オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方検討部会(第8回)議事録

1.日時

令和5年1月25日(水曜日)16時00分~18時00分

2.場所

オンライン会議

3.議題

  1. オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方について
  2. その他

4.出席者

委員

竹内主査、尾上主査代理、石田委員、大藪委員、北本委員、坂井委員、佐藤委員、引原委員、深澤委員、堀田委員、村井委員

文部科学省

森研究振興局長、工藤参事官(情報担当)、藤澤学術基盤整備室長、大鷲参事官補佐、松林学術調査官

オブザーバー

高品 国立国会図書館利用者サービス部科学技術・経済課長

5.議事録

【竹内主査】  それでは、時間となりましたので、ただいまより第8回のオープンサイエンス時代における大学図書館の在り方検討部会を開催いたします。
 本日は、コロナウイルス感染症の感染防止対策も行いつつ、現地出席とオンライン出席のハイブリッドでの開催ということになりました。報道関係者も含め、傍聴者の方にはオンラインで参加いただいております。また、通信状態等に不具合が生じるなど、続行できなかった場合、委員会を中断する可能性がありますので、あらかじめ御了承ください。
 まず、事務局より本日の委員の出席状況、配付資料の確認とオンライン会議の注意事項の説明をお願いいたします。
【大鷲参事官補佐】  事務局でございます。本日の委員の先生方の出席状況でございますけれども、11名の委員に御出席いただいてございます。御欠席の委員につきましては、お茶の水女子大学の加藤委員となってございます。
 続きまして、オブザーバーの国立国会図書館、高品課長、それから、学術調査官の松林先生にも御出席いただいてございます。なお、科学官の黒橋先生、学術調査官の竹房先生におかれましては御欠席となってございます。
 次に配付資料の確認でございますけれども、資料として議事次第ございます。真ん中辺り、資料1といたしましては、前回本部会の御意見を踏まえた修正をさせていただきました審議のまとめを案として用意させていただいてございます。資料2につきましてはその概要版ということでございます。そして、参考資料といたしまして、前回からの変更点が分かるように見え消し版も準備させていただいたところでございます。
 不備等ございましたら事務局へ御連絡いただければと思います。
 それから、オンラインで御参加の委員の先生方への注意事項でございます。通信安定のため、発言をする場合を除きまして、常時ミュート、マイクはOFFの状態としていただき、ビデオにつきましては、ビデオ開始、ビデオONの状態にしていただければと思います。
 発言する場合には、手のアイコンまたは「挙手」をクリックしていただいて御連絡いただく。そして、御指名された先生におかれましては、御自身でミュートの解除、マイクをONの操作をしていただけたらと思います。御発言の際には、最初にお名前をおっしゃっていただき、聞き取りやすいようゆっくり、はっきり御発言いただければと存じます。
 そして御発言の後には、先生御自身にて手のアイコンを非表示、ミュート、マイクはOFFの状態に戻していただければと思います。
 なお、個々のパソコンにおきましてトラブルが発生する場合もあろうかと思いますけれども、その際には電話にて事務局まで御連絡いただければ幸いに存じます。
 事務局からは以上でございます。
【竹内主査】  ありがとうございました。
 本日の傍聴登録はありますでしょうか。
【大鷲参事官補佐】  本日の傍聴登録でございますけれども、179名となってございます。報道関係者の方からも御登録がございます。
 なお、本日は、録音、録画が入りますので、御承知おきいただければと思います。
 事務局からは以上でございます。
【竹内主査】  ありがとうございました。
 それでは、審議に入りたいと思います。本日は、約1年間にわたり開催をしてまいりましたオープンサイエンス時代における大学図書館の在り方検討部会の最終回となります。前回も大変熱心に御議論いただきましたし、また、その後も御意見を事務局のほうにいただいておりますけれども、それらを踏まえまして、審議のまとめ案を事務局にて修正したものをつくっておりますので、引き続き取りまとめに向けて御議論をいただきたいと思います。
 本日も前回と同様、項目ごとに議論を行いたいと思います。
 それでは、まず事務局より項目の1、「今後の大学図書館に求められる教育・研究支援機能や新たなサービスについて」について、前回からの変更点を中心に説明をお願いいたします。
【藤澤学術基盤整備室長】  事務局でございます。資料1に基づきまして御説明させていただきます。なお、今回お配りしている資料2は概要でございますので、今回の議論からは省かせていただきたいと思います。
 資料(1)ということでございますが、「はじめに」と最初の「オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方について」も併せて御説明したいと思います。
 まず、最初に「はじめに」の部分でございます。下に下げていただくと、「そして最近では」というところがございます。その下に、ここで以前、「オープンサイエンスという文脈で」と書かれておりましたが、ここを削除しております。
 細かいところは省きますので、次のページをお願いいたします。2の「オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方について」というところでございますが、2行目から3行目のところでございます。こちら、「研究面では」の後ですが、「科学の新しいシステムの構築(オープンサイエンスとデータ駆動型研究の推進)が求められており」ということで、ここを変更しております。
 さらに下のほうに行きまして、下から7行目の辺り、「運営やサービス、職員の」の後に「知識」という言葉を入れております。さらに下から2行目のところでございます。他の情報提供機関、ここに「学術」というのを入れております。
 続きまして、(1)、ポイントのところでございます。こちらの最初のポイントでございますけれども、ここは文章が長かったということもありまして、切った形にしております。
 また、先ほども申し上げましたが、情報提供機関のところに「学術」という言葉を入れております。下から2行目でございます。
 2つ目のところにつきましては、ここは細かな字句の修正です。
 3つ目のところでございますけれども、「オープンアクセスへの対応に関しては」のところで、「引き続き、機関リポジトリ等」ということで、ここを「等」という言葉を入れております。
 さらに、「推進するとともに、永続的に公開できるよう適切な対応に努める」ということで、こちらは前回委員からの御意見があったところでございます。
 一番下の4つ目でございますけれども、ここは、「各大学図書館は、関係部署と連携・協力しながら」という言葉を入れております。
 2行目です。「また」の後です。「研究の開始から成果公表に至るまでのプロセス全体(研究のライフサイクル)」という形で入れております。ここは、「研究のライフサイクル」という言葉が具体的にどういったことを指すのかということを明確に示したということでございます。
 さらに下のほうで、「連動しながら、大学図書館の役割を明確にし、利用者志向の取組を行う」ということも加えております。
 それから、2つ目の丸です。「新たな」というところでございます。真ん中付近、4行目、「なお」のところです。こちらは、ポイントと整合性を取るということで、「なお、オープンアクセスについては現在様々な方法がとられているが、どの方法によるにせよ、永続的なアクセスを保証するものである必要がある」ということを入れております。
 その下の「近年」の丸のところでございます。ここに、「研究データから始まる知識の再構築」、こちらも委員からの御指摘があったということで、「知識の再構築」という言葉を入れております。
 「このような状況を踏まえ」というところですけれども、「このような状況を踏まえ、分野の特性に十分対応し、研究データから始まる知識の再構築に対応しうる、研究者の立場に立った研究データ管理環境及びその支援体制の構築が求められている」という言葉をここに入れ、前回ありましたその下の丸、「一方」という文章、こちらは全て削除し、この丸の中に入れております。
 その次でございます。「研究データの」というところでございます。「研究データのオープン化への対応に関しては」というところですけれども、前回ここは、「オープンデータへの対応に関しては」という言葉で書いておりました。次の部分も、「研究活動、プロセスの各段階に」と書いておりましたが、「研究のライフサイクル」という言葉に変えました。
 あとは、下から2行目のところですが、「どのように協力あるいは役割分していくかについても検討することが重要である」ということで修正しております。
 次の「加えて」というところでございます。こちらもオープンデータを「研究データのオープン化」という言葉に変えて、前回はその下の丸にあった「上記のインベントリーの作成・整備にあたっては」という文章をくっつけてつくっております。こちら読みます。
