スポーツ審議会スポーツ基本計画部会(第9回) 議事録

1.日時

開催日時:平成28年12月6日(火曜日)16時00分~18時00分

2.場所

弘済会館4階「萩の間」

3.議題

  1. (1)第2期スポーツ基本計画の策定について(中間報告案)
  2. (2)その他

4.出席者

委員

泉部会長代理、伊藤委員、久木留委員、桑田委員、境田委員、髙橋委員、田口委員、田中委員、友添部会長、萩委員、福井委員、増子委員、和久委員

文部科学省

高橋次長、平井スポーツ総括官、木藤参与、澤川政策課長、八木学校体育室長、井上健康スポーツ課長、田中障害者スポーツ振興室長、先﨑競技スポーツ課長、今泉国際課長、勝又オリンピック・パラリンピック課長、仙台参事官(地域振興担当)、由良参事官(民間スポーツ担当)

5.議事録

スポーツ審議会スポーツ基本計画部会(第9回)議事録
平成28年12月6日
 
 
【友添部会長】 こんにちは。定刻になりましたので、ただ今からスポーツ基本計画部会の第9回を開催したいと思います。
皆様、大変お忙しい中、御出席を頂きまして、誠にありがとうございます。本日は、スポーツ審議会総会から山脇会長、それから上治委員、根木委員、渡邉委員に御出席を頂いております。
議事に入る前に、まず本日の配付資料の確認を事務局からお願いします。
【澤川スポーツ庁政策課長】 失礼いたします。お手元、議事次第をご覧ください。本日配付しております資料は2点でございます。資料1が第2期スポーツ基本計画の中間報告(案)の概要となっております。資料2は第2期基本計画の中間報告(案)全文でございます。あと以下、参考1から参考3までございます。御確認いただきまして、不足等ございましたら、事務局までお申し付けください。よろしくお願いいたします。
【友添部会長】 それでは、議事に入りたいと思います。本日は、次第にありますとおり、第2期スポーツ基本計画の中間報告(案)についてです。ようやく、ここまでたどり着いてきたわけでありますけれども、この中間報告(案)について御審議、御議論いただきたいと思っています。
なお、本日、報道関係者から会場の撮影・録音を行いたい旨の申出があり、許可しておりますので、御承知おきください。
それでは、第2期スポーツ基本計画の中間報告(案)につきまして、資料1、2に基づいて事務局から御説明いただいた後に、各委員から御意見を頂くことにしたいと思います。
それでは、澤川政策課長から資料の御説明をお願いします。
【澤川スポーツ庁政策課長】 失礼いたします。本日は資料2を用いて御説明させていただきたいと思います。資料1は概要でございますが、本日は中身について御議論いただくということで、資料2を中心に説明させていただき、御議論いただきたいと思っております。
資料2でございますが、年内にスポーツ審議会として第2期スポーツの中間報告をまとめていただきたいと思っております。その案文を今回初めてお示しするということでございます。これまで目次でありますとか、箇条書きのものを御議論いただきましたが、今回初めて最初から最後まで文章でまとめた全体版ということをお示ししてございます。
12月22日に、この部会と総会の合同会議を開催する予定でございまして、最終的に中間報告(案)について御議論いただくということでございますので、本日の御意見のほか、総会の委員の方々からの御意見、あとは事務局等による文言調整等ございますので、現時点のものは、あくまでも案文でございます。これで確定したものではないと、そういう前提で御説明をさせていただきたいと思っております。
資料2の目次のところをご覧いただければと思いますが、第1章と第4章が今回初めて文章として示すものでございます。あと第2章につきましては、これまで何度か、この案文についても既に御議論いただいております。今回、資料2としてお配りしている第2章の文章につきましては、前回の意見を踏まえて一部修正をしたものでございます。
あと第3章については、前回の部会では箇条書きでお示ししたものを今回初めて最初から最後まで文章化したということでございますので、本日の会議では、この第3章を中心に御議論いただきたいと思っております。
その前に第1章の説明で、1ページおめくりください。1枚おめくりいただきまして、第1章、1ページのところでございます。
第1章につきましては、第2期スポーツ基本計画の策定に当たってということで、この中間報告(案)の前文でありますとか序章に該当するところでございます。
1番、第1期スポーツ基本計画というところで、これまでの経緯を総括してございます。この最初の段落で、そもそもスポーツ基本計画とは何かというところで説明した上で、第2段落で第1期基本計画の概要ということで、5年間に取り組むべき7つの政策目標について説明をしてございます。
あと、「また」以下、下のところの段落でございますが、第1期期間中、5年間の大きな出来事として、2020年東京大会の開催決定でありますとか、障害者スポーツが文科省に移管されたとか、スポーツ庁が創設されたなどの経緯について触れているところでございます。
あと2番目のところが、スポーツ審議会におけるこれまでの審議の過程について説明をしてございます。
最初の段落では、今年6月にスポーツ庁長官から諮問があったということで、この基本計画部会を設置して検討を行ってきたということ。
次の段落は、諮問におきまして4つの留意事項があった、要請事項があったということで、1つ目が第1期計画の検証・評価。2つ目がスポーツの価値について国民に分かりやすく示すということ。3つ目が、7つの政策体系、7つの柱についてとらわれることなく、簡潔な形で施策の体系化を図ること。4つ目として、できる限り成果指標、数値目標を作ることという要請があったということでございます。
(1)についてと、そういう段落。検証・評価については、部会におけるこれまでの審議を踏まえまして、7つの柱について現状と課題を述べているところでございます。
下のところ、(2)についてと、この段落でございますが、これはスポーツの価値についてということで、これまで御議論いただきました第2章の概要を書いてございます。スポーツの価値について4つの観点から国民に分かりやすく説明を行った上で、参画人口を増やし、他分野との連携・協力により「一億総スポーツ社会」の実現に取り組むのだという、この第2期の計画の基本方針をお示ししているところでございます。
あと(3)の施策の体系化のところでございますが、基本的には第1期計画の基本構造を踏襲しつつ、内容の大くくり化を図ったということで、現時点におきまして第2期計画は4つの政策目標、大きな柱と、それにぶら下がる19の施策目標、並びに130の具体的施策を取りまとめているところでございます。前回の時点で114となっておりましたが、若干整理の関係で数が増えてございます。これは後ほど御説明させていただきます。
あと、その際ということでございます。ここに書いてございますように、例示で障害者スポーツの振興、女性スポーツの振興を例示してございますが、これは、ここに掲げた施策だけでなく、その他施策全般とも密接な関わりがあるんだということで、第3章に掲げた130の具体的な施策を総動員して取り組むのだと、そういう注意書きを書いてございます。
どこに施策を書くかというのは非常に事務方としても悩ましいところでございまして、どこかに決めなきゃいけないということで、こういうふうに書いているわけでございますが、それに限定されるものでなく、全体の施策を通じてやっていくのだと、そういうことを書いているところでございます。
あと(4)のところでございますが、できる限り成果指標、数値目標を設定するということで、現時点では20の数値目標を設定しているところでございます。
あと3番のところは、第2期スポーツ基本計画が目指すものということで、狙いでありますとか理念のようなものを書いてございます。ここに書いてあるとおり、基本計画は文科大臣が定めるものですので、あくまでも国の施策を中心にまとめているものでございますが、あくまでもスポーツの主役は国民であり、国民にスポーツの機会を提供するスポーツ団体であるということです。そういうことで、ここに掲げられた施策は、国民なり団体の活動を支援し、スポーツの価値が最大限発揮されるためのものであると、そういうことを留意事項として書いてあります。その上で国民、スポーツ団体、地方公共団体にお願いをしているというような構造になっています。
国民の方々には、ここにありますように、積極的にスポーツに参画し、その楽しみ、喜びを得ることで人生を生き生きとしたものにしていただきたいということ。あとスポーツ団体に対しては、2章に示したスポーツの価値を改めて確認していただき、この3章に掲げた施策を有効に活用して、魅力的なスポーツ環境の創出に取り組んでいただきたいということ。あと地方公共団体には、これ基本法にも書いてございますが、国の計画を参酌して、これを参考にして、できる限り速やかに、地方自治体それぞれの地方スポーツ推進計画を策定してくださいということと、こういう活力ある社会づくり――健康増進、共生社会等々の活力ある社会づくりに一体となって取り組んでいただきたいと、そういうお願い事をしてございます。
こういう形で第1期から第2期までの経過、審議の過程を述べることで、第2期計画全体の概要をここで説明していると、そういう構造になっているところでございます。
