スポーツ審議会健康スポーツ部会(第19回) 議事録

1.日時

2022年10月14日(金曜日)10時~12時

2.場所

WEB会議(ZOOMを使用)

3.議題

  1. 部会長等の選任等について
  2. スポーツを通じた健康増進・共生社会の実現に向けた施策の動向について
  3. 健康スポーツ部会運営規則(改正案)について
  4. 障害者スポーツ振興ワーキンググループの設置について
  5. 健康スポーツ部会の今後の進め方について
  6. 健康スポーツを巡る新たな論点について

4.議事録

スポーツ審議会 健康スポーツ部会(第19回)

2022年10月14日

 
 
【和田健康スポーツ課長】  おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから第19回スポーツ審議会 健康スポーツ部会を開催いたします。
 皆様、お忙しい中、御出席いただき、誠にありがとうございます。
 本日は、第4期スポーツ審議会開催後、最初の健康スポーツ部会となりますので、後ほど部会長をお決めいただくことになりますので、それまでの間、便宜的に事務局のスポーツ庁健康スポーツ課長の和田が議事を進めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 本日は、事前に御希望いただいた委員の方々におかれましては、ウェブ会議で御参加いただくこととしております。
 議事に入ります前に、本日の資料を確認させていただきます。お手元の議事次第を御覧ください。
 資料1が健康スポーツ部会委員名簿、資料2-1がスポーツ審議会の概要、資料2-2がスポーツ審議会における部会の設置について、資料3がスポーツを通じた健康増進・共生社会の実現に向けた施策の動向、資料4が健康スポーツ部会運営規則改正(案)、資料5-1が障害者スポーツ振興ワーキンググループについて(案)、資料5-2が障害者スポーツ振興ワーキンググループの設置(案)、資料6が健康スポーツ部会の今後の進め方(案)、資料7が目的を持った運動・スポーツ実施のための分類と考え方(案)の9点でございます。加えまして、参考資料が1から5までございます。資料の不足等がございましたら、事務局にお申しつけいただきますようお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、本日の御出席の委員の皆様方を御紹介させていただきます。委員名簿はお手元の資料1にございますので、御参照ください。なお、後ほど、議題6のところで自由討議の議論の場がございますので、ここでは委員の皆様方のお名前のみを五十音順にて御紹介させていただきます。
 遠藤恵美委員、勝目卓委員、北出真理委員、久野譜也委員、小松原祐介委員、斎藤敏一委員、塩野裕委員、豊岡武士委員、豊岡委員におかれましては、本日途中からの御出席と御連絡をいただいており、それまでの間は三島市健康推進部長の臼井様に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
 戻りまして、萩裕美子委員、藤田紀昭委員、松永敬子委員、宮脇正道委員、山口香委員、渡邉一利委員となります。
 また、本日欠席されております委員は、泉正文委員、近藤克則委員、津下一代委員となります。
 本日は、14名の委員の方々に御出席いただいており、スポーツ審議会令第6条1項及び第3項の規定により、本部会の開催及び議決に当たっては、委員の過半数以上の出席が求められておりますが、本日定足数を満たしていることをここに御報告いたします。
 なお、本日は御都合により途中退席をされる委員がいると御連絡を受けております。御退室の際には、Zoomのチャットにてその旨をお知らせいただき、適宜御退室をいただきますようお願いいたします。
 続きまして、オブザーバーと事務局の紹介に移らせていただきます。
 オブザーバーといたしまして、厚生労働省健康局健康課女性の健康推進室、田邉和孝室長、小田課長補佐、川上主査にウェブで御出席いただいております。
 続きまして、1月18日に開催いたしました、前回の健康スポーツ部会以降、スポーツ庁にも人事異動がございましたので、改めてスポーツ庁からの出席者を御紹介させていただきます。
 長官の室伏でございます。
【室伏スポーツ庁長官】  よろしくお願いします。
【和田健康スポーツ課長】  次長の角田でございますが、少し遅れての出席となります。
 審議官の星野でございます。
【星野スポーツ庁審議官】  どうぞお願いいたします。
【和田健康スポーツ課長】  スポーツ総括官の大西でございます。
【大西スポーツ総括官】   大西でございます。
【和田健康スポーツ課長】  政策課企画調整室長の日比でございます。
【日比企画調整室長】  日比と申します。よろしくお願いします。
【和田健康スポーツ課長】  健康スポーツ課障害者スポーツ振興室長の佐々木でございます。
【佐々木障害者スポーツ振興室長】  佐々木でございます。よろしくお願いします。
【和田健康スポーツ課長】  最後に私、健康スポーツ課長の和田でございます。改めまして、よろしくお願いいたします。
 今、角田次長がお見えになりましたので、御紹介させていただきます。スポーツ庁次長の角田でございます。
【角田スポーツ庁次長】  角田でございます。どうぞよろしくお願いします。
【和田健康スポーツ課長】  続きまして、議事に入ります前に、健康スポーツ部会の設置につきまして、御報告させていただきます。併せて、本部会の所掌についても簡単に御説明申し上げます。
 資料2-1を御覧ください。これがスポーツ審議会の概要でございますが、スポーツ審議会におきましては、スポーツに関する施策の総合的な推進に関する重要事項について、調査審議をすることとなっております。
 3ページのところに第5条、部会とございます。このスポーツ審議会におきましては、その定めるところにより、部会を置くことができるというふうになっております。
 資料2-2を御覧ください。その規定に基づきまして、本年9月6日のスポーツ審議会本審におきまして、これまでの健康スポーツ部会での議論や、新たに策定された第3期スポーツ基本計画を踏まえまして、引き続き部会の設置が決定されております。
 本部会の所掌につきましては、スポーツを通じた健康増進及び共生社会の実現等の方策について、調査審議することとなっております。また、設置期間につきましては、所掌に関する審議が終了したときは廃止することとなっております。
 御報告は以上でございます。
 それでは、続きまして、本部会の部会長をお選びいただきたいと思います。
 部会長の選任につきましては、スポーツ審議会令第5条第3項の規定により、本部会に属するスポーツ審議会委員の互選により選任することとされております。
 審議会委員である渡邉委員、久野委員、いかがでしょうか。
【久野委員】  久野でございます。
 これまで、この部会をずっと渡邉委員が部会長で、非常にうまく切り盛りをしていただいていまして、議事的な内容も継続が非常に多いと思いますので、ぜひ渡邉委員にお願いできればと思います。
 以上でございます。
【和田健康スポーツ課長】  ありがとうございます。ただいま、久野委員から部会長に渡邉委員の御推薦がございました。渡邉委員、いかがでしょうか。
【渡邉委員】  渡邉でございます。
 ただいま、久野委員から御推挙いただきました。前回に続いてということになりますけども、私自身、力不足は否めないところではありますけれども、前回に引き続きまして、部会委員の皆様の御協力を賜りながら、また、スポーツ庁の皆さんの御協力、御指導賜りながら、部会のほう、部会長として進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【和田健康スポーツ課長】  ありがとうございます。それでは、渡邉委員が互選により部会長として選任されました。渡邉部会長には後ほど御挨拶をいただければと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、部会長代理の決定をお願いしたいと思います。部会長代理につきましては、部会長に事故等の不都合があるときに、職務を代理していただくことになります。
 部会長代理の選任につきましては、スポーツ審議会令第5条第5項の規定により、本部会に属するスポーツ審議会委員から部会長があらかじめ指名することとされております。
 それでは、渡邉部会長、お願いいたします。
【渡邉部会長】  分かりました。前回のときもそうだったんですけども、私の知見の不足しているところも十分補っていただいて、また、スポーツ庁との色々な調整事務も円滑に図っていただきました久野委員にお願いできればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【和田健康スポーツ課長】  それでは、久野委員が部会長代理に指名されました。どうぞよろしくお願いいたします。
【久野部会長代理】  よろしくお願いします。
【和田健康スポーツ課長】  それでは、これ以降の議事につきましては、渡邉部会長にお願いさせていただきたいと思います。
 なお、これより議事が公開となり、準備がございますので、いましばらくお待ちください。
 それでは、渡邉部会長、よろしくお願いいたします。
【渡邉部会長】  それでは、議事を再開いたします。
 傍聴に関しましては、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、一般の方につきましてはライブ配信での傍聴とさせていただいております。どうぞ御承知おきいただきたいと思います。
 先ほど部会長の選任、そして、部会長代理の指名が行われましたが、私は部会長に選任されました笹川スポーツ財団の渡邉でございます。
 スポーツ庁が設置されて以来、スポーツ審議会総会の委員として、第2期基本計画、そして第3期の基本計画の策定に携わらせていただきました。
 また、健康スポーツ部会におきましては、1期目、2期目、そして今期が3期目ということになります。今までやってきた中で、成果を上げている政策もございますけれども、私の力不足により、健康スポーツ部会の施策というものがなかなか形を見ないといったようなところもございます。
 これからは、第3期スポーツ基本計画の推進と併せて、健康スポーツ部会もより活発な議論を皆さんに行っていただいて、具体的な施策の展開、そしてアウトプット、最終的にはアウトカムの獲得といったところへ結びつけたいと考えておりますので、どうぞ皆さんよろしくお願いいたします。
 また、部会長代理として、久野委員が指名されておりますので、併せて御報告を申し上げたいと思います。
 それでは、第19回健康スポーツ部会の開催に当たりまして、室伏スポーツ庁長官から御挨拶をいただきたいと思います。
【室伏スポーツ庁長官】  渡邉部会長、ありがとうございます。
 本日は、大変お忙しい中、第19回健康スポーツ部会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。開会に当たりまして、一言御挨拶させていただきます。
 改めまして、本年4月から第3期スポーツ基本計画がスタートしておりますが、計画の策定に当たりましては、健康スポーツ部会において貴重な御意見を多数いただきまして、誠にありがとうございました。
 また、前回までに引き続き渡邉委員、久野委員にそれぞれ部会長、部会長代理を務めていただくとともに、その他の委員の皆様にも御協力いただけますこと、心より御礼申し上げます。ありがとうございます。今後は第3期計画で掲げます目標や施策の着実な実施を図っていくことが重要だと考えております。委員の皆様におかれましては、健康スポーツ部会において引き続き積極的な御議論いただけますと幸いでございます。