 「加えて、研究データのオープン化についてまず大学図書館が果たすべき役割は、公開されている研究データの発見可能性を高めることである。そのためには、研究データのインベントリーを作成・整備する必要がある。このインベントリーの機能は、対象となるデータの内容を詳細に記述するようなメタデータの作成・蓄積ではなく、データの作成者、データ及びこのデータを用いて得られた研究成果としての論文等を相互に紐づけるようなものであり、より詳細な、領域に特化した高度なメタデータを作成・蓄積するための基盤となるものである。なお、このインベントリーの作成・整備には、全国的なシステムが必要である。また、データの作成者、データ、これを用いて得られた成果である論文等に対して国際的な識別子が付与されていることが前提である」と書いております。
 その下の「一方」のところでございます。著作権のところですが、「長年」と書いていたのを「日頃」という言葉に変え、「著作権法について知識のある大学図書館が」と修正しております。
 さらにその下でございますが、「このほか」という丸があります。以前は黒ポツで3つほど書いていたものがあったのですが、これを1つの文書に整理させていただきました。その中でも、特に3行目から「また」というところでございますが、「また、大学図書館に求められる機能やサービスの変化に伴う著作権への対応については、その権利等に配慮するほか、必要に応じて各種制度の在り方等について提言を行うことが求められる」ということで、ここも委員からの御指摘を踏まえて書いております。
 以上でございます。
【竹内主査】  ありがとうございました。
 それでは、今御説明をいただきました項目の1について議論を行いたいと思います。御意見等ございましたら御発言をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
 石田先生、どうぞ。
【石田委員】  では、最初によろしいでしょうか。非常によくまとまったなと思いますので、まずはありがとうございました。
 それで、インベントリーの話で1点確認させていただきたいと思います。(1)のポイントじゃなくて丸のところの5つ目の丸のインベントリーの話なんですけれども、確認させていただきたいのは、6行目に「より詳細な、領域に特化した高度なメタデータを作成・蓄積する」と書いてあるんですけど、基本的には、データと研究者と成果・論文を結びつけるものなんですよね。そこに何かより詳細な領域に特化した高度なメタデータというのが必要なのか、それが具体的にどういう形のものになるのかというのがちょっとイメージできないので、もしよろしければ少し説明をしていただけると、どういうものをイメージされているのかというところを教えてください。
【竹内主査】  これにつきましては竹内から説明をさせていただきたいと思います。このメタデータの議論というのは結構いろいろあって、例えば分野の専門家ではない図書館職員がメタデータを付与することができるのかどうかといったような議論というのはこれまで方々でされてきたかと思います。
 一方、そういった中身がどういうものかということを書くことに必ずしもこだわらず、今、どういう研究データが公開されているのかということをちゃんと発見するための環境は必要だという議論も、今回の検討部会の中で、第何回目かは忘れましたけども、倉田先生から御発言があったかと思います。
 それからもう一つ、そこで考えていくと、前者で言っているインベントリーというのは、中身が何かということを記述するものではなくて、何がまずあるのかをきちんと発見できるような、そういったレベルのもので、そのためには誰がつくったものか、そして、どういう研究で使われたデータなのかということ、そしてそれとデータというのが言ってみればひもづけてワンセットで検索されるようなものではないかと考えることができるわけです。
 そういったものをメタデータという言葉で言うとまた混乱が起きますので、あえてインベントリーという、別の言い方をすると発見のためのリストみたいなイメージになると思いますけれども、そういう言葉でここでは記述をしております。
 ただ、これまでのメタデータの様々な議論の中では、こういったものがメタデータだ、こういったものだけでメタデータとして十分だという議論は、私はまだないんじゃないかと思っております。方々で提案されておりますメタデータの要素といったようなものを見ていくと、例えばデータの内容はどういうものかということを書くとか、様々な要素が含まれていると思います。現段階ではどういう要素が必要かということも領域によっては違うだろうということで、極めて単純な、シンプルな、分野に必ずしもよらない、あるいは分野の専門的な知識がなくても記述できるレベルのデータと、それから、そうではない、領域に特化した高度なメタデータというのは別のものと取りあえず考えて、もしも領域ごとに高度なメタデータが必要であれば、それらを作成・蓄積していくシステムというのをインベントリーに付加するような形でつくっていくというようなイメージで描けるのではないかというのがここの趣旨でございます。
【石田委員】  ありがとうございます。ちょっと私がちゃんと理解できてないんだと思うんですけど、インベントリーのことはよく今のお話で理解できましたし、それを作成するというのは賛成なんですが、それに、より詳細な領域に特化した高度なメタデータが必要かというところがまだ結びつかなくて、リストみたいなものがあって、プラスアルファで領域に特化したような形のメタデータを付与する、プラスでつけるという形というイメージでよろしいでしょうか。
 要はインベントリーって、そういう意味では単純なやつのほうが発見可能性が高いはずなので、それに、より詳細で領域に特化したとなると今度は発見がしにくくなるのではないかという不安があるので、そこのバランスといいますか、そこのことがちょっと心配になったのでお聞きしましたが、今の御説明で分かりました。
【竹内主査】  ただ、この点について、これまでこの検討部会の中で研究データ管理におけるメタデータの在り方を議論したかというと、実はしてないんですよね。インベントリーの機能の必要性というのは、先ほど申し上げましたように、倉田先生のプレゼンの中でこういったものを国のレベルできちんとつくるべきだという御発言があって、私もそれに強く賛成をして、そのときに倉田先生がインベントリーという名前を使われたわけでは決してなくて、うまく言えないけれども、何かこういうものという言い方をたしかプレゼンの中ではされていたと思います。それをどういうふうに呼ぶかという検討の中で、一応インベントリーという言葉を使ってはどうかと示させていただいているということです。
 ですので、この部分については、もしもここで書いている、より詳細かつ領域に特化した高度なメタデータ云々ということを書くべきではないというもしも御意見があるんだとしたら、それは削除ということでも私としては構わないかなと思っております。
【石田委員】  私のほうからいいでしょうか。もしインベントリーのほうをもう少し強調したいというか、前面に出したいということであれば、最後に、「より詳細な」という記述が来てしまうと、どうしてもそっちが印象に残ってしまうというか、そっちが重要なのかなと思われてしまうので、インベントリーが必要、インベントリーの基盤となるものがあるというようなほうがいいのではないかとは思います。
【竹内主査】  ありがとうございました。このことに関連して委員の先生方から何か御意見頂戴できますでしょうか。
 尾上先生、よろしくお願いいたします。
【尾上委員】  すいません、このことじゃないので。先に関係する意見をいただいたほうがいいかと思います。
【竹内主査】  引原先生、お願いいたします。
【引原委員】  ありがとうございます。インベントリーに関してなんですけども、最近、いろんな実験データのデータセットがどうあるべきか、ちょっと設計したりですとか、あるいは関連ソフトウエアを入れたパッケージを作ってみたりとか、いろいろ試みています。その中で、メタデータだけでデータを回したときに、これは使えないなという意見がエンジニアから実際にありまして、インベントリーというのはどちらかというとデータセットの中に書かれているリードミー的な取扱いでなのかと思われます。例えば生データだったら、どういうオシロスコープを使って、何をどういうサンプリングで取ったとかいうようなものとか、そのOSのバージョンとか、記憶容量がどれぐらい必要だったとかになります。非常に重要な部分で、データを運用するには必要なんですが、探す時にこれが必要かと言われると少し違うなということがあるあります。この点はちょっと注意が必要かなと思います。全部がこれを共通化するというのはかなりの分野では難しいと思って聞いていました。これはコメントです。
【竹内主査】  ありがとうございます。今引原先生からお話があったような点というのは、むしろここで言うと、領域に特化した高度なメタデータの領域に含まれるものかなというのが私の理解だったんですが。