おめくりいただきまして4ページ、第2章でございますが、ここのところにつきましては、表現上の修正ということでございますので、説明の都合上、詳細については、ここの説明は省かせていただきます。なお、ご覧いただきまして、お気付きの点がありましたら、後ほど意見交換の場で御発言等々頂ければと思っております。
第3章に移らせていただきます。8ページをご覧ください。
第3章でございますが、前回お示しした箇条書きのものを今回、最初から最後まで文章化をしたという形で、案文の形にしているものでございます。全体の構造については、前回御説明させていただいたとおりでございますが、8ページをご覧いただきますと、大きな柱があり、そこに政策目標ということで書いてございます。これが全体4つあるということでございますが、その下に施策目標という形で、4つの柱にぶら下がる合計19の施策目標を書いてございます。それぞれの施策目標ごとに、現状と課題でありますとか、具体的施策をぶら下げているところでございます。
特に、この具体的施策が、この第2期スポーツ基本計画の中核になるところということで、現時点で全体130ございます。書き方につきましては、「国は」ということで、まず主語を明確にしているということで、アの例をとりますと、国は、ガイドラインを策定することでということで、スポーツに親しむ機会の充実を図ると。国は、ガイドラインを策定することでスポーツに親しむ機会の充実を図るということで、誰が何をして、その結果どういう政策が推進されるのかということについて分かりやすく、文体の文章のフォーマットを統一し、できるだけ分かりやすくなるように心掛けたということでございます。若干これの応用形等ございますが、基本は、国は何とかをして何とかを推進すると、そういう形で、パターンで書いているところでございます。
今回第3章につきまして、130の具体的施策を全体書いているところでございますが、これを全て説明しますと、時間が幾らあっても足りませんので、今回は、前回なかったもので新たに追加しているものを中心に幾つか御説明をさせていただきたいと思っております。
まず、最初に追加したのが8ページの下のエのところでございます。成人のスポーツ実施率についてというところでございますが、ここの項目、新たに追加した項目では、調査項目及び調査方法を検証・改善するということとか、これを踏まえたスポーツ実施率の更なる向上方策について検討するということで、この成人のスポーツ実施率の向上について、5年間しっかりとフォローアップしていくということを書いているものでございます。
あと、おめくりいただきまして12ページは「人材」と「場」の充実のところでございます。アスリートのキャリア形成と、上のところにございます。ここのウとエのところでございますが、実はこれ、従前は1つの施策でございました。中身をいろいろ書いてまいりますと、内容的に必ずしも1つに書くことが適当でないとか、分量が多くて施策がそれぞれ独立しているものということについては、今回、ウとエにあるように、1つであったものを2つに分けてございます。中身は大きく変わっておりませんが、整理の都合上、2つの施策に分けたということでございます。
また、同じく13ページになりますが、サとスとタでございます。これにつきましては新たに付け加えてございますが、それぞれ後ほど出てくるところをもう1回書いているということでございます。全体の施策の漏れをなくすという観点で、バランスを考えて、ほかにある施策をもう1回繰り返し記述をするということでございます。
サのところは、ご覧いただければ分かりますが、ドーピングのところに同じような記述がございます。またスのところについても、選手強化のところで記述がございますし、タのところも成長産業化のところで記述があるということで、全体のバランスを見る、施策の漏れをなくすという観点で、重複して書いているものでございます。
同じような、1つを2つに分けたり、重複して書いているところが、その他幾つかございますが、内容的には大きく変更がございませんので、本日の説明では省略させていただきます。
ということで、あと以下、追加したもののみ御説明させていただきます。1枚おめくりいただきまして14ページ、エをご覧ください。エとカのところが今回追加したものでございます。全体の施策目標は総合型地域スポーツクラブの質的充実というところでございます。
エにつきましては、総合型クラブを支援する中間支援組織について、地方公共団体として、その取組を支援するということを掲げてございます。あとカにつきましては、総合型地域スポーツクラブの登録認証制度並びに中間支援組織の整備状況といった、今回のこの基本計画に書いております取組を定期的に把握し、必要な施策を講じ、総合型クラブの自立的運営を促進するということです。そういうことで、こちらについても総合型クラブの施策の進展を5年間しっかりフォローアップしていくという趣旨で書き加えてございます。
あと新しく追加したところでございますが、17ページ、障害者スポーツの振興でございます。こちらにつきましては前回の御議論で、もう少し障害者スポーツについて記述を充実すべきでないかということがございましたので、今回いろいろ御意見を賜りまして、施策を追加してございます。
あと個々個別には御説明いたしませんが、例えば学校教育であるとか、スポーツ実施率の上昇など、個別の施策につきましても、障害者をはじめとか、そういう記述を書くことによって、障害者をはじめとする全ての国民に向けた施策であるということを、いろんなところで配慮をしている形になってございます。
今回、17ページ以下は、特に障害者向けの施策ということで追加した施策でございます。追加した施策は17ページ下のイのところでございます。これにつきましては地方自治体とスポーツ団体、障害者福祉団体による連携・協働体制の整備ということについて触れてございます。
あと、おめくりいただきまして18ページでございます。左上のウのところになりますが、これにつきましては日本レクリエーション協会と日障協、障がい者スポーツ協会が、障害者と健常者が一緒に楽しめるプログラムの開発、イベントの促進をするということが書いてございます。
あとケのところでございますが、これは障害者スポーツのボランティアの育成について記述を盛り込んでございます。
あとス、セ、ソ、タが新しく付け加えた記述でございますが、スのところは、スポーツに参加していない障害者のニーズの把握でありますとか、障害者がスポーツに触れる機会を提供するということ。セのところは、障害者スポーツ団体の組織体制の整備。ソのところが、障害者スポーツ団体の財政基盤の強化。あとタのところが、全体、障害者スポーツの振興の施策を受ける形でございますが、スポーツ庁におきましては有識者会議の報告書に基づきまして、ここにありますマル1からマル5の施策を推進するんだと、障害者スポーツ全体についてお示ししているところでございます。
あと新しく追加したところとして、24ページ一番下のコのところになります。全体の施策は国際社会の調和ある発展への貢献、国際協力のところでございます。一番下、コのところでございますが、これは2020年東京大会に向けて、丸川大臣の下の内閣官房が中心となって取り組んでおります、地方自治体を「ホストタウン」として大会参加国といろんな形で交流をすると、そういう取組について書いてございます。関係省庁の取組ということで、内閣官房の施策についても、ここで盛り込んでいるところでございます。
あと追加、残り2つございまして、26ページの中ほど上のカのところでございます。これは、全体はコンプライアンス、インテグリティのところでございますが、カで、プロスポーツ団体のインテグリティの保護というところについて記述を盛り込んでございます。
あと最後になりますが、29ページのキのところで、スポーツ振興基金を活用したアスリート助成ということで書いてございます。
以上が今回新たに追加した施策でございまして、一部、合体することによって減っているところもございますが、こういった施策を追加することで、現時点での具体的施策は130になっているというところでございます。
あと32ページ、第4章でございます。新しく今回記述を起こしたところについてでございます。これが今回の中間報告(案)の最後、まとめのところでございます。計画全体の留意事項でございますとか、今後の推進方策について記述しているところでございます。
1、2、3の3つになってございまして、1つ目が計画の広報活動の推進ということでございます。そもそも第2期計画は「一億総スポーツ社会」を目指すということですので、この計画について分かりやすく簡潔に国民に伝えていくことが重要だということで、「このため」ということで受けておりますが、まずはスポーツ団体、地方公共団体はじめスポーツに携わる全ての人々が、この計画の理念を共有していただき、具体的な中身を熟知していただくということで、これは国が中心になるのだろうと思いますが、様々な機会を利活用して周知をやっていくのだということと、あと直接国民に働き掛けていくことも重要だということで、SNS。スポーツ庁にもフェイスブックがございますが、そういう多様なメディアを活用して、直接国民に発信していくのだということを書いてございます。
あと2は、計画実施のための財源の確保というところでございます。スポーツ予算につきまして、スポーツ関連予算でございますが、まだまだ十分な規模があるとは言えないということで、第2期計画の5年間に更なる強化を図っていくことが、スポーツ界、スポーツに携わる者全体の総意なのだという強い決意を表してございます。
