熱中症事故の防止について(依頼)

7ス健ス第6号
令和7年5月2日

各都道府県スポーツ主管課長・スポーツ施設主管課長
各指定都市スポーツ主管課長・スポーツ施設主管課長 殿


スポーツ庁健康スポーツ課長      
中村 宇一
スポーツ庁地域スポーツ課長   
大川 晃平
スポーツ庁参事官(地域振興担当)
廣田 美香
 
スポーツ活動における熱中症事故の防止について(依頼)

 
 標記については、例年、御協力をいただいているところでありますが、スポーツ活動中をはじめとして、依然として熱中症による被害が多く発生しております。令和6年度の夏の気温は、気象庁による1946年の統計開始以降、西日本と沖縄・奄美では1位、東日本では1位タイの高温となり、日本国内での熱中症による救急搬送人員数は97,578人と、調査が開始された平成20年以降で最も多くなりました(別紙)。
 このような中、公益財団法人日本スポーツ協会が、2024年2月に公認スポーツ指導者10,194名を対象に「スポーツ現場における熱中症予防に関する実態調査」を行った結果、以下のとおり、熱中症対策が十分に行われていないことが分かりました。
(参考)スポーツ現場における熱中症予防に関する実態調査のポイント
・「水分補給(98.9%)」はほとんどの指導者が実践しているが、「活動時間の変更(45.2%)」「身体冷却(44.9%)」「暑熱順化(22.0%)」は50%に満たない。
・身体外部冷却の方法は、「頭部・頸部冷却(75.3%)」が多い一方、「手掌冷却(32.1%)」は少数。
・暑熱順化は、必要な期間は一般的に5日間を要するが、実施期間を「1~2日(33.6%)」と回答した指導者の割合が最も多い。
・選手の健康チェックは、本来であれば毎日実施するべきだが、半数近い指導者が毎日は実施していない又は全く実施していない。

 
〈熱中症対策として実践している方法〉   〈実践している外部冷却の方法〉
水分補給 98.9%   頭部・頸部冷却 75.3%
体調チェック 73.8% アイスパック 62.9%
飲水タイムの設定 67.9% 送風 61.6%
運動量・強度の調整 67.2% 手掌冷却 32.1%
活動時間の変更 45.2% アイスバス 11.6%
身体冷却 44.9% クーリングベスト 5.5%
暑熱順化 22.0% その他 2.8%
その他 4.5%  
  
〈暑熱順化の実施期間〉   〈健康チェック実施頻度〉
1~2日 33.6%   毎日行っている 54.9%
3~5日 31.7% 時々行っている 33.4%
6~7日 15.6% 行っていない 10.2%
8日以上 19.0% その他 1.5%
    

注)調査結果の詳細は以下のURL参照
  https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid1441.html

 こうした実態を踏まえつつ、熱中症予防のため、「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(JSPO)等を参考として適切な措置を講ずることが極めて重要です。
 熱中症の発生は、身体が暑さに慣れていない時期に起こりやすいことも念頭に、下記のとおり、スポーツ関係者において御留意いただきたい点を示しますので、適切な措置を講ずるようお願いします。
 なお、都道府県スポーツ主管課・スポーツ施設主管課におかれては、所管の市区町村スポーツ主管課・スポーツ施設主管課に対して本件を周知されるようお願いします。


1.重点として取り組むべき事項
(1)基本的な考え方
   夏期においても、心身の健全な発達や健康及び体力の保持増進等の観点から、運動・スポーツを継続して実施することは重要であり、安全を確保したうえでの運動・スポーツの実施のために以下の重点事項に留意しつつ、熱中症対策に万全を期すことが重要であること。
(2)重点事項
   a 本格的に暑くなる前の時期で、体が暑さに慣れていない中で急に暑い環境にさらされると熱中症になりやすいことから、気温等がそれほど高くない日に無理のない範囲で汗をかき、徐々に暑熱順化(体を暑さに徐々に慣らしていくこと)を行うこと。
  b 活動の場所や種類にかかわらず、暑さ指数(WBGT)に基づいて活動実施を判断すること。特に、スポーツイベント・大会の実施に当たっては、開催地域における暑さ指数の状況等も参考にしながら、これまでと開催時期を変更する、開催時間帯をずらす、運動負荷を軽減する、健康に被害が生じるおそれがある場合は中断・中止するなど、熱中症予防に配慮した開催方法を検討すること。
  c スポーツ活動前や活動中、活動後に、健康をチェックし、適時・適切な水分・塩分補給を行うとともに、多様かつ効果的な身体冷却を行うこと。
  d 熱中症の疑いのある症状が見られた場合には、早期に水分・塩分の補給、身体冷却、病院への搬送を行うこと。
  e 環境省が発表する熱中症警戒情報に留意し、警戒情報発出時に運動・スポーツを実施する場合は、エアコンがある屋内など涼しい環境を確保(屋外において実施する場合は上記b~eの対策を徹底)すること。
 
