初中教育ニュ-ス(初等中等教育局メ-ルマガジン)第471号(令和5年8月25日)

[目次]

【お知らせ】
■教職員向け
(1)薬害教育教材『薬害を学ぼう』を配布しました

■学校・教育行政関係者向け
(1)「廃校活用推進イベント(東京会場/同時オンライン配信)」開催!(10/20)
(2)教育現場での官民連携における、企業探しツールのご紹介
(3)令和5年度教育研究公開シンポジウム「幼児期・架け橋期の教育の質向上について考える」を開催いたします

■文部科学省からのお知らせ
(1)「全国学力・学習状況調査」個票データの利用申出受付について
(2)「諸外国の教育統計」令和5(2023)年版を文部科学省ホームページにて公表
(3)教育協力ウィーク2023&EDU-Portサイドイベントのご案内
(4)令和5年7月の文部科学省選定作品(学校教育教材等)の紹介
(5)文部科学大臣優秀教職員表彰「社会に開かれた教育実践奨励賞」に係る推薦団体を募集しています!

【発行】
(1)「初等教育資料」9月号を発行します!
(2)教育委員会月報8月号を文科省HPに掲載しました!

【課長リレーコラム】「その学校の課題、幼児教育が解決します」
〔幼児教育課長 藤岡謙一〕

 

【教職員向け お知らせ】

(1)薬害教育教材『薬害を学ぼう』を配布しました

〔初等中等教育局教育課程課〕

 薬などの医薬品は、病気やその予防のために私たちの暮らしに欠かすことができないものですが、過去に甚大な健康被害が起こったことはご存知でしょうか。
 『薬害を学ぼう』は、「薬害が起こらない社会になるにはどうすればよいか」を考える教材で、厚生労働省から今年も全国の高等学校に配布されました。
 また、以下のホームページでは、薬害に関する実際の授業例も紹介していますので、是非ご覧ください。
なお、教材の使用の有無にかかわらず、以下のURLでアンケートのご協力をお願いしています。
当該アンケートは、先生方のご意見を本教材に反映させる重要な機会となっています。
 ご協力いただける場合には、お手数ですが令和5年9月29日(金)までにご回答くださいますよう、ご協力よろしくお願いいたします。

 <「薬害を学ぼう」(厚生労働省ホームページ)>
 https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakugai/

 ※配布教材のほか、視聴覚教材、指導の手引きもダウンロードいただけます。

 <「薬害を学ぼう」に関するアンケート>
 https://www.mhlw.go.jp/form/pub/mhlw01/202306_01yakugai

 (お問合せ先)
 厚生労働省 医薬・生活衛生局 総務課
 医薬品副作用被害対策室
 電話:03-3595-2400(直通)
 Eメール:fukutai01@mhlw.go.jp
 

 (文部科学省窓口)
 初等中等教育企画課 教育課程課
 企画調査係
 電話:03-5253-4111(内線:2565)
 

【学校・教育行政関係者向け お知らせ】

(1)「廃校活用推進イベント(東京会場/同時オンライン配信)」開催!(10/20)

〔大臣官房文教施設企画・防災部施設助成課〕

 1年に発生する廃校は約450校。文部科学省では、「みんなの廃校プロジェクト」として廃校活用を推進しています。
このたび、廃校活用事例について学ぶとともに、廃校を「使ってほしい」自治体が「使いたい」事業者へPRを図るイベントを文部科学省東館3階講堂/同時オンライン配信で開催します。
 是非ご参加ください!

 《開催日時》令和5年10月20日(金)13:30~16:30
 《開催方法》東京会場(文部科学省東館3階講堂)/オンライン配信(Zoom)
 《受付締切》令和5年9月29日(金)17時
 《参加費》無料
 ※現地会場においては、定員200名程度を予定(先着順)

 ▼イベント詳細・一般参加登録はこちら↓を御覧ください。
 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyosei/1422877_00006.htm

 (お問合せ先)
 大臣官房文教施設企画・防災部 施設助成課
 振興地域係
 電話:03-5253-4111(内線:2001)
 E-mail:minpro@mext.go.jp
 

(2)教育現場での官民連携における、企業探しツールのご紹介

〔内閣府地方創生推進事務局〕

 教育現場に、もっと企業の力を取り入れてみませんか?
 内閣府では、全国の自治体と企業が出会えるマッチングサイトを設置しています。令和5年8月2日現在、6,117の企業会員が行政との連携に興味を持っています。       
 ここでは、地域課題を抱える行政と、その地域課題に対する解決策を提案できる企業が出会い、地方創生につながっています。
 例えば、GIGAスクール構想の推進、老朽化した施設の維持・管理、インクルーシブ教育、プログラミング教育、英語学習など、なかなか学校現場だけでは取り組むことが難しいものであっても、企業のチカラを借りられます。
 みなさまの希望を発信して(地域課題登録)、全国の企業から実現に向けた提案を受けてみませんか?