あと併せて、予算の増と並んで、効率的・効果的な活用でありますとか、あと不正使用の根絶ということにも留意すると言っております。
あと、「また」以下の段落でございますが、totoを活用したり、スポーツに対する寄附でありますとか、民間事業者による投資を一層活性化させるということで、国の予算も十分重要でございますし、しっかり増やしていかなければならないわけですが、多様な資金による持続可能なスポーツ環境を社会全体で創り上げていこうと、そういう財源の全体像について言及しているところでございます。
あと3、最後になりますが、計画の定期的な検証ということでございます。ここ、第2期基本計画におきましては、より多くの、これまでにない、できるだけ多くの成果指標、数値目標を設定するよう努力しているところでございますが、ここにありますとおり、新たな分野であって、データの蓄積が必ずしも十分でないものもあるということは、偽らざる事実ではないかと思っております。
でございますので、今後、この審議会として、この計画の達成状況について、例えば仮に未達成であるとか、その可能性が高い場合に、この成果指標そのものが適当であったのかとか、その原因をしっかり客観的に分析をして、更なる改善策を講じていくことの方が重要ではないかということを述べた上で、この審議会として、この計画の進捗状況を定期的にフォローアップしていくのだ、PDCAサイクルで取り組んでいくのだということを述べているところでございます。
「その際」とありますが、必要な場合、十分このままではいけない、見直す必要があると判断される場合には、ここにありますように、成果指標でありますとか具体的施策を見直すんだということで、そこをしっかり公開しながら国民の理解と信頼を確保していくのだということを述べてございます。
あと最後になりますが、計画全体の検証につきましては、この5年間の更に先、第3期スポーツ基本計画において着実に反映させていくのだと、そういう形にしているところでございます。
ですので、第1期から第2期。第2期は理念を2章で述べ、第3章で各論を述べ、第4章で、その運用の仕方と今後についてを述べるということで、とりあえず全体の形として作らせていただいたところでございます。
本日は時間の限り、第3章につきまして中心に御議論いただきつつ、あとその他、1章、2章、4章につきましても、お気付きの点があれば何なりと意見頂ければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【友添部会長】 ありがとうございました。前回の議論を踏まえまして、事務局の方で随分御苦労いただきながら、本日お示しをしております報告の案という形でまとめてまいったものであります。委員の皆様方には事前に配付をしまして、お目通しをお願いしているところでもありますけれども、今、澤川課長からお話がありましたように、第3章を中核にしながら、適宜1章、2章、それから4章も含めて、何か御意見等を頂ければと思っています。
御意見のある場合には、前回もそうでしたけど、具体的にこのページのここの箇所のここをこういうふうにという形で御提案いただいた方が、そごがなく御意見を賜ることができるかと思いますので、その点よろしくお願いしたいと思います。
では、いかがでしょうか。アットランダムで。久木留委員、どうぞ。
【久木留委員】 幾つかあるので。最初の目次のところですけど、読ませていただいて、後ほど、また詳しく話ができればと思うのですが。第2章の、これ議論があったと思うのですが、スポーツで「人生」が変わる。ここのところが、読んでいて少し違和感があります。例えばスポーツで過ごし方が変わるとか、スポーツで生活が変わるって、ちょっとあれかもしれませんけど。人生というと、何かスポーツをやっている我々にとってはいいかもしれないですけど、外部の人から見たとき、少し違和感がないかなという気がいたしました。これ1点です。
2点目は、本当に大変御苦労されて、前回のものも読み返してみたのですけど、かなりきれいにまとめていただいていると思います。その中で、目次の中で第3章。大きい1、2、3、4とあるわけですが。この3と4ですけど、この3に関しては、総論的に全てに掛かってくると。1、2、4に掛かってくるインテグリティの問題であったり、ドーピングの問題というのは教育にも関わりますから、これは入れ替えてもいいのではないかというのがあります。
この2つについて、まず少し皆さんの意見を頂ければと思います。
【友添部会長】 2点目の、いわば第3章の3のところ、インテグリティのところを入れ替えるというのは、具体的にどういうふうに。
【久木留委員】 いや、もう位置を変えるだけでいいと思います。今、3が、クリーンでフェアなスポーツの推進によるですよね。これを4に持ってきて、4の国際競技力を3に持ってくると。
【友添部会長】 3に持ってくるということですね。
【久木留委員】 そうすると、中身を見ていると、各施策のことが多くて、4番目も施策で、3番目ももちろん施策なんですけれども、総論として全体に関わるような感じがしました。
【友添部会長】 はい、分かりました。ありがとうございます。いかがでしょう。これは御意見を頂いて御議論いただければということの御提案ですが。人生は、少しビッグワード過ぎるのではないかと。生活ぐらいで置いた方がいいのではないか。あまり大きな仕掛けを作るよりも、中身に照らすということ、生活がいいのではないか、あるいは暮らしを変えるぐらいのがいいのではないかということなので、これについて御意見頂けますでしょうか。和久委員、どうぞ。
【和久委員】 オーストラリアのスポーツ政策の中ですと、スポーツで人の人生をエンリッチにすると、そういう書きぶりをしているので、大きなことを言ってはいるのですけれども、諸外国の政策の中と比較してみた場合には、それほど違和感がないというか、私としては違和感はあまりないと思います。
【友添部会長】 ありがとうございます。ライフを暮らしと訳すか、人生と訳すか、生活と訳すかという文脈のコンテクストの違いによっても違ってくると思います。
ほかにいかがでしょうか。田中委員、どうぞ。
【田中委員】 和久委員と久木留委員の間になるかとは思うのですけれども、そのライフを人生とすると、人それぞれ個々の生き方みたいなところまでも、何かしつこく入っていくような感じがすします。ただ生活とすれば、生きる活力みたいな形の感じになるかと思うので、人生という意味のライフなのだけれども、生活というふうに国からは指針した方が、少し柔らかくなるという気はいたします。
以上です。
【友添部会長】 ありがとうございます。いかがでしょうか。生活ぐらいの方がいいのではないかと。いかがでしょう。これ、多分、人それぞれによって受け止め方が随分違ってくるところでも……。伊藤委員、どうぞ。
【伊藤委員】 私は人生という言葉を最初に見たときに、インパクトがあっていいなと感じました。本日頂いている資料の32ページに広報活動の推進というところが出てまいりました。かねてから難しくて読んでも分からないよねって。そういうものではなくて、国民の方たちの心に響くものということを目指していたと思うので、ここは少し思い切って人生ってしたら、「えっ」と思ってくれる人が出たらいいと思います。
【友添部会長】 ありがとうございます。いかがでしょうか。多数決をとるというのも、何かそぐわないようにも思うのですけれども。福井委員、どうでしょう。
【福井委員】 インパクトがあるとは思いました。すごく久木留委員の言うことも分かって、そこもすごく考えたのですけれども、人生というと、何かそこで考えてもらえるところがあるのかなと。それをいい形で何か説明ができればいいのかなと思いました。
もう1点、先ほど久木留さ委員が仰った2つ目の件なのですが、私も実は本日発言させていただこうと思ったことが全く同じことで、何度も読ませていただいて、大変うまくまとめていただいてありがとうございます。やはり4つの柱があって、人口を拡大して、人材育成の場が充実をして、そしてスポーツによって強い社会の実現があって、そしていい成績修めて、スポーツをすごく盛り上げていただいた上で、最終的に、このクリーンなスポーツを推進することで、スポーツの価値が全体で上がるという意味で、何度も別の章を読み返して、最後にこれが来ると、何かしっくりくる、全部に関わっていると思います。
最終的にスポーツの価値を向上するためには、全てに関わってくるので、その1、2、4、3の順番で頭に入れると読みやすい、分かりやすいと思います。もちろん優先順位がないという前提において、4つとも全て大事な上で、そういうふうに感じました。
【友添部会長】 分かりました。ありがとうございました。久木留委員、どうも人生の方が分がいいかなって。
【久木留委員】 全然構わないです。ただ、ここにいる人たちは、スポーツがすごくいいと思っていらっしゃるではないですか。要は、ここでいつも議論したことというのは、スポーツの中だけではなくて、外の人たちに訴え掛けていくのだというのであれば、スポーツで人生って、絶対、逆に思うと思うのです。それ、おごりじゃないのかと。そこがあったので。和久さんが言われることもよく分かります。英語に直すとライフだったりするのですけれども、捉え方が多分違うと思います。
