令和8年2月12日(木曜日)15時00分~17時00分
文部科学省内17階1会議室及びオンラインのハイブリッド形式
有馬主査、梅垣委員、大竹委員、川北委員、河野委員、久米委員、高橋委員、高村(山田)委員、唯委員、田中委員、古川委員、矢橋委員
(事務局)科学技術・学術政策局長 西條正明、大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)福井俊英、参事官(研究環境担当) 馬場大輔、 参事官補佐 伊藤有佳子
高輝度光科学研究センター 理事長 中川敦史、常務理事 坂田修身、常務理事 井上哲也、部長 久保田康成
【有馬主査】 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第6回量子ビーム施設利用推進委員会を開催いたします。本日は、お忙しい中、御出席いただきありがとうございます。
まずは事務局から、事務連絡、参加者定足数の確認等、よろしくお願いします。
【伊藤補佐】 かしこまりました。まず参加者等の確認をさせていただきます。本日は、オンラインとハイブリッド形式での会議を開催しており、全14名の委員の皆様のうち、12人の委員の皆様に御出席をいただき、定足を満たしておりますことを御報告いたします。
内訳は、対面による御参加が6名、オンラインでの御参加が6名となっております。
事務局からは、局長の西條が遅れてまいりますのと、審議官の福井、参事官の馬場、当方が参加しております。
加えて、本日は議題2に関連いたしまして、オブザーバーとして、JASRIの中川理事長、坂田常務理事、井上常務理事、久保田部長と、PhoSICの高田理事長、また、現在投影しております文部科学省の関係各課に参加をいただいております。
なお、会議公開の原則に基づきまして、報道関係者や一般傍聴者によるユーチューブでの傍聴を認めておりますので、御了承ください。
続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。オンライン参加の皆様はZoom上に、現地参加の皆様はスクリーン上に画面共有しておりますので、御覧ください。
配付資料は議事次第のとおり、資料1から資料2-3、参考資料1-1から参考資料2-4を配付しておりますので、御確認ください。
何か御不明点等、不備等ございましたら事務局まで御連絡いただければと思います。
以上でございます。
【有馬主査】 ありがとうございました。
それでは、早速ですが、議題1に移らせていただきます。「量子ビーム施設の最近の取組について」です。まずは資料1について事務局より説明をお願いいたします。
【馬場参事官】 それでは、事務局より、最近の動向について御紹介できればと思います。資料1を御覧ください。
まずページをおめくりいたしまして、1ページ目、科学技術・イノベーション基本計画についてでございます。こちらについては、科学技術・イノベーション基本法に基づき、5年ごとに策定するものであり、政府の政策の方向性を示し、取り組む施策を整理するとともに、5年間の研究開発投資目標を明記するということで、1996年以降、これまで第6期まで定められてまいりました。今年度末をもって第6期が終わるということで、現在、第7期の基本計画の検討が進められております。
2ページ目を御覧ください。科学技術・イノベーションをめぐる現状として、左下にあるとおり、我が国の基礎研究力の低下や、科学とビジネスの近接化、そういった状況を踏まえまして、現在、CSTIに設置した専門調査会において議論が進められております。特に科学の再興については、文部科学省においても有識者会議を開催し、議論を深めてきたという状況になっております。
3ページ、4ページ目、飛ばしていただいて、5ページ目を御覧ください。科学の再興に関する有識者会議につきましては、以前、この場でも御報告していたかと思いますが、東北大の前総長の大野先生を主査とし、昨年末まで議論を重ねて、先般、提言というものを取りまとめ、内閣等にも報告しているところでございます。
6ページ目に、提言の概要が記載されております。科学を再興し、科学を基盤として我が国の将来を切り拓くということを目指し、提言という形でまとめております。
当委員会に関わる部分としては、8ページ目を御覧いただければと思います。研究施設・設備、研究資金等の改革としてアンダーラインを引いている部分になりますが、特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律の対象施設や大学共同利用機関等における取組など、大学、大型研究施設も継続的に高度化し、日本全体の研究力について底上げを図ると。また、下半分には、特定先端大型研究施設として、SPring-8/SACLA、NanoTerasu、J-PARC、スーパーコンピュータ「富岳」など、大型研究施設についても、戦略的な整備・共用を図るとともに、世界最先端の研究が可能となるよう継続的に高度化していくというところが明記されております。特に2029年度の運用開始を目指し、SPring-8を高度化し、世界最高峰の性能を実現するとともに、NanoTerasu及びJ-PARCから創出される成果を最大化するべくビームラインの増設をはじめとした機能強化に取り組みつつ、量子ビーム施設の連携、利用制度の在り方の検討等を推進すると。本日の審議会の議論にも関わるような内容が既に提言として出されているという状況になっております。
9ページ目が、第7期基本計画の答申素案の状況になります。こちらについては、先ほど御説明した有識者会議などの議論も踏まえながら、現在、パブリックコメントの意見を募集しているという状況になっております。この中にも、SPring-8をはじめとする量子ビーム施設の状況についても記載されております。全て読み上げませんが、こういった形で、次期基本計画、すなわち来年度からの5年間においても、しっかりと機能強化に取り組みつつ、また、本委員会の議論も踏まえ、量子ビーム施設の連携などを進めていきたいというふうに考えているところでございます。
10ページ目は、既にこれも御報告しているとおり、既に成立しております補正予算額の状況になります。
