課題番号:7020
気象庁地震火山部
定量的地震活動解析手法の開発
発生した現象(地震)の速報および過去事例との定性的な比較解説に終始してきた現状から脱却し,大地震などとの関連性について地震活動を定量的に診断・評価する手法の開発を目指す.
当該年度においては,統計的な手法を用いて地震活動を総合的に評価するツールを開発し,全国レベルでルーチン的運用を開始することにより,地震活動の客観的な評価・診断に着手する.また,解析結果を蓄積し,データベース化していくことにより大規模地震との関連性などについての定量的な評価手法の開発への端緒とする.
地震活動の異常程度を診断するため,地震活動指数(地震活動のレベル化),b値の時系列変化,ETAS処理等を用いた診断ソフトを開発し,気象庁本庁および各管区気象台,沖縄気象台で運用を開始する.これにより,地震活動の静穏化や活発化などを全国的なレベルで客観的に評価することが可能となる.また,今後の定量的な評価を目途に,得られた結果のデータベース化に着手する.
上記のソフトを整備して全国的な運用を開始し,注意すべき領域の抽出と当該領域における地震活動についての客観的評価に着手した.また,将来的なデータベース化に向けたデータの蓄積を開始した.
なし