例えばオーストラリアも、イギリスも、スポーツが根付いていて、もうスポーツをすることが人生につながっています。だからライフでいいと思うのです。だけど、捉え方自体が、まだまだ日本では、スポーツをやる人が少ないからこそ、そう提案しただけです。でも、皆さんの総意がそうであるならば、私は全然いいと思います。
【友添部会長】 泉部会長代理、どうぞ。
【泉部会長代理】 最初は、ここは人生を変えるでした。そこを人生がに変えて、やはりここで、すごくインパクトがあるということと、人生、社会、世界、未来へという、この多少語呂も、すごく受け入れやすいというところで議論が進んだと思いますので、よろしければ、こんな形で。
【久木留委員】 了解いたしました。
【泉部会長代理】 以上です。
【友添部会長】 もう部会長権限で、ここは人生のままでいかせていただくということで御了解いただければと思います。一応そういう形で、本日は御議論いただいたということで、この今、議論いただくことが非常に大事なわけです。
第2点目、これも大事な問題ですが、インテグリティを含めてクリーンでフェアなスポーツの推進、スポーツの価値の向上のところ。これは、むしろ最後に置いた方が、全体に関わるという意味で、いわゆる構造上いいのではないかという御提案です。これについて御意見頂けるでしょうか。いかがでしょうか。萩委員、どうぞ。
【萩委員】 私も賛成です。何か下支えするような感じで、最後にどんと置かれると、何かその意味が、よりクリアに分かるような気がします。3番は少し浮いた感じだったと思うのですが、逆にすることで、大分落ち着いた感じになるのではないかと思いますので、賛成です。
【友添部会長】 ある意味で、一番最初の方がいいのかも分からないですけれども。一番最初にインテグリティとかクリーンでいくと、そんなにスポーツ界ってだめなのかと思われかねないので。前の暴力のときもそうでしたが、やはり、こういうのは後で全般的に、総括的に置いた方が、インパクトが強いし、構造的にもいいかと感じるところもあるところでもあります。
増子委員、どうでしょうか。
【増子委員】 私もこの3番と4番は、最後の方が、トータル的にはスポーツ施策をずっとやってきて、最後に、こういったクリーンでフェアなといったところの注意書きというか、そういったところが目に触れるので、その方がいいかと思います。
【友添部会長】 ありがとうございます。よろしいでしょうか。4章の3を4章の4に下ろして、4の4のところを3に繰り上げるという構造でもって、本日御議論いただいたということで進めさせていただくということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、ほかに御意見ございますでしょうか。髙橋委員、どうぞ。
【髙橋委員】 ありがとうございます。前回、障害者スポーツに関する記載につきまして、私の方から質、量とも、もう少し検討していただきたいと明確に申し上げました。その結果、本日見せていただいて、これまでの間、短時間にもかかわらず、精力的な検討をしていただいていて、質、量とも、前回と比べると相当充実していると受け止めておりまして、感謝を申し上げたいと思います。
先ほど友添部会長からページをちゃんとというお話ありました。特にありがたかったのは、3ページの上から2行目の端の方から3行ぐらい。「スポーツを通じた共生社会等の実現」において障害者、女性などについて列挙しているけれども、その下の行、第3章に示した全ての施策を総動員して取り組む必要があると、こういうふうにまとめていただいたことは大変ありがたく受け止めているのが1点。
2点目は、8ページの第3章の1ポツの下の政策目標の中に、前回までは政策目標の中に障害者の数字がなかったところを明記していただいて、障害者は週1回以上が40%程度、週3回以上は20%程度となる。明確に障害者を位置付けていただいて、はっきりと頑張っていこうという気持ちに我々がなる数値目標を出していただいているということ。
それから最後に、17ページから19ページまで。一つ一つは申し上げませんが、先ほど御説明にもありましたようなところも含めて、全体的に障害者スポーツの振興に対する充実に対する思いが込められているという、この3点を特に感謝申し上げて、全体的には大変ありがたいと申し上げたいと思います。
なお、以下3点。それぞれ記載があるので、表現上の問題ではなく、より今後も実行あるべきところを期待するという意味で3点。
1つは、障害を持つ児童のスポーツの参画率向上はちゃんと表現にありますが、これが実行化できるように是非期待を申し上げたい。
2つ目は、大学における障害者スポーツの充実についても、記載がそれぞれのところにありますが、これも実行あらしめられるよう御努力を続けていただきたい。
そして3つ目は、スポーツ施設の物理的なバリアフリーについて、1か所記載はあるのですけれども、これ施設だけに伴わずに、いろんなところのバリアフリーというのは必要なものですから、そうしたことも意識しながら具体的な政策を進めていただきたいと思います。
この3点を補強という意味で申し上げて、感謝を申し上げて、私の意見としたいと思います。ありがとうございました。
【友添部会長】 ありがとうございました。ほぼ3点については、またこれについては、ここの中で検討させていただくということで、引き取らせていただければと思います。
田口委員、どうぞ。
【田口委員】 私も髙橋委員と同じように、メールで受け取って、こんなにたくさん障害者を入れていただいたのだというので、すごくうれしかったのですけれども、もう1点だけ入れていただきたいと思ったのが、今回頂いたものを概要と一緒に照らし合わせて全部読んでいったときに、まず第3章の11ページのところのウです。ここに障害者のことを書いてくださっていますので、是非。こちらの資料1の方の概要です。こちらの2ページ目のマル3にビジネスパーソン、女性、障害者のスポーツ実施率の向上というところを書いていただいていますので、この下の黒点に是非、障害者のスポーツ実施率増加のための環境づくりとかも、少し書いていただけると、よりインパクトがあるのではないのかと思いました。
あと、もう1点、この間も少し御意見させていただいたのですけども、第3章の18ページの部分で、こちらの施策のサの部分です。こちらの障害者スポーツ用具等の設備を整備することによりということで、こういうのをやっていただけると本当にうれしいです。さらに、ここに、障害者の身体の状況に応じた適切な用具のレンタルとか、あと整備、用具の運用とかのための人的資源、そういうのも少し織り込んでいただけると、その道具をちゃんと長く使っていけるのではないか、適切なスポーツができるのではないかと思いますので、是非入れていただければうれしいです。
【友添部会長】 これについては、また事務局と相談の上、引き取らせていただくということで、ありがとうございます。
上治委員、どうぞ。
【上治委員】 まず13ページのスのところです。JOCのナショナルコーチアカデミーの充実ということなのですが、これJOCの傘下には福井常務理事もいらっしゃいますけれども、ナショナルコーチアカデミー以外のいろんな委員会がありますので、特にナショナルコーチアカデミーだけを記載されるのではなくて、いろんな委員会で、この項目に当てはまることも少し盛り込んでいただければと思います。
そして、24ページのアのところは、現状23人に対して目標○○と書いてありますけれども、何年の何月現在に対してでしょうか。いろいろIFに関しては改選期がばらばらだと思いますけれども、何年には何人の倍増計画とか、具体的な年次と、数値目標が入るのであれば、是非入れていただきたいと思います。
同様に、スポーツ庁の支援のIF役員候補にはAタイプ、Bタイプありますけれども、具体的に、もうそれを活用されて、IFの会長にもなられた方も出ていますし、是非、具体的な数値目標が掲げられるのであれば入れていただきたいと思います。
以上です。
【友添部会長】 今、後段の方の数値目標については、現在事務局で随分検討しているところで、最終段階では入れるということです。実際には数だけ書けばいいというわけではなくて、実現性も含めて数を出していくということで、案として最終的には全部出てくると御理解いただければと思います。
【上治委員】 分かりました。
【友添部会長】 ただし、IFを含めて、状況をちゃんと適切に分析する必要があるだろうということは、事務局とも話しておるということでございます。
【上治委員】 ありがとうございます。それからもう1点。中央競技団体でNFという言葉を、28ページなどではずっと使われているのですが、もし統一できるものであれば、中央競技団体。四角の囲みのところにはNFと入っているのですが、具体的な施策のところには、ずっとNFになっていますので、そこも文言統一していただければと思います。
以上です。
【友添部会長】 了解しました。ありがとうございます。
和久委員、どうぞお願いします。
【和久委員】 ありがとうございます。12ページと13ページの人材のところなのですけれども、今後の人口動態を考えていくと、健康とスポーツって極めて重要な政策課題になっていくので、ここは人材が、コーチやスポーツボランティアとか、審判とか、スポーツプログラムに直結するような人材がフォーカスされているので、健康スポーツを推進する人材を特出ししてもいいのではないかと思うのですけれども、これは皆さんの御意見を頂きたいと思っています。
