初中教育ニュ-ス(初等中等教育局メ-ルマガジン)第408号(令和3年3月12日)

[目次]

【お知らせ】
(1) 「国際バカロレア推進シンポジウム」の開催について
(2) 「新時代の教育のための国際協働プログラム(教員交流)」合同成果報告会の開催について
(3) 2021年度「アートマイル国際協働学習プロジェクト」参加校募集について
(4) 日本版O-NETがリニューアルしました!

【発行】
(1) 『文部科学広報』2月号発行について

【特別企画】政策検討タスクフォース~学校現場と文部科学省を、顔が見える関係にしたい~
〔修学支援プロジェクトチーム室長補佐(タスクフォースメンバー) 三木仁史〕

【連載企画】入門!「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)~「個別最適な学び」と「協働的な学び」ってなに?~

【お知らせ(1)】「国際バカロレア推進シンポジウム」の開催について

〔大臣官房国際課〕
 文部科学省は、国際バカロレア機構の協力の下、「国際バカロレア(IB)教育における教科横断的な学び」をテーマに、国際バカロレア推進シンポジウムを開催します。IB教育における教科横断的な学びについての特別講演やIB認定校での授業展開の事例共有、IB教育導入サポーターによる特別トークセッションなどを予定しておりますので、是非ご参加ください。

<開催概要>
第5回「国際バカロレア推進シンポジウム」(参加無料)
1.日 時:令和3年3月20日(土曜日)・21日(日曜日)/14時00分~16時00分
2.会 場:オンライン配信(Zoom Webinar)
3.対 象:国際バカロレア教育に関心のある教育関係者、生徒、保護者等(事前申込制)

<申込・詳細はホームページより>
https://www.bbt757.com/svlEnquete/jsp/user/top?id=IBsymposium202103

(お問合せ先)
大臣官房国際課 外国人教育政策係
 電話:03-5253-4111(内線3222)

【お知らせ(2)】「新時代の教育のための国際協働プログラム(教員交流)」合同成果報告会の開催について

〔大臣官房国際課人物交流係〕

 文部科学省では、新時代に求められる人材を育成する教育実践の改善に資するため、「新時代の教育のための国際協働プログラム(教員交流)」を実施しています。このたび、令和2年度の合同成果報告会を開催しますので、是非お気軽にご参加ください。

(1) 日  時:令和3年3月27日(土曜日)13時30分~15時30分
(2) 開催形式:オンライン(ZOOM)
(3) 参 加 費:無料(事前申込みが必要です)

詳細・申込みはこちら
https://osaka-kyoiku.ac.jp/rengokyoshoku/event/kokusaikyodo_debriefing.html

(お問合せ先)
国立大学法人大阪教育大学連合教職大学院
 電話:06-6775-6634

(本件担当)
 大臣官房国際課人物交流係
  電話:03-5253-4111(内線4751)

【お知らせ(3)】2021年度「アートマイル国際協働学習プロジェクト」参加校募集について

 〔総合教育政策局国際教育課〕

 「アートマイル国際協働学習プロジェクト」(後援:文部科学省・外務省) は、SDGsをテーマに海外の相手と世界が今直面している課題について考え、コロナ後の自分たちの未来をどういう世界にしたいのか話し合い、議論の中から生まれた想いを込めて壁画を共創するプロジェクトベースの学習です。
 2021年度の優秀校には「文部科学大臣賞」と「外務大臣賞」を授与します。

申込期間:2021年3月1日(月曜日)~4月23日(金曜日)
実施対象:小学校・中学校・高等学校・大学
募集校数:100校

詳細はこちら
http://artmile.jp/activity/iime/joiniime/

(お問合せ先)
一般財団法人ジャパンアートマイル
 電話:0791-43-5629

(本件担当)
総合教育政策局国際教育課国際理解教育係
 電話:03-5253-4111(内線:3487)

【お知らせ(4)】日本版O-NETがリニューアルしました!