 ▼詳細・地域課題の登録は、こちら↓を御覧ください。▼
 https://future-city.go.jp/platform/about/

 (お問合せ先)
 内閣府 地方創生推進事務局
 電話:03-5510-2171
 メール:g.SDGs-platform.h8a@cao.go.jp

 (文部科学省窓口)
 初等中等教育局 初等中等教育企画課
 教育制度改革室 戦略企画係
 電話:03-5253-4111(代表)(内線:3749)
 E-mail:syokyo@mext.go.jp

 

(3)令和5年度教育研究公開シンポジウム「幼児期・架け橋期の教育の質向上について考える」を開催いたします

〔国立教育政策研究所幼児教育研究センター〕

 このたび、「幼児期・架け橋期の教育の質向上について考える」をテーマに令和5年度教育研究公開シンポジウムをオンラインで開催いたします。
日時は令和5年10月2日(月)13時30分~17時00分です。
 本シンポジウムでは、幼児期・児童期の教育を取り巻く背景や、プロジェクト研究「幼児期からの育ち・学びとプロセスの質に関する研究」の成果を踏まえ、今後の幼児期・架け橋期の教育の質向上について考えます。

 ○詳細・参加申込みは、こちら↓を御覧ください。
 https://www.nier.go.jp/youji_kyouiku_kenkyuu_center/symposium/sympo_r05/

 (お問合せ先)
 国立教育政策研究所 幼児教育研究センター
 E-mail:youji@nier.go.jp
 

【文部科学省からのお知らせ】

(1)「全国学力・学習状況調査」個票データの利用申出受付について

〔総合教育政策局調査企画課〕

 文部科学省では、学校教育の成果や課題を適切に分析・説明し、我が国の児童生徒の学力・学習状況等の把握・改善及び教育施策の改善・充実に資することを目的として、「全国学力・学習状況調査」個票データ等の貸与を行っています。
 令和5年度第2期個票データ利用申出受付期間は下記のとおりです。
令和5年度「全国学力・学習状況調査」の結果については令和5年7月31日に公表しました。
 今回の申出より令和5年度調査も貸与対象となります。御相談は随時受付中です。

 〇令和5年度 全国学力・学習状況調査 報告書・調査結果資料
 https://www.nier.go.jp/23chousakekkahoukoku/

 ○受付期間:令和5年9月1日(金)~令和5年10月13日(金)
 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/1386492.htm

 (お問合せ先)
 総合教育政策局 調査企画課
 学力調査室
 電話: 03-5253-4111(内線:3759)
 E-mail:gakucho@mext.go.jp
 

(2)「諸外国の教育統計」令和5(2023)年版を文部科学省ホームページにて公表

〔総合教育政策局調査企画課〕

 文部科学省では、令和5年8月7日、「諸外国の教育統計」令和5(2023)年版を文部科学省のホームページに公表しました。
 これは、日本、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、中国、韓国の教育状況を統計データによって示したものです。
 我が国の教育を考える際の基礎データとして御利用下さい。

 詳しくは、こちら↓を御覧ください。
 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/syogaikoku/1415074_00019.htm

 (お問合せ先)
 総合教育政策局 調査企画課
 外国調査係
 電話:03-5253-4111(内線:2267)   
 

(3)教育協力ウィーク2023&EDU-Portサイドイベントのご案内

〔大臣官房国際課日本型教育の海外展開プロジェクトチーム〕

 9月7日~9日、教育セクター関係者の情報共有、ネットワーク形成等を目的に「第3回教育協力ウィーク」が開催されます。
「日本型教育の海外展開(EDU-Portニッポン)」ではサイドイベント「All Japanの協働フォーラム~産官学民がつながる場~」を実施します。
 異業種の機関との協働で取組の幅を広げたい方はぜひご参加ください。

