スポーツ庁長官による記者との懇談(第79回)

令和7年8月

室伏スポーツ庁長官 記者懇談会冒頭発言 映像版

令和7年8月29日(金曜日)に行われた、室伏長官の記者懇談会冒頭発言の映像です。

室伏スポーツ庁長官 記者懇談会冒頭発言 映像版
 

令和7年8月29日室伏スポーツ庁長官記者懇談会 冒頭発言(※「YouTube」スポーツ庁動画チャンネルへリンク) 別ウィンドウで開きます

室伏スポーツ庁長官 記者懇談会冒頭発言 テキスト版

皆さん、ご苦労様でございます。そうしましたら、第79回スポーツ庁長官記者懇談会を始めさせていただきます。冒頭9件、少し長いですけれども、お付き合い願えればと思います。9月1日に施行する「スポーツ基本法及びドーピング防止活動の推進に関する法律の一部を改正する法律」についてですけれども、第217回通常国会で可決されました「スポーツ基本法及びドーピング防止活動の推進に関する法律の一部改正する法律」が9月1日に施行されます。本法律は、スポーツ基本法の制定から14年が経ち、スポーツを取り巻く社会環境が大きく変化し、スポーツを通じた社会課題の解決に期待が高まっている現状に対応するとともに、ウェルビーングの向上に向けた観点から部活動の地域展開やスポーツ・インテグリティの確保等について必要な施策を講ずるべく改正されたものであります。スポーツ庁としては、本改正の趣旨を踏まえまして、引き続きスポーツに関する施策のより一層の推進に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

続きまして大阪・関西万博について、9月3日から8日の6日間、大阪・関西万博においてスポーツ庁主催イベント「Sports Future Lab~スポーツがつくる未来~」を開催させていただきます。本イベントでは、スポーツを通じた共生社会、スポーツを通じた健康長寿社会、スポーツで活性する経済・社会という三つのテーマを設けて、スポーツに関わる好事例や先端技術を活用した新しい「する、みる、ささえる」というスポーツ体験の発信を行う予定となっております。会場では、未来社会の実験場である大阪・関西万博にちなんだラボと呼ぶ三つのエリアとステージで構成されております。三つのラボエリアには15の企業や団体にご協力いただきまして、来場者が新たな発見をできるブースを多数出展しております。ステージイベントでは、元アスリートなどにゲストとして登場していただきましてトークショーやパフォーマンス、実際に体を動かして参加する体験イベントを用意させていただいております。私も初日の9月3日に開催されるオープニングイベントと、そして9月6日に開催されます「Theスマートフェンシングトーナメント」、そして「スポーツ×宇宙~人類の新たな可能性について~」の二つのイベントに登壇させていただくことになっております。その他、出展者やコンテンツの内容、ステージイベントのスケジュールなどは資料に記載させておりますのでご確認いただければと思います。スポーツ庁では、本イベントを通してスポーツの新たな価値創出に向けた取組などを広く周知してまいりますので、ぜひ皆様も会場までお越しいただきスポーツの新たな可能性を感じていただければと思っております。

続きまして世界陸上開催について、いよいよ来月13日から9日間にわたって陸上競技の最高峰の国際大会である世界陸上が東京で開催されます。これまで大会の準備に携わってこられた世界陸上財団をはじめ、関係者の皆様方には心から感謝申し上げます。日本では1991年の東京大会、2007年の大阪大会以来、18年ぶり3回目の開催で、世界陸上を3回開催する国は日本が初めてということになります。世界陸上は、世界最高峰のアスリートたちが一堂に会する、まさに夢の舞台です。特に子供たちにとっては、憧れや目標を育む絶好の機会となるかと思います。ぜひ、国立競技場に足を運んでいただき、アスリートたちの真剣勝負を現地で感じていただきたいと思っております。日本からも多くのトップアスリートが出場予定であり、これまでの努力と成果を存分に発揮していただくとともに、全国的な盛り上がりが期待されますが、こうした大会の成功、レガシーの創出に向けて必要な支援、協力を行ってまいりたいと思います。

続きまして、8月25、26日に開催されました「部活動の地域展開・地域クラブ活動の推進に向けた産官学連携フォーラム」についてですけれども、部活動改革を円滑に進めていくためには地方公共団体やスポーツ団体だけでなく、民間企業や大学など幅広い関係者が連携・協働していく必要がございます。このため、8月25日と26日にスポーツ庁として初めて「部活動の地域展開・地域クラブ活動の推進に向けた産官学連携フォーラム」を開催し、部活動改革の理念や各地の取組事例等について情報共有を図るとともに、地方公共団体と民間企業、大学等とのマッチングの機会を設け、2日間で延べ573人の方々に御来場いただきました。基調講演では、私の方から地域クラブ活動において創出する新たな価値について共有するとともに、企業や大学など幅広い関係者が連携して、部活動改革を進めていく必要があることを申し上げました。また、パネルディスカッションでは、地域クラブ活動が目指すべき姿や、今後の取組の可能性など、未来志向の素晴らしいメッセージをたくさん頂きました。その後、マッチングフェアや取組事例の発表、ワークショップの開催なども通じて、幅広い関係者の間で知見の共有や連携、協働の体制づくりが進んだと考えております。スポーツ庁としましても、幅広い関係者から御協力もいただきながら子供たちの多様なスポーツ体験の機会を確保・充実できるように部活動の地域展開等の全国的な実施を進めてまいりたいと思っております。