1ポツが共用促進法に基づく大型研究施設の高度化ということで、NanoTerasuのビームラインの増強、並びに、SPring-8-IIに向けた改造等々について必要な予算が計上されております。また、親部会のほうでも議論は進められておりますが、大学等の研究基盤を刷新するということで、次期基本計画中に我が国の研究基盤を刷新するということで、先端研究基盤刷新事業、EPOCHというような事業についても、経済対策並びに補正予算に計上されているという状況になっております。
11ページ目以降については、既に御報告している内容ですので、説明は割愛したいと思いますが、11ページ目が共用ビームラインの増設ということで、現行の共用ビームライン3本、また、コアリションのビームライン7本に加えて、昨年度、また、今年度の補正予算、経済対策において、共用ビームラインが3本増設するというようなことになっております。こちらについては、NanoTerasuの機能を最大限発揮するというところはもちろんですが、今日、この後、議題2で議論するSPring-8のブラックアウト期間を見据えて、対応を、この委員会でも議論をしっかり重ねていきたいと思っております。
12ページ目が、SPring-8の高度化ということで、SPring-8-IIということで、これもしっかりと共用開始に向けて、令和11年度中の共用開始に向けて議論を重ねているという状況で、しかるべき予算を計上しております。また、この状況についても、この後、矢橋委員から御報告あるというふうに認識しております。
13ページ目が、これはもう既に御報告済みですが、北川博士のノーベル化学賞受賞。SPring-8との関係ということになります。この内容については、例えば、本年1月には、仙台で開かれた日本放射光学会でも報道されておりますし、また、政府広報の関係でも近々、テレビ東京のほうでも、SPring-8、北川先生の関係での放送もされる予定であります。2月22日、日曜日の夜だったと思います。
14ページ目が先端研究基盤刷新事業、EPOCHの概要になります。
15ページ目が、こちらは本予算、これから国会で審議される予定ですが、SPring-8/SACLAの整備・共用等に対しての予算、また、16ページ、NanoTerasuについても、整備・共用等について予算が計上されているということになります。
17ページ目はJ-PARCになります。
18ページ目、これは本委員会において現地視察なども行っていただきました、NanoTerasuの中間評価の結果の概要になります。こちらについては、前回の委員会では非公開で議論していただき、また、親部会のほうでも正式に決定され、今こういった形での概要としてまとまっております。既に進捗状況はこの場で先生方に御議論いただいた内容ですので、すべからく説明することは省きますが、特に重要な部分として、今後の方向性のところで書いてあるとおり、着実に整備・共用、高度化を推進していくことが重要であるというところ。また、ビームラインについても、今回、経済対策で認められた部分も含めてしっかりと対応していくというところが書かれているかと思っております。
加えて、下半分、今後の施設整備と併せて、ユーザーの利用支援や利用環境の充実を図る必要という部分もございますので、引き続き、この中間評価で御指摘いただいた点を踏まえながら、文部科学省としても関係機関と連携して進めていきたいと考えております。
19ページ目、NanoTerasuの進捗を踏まえた成果の検証や今後の方向性についても、既に御報告いただいているとおり、加速器・蓄積リング、また、学術的インパクト、社会的インパクトについても十分認められているところも既に御議論いただいている内容かと思っております。
20ページ目以降が新しい情報になります。これは本日、オブザーバーで参加している高田先生からも、場合によっては補足いただければと思いますが、毎年行っているAOBA SUMMITの第7回が東北大学並びにQSTの主催で行われております。本年は、世界14か国の放射光施設の関連の長などが28名参加し、このような議論が行われております。AIと高輝度放射光の融合により放射光施設の役割を従来の「データ生産」から「高付加価値な知の創造」へ進化させる重要性について主に議論されたというふうに伺っております。
今後、コミュニケなども踏まえながら、しっかりとNanoTerasuとしても、東北大、QST中心に進めていかれるというふうに理解しておりますが、本委員会においても関連する議題として、御報告、御紹介させていただければと思っております。
議論のポイントとして、下に書いてあるとおり、科学のためのAI統合、社会連携の深化、また、研究インテグリティ・セキュリティ、グローバルな頭脳循環、こういったところが議論されたと伺っております。
また、21ページ目が、DOE、アメリカとの関係になります。これも既に報道等で一部出ておりますが、先般、アメリカのエネルギー省、DOEの科学担当次官が、特定先端大型研究施設でもあるSPring-8、J-PARCなども訪問し、日米連携に対する可能性について議論が行われております。今後、議題2にも関わってくると思いますが、各国、同志国との連携の強化であったり、SPring-8-IIに向けて、さらにどういった部分を国内の関係、産学官はもちろん、必要に応じて海外とも連携して、その成果を最大化していくというところが重要であるかと思っております。この辺りについても、この後議論があれば幸いでございます。
22ページ目がその背景としての御参考です。アメリカにおいてGENESIS MISSIONという形で国家的イニシアチブが進むという形がある中で、今回、DOE側からも期待があり、SPring-8、J-PARCなどが視察されたというふうに理解しております。
その流れで23ページ目、アメリカ、GENESIS MISSIONとの連携として、文部科学省においては、先般、SOI、意向表明、Statement of Intentについて署名をし、発表しております。この中では、ここに書いてあるとおり、HPCに関する国際会議の場ではありましたが、その他、様々な領域においても協力していくということが定められているところで、我々としては、こういった状況も踏まえながら、AI for Science、そういった流れに量子ビームもしっかりと位置づけていくということが重要ではないかと考えているところでございます。
最新の取組、また、政府の動向、国際情勢についての御報告になります。