 詳細は、こちら↓を御覧ください。
 ■教育協力ウィーク2023: 
 https://www.jica.go.jp/information/event/1516307_23420.html
 ■All Japanの協働フォーラム~産官学民がつながる場~:
 https://padeco.education/wp-content/uploads/2023/08/Edu.pdf

 (お問合せ先)
 日本型教育の海外展開事業事務局
 株式会社コーエイリサーチ&コンサルティング
 E-mail: ml-eduport@k-rc.co.jp

 (文部科学省窓口)
 大臣官房 国際課 日本型教育の海外展開プロジェクトチーム
 E-mail: eduport@mext.go.jp

 

(4)令和5年7月の文部科学省選定作品(学校教育教材等)の紹介

〔初等中等教育局修学支援・教材課〕

 文部科学省では、映画その他の映像作品及び紙芝居について、教育上価値が高く、学校教育又は社会教育に広く利用されることが適当と認められるものを選定し、併せて教育に利用される映像作品等の質的向上に寄与するために、教育映像等審査規程(昭和29年文部省令第22号)に基づいて映像作品等の審査を行っています。
 選定された作品については、文部科学省のホームページ上で毎月掲載しています。

 詳細は、こちら↓を御覧ください。 
 https://www.mext.go.jp/content/20230803-mxt_shuukyo01-000029595_4.pdf

 (お問合せ先)
 初等中等教育局 修学支援・教材課
 E-mail: emedia@mext.go.jp
 

(5)文部科学大臣優秀教職員表彰「社会に開かれた教育実践奨励賞」に係る推薦団体を募集しています!

〔初等中等教育局初等中等教育企画課〕

 文部科学省では、学校教育における教育実践等に顕著な成果や実績を挙げている教職員を表彰しております。
 今般、社会に開かれた教育課程の実現を重視する新しい学習指導要領の趣旨も踏まえ、学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を一層学校と社会との間で共有することを目指す観点から、民間の団体等からの推薦と有識者による選考により授与する「社会に開かれた教育実践奨励賞」を設けています。
 この度、今年度(令和5年度)の推薦団体の募集を開始しましたのでお知らせします。
 民間企業、公益法人、NPO法人等の皆様に置かれましては、是非ご検討よろしくお願いいたします!

 詳細は、こちら↓を御覧ください。
 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/daijin/1417596_00005.htm

 (お問合せ先)
 初等中等教育局 初等中等教育企画課
 「文部科学大臣優秀教職員表彰」担当
 電話:03-5253-4111(内線:2588)
 E-mail:yushu@mext.go.jp
 

【発行】

(1)「初等教育資料」9月号を発行します!

〔初等中等教育局教育課程課〕

 9月号特集1では、8月号に続き「思考力、判断力、表現力等の指導と評価を軸に」をテーマとしております。
 特集2の算数科では、テーマを「子供たちの身の回りの問題を題材とした算数指導の実際」とし、授業づくりのポイントや評価などについて具体的に論説するとともに、実践事例等を示しています。
 各学校の指導改善に役立てていただきたいと思います。

 詳細は、こちら↓(株式会社東洋館出版社HP)を御覧ください。
 https://www.toyokan.co.jp/pages/shotokyoiku

 (お問合せ先)
 初等中等教育局 教育課程課
 教育課程第一係
 電話:03-5253-4111(内線:2916)
 

(2)教育委員会月報8月号を文科省HPに掲載しました!

〔初等中等教育局初等中等教育企画課〕

 8月号は、「シリーズ 地方発!我が教育委員会の取組」をはじめ、読み応えのある記事を掲載しております。
 ぜひご一読ください。令和3年度4・5月号からの各号もお読みいただけます。

 こちら↓からお読みください!
 https://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/geppou/2202_00022.html

 (お問合せ先)
 初等中等教育局 初等中等教育企画課
 地方教育行政係
 電話:03-5253-4111(内線:4676)
 

【課長リレーコラム】 

「その学校の課題、幼児教育が解決します」

〔幼児教育課長 藤岡謙一〕

 みなさま、こんにちは。まずは、初中教育ニュースを終わりまで読んでいただき、ありがとうございます。コラムですので、気楽に読んでいただければと思います。

 私は、文部科学省の職員ですが、3年間、公立中学校の校長として出向させていただいたことがあります。学校で勤務できるというまたとない機会に心掛けたのは、生徒と直接触れ合うことでした。そのため、生徒全員の名前を覚えたり、昼休みや放課後に全員と個別に面談したり、定期テストを私も受けて採点した答案を校長室前に貼りだしたりと、できるだけ接点を持つようにしました。