【引原委員】  そうですね。だから高度なメタデータとインベントリーがひっくり返っているような、ちょっとそんな印象を今受けてしまったので、検索可能なものとしてメタデータの汎用的なものが必要となって、さらにその高度化というか、カテゴライズしていくときにインベントリーがあるというのは、上下関係をもう少し明確に、議論されてないので何ともしようがないんですけども、ここは勘違いされる危険性はあるかなというのが私のコメントです。
【竹内主査】  分かりました。じゃあ、そうしますと、この部分については、発見可能性を高めるということにむしろとどめておいて、その具体化については今後検討するほうがいいという、そういう書き方にするほうがよろしいでしょうか。
【引原委員】  そうですね。メタデータとして発見可能性を求めて、さらにそれの運用のためにインベントリーを高度化するというようなストーリーかなと思います。私の意見ですけど、皆さんの意見次第だと思います。
【竹内主査】  今の先生のお話を伺っていても、イベントリーとメタデータってどういうふうに整理されるものかということ自体がやっぱりコンセンサスを得たものにはなってないということだということがよく分かりましたので、その辺りについては、この部分について少し誤解が起きないように書き直すということでいくほうがよいような気がいたします。ありがとうございます。
 この点に関しまして、あるいはほかの点に関しまして御意見いただけますでしょうか。
 尾上先生、先ほど挙手いただいておりました。よろしくお願いいたします。
【尾上委員】  全く違う箇所なんですけども、非常に明快にまとめていただきまして、ありがとうございます。
 一番最後の提言のところなんですが、これ、誰に求めているのかという話なんですけども、ここでは大学図書館と書いてあるのと、各大学図書館という書き方、いろいろほかのところにもあるんですが、ここで書いている大学図書館というのはむしろ概念的なものだと解釈をすればよろしいでしょうかという。要するに、これを各館にこういうことを求めているのではなくて、大学図書館というのはそういう存在であるべきだよという意味かということを確認させていただけたらということでございます。
【竹内主査】  今の尾上先生の御理解でよろしいのではないかと思います。もちろんこれを受け取った側が、一つ一つの館が全部ここに書かれている「大学図書館は」ということを全部できるわけでは決してないというのがもともとこのまとめをつくっていく上での基本的な概念でありまして、ある意味でいうと、今回のこのまとめの方向性というのは、これからの大学図書館のあるべき理想的な姿を求めていくということでまとめておりますので、「大学図書館は」と書いたときに、もちろん個々の図書館がそれを自分たちの仕事である、自分たちの役目であると御認識をいただくということは極めて重要ではありますけれども、それと併せて大学図書館たるものはというふうにやや抽象的に捉えていただくということでいいのではないかと思います。
【尾上委員】  ありがとうございました。
【竹内主査】  ほかいかがでございましょうか。大藪先生、よろしくお願いいたします。
【大藪委員】  今のところとちょっと関係があるのですけれども、これを提出されるときに、誰に実際読んでもらうかといったときには、やはり執行部の人に読んでもらわないと、大学図書館って書いてあるから図書館のところに回したらいいやってなると思うんですよね。
 なので、タイトルもだし、書きようとして、我が国の大学図書館の在り方についてなんだけど、我が国の大学において、今後図書館の在り方はというようにすると、大学の人が全員関係あるんだよとなるのではないかなと思うので、その辺は書きようかなと思いました。実際に運用していくときには図書館だけでは絶対できないので。ちょっと前後しましたけど、非常に分かりやすくまとめていただきましてありがとうございました。
 以上です。
【竹内主査】  大藪先生、ありがとうございます。今の書きぶりですけども、特にどの部分でというふうには御提案はございますでしょうか。
【大藪委員】  最初のタイトルとか、あるいは最初に「我が国の大学図書館の在り方については」と始まるので、そうすると図書館なんだなとなっちゃうので、我が国の大学の図書館の在り方とか、いわゆる大学がメインなんだよというところ最初のところにあれば、あとは全体を通してということなので、いわゆるまとめのタイトルだとか、一番初めのところが一番重要かなとは思いました。
 以上です。
【竹内主査】  ありがとうございます。ちょっとその辺は工夫をさせていただきたいと思います。
 項目の1につきまして、それ以外に御意見等ございますでしょうか。
 村井先生、どうぞ。
【村井委員】  ありがとうございます。全体を通して様々な議論を丁寧にまとめていただいて、どんどんブラッシュアップされたと思いますし、著作権関連のところも加えていただいてありがたく思います。ありがとうございます。
 やや瑣末な話で大変恐縮なのですけれども、先ほど大藪先生から広く大学関係者に見ていただきたいというお話がありました。様々な方に見ていただくために、もし可能であれば用語の説明などを加えていただくとよいのではないかと思いました。
 例えば先ほどお話しがありましたインベントリーなど、図書館に直接関わってない方にも、広く見ていただくことを想定しますと、いろいろな用語の説明を加えていただくとより分かりやすくなるのではないかと思った次第です。
 以上です。
【竹内主査】  ありがとうございます。この件、事務局からお願いします。
【藤澤学術基盤整備室長】  報告書を最終的にまとめる際、分かりにくい用語には説明をつけようと思っています。
 以上です。
【村井委員】  ありがとうございます。
【竹内主査】  ほかいかがでございましょうか。
 佐藤先生、どうぞ。
【佐藤委員】  佐藤でございます。大変分かりやすくまとめていただきまして、ありがとうございます。
【佐藤委員】  気になっているのが、3/11ページのところです。ちょっと表現の問題で、ここのポイントの「これまでも」という下のところです。そこのところで、単なる細かな表現の問題なのですが、3行目のところから、「今後、大学図書館はこのような国による大規模な基盤構築の着実な進展を強く期待するとともに」とあるのですが、どうも「強く期待するとともに」というところがうまくつながっていない気がしまして、大学図書館が強く期待するというのがちょっと違うのではないかなと思いまして、これは「着実な進展を踏まえ」というぐらいにしたほうがいいのではないかと思えるのですが、いかがでしょうか。
【竹内主査】  分かりました。ちょっとその辺は検討させていただきたいと思いますけれども、方向性としては、例えば国立国会図書館が今進めていらっしゃるデジタル化というのは着実に進んではきてはいるわけですけれども、まだより最近のものについてはデジタル化も行われていないというようなこともございますので、大学図書館から見れば、やはりそれが着実に進んでくださるということが、大学図書館にとって、大学図書館の利用者にとってメリットになることではないかと考えておりますので、基盤構築の着実な進展を強く期待するというような書き方はしておりますが、それだとうまくないということですね。
【佐藤委員】  いや、期待という表現がどうもこの場にそぐわないのではないかなという、そういう感触を述べただけです。
【竹内主査】  分かりました。ありがとうございます。
【佐藤委員】  表現の問題ですので、あとは細かなところはお任せいたします。
【竹内主査】  はい。よろしくお願いいたします。
 項目1につきましては、ほかいかがでございましょうか。
 もしなければ、また後ほどでも構いませんけれども、では、項目2のほうに移りたいと思います。項目の2、「上記支援機能やサービスを実現するための、情報科学技術及び『場』としての大学図書館の効果的な活用について」、この部分の修正について事務局より説明をお願いいたします。
【藤澤学術基盤整備室長】  では、項目の(2)でございます。まずポイントのところですが、最初のところはかなり肉づけしておりますので、読み上げます。
 「『デジタル・ライブラリー』の実現には、大学図書館機能を物理的な『場』に制約されない形で再定義することが求められる。そのためには、『ライブラリ・スキーマ』を明確にした上で、教育・研究のDXのコンテクストを踏まえ、利用者が何を求めているかを整理・再検討し、それを反映してデザインされた最適な環境を構築する必要がある」。
 前回の素案には「ライブラリ・スキーマ」というのはここに入っていなかったのですが、下記の丸と整合性をとる観点からこれを入れました。また、前回、委員から御指摘があったところですが、「最適な場」という表現を「最適な環境」という形に変えました。
 2つ目のポツでございますけれども、「これまでの活動の評価を踏まえ」の後に、「デジタル化された利用環境について」という言葉がありましたが、そこは削っています。
 下のほうに行きまして、「教育・研究のDXが進展する中」というところでございます。こちらの下から4行目、「整理・再検討が必要となる」の後、「その前提として、様々な利用者に適した図書館のサービスをデザインするために必要な、自らの存在を規定する基本的な論理構造としての『ライブラリ・スキーマ』を明確にする必要がある」ということで、前回いろいろ御議論あった「ライブラリ・スキーマ」についてとは何かということをこちらに示させていただきました。