 また、本日は議題の6において、私のほうから目的を持った運動・スポーツの実施のための分類と考え方ということで、新たな論点も提示させていただきたいと考えております。ぜひ様々な角度から御意見いただけますと幸いでございます。
 計画にも記載をしておりますとおり、東京大会のレガシーとして、アスリートのみならず国民全体がスポーツに親しみ、スポーツを通じた健康増進と共生社会の実現を目指すことは非常に重要です。健康スポーツ部会における議論は非常に貴重なものであると考えておりますので、引き続きの御協力をお願いいたします。
【渡邉部会長】  ありがとうございました。本日は議題が多く、また、途中退席の委員もおられます。時間厳守で円滑な部会運営への御協力をお願いしたいと思います。
 それでは、議題の2、スポーツを通じた健康増進・共生社会の実現に向けた施策の動向についてであります。まず、事務局より御説明をお願いいたします。
【和田健康スポーツ課長】  それでは、資料3に沿って御説明させていただきます。資料3を1ページめくっていただいて、2ページ目を御覧ください。こちらは本年3月25日に策定されまして、本年4月からスタートしております第3期スポーツ基本計画の概要となっております。
 第2期基本計画の期間中の総括といたしまして、新型コロナウイルス感染拡大、東京オリパラ大会の1年延期後、無観客の中での開催、その他社会状況の変化などを通じ、改めてスポーツそのものが有する価値と、スポーツが社会活性化等に寄与する価値が確認され、第3期基本計画ではそういった価値を高めるべく、東京オリパラ大会のスポーツ・レガシーの継承・発展に資する重点施策、スポーツ価値を高めるための第3期計画の新たな「3つの視点」として、スポーツを「つくる/はぐくむ」、スポーツで「あつまり、ともに、つながる」、スポーツに「誰もがアクセスできる」を定義いたしまして、それらを支える施策を掲げております。
 次のページ御覧ください。今後5年間に総合的、計画的に取り組むべき施策として、12の施策をまとめておりますが、その中で本部会の所掌に関係するものとして、丸1 の多様な主体におけるスポーツ機会の創出、丸5 のスポーツによる健康増進、丸8 のスポーツを通じた共生社会の実現があります。
 また、『感動いただけるスポーツ界』の実現に向けて目標を設定しておりまして、先ほど御説明した丸1 の多様な主体におけるスポーツ機会の創出につきましては、今後の施策目標といたしまして、成人の週1回以上のスポーツ実施率を70%、障害者の方につきましては40%とすることなどとされております。
 次のページを御覧ください。スポーツ庁では、本年4月1日に東京オリパラ大会後のレガシーの継承・発展に向けた体制整備を行いまして、これまでの5課2参事官の体制から、4課3参事官の体制になっております。これに伴いまして、これまで健康スポーツ課が所掌しておりました、地域(身近な場所)のスポーツ活動の推進や、幼児期からのスポーツ活動の推進につきましては、新たに設置されました地域スポーツ課に所掌が移っております。
 次のページを御覧ください。スポーツ庁では、第3期スポーツ基本計画に基づきまして、科学的知見の普及や活用によるスポーツを通じた国民の健康増進を図るため、本年度から新たにスポーツ実施率の向上に向けた総合研究を実施しております。
 今年度は合計7つのテーマで調査研究をスタートします。コンディショニングに関する研究につきましては、東京オリパラ大会のレガシーとして、東京大会で得られた科学的知見や医学の連携の取組をアスリートのみならず、国民全体に普及することを目指しているものでございます。
 また、スポーツによる社会課題解決の推進のための施策に資する研究として、スポーツが社会保障費に及ぼす効果のほか、女性のスポーツ実施促進の研究や、地域における多様な主体が安全かつ効果的にスポーツを実施する環境に向けた研究などにも取り組むこととしております。
 次のページを御覧ください。スポーツ庁におきましては、東京オリパラ大会のレガシーとして、スポーツを通じた共生社会の実現に向けた取組をより一層推進するため、本年8月に、高橋はるみ前文部科学大臣政務官を座長とする障害者スポーツ振興方策に関する検討チームの報告書、いわゆる高橋プランを取りまとめて公表いたしました。
 基本的な考え方・方向性につきましては、健常者と障害者のスポーツを可能な限り一体的なものとして捉え、「ユニバーサルスポーツ」の考えを施策全般において推進することなどとされております。その上で、ここに掲げさせていただいております具体的な方策に取り組んでいくこととされております。
 (1)の障害者スポーツの普及の1つ目のポツで、都道府県等による障害者スポーツセンターの整備を促すとありますが、そこに括弧書きで、(障害者スポーツセンターの在るべき機能等については、別途スポーツ審議会等において検討)とあります。これについての検討、議論を行う場につきましては、後ほど議題(3)と(4)のところで御説明させていただければと思います。
 なお、高橋プランにおきましては、(3)の2ポツ目にありますとおり、障害者スポーツを通じた社会課題解決に取り組む民間企業と障害者スポーツ団体の連携・協働関係の構築等が期待されるとの民間企業に向けたメッセージなども込められております。
 次のページを御覧ください。スポーツを通じた健康増進と共生社会の実現に向けた施策に係る令和5年度の概算要求について、御説明させていただければと思います。
 まず、Sport in Lifeプロジェクトでございます。これは、Sport in Lifeの理念に賛同する民間企業、地方自治体、スポーツ団体、経済団体等で構成するコンソーシアムを設置いたしまして、それを情報や資源のプラットフォームとして、働く世代を含めた国民のスポーツの実施を促進する、そういった目的で行っているものでございます。スポーツに関する効果的な指導を推進するためのツールの作成などを来年度新規要求しております。
 次のページでございますけれども、運動・スポーツ習慣化促進事業でございます。この事業につきましては、都道府県、市町村に対する補助事業になっておりまして、地域住民の運動・スポーツ習慣化の促進を図るものですが、スポーツ関連資源マップの作成・活用に係る取組、また、地方自治体に対し、習慣化促進事業の実施コーディネートや活動支援等を行う伴走支援、そういったものを新規要求させていただいております。
 次のページを御覧ください。ここからは障害者スポーツの振興に係るものですが、要求内容につきましては、先ほど御説明した高橋プランを踏まえたものになっております。
 まず、障害者スポーツ推進プロジェクトです。ここでは、障害者スポーツの実施環境の整備等に向けたモデル創出事業として、中ほどにあります、オープンスペースを活用したユニバーサルスポーツの実施環境の整備、デジタル技術を活用した障害者スポーツ実施環境の整備などを新規要求させていただいております。
 次のページを御覧ください。日本パラスポーツ協会補助事業です。ここでは、真ん中辺の右側を御覧になっていただきますと、先ほどご説明した高橋プランを受け、地域における障害者スポーツの振興事業として、地域の障害者スポーツセンター構想会議の実施などを新規要求させていただいております。
 雑駁でございますが、説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
【渡邉部会長】  ありがとうございました。ただ今の事務局の説明に対しまして、御質問等ございましたら挙手するボタンを押して、御質問いただければと思います。なお、先ほど申し上げましたように、本日は早めの退室という先生方もいらっしゃいますので、できれば退室前に御質問なり御意見なりを賜りたいと思います。皆様、いかがでしょうか。
 それでは、口火を切っていただくといった意味で山口委員、途中退席ということもございます。説明に関する御意見、御質問でも構いませんので、よろしくお願いします。
【山口委員】  すいません、途中退席の予定だったんですが、その後の会議が書面決議になったので、最後までいられることになりました。すいません、ですが、発言させていただきたいと思います。
 御説明ありがとうございました。拝見して非常に網羅的にというか、詳細にわたって背景や課題や、そして事業内容が盛り込まれているなという印象を受けております。
 ですから、ここからかなというような印象。このような事業内容を計画していますが、これを実際にどのように運用していくのか、運営していくのかといったことが、逆に言うと求められるんだと思うんです。絵に描いた餅にならないように、いかにこうやっていくのかということが、すごく重要かなというのを改めて御説明を受けて感じた次第です。
 特に、今回デジタルといったところがキーワードになっていますけれども、そこの分野に関しては国全体がこの健康スポーツといったところの分野を超えて、国の方針としてそこを進めていこうということがありますので、こちらのほうはスポーツ健康といった分野でもそこをうまく活用しながら、他の分野といいますか、ところといかに連携をして進めていけるのかといったところが求められているのかなと思います。
 高齢の方々、高齢者社会ですし、さらに超高齢化社会に進んでいく中で、やはりデジタルの活用といったことは非常に重要な課題、課題というよりは、課題を解決するための非常に重要なツールになってくると考えています。
 ただ一方で、考えはあってもそれをいかに、どのように行っていくのかというのは、本当に学際的な分野というか、そういった連携が必要になってくるということを考えていますので、スポーツ庁としても他の省庁との連携というんですか、それを立ち上げ、当初から掲げてきましたけれども、まさにここも、その理念が求められるところだと思いますので、そこのところに期待したいなと思っています。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。重要なお話だと思います。
 長官が冒頭おっしゃいましたように、着実な実行、成果の獲得、これを考えたときにはご指摘のところをしっかりやっていくべきだと思います。
 藤田委員、いかがでしょう。
【藤田委員】  おはようございます。藤田です。
 すいません、チャットでも連絡したんですが、11時ぐらいまでの出席となります。御了承ください。
 この施策等を見て、第2期のスポーツ基本計画からの継続的なもの、それから、3期になって新たに入ってきた新規なもの、バランスよく入っていて、いわゆる第3期のスポーツ基本計画の実現に向けた意欲的なものになっているのかなと思います。
 ただ、障害者のスポーツにしても、例えば女性のスポーツにしてもそうなんですが、何か一つやったら全体がぐっと変わっていくということではないと思うんです。とはいえ、全部あれもこれもやるというわけにもなかなかいかないということがありますので、それぞれの中で効率よくやっていくためのポイントというんですか、そこを的を絞って施策を展開していく必要があるのかなと思いました。
 それから、障害者スポーツに関しては、指導者の資質の向上というか新しい能力の開発も結構重要になってくるのかなと思っています。それは、障害者スポーツの指導者だけではなくて一般のスポーツ指導者においても、特にそちらのほうが大きいかもしれないんですが、ユニバーサルスポーツとか障害のある人とない人が一緒にといった場合に、そういうものを開発していく能力というのはまだまだない人が多いんじゃないかなと思っています。
