3.人文学及び社会科学の特性について
(1)人文学の特性について
論点
学術行政上の「人文学」の範囲について
- 人文学は人の心を扱う学問であることから、価値それ自体が研究対象となり、その点で、ひとつの価値基準の下で研究を進めることのできる自然科学とは性質を異にするのではないか。
- 哲学、文学、歴史学など伝統的な人文学と、文学部に置かれることの多い心理学、社会学のような実験的な手法や数理的な手法を用いる学問を、同一に論じてよいか。心理学や社会学は社会科学として位置付けてもよいのではないか。
論点
「人文学」の特性について
- 人文学は、すぐに目に見える成果を性急に求めるべき研究分野ではないという共通認識が必要。
- 人文学は、その性質から、個人研究が中心とならざるを得ない。
(2)社会科学の特性について
論点
学術行政上の「社会科学」の範囲について
- 社会科学は人間の行動を扱う学問であり、自然科学的な研究手法をベースにできる部分が大きいのではないか。また、社会への直接的な影響力が大きいという特徴もある。
論点
「社会科学」の特性について
- 数理的な手法に依拠することの多い経済学と、政治学、法学とを同一に論じてよいか。
(3)自然科学と融合した人文学及び社会科学の特性について
論点
自然科学と融合した人文学及び社会科学の研究はどのようなものか