【友添部会長】 ありがとうございます。スポーツ指導者の中に、いわゆる競技のスポーツ指導者のみならず、これから高齢化をにらんでいったときには、健康スポーツの指導者養成についての文言があってもいいのではないかという御提案かと思います。この辺り、いかがでしょうか。伊藤委員、どうぞ。
【伊藤委員】 ありがとうございます。私もそこを少し気になって、いろいろ見ていたところでございますが。第1章の中に40%を65%へ拡大とあります。スポーツ人口の拡大というときに、この間、場の提供とか、機会を作る、それからいろんな組織が携わる、人が携わるということを分けて、きちんとお書きいただいているのですけれども、この今の12ページから13ページにかけてのところになってくると、指導者とか推進委員とか、言葉はいいのですが、競技。特に指導者の方になると、競技スポーツ、アスリート育成というところには指導者はいるのですけれど、今までスポーツをしていなかった人たちにスポーツを好きになってもらう。今、和久委員おっしゃった健康スポーツという言葉に当たるのかと思いますし、それは障害がある人、ない人も含めて、障害者の場合は障害者スポーツ指導員という資格もありますし、その競技性を高めることだけではないきっかけづくりのところにも、場とか、仕組みとか、組織だけではなく、そういう人が関わっていくという必要があると思います。そういう動きをしていらっしゃるところも多分あると思うので、その辺りが少しどこか。
例えば13ページの中ほどのシ、スポーツ推進委員等とか。これは国が委嘱するスポーツ推進委員だけの形になっているから、様々なスポーツを始めるきっかけづくりをするための指導者とか、そんなようなことでしょうかということを考えておりました。御議論いただければと思います。
【友添部会長】 具体的には日本レクリエーション協会が、レクリエーション・コーディネーターだとか、入り口の指導をされているということで言えば、高齢者スポーツに対して随分やられてきている実績もあろうかと、考えながら聞いておりました。それを書く、書かない、別にしても、高齢者スポーツあるいは健康スポーツを含めて、競技志向ではない健康志向のところで、具体的なスポーツ指導に携わる人たちについての記述もあっていいのではないかと今聞いておったわけですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
【伊藤委員】 はい。
【友添部会長】 よろしいでしょうか。それについては、また事務局の方とも検討させていただくということで、引き取らせていただければと思います。
ほかに御意見よろしいでしょうか。渡邉委員、どうぞ。
【渡邉委員】 ありがとうございます。総会、部会で積み上げてきたことが、よくまとめられていると思います。どうもありがとうございます。何点か御意見させていただきます。
まず3ページ目、大きな3番、第2期スポーツ基本計画が目指すものについて、ここも非常に分かりやすいのですけれども、ほかで表現されているように、国の主体、責任というのが読み取りにくい部分があります。
具体的には、上から5行目になりますけれども、「これらの活動を支援し」というところに、「国がこれらの活動を支援し」と入れたらいかがかと思います。
また同様に、文章の一番下のところに、「国はスポーツ立国を実現するために、ここに掲げる活動を責任ある立場から支援する」といったような文言を入れると、より責任の所在が明確になるのではないかというのが1点でございます。
それから2点目に、5ページ目の一番上の行になります。ここに、一生懸命頑張る家族や友人を応援することでアスリートの力になることができるとあります。アスリートという言葉を、ほかの部分では、どちらかというとトップ系のアスリート的な使い方をしているところが多うございます。したがって、ここは自分の子供だったり、旦那であったり、あるいは友達であったり、こういう人を応援するという文脈からすれば、競技者とか、選手とか、そういった表現に変えた方がよかろうかと思います。
それから3点目に、ページ数は13ページのソの部分になります。国は2020年東京大会をスポーツボランティア普及の好機として云々とあります。ここを、もう少しボリュームを付けて、次のような表現にしたらいかがかと思います。「国は、2020年東京大会をスポーツボランティア普及の好機として、スポーツボランティア育成を全国で展開するスポーツボランティア組織と連携を図りながら、大学の先進事例の形成を支援するなど、スポーツボランティアの増加を促進する」と。
少し手前みそになってしまうのですが、実は笹川スポーツ財団では、順天堂大学で単位認定事業。ボランティアの事業を過去2年やっていまして、来年も3年以上続くということが今決まっております。そして、また新たに2大学が、笹川スポーツ財団と連携して、来年度から事業をやることになっているのですが、そういったノウハウを活用しながら、全国にボランティアの文化を定着させようと活動する組織を4年前に、実は立ち上げまして、それ以外にも、全国で同じような活動をしているところもありますから、こういったところとしっかり連携を図るといったことを具体的に明記されてはいかがかと思います。
それから最後14ページに、は総合型クラブの関係で、中間支援組織を整備とあります。アからカまでの文章を読みますと、大体こんなことをする組織なのかというのは分かるのですが、やはり組織を作るということになれば、組織の要件を明記すべきだと思います。具体的には組織目標、目的ですね。それから、どんな役割を演じていくのか。これを脚注にしっかり謳った方がいいのではないかと思います。
以上です。
【友添部会長】 ありがとうございます。今、御指摘を頂いたところに関しましては、事務局とも相談をして、引き取れるところは引き取るという形で進めさせていただければと思います。
泉委員、どうぞ。
【泉部会長代理】 今、渡邉委員から話が出ました総合型のことも少し含めて、お話をさせていただければと思います。まずは本日の資料を拝見をいたしまして、本部会で協議してきた内容が本当にしっかりと網羅されていると認識をいたしております。
特に総合型地域スポーツクラブに関する記載内容につきましても、これまで発言をしてきました国、それから地方公共団体、JSC、日本体育協会等が連携をいたしまして、総合型クラブを支援する体制の整備について取りまとめていただきました。改めて御礼を申し上げたいと思います。
そこで私は今、その総合型全体の中での14ページのエのところについて望をさせていただきたいと思います。具体的に、この中間の支援組織等も含めまして、これは新しく入れていただいた項目ですが、ここは総合型クラブを支援する中間支援組織を都道府県レベルで整備していただいて、地方公共団体が中間支援組織を支援することを記載して頂いたところと認識をいたしております。
この中間支援組織というのは、恐らく都道府県体育協会が、その担い手として期待されていると認識をしておりますが、従前、都道府県行政が行っておりました総合型クラブへの支援を今後、都道府県体育協会が担っていくことになるのであれば、運営、活動面を含めた都道府県行政からの体育協会への支援が不可欠と考えております。実行を伴うためにも、国から都道府県行政に対する働き掛けを是非しっかりとお願いをいたしたいと思います。この辺が役割の分担と思っております。
以上でございます。
【友添部会長】 ありがとうございます。この総合型クラブにつきましては、総合型クラブの在り方の検討会議等の提言文をここに反映する形で、それから、この中で御議論いただいていたことを踏まえながら書かれておるところで、これで具体的な施策の中で十分かというと、まだまだ不十分なところもあるかと思います。
今頂いた御意見も踏まえて検討させていただきながら、最終的な案を、また御提案をさせていただければという形で進めていきたいと思っています。
ほかに。桑田委員、どうぞ。
【桑田委員】 ありがとうございます。今、総合型のお話が出ましたので、二、三、それも含めてお話します。今、泉委員からも御指摘ありました、その視点について、現場では、やはり相当ばらつき感があります。その主体がどこかということがなかなか明確ではないということもあって、非常に苦慮しているところがいっぱいありますが、今、泉委員が御指摘された、そういう一つの全体的な流れについては非常に必要だということを思っておりますので、是非そこはひとつ御配慮いただければと思います。
それから、少し細かなことで二、三、話をしたいのですが、今回のまとめ方として、国が何々をどうすると、こういうことで大変明確になって、分かりやすいということについて、私も分かるのですが。その中で、前回御質問差し上げた、国が何々をどこで、どこがという、そのどこがという視点の中で、民間事業者ということに対して、この我々の総合型みたいな、例えばNPO、一般社団みたいなものが含まれるのかどうかということ、御指摘差し上げましたが、今回それは明確に出していただきました。それは非常にはっきりしていいと思います。
例えば10ページのカのところに、総合型クラブ、民間事業者などと連携しと、こんなふうに明確に記載していただいていること自体は分かりやすくてありがたいのですが、ここで見るように、総合型と民間事業者が別で併記されていることについては、総合型が1つ独立された認識だと私は理解いたしました。