 ただ、そういう資質を開発したりあるいは身につけていただくことで、単に障害のある人たちのスポーツ指導だけではなくて、運動の苦手な人であるとか、これまであまりやっていなかった人であるとか、そういった人に対する指導にも結びついていくことになると思いますので、まさにそれが基本計画の一つの新しい視点になっています。つくるとかつながるということにつながってくると思いますので、そこの指導者の養成というのは非常に大きな課題になるのかなと感じております。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。皆さん、今の御指摘は次の議題にもつながる話だったと思います。
 そのほかの委員の皆様はいかがでしょうか。もし、ないようでしたらほかにも議題ございますので、次に移りたいと思います。
 それでは、議題の3、部会運営規則(改正案)へ移ります。
 本議題は、議題4、障害者スポーツ振興ワーキンググループの設置についてにも関連いたします。併せて事務局より御説明をお願いしたいと思います。
【和田健康スポーツ課長】  それでは議題(3)と(4)につきまして、併せて御説明させていただきます。
 まず、議題(3)についてですが、資料4を御覧ください。こちらは、健康スポーツ部会運営規則の改正案となっております。先ほど、議題(2)のところで説明いたしました障害者スポーツ振興策に関する検討チーム報告書、高橋プランを踏まえまして、障害者スポーツの振興については、より重点的に検討する必要があると考えておりまして、健康スポーツ部会の下に新たにワーキンググループを設置して、議論をいただきたいと考えております。
 こうしたことから、本部会の下にワーキンググループを設置するため、本部会の運営規則について、所要の改正を行うことについてお諮りするものでございます。
 続きまして、議題(4)です。まず資料5-2を御覧ください。
 先ほど運営規則について所要の改正を行うということを御説明させていただきましたけれども、その改正された運営規則に基づきまして、障害者スポーツ振興ワーキンググループの設置を定める旨の案となっております。議題(4)につきましては、これについてお諮りするものでございます。
 障害者スポーツ振興ワーキンググループの目的や主な検討事項につきましては、資料5-1を用いて説明させていただきます。1の目的では、高橋プランを踏まえまして、引き続き障害者スポーツの振興に関する個別の課題について、専門的見地から具体的な施策の検討が必要でありまして、このため「障害者スポーツ振興ワーキンググループ」を設置すると書かさせていただいています。
 また、主な検討事項につきましては、2のところにありますとおり、障害者スポーツの普及、障害者スポーツ振興体制の整備、その他関連する事項となっております。なお、ワーキンググループにおきまして、検討結果を取りまとめた際には、健康スポーツ部会に報告するものとしております。
 説明は以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございました。それではまず議題の3、健康スポーツ部会運営規則の改正案について御審議いただきます。御意見ございましたら挙手の上、発言をお願いしたいと思います。
 もし皆さん御異議ないようでしたら、決議を取りたいと思いますが、異議ございませんでしょうか。
 異議がないようですので、
 本件につきましては御了承いただいたということで、改正した新しい運営規則に基づきまして、以降の部会を進めさせていただきたいと思います。
 続きまして、議題の障害者スポーツ振興ワーキンググループの設置について、運営規則第2条第1項に基づきまして、御審議いただきます。
 皆さん、この件に関しての御意見、御質問があれば、どうぞ御遠慮なくお願いいたします。特に皆さん、よろしいでしょうか。
 それでは、本件につきまして、御異議ございませんでしょうか。
 ありがとうございます。続きまして、障害者スポーツ振興ワーキンググループの設置を本部会として決定いたします。
 なお、本ワーキンググループに属する委員等につきましては、運営規則第2条第2項に基づきまして、部会長の私に御一任いただければと存じますが、皆様よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。異議なしということで、皆さんの御了解をいただきました。
 次に、議題の5に移らさせていただきます。今後の健康スポーツ部会の進め方について、事務局より御説明をお願いいたします。
【和田健康スポーツ課長】  それでは、今後の健康スポーツ部会の進め方につきまして、資料6に基づきまして御説明させていただきます。
 まず、資料6の今後の進め方のところでございますが、第3期スポーツ計画が策定されまして、今後は計画に記載した事項をいかに着実に実施していくということが重要になります。
 そのため前回、第18回健康スポーツ部会におきましては、本部会において基本計画の記載事項に係る現場視察を行い、その概要の部会への報告と意見交換を行うこと、また、その結果を踏まえまして、スポーツ庁において事例を作成すること、そういったことを事務局のほうから御提案させていただきまして、御議論いただいたところでございます。
 現場での有効かつ実効のある取組を促すためには、事例紹介にとどまらず、取組事例を踏まえたポイントやノウハウを盛り込んだガイドラインのような形でまとめたらどうかと考えております。そういったことを今後の進め方ということで書かさせていただいています。
 第18回までの議論ですと事例集の作成ということでしたけども、それをさらに進めまして、ガイドラインというものをまとめさせていただいたらどうかと考えております。地方自治体や民間事業者におきましては、第3期スポーツ基本計画が開始された、そういったことを契機といたしまして、新たな取組を始めたり、これまでの取組を見直す、そういったことに着手している民間事業者や自治体もあるかと思います。
 取組をしっかり成果に結びつけていくことが、そういった取組の継続につながりまして、そうした実効性のある取組を促すためにも好事例や課題の解消例、失敗談を用いて、基本計画を踏まえた取組をより分かりやすくお示しして、現場の実態に即した取組を行う際の参考にしていただけるようなものをガイドラインとして作成できればと考えております。
 ガイドラインの項目でございますけれども、ここにお示ししましたように、第3期スポーツ基本計画を踏まえた分類項目を設定して、視察先についてもそれに紐づける形で、再度整理の上、進めさせていただければと考えております。
 なお、資料6の2ページ目以降に補足といたしまして、第18回健康スポーツ部会までの分類と関連性について、委員からいただきました視察候補選定のポイントとともにお示しさせていただいておりますので、御参照していただければと思います。
 今後のスケジュールでございますけれども、10月下旬までに視察先を選定、ヒアリング項目検討・決定を行いまして、できましたら11月ぐらいから視察を開始できればなと考えております。また、年明け3月までに本部会で中間報告や意見交換をしていただければと考えております。
 現場視察の報告内容のイメージについてもお示しさせていただいておりまして、視察先の基本情報、取組概要、第3期スポーツ計画における関連記載、取組目標・成果、ヒアリング結果、委員所見などを考えております。
 今後、ガイドラインの検討と併せまして、策定したガイドラインが活用される仕組みづくりや広報普及という視点も非常に大事だと考えておりますので、そういったものも並列して考えていきたいと思っております。
 ただいま御説明した方向性などにつきまして、ぜひ委員の皆様方から御意見いただければと存じます。
 説明は以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。ここはすごく重要なところではありますけれども、実は前回の部会から大分時間も空いてしまっていたということもありますので、事前に送られた資料につきましては、皆さん熟読していただいたということを前提に、これからこの会を進めていきたいと思います。
 なお、事務局の今の説明に対しまして御意見、御質問等ございましたら、画面上のリアクションボタンから手を挙げるボタンを押していただけますようにお願いいたします。また、終わりましたら、同じくリアクションボタンより手を下ろすボタンを押していただきますように、よろしくお願いしたいと思います。
 恐らく、皆さんいろいろ御意見等があると思います。忌憚のないところをお願いできればと思います。どなたからでも挙手の上、お願いします。
 北出委員、お願いいたします。
【北出委員】  ありがとうございます。順天堂大学の北出ですけれども、聞こえていらっしゃいますでしょうか。
 ありがとうございます。拝見しまして、御丁寧な御説明で様々な内容が包括されておりますし、対象別、世代別とか網羅されているので構成に関してはすばらしいと思うんですけれども、一つ思いますのは、例えばガイドラインとして作成するのもすばらしい案だと思うんですけれども、もう当たり前なのかもしれないんですが、ガイドラインとして作成する場合に、やはり高齢者の面が抜けているというのは少し違和感を感じまして、もう既にかなりのところが充実しているという意味なのかもしれないんですけども、もし何かそれに関して理由があったらぜひお聞かせいただきたいのと、あと4番目の働く世代・子育ての世代のスポーツ実施ということで、こちらも非常に重要な話題かと存じますけれども、例えば子育て世代となると、どうしてもやはりそっちのほうに目がいってしまうんですが、むしろその子育て世代を女性のスポーツのほうに入れてしまうというのも一つかなと思っていまして、働く世代は働く世代として時間がない中でということかと思うんですけども、やはり女性のスポーツの中で結構重要な位置を占めるのは子育て世代なのかなと思いましたので、ちょっと私見で大変申し訳ないんですけども、もし御意見などをいただきましたら幸いです。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。
 ただいまのは構成についてのお話ということでございますが、まず、事務局から回答ございますればお願いします。
【和田健康スポーツ課長】  御質問ありがとうございます。ガイドラインの項目につきましては、第3期スポーツ基本計画の項目を踏まえて、案として整理をさせていただいておりますけれども、ガイドラインの使いやすさ、活用のしやすさの観点から、どういった項目立てにするのがいいかということにつきましては、また、この部会のほうでも御意見いただきたいと思いますし、その御意見を踏まえて対応させていただければと考えております。
 おっしゃるとおり、働く世代と子育てを一緒にするよりも、子育てを女性のスポーツとかそういった整理の仕方のほうが、より活用されるかもしれませんし、また、高齢者の関係も項目上、今出てきていないですが、そういった項目についてもどのような整理がいいのかというのをちょっとまた考えさせていただければと思います。ありがとうございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。北出委員がおっしゃったように、どういう構成のものをどう周知啓発していって、具体的な行動変容を促すかが何よりも大事になってくると思いますので、そういった意味でどういう構成にしていくかというのも、この部会の皆さんの意見をしっかり踏まえながら、形づくっていければなと私自身は考えております。
 北出委員、今の御説明でいかがでしょうか。