 一番力を入れたのは放課後の補習です。学習につまずいている生徒を何とかしたいと思ったことと、生徒に直接教える機会になると思ったからです。先生方の負担にならないよう、教師を目指す大学生や地域の教員退職者などにボランティアとして携わっていただいて実施しました。

 補習への参加は強制ではありませんでしたが、10人から15人ぐらいが参加し、テスト前になると30人以上の参加がありました。全校生徒300人ほどの学校ですので、それなりの割合だと思います。

つまずいたところまでさかのぼり、丁寧に時間をかけて学習することで、徐々に勉強ができるようになっていく生徒もおり、生徒の成長を直に目にして大変嬉しく感じました。

 また、ある保護者の方からは、「家計の問題で塾に行かせられないので、補習をしてくれてありがたい」という手紙をもらったことがありました。経済的に苦しい家庭の生徒に対する支援としても意味があったと感じます。

 一方で、勉強が苦手であるにもかかわらず補習に来ない生徒や、担任の先生に強く促されて参加したものの数回で来なくなってしまう生徒もおりました。

 これらの生徒の特徴として、嫌なことからすぐに逃げ出してしまう傾向がありました。色々なことから逃げてきた結果、勉強だけでなく、部活動でやっているスポーツや様々な行事などでも、活躍できない状態でした。

 また、目標に向かって粘り強く取り組むことが苦手でした。中学生が学習の成果を出すのは数ヶ月先の定期テストだったり、数年先の高校入試だったりします。数時間や数日間勉強しても、目に見えるような成果はすぐには出ません。日々着実に粘り強く取り組むことが必要なのですが、そういうことが苦手でした。

 これらの生徒は決して不真面目でも悪い子でもありません。すぐに諦めてしまうという自分の性格の弱さを認識している生徒もいました。しかし、分かっていても、難しい課題に直面すると諦めて投げ出してしまうのです。そのような生徒に十分な支援ができなかったことは、今でも本当に残念で、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 困難や失敗にめげずに立ち向かう姿勢や、目標に向かって最後まで粘り強く取り組む力は、いわゆる「非認知能力」とも呼ばれるものですが、これらは幼児期から育まれていくものであり、幼児期における学びが大変重要となることを、大変恥ずかしながら幼児教育課に配属されて初めて知りました。

 幼稚園や保育所、認定こども園などでの教育活動は、一見すると遊んでいるだけのように見えます。

 しかし、実は違います。

 例えば段ボールで家を作る遊びの中では、作った段ボールの家が倒れたり、屋根が壊れたりすることが多々ありますが、その際、先生方は、すぐにどうすればよいかを教えませんし、自分で直したりもしません。

 「壊れないようにするには、どうすればいいと思う?」や「今回はうまくいかなかったけど、次はうまくいくようにみんなで頑張ってみよう」などと声がけをして、困難や失敗があっても自分の力で解決するよう促し、粘り強く最後まで取り組むよう励ましていきます。そして、うまく完成した暁には、思いっ切り子供たちを褒めてあげます。

 このような先生方の教育的意図のある働きかけが、子供たちに失敗にめげない姿勢や目標に向かって努力する力を育んでいるのです。

 もちろん小学校以降の様々な活動でも育まれていきますが、早いうちからこのような力が身についていれば、その後の成長をどんどん促していく一方で、身についていないと成長が進みにくくなり、結果的にその差は大きく開いていきます。

 私は文部科学省の職員として心掛けていることがあります。それは、強者の論理をふりかざすのではなく、弱い立場の人に寄り添うことです。特に教育は、未熟な子供を対象としています。強い大人の理屈や正論を押し付けるのではなく、困っている子に寄り添って教育の在り方を考えていくことが大切だと思っております。

 どの子にも質の高い幼児教育を受ける機会を保障することが、学校での学習や将来社会に出たときにつまずいてしまい、困り感を抱く子を無くしていくことにつながっていくと確信しております。

 幼児教育課長として、子供たちのために、全ての幼稚園、保育所、認定こども園などにおける幼児教育の充実に精一杯取り組んでまいります。

お問合せ先

初等中等教育局「初中教育ニュース」編集部

03-5253-4111 (内線3749)

(初等中等教育局「初中教育ニュース」編集部)