〔総合教育政策局生涯学習推進課〕

 キャリア教育・進路指導ご担当のみなさま、以前ご紹介した「日本版O-NET」がリニューアルしました。IT系職業などの新職種を追加。地図からイメージで職業を検索したり、興味価値観検査から自分の傾向を知って検索できる機能も付きました。「B to B企業間で行われる仕事」など、子供達が日常生活で目にしない仕事をまとめた特集ページなども設置。いろいろな角度から職業を見ることができます。是非、ご覧ください。https://shigoto.mhlw.go.jp

(お問合せ先)
厚生労働省職業安定局総務課首席職業指導官室 日本版O-NET担当
 電話:03-5253-1111(内線5692)
 E-mail:syokugyojyoho@mhlw.go.jp

(本件担当)
総合教育政策局生涯学習推進課生涯学習推進係
 電話:03-5253-4111(内線:3463)

【発行(1)】『文部科学広報』2月号発行について

 『文部科学広報』は、文部科学省が発行する唯一の総合広報誌(電子book)です。
 本誌は、教育、科学技術・学術、スポーツ、文化・芸術等、文部科学行政全体を網羅し、様々な重要施策や最新情報について、総合的な紹介を行っています。

最新号について
◆Topics
・丹羽文部科学副大臣就任
◆特集
・令和3年度文部科学関係予算(案)の概要
◆Monthly Line Up
・文部科学省におけるリカレント教育の新規事業について
・最先端の国際スポーツ学を学ぶTIASとは? 筑波大学を取材!
・「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」のユネスコ無形文化遺産登録(代表一覧表への記載)について

文部科学広報トップページ
https://www.koho2.mext.go.jp/

(お問合せ先)
大臣官房総務課広報室事業第一係
 電話:03-5253-4111(内線3045)

【特別企画】政策検討タスクフォース~学校現場と文部科学省を、顔が見える関係にしたい~

〔修学支援プロジェクトチーム室長補佐(タスクフォースメンバー) 三木仁史〕

 現在、文科省には教育政策検討タスクフォース(以下「TF」)が置かれています。このTFは、目の前の業務に追われがちな文科省の若手職員が、将来ビジョンをもって日常的に教育について深く議論を行い、将来を見据えた教育政策について検討する機会の確保を図ることを趣旨としています。日常的に政策について議論できる環境が必要かつ重要だと感じており、今回のTFはこのような風土の醸成のための全省的な取組として実施しているものです。

 さて、今日紹介するのはこのTFのスピンオフ企画として実施した、現場の教職員と文科省職員とのオンライン座談会の企画についてです。
 文部科学省には、全国の学校や教育委員会から多くの教職員の方々が、研修生や割愛職員として着任されており、職務にあたられています。先日のTFでは、「学校現場の課題・状況をよく踏まえ、良い政策立案・実行を行うためにはどうすればよいか」という課題設定の下、実際の学校現場について聞く機会を設けられればということで、こうした現場から来ていただいている方々と文科省職員との意見交換のセッションが設けられました。
 この議論自体の中身は本論ではないので省略しますが、その議論の過程で「顔が見える関係でないと、文科省から現場にうまく政策の意図は伝わらないし、熱量は伝わらないよね」という話がありました。文科省職員の中でも特に若手は霞が関内での業務が非常に多く、業務として現場に行く機会は日常的にそう多くありません。しかも、今のコロナ禍の状況においては、そうした数少ない機会すら確保できない状況にあります。でも、本当は現場を見に行きたい、先生方や教育委員会の方々と現場の実際についてお話しがしたいのです。他方で、学校現場の先生方にも、文科省は遠い存在だと思われている。でも、TFのセッションで聞く限り、先生方も文科省の職員と話せるなら話したいと言って下さっている。これは実現しないわけにはいかない、まずは早急にやれるところからやろうという話になりました。この内容について、今回のコラムでご報告できればと思っています。

