技大会や国際会議等という、スポーツMICEとはというところで、すなわちという言葉で言い換えているかと思うんですが、改めてMICEとはという下の注釈を見ると、これ果たしてスポーツに関する国際競技大会を含んじゃって大丈夫なのかと。これで間違いないですかね。国際競技大会もスポーツMICEという言葉で入れてしまってよろしいですか。
 MICEとはと書いてあると、国際界とか展示、イベント。イベントと入るのかなとも思うんですけれども。ちょっと私が不勉強なのかもしれないですけれども、大丈夫なんでしょうか。これでよろしいですか。
【原田委員】  じゃあ、それに関して。イベント・オア・エキシビジョン、イベントとありますけれども、この中にスポーツイベントが間違いなく入りますので。
【大日方委員】  コンペティションも入るということで良いと。
【原田委員】  もちろんです。全てのスポーツ関連イベントは、この中に入ると理解していただいていいと思います。
【大日方委員】  すいません、ありがとうございます。
 その上でなんですが、これを見ていくと、どうしてもスポーツ庁がやることみたいな印象が強くて、1ページ目で「スポーツ国際戦略」を策定する意義の中で、あくまでスポーツの主役は国民であり、スポーツ団体が提供するものだと書いているんだけれども、国際招致というところになると、スポーツ庁が主導してやることみたいな形が強く、わあっと出てくるというのが少し気になっています。
 実際、スポーツの現場にいる競技団体の実情をお話しすると、やはり国際競技大会を招致してくださいと真っ先に声を掛けられるのは、特に種目別の競技団体であると、そこに声が掛かってくるわけであって、スポーツ庁には相談に行くかもしれないけれども、まず競技団体が向き合うという実情があります。
 ちょっとだけ状況をお伝えすると、例えばデフリンピックの国際招致といったものも、先日、日本障がい者スポーツ協会の中でありますとか、理事会であるとか、JPCの運営委員会の中でも、我々は目指していきますというような発言があるんですが、じゃあ、どういう準備が、この国際競技大会をするのに必要なのか、何をするのか、国とどういうステップで話をしていったらいいのかといったことについて、全くそういう意味では競技団体側は情報を持たないまま、ただ、やりますと、一方的に話をしてきてしまったかどうか、ちょっとあれなんですが、言ってしまうというような。これは少し、逆に言うと、日本にとってはリスクなのではないかなと思っています。
 これはデフリンピックに限らず、私は、種目別の競技団体等にも行われている一般的なことですので、こういった実情を踏まえると少し、もう一つ加える形になるのかもしれないんですが、NFが国際大会を開催するときに必要な準備といったようなものはどういうものがあるのか、どういうふうに考えていかなければいけないのかといったような、ある種のガイドラインみたいなものを。ガイドラインって、決まりというよりは、こういう考え方がありますよというような、準備が必要だよということをするようなものを策定することをした方がいいのかなとか、あるいは、何かしたいと思ったら、例えばスポーツ庁にというのはちょっと難しいのかもしれないんですが、ここに相談してみてくださいという窓口を、例えばJSCさんに、使える助成金てありますけれども、2年ぐらい前には実質やらないと、準備をしないと、本当の意味でできないはずなので、そういった助成金の申請の準備を相談してみましょうみたいなことであるとか、あるいは、こういう過去に事例、大会が、こんなふうに各競技ごとではやっていた実績がありますといったような事例集みたいなもの、そういうものを少し積み上げて、競技団体の方に情報提供するというようなことを、ここに入れることは、今さらなんですが、できないかなという提案でございます。御検討いただければと。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ斎藤委員、お願いいたします。
【斎藤委員】  (4)についてなんですけれども、前回の発言をほぼほぼ反映していただきまして、ありがとうございました。なので、たった1つ付け加えるとしますと、この(4)の具体的な施策の提言に1から4までありまして、日本人のIF役員ポストでIOC、IPC、IFとくくられていますけれども、前回も申し上げましたとおり、やはりIOC委員に関しては性質が全く異なりますので、これをマル5として、例えばIOC委員選出の戦略を国として策定するのか、若しくは支援するのか、また数値、何人IOCを増やして、特化ターゲットイヤー、いつまでに何人みたいなことも含めて言及して、IFの役員とは分けて書いた方が、より明確になるのではないかなと思いました。
 IOCになるには4つカテゴリーがあって、その4つも全く異なる方法でなるので、その4つに関しても個別に検討して、どうやって数を増やすかということを議論しなければいけないんじゃないかなと思います。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ篠原委員、お願いいたします。
【篠原委員】  8ページの上から2行目のところ、このため、2020年東京大会のホストタウンとあるんですけれども。このホストタウンの認識を、私ちょっと違うのかもしれないんですけれども。ここで滞在都市というか、引用された理由というのが、ホストタウンは、どちらかというと自治体がいろいろな交流をメーンでやることについて国としてそれを推進する制度だったと思うんですけれども、たしか大会そのものの誘致ではなかったように自分としては思っているんですが、前段、前の文章とこの後の文章を見ると、大会誘致等、どちらかというと、そういったMICEの誘致というところの表現になっているので、このホストタウンという引用が、ちょっと私、違和感を感じたところがあったので、発言させていただきました。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 大塚委員、お願いいたします。
【大塚委員】  4の具体的な施策のマル1、国際総合競技大会の誘致のみならず、幅広く競技別大会を入れていただいて、ありがとうございます。また、国際スポーツカレンダー等々の設定、作成に関しても、ここに記載いただいております。
