部活動の遠征等における安全確保について(通知)

8ス地ス第8号 
令和8年5月19日 

各都道府県教育委員会担当課長
各指定都市教育委員会担当課長
各都道府県私立学校担当課長
附属学校を置く各国公立大学法人担当課長      殿
各文部科学大臣所轄学校法人担当課長
構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた
各地方公共団体の学校設置会社担当課長
 

スポーツ庁地域スポーツ課長 
鈴木 文孝
文化庁参事官(芸術文化担当)
小野 賢志
        文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課長
中園 和貴
                  文部科学省高等教育局私学部私学行政課長
黒沼 一郎
 


部活動の遠征等における安全確保について(通知)


 部活動における安全確保については、これまでも適切な対応を依頼してきたところですが、今般、部活動の遠征のための移動中に生徒に死傷者が出る重大な事故が発生しました。学校の管理下での部活動の遠征のための移動中に、決してあってはならない事故が起きてしまったことは極めて遺憾です。
 部活動の実施に当たっては、生徒の安全確保が何より重要であり、遠征先等への移動も含めて、事故防止等に万全の措置が必要です。
 部活動も含め、学校における校外活動時を含めた児童生徒の安全の確保については、学校保健安全法第29条において、各学校で「危機管理マニュアル」を作成することが義務付けられており、文部科学省としては、参考資料のとおり、これまでに、「学校の危機管理マニュアル作成の手引」(平成30年2月)や「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」(令和3年6月)、「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」(令和7年12月)等を示してきたところです。
 今般の事故については、現在、調査等が進められているところでありますが、今般の事故を受け、各学校において部活動の遠征等を実施するに当たり、改めて、安全確保のための留意点等について下記のとおり通知しますので、部活動を含む学校教育活動の実施に当たっては、生徒の安全が確保されるよう、対応の徹底をお願いします。
 本件については、国公私立学校を問わず対応いただくことが必要です。
 各都道府県・指定都市教育委員会にあっては所管の学校及び域内の市区町村教育委員会に対して、各都道府県にあっては所轄の学校及び学校法人に対して、各国公立大学法人にあっては設置する附属学校に対して、各文部科学大臣所轄学校法人にあっては設置する学校に対して、株式会社立学校を認定した地方公共団体にあっては認可した学校に対して周知いただきますとともに、適切な対応がなされるよう、特段の御配慮をお願いします。
 なお、本通知の内容については、国土交通省総合政策局及び物流・自動車局とあらかじめ協議済であることを申し添えます。
 

 
1.部活動の移動も含めた校外活動時の安全確保について
 部活動における遠征や遠距離の会場における大会・コンクールへの参加を含め、校外で活動を行う際には、生徒の安全確保に万全を期すこと。
 その際、自動車で移動する場合には、シートベルトの着用を徹底すること。
 また、事故防止に関する対応方針や事故発生時等の緊急時における連絡体制、対応方法等については、事前に保護者等を含む関係者間で共有すること。
 部活動など、学校における校外活動時を含めた児童生徒の安全の確保については、学校保健安全法第29条において、各学校で「危機管理マニュアル」を作成することが義務付けられている。改めて、文部科学省が示している「学校の危機管理マニュアル作成の手引」(平成30年2月)及び「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」(令和3年6月)等に基づき、各学校の「危機管理マニュアル」の記載内容を点検し、必要に応じて改定等を行うこと。
あわせて、「危機管理マニュアル」に即した必要な対応が確実に行われるよう、教職員間で改めて十分な共通認識を図ること。
 