事務局からは以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。
ただいまの御説明につきまして、御質問や御意見ありましたら、どなたからでも結構ですので、御発言をお願いいたします。
では、有間より少しお伺いさせてください。
1点目は、17ページのJ-PARCの整備・共用の一番下に、補正予算が18億ついているとありますが、これはどういうことについてなのか、教えていただけますか。
【伊藤補佐】 J-PARCの老朽化対策ですとか、J-PARCの中間評価でも御指摘をいただいておりましたアクセス道路の整備に着手するといったものが計上されております。
【有馬主査】 ありがとうございます。もう1点は20ページのAOBA SUMMITのお話で、高田理事長もいらしてくださっていますので、お伺いしたいのですが、コミュニケはいつ頃、どういう形で出るのですか。
【高田理事長】 ほぼコミュニケはまとまっております。間もなく各国の代表とシェアをするということで、素案は関係者には全部回っているということでございます。今ここに出ております議論のポイント。これがコミュニケのタイトルにもなっておりますので、こういったことがコミュニケに明記されているというふうに御理解いただければよろしいかと思います。
【有馬主査】 なるほど。ありがとうございます。
そのほか、皆様、いかがでしょうか。オンラインで御参加の委員の方もよろしいでしょうか。
それでは、特にないということですので、議事を先に進めさせていただきます。
議題2、「量子ビーム施設の今後の推進方策について」です。まずは資料2-1について、事務局より御説明をよろしくお願いいたします。
【伊藤補佐】 承知いたしました。資料2-1を用いまして、事務局より御説明をいたします。次のページでございますけれども、「量子ビーム施設の今後の推進方策について」ということで、量子ビーム施設を巡る状況、SPring-8の経緯についてまとめさせていただいております。
SPring-8は、理研と原子力研究所が整備し、平成9年から共用を開始し、また、JASRIが放射光の登録機関となり、共用がしっかりと取り組まれています。SPring-8ユーザー協同体が発足した後、令和3年には、「我が国全体を俯瞰した量子ビーム施設の在り方」というものが委員会で取りまとめていただいております。
次のページでございますけれども、共用法の枠組みということで定義のところの3つの条件でございますが、重複設置することが多額の経費を要するため適当でないもの、先端的科学技術分野において比類のない性能を有するもの、広範な分野の多様な研究者に活用されることで価値が最大限に発揮されるものといったものの中で、SPring-8/SACLA、J-PARC、NanoTerasuといったものが、特定先端大型研究施設と位置づけられまして、概要の右下にございます、施設の設置者と登録施設利用促進機関が連携することで、幅広い利用者の皆様に共用するという枠組みの中で、今まで運営してきているという状況になってございます。
次のページでございますけれども、令和3年の「我が国全体を俯瞰した量子ビーム施設の在り方」というところで、基本方針と今後の推進方策のところを御覧いただければと思います。令和3年のときにはSPring-8もSACLAも運用を開始して、一定程度の期間も経過しておりましたし、NanoTerasu整備中ということで、その後につきましては、量子ビーム施設を利用した研究開発成果の最大化、量子ビーム施設を支える環境・基盤の強化といった方針の下、量子ビーム施設の整備計画の策定ですとか、複数の量子ビーム施設の連携及び利活用の促進が必要というふうにされており、まさにこういったことを具体化するフェーズに来ているのではないかというふうに考えております。
次のページでございますけれども、SPring-8-IIに向けてということで、令和5年にタスクフォースの報告書が取りまとめられて以降、量子ビーム利用推進小委員会の先生方にも報告書をお取りまとめいただいて、令和6年からSPring-8-IIの整備に着手しているという状況になってございます。
先ほども資料1でも御報告いたしましたが、科学の再興に関する有識者会議等でも、大型施設の在り方についての議論がなされる中で、令和7年度の補正予算も閣議決定がされまして、12月25日、昨年の年末に研究開発基盤部会を設けて、本件についても御報告させていただいているという状況になってございます。
次のページでございますが、SPring-8/SACLAの整備・共用というところで、累計利用者数のところを御覧いただければと思いますが、年間延べ約1万5,000人の研究者の皆様に使用されているといった状況になってございます。
また、次のページでございますけれども、SPring-8-IIの整備というところで、整備スケジュール(想定)でございますが、整備・建設期間(5年間)を経て、令和11年の共用開始に向けて、今まさに整備を進めているというところでございます。
次のページですが、これは前回の矢橋先生のプレゼン資料の中からの抜粋ですが、整備は順調ということで、2027年度の後半からダークタイム、運転停止期間があり、ここでの対応が重要になってきているというところでございます。
次のページでございますが、こちらも前回の先生のプレゼン資料からの抜粋でございますが、SPring-8ユーザーの研究の継続性ができるだけ損なわれないよう、国内外の放射光施設の連携を図る必要があるとされているところでございます。
次のページでございますが、こういったことはSPring-8-IIの整備に当たっての報告書でも言及されているというところの御紹介でございます。利用制度の在り方とか、施設間連携の重要性について、この青い囲みの中で触れられてございます。
次のページでございますけれども、具体的にどんな記載が書いてあるのかというところで、我が国放射光施設の今後の課題というところですが、我が国は、国内に9施設10リングを有していて、それぞれ特徴があり、それぞれが強みや特色を発揮して、お互いを補完し合いながら、我が国の放射光科学を底上げしていくことが肝要とされているところでございます。
また、次のページでございますけれども、我が国はやはり放射光施設ももちろんですけれども、様々な量子ビーム施設があるといったところも特徴になっており、こういった環境の下、どのように今後進めていくのかの検討が必要と考えております。