 飛びまして、「さらに」というところでございます。「2010年代に」の後、3行目ですが、「大学図書館が主導的な役割を果たして」と文言を加えております。
 さらに、「一方」のところでございますが、こちらは文章を少し短く整理させていただきました。それまであった、「あるいは」とか、その後ろにあったものなどを削除して、「一方、『デジタル・ライブラリー』の実現により、物理的な場が不要になるわけではない。物理的な場としての大学図書館は、物理的な空間と仮想的な空間が融合する場、あるいは仮想的な空間に対する高度なインタフェースといった付加価値を持つ場として発展するものである」ということで整理させていただきました。
 以上です。
【竹内主査】  ありがとうございました。それでは、項目2について議論を行いたいと思います。御意見等ありましたらよろしくお願いいたします。佐藤先生、お願いできますでしょうか。
【佐藤委員】  ありがとうございます。そこのボックスのちょうど下のところの「図書館の蔵書や社会において流通している図書等のデジタル化の進展」というところですが、最後のところで「紙の資料に依存していた時代には明らかに存在した情報アクセスの格差も解消されるようになる」とありまして、前回のときにちょっと気がつかなかったので、申し訳ないのですが、必ずしもデジタル化ということだけではここの情報アクセスの格差の解消が全て解決するわけではないだろうと思います。というのは、著作権、要するに権利処理の問題があったり、あるいは、コストの問題、費用の問題があるかと思いますので、この辺は、解消される可能性があるというぐらいにとどめておいたほうがよろしいのではないかと思いまして、ちょっと気になりましたので、修正の提案をさせていただきたいと思います。
 以上です。
【竹内主査】  ありがとうございました。その辺は十分配慮、考慮したいと思います。
 ほかいかがでございましょうか。
 堀田先生、お願いいたします。
【堀田委員】  すいません。(2)のところ、7/11のところの一番上のラーニング・コモンズのところです。内容についてはこちらでいいかなと思ったんですけども、最後の文章の前のところ、「行うことなどが求められる」で、「デジタル化されたコンテンツの利活用」と続いているんですけども、このところ、最後の文章が、この流れからいうと、具体的にこういう再構築をすることが望まれるということだと思うんですけども、そうすると、「求められる」と「デジタル化された」というところの適切なつなぎの言葉があったほうが自然な気がします。単に「例えば」ということと読めばいいのか、あるいは「特に」などと読めばいいのか。多分ここは、こちらの意向を踏まえてつなぎの言葉を入れたほうがいいのかなと思いました。細かいことですけれども、ここ、つなぎがないとと思いまして。
 以上です。
【竹内主査】  ありがとうございます。確かに御指摘のとおりかと思います。それについては事務局とも相談をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 そのほかに項目の2についてございますでしょうか。
 大藪先生、どうぞ。
【大藪委員】  今の同じところのラーニング・コモンズのところなんですけど、ポイントのところでは、「これまでの活動の評価を踏まえ」と書いてあるんですけども、中身を見ると、これまでの活動の評価というのはラーニング・コモンズの成果の評価のことだけを指すのか、いわゆる大学全体が、図書館がこれまでずっと行ってきた学習環境全体や、ほかのところも指すのかという点について教えていただけたらと思います。お願いします。
【竹内主査】  ありがとうございます。ここについては、気持ちとしては、主に大学図書館が担ってきたという様々な業務が当然含まれるんですけれども、ここの見出しの部分を見ていただくと分かりますように、場としての大学図書館の効果的な活用といったような点についての見直しということが全体の枠の中に関わってきてしまうということがございますので、ここは、基本は、ラーニング・コモンズのような場に依存したという部分ということになると思います。
 ただ、今、大藪先生、大変重要な御指摘をくださったと思っているんですけれども、大学図書館として、業務全体の見直しはしなくていいのかということが多分今の大藪先生の御発言の裏にはあるのではないかと思いますので、これどうしましょうかね、事務局いかがですか。
【藤澤学術基盤整備室長】  主査と相談し、文章、工夫させていただきます。
【大藪委員】  よろしくお願いします。ありがとうございました。
【竹内主査】  私が先生の御発言から読み取った、要は大学図書館の業務全体の見直しというニュアンスをやはり出すべきだということでよろしいでしょうか。
【大藪委員】  そうですね。細かいところ、ポイントのところはそういう感じで書いてあるけど、後ろのところはラーニング・コモンズのことしか書いてないとなると、全部なのか、ラーニング・コモンズだけを見直すのが分かりにくいと思いましたので、その辺りを確認していただけたらと思います。
【竹内主査】  分かりました。ありがとうございました。
 そのほかいかがでございましょうか。
 引原先生、どうぞ。
【引原委員】  ありがとうございます。先ほど申し上げなかったんですけど、全体としておまとめありがとうございます。かなりピリッとした文章にもなってきていて、ありがたいと思っています。
 それでこの中で、「また、『デジタル・ライブラリー』は」という、何ページ目になるでしょう。
【藤澤学術基盤整備室長】  6/11です。
【引原委員】  そうですね。ここ前回修正はなかったところです。この前後の変更があったので、その中で見ていったときに、これは1つの例示を出していると思うのですけれども、その心が前後と合うかというのがちょっと気になったところです。何か手法論として複数の大学でというのを構築、デジタル・ライブラリーを構築するというのが出てくるのはいいんですけど、その心の部分が、この節の中で消えているような気がします。だから、何々を目指していというのがあったほうがいいのかなと感じます。前後の部分は結構そういうことが書いてある。いかがでしょうか。
【竹内主査】  ありがとうございます。そもそも何でこんなものが、こういうことを考えなきゃいけないかという方向性がこの文章だと読み取れないということですね。
【引原委員】  はい。1つ前の段落に関しては、結構教育に関して書いてありましたよね。その次にDXに関しても書いてある。ところがここではいきなり、「構築することも考えられる」という、何か逃げを打っているようなところがあって、その心がよく読めないなという感想です。
 どう書くかということは、連携することによって何を目指すかということがここで書かれたら、1つの例示が示せるんじゃないかなと思いました。
【竹内主査】  ありがとうございます。恐らく連携に関わる部分が独立の項目としてあって、そこと書きぶりを調整した中で多分その辺りが消えてしまったんだと理解はしました。
 なので、ちょっと今、先生がおっしゃったような、何のためにこういったことが必要かと、つまり、連携していくことが必要か、どういうメリットがそこで出てくるのかといったような方向性をもう少しここは書き加えさせていただきたいと思います。
【引原委員】  そうですね。議論としていろいろあったかと思いますので、よろしくお願いいたします。
【竹内主査】  了解いたしました。ありがとうございます。ほかいかがでございましょうか。
 石田先生、どうぞ。
【石田委員】  今、引原先生の御指摘に対応して気になったんですけど、ここの「また」のところ、前後は個々の図書館で考えましょうというか、やりましょうという話なんですけど、ここだけ連携というか、ほかの図書館との話になっているので、何となく話がちょっと分散する感じがしました。
 ただ、これを一番後ろに持っていけばいいのかというと、それで解決するのかちょっとまだよく考えられていないんですけど、急にこれが入ってくる違和感を覚えてしまいましたという、すいません、コメントになりますけど。
【竹内主査】  いやいや、大変貴重なことだと思います。
【藤澤学術基盤整備室長】  文章の組合せとか、主査と相談させていただいて、こちらの書きぶり考えたいと思います。
【竹内主査】  確かに場合によっては4のところに適切に統合できるということであれば、そういうふうにしたいという考えもないわけでございませんので、ちょっとその辺は相談をさせていただきます。ありがとうございます。
 そのほかいかがでございましょうか。
 よければ項目3のほうに移らせていただきたいと思います。それでは、3、「上記機能やサービスの実現に求められる人材について」の議論に移りたいと思います。
 では、まず事務局から説明をお願いいたします。
【藤澤学術基盤整備室長】  では、(3)の項目でございます。まずポイントですが、順番を入れ替えました。前回一番下にあった3番目を一番上に、一番上にあったのを2番目に、2番目にあったのを3番目に持ってきました。そこで、さらに文章を変えておりますので、こちら一度全部読み上げます。