そういう視点からいきますと、総合型は、現場ではいろんな分野に関わってきます。例えば次のページのイのところ、これは女性の関係だと思いますけれども、国は、先進事例の情報提供等を通じて、地方公共団体、民間事業者、スポーツ団体などによる協働体制の整備を促進することにより、女性の幼少期から云々と書いてございます。ここには、やはり総合型ということが入ってしかるべきなのかと、実は思っております。
というのは、次のウでは、障害者の関係につきましては特別支援学校や総合型クラブと明記されておりますので。それを1つ明記していただくと、実際現場でやっているところもありますので、ないと、やらなくていいのだと、こういう極端な理解かもしれませんが、そんなふうになる可能性もあるのかと懸念いたします。
そういう意味で、次の12ページのところで、スポーツ指導者の育成のケのところです。やはり国は、いろんな団体、学校・地域・民間スポーツクラブ等におけるスポーツ指導機会を充実しと書いてありますが、スポーツの指導機会の一アイテムであるなら、総合型も入ってしかるべきだと思いますので、ここを明確に明記していただきたいと思います。
それと、もう一つ上のアスリートのキャリア形成のところも、やはり同じように、スポーツ団体、民間事業者などと連携しとありますけれども、雇用促進と書いてあります。総合型も、やはり雇用していかなければいけないという概念もありますので、そこも、やはり総合型も含めていただけた方が分かりやすいかと思います。
それと、いろいろ多岐にわたって恐縮ですが、15ページキのところ、国は云々と書いてあります。連携し、体操やキャッチボールなどが気軽にできる場として云々書いてございます。ここにも、ある種の総合型という部分も入ってしかるべきかと思っております。
それと、次に21ページと22ページのところで、これはスポーツ産業という視点の中で、ただプロスポーツは云々と書いてございます。例えばですがイのところで、各種スポーツチームと連携した新たなビジネス、地方公共団体、民間事業者等によるスタジアム・アリーナ改革を通じ、まちづくりや地域スポーツ振興のためと書いてございますが、やはり、ここにも総合型という表記があった方がよいと思います。そういうことでやっている総合型が実はありますので、御表記いただけたらいいと思います。
同じように22ページのオ、カ、キにおきましても、何か意図して総合型は違うというのであれば別かもしれませんが、総合型ということが関与していてもいいのかと思います。
【友添部会長】 はい。御指摘いただいたところについては、もう一度入るべくして、入っていないところについては精査しながら書き加えていくことを検討するということで、引き取らせていただければと思います。
【桑田委員】 是非お願いしたいと思います。ありがとうございます。
それと1点、
【桑田委員】 前回御提案いただいた地域総合型スポーツの在り方に対する提言において、こことここの整合性。今言った、総合型として何をしなければいけないかということの、この基本計画と在り方との整合性ということについて、少しまた私もチェックさせていただきたいと思いますが、1回確認いただければありがたいと思います。
【友添部会長】 はい、分かりました。福井委員、どうぞ。
【福井委員】 先ほど上治委員のお話を受けて話をさせていただきます。これは初めて出る話ではなくて、前回、大塚委員から話が出たと思いますが、JOCがやっているアカデミーには、もう一つ国際人養成アカデミーというのがございます。これはIFやAFに役員を送り込んでいこう。そうすることによってルール変更をいち早く知ったり、ルール変更に関われる人材を作っていって、強化を側面からサポートしていこうということで始まったアカデミーでございます。すばらしい内容で、今とても機能していると思うのですが、こういうこともスポーツの人材としてはとても必要になるので、国際人養成アカデミーという言葉もどこかに入れていただけると、よりまた活気づいてくるのではないかと思います。上治委員、たしかそのことで言われたと思いますので、その話をさせていただきました。
【上治委員】 そうでございます。
【友添部会長】 ありがとうございます。それも含んで、検討を含めて、もう一度見直すということで、お約束できればと思います。
いかがでしょうか。久木留委員、どうぞ。
【久木留委員】 議論も、もう後半に入ってきていますので、価値の件について、2章4ページで、新しさとか、一番上のところで、四角の括弧の中です。スポーツの「楽しさ」「喜び」こそがスポーツの価値のという部分があると思いますけれども、ここの中で。
価値のことが書かれていて、この部会でも、かなり価値について議論してきたと思います。ただ、価値が本当にあれば、もっとスポーツは普及しているはずなのに、普及していないということを考えたときに、スポーツの価値について、普及と啓蒙を、もっとこの中に入れていくべきではないかと思います。
例えば、個人にとっての価値、国内社会にとっての価値、国際社会にとっての価値とした場合に、個人にとっての具体的な施策は、いろんなことが8ページに書かれています。なので、ここに個人にとっての価値の普及・啓発の計画的なものを1つ入れるべきじではないかと。国内社会については17ページ、21ページ。国際社会にとっての価値、今のところ、平和の貢献とか国際貢献については、23ページに入れてもいいのではないかと思います。
つまり、スポーツの価値を、この基本計画の中で普及・啓発、全国にしていくのだと。スポーツは価値があるのだということを明確にデータとしてとっていくべきだと思います。そこがないと、いつも総論的な議論で終わってしまうので、実際にとってみたら、施策として入れたら、実際にこれだけの価値が、皆さんがそういうふうに思った。数字が出てくると。そうすると次から、第3次計画のときから、スポーツの価値について、もう改めて議論する必要はなくなっていくのではないかと思います。
【友添部会長】 ありがとうございました。それについても、また事務局と検討させていただくということで。具体的に価値を施策の段階に下ろしたところの文言が、少ないのではないか。つまり、普及に関わって具体的な施策レベルまで反映してはいかがかという提案だと理解しています。ありがとうございます。
田中委員、どうぞ。
【田中委員】 25ページの3、クリーンでフェアなスポーツの推進によるスポーツの価値の向上のところです。メーンのポイントとしては、インテグリティという言葉を大切に使いたいということでお話をします。もちろん解決策も提示します。
インテグリティという言葉自体は本来、国が何かをしてもらうものではなく、個々の信念や価値観に基づいて作り出す個々の行動指針がインテグリティだということを踏まえると、ここで国の施策としてインテグリティというものをどう表現するかというスタンスで考えてみました。
そうなると、まず政策目標のところで、意味が重複しているというところが、「2020年東京体格に向けて、我が国が」、ここまではそのままで、その後、「スポーツの『インテグリティ』の保護や選手の権利保護の面で真のチャンピオンとなり」というこの文章が、少し意味が分かりません。これをざっくり消しても、そのまま分かるのではないかというのが1つです。つまり、「我が国が」の後から、「クリーンでフェアなスポーツの推進に一体的に取り組むことを通じて、スポーツの価値の一層の向上を目指す」と。
でも、もしも国で、そして日本のスポーツで、インテグリティという言葉をしっかり、これから今後のスポーツの価値として浸透させたいという方向性があるのならば、これだけではもったいないので、ここの中に「インテグリティの一つであるクリーンでフェアなスポーツ」とか、何かワン・オブ・ザの意味なのですけれども。「インテグリティの一つであるクリーンでフェアな」も、本当は日本語がいいかと思っています。「健全で公平な」なのか。クリーンが健全だけでいいのかが分かりませんが、せめてフェアは「公平な」なのか。フェアだけだと、何か平等と公平とこんがらがるのではないかと感じたのが、まずこの政策目標です。
そしてその後。その意味を踏まえれば、そもそもスポーツ界、そして日本でも、スポーツ・インテグリティという言葉が浸透していないというところが現状と課題の中に入れると思うので、現状と課題の1つの丸として、例えば、フェアなスポーツという価値観は、インテグリティと国際的には言われていますが、その意味が現在、日本では浸透されていないという課題の下に、具体的施策として、ア、イ、ウ、のイがあります。つまり、イでは、インテグリティの保護なのか、インテグリティに関する国際的な動向を把握して、その意思決定に参画するとともに、国内の関係機関・団体になので、国内にインテグリティの提示の質を向上させるなのか。そのインテグリティという意味は、どれだけ深いかということをしっかり含んでおくことによって、スポーツの価値をこれから明確化できるのではないかということが1つです。
最後に、一番最後の施策のウの場所。少しひっかかってくると思うのが、その意味で、主体的な行動指針なのであれば、暴力、ドーピング、不法行為などから選手を守ることのできるスポーツ指導者ということに違和感を感じます。こういったスポーツの価値を脅かすようなことを、しっかり実態を理解し、そして対策も分かるようなスポーツ指導者を養成するということなのであれば、選手を守るという表現ではない言い方の方がいいのではないかというのが1点です。
以上です。
【友添部会長】 ありがとうございます。結構これ、ややこしい、実際議論に踏み込んでいかなければいけなくなります