 まず、TFのセッションに参加いただいた先生に御協力をいただき、新潟県や栃木県、愛知県、山梨県、静岡県の小中学校の先生方と文科省職員の計15名でのオンライン座談会を実施しました。話題は「今、学校で喫緊の課題だと感じていること」です。グループセッションも交えつつ、90分じっくりと話し合う形です。先生方から一言ずついただいて、その課題について原因を一緒に考え、どうすればよいかを対話していく。GIGAスクール関係の業務をされている先生方に多く集まっていただいたこともあり、「タブレットの必要性をどう現場で浸透させていくか、特に管理職の理解をどう得ていくか」、「学校でICTを使う意味を理解しているか、教科の本質、不易の部分を理解せずに活用しようとしていないか」、「先生の研修に加え、ICT支援員についても学校現場に慣れていない方が多く、そういう方とどう連携していくか」など、多くの議論がありました。時間もあり、議論が途中となった部分もあったように思いますが、先生方にとっては文科省の職員が何を考えているかを知っていただく、また我々文科省職員にとっても現場で先生方が何に困っているかを知る、良い機会になったと感じています。そして何より、文科省が必ずしも答えを持っているわけではなく、対話をしながら答えを見つけていく必要があるということを、双方が確認し合う場になったのではないかと思いました。

 今回はやれるところからということで、セッションに参加いただいた先生を起点にして場づくりを行いましたが、この方法が文科省と現場の接点の作り方として有効に機能するようであれば、TFでの議論に持ち込んで、仕組み化することを提案していっても良いのではないかと思っています。現場なくして、政策なしです。少しでも学校現場に文科省が身近に感じてもらえるよう、また、文科省としても学校現場のリアルな課題に寄り添った政策立案ができるよう、今後も努力していきたいと思っています。

【連載企画】入門!「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)~「個別最適な学び」と「協働的な学び」ってなに?~

 「「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)」(令和3年1月26日)より、今回は、「個別最適な学び」と「協働的な学び」について紹介します。

 まず、「個別最適な学び」とは、これまでも学習指導要領において位置づけられてきた「個に応じた指導」を学習者の視点から整理した概念です。これからの学校教育においては、子供がICTも活用しながら自ら学習を調整し、自立した学習者として学び続けていけるよう、「個に応じた指導」を更に充実していくことが必要であるとされています。
 本答申においては、「個に応じた指導」の在り方を具体化したものとして、「指導の個別化」と「学習の個性化」の2つが示されました。まず、「指導の個別化」とは、知識・技能の確実な習得と思考力・判断力・表現力等や自ら学習を調整しながら粘り強く学習に取り組む態度等の育成のため、子供一人一人の特性や学習進度、学習到達度等に応じて、重点的な指導や指導方法・教材等の柔軟な提供・設定等を行うことであるとされています。また、「学習の個性化」とは、子供一人一人の興味・関心やキャリア形成の方向性等に応じ、教師がそれぞれに応じた学習活動や学習課題に取り組む機会を提供することで、子供自身が学習が最適となるよう調整することであるとされています。
 また、「個別最適な学び」を進める一方で、「個別最適な学び」が「孤立した学び」に陥らないよう、これまでも「日本型学校教育」において重視されてきた、「協働的な学び」を充実することも重要であるとされています。AI技術が高度に発達するSociety5.0時代にこそ、教師と子供の関わり合いや子供同士の関わり合い、自分の感覚や行為を通して理解する実習・実験、体験活動など、様々な場面でリアルな体験を通じて学ぶことの重要性が一層高まるとされており、ICTも活用しつつ、「協働的な学び」を発展させていくことが必要であるとされました。
 各学校においては、教科等の特質や児童生徒の実情を踏まえながら、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実し、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善につなげていくことが求められています。
 次回は、答申が目指す改革の方向性について御紹介します。

<参考>
・「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申):総論第2章(本文16~19P、概要2P)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/079/sonota/1412985_00002.htm
・教育課程部会における審議のまとめ:本文2~7P、参考資料(29P)
https://www.mext.go.jp/content/20210126-mxt_kyoiku01-000012344_1.pdf(PDF:2.3MB)PDF

(お問合せ先)
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