 「『デジタル・ライブラリー』を実現する上で大学図書館職員に求められる知識やスキルについて整理・検討する。それに応じ、大学図書館職員の専門資格として新たな認定制度の構築や、既存の履修プログラムの活用等を進め、専門職としての能力開発の促進、新たなキャリアパスの形成など、構造的な課題を解消する組織体制や制度を構築する。
 そのなかでも、大学図書館は、これまでの業務に加え、研究データの管理にも携わることになるため、大学における学問の在り方や研究のライフサイクルを理解することが不可欠であり、その中で何が必要かを同定し、適切な支援を行っていく。
 今後の大学図書館の役割を明確にし、それに基づく業務の再構築の考え方を踏まえ、各大学は、大学全体における人的支援資源配分の見直しや教育・研究推進体制の構築等と連動する形で、大学図書館における組織体制と人的資源配分を見直す」。
 その下の丸でございます。こちら、前回、データマイニングやネットワーク技術というような言葉がありましたが、それを削除し、「2000年以降は、検索システム等の各種デジタルサービスや情報資源の多様化に対応可能な」というような形で、言葉を整理させていただきました。
 次の「特に」のところでございます。3行目の「単に」のところですが、こちらは自動的に管理するようなシステムとあったのですが、「システム構築等の」という言葉に変えております。
 さらに、4行目でございますけれども、「学術情報や研究データが置かれる文脈も」という言葉を加えております。
 さらに、その下でございますが、「このような研究のライフサイクルを」、前回は「把握」でしたが、「理解」という言葉に変え、その後、「その中でどのような支援を行うことができるか認識する必要がある」と修正しました。前回は、何を行うべきかと書いております。
 その次のところでございますが、人材ということで、特に石田委員から意見をいただいたところがございまして、こちらは、全面的に書き換えさせていただいております。こちらの丸2つについて、読み上げます。
 「大学において研究のライフサイクルに応じた研究データ管理を適切に行っていくには、段階ごとの適切な支援が不可欠となる。研究データの管理・支援に必要な知識やスキルには、学術情報流通に関する知識、研究のライフサイクルやデータライフサイクルに関する理解、研究データに付与するメタデータや情報管理に関する基礎的な知識、インベントリー作成・整備に向けた基礎的な知識等を身につけていく必要がある。ただし、大学図書館を取り巻く状況が今後も変化していくことが考えられるため、必要な知識やスキルについては継続的に見直す必要がある」。
 「現在、大学図書館の業務は、高度な知識やスキルが求められるものが多くなっているにもかかわらず、その専門人材は不足しており、専門家として確立されていない。専門人材については継続的に人材の育成・確保が重要となるが、現状として、キャリアパスが確立されていないために適切な人材が得にくくなっている。国は、これらの専門人材のキャリアパスやポジションの確立など、構造的な課題を解消するための仕組みを整備する必要がある。その際、専門人材が、高度な専門性に依拠しつつも、より広範な業務に対応し、マネージメントレベルの業務に従事しうるようなキャリアパスが求められる」ということでございます。
 その下の高度な専門人材が求められる場合のところでございますが、前回は、従来型の広範囲の知識を有するジェネラリスト型人材では云々と書いていましたが、そこは削らせていただきました。あとは、多少読みやすくしております。
 その下の「研究データの管理・利活用をはじめとする」というところでございますが、こちらは、「重要である」までは前回と同様でありますが、その下の「例えば」のところからその下、「何のために研究のDXを推進するのかという目的の共有と相互の信頼関係の構築が肝要である」という部分を、下にあったところから加えています。
最後の「今後」のところは、3行目「大学には、これらに積極的に取り組む職員に対して、その機会を与えられるような環境を整備し支援することが求められる」ということで、ここは委員から御指摘があったところで、職員の自主性に任せているわけではなく、大学もきちんと対応するんだということを書かせてもらっております。
 さらにその下でございますけれども、「自らのリカレント教育に対する意欲」という言葉を加えたり、また下から2行目、「国は、そのための具体的な方策について十分検討することが求められる」ということで、追記させていただきました。以上です。
【竹内主査】  ありがとうございました。それでは、今御説明のございました項目について議論をしたいと思います。御意見等ございましたらよろしくお願いいたします。
 引原先生、よろしくお願いいたします。
【引原委員】  ありがとうございます。何度も「研究のライフサイクル」という言葉を入れ込んでいただいて、ありがとうございます。自分が主張しているだけに、責任はあると思うんですけれども、この中で申し上げたいのは、認証系の話、9かな、下から2つ目のところで、「研究データの管理・利活用をはじめ」というところ、後半「例えば」で書き直してくださっているところです。そこです。今出てきたところです。そこで、リポジトリの構築や認証等に関しては情報系との連携が欠かせないと。そのとおりだと思うんですけれども、この認証系をどうするかという話というのは、やはりこれ、さっきの複数の大学で連携するというところと関わって、非常に重要なところがあるので、これは単に学内だけの連携だけではとどまらない部分だと私は認識しています。
 もちろんNIIとか学認の認証IDとかいう話は進んでいるのは知っていますけれども、そこの書きぶりが必ずしもこういう話とは違うような気がします。もし今後そういう話と絡めるのであれば、ここの認証というのは結構強い、全体の活動をエンカレッジするか、逆に壁になってしまうかで、非常に重要なポイントだと思うので、ちょっと強めたほうがいいのかなと思いました。
 例えば教員であるとか、学生であるとか、共有化している人たちに対してどういう認証を与えるかとかがあんまり考えられていなくて、箱の中だけの認証が今までのほとんどの場合ですから、いろんな身分に対して、この認証というのは結構重要なポイントなので、研究データの管理という意味ではもう少し強めた表現があってもいいかなと私は思いました。
 ですので、認証系、認証等の再検討みたいなものも必要なのかなと思いました。
 以上です。
【竹内主査】  大変重要なポイントだったと思います。つまり、研究データの管理・利活用を進めていくための認証の在り方そのものをもう少し文書の中で言及した上で、その重要性というのがうまく伝わるようにするほうがいいという御意見かと思います。
【引原委員】  そのとおりです。ありがとうございます。
【竹内主査】  その方向で修正をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 ほかいかがでございましょうか。
 大藪先生、どうぞ。
【大藪委員】  細かいことで申し訳ないんですけど、ポイントのところの2つ目の「そのなかでも」というところなんですけど、大学図書館は、何々に携わることになるため、ここに「大学図書館職員は、大学における」と一言入れたほうがいいか。大学図書館というのは、全体というか、物なんだけどということなので、誰が理解するかといったら、図書館職員が理解しないといけないということなのかなと思うので、この2行目のところに、「大学図書館職員は、大学における」というのを入れたらどうかと思いました。
【竹内主査】  ありがとうございます。
【大藪委員】  それからもう一つ、質問なんですけど、大学図書館は、専門職が重要になってくるということなんですけども、非常勤の人が多いじゃないですか。このときの職員というときには非常勤の人とかも全部含めてということでのイメージなんですかね。
【竹内主査】  それについては大変難しい問題で、これは各大学のマネジメントの考え方によってしまうと思いますので、それを一律に規定することは難しいかなと思います。なので、ちょっとその辺りについては、多分この文章の取扱い全体ということで結びのところで言及しておりますけども、やはり各大学の学術情報管理に関する考え方、あるいはマネジメントの姿勢というところに依存するので、ちょっとそこまでを書き込むのはやや難しいかなと思っております。
【大藪委員】  分かりました。ありがとうございます。
【竹内主査】  大変貴重な御意見ありがとうございます。
 それでは、項目3につきまして、そのほかいかがでございましょうか。
 また何かあれば後ほど御確認をと思いますけれども、時間の都合もございますので、先に進めさせていただきます。
 それでは、項目の4、「大学図書館間の効果的な連携について」についての議論に移りたいと思います。では、まず事務局より説明をお願いいたします。
【藤澤学術基盤整備室長】  では、項目(4)でございます。ポイントの2つ目の2行目、「共通の課題等を検討する場を国において設置し、新たな支援方策等を検討する」という言葉を加えさせていただきました。前回は、「共通の課題等に対応する組織形態を検討する」ということでございました。