【北出委員】  まさにそのとおりで、高齢者に関しましてはやはり今もロコモティブシンドロームですとかサルコペニアとか、やっぱり問題点も多数ありますので、もう充実しているかもしれないんですけど、やはりスポーツを推進する健康スポーツ部会でこそ、やはりそこの部分を入れ込んだほうがいいのかなと私自身が感じておりまして、御質問させていただきました。ありがとうございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございました。
 続きまして、宮脇委員、お願いいたします。
【宮脇委員】  ありがとうございます。鳥取県湯梨浜町長の宮脇でございます。
 私からはスポーツ部会の今後の進め方のガイドラインのことについてなんですが、子供のスポーツ環境の充実事例ということが挙げられております。子供といいましても、いわゆる幼児から小学校、児童・生徒と高校生までかと思いますが、範囲が広くてそれぞれ所属も異なったりする部分もありますので、ぜひともこのガイドラインを作成するときに、その年代区分に応じた内容のものにしていただければというふうにお願いしたいと思います。
 また、第3期スポーツ計画につきましては、中学校におけます休日の部活動の地域移行の着実な実施と、通し番号67ページからの件ですが、これについては地方のほうではなかなかその受け皿の確保ですとか、指導者の問題ですとか、いろんな課題がございまして難儀するだろうなと思っているんですけども、一つはその中身としてどうなるかということですね。要するにこれが学校の教師ですとある意味、人間教育的な部分をしっかりとクラブ活動の中で展開していかれることを心得て運営していかれることになるし、対応されることになると思います。
 これを、例として出すのは申し訳ないんですけども、例えばスポーツ少年団あたりの組織でやるとすれば、そういう意識というか、本当の人間教育みたいなことを担っていただくことができるかどうかというようなことに対する危惧の念を持っている方も、実は保護者の皆様にも相当あるんじゃないかなと思っているところでございまして、その辺りのことに関して、どのようにして本当に充実したものにさせていくかということが肝要ではないかなと思っております。
 それと、ガイドラインの中に現場での失敗談や反省点を踏まえた留意点を記載していただくということ、これは非常にありがたいお話として伺いました。
 以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。特に子供に関しましては、子供の発育発達もございますので、御指摘のとおりかなと思います。また、運動部活動の地域移行につきましては、別の会議体でも審議が進んでいるところでございますので、また、後ほど事務局よりフォローがあれば、お願いしたいと思います。
 たくさん手が挙がっています。久野委員、お願いします。
【久野部会長代理】  御説明ありがとうございました。それで出口がガイドラインという視察でとどまらず視察報告書じゃなく、ガイドラインという形でまとめるという方向性は非常に重要だと思います。
 ガイドラインはいろいろ出ても、なかなか使えないことあるので、活用イメージ、どういうガイドラインなのかというあたりの具体的なところが、大事だなと思いながらお聞きしていました。
 2点目に、そのガイドラインを、妊産婦やその子育て支援みたいな観点でいったときに、今我々ここを非常に一生懸命やっていて、地域に御協力いただいていろんなデータを取っていると、女性の体力不足、筋力不足が出産時に非常に影響することも分かってきました。、これはちょっと驚いた事例なんですが、世田谷区で子育てを一生懸命やっているNPOの理事長とお聞きしたら、今だっこができないお母さんたちが増えているというのです。体力が低いので非常に疲労しやすくて、結果的にいらいらしてそれが時には虐待みたいなことにもつながっていく、そういう悪循環が見えている。
 今現場の課題をうまく取り上げて、そこにスポーツの力がどう貢献できるかということをうまく掛け合わせられたガイドラインができると、より実効的だなと。
 もう一つは、妊婦さんの運動も、非常に効果的で、もちろん一定条件の下でというふうで理解をしていたんですが、現状は、どうしても安全に子供を産むというほうがどうもメインになっていて、体力不足については必ずしも進められていないという現状がありますので、産婦人科医との理解を広めるとか、関連学会に理解をしていただき、スポーツの力を御理解いただく、健康医療関係のところを増やしていく戦略、あるいはそこにガイドラインがつながっていくといった戦略的な発想が必要かなと思いながらお聞きしていました。
 以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。どれも重要な御指摘だと思います。
 続きまして、藤田委員、お願いします。
【藤田委員】  すいません、手短に1点だけなんですが、この健康スポーツ部会で取り扱う必要がないのかもしれないんですが、私は気になっているのは地域での部活動の地域移行のことが気になっています。
 その子供たちのスポーツの環境というところで関わってくるかと思うんですが、単に部活動を外に持っていくというだけではなくて、地域のスポーツであるとかほかの支援とうまく結びついてやっているような事例とかは、健康スポーツ部会としても見ておいたほうがいいんじゃないかなというふうに思いました。
 以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続きまして、小松原委員、お願いします。
【小松原委員】  ありがとうございます。健保連の小松原でございます。
 総合的にこういう分類で仕方がないと思いますが、保険者の立場から意見を述べさせていただきますと、6番にスポーツにおける医療・介護、民間事業者・保険者との連携事例というカテゴリーがございます。
 中身を拝見すると保険者と書いてありながら、どちらかというと地方公共団体、自治体、市町村国保が中心になっておりまして、職域保険の視点が抜けていると思います。、我々保険者は働く世代に対して、保険者の役割を発揮しています。
 特にその4の働く世代・子育て世代のスポーツ実施の促進事例で、健康経営というワードが入っておりますが、健康経営はどちらかというと健保組合と企業が一緒になってコラボヘルスという形で実施をしておりますので、ぜひこの4にも職域の保険者の視点やコラボヘルスによる取組を追加していただきたいと思います。
 私からは以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続きまして、松永委員、お願いします。
【松永委員】  すみません、一番最後に手を挙げましたので。
【渡邉部会長】  どうぞ。
【松永委員】  よろしいですか、後でも大丈夫です。
【渡邉部会長】  それでは、塩野委員、お願いします。
【塩野委員】  一つは、部会での視察について。恐らく委員全員が行けるものではないだろうと思っていますが、私も視察の関係では、働く世代についての企業事例などを御紹介しました。また、まさに今回取り組まれる障害者関連などは、私どもで全く知見がありませんので、視察先が決まられたらぜひ委員に希望をお取りいただいて行かせていただきたいというお願いが一つです。
 それから、今申し上げた働く世代の事例については、私から御紹介した限りでは企業ばかりイメージしておりましたが、働く世代に関する地域での取組については紹介させていただいていないと思います。地域での取組がしっかり見えるような、視察先選定も改めてお願いをしたいというお願いが2点です。ありがとうございます。
【渡邉部会長】  分かりました。2点目のところはこちらで預かりますが、1点目の視察メンバーの考え方について、改めてこれは共有しておきましょうか。
【和田健康スポーツ課長】  視察メンバーにつきましては、一つの視察先につきまして、委員の先生1名ないし2名ぐらいで視察していただくということを考えており、大人数で視察というよりは、先生方1名ないし2名に事務局をプラスして、視察を行うことを考えております。
【渡邉部会長】  現段階では、塩野委員、そのような考えがあるようです。ただ、ここにつきましても、また、皆さんの意見も踏まえて、どうするかというのはこちらで預かった上で検討したいと思います。ありがとうございます。
 それでは、当初から挙げていただいております斎藤委員、お願いします。
【斎藤委員】  今のガイドラインの項目のところに6項目あって、これは大分きちっと網羅しているのですが、先ほどどなたか言ったように、シニアという問題もここに当然加えるべきだとは思います。私が今回申し上げたいのはいわゆるアスリートではなくて、一般人がスポーツを続けるということについてです。スポーツクラブのコロナ禍の件で分かったことは、コロナが下火になっても会員さんは、完全には戻ってきていません。ただ、我々はフィットネスクラブだけではなくて、大人と子供のテニススクールとか子供中心のスイミングスクールも運営しております。
 この2つのスクールのほうが戻りが非常に速いし、フィットネスクラブに比べてパーセンテージも高いんです。これは何故かと思っていろいろ分析しましたら、スクールの方がコーチ、インストラクターを中心にした、いわゆるコミュニティーができているんですね。。
フィットネスクラブは海外から来た文化なんですが、ヨーロッパ、アメリカなんかの場合は初めて会った人とも非常にフランクにいろんな人と交流するというカルチャーがクラブ文化でできているんですが、日本や東洋の場合は、中心にどなたかがいたほうがコミュニティーができやすく、それがコーチ、インストラクターの役割だと思うんですね。
 我々実験をしまして、フィットネスクラブにもいわゆる初心者と、既存会員も含めて、スクールシステムを取り入れましたら、非常に人気を博しているという状況があります。
そういう意味から言いますと、もちろん総合型地域スポーツセンターというような仕組みもちゃんとできているんでしょうけど、スポーツをする局面において、子供のいわゆる学校関係の放課後のクラブ活動も含めて、どういう形でコミュニティーをつくっていくかというようなことにもう少し力を入れたらいいのかなと思います。
これはシニアの場合もそうですけど、スポーツを中心に集まっているようなサークルにおいては、いわゆる長続きするようなコミュニティーをつくるための指導者というもの、いわゆるスポーツの指導者でもあると同時に、コミュニティーづくりの指導者というような知識も植え付けるような活動というのも必要じゃないかと思いました。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。斎藤委員の経験から、非常に大事な示唆があったと思います。
 それでは、萩委員、お願いします。
【萩委員】  ありがとうございます。この事例を集めて、具体的にしていくことも大事なことだと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。私も子供の全国体力・運動能力調査のほうで事例を担当した経験もあるんですが、そのガイドラインや報告書は、大変よくできているんですね。
 よくできていて、よく読めば結構参考になるんですが、残念ながら、それを本当に誰が読んでいるんだろうと思うところがありまして、実際、授業の中で、学生たちにいろいろと見せているんですが、恐らくガイドラインは誰がどういうふうに読むのか、どう使うのかということを想定しないと、恐らく子供のスポーツ環境を整える部分、女性のスポーツ環境を整える部分、実はそれぞれアプローチが違う部分もあるんじゃないかと思うんです。