6ページ、7ページのところをご覧いただければと思いますが、7ページの下の側注のところで、インテグリティの概念説明をJSCに借りてしておると。ここ、実はインテグリティという概念は、状態概念だけなのです。ステートを表している。つまり、完全無欠な状態だということで、本来は、価値の問題って、実はあまり関係がないのです。
そこで、例えば価値の問題が入ってくると、実はそれ、倫理の問題になってきて、行為指針と実際の行動とが一緒ではなければいけないというのは、思いと行動が合うということは、これはまさに倫理的な問題だということで、エスキソルスポーツの問題になるのだけれども、ここで大事な点は何かというと、そういう難しい議論は置いておいて、インテグリティという概念が、これからの国際スポーツの大きなキーワードになるだろうという立場から、このインテグリティという言葉を、まずは啓蒙的に使うことが必要だというような御議論も踏まえながら、これ実は会長とも随分議論しました。インテグリティって、日本では昔からやっているから要らないと。山脇会長と話をしました。この5年後、オリンピックがあるという前提で、まずはインテグリティを、市民権を得る言葉として認知してもらいましょうということも若干あったということだと思います。
今、田中委員がおっしゃられたこと、ここで検討をしてもしようがないので、事務局で引き取らせていただきながら、また個人的にもお話をさせていただく中で、これは私と会長の方に一任を、ここの扱いについては頂くということでよろしいでしょうか。
結構なかなかややこしい議論に立ち入ってしまう可能性があります。、 プロテクション。これは保護なのか、擁護なのかという、全然概念が違います。それから、インテグリティって、インテグレーション、統一するということなのです。つまり、自分の思いと行動、アクションとを統一しないと意味がないという、それはまさに倫理の問題になってくるのです。
お預けをいただくということで、よろしいでしょうか。ありがとうございました。
和久委員、どうぞ。
【和久委員】 32ページ、第4章について2点よろしいでしょうか。
まず2番目の財源の確保のところなのですけれども、今年、イギリスでくじの売上げが減って、スポーツへの投資がが減っています。JSCも商品の開発であるとか、一応頑張るとは思いますけれども、やはり財源の措置に関しては、国もしっかりと財源確保に努力をするということが、ここに盛り込まれれば、JSCはもっと頑張れるのではないかと思うのが1点目です。
それと3番目の検証のところですけれども、検証するには成果の指標、パラメーターだけを持っていけばいいということではなくて、重要なのは情報です。参照する情報であるとか、評価のための情報であるとか、根拠、エビデンスに関する情報。ここの3番目では、もっと情報をしっかりと、いろんな情報をスポーツ庁が持って、それを基にして総合的に評価をして、次の政策につなげていく。そのために情報が重要であるということを、ここに盛り込む必要があるのではないかと思っています。
【友添部会長】 ありがとうございます。全く御指摘のとおりかと思います。それについても検討させていただくということで、進めさせていただければと思います。
ほかに。上治委員、どうぞ。
【上治委員】 26ページ、27ページに関する、ドーピングに関する件なのですが、ウのところで、いろいろ謳ってはいるのですが、実はドーピングには、御存知のように、食品メーカー、薬品メーカー、それから漢方薬のメーカー、いろんな業界が絡んできます。そういう部分で、是非利益相反にならない範囲内で、それらの業界との協力体制と仰ぐ形を、どこかで少し触れていただければという部分と、それと検査員の育成が掲げられているのですが、ラボが実際、板橋にあるだけです。ですから、その辺、アジアのリーダーシップをとっていく、とれているということも含めて、検査機関所を1か所だけではなくて、関西や関東に1か所ずつとか、そういうことも文言の中に、入れれる範囲内で入れていただければと思います。
以上です。
【友添部会長】 ありがとうございます。重要な御指摘だと思います。
よろしいでしょうか。いかがでしょうか。萩委員、どうぞ。
【萩委員】 いろいろとおまとめいただいて、ありがとうございます。すばらしいものができたと思うのですけれども、さらに、健康という切り口で今年度入っているというところは非常にすばらしいと思っております。
11ページmビジネスパーソンにターゲットを当てるというところも、この計画の中で非常に重要なところでありまして、前回の会議でも少し出てきた健康経営のところなのですが、11ページのア、「国は」というところで、多分ここのセクションは、20歳代、30歳代の方たちの運動実施率が非常に低くて、それを何とか上げていかなければいけないということの狙いだと思いますので、このアが、最後のところ、民間事業者における「健康経営」を促進するというのが、少しずれているのではないかなと思います。健康経営を促進することではなくて、やはり働いている人たちの運動やスポーツの実施率を高めることが非常に重要です。何かここだけの文言を見ると、少し分かりにくいと思ったところです。
健康経営という言葉も一応説明は頂いたのですけれども、あくまでもこれは、要するに健康がコストではなくてというところが一番ポイントで、どちらかというと会社寄りの施策です。ですから、もう少しビジネスパーソンにターゲットを当てて、その方たちが積極的に運動、スポーツをしていくように仕向けることを国としてはやっていこうということなのですが、ここが健康経営を促進するというところで終わってしまう。もう少し何かいい表現がないかと感じました。
以上です。
【友添部会長】 ありがとうございます。いかがでしょうか。井上課長、何かありますでしょうか。
【井上健康スポーツ課長】 先生がおっしゃるとおり、働く方が非常に実施率が低いので、そこに何とかターゲットを当ててやりたいというところです。その辺の表現ぶりは、少し考えさせていただきたいと思います。
【友添部会長】 結局、経営者の理解がないことには、どうしようもありません。つまり、従業員の人たちが幾らスポーツ志向であっても、例えば、お昼休みにフィットネスができるような廊下の設定をするとか、あるいは、空いた部屋を1つおいて、そこで手軽にフィットネスができるようにするとかは、実は健康経営という観点からではないと、なかなか進まないだろうということです。1つは、経営者向けのメッセージとして出されています。
まずはそれがあった上で初めて、この世代は運動に取り組める環境ができるということかと理解をしておりました
【萩委員】 その説明を具体的に文言で入れていただけると、いいかもしれません。
【井上健康スポーツ課長】 ありがとうございます。おっしゃるとおりで、働く方が環境を整えるため、やはり経営者が、やろうと言わないと、なかなかできない面もありますので、そういった面で健康経営という言葉を入れたいというのがあります。
ただ、おっしゃるとおり、働く方の実施率を上げるということが目的ですので、その辺りの記述は考えていきたいと思っております。
【友添部会長】 ありがとうございました。いかがでしょうか。ほかによろしいでしょうか。
伊藤委員、どうぞ。
【伊藤委員】 では、1つだけ。本流ではないと言ったら変なのですが、32ページに、今回に新しく付いた第4章を含めて1つの基本計画として広く最終的に報告が終わって国民に公開されるというか、読んでいただくことになるという気持ちで32ページを読んだら、1番の広報活動の推進は非常に重要なことだと思って読んだら、4行目に、簡潔に国民に伝えていくことが重要であると言われたら、ここを読んで、少しあれっと思ったのです。それで、その次の文節のところの、また4行目の最後の行に、スポーツを通じて国民がつながるような広報活動を行うとあります。
多分、私は今まで何の疑問もなく、国民という言葉はたくさん出てくると思うのですけれども、どういうふうに読んでいたのかと思い振り返ってみましたら、まず1ページ目の1章の1のマル7の最後の行です。スポーツに対する国民の関心がこれまでになく高まっている。この国民は1人称だと思いました。
全部見ていないのですけれども、3ページの中ほど3、第2期スポーツ基本計画が目指すものの2行目も、スポーツの主役は国民であり、また、国民に直接スポーツの機会を提供する。これもスポーツの主役は私たち国民であり、私たち国民。何かそういうところが、さらに、次の文節に行くと、国民には第2章に示した。
多分、1人称の国民と2人称の国民が混在しているかと思います。私たちがここで議論をして、どういう計画を作るかということを考えているときはあまり気にならなかったのですけれども、これを渡されて読んだときに、32ページのここは、分かりやすく国民に伝えていくことが重要と言われると、少しどきっとしてしまうので、国語の問題かもしれないのですが、気になりました。受け取って読んでくれた人が、何かすうっと読めるようになったらいいと感じました。
【友添部会長】 ありがとうございます。実はこれ書いているところで、集合名詞としての国民と、個体名詞としてと言うと少し難しい言い方になりますけれども、国民とは明らかに違うのだけれど、それを書き分けるのはなかなか難しいだろうということで、全部ここは国民という言葉で置いていきました。