 しかしながら、今度、12ページの提言のマル3のところにも、同じようにイベントスケジュールの作成・共有が、こちらの方にも記載されております。これが、もし同じものであるならば、1つのものにしていただいて、総合的な国際スポーツに関するカレンダーが出来上がる方がより良いんじゃないかなと思いますので、この12ページと8ページの連動のところを御検討いただければなと思います。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか、ございますでしょうか。じゃあ原田委員、お願いいたします。
【原田委員】  先ほどの篠原委員の御発言に関連してなんですが、ホストタウンの次の展開は、まだ深くは熟考はされていないと思うんですね。ただ、とはいいつつも、この2020年のレガシーとしてのホストタウンの存在というのは非常に大きなものがあると思いますので、例えば、ここの書きぶりとして、ホストタウンの次の展開として、後で出てきますスポーツコミッションと連携して定期的にとつなげていくと、役割の分担ができるのではないかなと思いました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 宮嶋委員、お願いいたします。
【宮嶋委員】  すいません。8ページの上から6行目の具体的な施策の提言なんですけれども、ここにスポーツ庁は、日本オリンピック委員会、日本パラリンピック委員会、で日本スポーツ振興センター云々かんぬんと書いてあるんですけれども、日本パラリンピック委員会というのは基本的に日本障がい者スポーツ協会の中にある組織であって、これ、例えば日本パラリンピック協会の中にはデフの人って入っていないわけですよね。だけれども、今、デフリンピックを日本で開催できないかなとプランニングしている方たちはいらっしゃって。これ多分、日本オリンピック委員会と書いたから、ついでにこっち、オリ・パラというので、日本パラリンピック協会とお書きになったのかもしれないんだけれども、組織的には、これ、日本障がい者協会になるんじゃないのかなという気が。ですよね。日本障がい者協会になるのではないかと思います。
【田邉部会長】  ありがとうございます。
【有森委員】  すいません、1つだけ。
【田邉部会長】  有森委員。
【有森委員】  すいません、会議自体も間が空いてしまって、いろいろ、ふんふんと読んでいるんですが。
 先ほど宮嶋さんが言われたページ7についてのところの。すいません、ちょっと戻っちゃったから内容が戻ってしまうんですけれども。指定国、いろいろなタイトル、ア、イ、ウ、エ、オという中の、インドとかサウジとかの人権、女性の云々と、そういう人権とか。やはりスポーツをやるのに人権とか関わったり、女性の問題が入ってきたりとか、貧困が入ってくる。これらの情報を持っているところって国連だと思うんですね。国連との連携が何か余りにも薄く、内容が入っていないんですね。ユネスコは、また別。ユネスコでしたっけ。ユネスコであるとは思うんですが。国連の、もっとほかの、女性の人口問題を扱っているとか、子供のことを扱っているとか、UNEPとか、エンバイロンメントを扱っているとか、いろいろあるんですけれども、そこら辺の情報がきちんとないと、スポーツの現場だけでやれることって情報としては限られていて、スポーツをやるにも、その国がどういう状況なのかというのを知っている情報を持っているのは、やはり国連が大きなところとして組織があると思うので、国連との連携の部分の内容を、どこか入れる必要はあるんじゃないかなと。すいません、どこかというのは、なかなか、すぐぽんと言えないんですけれども、それをちょっと感じたので。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ鈴木委員、お願いいたします。
【鈴木委員】  ありがとうございます。私も、実は先ほど、宮嶋委員のサウジとかインドの女性の件のことを聞いて、今ふと、有森さんのお話聞いて、ちょっと見直していたんですが、はっきりと明示的にジェンダーとか人権とかいうのが書かれていないというか、記載されていないなということに気付きました。すいません、こんな段階になって申し訳ないんですが。
 世界の人権状況、ジェンダーの状況ですね。特に今、女性が輝く、活躍する社会と日本政府として言っているのもありますし、やはりジェンダー、人権といったところを意識したスポーツの国際戦略というのは。その上で国連から情報を得るとか、いろいろな情報を得るということはあると思うんですが、やはりスポーツ展開といっても、そこを全く無視するというのは非常に問題だと思います。特に国際ということになると。
 何か一番最初の段階の「はじめに」なのか、意義なのか、全体をカバーするようなところで、人権とか、ジェンダーとか、そういったことに言及して、そういうものをきちんと留意しつつとか、そういった情報を収集しつつとか、配慮しつつとか、何かそういう文言を入れると、全体カバーできるのかなと思いました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか、ございますでしょうか。じゃあ大塚委員、お願いいたします。
【大塚委員】  国際スポーツコミュニティへの積極的な参画、(4)です。ここのところで、総体的に、まず国際スポーツ関係機関への役員派遣やスタッフ派遣の促進になっているんですが、スタッフというと、オフィスに入る、事務局に入るメンバーというくくりで考えてしまうんですけれども。
 今、私、JOC、委託事業で国際人養成アカデミーをやっていますけれども、ここの狙いは、カウンシルメンバーを育てていこうと。日本で言うと専門委員会ですね。各IF、そういったところの専門委員会、委員会に入れるメンバーを育てようという目標になっておりますので、ここを、IF役員はいいとして、スタッフと限定しちゃっていいんだろうかというところがあります。むしろ、ここはカウンシルメンバーなどの養成、派遣というのに絞ってもいいんじゃないかと。ちょっとスタッフという言葉がどうかなと思いました。
 また、さっき斎藤委員からお話あったように、IOC委員とかIPC委員の派遣支援となると全く異なるものになるので、それは1項目、私も別にした方がいいんじゃないかなと思います。