 漫然といろんなものが入っていても、ようかんの薄切り状態みたいになって、弱くなってしまうような気がするので、子供のスポーツ環境の充実をさせるためには、誰がどう動けばいいのかということを想定して、ガイドラインをどこへ届けるかということまで考えていかないと、いいものができても、本棚に立てかけられて終わってしまう、あるいは自治体の方がさらさらと見るけれども、どうしていいか分からない、そういうような問題が発生するように少し危惧をしています。
 先ほど久野先生もおっしゃっていましたけれども、ガイドラインをどのように活用してもらうのかということを想定した上でやらないと、特に障害者のスポーツの部分というのは、かなり学校教育の場面との関係が強いし、そういう特徴をしっかりつかまえて、誰に届けようかということを想定することで項目、内容も少し具体的に見えてくるような気がいたします。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。流れ的に遠藤委員にお願いしましょう。
【遠藤委員】  遠藤です。どうぞよろしくお願いいたします。
 今、ガイドラインのお話、萩委員よりありまして、まさに私も今ガイドライン、障害者の特にガイドラインについては多種多様で、この1から6のカテゴリーの全てにおいて当てはまりますし、詳細なものになってしまうのと、どこに届けるかというところでは非常に難しいオーダーになるのかなとは思いましたけれども、ただ、そうしたものができれば個々の可能性を伸ばして、そして選択肢があります、世の中にはたくさんありますので、インクルーシブ、ダイバーシティーに向けたアクセスへの道筋になって、近道になって多くの可能性を引き出して成長につながるかなというふうには思っていますので、必要な作業かとも一方で思っています。
 2つ目が、最近パラリンピックが終了して、今まで競技力に注視していた企業が地方に向けて、地域スポーツの振興に目を向けているところがございます。そうしたところ、大きな企業から地域の中で支えていこうという中小企業も含めて様々な取組をしているので、障害者スポーツに関してはそういった取組を拾い上げていってほしいなと思いました。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。
 それでは、松永委員、お願いできますか。
【松永委員】  すみません、よろしくお願いいたします。取りまとめ、ありがとうございました。
 先ほど遠藤委員がおっしゃった点について追加させていただきます。障害者スポーツ関連については、東京パラリンピック開催決定以降、地域の身近なところで競技団体と企業さんなどとの協同による活動が増加傾向にあります。例えばボッチャなどは本当にユニバーサルで、ちょっとしたスペースで実施できることもあり、でも、京都駅近くのホテルさんが会議室スペースを利用して、定期的に安価で参加できるプログラムを展開されているなど、様々な事例が出ていますので、民間との視点というところに、私も賛同いたします。
 改めまして、既に皆さんがいろいろとご発言されている内容とも関連してきすが、この項目のⅠの子供のスポーツ環境のところについて、「楽しむ」「楽しい」という視点のエビデンスを押さえていくことが重要になると思います。現状でも関係性のところや心身の発達のところに触れられていますが、こ特に子供のところに加え全般的にも「楽しむ」「楽しい」というエビデンスをどのように押さえていくのかというところも少し意識していく必要があるのかなと思いました。
 次に、北出委員がおっしゃった点について私も同感なのですが、Ⅳの子育て世代のスポーツについて、女性が本当に多く抱える問題というところを承知しつつ、一方で、育休などが取りやすくなったということもあり、男性にも子育てにどんどん参画してもらいたいという思いもあります。その点を踏まえると、Ⅱの女性のスポーツところに入れたとしても、女性だけの問題ではないというところの出し方が重要になると思います。項目や見出しなどに女性と子育てが並んでしまうと、どうしてもやはり女性の印象が強くなってしまいます。文中には当然男性のことも書かれるとは思いますが、そのあたりの配慮が必要になってくると思います。北出委員もおっしゃったとおり、実際は女性が大きく関わってくるところなので、そこの見出しの立て方と中身の見せ方というところ、また、うまく誘導するというところも重要かなと思いました。
 最後になりますが、ちょっと論点から外れてしまうかもしれないのですが、このようなさまざまな事例があると思いますが、例えば学会等でスポーツ庁長官賞などを受賞したり、関連省庁でも健康スポーツに関する受賞などは過去にもあると思います。例えば学会では、受賞時
また受賞後に研究成果を発表していてもその後、スポーツ庁とすべての内容を共有しているかというと必ずしもそうではないような気もしております。僭越ながら、所属学会にてスポーツ庁長官賞を受賞させていただき、ふとそのようなことを感じました。
 ひょっとしたらこれはこの部会だけの話ではないかもしれませんが、学会、あるいは各関係団体とこれまでのスポーツ庁さんとの関係のところについて、うまくこの活用事例にもつながってきそうな実践事例などをもう一度見直していただくのも良いのかなと思いました。あとⅤのところが一見、学会とも関係してきそうな感じもするのですが、中身を読ませていただくと、どちらかというと医療機関や自治体等々というところで、全体を通して久野先生からも少し触れていただきましたが、学会・学術団体等との連携というところも加えていただくと良いかなと思いました。
 すみません長くなりました、以上です。
【渡邉部会長】  
ありがとうございます。それでは、久野委員、お願いします。
【久野部会長代理】  すいません、ちょっとショートで先ほど言い忘れた、皆さんの議論をお聞きしていて高齢者のところという話があったんですが、ちょうど今年の夏ぐらいから三、四か月かけてフレイル予防啓発に関する有識者委員会というのが関連学会、フレイル等高齢者関連学会とか、あと厚労省からは大島次官を含め何人か出られて、私も入っていたんですが、ここにメンバーで今日御欠席の近藤委員も入っていまして、ちょうど取りまとめたものがありまして、それをどう、そこの委員会でも社会に普及していくのか、使っていただくのかという議題になっていたので、非常にエビデンス、相当しっかりと事例もまとめたものになっていました。また、後でお送りいたしますが、そういうのをうまく活用したほうがゼロベースでやるよりは有効じゃないかなということをちょっと思ったので、追加発言させていただきました。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。これで一通り皆さんの御発言が済んだと思いますが、まだの方、いらっしゃいますか、挙手していなかったけどという方、よろしいでしょうか。
 大事な点が幾つも御指摘されたと思います。構成の問題もさることながら、どうそれを活用していって、届けて、行動を促していくのかといったようなところ、これはすごく大事な点だと思いますので、こういった点についてはまず皆さんの御意見をしっかりと踏まえて、今後の議論、取りまとめにつなげていきたいと思います。
 まず、一応次第に沿って皆さんに確認事項がございます。まず、皆さんの御意見、たくさんございましたけれども、このガイドライン策定につきましては本部会で議論、検討、当然なんですが、これからしていくということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。また、本日いただいた御意見を踏まえて、視察先、それから視察のメンバー等についてはスポーツ庁、そして部会長である私、そして部会長代理の久野委員のほうに一任していただいて、調整させていただくということで御一任いただいて、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、視察先の調整等につきましても、また、委員の皆様の御協力を当然お願いすることになると思います。そのときにはぜひとも皆さんの知見、ネットワークを御提供いただきますように、改めてお願い申し上げたいと思います。
 以上で、この議題については終了といたします。
 続きまして、議題の6に移りたいと思います。室伏長官より、健康スポーツをめぐる新たな論点案として、目的を持った運動・スポーツ実施のための分類と考え方を御説明していただきたいと思います。その後、各委員お一人ずつ御意見をいただく形で、意見交換にまいりたいと思います。
 では、長官、よろしくお願いします。
【室伏スポーツ庁長官】  渡邉部会長、ありがとうございます。そして皆さん、こういう機会いただきまして、ありがとうございます。
 私のほうから、「目的を持った運動・スポーツ実施のための分類と考え方」ということで、資料7を御覧いただければと思います。
 具体的に今ガイドラインの項目ができたり、これから中身を議論していったりということで、また、委員の皆様には、それぞれ視察先も決まっていくことと思います。
 そういった中で、また、障害者スポーツの報告書も出て、具体的にいろんな項目が出てきていますが、これが健常者は健常者であって、障害者は障害者ということであるのかもしれません。また、女性スポーツと区分けするのも分かりやすいのですが、ばらばらに動いていってはいけないんじゃないかなと思うところもあります。
 ですので、そういう意味でも目的をしっかり持って、同じ共通スポーツを行うことの効果というものをもう一度科学的にも見て、共通項を持って取り組んでいくことが大切だと思っております。
 おめくりいただきまして、もう画面に出ているかと思いますけども、私も今、3年目のスポーツ庁で勤務させていただくことになっておりますけども、スポーツ庁のこれまでの取組と課題ということで、いろんな見方があると思いますが、一つは成人のスポーツ実施率の状況ということでここにグラフがありますけども、如何にして皆さんにスポーツに参画していただけるか。この実施率もずっと調べてきていると思います。
 ただ、実施率を何のために取るか、ここにありますけども、これまでスポーツ庁で毎年スポーツ実施率調査を行い、数値向上を目標としてきています。一方、どのような目的、メリットで行うかが明確化されていないところもあるかと思います。より多くの方がスポーツに親しむことは、心と体の健康に寄与することではあるんですが、一方で、健康診断の結果が健康に結びつくという、健康ということを言ってもそれに本当に結びついているかというと、エビデンスはまだ乏しいということで、私の資料の最後のほうに参考資料はつけさせていただいていますので、また見ていただければと思います。
 これまで行動変容として、Team Sport in Lifeといって、私も監督をさせていただいて、ほかの方は著作権の関係で写真ではなく図形になっておりますけど、「ネオスポーツ系」とか「ながら」、「ながら」もいろんなものがあって、何かしながら体を動かそうとしています。とりあえずいろんな形でスポーツに参画していこうという取組はやってきてはいますが、これが実際に本当に行動変容に結びついているかというところを問われると、そうでないところもあるかと思います。
 また、スポーツ・運動の方法とか目的、どういう目的で行うかということが明確化されていないのではないか。歩数カウント、カロリー消費、メタボ、この辺はよく議論されているところですが、アンケート調査が中心で、サイエンスが先に来ていないこともあるんじゃないか。要するにエビデンスはあってもサイエンスがないという状況は考えられます。