続きまして、スポーツと防災についてです。明日から防災週間が始まりますが、皆さんご存じのとおり、日本は災害大国と言われ地震、台風、大雨、火山の噴火など、様々な自然災害が毎年各地で発生しております。こうした災害の発生時に自分の生命を守り、周囲を助けることができるよう、私たち一人一人が普段から備え、準備をしていくことが重要であり、スポーツも重要な役割を果たすものだと考えております。現在、被災時に必要な避難、救助、物資運搬などの行動をスポーツ競技として開発し、楽しみながら防災を学ぶという取組が広がりつつあります。このような取組は、個々の人の防災力の向上という観点だけではなく、防災をきっかけにスポーツを親しむ機会を増やすという観点でも重要だと考えております。そのため、8月8日に日本スポーツ協会が主催するスポーツ少年団の指導者を育成するための「シニア・リーダースクール全体研修」において、新たな試みとして実施された「スポーツ×防災」プログラムを視察してまいりました。私自身も実際にプログラムに少し参加させていただきましたが、避難や救助において必要となる行動をスポーツ競技によって模擬的に楽しく体験、そして訓練できる素晴らしい取組だと感じました。今後、全国のスポーツ少年団への普及も進めていければと考えております。また、内閣府の令和7年度の事前防災対策総合推進費を活用しまして、スポーツを通じた防災教育推進モデル構築事業を実施することとしました。本事業では、スポーツ競技を通じて災害発生時に避難や救助ができる健康、身体能力を平時から身につけて防災知識、技術を楽しく学べる取組の全国的な普及を目指すこととしており、スポーツを通じた国民全体の防災力の底上げとスポーツ振興に向けてスポーツ庁としてもしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

続きまして、本年3月より武部文部科学副大臣の下で取り組まれてきました「スポーツを活かした経済活性化・地方創生に関するタスクフォース」について、8月4日付けでとりまとめを公表させていただきました。タスクフォースにおいては、スポーツを活かした経済活性化・地方創生に向けた課題や現状の整理、またそれらを踏まえた今後の方策について議論が行われ、その議論の結果を資料としてとりまとめて公表させていただいております。スポーツ庁としましては、本タスクフォースのとりまとめを踏まえ、スポーツ関係者・地域・産業界のマインドの転換、多様な主体・分野との連携・共創の強化、持続可能な連携・共創のための体制構築など、各種施策に取り組んでまいりたいと思っております。

続きまして、昨日、長崎の方に伺わさせていただいたのですが、スタジアム・アリーナの選定拠点表彰式についてです。スポーツ庁では、経済産業省と共同で「スタジアム・アリーナ改革」を推進しており、そのモデル施設として多様な世代が集う交流拠点としてのスタジアム・アリーナを選定させていただいております。昨日28日に私も長崎スタジアムシティに赴き、令和6年度の選定拠点であるエディオンピースウイング広島、そして富山市総合体育館の表彰式を開催させていただきました。表彰式には、過年度の選定拠点やこれからまさにスタジアム・アリーナの新設、開設、改修に取り組む予定の自治体や事業者などをお招きし、表彰状及びトロフィー授与の他、長崎スタジアムシティの視察ツアーやスタジアム・アリーナ事業の実践者・有識者によるパネルディスカッションを行いました。今後とも、多機能型のスタジアムやアリーナ整備の推進に向けて、関係機関の皆様と連携を図りながら取り組むとともに、スタジアム・アリーナを核としたまちづくりの推進にも取り組んでまいりたいと思っております。

続きまして、「スポーツ・健康まちづくり優良自治体表彰」及び「スポーツ・健康まちづくりデザイン学生コンペティション2025」開催についてです。スポーツ庁では、スポーツによる「地方創生・まちづくり」に関する施策の一環として、今年度も「スポーツ・健康まちづくり優良自治体表彰」及び「スポーツ・健康まちづくりデザイン学生コンペティション2025」を開催いたします。「スポーツ・健康まちづくり優良自治体表彰」は、スポーツを活用したまちづくりに積極的に取り組もうとする自治体を表彰させていただき、その取組を発信することを通じてスポーツ・健康まちづくりの取組が日本全国に広がることを期待しております。今年度の表彰では、スポーツ庁創設10周年を記念した新たな賞の創設も企画しております。現在募集中ですので、自治体の皆様からの地域の特性を活かしたオリジナリティ溢れるアイデアをお待ちしております。

続いて、「スポーツ・健康まちづくりデザイン学生コンペティション2025」についてです。このコンペティションは2023年より開催しております。今年度で3回目となります。このコンペティションは、どこでもスポーツに親しむことができるまちを実現するために学生の皆様からの多様な、そして柔軟なスポーツ・健康まちづくりデザインのアイデアを募集するものです。こちらも現在募集中であり、学生の皆様を対象に提案時の着眼点やポイント等を解説するオンラインレクチャーを来月8日に実施する予定ですので、少しでも関心のある方はぜひ事前参加エントリーをお待ちしております。

「スポーツ文化ツーリズムアワード」についてなのですが、スポーツ庁、文化庁、観光庁による「スポーツ文化ツーリズムアワード」の今年度の募集を8月21日より開始いたしました。アワードは、各地域のスポーツと文化芸術資源を観光に結び付けて新たに生まれる地域ブランドや日本ブランドを確立・発信し、訪日外国人旅行者の増加や国内観光の活性化を図り、地域経済の活性化を目指すことを目的に優秀な取組を選定、表彰させていただいております。スポーツ文化ツーリズムの分野でご活躍されている皆様からたくさんの応募をお待ちしております。

以上になります。ありがとうございます。

以上

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スポーツ庁政策課

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