 それとプラスして11ページに、スポーツ国際展開のための体制整備と人材育成とございます。こちらの提言のマル1に、またIFの役員候補となり得るNFの国際人の養成プログラムとあるんですけれども、ここと今の4のIF役員のところが、かぶっているのか、別なのかというところを明確にしておいた方がいいんじゃないかなと。
 例えば、この11ページに関しては、提言1のIF等の役員候補となり得るNFの国際人育成プログラムと、このNFまでのところを取ってしまっても。例えばビジネス界から、そういうメンバーが表れてもいいと思いますし、経済界、ビジネス界、あと学校の先生方、そういったところからもどんどん来ることを、これから日本のスポーツ界として必要とするのであれば、全く競技団体の枠は別にしたところの国際スポーツ・アカデミーという方向に持っていく考え方もあるんじゃないかな。
 一方、国際人養成アカデミーなどでやっているカウンシルメンバーとか、IF役員候補作りというのは、この9ページの2の提言の中に収められればなと。そこがうまく区分けできた方が、より幅広く国際人を作れるんじゃないかと。スクールマスターなどやりながらも、そういうところを感じるところでございます。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ宮嶋委員、お願いいたします。
【宮嶋委員】  大塚さんの今のお話で思うんですけれども、カウンシルメンバーというのは、いわゆるボードメンバーということではない。
【大塚委員】  専門委員会。
【宮嶋委員】  専門委員会。
【大塚委員】  専門委員ですね。ですから……。
【宮嶋委員】  それは役員ということではないのですか。
【大塚委員】  日本的に言うと役員かもしれませんが、僕の感覚では役員というのは理事以上ですね。
【宮嶋委員】  ああ、なるほど。それは言葉のデファインどうするかという問題だと思うんですけれども。
 私、ローザンヌに行ってよく思うのは、やはりスタッフですね。IFにいるスタッフに日本人が皆無に近いと。これは、スポーツを世界的にアプローチしていこうというときに、日本人のスタッフがいないと、やっぱりおかしいと思うんですよね。そこでも英語とかフランス語おできになる方たくさんいらっしゃるのに、そういうローザンヌで働いている人がいて、そこで、それこそカウンシルメンバーやボードメンバーとコミュニケーションを図って次のステップに行くとか、いろいろなことが可能だと思うので、このスタッフというのは是非是非残しておいてほしいと、私は個人的には思っております。
【大塚委員】  はい。
【田邉部会長】  ありがとうございました。はい。
【境田委員】  1つ、ちょっとあれなんですが。例えば欧州のサッカークラブの指導者とか、クラブのマネジャーというのは、こういう射程に入っていますか。どうでしょうか。
 これ、なぜかというと、サッカー、本当に鈴木長官もワールドカップ行かれたと思うんですけれども、みんな大活躍している。日本人の監督が育たないと。何でかというと、基本的に、やっぱりヨーロッパのクラブとかで監督経験とかができないんですよね。要は、ああいうヨーロッパのクラブで指導者の経験ができないと。
 ちょっと個人名出してあれかどうか分からないですけれども、藤田俊哉さんが日本代表で活躍された後、オランダのフェンローに行ってコーチでやったんだけど、物すごく、やっぱり日本人が、そういった指導者の道のハードルって、ヨーロッパのクラブでは高いらしいんですよね。相当苦労して何とかコーチになったんだけど、監督まで難しいというので、今度、リーズ・ユナイテッドってイングランドのチームに行って、今、フロント、マネジャーの仕事をしていると。やっぱり、またそれもそれですごくハードルは高い。でも、結局マネジャーの仕事に行かないと、マネジャーが指導者を雇うわけですから。そうすると、そこに、また日本人は全くいないと、こういうところがあって。
 実は日本人の若い元選手なんかで、そういった指導者になりたくてヨーロッパに行っている選手って結構いるらしいんですけれども、みんな物すごく苦労して、ほとんど給料も払われない中で頑張っている人がいっぱいいるんですね。実は、そういう人をすごく支援する必要はあるかなと思っていて。何かみんな、そういう人が藤田さんのところに行って、飯食わしてくれとかって。みんな車、地続きだから、ヨーロッパの人が来て、そうやって、みんなで頑張ろうと言っているんだけど、なかなか、そこのサポートがなくて、みんな困っていると。でも、本当は、そこで指導者が育ち、マネジャーが育ち、若しくはクラブのオーナーが日本人がなっていくと、どんどん、そういったところへ日本人が出ていってコミュニティができるし、いろいろな情報もとれる。それ、日本のサッカー協会にもつながるなんていう話をちょっとしているんですね。
 だから、そういったところも今後一つ視野に入れていくと。やっぱり市場規模、物すごく大きいので、日本のスポーツ界の国際展開に寄与するかなとちょっと思いまして、それで最初の質問に移ったと、そういう話です。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ有森委員、お願いいたします。
【有森委員】  今、大塚委員からのお話の部分の11ページの国際スポーツ・アカデミーのところなんですけれども。私、スポーツ、国際専門部会、専門委員というのをJOCの方で委員で入っているんですが、これ国際スポーツ・アカデミーって同じようなことを、もうやっているんですね。これ、大学と関係機関と連携って、この関係機関にJOCは入っているんですか。入っていて、やることは違う感じですか。
 何か同じものを、いろいろなところがやっているなと、ちょっと一瞬、同じものなのかなと思ったんですけれども。結構すごいレベルで、このIFだ、NFだというところの人材育成で、すごくやっているんですね。それと違うのか、同じなのかを聞きたいんですけれども。
【田邉部会長】  じゃあ清水委員、お願いいたします。