それで多分、読み手の側にちょっと「うん?」というところはなきにしもあらずなんだけれども、そこを個人と置くのも少しおかしいだろうというところで、検討してきたところであります。
これについて何かもし御意見があれば、こっちの方がいいのではないかという御意見があれば頂ければ、参考として、またそれも斟酌しながらと思います。
計画という施策ですので、いわゆる施策になじんだ言葉を用いています。ただ参酌なんていう言葉が出てきますけれども、日常語ではなかなか使わないのだけれど、これも、こういう行政的なところの用語としては加える必要があるということで検討してきたところでもあります。
個人というふうに置いていくと、またそれは、では、どうなんだという議論が出る。ベストアンサーがなかなか出てこないところでもあります。
ということで、今、もう1回そこのところを踏まえながら、事務局の方でも、これ確認をしていただこうと思います。
伊藤委員、よろしいですか。
【伊藤委員】 はい。
【友添部会長】 何かもっとベストワードはあるはずなのだけれども、なかなかそれがしっくりしてこない。いろいろな言葉も、個人だとか、市民だとか、何かいろいろ出しても、やっぱり、少し違うというところもありました。
ほかに。境田委員、どうぞ。
【境田委員】 本当によくまとめていて、ほとんど言うことはありませんが、。16ページで、大学スポーツの振興というところで、実は、やはり大学スポーツでは卒業生、OB、OGにものすごく依存しているところもあります。今回、このようなNCAAを作るに当たっても、やはり、そのOBとの連携を様々で緊密に強化していくということが1つ大きな課題かと思いますので、そういったところも1つ入れて検討していただければと思います。
【友添部会長】 ありがとうございます。その点については引き取りながら、また検討させていただければと思います。
久木留委員、どうぞ。
【久木留委員】 32ページで、先ほどの和久委員と同じところです。3つ目の、これ検証・評価のことは再三お話をさせていただいて、私なりにいろいろ見てみると、2015年の12月にイギリスでSporting Futureという戦略が出ました。これはよくできていると思いますし、やはり日本がいきなりそこに行くのは難しいかもしれませんけど、そのことを鑑みたときに、いろいろ調べていくと、平成25年に文科省の方でスポーツ基本計画第1期のものを評価している調査研究がございました。この中に書かれていた文言で、やはり実績評価、業績評価のことをかいているけれども、総合評価はなかなか難しいというくだりがございました。
ただ、やはり次に行くときに、この総合評価をしないと、一番最後に検証・評価、第3期スポーツ計画のと書かれていますから、ここに生かしていくためには、総合評価は必須だろうとしたときに、もし可能であるならば、第3章、8ページですけれども、8ページのスポーツ参画人口の拡大というのは、ものすごく重要な点だと思います。また、数値化できる部分でもあると思います。そうしたときに、ここの部分は是非、総合評価をしていただきたいと思います。
先ほどお話ししたSporting FutureではKPIを明確に出しています。や第3期では、それができるようにしていくためにも、是非総合評価をここでやっていただければなと思っております。
【友添部会長】 ありがとうございました。御意見ありがとうございます。それも踏まえながら確認していきたいと思います。
ほかによろしいでしょうか。御意見、出尽くしたでしょうか。根木委員、どうでしょうか。【根木委員】 いえ、大丈夫です。
【友添部会長】 大丈夫ですか。出尽くした感がありますでしょうか。
それでは、山脇会長の方から少し御意見頂ければと思います。
【山脇会長】 ありがとうございました。今回取りまとめの最後の基本計画部会ということで、9回にわたって、非常に短い時間でありましたけれども、お忙しい中、ここだけの議論だけではなくて、多分、ここに議論に来るまでに、いっぱい読んでいただいたりとか、自分の意見をまとめたりするということで、本当に活発な御参加と御意見、御提案、審議をしていただいて本当にありがとうございました。特に部会長、部会長代理におかれては、議事の進行、取りまとめに御尽力を頂きました。
実は最初、どういう格好でまとまるのかというところが、私もよく見えていなかったのですけれども、議論を進めるに従って、こういう形でまとまってきたということです。そういう意味で、この部会の役割は非常に大きかったということで、改めてお礼を申し上げたいと思います。
次回は総会と基本部会と合同ということですので、今回頂いた議論も、さらにこの中間の方にまとめて、していきたいと思います。
基本部会の役割としてはこれでということなのですけれども、役割が終わったわけではありませんで、実はこれからが大変です。今回、計画で目標立てとか政策目標を書いておりましたけれども。国がという1人称になっているのですが、1章の3番のところで、実際国がするけれども、主体はやはり国民であり、地方公共団体であり、スポーツ団体であり、民間事業者であり。実際に、これが本当にできるかどうかは、そういう多くの関係者をどれだけ、この計画に巻き込んで実行していくか。これが多分キーだと思います。
そういう意味では、ずっとこれをまとめていただいた皆さん方が、ある意味では、このスポーツ基本計画の啓発活動とか普及活動の伝道師みたいな、エバンジェリストみたいになっていただいて、これを広めていただく意味では非常に大きな責任を持っているのではないかということで、是非。
まず第1に、これが出て、どれだけの人が読んでくれるのか、我々関係者は読みますけれども、一般国民がどれだけというので。
広報活動はすごく大切で、本日は、そのエバンジェリストの代表になっていただくスポーツ庁長官が来ておられないのですけれども、非常に発信力の高い長官がおられますので、どういうふうに、これを簡潔に発信をしていただくか。SNSとか、フェイスブックとか。フェイスブックで相当、ほとんど毎日のように出ておられるので、このスポーツ基本計画をどういうふうに発信していくか。それが多分、啓発活動とかとつながると思います。
そこで、例えば、こういうふうにしたら私の人生が変わりましたとか、こういうふうにしたら社会が変わりましたと、この1番から4番までの基本方針のサクセスストーリーみたいのも、そういうところで発信できればな。ああ、こういうふうにすればいいのかということで。
今回非常に御尽力いただいたのですけれども、その役割はますます重くなるということで、今後とも、まだ中間報告なので、最終まとめには時間がありますけれども、来年度これが骨子になって進めていく間で、更なる御協力をお願いしたいということで、お願いということで終わらせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。
【友添部会長】 会長、ありがとうございました。
本日御議論いただいた内容につきましては、御意見を修正等を行った上で、次回のスポーツ審議会の総会、それから基本計画の合同部会の方にお諮りをして、第2期スポーツ基本計画の中間報告(案)について再度審議していただきたいと思っています。
最後ですが、次回の日程について、事務局からお願いします。
【澤川スポーツ庁政策課長】 失礼いたします。次回の日程でございますが、お手元にお配りしております参考1のスケジュール表をご覧ください。参考、スケジュール表でございます。
本日が12月6日で、中間報告(案)を御議論いただきました。頂きました御意見を踏まえ、この中間報告(案)を事務局の方で、まずは修正をしたいと思います。
16日はスポーツ推進会議という関係省庁による会議がございまして、特にいろんな分野で連携をしていかなければいけないところについては、関係省庁からの御意見を踏まえて、すり合わせをして、必要なものはそこに更に取り込んでいくと、そういうプロセスを予定しております。
それを経まして最終的に、今年の最後になりますが、12月22日に総会とこの部会の合同会議と、全体会議を開きます。場所は文部科学省旧庁舎の6階、文科省の第2講堂というところで10時から12時の間で開催する予定でございます。そこで中間報告(案)を取りまとめて、その後の手続になりますが、この手の審議会の答申はパブリックコメントを掛けることになっておりまして、それを公表して、国民の皆様から意見を頂き、約1か月間募集いたしまして、それの意見を踏まえて、どのような形で、さらに答申案に向けて修正をしていくか、取り込んでいくかということを検討していきたいと思っております。
ですので、時期は未定でございますが、2月の上旬から中旬にかけて、この部会を改めて開催いたしまして、パブリックコメントを踏まえた修文、どれまで取り込んでいるのかということについて御確認を頂きたいと思っております。
現時点では、その会を2回予定しておりますが、順調にいけば1回で済むかもしれませんので、そこは年を越してから改めて御検討し、皆様方と調整をさせていただきたいと思っております。
12月22日が中間報告(案)の審議、取りまとめとなっておりますので、そこに向けて、またお気付きの点ありましたら、事務局にお寄せいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【友添部会長】 本日、これで審議全て終わりました。どうもありがとうございました。散会します。
 
―― 了 ――

 

お問合せ先

スポーツ庁政策課