次のページでございますけれども、先ほどのSPring-8-IIの報告書の中で、またさらにブラックアウト期間中の対応についてどういったようなことが記載されていたかというところで、施設間連携も含めた検討が必要であるというところですとか、放射光はもちろん、J-PARCで利用できる中性子・ミュオンも含めた量子ビーム施設間のシームレスな連携が必要なところ。また、SPring-8停止期間の研究開発が滞ってしまうことで、研究開発の国外流出や放射光利用の減少が危惧されるので、ここにおける検討が必要であると述べられております。
また、次のページですけれども、SPring-8-IIの報告書の中で、利用制度についてどう触れられているかとして、「他方」の真ん中のところの青字部分では、従来の利用制度や施設運営に係る考え方を時代に即したものへアップデートしていくことが必要と掲げられているところでございます。
また、次のページですが、国際状況というところで、やはりまだまだ大型放射光施設、各国が更新を、高度化を常にしており、国際的にも競争が激化している状況にあると考えております。
次のページでございますけれども、こちらは前回、年末の部会で御報告させていただいた点になっておりまして、今まで御報告したことを総括いたしますと、SPring-8は年間延べ1万5,000人利用されていて、多くの成果を創出しており、国際的にも競争が激化しており、SPring-8-IIの整備の運転停止期間で研究開発が滞ってしまい、放射光利用の減少などが危惧されるといったことで、これを対応するために、主な検討事項として、マル1からマル3の3つを掲げさせていただいております。年明け以降、量子ビーム施設利用推進委員会において、本件について集中的に議論することで、御報告、御相談させていただきました。
次のページでございますけれども、その際のスケジュールということで、1月以降順次というのがまさに本日の量子ビーム施設利用推進委員会になってございますけれども、検討事項の整理と関係者のヒアリングとして、ヒアリングの候補といたしまして、量子ビーム施設の設置者ということで、SPring-8/SACLA、NanoTerasu、J-PARC以外も含めた設置者の皆様からお話を聞く機会を設けられないかということですとか、登録機関、関連学会、量子ビーム施設の利用者の共同体の皆様、また、産業界から御意見を伺いつつ、夏頃に中間取りまとめを行って、年内に最終的な取りまとめができないかとスケジュール案として示させていただいております。
本日、先ほど御説明いたしました検討事項の深掘りについて、まさに御審議をいただきたいと考えております。
17ページ目でございますけれども、まず、検討事項のマル1、SPring-8の運転停止期間中の対応として、カッコ1、SPring-8のユーザーの分析では、SPring-8の利用者の属性、利用時間、計測手法等、また、産学官から見た放射光の位置づけ・必要性、分析に基づく運転停止期間中に求められる受入れ体制、利用者支援の在り方について御審議いただく必要があるかと考えております。
また、カッコ2、国内放射光施設における産学の利用者の受入体制の整備といたしまして、各施設の位置づけ・設置目的に加えて、各施設で受け入れられるSPring-8のユーザー層、キャパシティーについても御意見をお伺いできればと考えております。
また、カッコ3、潜在ユーザーの受け入れ拡大に向けてということで、現状の分析を基に、高度化を見据えた新たなユーザー層の開拓・ポートフォリオ変化への見込み・対応、また、従来のボトムアップ型の産学利用に加えまして、政策上重要なトップダウン型の戦略利用の仕組みの在り方についても御検討いただければと考えております。
次に、検討事項マル2、利用制度等の仕組みの高度化の観点からは、まず、カッコ1、利用制度といたしまして、今までどういった利用制度でSPring-8が運用されてきたのか、報告書や中間評価を踏まえた利用制度、利用料金の考え方といったものも御検討いただければと思います。また、カッコ2、利用者支援・利用者選定業務につきましても、時代に即した変更案についても御審議をいただければと考えております。また、カッコ3では、SPring-8-IIの共用に向け、データセンターや、先ほどのAI for Scienceの動きを踏まえて必要となる利用環境についても御審議いただけないかと考えております。
また、検討事項の三つ目、19ページには、放射光施設の今後の在り方についても検討を深めていけないかと考えております。まずカッコ1では、各施設の位置づけですとか設置目的、また、これまでのどういったように高度化してきたのか、成果が創出されてきたのかといったところと、あと、現状分析に基づく課題に加えまして、今後の方向性と将来構想、また、課題をどのように克服していくのかといった工程についてもお伺いできないかと考えております。また、カッコ2では、ユーザーサイドにおける持続的な発展を可能とする仕組みということで、産学官の皆様から見た今後の方向性、将来構想と現状分析に基づく課題、また、その将来構想の実現に向けた工程と、学会ですとか、産業界ですとか、ユーザー共同体の皆様の役割についても検討していただけないかというふうに考えております。
また、カッコ3では、開発サイドにおける持続的な発展を可能とする仕組みということで、こういったSPring-8をはじめとした放射光施設の技術のレベルといったところが、海外がどのようになっているのか。日本の強み、注力するべき技術はどんなところにあるかといったところについても御検討いただけないかと考えております。
また、この検討事項の1から3を進めるに当たりまして、今、次のページでございますけれども、「全国の放射光施設を対象とした実態把握のための調査の実施について」ということで、全国の9放射光施設を対象に、今まさに調査を始めようとしているところでございます。
調査項目ですけれども、施設に係る基礎的な情報ということで、基本的なスペック、運転等の必要経費、光源稼働率、利用者数、施設の位置づけ・設置目的に加えまして、「利用制度」単位での共用利用の状況、ユーザーの属性ですとか課題の申請・実施の状況、また、ビームライン単位での共用利用の状況、さらに運用体制といったところについて調査をかけたいと思っております。