【清水委員】  だから、この11ページ、(9)のマル1からマル4の書きぶりをどうするかということになるかなと思うんですけれども。要するに、ターゲットとなる人材としては、先ほど大塚委員が言っておられたような役員、理事以上、あるいは境田理事が言っておられたようなマネジメント能力を備えた現場で活躍できる人材、様々なものが、まずマル1で定義された後に、アスリートのポストアスリートといいますか、その後のデュアルキャリアも活用しながらいくと。
 それから、国際アカデミーという点では、今、有森委員が言われたようなNFでの国際人育成のプログラムと、それからTIASなんかがやっているプログラムと、それから世界でやっているAISTSとかFIFAマスターとか、そういうような国際スポーツ・アカデミーの現状との連携が書かれる中で、そこで説明していくような、支援していくような形というのが、ここで見えるかなと思うんですね。
 だから、有森委員が言われていたような大学等の関係機関との連携という中には、そういった国際スポーツ・アカデミーと連携しているようなJOC、JPC、IOC、IF、そのほか世界の国際スポーツ・アカデミーとの連携の中で、そういう人材を育てていくと、そういう意味合いで持っていったらいかがかなと思うんですね。
 そういう中で、法人の派遣スキームをどう捉えていくかというのがマル4になるんじゃないかなと思うので。だから、ここの書きぶりやターゲットとなる具体的な人材像というものを少し整理する必要があるだろうということだと思うんですね。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ課長、お願いいたします。
【今泉国際課長】  ありがとうございます。ここの部分について、例えば11ページの(9)マル1のところについては、今年度予算で対処しようと思っているところがありまして。それはJOCさんがやっていらっしゃる国際人養成アカデミーより、もうちょっと上というか、NFの中でも、すぐにIFの役員になり得るような候補の人たちを対象に、週末又は平日の夕方の機会にキシタイで教育プログラムを、特に英語とか語学を中心としたプログラムを提供しようということを、実はJSCさんと、JSCさんに委託する形でやろうと思っていまして。
 それを行うと、実はJOCさんのやっていらっしゃる国際人養成アカデミーの部分と、新しくやろうとしているIF役員になり得る候補の人の育成と併せてできるイメージを考えています。
 あとは、この部会で御提言いただいているような感じで、現在、IFの理事でいらっしゃる方でも、更にその上を狙っていくためにスキルアップをしたいと思っていらっしゃる方もいらっしゃるので、そういう方々も対象にして、会長、副会長のポストの支援ができればという、その意味で実は、この(9)のマル1は書いているところでございます。
【有森委員】  じゃあ、ある意味、同じラインに乗っている、ここまでのとここまでのという感じで考えるというふうに。
【今泉国際課長】  そういうことです。
【田邉部会長】  よろしいですか。
【有森委員】  はい。図式化してほしい。
【田邉部会長】  そうですね……。
【有森委員】  何か図式化すると、すごく分かりやすいな。ここまではこれで、ここはこれがこれをプラスアルファでこうあって。まあ、ピラミッドでも何でもいいですが。
【田邉部会長】  そうですね。いろいろなラインが多分あると思って。どこまでなのかって、そうですね。
【有森委員】  そうですね。だから、そういうのを……。すいません、私がちょっと。はい、分かりました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
【大日方委員】  よろしいですか。
【田邉部会長】  はい。じゃあ大日方委員、お願いいたします。
【大日方委員】  今お話を聞きながら改めて思ったんですけれども、私も多分、理解ができ切っていない人の一人でして、あっ、そういうプログラムあるんだなとか、そういうアカデミーさんがあるんだなということも、やはり情報提供として、この中で整理してもらうと、こういう考え方で目指せばいいのかというような一つの道が示せるかなと思いました。
 どうしても、先ほど境田委員からもお話ありましたけれども、必ずしもNFとの連携はないけれども、アスリートがそれぞれやっていきたいとか、国際的に活躍したいと思っている人が、NF側から何か情報をもらえない限り、その人たちに情報が届かないというシステムに作り過ぎてしまうと、ある種、それらの人たちが外に行ってしまうというか、せっかくいるのに生かし切れないというところもあるので、この具体的な施策を見ると、ちょっとNFを通す、通す、通すが余りにも強いので、個人でそういった方々。書きぶりが難しいんですけれども。例えばIFで働きたいとか、国際的に海外のチームとかでも働きたいと思っている人たちに対しても何らかのサポートをするというようなものを一つ施策として入れられると、アスリートのセカンドキャリアにも有効ですし、海外で。IFで働きたいって、元アスリートじゃなくても思っていらっしゃる方、結構いらっしゃるようなので、そういった方々をつなぐ、そういった機会になればなと思って、何か一つ加えられるといいなと思いました。
【田邉部会長】  かなり話が人材育成の方に行っていますが。
 それでは、(5)と(6)という形で行きたいと思います。もちろん気が付いたところ、それぞれ連携していますので御発言いただいて結構ですが、5と6という形で進めていきたいと思います。
 じゃあ鈴木委員、お願いいたします。
【鈴木委員】  まず(5)の具体的な施策の提言のところのマル6です。スポーツ庁はJICAと連携し。これはありがとうございます。我々の協力隊、シニアボランティア、OB・OGとの各種同窓会との連携、進めていきたいと思いますが。ここで先日コメントしたときに、各種同窓会組織と在京大使館とのスポーツに関するネットワーク構築とあるんですが、在京大使館をあえてここで特に特出しをしなくても、幅広く各種同窓会組織と関係する組織、関係する日本国内にある組織とか。ちょっと目立ち過ぎちゃうと在京大使館だけではないということがあると思いますので、ここは書きぶりを御検討いただければと思います。
 もう一つが、その下の(6)の事業の継続性・多様性の確保と民間活力との連携。これ、参考資料1のについてもコメントさせていただいてよろしいでしょうか。この関連で、多分このスポーツSDGsを先ほど書いたんだと思うんです。