2.事業者との適切な契約の締結等について
 部活動も含めた校外活動について、事業者に貸切バス又はタクシーによる運送を依頼する場合は、貸切バスやタクシーによる運送の依頼であることを明確に伝えた上で、国から貸切バス事業又はタクシー事業の許可を受けた者と適切に契約を行うとともに、乗車当日もナンバープレートの色(いわゆる緑ナンバー)等を乗車前に確認すること。その際、国土交通省作成の「輸送の安全を確保するための貸切バス選定・利用ガイドライン」(令和7年9月25日改訂)等も適宜活用すること。特に、貸切バスの場合は、事業者から運送引受書の交付を受け、記載内容に問題がないか確認することにより、契約内容(契約主体、内容等)を明確化すること。
 自治体等の主体が安全管理責任を負う自家用有償旅客運送(いわゆる公共ライドシェア)を利用する場合は、同事業の登録を受けた実施主体に依頼すること。
 また、学校等が所有する自動車やレンタカー事業者等から手配した自動車を利用する場合は、運転者が適切な運転免許を保持していることや、当該自動車が適切な保険に加入していることの確認を含め、安全確保を図ること。レンタカー事業者から手配した自動車を利用する場合は、貸渡約款に違反するとレンタカー事業者がレンタカーについて締結している保険契約に基づく保険金等が支払われない可能性があるため、その自動車を実際に運転する可能性がある全ての者を貸渡契約に運転者として明記するとともに、運転者の変更がある場合は予めレンタカー事業者の承諾を得るなど、貸渡約款を遵守すること。
 
3.遠征等の必要性や移動手段の検討について
 部活動において、長距離や長時間にわたる移動が必要となる遠征等については、学校教育活動の一環である部活動として実施することが必要かどうか、その必要性について検討するとともに、実施する場合には、無理のない移動(移動距離、運行時間、運転者の負担等)を計画し、生徒の安全確保について万全を期すこと。
 また、遠征や遠距離の会場における大会・コンクールへの参加に当たっては、地域の実情等も踏まえつつ、バスによる移動に加えて、利用可能な範囲での公共交通機関の利用も含めて移動手段の検討を行うこと。なお、遠征等を行う場合には、事前に移動方法や保護者に負担を求める費用等について保護者に連絡すること。
 
4.部活動中の安全確保と事故発生時の対応について
 部活動中の安全確保については、「学校における体育活動中の体罰・ハラスメント等の根絶及び事故防止について」(通知)(令和8年3月31日付け7ス政策第19号)等で示してきたところ、改めて、事故発生に備えた事前の取組として、活動内容の規模や内容に応じた必要な教職員等の配置、緊急連絡体制の決定(保護者の連絡先、医療機関等の連絡先等)、教職員に対する研修(事故予防、事故発生時の応急手当等)など、学校において活動中の事故防止等のための取組が確実かつ適切に実施されるよう、必要な措置を講じること。
 また、部活動中に事故等が発生した際は、生徒の安全確保と生命維持を最優先に対応し、救命処置や応急手当、119番や110番通報、管理職や養護教諭等への連絡、保護者への連絡、医療機関の受診、学校設置者への報告等を迅速に実施し、再発防止策を講じること。

5.全体について
 上記1~4を含め、部活動の実施等に係る安心・安全の確保については、「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」(令和7年12月)も踏まえ、顧問の教師等任せにせず、所管する教育委員会など学校の設置者や学校組織全体で対応に当たることが重要であること。
 また、部活動の地域展開による地域クラブ活動についても、同ガイドライン等を踏まえ、事故防止を含む、生徒の安全・安心の確保を図ること。

 

                          <本件担当>                                                     
文部科学省:電話 03-5253-4111(代表)
○運動部活動に関すること    
スポーツ庁地域スポーツ課(内線 3953)
○文化部活動に関すること
文化庁参事官(芸術文化担当)付(内線 2832)
○学校の危機管理マニュアルを含む学校の安全管理について
 文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課(内線2966)
○私立学校制度について
 文部科学省高等教育局私学部私学行政課(内線2531)


 

お問合せ先

スポーツ庁地域スポーツ課

電話番号:03‐5253‐4111(内線3953)

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(スポーツ庁地域スポーツ課)