本日こちらの調査項目につきましても御意見等いただけましたら、それも踏まえて調査をさらに深めていきたいと考えているところでございます。
事務局からの御説明は以上でございます。
【有馬主査】 ありがとうございます。
続きまして、矢橋委員より、SPring-8-IIに向けた整備状況について御説明をお願いいたします。
【矢橋委員】 理研の矢橋です。よろしくお願いします。
それでは、SPring-8-II整備の進捗について御報告します。時間も限られておりますので、要点のみの説明となりますが、また後ほど御議論をよろしくお願いいたします。
早速、先ほども御紹介いただいていましたスケジュールでございますが、2028年度までの整備期間で、総額、約500億円のプロジェクトが始まっておりまして、現在、順調に加速器コンポーネントの大量生産が進んでいるところでございます。そして、2027年度の8月、先ほどもございましたが、今のSPring-8の運転を停止しまして、加速器を撤去し、作り貯めておいた新しいコンポーネントをインストールします。全てのハード、ソフトのシステムを組み上げた後に、2029年の頭から立ち上げ運転、コミッショニングと言っておりますが、これを開始し、2029年度には試験運転を経て、早期に共用運転への移行を目指しているところでございます。
次のページからは、整備の参考資料で、まずプロトタイプとして、要素技術の開発を組み上げて実施しているところ。それから量産マグネットの初号機が納品された様子でございます。これは既存の線形加速器棟をきれいにして、そこに並べることが始まっています。
次に行っていただきまして、これは中尺実験棟IIという建物を造り、ここに新たなコンポーネントを納品し、ベーキングを行う予定です。これが完成した後には実験ホールに転用するという計画でございます。
次に行っていただきまして、このようにSPring-8-IIでは加速器を一新し、いわゆるファイブベンドという非常に込み入った加速器、それから、6GeVに加速器エネルギーを下げ、結果、安定的に100倍明るい輝度を目指しているわけですが、これをフル活用するためには当然ですが、受けるビームライン側も整備が必要になります。現在57本のビームラインが稼働していますが、これを幾つかのフェーズに分けて、ビームラインの再編・高度化ということを実施しております。
次の2ページ、これは第1フェーズといいまして、これは2018年から既に実施しております。この場でも何度か御紹介しているので詳細は省略しますが、既存のビームラインを再編して高度化するというところが既に始まっております。右上に少しありますが、配置の適正化であったり、プロダクション装置といいまして、ハイスループットの装置を導入したり、先端分析をしたり、そういったことを行ってございます。
次も同様でございます。
それで、目下、フェーズ2としておりますが、いよいよこれはSPring-8-IIのスタートに向けた再編を行っているところでございます。まずマストでやらないといけないところは、既存のビームラインを新光源でスムーズに使えるということがありまして、これもいろいろ細かい変更がございますので、これをしないといけない。
それから、SPring-8-IIになりましても、共用ビームライン26本というのが維持されると想定をいたしまして、現在、このための整備を行っている。特に青字で書かれた4本については、重点整備といたしまして、特に新たな能力を付与していくというところをやっております。
あと、高度化整備と共用利用のサイクルをうまく回していく必要がありますので、共用ビームラインと理研ビームラインのスワップをし、大がかりな更新を行う必要があるものは一旦理研ビームラインにして整備を行うということも併せて進めてございます。
次の4ページは参考資料で、重点4本の資料でございます。
それで、このように整備を進めているところでございますが、第4世代光源としての本格利用のためには、やはりSPring-8-IIの光を見た後に、しっかりブーストさせる必要がございまして、これがフェーズ3としております。つまり、全てをかっちりと全部つくり込んでしまうのではなくて、ある程度の自由度を持たせておいて、 SPring-8-IIの光を見ながら整備を継続するという計画でございます。このためには、SPring-8-II の利用開始後もタイムリーな予算確保を目指す必要がございますし、あと、中身を詰めていく議論には様々なレイヤーから積極的なインプットをいただきたいと思っております。また、若手の方のプロジェクトの参加も期待してございます。
次、お願いします。特に第4世代の利用に当たって非常に注意すべきこととしまして、光源がが小さくなりますので、例えばビームをもう非常に小さく絞って、どんどん明るくするということはできますが、特になまもの系であったり、軟らかい系のターゲットでは、単なる、あぶってダメージを与える、試料を壊しておしまいですということになりかねない。したがって、測り方そのものも革新が必要です。幾つかポイントがございますが、例えば早く測るための検出器、データ処理であったり、ダメージをなるべく与えないために高エネルギー、これはSPring-8-IIが強いところでございますが、さらに高感度で測るためのコヒーレンスの利用、こういったところとAI解析を組み合わせていくことが必要だと考えております。
次のページ、お願いします。簡単なイメージを持っていただくために、高エネルギー、かつ、コヒーレンスを利用したホログラフィックなイメージングとして、銅のバー内部の空洞を見たという例を御紹介します。これは今のSPring-8を使っていますので、まだ非常に長い計測時間が必要ですが、これを見ていただくと非常に感度高くなっているのがお分かりいただけると思います。
SPring-8-IIになると、こういったことがユニバーサルにできるようになりますので、AI解析を組み合わせることで、質的に大きなジャンプが幅広く可能、活用可能になるような研究開発を継続してまいります。
次お願いします。それで、冒頭のスケジュールの話に少し戻りますと、先ほどもありましたが、2027年夏から約1年半が利用者の皆様から見たブラックアウト期間ということになります。特に産業ユーザーの方からは支援が必要だという切実な声もいただいておりますし、当然いろいろな国際情勢も考えますと、やはりなかなか海外には行きづらいということもございますので、NanoTerasu、フォトンファクトリー等をはじめとする国内放射光施設の御協力をいただきながら、制度面、施行面を含めて、協議、それから、連携、施設間連携を進めているところでございます。