 例えば、有酸素運動を行う人はメタボが少ないことは、これはもう当たり前のエビデンスであって、その有酸素運動の内容やその運動がどのような機能改善に有用なのかというサイエンスの普及がされていないんじゃないかと考えます。
 健康診断の下、例えばMetsや、できるだけ歩数を稼ごうとか、30分の運動を週5回はやりましょうとか、このような運動を促すことはやっていますけど、その内容の詳細まではまだできていないんじゃないかと思います。
 次、お願いします。それで、こういう形で分けてみました。Science basedということで、目的を持った運動・スポーツ実施のための運動の分類と考え方として、こういう要素が考えられるのではないかと思います。筋肉、骨格系、神経、循環、肺、代謝系、内分泌系、メンタル、それぞれこういった項目が考えられると思います。フレイルの話もありましたが、果たして筋肉だけを鍛えていくのが良いのか、骨もそうですけど、神経系、コーディネーションとか姿勢の制御とか、こういうコントロール能力もなくなってくるということもありますし、循環器、肺、代謝、内分泌系、ホルモン、適切な刺激を与えてホルモンバランスを整える、成長ホルモンを促す、こういうものもあります。最近はメンタルもあります。こういう要素を運動・バイオメカニクス的に考え、健康診断だけではなく、運動器をはじめとするそういった各種・機能を評価するようなことも、スポーツ庁としてやれることはないのかなと思っています。
 特定健診では、血液データからメタボのリスクは評価されますが、ロコモはまだ評価できていないということもありますし、こういうところでスポーツ科学が活用できるところだと思います。
 「ながら」とかいろいろあり、そういうことも大事なんですけども、サイエンスをベースとして目的をしっかりはっきりさせて、習慣化・行動変容に移していくということが重要と考えます。具体的にこれは何を言っているか分からないということがあるかと思いますので、次に、簡単な例で示させていただきますけども、例えばウォーキングは、たくさん歩けばいいというふうになってしまっているのではないでしょうか。実際、たくさん歩いて、けがをして痛くなって整形外科の先生にかかる人も多いです。そのため、ただ単に運動歩数を稼ぐということだけではなく、実は筋力を鍛えたければゆっくり低い姿勢で歩くとか、神経系を鍛えたければ小刻みに早く動くとか、凸凹道を歩く、姿勢を安定させて意識して歩くとかが大事です。メンタルだと逆に目的を持たずに取りあえず気晴らしに歩くということもあります。そのため、歩行一つをとっても、こういうものをベースに考えると運動のやり方が変わります。そして、これは、性別も年代もそうですし、これは別にアスリートも一般の方も同じで、障害の有無にかかわらず取り組んでいくことができるんじゃないかと思います。
 次をお願いします。ウォーキングですけど、ウォーキングは健康増進に効果的だということはもう既に周知のエビデンスであり、そのためにどういう目的で行うことが良いのか、自分に合っている、今の自分に必要なのかということを踏まえることで、歩き方が異なり、目的とした機能を最大化でき、移動手段がエクササイズになります。そのため、こういう目的をサイエンスをベースとして取り組んでいくということが重要だと思います。
 次ですけども、項目は細かいと言われるといけませんので、大きく4つに分けられると考えられます。筋・骨格系、これは運動器系です。神経系、モーターコントロール系です。これは、筋肉は主動筋だけじゃなくて拮抗筋もコントロールすることが重要で、とっさに止まるためには筋力の問題じゃなくて拮抗筋が働かくことが重要で、これはモーターコントロール系です。心臓・肺・代謝、こういったものは体力系、そして、最近ではメンタル系と、こういう風な分け方も考えられると思います。こういうものを客観的データ、定量評価分析をし、サイエンス・DXにつなげていく。
 次をお願いします。よく新しいデバイスができたので、どうやって使うかという風になりがちですが、そうではなくて、何を計測したいからどのデバイスを使いたいかということがやはり大事なことだと思います。みんな何かデバイスがあるのでどう使おうかとなりがちですけども、こういうサイエンスをベースとして何を計測したいのかを考えることが重要だと思います。こういうものを自治体、フィットネス、ジムや学校、個人、家庭、企業に普及していき、こういったものが蓄積され、Science basedのエビデンスというのができるという形になるかと思います。委員の方々に御視察に行っていただきますが、本当はこの4つの項目はガイドラインのところでも幾つか項目があって、それぞれの項目で委員御専門の先生もおられると思いますので、こういう区分けで議論を深めていければと思います。時代の流れが変わっても変わらないものの中で物事を話していかないと、10年後にまた新たな社会問題となったときに項目が増えるみたいな話にももちろん対応しなければいけないんですけども、こういった考えをやはりスポーツサイエンス、医学の中で取組むことが大切かと思い、また、委員の御意見もいただきまして、是非こういった観点で施策を進めていければと思っております。
 以上になります。ありがとうございます。
【渡邉部会長】  長官、ありがとうございました。
 それでは、先ほど申しましたように、各委員の皆さんから、ただ今長官から御説明のあった内容についての御質問であったり、御意見であったり、あるいは、先ほどまでの議題に関するそういった流れの御提案でも構いませんので、お一人ずつお話を聞いていきたいと思います。
 まず、部会長代理の久野委員にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
【久野部会長代理】  ありがとうございます。最後のほうかなと思ってもっとゆっくり考えようと思っていたんですが、ありがとうございます。
 室伏長官、ありがとうございました。非常に重要な視点だと思いながらお聞きしていました。今回長官がやられたいことはこういう観点でのしっかりとしたデータベースをつくった上で、具体的な運動プログラムや指導法へつなげていきたいというイメージなのか、あるいはそのデータベースが今後いろんな形でスポーツと健康のサポートの評価法や違うサービスを生んでいく、そういうところも含めてということなのか。どんなようなお考えがあるのか、まず、それを教えていただきたいと思いながらお聞きしていました。
【室伏スポーツ庁長官】  ありがとうございます。
 入り口のところを話させていただいたと思いますけども、なかなか最初に説明しましたけども、施策は多いんですけど、共通項目って何かというのがまた話が戻ってしまうんですけども、スポーツ実施率を上げるのは何を目的にしているのかということをやはり再度認識した上で取り組んでいくことが大切だということで、こういうものを出させていただきました。
 ですので、歩くということに関してもただ歩数というだけではなくて色々な歩き方、そして質ですね、運動の質というところが安全安心に取り組むことができるかとか、こういった観点もしっかり持って取り組んでいくということが、全ての施策につなげていきたいというところにあります。
 指導者もそうですね、どういう目的でトレーニングを指導するのかというときに、パラリンピック、障害者を教える人と健常者を教える人とは何で違うんだと、どんどん分かれていくような話になっていくのではなくて、そういうものに関係なく筋・骨格系を鍛えたいのか、モーターコントロールを鍛えたいのか、どこを指導するのかということが分かると、大分今後また再三ガイドラインをどう活用するかとなったときに、見失わないようにこういったものをやっていきたい。
 出口のところはぜひ御相談させていただきたいと思っているところです。きっとこういう有益な、これまでにないエビデンスも蓄積されると思いますけど、入り口を間違えれば、出口は出てこないと思いますので、ぜひこういった観点で取り組めたらということで指し示させていただきました。
【久野部会長代理】  ありがとうございます。今お聞きしてイメージがおかげさまで膨らみましたが、例えば認知症の至るルートのデータを見ていると、運動不足が一番強いというような報告もありますし、そのほか見ていますと高血圧や糖尿病や鬱とか、生活習慣病のリスクがそのまま認知症へのリスクにつながっているというのがあるわけです。
 そうすると実は現場の地域を見ると疾病別とか骨折予防、転倒予防とか認知、全部分けてそれぞれやるみたいになっていたりしますが、実は共通しているし、ただ、その中で今度は歩くだけじゃなくて筋肉の筋トレ系とか、そういうのも結構セパレートで現場ではやられていたり、あるいは国民側の理解もとにかく歩けば健康維持できるみたいな捉え方も非常に多いので、この辺りの今の4要素挙がっている点というのは非常に重要な視点で、この辺りをどのように具体化して広めて、測定も含めてやり方とか何か重要な点だなと思いましたので、ぜひ考えたいと思いました。
 以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。北出委員、まだお時間大丈夫ですか。
【北出委員】  大丈夫です。
【渡邉部会長】  お願いします。
【北出委員】  ありがとうございます。今、先ほど御説明を拝見しまして、本当にすばらしくて、私としては本当に心より賛同させていただきます。
 もともとスポーツといっても本当にいろんな種類があるということで、スポーツ振興ってなかなか分かりづらいところも結構あったかと思うんですけれども、やはりスポーツする人の分類も非常に分かりやすかったですし、あとその要素というのも、こういうふうに分けることがベースにないと、やはり一口でスポーツと言えないと思うので、本当にすばらしい分類だと思います。
 私はやっぱり先ほど長官がおっしゃったような4つの分け方、非常に分かりやすいですし、その目的に関しても例えば健康とかメタボ予防だけではなくて、コミュニティーですとか、例えば障害者の方、リハビリの目的もあると思いますし、あと、機能は気持ちが前向きになるということが、メンタルの部分が非常に大きいと思うんですけれども、そうしますとeスポーツとか先ほどのデジタルなどもやはり取り込むことができるかなと感じております。
 一つおっしゃった中で、私も非常に大きな改善点というか、改革するところだと思うのは、エビデンスがあってもサイエンスがなかなかないということは、なかなか大きい部会では難しいかもしれないんですけれども、エビデンスは例えばアプリとか使用して、すごく全国のビッグデータを得ることで、かなりのものができると思うんですが、例えばサイエンスに関しましては、先ほど皆さんがおっしゃったように大学とかとコラボするということも、やっぱり大きいのかなと思っていまして、私どもも、実はやはり運動することで脳の活性化ですとか痴呆予防とか、あとはメンタルの改善、鬱の予防ということも研究していたりですとか、疾患も糖尿病だけじゃなくてパーキンソンの予防ですとか、術後の回復が全然違うとか、そういうようなほかの施設のデータもございますので、やはりコラボというか連携でスポーツ庁の事業に賛同されて、申請されている施設も多いかと思いますので、いろんな方に入っていただければ、非常に大きなサイエンスになるんじゃないかと考えております。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続いて、萩委員、いかがでしょうか。