 これ、非常にいい取組だと思っておりまして、新規の「スポーツSDGs」イニシアティブ。是非、今、非常に企業さん、いろいろな団体がSDGsの下で、いろいろなビジネスですとか取組を進めていますので、すばらしいと思います。
 ただ、この趣旨のところが若干、もし、いろいろな団体さんを巻き込もうということで、これからも動かれるというのであると、趣旨の一番最後の文章が、スポーツ政策を持続可能なものにすることということで、スポーツ政策をまずメーンに置いてしまっていられると思うんですけれども、むしろ、いろいろな団体さんを巻き込んでスポーツを進めていこうとされるのであれば、ちょっと簡単な修文を考えましたので、申し上げたいと思うんですが。
 頭のところはそのままで、2019年から2021年に終わらず、そのレガシーを引き継いで、その後に、例えば、更に発展させるために。これ、少し踏み込んだ形で。その後に、日本政府は持続可能なスポーツ政策を推進し。政府が持続可能なスポーツ政策を推進しですね。スポーツが、もろもろの社会課題の解決に貢献すること。これが、ここにある国連のSDGsの達成への貢献ですが。ことを目指すと。スポーツが種々の社会課題の解決に貢献することを目指すと。
 ですから、政府がスポーツ政策を推進して、そっちを目指すといったことによって、ほかの団体さんも含めてSDGsを目指すというところに、うまくつながるのかなと思いましたので、すいません、ちょっと修文を考えてまいりました。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
【和久委員】  1点だけいいですか。
【田邉部会長】  はい。じゃあ和久委員、お願いいたします。
【和久委員】  細かいところで恐縮なんですけれども、(5)のマル4のSport for Tomorrow事務局ってありますけれども、これ、Sport for Tomorrowコンソーシアム事務局が正式になりますので、そちらの方がよろしいかと思います。
【田邉部会長】  コンソーシアム事務局ですか。
【篠原委員】  今のところに関連して、よろしいですか。
【田邉部会長】  はい。篠原委員、お願いいたします。
【篠原委員】  今のところに関連してなんですが、今さらなんですけれども、Sport for Tomorrowの補足を入れてもいいのかなと。前、全然これ補足が全くなくて。ずっと我々は認知しているんですけれども、初めて見る人はSport for Tomorrowそのものが何なのかということと、コンソーシアムそのものの組織が、どういう組織が今なっているのかというところもあると、また違うのかな。その辺、補足があってもいいのかなと。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ有森委員、お願いいたします。
【有森委員】  すごい本当に言葉の単なる細かいところだけなんですけれども。この参考資料1のSUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALSなんですが、これって、でも、これからずっと、これを機に続いていくというか、生み出していくものだとしたら、何かゴールよりスタートがいいのかなとちょっと。そういうことをスタートさせる、スタートしていくと、そういう意味合いが。何かゴールって終わっちゃうよね。終わるというか、何か終わりがあることをやっているみたいな。でも、これは終わらない、生み出して続けていくことのきっかけを今やろうとしているとしたら、何かゴールよりスタートがいいのかなと、ちょっと思ったんですけれども、もうロゴ決まっているんですよね。大丈夫ですか。
【田邉部会長】  これは国連の……。
【有森委員】  ああ、国連のだからか。
【田邉部会長】  この件に関して。
【鈴木委員】  SDGs、Gがゴールなんです。
【有森委員】  Gがゴールなんですね。すいません、知りませんでした。大丈夫です。
【田邉部会長】  じゃあ課長。
【今泉国際課長】  今のコメント、すごい重要と思っていて。確かにSDGs自体は、もう国連で決まっている言葉なんですけれども、例えば、スポーツSDGsのこの取組のキャッチコピーで、今おっしゃったような感じでやるというのはありだと思っていますので、参考にさせていただきたいと思います。
【有森委員】  すいません。
【田邉部会長】  ゴールではなくスタートということで。
【有森委員】  はい。
【田邉部会長】  そのほか、ございますでしょうか。篠原委員、お願いいたします。
【篠原委員】  先ほど言葉足らずなんですけれども、Sport for Tomorrowコンソーシアムのところに補足が欲しかったのは、自治体がどこに関わっていいのかが、ちょっと見えないところがあったので。コンソーシアムの中に自治体入っていますので、そこが補足であると、ああ、自治体もこの辺で絡めるんだなというところが分かるという意味で発言させていただきました。
【田邉部会長】  ありがとうございます。
 よろしいでしょうかね。そうしたら、また気が付いたところありましたら、適宜御発言いただけたらと思います。
 では(7)、(8)という形で行きたいと思います。
【野口委員】  よろしいでしょうか。
【田邉部会長】  はい。じゃあ野口委員、お願いいたします。
【野口委員】  ありがとうございます。(7)の中で、明確に、その4者連携の中でJETROの位置付けを頂いたこと、大変ありがとうございます。
 それで、ちょっと気になったんですけれども、今回お配りいただいた参考資料5の4ページを拝見しますと、これ6月15日に、もう閣議決定されているものでございますよね。とすると、ここで明確に書かれているのはスポーツコンテンツの海外展開を促進するためという目的も、ここで縛られているので、答申(案)の中でも。もちろん産業のインバウンド、アウトバウンドというのは大変重要ですし、それが取り組むべき本筋ではあると私は思うんですけれども、コンテンツの話を一文、この中に入れておくべきなのかなと感じました。
 今ここで、せっかくコンテンツという言葉が未来投資戦略の中で書かれているのに、答申の中でそれがうたわれていないというと、若干そごがあるのかなという印象がありました。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか、何かございますでしょうか。じゃあ原田委員、お願いいたします。