また、SACLAについても、産業利用受入れの準備を進めております。
次お願いします。また、新たな利用制度について、先ほども伊藤補佐からもございましたが、ここではまだ骨子のところ、コンセプトの御紹介にとどまりますが、ニーズに応じた魅力あるオプション、それから、価値を適切にマネタイズする仕組みをつくった上で、右下の安定運転にとどまらず、不断の高度化も可能にするようなシステム、こういった利用のシステムをつくっていく必要があると考えておりまして、今後、本委員会でもぜひ御議論をお願いしたいと思います。
最後、まとめのページでございます。特に、これはまとめでございますが、今回は概要の紹介にとどめておりますが、より詳しい議論の場として、ここに挙げた情報共有、議論の場が今後もございますので、御紹介しておきます。
以上でございます。
【有馬主査】 ありがとうございます。
続きまして、JASRIの中川理事長より、SPring-8/SACLA、NanoTerasuの利用制度及び利用状況について、御説明をよろしくお願いいたします。
【中川理事長】 ありがとうございます。お願いします。こちらではSPring-8/SACLA/NanoTerasuの利用状況及び利用制度の紹介をしたいと思います。
まず最初がSPring-8になります。
こちらにありますように、現在、共用ビームライン、専用ビームライン、合計で56本のビームラインが動いております。
次のスライド、お願いいたします。この利用に関しまして、これまで、SPring-8共用ビームラインの利用制度というのは、1997年の開始以来、ずっと行っているのですけども、このような形で変遷してきております。大きく分けますと、成果非専有、それからもう一つが成果専有型になります。成果非専有の主なものは一般課題と緊急課題ということで、一般課題につきましては、年に2回の募集、それから、緊急課題に関しましては、重要なもの、緊急なものを受けるという形で継続しております。ところどころでバーが変わってきておりますけれども、まず、現在はこのような形で、一般課題、これが非専有、それから、成果専有課題があります。時代時代に合わせて、ニーズあるいは必要性に応じて変遷しているのが見ていただけるかと思います。もう一つが、現在、停止しておりますけども、重点研究課題というのもありまして、トップダウン的なものを対応する課題として受けております。
次のスライド、お願いいたします。改めて現在のSPring-8の課題について紹介したいと思います。成果非専有、多くのものはこれになりますけれども、共用ビームラインの利用に関して、一般からの研究課題を募集して、採択して、使っていただくというもの。それから、成果専有課題に関しましては、こちらは研究テーマとしましては一般的なものですけれども、こちらは成果公開の義務がなくて、審査も簡単にして、一方で、利用時間に応じて、ビームの使用料が課されるということになっております。
あと、若手の方の育成ということ、将来の人材育成を目的とした大学院生提案型課題というのがあります。これは大学院の方が主体的に立案、提案、遂行することを奨励するということで、博士後期課程の大学院生が対象となっております。
あと、成果公開の優先利用課題というのがあります。成果は公開する、非専有になりますけれども、優先利用料というのを負担していただくということで、通常の科学的価値の審査というのを省略して、その代わりにSPring-8の必要性、実験の妥当性、技術的な可能性及び安全審査のみで利用するということになります。これは成果の公開の義務があります。あと、成果公開優先利用枠の中で、1年間有効な課題として、複数のビームラインが利用可能な課題もあります。
あと、大学院の提案型課題のもう一つ長期型というのがありまして、これは年2回募集になっています。ただし、SPring-8の停止期間、ブラックアウトの期間を見据えるという形で、2026Aは募集を行いますけど、26Bは募集しておりません。あと、随時の課題募集ということで、緊急性を有する極めて重要な課題、あるいは国民の関心が極めて高くて、様々な分野への寄与が極めて高いと考えるものにつきまして、緊急・特別課題というものを実施しております。
次のスライド、お願いいたします。もう一つ、測定代行ということになります。これは施設側のスタッフが、ユーザーに代わって実験を行うものということで、試料を送付するだけのものです。こちらは年6回、比較的小まめに募集しております。これは成果専有になります。
あと、時期指定というのもあります。随時の申請が可能でできるということで、非常に短い1時間という単位での利用になっているということになります。また、測定代行の随時募集というのも行っております。
次お願いいたします。利用料金ですけれども、成果非専有に関しましては、ビームの使用料というのは無しになります。ただし、消耗品費というのがあります。実際に運転するのに必要な消耗品分はかかっております。
このほか、先ほど紹介しました成果公開優先利用というようなものがありますけど、それぞれに対して、優先利用料というのがかかるようになっております。大学院の研究課題に関しましては、いずれも免除に行っております。
一方で、成果専有利用に関しましては、先ほど言いました消耗品の負担のほかに、ビームライン、ビーム等の使用料という形で、例えばSPring-8であれば成果専有の課題については48万円というのが、1シフト8時間当たりかかるということになっております。
次のスライド、お願いいたします。最初に言いましたように、制度は随時、時代に合わせて改正するということを行ってきておりまして、さきに行われました改正につきましてですけども、2022A期からは、緊急課題の改正を行って、対象事項を確認して、緊急・特別課題という緊急及び極めて重要な研究提案を採択するというものに変えてあります。