 細かいところは飛ばします。「これまで蓄積されてきた」というところでございますが、「今後の研究成果が」という言葉を入れております。
 さらに今の部分の上から4行目、「国は、『デジタル・ライブラリー』構想を実現する過程で新たに生じる共通の課題等を検討する場を設置し、各大学や大学図書館関係団体などの協力も得ながら、その解決策や新たな支援方策等を検討する」という言葉を入れております。
 最後の「むすびに」のところでございます。10/11の下から6行目のところ、「全学的な取組として対応されるべきものであり」の後、「大学図書館が主体となって先導することを期待する」としました。こちらも前回委員から御意見ありましたので、追記させていただいております。
 最後のところ、「なお」のところですが、前回「支援が望まれる」だったのですが、「不可欠」ということで言葉に変えております。
 さらに下の「この審議のまとめは」というところで、全体のまとめのことを書いております。ここを読み上げます。
 「この審議のまとめは、我が国の今後の大学図書館機能の基本的な考え方として、それぞれの大学のミッションの中で大学図書館機能の実現に向けた取り組みを促進するための目指すべき方向性を示したものである。ここに挙げた課題や論点を各大学や大学図書館間で共有し、検討を続けていくことで、我が国の教育・研究の発展のため、大学図書館がより効果的に機能することを期待する」ということで、こちら少し言葉を加えております。以上でございます。
【竹内主査】  ありがとうございました。それでは、今説明をいただきました項目の4、そして最後の「むすびに」に関しまして議論を行いたいと思います。御意見等がありましたらよろしくお願いいたします。いかがでございましょうか。
 北本先生、よろしくお願いいたします。
【北本委員】  デジタル・ライブラリーという言葉が何か所か出てきますが、最初に出てくるナショナル・デジタル・アーカイブと、後に出てくるデジタル・ライブラリーは、同様のものを指すのか、それとも方向性が違うものを指すのかがよくわかりませんでした。ナショナル・デジタル・アーカイブでは、資料のデジタル化が意識されているようですが、デジタル・ライブラリーは必ずしもそうではないと思います。両者の区別が何らかの形で分かりやすくなるといいと思いましたが、いかがでしょうか。
【竹内主査】  ありがとうございます。一応全体としては、2/11のところに今回のデジタル・ライブラリーとはということでどういうものかという説明は書かれているところであります。
 ただ、ナショナル・デジタル・アーカイブということについては、どういうものかということを具体的に書いている部分は3/11のところかと思いますので、そこでいうと、アーカイブはアーカイブであって、言ってみればデジタル化されたコンテンツの集積であるということ。それに対して、デジタル・ライブラリーというのは、当然コンテンツの電子化ということは含んでいるわけですけれども、運営とか、サービスとか、あるいは職員の知識やスキルの変革などを内包する形で自身のDXを推進する大学図書館のことと書いておりますので、一応文章を読んでいくと、全体から見れば多分違うものだということは御理解いただけるのかなとは思っております。
 ただ、その区別があまり明確ではないということであれば、書きぶりの点で少し工夫はさせていただきたいと思います。
【藤澤学術基盤整備室長】  例えば、用語解説とかで書くとか、そこは主査と相談させていただければと思います。
【北本委員】  ありがとうございます。用語解説はあるとありがたいです。
 またデジタル・ライブラリーについては、DXした結果として大学図書館が変わっていく先がデジタル・ライブラリーなのか、それとも今も既にある電子ジャーナルなどを含むものを指すのかという点も気になりました。DXした結果として生まれるものをデジタル・ライブラリーと呼ぶのなら野心的な目標を対象とすることになりますので、そこも用語解説に入れていただければと思います。
 以上です。
【竹内主査】  ありがとうございます。そのほかいかがでございましょうか。
 引原先生、どうぞ。
【引原委員】  何度も申し訳ありません。囲んだところのすぐ下のところの部分ですけれども、ここでコンソーシアムという言葉が出てきます。先ほど北本先生おっしゃっていたデジタル・ライブラリーとの関係が、コンソーシアムというのがどう置かれるのかというのがちょっと分かりにくいなと思いました。
 これ見ると、大学図書館全体がコンソーシアムを組んでデジタル・ライブラリー化するように読んでしまう人が出てくると思います。でも、書かれていることはそうではなくて、基盤的なものはそれぞれの図書館があって、複数の大学間で共通するようなもの、デジタルコンテンツに関するものがデジタル・ライブラリーのほうにシフトとしてコンソーシアム、1か所だけでやらなくて済むような体制というような読み方のほうが正しいと思うんですけれども、その辺のところがちょっとここの書きぶりで危険かなと思います。いかがでしょうか。
【竹内主査】  私の理解としても、基本的には今引原先生先生がおっしゃった後者のほうだと思っております。
 ただ、10/11のところでそれが限りなく広がっていく可能性ということを別に否定しているわけではございませんで、本当に理想的になっていけば、様々、よりなるべく多くの大学図書館が連携するようなデジタル・ライブラリーというものができ上がる可能性はあると思いますので、当面の策ということと、それから今後どうなっていくかというところで誤解がないようにその辺は書きぶりをきちんと整理しておくという理解でよろしいでしょうか。
【引原委員】  そうですね。デジタル・ライブラリーという用語に持っていくというのは全然否定も何もしてなくて、それはすばらしいことだと思いますが、コンソーシアムというとどうも違うイメージがついてしまう。それに引きずられて、何かお互いに共通でやって、うまくやりましょうねというぐらいでとどまってしまうような感じがある。用語の選択かもしれませんので、よろしくお願いします。
【竹内主査】  分かりました。ありがとうございました。
 そのほかいかがでございましょうか。
 もし項目4、そして「むすびに」というところでないようでしたら、前に戻りまして、頭のほうから見ていって、先ほど御発言を漏らしたものとかということがあればお願いをしたいと思います。
 もし私から提起させていただければ、項目2のところの、前回以来話題になっておりますライブラリ・スキーマについてなんですけれども、一応前回の議論を踏まえまして、書きぶりについては修正をさせていただいたんですが、これでライブラリ・スキーマという言葉を御提案いただいた坂井先生の御趣旨が正しく伝わっているかどうかということが大変不安でございまして、その辺についてもしよろしければ坂井先生からコメントいただければと思います。よろしくお願いいたします。
【坂井委員】  ありがとうございます。基本、幹のところはこれでしっかりと反映されております。特に、再定義、論理的な再定義というところに力点があると。もう少し先生方、委員の方々と議論したことで言えば、様々な分野の研究あるいは教育においてライブラリ・スキーマが個別にどう見えるかというところのビューについての記述がまだできていないのですね。そこについては、ひとつ、書くかどうか、主査と相談させていただくような形でもよろしいでしょうか。
【竹内主査】  はい。
【坂井委員】  あと、先ほどの(4)につながるような、1つのライブラリ・スキーマが複数の大学図書館にまたがるような話も考えられはするんですけど、ちょっと今回そこまで言うかというと、かえって混乱するかなというのがあるので、今申し上げた分野のビューのような話を入れるぐらいにしてはいかがかと、こういうふうに思いました。
 私からは以上です。
【竹内主査】  ありがとうございました。分野のビューについて入れるかどうかということについて、前回もそこまで書くかどうかという御発言が坂井先生からもあったと記憶をしておりますが、取りあえず事務局案をつくる段階ではそこは落とさせていただいたというようなことでございました。
 なので、そのことについて、非常にやっぱりここは言葉を尽くして説明をしないと多分多くの方にはなかなか御理解をいただけないところのようでございますので、ちょっとその辺の書きぶりを坂井先生と改めて相談させていただくという形にしたいと思います。ありがとうございました。
 そのほか全体につきまして、いかがでございましょうか。
 北本先生、どうぞ。
【北本委員】  北本です。5ページに戻りますが、先ほども議論となったインベントリーについて、作成・整備には全国的なシステムが必要であると書いてあります。これは具体的には、どのようなところが全国的なシステムをつくると想定されているのでしょうか。大学図書館がやるべきなのか、それとも大学図書館ではないどこかがそうしたものを構築することを期待するということなのでしょうか。
【藤澤学術基盤整備室長】  事務局です。あえてそこはぼかしているというのが正直なところです。以上です。
【北本委員】  分かりました。大学図書館が個別にもつくるけれども、それを超えた共有ポータルみたいなものも必要であるという意図で書いておられるわけですね。