【原田委員】  野口委員の御発言とも関連するんですが、ここで(7)のマル1に、スポーツとスポーツ産業のインバウンド及びアウトバウンドを促進すると。うまく書かれているなという気はするんですが、これ例えばスポーツ健康産業というふうに幅を広げた方が、現実にそぐうんじゃないのかなということで。ヘルスケア産業というのがありますので。日本のスポーツ産業はかなり脆弱ですけれども、健康産業になると、かなり海外との競争力が高いので、今後、高齢化が進展して、日本が培ったノウハウ等、非常にいい輸出産業になるのかなという気がしておりますので、ここはスポーツ健康産業と書いてもいいのかなという感じはしております。
【田邉部会長】  はい。
【境田委員】  スポーツ産業と健康産業。スポーツ健康って、ちょっと限定し過ぎじゃないですか。どうですかね。もともとのスポーツ産業、健康じゃないスポーツ産業というのも……。すいません、ちょっと言葉の問題なんですけれども。スポーツ健康産業だと、一般的なスポーツ産業は逆に入らなくなりませんか。それはどうでしょうか。
【原田委員】  いや、そこは大丈夫だと思いますけれども。あるいはスポーツ・健康産業という書き方もあるかなと思いますけれども。
【田邉部会長】  何か黒丸入れるというのもありですね。
【原田委員】  例えばですね。そこは検討すればいいと思うんですけれども。幾分、間口を広めておいた方が、現実に即した表現になるのかなと思います。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか、ございますでしょうか。
 それでは、9から11という形で次に進めていきたいと思いますけれども、もちろん全てを通して何か気が付いた点がありましたら、御発言の方お願いいたします。それでは9から11、最後までお願いいたします。先ほど大分、人材の育成のところに関しては御意見出たかと思いますけれども。
【和久委員】  よろしいですか。
【田邉部会長】  はい。じゃあ和久委員、お願いいたします。
【和久委員】  11の「指標作り・評価活動を含むモニタリングと成果評価の枠組みの構築」の件なんですけれども、前にも発言したかと思いますが、PCM手法とかPDM手法って個別のプロジェクトの評価方法なので、ここで言う、国のスポーツ国際戦略の評価手法というか、効果測定というのには、ちょっとなじまないんじゃないかと。むしろ、社会的投資収益率であるとか、そういったものの考え方を応用したスポーツ国際戦略の効果測定であるとか評価方法を開発していくという方がなじむんじゃないかなと思うんですけれども。ここら辺は原田先生にも御意見を頂きたいところなんですけれども。
【田邉部会長】  原田先生、何か……。
【原田委員】  ちょっとお時間頂いて、後で発言いたします。
【田邉部会長】  はい、分かりました。
 そのほか。じゃあ篠原委員、お願いいたします。
【篠原委員】  8番の方に戻るんですが。8のマル1のスポーツ庁はJSCと連携しというところがあるんですけれども。これは、先ほども出ましたSFTコンソーシアムという、和久委員もおられますけれども、JSCが持っている地方公共団体のネットワークというところはあると思うんですが、逆にJOCとか、いろいろなそういう団体も、例えば先ほどもありましたようにパートナー協定を結んでいたり、今回オリ・パラのキャンプ地に関しても、JOCを通じて、いろいろな公共団体の方に情報が来たり、そういったケースもありましたので、ここをJSCと限定した方がいいのか。それとも、今回のこの提言で新たな枠組みを作ろうという話もありますから、その辺にここをキモして、その上で、具体的なツールとしてはコンソーシアムあたりになるかもしれませんけれども、JSCに限定する必要はあるかなというのは、ちょっと思いました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 斎藤委員、お願いいたします。
【斎藤委員】  ありがとうございます。9番についてなんですけれども。(9)の点で、先ほど大塚委員がおっしゃっていたマル1のところの、IF等の役員候補となり得るNFの国際人の育成プログラムのNFを取っ払っちゃったらという御意見があったと思うんですけれども、非常に良いアイデアだなと思いました。
 実際、今、大手広告代理店とか、いろいろなところで人材を確保していて、もう機関限定で2020年までという感じでたくさん、物すごい量、雇っています。うちのような弱小スポーツマーケティング代理店でも、たくさん雇おうとしているんですけれども、なかなか人材が回ってこなくて。英語がしゃべれて、日本語がしゃべれて、かつスポーツで経験があるという人は物すごく少ない中で、みんながとり合っている状況なんですね。
 ただ、逆に言ったら、2020年終わってしまうと、そういった人材が、もう行き場がないというか、中には海外に出たいという方もいらっしゃると思いますし、スポーツで仕事が見付けられなくて、別な産業に移ってしまう方もたくさんいると思うんですけれども、基本、バイリンガルの方がほとんどだと思うので、そういった人材が、そのまま漏れちゃって、どこかに行っちゃうというのは非常にもったいないなと思いました。
 提案があるわけじゃないんですけれども、そういった人たちを受け入れるような何か枠組みといいますか、受け皿みたいなのがあったらいいのかなと。例えばNFでバイリンガルが必要なところがあれば、そこをマッチングするような仕組みとか、そういったものを考える必要があるかなと思いました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ清水委員、お願いいたします。
【清水委員】  1つは言葉の問題で、(9)のマネージメントとして、マネージじゃなくてマネジメントというふうに伸ばさない方が、言葉としては。
【田邉部会長】  マネジメント。
【清水委員】  はい。マネジメントの方がいいかなと思います。