【萩委員】  ありがとうございます。非常にすっきりまとめられていて、まさにサイエンスがないから、なかなか行動変容につながらないのかなと思いつつといったところですが、やはりこれを実際に現場でやろうとすると、まず指導者のレベルがかなり高くないとできないかなという指導者の問題が一つあると思います。あとは、これはもしかしたらリテラシーに近いのかなと思いますが、ちゃんとしたスポーツ教育というか、こういうことをしたらこうなるんだよというのをしっかりどこかで学んで、学びながら身につけていくという、この辺の機会もつくっていく必要があるのかなと思います。
 歩くのでもこれだけ違うんだよと、目的を持ってやると、こういうふうなやり方があるんだよというキャンペーンもすごく大事だと思うんですけれども、やはりどこか教育の中で、こういうことを学ぶ機会をつくりながら、指導者もしっかりそのことを踏まえてエビデンス、あるいはデータの蓄積をしていく。これがもしかしたら次世代というか、これからのスポーツ教育、スポーツ振興の中でやっていくべきことなのかなと思います。そういう意味では、地域スポーツにいろんなものが移行していく中で、その辺も強化できる可能性もあるので、この室伏スポーツ長官の考え方をしっかり根づかせていく方法を今後考えていくというのは、スポーツ振興として非常に重要かなとは思いました。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。小松原委員、いかがでしょうか。
【小松原委員】  ありがとうございます。確かにエビデンスがあってもサイエンスがないというのは、我々保険者が実施している特定健診・保健指導でも全く同じような形になっておりまして、国は常に実施率とか目標値を定めますが、それを達成したときにどういう世界が待っているのかとか、どういう社会になるかということを発信できていないと私も感じているところです。
 また、萩委員がおっしゃったように、やはりヘルスリテラシー教育を幼少期からしっかりしていかないと、次世代にはつながらないと思います。保健体育の授業に、例えばがん教育が今般学習指導要領に入ってきたところですが、早めにヘルスリテラシーを上げる仕組みをぜひつくっていただいたほうがいいと思います。
 どうも保健体育の授業は晴天率が高いと保健がほとんどなくて、体育、体育になっているようなことも多々聞こえてきたりします。もう少し保健というところが本当に生きていく上で重要な科目であるということを小さいときからしっかりと植え付けておく必要があると感じたところでございます。
 大変勉強になりました。ありがとうございました。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。斎藤委員、いかがでしょうか。
【斎藤委員】  ちょっと今資料を取りにいこうかと思って、席、外しましたけど、本当に長官おっしゃったことはもっともだと思います。
 それは必要なんですけど、その前に今いろんな会社、日本だけじゃなくてアメリカの会社もウェアラブルのいろんな商品が今出てきているんです。アップルも前から出していましたけど、ガーミンも出していたと、それから最近、グーグルがフィットビットを買収して今度また出すと。日本もそういうものが何個かあるわけですけど、まず何らかの形でパーソナルヘルスレコードをあんまり難しいこと言わないで、こういうのをつけていると時計の役割もするということですから、立派な時計を見せたい人は2つつけたっていいわけですから、細いのもありますので、これをひとつ記録を取りながら、それでこういうことがこのこういう生活をしていた、バイタルデータを集めて、それで一つの特徴をそこで調べ上げて、こういう生活していた人がこういう問題点が起こってきましたよ、これはさっき骨格系であるとか神経系だとかメンタルとか、こういうような問題が起こってきましたよという現実を突きつけるというか、お知らせするということで、問題意識をかき立てるという方法もあるのかなと。
 来週からパーソナルヘルスレコードをテーマとした団体ができると聞いておりますので、それに対して、スポーツ庁としてはそれのサイエンスにそれがどうつながっていくかとかそういうことを含めて提案していくと、また、非常に意義あるものになるんじゃないかと思います。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続いて塩野委員、いかがでしょうか。
【塩野委員】  すばらしい御説明、ありがとうございました。
 おっしゃるとおりサイエンスがあるというのが非常に大事なところと考えて聞いておりました。ここで例えば筋骨については筋量、骨量につながったり、循環器、呼吸器、代謝というと血液検査の何らかの数字に影響するとかということかと思います。私はあまり知識がないものですから、神経系やメンタルがどういう形で数値化できるかというのは分からないところもあるのですが、それぞれをしっかりとサイエンスを持って、理屈を持っておくというのは非常に大事なことですし、健康に対する意識の高い方々にこのようなことをしっかりと理解をしていただくことは、とても重要だと思います。また、先ほどありましたように、若い方々に、学生の時分からしっかりと知識をつけていただくということもとても大事だと思っております。
 一方で、例えば働く世代や、もう少しご高齢の方々などが望むのは、恐らくその個別の数値云々ということではなくて、ぼやっとした健康であったり、認知症になりたくないなど、そのようなことが皆さんの意識の中心であって、そこまで細かく数値を追いかけたくないという方が多いと思いますので、これらの指標をすごく大事な数値として押さえた上で、例えばこれらの数値でレーダーチャートをつくって、その面積がどれだけ大きくなるかということだけを皆さんに示すなど、何か敷居の高くない、人々にうまく訴える方法というのも併せて考えたらいいかなと思い聞かせていただきました。
 どうもありがとうございました。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続いて勝目委員、お願いします。
【勝目委員】  ありがとうございます。
 行動変容を考えるに当たって目的を非常に明確にして、スポーツと考えるというのはとても素晴らしいと思って聞いておりました。
 一方で、塩野委員もちょうどおっしゃっていましたけれども、レベルの高い話だなというのは感じまして、スポーツにもともとの知識や関心が高くないと、そこまで明確に目的を持てないのではないかとも思いました。
 ですので、目的の部分を、今、神経系ですとか筋力とか心肺などに分類されていますが、さらにもう一つ低いレイヤーの目的に紐づけられると良いのではないでしょうか。もう少し生活に密着していること、例えばメンタルをもうちょっとこういうふうに改善するとか、一日疲れずに仕事が続けられるとか、そういうもう少しレイヤーの低い目的と、その鍛えたいパーツだったり、その目的がうまくひもづいてアナウンスできると、測定したりとか、そこを鍛えようという意識につながるのかなと思いました。
 スポーツに非常に興味のある、既に取り組んでいる方たち向けにすごくいいなと思いましたが、少しレベルが高いかもしれないなというのが第一印象ですね。ありがとうございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続いて遠藤委員お願いします。
【室伏スポーツ庁長官】  すいません、今の点について、これは委員にお示しするための資料ですので、すみませんが、一般の方であれば、例えば神経系ですと新聞紙を丸めてやると良いですよとか、高齢者でも、そういうどこかに当てはまるということを整理する上で、委員にあくまでもお示しして、これを障害者の方でも年齢を超えてでも関係なく、どこかに当てはまるということを示させていただいているものです。指導者も、ただ運動させてけがをさせてはいけませんよね。そのため、目的を持たすという意味で、もし一般の方や、高齢者の方にはこうすべきということでしたら、ぜひまた御知見いただきまして、分解していくことは幾らでもできると思うんですが、ただ、お互いに持っている共通点は何かということで示させていただきましたので、その点お願いいたします。
【勝目委員】  失礼しました。
【室伏スポーツ庁長官】  あくまでも委員向けです。
【勝目委員】  どなた向けかというところは私の勘違いであったかと思います。
【渡邉部会長】  長官、ありがとうございます。遠藤委員、いかがでしょうか。
【遠藤委員】  非常にすごい印象に残って、長官の言葉で、指導員は障害者とそうでない非障害者の指導員が分かれている必要はないんじゃないかという発言に、非常に感銘したというか、私、子供の頃は障害がなくて、ある日突然、交通事故の被害者になって車椅子になったんですけど、それまでは統合教育で障害のある子と一緒に授業を受けたり、学童保育で一緒だったりというので、障害に対するその分け隔て感は全くなかったんですけども、ただ、自分は障害を持った後にできないことが社会にたくさんあって、そして、スポーツをする、チャレンジするにも何かをしたいときにも必ず分け隔てられる環境が待っていた、社会が待っていたんですね。
 そういう中で、どうして障害が発生してやりたいと思ったことに対して、その制限が加えられるんだろうということをすごく常々疑問に思っていた中で、スポーツという車椅子バスケットボール、幼少期からバスケットボールをやっていたので車椅子バスケットボールを通して、一つ一つ自分ができることを増えていって、社会参加というか復帰ができたというのが今なんです。
 なので今の社会の中だと、どうしても障害は多種多様で、私が経験したようにできないことたくさんあるけれども、障害者のスポーツの指導であったり、地域の中でそういった障害に対しても、どんな方に対してもその指導員とか出会った人が、障害者だから障害者のスポーツのところへ行けばいいやではなくて、その出会った人がその子とかその人を思ってどういうふうにしたらいいだろうというようなことを考えられるスポーツでの指導であったり、教育であったりというのが理想だなというふうにはやっぱり聞いてて思いましたし、地域の子供はやっぱり障害があろうがなかろうが地域で育てるというような思いを持って取り組んでいくことが、要は障害者のスポーツ実施率を上げようというところをあえて調べなくても、上げようとしなくても上がっていくよねというふうに感じたところでありました。
 なので、分け隔てられる社会ではなくてインクルーシブ、ダイバーシティーに向けて今一生懸命取り組んでいる中で、そういったアクセスがしやすい全て人であったりものであったりというものは、今お話を聞いてて実現していくんだろうなというのをこの細かいサイエンスのところもあるんですけども、勉強になった反面、そういった長官の発言の中で感じる部分があったので、とても正直、個人としてうれしく思ったという感想になってしまいましたが、そういうふうに思いました。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続いて宮脇委員、いかがでしょうか。
【宮脇委員】  ありがとうございます。実は私の町では、スポーツによる健康づくりということに取り組んでおりまして、公民館の分館に直営でトレーニングルームを設けて機器を導入したりとか、そういうこともやっているんですが、そこの中でのやっぱり言葉というか、呼びかけの言葉は、みんなにそれぞれの個性に応じて適したスポーツに親しんでいただこうということを訴えておりまして、そういう観点からいたしますと、サイエンスという形で整理されて、何々にはどんなことが有効だとか、それを具体的に示す、その手だてが充実されてくるという意味でとてもありがたいことだなと思っているところでございます。貴重なお話を伺ったと思っております。