時期指定の課題に関しましても、時間単位での利用。これは産業界での利用に関して、特にお試しみたいな形ですね。測定の可否等の検討も目的とできるということで、時期指定課題を時間単位でできるようにするということ。それから、大学院の提案課題も長期の1年から3年、大学院の間、使っていただけるカテゴリーをつくっているということになります。また、2022B期からは、それまで産業利用のビームラインで実施していた年6回という募集を他の共用ビームラインの一部にも展開するなど、柔軟な利用形態をつくってきております。また、産業利用のビームラインの運用の変更を行って、単なる、従来からの民間利用だけ、あるいはそれに、産業界に準ずる機関というのに加えて、学術からのグループの利用もできるような運用方法に変更しているということになります。
次のスライド、お願いいたします。長期課題に関しましては、ここに示したように、本当に分野によって、出てきたものはすぐに使いたいという方、それからもう一つは、若手の方あるいは機器開発等のものを長期にわたって有効にするような課題というのも出しております。
次お願いいたします。これが現在というか、2025年度のSPring-8の申請/採択課題数になってきております。大体、申請数が1,000ちょっと、それから、採択数がその弱ということで70%ぐらいの採択率になっております。
次のスライドお願いいたします。こちらは分野別ということで、これは見ていただければと思います。
次のスライドお願いいたします。続きまして、SACLAの募集に関してです。
SACLAは3本のビームラインになりますけども、これもSPring-8と同じように、成果非専有、成果専有という形になります。一般課題は成果非専有と専有で、年2回の募集。それから、SACLAに関しましては、成果専有の時期指定課題。それから、緊急課題というのを随時募集していて、それぞれ成果を専有あるいは非専有という形で募集しております。
SPring-8に比べますと、まだ課題種というのは少なくなっておりますけども、大体、今はこのような形で対応しております。
次のスライドお願いいたします。こちらがSACLAの申請数及び課題数で、ビームラインの数によっていますけれども、大体いずれも70、80ぐらいの申請設に対して、40、50の採択数ということで、採択率がSPring-8よりやや少ない60%ほどになっております。
次お願いいたします。こちらが申請の研究分野及び所属機関ですけれども、SPring-8に比べますと、産業界の申請数が若干少ないのかなということになっております。
次のスライドお願いいたします。続きまして、3つ目のNanoTerasuになります。
次のスライドお願いいたします。NanoTerasuは3本の共用ビームラインがあります。こちらに関して、まだ2025Aから始まったものになりますけれども、一般課題で年2回の募集という形の課題募集になっております。こちらに関しましては、成果非専有で有償あるいは専有というものは今のところ募集しておりません。
次のスライドお願いいたします。現在、SPring-8に比べますと、採択率はちょっと厳しいというか、やはり人気が高いということかもしれませんけれども、2025Aが50%、25Bも50%、それから、26Aは少し採択率が落ちて低くなっているということで、32%になっております。
次のスライドお願いいたします。こちらが分野別、それから、所属機関別の応募になっております。産業界もやはりあまり多くないという状況になります。
次のスライドお願いいたします。もう一つのコアリションビームラインが、7本のビームラインがあるのですけれども、これが来年度から募集、共用の募集が始まるということで提供されてきております。年2回の募集は始まったところですけれども、一般課題と高度化研究開発課題と、これまでにないものになります。一般課題は、いわゆる一般的な研究課題、研究全般を対象とした課題ですけれども、高度化研究開発課題というのは、新しい先駆的な放射光利用の開拓あるいは施設利用研究の規模の拡大を趣旨として、ビームラインの高度化研究の開発を実施する利用研究課題ということで、少し違う枠組みになっております。
次のスライドお願いいたします。こちらが今募集したところで、課題数全体としますと、41%ほどの採択率になっております。
以上になります。
【有馬主査】 御説明ありがとうございます。ただいま、伊藤補佐、矢橋委員、中川理事長より御説明ありましたけども、この3件の御説明につきまして、御質問、御意見ございましたら、どなたからでも結構ですので、御発言をお願いいたします。
唯委員、よろしくお願いします。
【唯委員】 ありがとうございます。名古屋大学の唯でございます。御説明いただきまして、ありがとうございます。なかなか施設間と、それから、分野もまたがるので難しいかと思うのですけれども、かなり母集団の数がやはり違うように思うのですが、この辺りは、審査とか採択に関して何か公平性を担保するような仕組みというのはあるのでしょうか。
【中川理事長】 御質問はJASRIのほうに対して。
【唯委員】 はい。
【中川理事長】 今のは施設間での公平性でしょうか。
【唯委員】 例えばJASRIの課題の中でも、採択率がほぼ100%になるような分野と、半分も取れていないような分野というのが多分あるかなと思うのですけれども、この辺りの込み具合とか、データ、そういった情報というのはどこかに反映される仕組みというのがあるのでしょうか。
【中川理事長】 採択に関しましては、基本的には、今、成果非専有の一般課題で考えると、基本的にはサイエンティフィックな評価をレフェリーの方にしていただいて、それに基づいて決めるという形になってきています。
あとは、その中でどうしても限られたビームタイムでどこを取るかというところは決まってきますけれども、それ以外は特にはバランスを取るというようなことはしていないかと思います。
【唯委員】 いろいろな産業利用も含めまして、やはり混むところとそうでないところというのはかなりの差があって、やはりニーズが多いところというのが、何らか将来的に反映されるような形というのはぜひ御検討いただけたらなと思っております。
【中川理事長】 それは施設のほうとも相談しながらという形になるかと思います。ありがとうございます。
【唯委員】 よろしくお願いいたします。
