令和四年 年頭の所感

令和4年1月

新しい年を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。

昨年、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況下にありながら、大会関係者をはじめとする多くの方々のご協力のもと、総力を結集し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が無事終了できたことは大変喜ばしく感じています。スポーツ庁としては、自国で大会を開催した成果を次世代に誇れるレガシーとして継承・発展させていくことが重要と考えています。

東京大会では、スポーツの楽しさや喜びなど、スポーツの持つ価値を国内外の人々に発信することができました。この機運をスポーツ実施率の向上につなげるため、「Sport in Lifeプロジェクト」において、SNSを利用したキャンペーンや、「Sport in Lifeアワード」の募集を実施したところです。加えて、障害者のスポーツ参画の機会の確保に向けて用具・施設の整備等を進めるための支援を早急に進めていく予定です。こうした誰もがスポーツに参画できるような機会の創出・機運醸成に引き続き、取り組んでまいります。

スポーツを通じた地域や経済の活性化に向けた取組も精力的に進めてまいりましたが、東京大会に向けて高まった機運をこれらの取組につなげていくことも重要です。スポーツによる地方創生・まちづくりの取組を全国に広げるため、「スポーツ・健康まちづくり優良自治体認定表彰制度」を創設し、30の自治体の特色あるアイデアを表彰しました。また、イノベーションを推進するため、北海道、関西、中国、沖縄の4地域等において、スポーツチームと連携する事業者を12社選定し、今年度末に成果発表を行う予定です。こうしたスポーツを通じた社会活性化・課題解決等の取組についても引き続き、促進してまいります。

また、関係省庁や団体等の取組・施策との連携・協力をより一層深めていくことも重要です。様々な取組・施策に「スポーツ」という軸を通し、社会の活性化や課題解決等に取り組む「中核的な」役割を果たすのがスポーツ庁です。今後は、これまで以上に省庁間の垣根を超えた連携・協力を通じて、スポーツ施策の推進に取り組んでまいります。更に、学術界との連携・協力も不可欠です。昨年、日本整形外科スポーツ医学会や日本スポーツ精神医学会等において、スポーツの環境整備について講演をさせていただきましたが、「エビデンス」「科学的知見」をベースとして、「説得力のある」施策の企画立案・運営を実施していくにあたり、学術界との関係は重要な位置づけを持つものです。今後とも更なる連携・協力を深めてまいります。加えて、産業界には、日頃から様々な場面でスポーツ活動を支えていただいております。今後、競技力強化等のスポーツ振興全般における企業の関わりについて現状・課題を整理しながら、産業界・企業との連携・協力について検討を進めてまいります。

現在、今年4月から5年間のスポーツ施策の方向性を示す第3期スポーツ基本計画について、今年度内の策定に向けて、検討を進めています。引き続き「スポーツの価値」が、広く国民の皆様に届くよう、関係者の皆様と議論を深めてまいります。
スポーツは国民のみなさまを元気づけ、心と身体の健康に寄与するものと考えております。「感動していただけるスポーツ界」を目指し、精一杯取り組んでまいります。

 

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