 原田委員が後でコメントしてくれると思いますけれども、和久委員の指標の方ですよね。だから、マル1は、それぞれの活動に関してのPCM、PDMの手法の方なので。だから、政策評価の観点から評価指標を策定し、年次進行で評価するなどというような評価の視点ということが重要だと思うんですね。
 だから、ここは、スポーツ国際戦略のそれぞれの項目についての計画と実践の状況を、政策を、評価指標を作って評価していくと、そういう視点をここへ入れておくことは重要だと思う。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
【原田委員】  じゃあ、よろしいですか。
【田邉部会長】  はい。
【原田委員】  2点ありまして、まず1点目、今の清水委員とよく似たあれなんですが、中ポツが妙に統一されていないなという感じがします。それで、先ほどスポーツ・ツーリズムの中ポツを取ってほしいと言ったんですが、例えば11ページの上から8行目ですか。グッド・プラクティスとありますね。これも通常、経営学の方では中ポツは要らないし、スポーツ・アカデミーというのも何か変だなという感じはしますので、スポーツ何とかで固有名詞的な使われ方をする表現は全部ポツを取られた方がいいのかなという感じがしております。マネジメントも是非訂正をよろしくお願いします。
 あと成果指標の件なんですが、非常に広範にわたる指標作りと評価活動が必要になってまいりますので、どこまで踏み込むかというのは非常に難しい問題かなと思います。
 内閣府がいろいろな方法的に出しているときは、例えば地方創生に関しては、もうKPIだけを出しなさいと。キー・パフォーマンス・インデックス程度ですよね。例えば、こういうプロジェクトをやって、空き店舗がこれぐらい減ったとか、人の流れがこれぐらい増えたとか、その程度の分かりやすい評価が適当なのかなと感じる次第です。
 だから、余り踏み込んだ評価作成よりは分かりやすい評価を出して、それで一応それをパフォーマンス評価の指標にしていくのがいいのかなと感じました。
【田邉部会長】  ありがとうございました。今の評価のところに関してなんですけれども、エビデンスベースのポリシーメーキングとかというのがあって、多分、国でされていると思いますので、そういうところもスポーツに合った形で評価していくというのも大切かなと思っております。
 大日方委員、お願いいたします。
【大日方委員】  10番のところです。(10)の体制整備のところなんですが、このソフト。スポーツ国際戦略の諸活動を支えるため、ソフト(研究活動や広報活動)とさらっと書いてあるんですけれども、これ具体的な施策を見ていくと、広報活動というところが恐らく、このマル5のところが広報活動を具体的に書いてあるところで、あとはマル3のイベントスケジュールを作成し共有するぐらいの感じになると思うんですが、若干薄いかなという。せっかく作っている、この国際戦略でやろうとしている取組というものが、やはり国民に対して伝わらなければいけない。中だけで共有されていても広がりがないというところがあると思うんですね。特に広報、知ってほしい対象者というのは先ほどからいろいろ出ておりますけれども、NFの外で活動している。やる気のある方たちに対して、こういう道があるよということを示していくようなこと、あるいはスポーツ庁として、こういうことを今考えている、こういう取組をしていくよというようなことがやはり伝わっていかないと、なかなか広がらないのかなというところもありますので、この広報の部分というところを、少しターゲットを絞った形での広報ですね。誰にでも彼にでも何でも伝えますというよりは、特に、こういった国際的に活躍をしたいと考えている人材に対して情報提供を行っていくというようなことを1つ加えられたらいいのかなと思いました。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ大塚委員、お願いいたします。
【大塚委員】  12ページの一番上のマル4、前ページからの(9)の続きの最後の提言のマル4で、スポーツ庁は既存の制度を参考に国際スポーツ機関への邦人の派遣スキームに関する検討を行うことと、さらりと書いてあるんですけれども、まず現状の制度のことをもう少し書いておいた方がいいかなということと、国際スポーツ機関という、またワードが、多分初めてに近く出てきていますので、これもどこをターゲットにしているかということを具体的に書かれた方がいいと思います。
 また邦人という言葉も、ここであえて使われている。意図はあると思いますけれども。ここの対象者も、ちょっと絞り込むか、どうしたら、この派遣スキームに乗れるかという意味で言えば、NFの推薦のあった人が今、多分このターゲットだと思うんですけれども、非常にすばらしい提言なものですから、もう少しここを具体的に、かみ砕いて書いた方がいいんじゃないかなと思います。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 じゃあ課長、お願いいたします。
【今泉国際課長】  失礼します。ありがとうございます。今の大塚委員の御発言と併せて、また実は、それ以外の委員の先生方からの御発言とも絡むんですけれども、この御提言を頂いた後、スポーツ庁では行動計画を作ろうと考えておりまして、まさにそこの中で。この提言の中で、より明確化すべきということも今、御意見頂きましたので、そこは工夫するとともに、恐らく、そこら辺のより詳細な部分は、行動計画の中に反映されていくことになるかなと考えております。
 これは、ここの部分だけじゃなくて、例えば海外拠点の在り方のところが(10)のマル2でございますけれども、ここの部分も、いつまでに何をするのかというのは、実は腹案として事務局は持っているんですが、スポーツ審議会の答申という形だと、こういう提言の形なのかなと思って書かせていただいているところでございます。
 それも含めて、それぞれ各提言の具体化については、いろいろと腹案は持っておりますので、具体化できていない部分については、そちらの行動計画の方で具体化していくことで達成させていただければなと思っています。
【田邉部会長】  ありがとうございます。
 そのほか、全体を通してでも構いませんので。篠原委員、お願いいたします。