2.取組に当たっての留意事項
(1)「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」等を参考として、関連する部局・課とも連携し、スポーツ関係者に対して熱中症事故防止に必要な事項の理解促進を徹底するなど熱中症予防に取り組むこと。その際、適切な予防措置、指導者等の責任などを記載したチラシ兼ポスター「スポーツ活動における熱中症事故の防止」(別添1)、スポーツ団体における熱中症対策取組事例(別添2)も活用すること。
(2)環境省の熱中症予防情報サイトで提供されている熱中症の目安となる暑さ指数、熱中症への対処方法に関する知見等の情報(「熱中症警戒情報(熱中症警戒アラート)」は、本年度は4月23日より情報提供がされている)、より深刻な健康被害が発生し得る場合に備えた一段上の「熱中症特別警戒情報(熱中症特別警戒アラート)」(別添3)に関する情報を活用するとともに、「指定暑熱避難施設」(クーリングシェルター)(市町村長が冷房設備を有する等の要件を満たす施設(公民館、図書館、ショッピングセンター、社会体育施設等)を指定するもの)の活用を含め、適切に対応すること。
(3)イベント主催者は、施設管理者、警察、消防(救急搬送)、地方公共団体、関係団体と連携しながらイベントを運営する必要があることから、熱中症事故の防止に関し関連する部局・課に対して周知すること。
(4)学校の水泳プールの開放にあたっては、「学校屋外プールにおける熱中症対策」(平成31年3月、スポーツ庁委託事業により独立行政法人日本スポーツ振興センター作成)等を参考に、地域の実情等に応じて、適切に対応すること。

 


【本件担当】

(スポーツ活動中の熱中症予防一般)
スポーツ庁健康スポーツ課
アドレス:kensport@mext.go.jp
電話:03-5253-4111(内線4140)
 
(運動部活動中の熱中症予防)
スポーツ庁地域スポーツ課 学校運動部活動係
アドレス:tiikisport@mext.go.jp
電話:03-5253-4111(内線3953)

(社会体育施設の熱中症予防)
スポーツ庁参事官(地域振興担当)付 施設企画係
アドレス:stiiki@mext.go.jp
電話:03-5253-4111(内線3773)



 

  7ス健ス第6号 
令和7年5月2日

 
公益財団法人日本オリンピック委員会事務局
公益財団法人日本スポーツ協会事務局    御中
公益財団法人日本パラスポーツ協会事務局
 

                           スポーツ庁健康スポーツ課長
                                                             中村 宇一
スポーツ庁地域スポーツ課長   
大川 晃平

       

スポーツ活動における熱中症事故の防止について(依頼)

 

 標記については、例年、御協力をいただいているところでありますが、スポーツ活動中をはじめとして、依然として熱中症による被害が多く発生しております。令和6年度の夏の気温は、気象庁による1946年の統計開始以降、西日本と沖縄・奄美では1位、東日本では1位タイの高温となり、日本国内での熱中症による救急搬送人員数は97,578人と、調査が開始された平成20年以降で最も多くなりました(別紙)。
 このような中、公益財団法人日本スポーツ協会が、2024年2月に公認スポーツ指導者10,194名を対象に「スポーツ現場における熱中症予防に関する実態調査」を行った結果、以下のとおり、熱中症対策が十分に行われていないことが分かりました。
(参考)スポーツ現場における熱中症予防に関する実態調査のポイント
・「水分補給(98.9%)」はほとんどの指導者が実践しているが、「活動時間の変更(45.2%)」「身体冷却(44.9%)」「暑熱順化(22.0%)」は50%に満たない。
・身体外部冷却の方法は、「頭部・頸部冷却(75.3%)」が多い一方、「手掌冷却(32.1%)」は少数。
・暑熱順化は、必要な期間は一般的に5日間を要するが、実施期間を「1~2日(33.6%)」と回答した指導者の割合が最も多い。
・選手の健康チェックは、本来であれば毎日実施するべきだが、半数近い指導者が毎日は実施していない又は全く実施していない。

〈熱中症対策として実践している方法〉

 

〈実践している外部冷却の方法〉

水分補給

98.9%

 

頭部・頸部冷却

75.3%

体調チェック

73.8%

アイスパック

62.9%

飲水タイムの設定

67.9%

送風

61.6%

運動量・強度の調整

67.2%

手掌冷却

32.1%

活動時間の変更

45.2%

アイスバス

11.6%

身体冷却

44.9%

クーリングベスト

5.5%

暑熱順化

22.0%

その他

2.8%

その他

4.5%

 

  

〈暑熱順化の実施期間〉

 

〈健康チェック実施頻度〉

1~2日

33.6%

 

毎日行っている

54.9%

3~5日

31.7%

時々行っている

33.4%

6~7日

15.6%

行っていない

10.2%

8日以上

19.0%

その他

1.5%

  

注)調査結果の詳細は以下のURL参照
  https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid1441.html

 

 こうした実態を踏まえつつ、熱中症予防のため、「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(JSPO)等を参考として適切な措置を講ずることが極めて重要です。
 
 スポーツ庁においては、熱中症の事故防止のための適切な措置を講じるよう、都道府県及び指定都市スポーツ主管課に対し、「スポーツ活動における熱中症事故の防止について(依頼)」(別添)のとおり通知しましたので、お知らせします。
 熱中症の発生は、身体が暑さに慣れていない時期に起こりやすいことを踏まえ、貴団体におかれては、別添を参照し、熱中症事故防止のための適切な措置を講ずるとともに、本件について、加盟・登録団体、その他の関係機関に対しても周知されるようお願いします。
 また、貴団体もしくは各加盟・登録団体等での研修会や講習会(監督会議、審判講習会、保護者向け説明会を含む)等の機会を活用して熱中症事故の防止に向けた周知・啓発を促進していただくようお願いします。その際は、適切な予防措置、指導者等の責任などを記載したチラシ兼ポスター「スポーツ活動における熱中症事故の防止」、スポーツ団体における熱中症対策取組事例集等も是非ご活用ください。



 

【本件担当】

(スポーツ活動中の熱中症予防一般)
スポーツ庁健康スポーツ課
アドレス:kensport@mext.go.jp
電話:03-5253-4111(内線4140)
 
(運動部活動中の熱中症予防)
スポーツ庁地域スポーツ課 学校運動部活動係
アドレス:tiikisport@mext.go.jp
電話:03-5253-4111(内線3953)

 

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(スポーツ庁健康スポーツ課)