 それともう一つは、実は鳥取県内の国保連合会では、先ほどちょっとお話ございましたパーソナルヘルスレコードですか、これに自分のところがレセプトを見て、個人個人の情報を持っているわけですから、それを活用して大学の先生方と連携を取りながら、この人にはどういうことが必要だということを、それはスポーツの世界での話じゃないかもしれませんけど、そういうこともやっている。そこの中にこのスポーツの分野でもこういうことが有効だというようなことが提示されることになれば、一層いい充実したものになるんじゃないかなと感じたところでございます。
 なお、この国保連の取組につきましては、厚労省の補助金か何かでやっておられるんですが、保険者が国保連だけというのが、今は私たち首長にとってはちょっと課題になるわけです。要するに2割とか数が限られていますから、町民運動として展開していく上でも、やっぱりこれは厚労省にもお願いしているんですけども、高齢者の部分、高齢者の介護の部分なんかも入ってきていただきたいですし、それからもちろん共済や健保、それらも一緒になってデータの提供、共有化みたいなことができれば、そうすると町民全体の取組として進んでいくと思っておりますので、これはこの場とは直接関係ないんですが、進めていただければと思っているところでございます。
 以上でございます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。豊岡委員、いかがでしょう。
【豊岡委員】  今日は遅参いたしまして、申し訳ありません。先ほどの室伏長官の貴重なお話を伺わせていただきまして、ありがとうございました。
 それで競技スポーツは別といたしまして、市民の行動を見ておりますと、生涯スポーツとか、あるいはウオーキングなどの健康づくりに取り組んでいる方たちの目的というのは、健康寿命を延ばしたいとか、あるいは認知症を予防をしたいとか、あるいはフレイルにならないようにしようとか、そういうところが目的になっているかなと思っておるところでございます。
 そうした中で、長官からお話ございました4つの要素、大変勉強になったところでございますけれども、このことをそうした方々に、大体50代以上ですけども、そういう方々にどうして目的として持たせることができるかなということで考えながら伺っていたところでございます。
 ですから、そのデータの蓄積なりエビデンスをしっかり持つということが大事かなと思いまして、インクルーシブな取組だとか、あるいは健康経営に取り組んでいる企業もございますので、そうした健康経営をやっているところの社員の皆さん方の協力をいただいて、しっかりとデータを蓄積して、エビデンスを持って、この4つのことを理解してもらうことが大事かなと聞かせていただいたところでございます。
 もう一方で、私たちの市は、まち全体を自然に歩いて健康づくりがされるまちづくりもしているところでございます。つまりウオーカブルなまちづくりもしているところでございまして、そうした自然に歩くといったような取組が例えばエビデンスとしてどのような結果が出てくるかとか、そういうところにもできれば取り組んでみたいなというふうにも思ったところでございます。
 いずれにいたしましても、私たちの市ではもちろん生涯スポーツも一生懸命取り組んでおりますけれども、こうした健康づくりをしていただいて、健康寿命を延ばして、そしてまた医療費の削減にもつなげていきたいということで、スマートウエルネスの取組をしているところでございまして、今後ともまた御指導いただければ幸いでございます。
 以上であります。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。続いて、松永委員、お願いします。
【松永委員】  ありがとうございました。皆さんのコメントのとおりでございます。
 あえて少し別の視点で発言をさせていただきます。都道府県・市町村において、例えば計画策定やそのためのスポーツ実施に関する調査などを担当されている方の中には、体育・スポーツの御専門ではない方々がもおられます。計画策定等のために調査をされる場合は、まず国の調査を参考にしてから、各都道府県・市町村での、地域特性に応じた特徴的な項目を検討する際の議論をするときに、今日の室伏長官の整理の話は、その担当者の方々にも非常に有益な情報になると思いますし、しいてはそれが市民の理解や行動にもつながっていくお話だなと思って拝聴しておりました。
 例えば国の調査では階段昇降が調査項目に入っていて、その項目がスポーツなのかと毎回、話題になるのですよね。eスポーツについても同様です。今日の長官のお話の、目的が何なのかというところで4つに分けていただいた項目などをベースに、非常に分かりやすく説明ができるのではないかなと思って拝聴しておりました。
 それも含めて私たちがエビデンス、エビデンスと言っているところのその指標の整理もまたできますし、改めてリテラシーというお話がありましたが、各担当者レベルの様々な方にも再度確認ができる良い機会になるのではないかなと思って拝聴しておりました。
 それから、、メンタルのところに関連してくるかと思いますが、「楽しみ」「楽しい」というところを何とかエビデンス押さえられないかと個人的には思っております。最終的にはやはりウェルビーイングを掲げているところで、メンタルの部分で楽しいというところとうまくつながっていくという期待感もございます。
 今日のお話で整理ができる部分があると思いますので、今後の議論は個人的にも楽しみです。室伏長官、このような機会をつくっていただき、ありがとうございました。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。山口委員、お願いします。
【山口委員】  もう議論も出尽くしたという感じなんですけれども、室伏長官の御提案、長官らしいなというのを感じました。
 長官、やはり研究者であられると思うので、そういう多分視点がこういうふうに出てきたのかなと思います。特にサイエンスといったところ、非常にそのような印象を受けました。
 もう議論は出尽くしてしていると思うんですが、一般の人たちが、先ほども議論ありましたけれども、こういうふうにサイエンスと言われてもなかなか来ないだろうというところと、あとは運動とスポーツというところをどう区分けするかだと思うんです。運動というのは多分基礎体力とかフィジカルといったところですけど、スポーツとなると体力もそうですけど、技術とかそっちのほうがなってくるので、そこをどういうふうに分けて考えていくのか、指導も含めてというようなところを感じました。
 それから、どうもやっぱりメンタルと言ったところだけになっちゃっているので、そこには多分メンタルとはまた違う文化とか社会とか、スポーツって多分そういったところも非常にあると思うので、その辺りも加えていくとさらに充実していくかなと思いました。
 あと最後にリテラシーといったところはすごく大事だなと私、感じていて、全然話が違う観点なのかもしれないですけど、最近、私、歯医者に通っていまして、歯科健診というか歯科への考え方、歯の考え方って私が子供の頃からとは格段に変わったなと思っています。通っていると子供たちとか虫歯があるないにかかわらず、もう定期的に来てフッ素を入れるとか、あるいは掃除をするとかいろんなことを定期的にやっているんです。ですから、この医学系というか、医療というか、そことやっぱり結びつけて定期健診で私も最近あれですけど、例えば血管年齢を測ってくれるとか、いろんなことが病気じゃなくても行くともちろん血圧とかもそうですけど、そこのところでこういった運動が適切なのでやってみたらどうですか、次の健診までという、これは体重とかそういったところを管理するということと似ているかもしれないですけど、お医者さんのリテラシーが運動スポーツと、ここにお医者さんおられるとちょっとあれなんですけど、若干リンクしていないところがあって、こういう方にはこういう運動みたいなところをもう少し結びつけていくと、歯科と同じでなぜって目的も死ぬまで自分の歯で食べるみたいな、だから死ぬまで自分の健康を保つみたいなところを何とか結びつけて、子供の頃から習慣づけていくようなところにこういったことが生かせればなと思いました。
 以上です。
【渡邉部会長】  ありがとうございました。これで皆さん、一通り御発言いただいたということだと思います。
 私も医学的な知見、全くありませんので、まずは勉強になったなというのが一言目であります。ただ、大きな目で捉えたときに、スポーツ基本計画、第3期が始まったばかりなんですが、政策的に考えるとやはりアウトカムというところに行動変容が結びついてきて、インパクトというところで言うと、健康長寿社会の実現というところに多分つながっていく話だったと思います。
 卑近な例で申し上げますと、先ほど来の議題であったように、これからガイドラインをつくっていく中で、どういった要素、そして、どうそれを活用させていくかという方策、ここにも大きく関わってくるのかなと思います。
 第3期の基本計画で一つ進歩だったことは、今までの実施率というのは実施頻度だけだったところが、やはり健康、エビデンスを考えたときに、時間も強度も必要だよといった要素が、健康部会の発案から計画に盛り込まれたといったところは大きな進歩だったと思うんです。
 ただ、そこから先、この計画を着実に実行していく、具体的な成果を獲得していくという中では、皆さんのお話にあったようにその主体性を持った個人のリテラシーをどうやって高めていくのかであるとか、あるいはスキルや知識が必要な指導者へのアプローチと具体的な行動変容をどう起こしていくのか、全部連関してくるような話だと思っています。
 したがって、再三皆さんからお話ありましたけども、やはり教育機関や学会との連携というのも、こういった施策を展開する中では大きな要素になってくるかなと思いますので、そういったお話もトータルで今回は受け止めさせていただいて、これからの部会の御議論、それから、取りまとめにつなげていければと思います。
 ちょっと私の話も長くなりましたけども、これからは皆様からいただいた御意見も踏まえて、この部会の進め方に反映していきたいと思います。
 それでは、長官、ここで何か一言、それとも最後にしますか。
【室伏スポーツ庁長官】  ありがとうございます。皆さんから御意見いただきましたので、また、ブラッシュアップしていい形にしていければと思いますので、お願いいたします。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。
 それでは、本日予定されていた議題は以上で終了といたします。
 今後の日程等につきまして、事務局より御説明お願いいたします。
【和田健康スポーツ課長】  本日は委員の皆様方におかれましては、貴重な御意見を賜りまして、ありがとうございます。追加の御意見や御質問等がございましたら、事務局宛てメールでお送りいただければと存じます。
 次回の部会の日程につきましては、後日改めて事務局のほうから調整の上、御案内させていただきます。
【渡邉部会長】  ありがとうございます。それでは、これにて本日の部会は閉会といたします。皆さん、どうもありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

スポーツ庁健康スポーツ課

Get ADOBE READER

PDF形式のファイルを御覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要な場合があります。
Adobe Acrobat Readerは開発元のWebページにて、無償でダウンロード可能です。