【篠原委員】  すいません、先ほど11ページのところ、同じところで触れたんですけれども、具体的な施策提言のマル1のところで、スポーツ庁はとある。ここに情報の提供とグッド・プラクティスの共有というのもあるんですけれども、望むところであれば、例えばマッチングあたりを、もう一歩踏み込んで言えるかどうか。ちょっといろいろ問題はあるかもしれないんですけれども、その辺のもう一歩踏み込みがあると非常に、地方公共団体のニーズと諸外国のニーズ等を把握された上で、例えば一つのマッチングを図るであるとか、そういうところを促進するであるとかいうところが、もし言えるのであれば、非常に現実的に。
 マル3にホストタウンの枠組みというのもあるので、多分そちらの方に入ってくるのかなとも考えたんですけれども、良ければ検討いただければと。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 全体を通して何か、そのほか御意見等ございますでしょうか。
 それでは、よろしいでしょうか。じゃあ宮嶋委員、お願いいたします。
【宮嶋委員】  先ほど、どなたか、有森さんですかね。国連というものを、もうちょっと入れてほしいと。拝見すると、ユネスコ等のスポーツの国際コミュニティにと書いてあるんですけれども、もはやスポーツというのはユネスコだけではなくて。私はインドネシア関係の仕事しているんですけれども、もう難民キャンプにおいてもスポーツというのは大変大きなファクターになっていて、やっぱり人々が生きるためのエネルギーをそこから醸し出していくとか、いろいろなものがスポーツによって生まれていくんですね。ですから、これはやっぱりユネスコとかではなくて、国連の諸機関とか、ちょっとその辺を工夫していただいて。
 それから日本が打ち出したいメッセージ、イメージというものも、これまで日本が持っていたものではない、これから打ち出したいものにするということだったんですけれども、ここでも、どなたかおっしゃいましたけれども、本当に人権とか、ジェンダーとか、そういったものをきっちり。
 ベースが何か抜けていて、細かい目の前のものをちょこちょこ、ちょこちょこ書いてあるんですけれども、やっぱりベースは人権だと思うんですよね。そういうものをスポーツでどうやって出していくかということを、もう一度きちんとチェックしていただけたらいいかなという気がしています。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 そのほか、ございますでしょうか。
 それでは、よろしいでしょうか。大変活発な御意見、御議論いただきありがとうございました。本日予定していました議題は以上で終了しました。
 それでは、本日頂いた御意見、その取りまとめについて、私に御一任いただけますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【田邉部会長】  ありがとうございます。
 その上で、7月26日に開催予定のスポーツ審議会総会にお諮りしたいと考えております。
 事務局から何かございますでしょうか。
【今泉国際課長】  それでは、補足させていただきたいと思います。参考資料4で今後のスケジュールというものを付けさせていただいてございます。
 今、部会長から御説明あったとおりでございますが、今後、7月26日にスポーツ審議会総会がございます。それに向けまして、ここの中で、本日の御意見を踏まえて修正の後、メールにて照会(7月中旬予定)と書いているところでございますが、7月26日のスポーツ審議会総会に御審議いただくためには、もっと早いタイミングで皆様にメールの照会をさせていただく必要があると思いますので、ここに書いてあることは修正させていただいて、本日終わりまして直ちに修文案を作りまして、皆様に御意見を伺いたいと考えているところでございます。
 あともう一つ、これは報道陣の方々へのお願いになりますけれども、特にスポーツSDGsの件につきましては、中身としても、まだアイデア段階のものでして、これからいろいろな関係機関との調整や詳細な制度設計していかなければなりません。そういうことも踏まえまして、この部分については報道をお控えいただければ幸いに存じます。またしかるべきタイミングが来ましたら、報道発表の形で公表させていただきたいと思っております。
 以上です。
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 今回の会議が最後になりますので、鈴木長官から御挨拶いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
【鈴木スポーツ庁長官】  スポーツ審議会スポーツ国際戦略部会、今回が最終回ということになります。委員の皆様、田邉部会長、そして境田部会長代理をはじめ、お忙しい中お集まりいただきまして、また貴重な御意見を賜りまして、私から御礼を申し上げたいと思います。
 いよいよ来年からラグビー、そして東京大会と始まりまして、この日本に、スポーツの国際的な関心も非常に高くなってくるこの時期に、このような国際戦略部会を立ち上げ議論できたことを、非常にいいタイミングで皆様から御意見頂いたこと、本当にありがたく思っております。
 この間までサッカーのワールドカップと、それからSport for Tomorrowでギリシャの方にボールを渡しに行ったりもしてまいりましたけれども、本当に今、世界のスポーツが。スポーツだと世界一つにまとまれますし、国内もまとまれるということで、これからまた国際の中で、このスポーツの重要性というのはますます増してくると思っております。
 今後とも皆様から御意見を頂きながら、この国際戦略、進めてまいりたいと思います。改めまして、ありがとうございました。
 以上でございます。(拍手)
【田邉部会長】  ありがとうございました。
 それでは、本日はこれにて終了いたします。昨年10月からこれまで6回にわたり本部会を開催してきましたが、いずれの回も委員の皆様から生産的に、そして活発に御議論いただきました。無事に取りまとめでこれましたので感謝申し上げます。本日は大変ありがとうございました。(拍手)
 
―― 了 ――

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(スポーツ庁参事官(国際担当))