【藤澤学術基盤整備室長】  はい。
【北本委員】  分かりました。ありがとうございます。
【竹内主査】  ほかいかがでございましょうか。
 特にまだ本日御発言いただいてない委員の先生から御意見いただければと思いますが、いかがでございましょうか。
 深澤先生、いかがでございましょう。
【深澤委員】  深澤でございます。さっきからずっと文書を読ませていただいて、御意見を伺っていて、まとまってきたなとは思ってきているんですが、問題は、これを実際の現場の世界に反映させるには、少しでも影響力を持たせるためにはどうしたらいいんだろうなということをさっきからずっと考えていました。ので、文書としてはこれで結構だと思います。
【竹内主査】  ありがとうございます。その辺りにつきまして何か事務局から御発言ありますか。
【藤澤学術基盤整備室長】  確かに、そこのところはとても重要だと我々も考えておりまして、別の会議でしたが、ジャーナルの件でアンケートを取ったときも、執行部まできちんと情報が回ってないというのがございましたので、我々としてはいろんな場で説明するというのも考えていきたいと思っています。
 前回の委員会でも申し上げたのですが、今回まずこういった基本的な考え方を示し、さらに2030年度を目途にということで書いておりますので、それに向けてロードマップのようなものをつくって、一つ一つ可能なところから取り組んでいきたいと思っています。そういったところも含め、各大学と今後いろいろ連携を取りながら、またいろんな場で相談しながらやっていきたいと考えております。以上です。
【深澤委員】  ぜひよろしくお願いいたします。
【竹内主査】  ありがとうございました。ほかの委員の先生方から、全体につきまして、まだこれはということがあればぜひお願いをしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
 引原先生、どうぞ。
【引原委員】  何度もすいません。一通り終わったところで。1つ全体に出てきてないなと思ったのでコメントします。データに対する国際的な識別子、あるいは論文等の識別子、DOIですね、そういうものの話はあるんですけども、研究者自身に対する、さっきの認証もありますが、研究者の識別子が国内的にもいまだに必ずしも導入されているわけではありません。リサーチマップとかのIDもありますけども、全体流通するものと、研究者のIDとそれからデータのID、関係者も含めてですけども、それがきちんとマップされないと運用というのは難しいんじゃないかなと思います。その辺について、この委員会では、一度申し上げたことあるような気もするんですが、データのオープン化のところで、研究データの識別子、国際的な識別子と論文等に対してという、「等」の中に入ってしまうのは少しまずいかなと思います。その辺いかがでしょうか。
【竹内主査】  それにつきましては、一応5/11のところの先ほど議論になりましたところの、識別子が付与されていることを前提とするものを3つ挙げておりまして、1つ目がデータの作成者、2つ目がデータ、そしてこれを用いて得られた成果である論文等に対してということで、一応今引原先生もおっしゃった、要は、著者の識別ということについては、この文脈でいうとデータの作成者というところで一応読み込んでいるつもりだったんですが。
【引原委員】  そういうことですね。分かりました。ただ、データの作成者というと、サイクルで言えば0次データ、1次データの作成者というイメージも出てしまいますので、作成者を含む著者とか、そんなことなのかなというふうなイメージが出たほうがいいかもしれません。
【竹内主査】  分かりました。そうしましたら、例えばここをデータの作成者たる研究者とか、そういうような言い方でよろしいでしょうか。
【引原委員】  そんな感じだと思います。はい。ありがとうございます。
【竹内主査】  貴重な御意見ありがとうございました。
 そのほかいかがでございましょうか。
【深澤委員】  すいません、今の件でよろしいでしょうか。深澤でございます。
【竹内主査】  深澤先生、どうぞ。
【深澤委員】  私は実は引原先生と同じようにそれ重要だと思っていて、多分今世界で見たときにそれやるとしたら一番いいのはオーキッドナンバーかなと思って、別なところでオーキッドナンバーのプロモートを進めているんですが、そこら辺は、すいません、この文章とは直接関係ないのは分かった上でお聞きするんですが、オーキッドは駄目でしょうか。
【竹内主査】  難しいですね。
【藤澤学術基盤整備室長】  そうですね。駄目ということではないとは思いますが、ここの場での議論はないかと。
【深澤委員】  はい。この場の議論ではないと思ってお聞きしております。
【藤澤学術基盤整備室長】  これはこれでまた別に考えていく必要があるのかなという気がします。すみません。答えになっていないのですが。
【深澤委員】  いえいえ。
【竹内主査】  どれがいい、どれが駄目というのはちょっとここでは書きづらいというのが正直なところでございます。
【深澤委員】  はい、分かっております。
【竹内主査】  ありがとうございます。
 いろいろと御意見をいただきまして、ありがとうございます。本日、皆様方からいただいた御意見につきましては、まずは事務局において整理をしていただきまして、その後、必要に応じて御発言いただいた先生方との調整をさせていただきますけれども、最終的には主査に一任ということにさせていただければと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
 ありがとうございます。特に御反対の意見はないということで進めさせていただきたいと思います。
 それでは、今後の修正につきましては、主査一任ということにさせていただきます。
 それでは、終了までまだ若干時間がございますので、一応今日、御出席の委員の先生方には御発言をいただいたと思いますが、最終回ということもございますので、一言いただければと思います。大変恐縮ですが、時間的には1分以内でお願いをしたいと思います。
 それでは、まず主査代理をお務めいただきました大阪大学の尾上先生、よろしゅうございますでしょうか。
【尾上委員】  尾上でございます。ありがとうございます。非常に当初の私が思っていたよりも非常に深い議論というか、幅広い議論をさせていただけたかなと思っております。本当に、これを図書館、もちろん先ほどありましたように大学がというのもありますけど、図書館がどう捉えてこれからどうしていくのかというところを本当に考えながらお話を聞いておりました。せっかくまとめたものをうまく具現化できるようにいろいろ動いていきたいと思います。ありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。では、委員の先生方、五十音順で行かせていただきます。まず石田先生、お願いいたします。
【石田委員】  石田でございます。私、こういった委員会に初めて参加させていただきまして、非常に広い、これまで割と自分の身近なところだけを対象に考えてきたものですから、こういった広い視野で議論させていただいたというのは私自身も大変勉強になりました。
 また、研究データ管理については、私が今中心に関わっていることでございますけれども、意見を反映していただきまして、ありがたいことだと思っております。
 先ほど申しましたように、研究データ管理に関しては、これからも関わっていきますので、そういったところで、ここに書かれているようなことが実現できるように私のほうも頑張っていきたいと思っています。どうもありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。では、大藪先生、お願いいたします。
【大藪委員】  ありがとうございました。私も非常に勉強させていただきました。図書館長2年目ぐらいでまだ分かってない中でいろんなことを教えていただきまして、本当にありがたかったと思っております。
 今回、これを見て、具体化していくのが難しいというのは私もそのとおりだと思っておりますし、今タスクが多いという、これ見たら、これもしないといけない、これもしないといけない、これもしないといけない。いっぱい書いてあります。しかも国もしなくちゃいけなくて、大学もしなくちゃいけなくて、図書館の人もちゃんとやらなくちゃいけないよということがいっぱいたくさん書いてあるので、これが本当に実現するための方策を本当に細かく考えていく必要があると思いましたし、今後どういうふうに大学図書館がなっていくのかということを考えるもととなって、そのときに外から大学図書館こんなふうになったなというふうにして、あのときのことが生かされたなと思えるような大学図書館になっていけばいいなと思います。微力でしたが、参加させていただけたことを感謝いたします。ありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。それでは、北本先生、お願いいたします。
【北本委員】  北本です。このような会に参加できまして、大変勉強になりました。皆さま、ありがとうございます。
 私自身は、オープンサイエンスにはずっと関わってきましたが、大学図書館にはあまり関わることがありませんでした。大学図書館の内部の事情や状況がよく分かりまして、非常に勉強になりました。
 今は大きな変化に突入している時期と言えますが、そうした時期にはやはり人材が一番大事になってくると思います。図書館を運営していく人材が変化に対応できないと組織も対応できませんので、人材に関して、提言を参考にいい仕組みができていけばいいなと心から思っております。
 以上です。
【竹内主査】  ありがとうございました。では、坂井先生、お願いいたします。
【坂井委員】  皆さん、本当にありがとうございます。私も大変勉強になりました。大学における知の在り方というのを総合的に具体化していくということが中心になり、また、Society5.0という新しい世界、すごく動きが激しくて、また国際的な競争も激しいという時代で、私どもが生き残り、かつ何かを先導していくというようなことが何かできそうな気がする、そういうまとめになってきたかなと思います。
 また、皆さんといろいろ相談することあると思いますし、また、私は国大図協のほうの立場もありますので、そちらでもこちらの審議まとめをうまく反映できたらなと思います。よろしくお願いいたします。
【竹内主査】  ありがとうございました。では、佐藤先生、お願いいたします。
【佐藤委員】  非常に広い範囲にわたって、いろんな立場から、いろんな対象に対してまとめていただいて、大変ありがたいなと思いました。
 もう一つは、地方の私立大学の教員という立場から申し上げますと、この報告、提言というものをどのように実現をしていくかということについては、これから2030年ということでございますけども、ハードルがいろいろあるのではないかなと思うところがございます。私は、2030年、全くその頃にはいないと思っておりますけども、今後、どのように進展をしていくのかというところを期待していきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。では、引原先生、お願いいたします。
【引原委員】  引原でございます。この委員会で一言以上いつもしゃべって申し訳ございませんでした。古株のように発言したかったわけではなく、10年の図書館長という勢いでしゃべってしまいましたけれども、こういう議論になったことが非常にうれしく感じました。最初の頃はなかなかそういう将来に向けた議論ができないまま、現状をどう維持していくかという議論がほとんどだった、図書館の間では多かったんですけども、今回非常に多くの提言が出てきたことをうれしく思っております。
 それと同時に、どういうふうな体制を組んでいくかというのは、大学それぞれがいろんな形があるかとは思いますが、もっとやっぱりうまく協力していくことが機能を高めることだと思いますし、切磋琢磨すると思いますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。今後は図書館の外側から支援をさせていただきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
【竹内主査】  ありがとうございました。深澤先生、よろしくお願いいたします。
【深澤委員】  深澤でございます。私も大変勉強になりました。どうもありがとうございます。
 ただ、私のような老人が勉強するよりも、もっと若い人にちゃんと勉強していただいて、ここで提起されているような課題が解決されていく。図書館業界って割と問題提起は得意なんですが、問題解決が苦手な業界のような気がしております。それを期待したいと思います。どうもありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。堀田先生、お願いいたします。
【堀田委員】  どうもありがとうございます。堀田です。私もこの議論に参加させていただいて、自分が知らなかったことや認識不足のことをいろいろ勉強させていただいて、非常に参考になったと思います。
 今日も何度も出てきましたけれども、図書館の問題ということではあるんですけども、大学の問題であるということを何度も実感させられました。私も図書館長と大学の執行部を兼ねていますので、多分こういう提言が、今回のようなまとめがなされて大学に来たら、恐らく堀田さんよろしくと言われちゃうとは思うんですけれども、やっぱりそれを大学の問題として捉えていかないと、そこは本当に進まないだろうなということ、何度もそれは実感いたしました。
 こういうことを受けて、ローカルには自分のところの大学をどうするかということもそうですし、こういう議論を踏まえて、広くは日本全体、大学の図書館をどうしていくかというようなこと、多分そういうふうに考えていかないといけないんだろうなと実感しました。そういう機会になったことは私としても非常にありがたく思っております。
 以上です。どうもありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。村井先生、お願いいたします。
【村井委員】  ありがとうございます。私もこのような場に参加させていただいて、貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございます。そうそうたる先生方がいらっしゃる中であまりお役に立つことがなくて恐縮だったのですが、私自身は本当に勉強になりました。
 先生方の御議論を反映してすばらしい文書ができ上がっていったのではないかと思いますので、今後少しでもこのような方向性が実現していって、大学図書館や、さらには大学全体、また図書館全体の発展につながっていくことを期待したいと思います。
 どうもありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。委員の先生方、それぞれ御発言ありがとうございました。
 冒頭で申し上げましたとおり、本日が最後の審議となります。委員の先生方におかれましては、力の足りない主査を支えていただきまして、非常に多様な観点から、私が気がつかなかったような観点から大学図書館をどう考えるべきかということについて卓越した御意見をいただけたものと考えております。
 その成果といたしまして、審議のまとめの案を本日議論していただきまして、まだまだ足りない部分があったかと思いますが、それでも一応まとまったということを私は大変喜んでおりますし、肩の荷がおりたというような気持ちでいるところでございます。
 先生方の御貢献に対しまして、主査として心より感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
 では、最後に事務局より御挨拶をいただきます。よろしくお願いいたします。
【森局長】  文部科学省の研究振興局長をしております森と申します。本日が今期におきます大学図書館の在り方検討部会の最後の会合となりますので、事務局を代表して一言御礼を申し上げたいと思います。
 竹内主査をはじめといたしまして、本委員の先生方におかれましては、約1年間にわたり、お忙しい中、精力的に御審議をいただきまして、また、本日こういった形で議論をまとめていただきまして、誠にありがとうございます。
 大学図書館は、これまで大学におきます高等教育、学術研究活動全般を支える学術情報基盤として重要な役割を果たしてきたものでございます。
 加えまして、近年では、オープンサイエンスやデジタル・トランスフォーメーションといった我が国の教育・研究活動を取り巻く動向や状況の変化に応じまして、大学図書館にはさらなるデジタル化の推進と、これを通じた支援機能の強化が期待されているところでございます。
 御議論いただきましたこの審議のまとめでは、2030年を目途とした今後の大学図書館の在り方とその実現に向けた方向性をお示しをいただいたところでございます。
 文部科学省といたしましては、本まとめを踏まえまして、大学や研究機関など関係者の方々と連携をしながら、デジタル・ライブラリーの構想の実現に向けた課題にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 先生方におかれましては、今後とも様々な形で大学図書館のさらなる発展のために私どもに対しても御指導、御助言いただければと思ってございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 本当にどうもありがとうございました。
【竹内主査】  ありがとうございました。それでは、事務局より連絡事項等があればお願いいたします。
【大鷲参事官補佐】  事務局でございます。本日の議事録につきましては、各委員に御確認いただいた上で公開させていただくものでございます。
 事務局からは以上でございます。
【竹内主査】  ありがとうございました。
 それでは、これで閉会とさせていただきます。事務局の皆様方にも大変御尽力いただきまして、1年間円滑な運営に御協力いただきまして、本当にどうもありがとうございました。
 また、委員の先生方、ありがとうございました。
 これで終了でございます。
 
―― 了 ――

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