【矢橋委員】 矢橋です。ただいまの中川理事長のコメントに補足いたしますと、施設者の理化学研究所のほうでも、SPring-8に関しましては、採択の混み具合は絶えず見ておりまして、もちろん多少のディレイはございますが、先ほど少し御紹介したビームラインの再編高度化というところに反映するようにしております。ただ、やはりトレンドが変わっていくのは結構速いのでなかなか難しいところはございますが、なるべく定型化できるものは定型化したプロダクション装置というのをつくりまして、たくさんさばいていくと。一方で、丁寧に時間をかけてつくり込まなければいけない実験もございますので、その辺のデマケをしっかりしてやっていくということで進めております。
以上です。
【唯委員】 ありがとうございます。ぜひ自動化とかそういうのも優先的に投資していただくようなことで、うまく、できるだけ数を増やしていただければと思います。
【中川理事長】 ありがとうございます。
【有馬主査】 ありがとうございます。
次、大竹委員、よろしくお願いします。
【大竹委員】 伊藤補佐のほうで御説明いただきましたところで、SPring-8-IIのブラックアウトで停止期間中に、私は中性子のものですから、中性子関連にもというところを19ページ、20ページのほう、書いていただいておりまして、私どもも非常に量子ビーム連携であるとか、それから、J-PARCのTS2につながっていくようなという意味では、SPring-8-IIの取組というのは非常に重要と考えてございます。
特にここで、中性子関連という形で、量子ビーム連携の視点なのか、または、さらにこれをきっかけとして新たな利用であるとか、装置で、放射光中性子で、ある程度技術的に共通の部分があったりということも実際にはあったりするのですけども、そういったところで特に想定されているところとか、何か期待されているところというのがあればお教えいただけると非常にありがたいです。
【伊藤補佐】 ありがとうございます。事務局でございます。こちらに書かせていただいたのは、まさにSPring-8-IIの整備に当たっての報告書のところにおきましても、放射光施設のみならず、J-PARCですとか中性子、ミュオンも含めて、量子ビーム施設全体で連携していきましょうということが掲げられておりましたので、先生のおっしゃるとおり、放射光が得意なところと中性子が得意なところは異なるとは思うのですけれども、やはり相乗効果をどのように見いだしていけるのかといったような観点で御議論いただけるとありがたいと思いまして、書かせていただいきました。
また、先ほど資料1のところにもございましたけれども、AI for Scienceのところでも、SPring-8ももちろんですが、DOEはJ-PARCにも御訪問されているといったところもございますので、そういったことも踏まえて、放射光に加え、中性子のところも御議論いただければと考えております。
【大竹委員】 ありがとうございます。やはり非常にいいきっかけになりますので、SPring-8-II、特に矢橋さん、大変お忙しいかと思いますけれども、精力的に御一緒に御議論できる場が持てればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
【有馬主査】 田中委員ですかね。よろしくお願いします。
【田中委員】 ありがとうございます。事務局に御質問させていただきたいのですけども、16枚目の資料で、SPring-8-IIの共用開始に向けて早急に検討すべき事項案というのをお出しいただいたかと思うのですけど。
これで、マル1で、SPring-8の運転停止期間中の対応というところがあって、産学の利用者の受入体制の整備というのが最後ら辺にあろうかと思うのですが、これはワンストップで、例えばユーザーがここに申請したら、どこの施設、例えば、AichiSRとかSAGA-LSとか、PF含め、そこを割り振っていただけるようなイメージなのか、それともユーザーが全てを考えて、それぞれに応募していくと。それぞれの施設で受入れ体制を整備するとお考えなのか。
【有馬主査】 田中委員、趣旨が分かりましたが、これからマル1、マル2、マル3は分けて、むしろ議論していきたいと思いますので、今のことも含めて、それでは、質問という感じではもうなくなって、議論に行きますので、今後の審議会で何を検討していくかというのを整理していきたいと思っています。
そこで、資料2-1の17から20ページについて、順番にこれから御意見いただきたいと思うのですけども、まず1番目、先ほどの田中委員から御質問のありましたSPring-8の運転停止期間中の対応というところで議論していきたいと思います。今、映っている17ページがこれですけれども、まず今の御質問という形で田中委員からいただきましたが、田中委員としては、その辺りはどういうような形が望ましいとお考えなのか。御意見という形でいただけるとうれしいのですが。
【田中委員】 ありがとうございます。物すごく慣れたユーザーだと、もう御自身でいろいろなところにアプライされるのだろうと思うのですけれども、例えば企業の方等で、よく分からないけど、こういったものをお知りになりたいといったケースだと、なかなかどこに要望していいのかというのが分かりにくいような気がするんですが、そうすると、多分ワンストップで、どこどこに割り振ってくださるみたいなところがあると、すごく皆さん助かるのではないかと思うのですけど、そこら辺が実現可能なのかどうかというところも含めて御教示いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【有馬主査】 そうですね。むしろ例えばこれは、JASRIさんでそういうことをお考えがあるかどうかということを、まず中川理事長からもし何かお考えがあれば。
【中川理事長】 今、具体的にというのはないのですけど、やはりそういうのが必要ではないかというのを個人的には考えております。もし進めさせていただくのであれば、中のほうで検討させていただけるかと思います。
【有馬主査】 先ほど事務局からの御説明もありましたように、今、各施設へのヒアリングをやっているというところですので、そういうところも踏まえて、ヒアリングはもちろん初めここで議論するためですけども、その中で重要なことは多分、少なくとも、利用者の方々、慣れていない方々が分かるような形でどこかにないともちろん使えませんので、ぜひそれはこの委員会としてもどこかにお願いするなり、何なりというのを考えていきたいと思います。ありがとうございます。
【中川理事長】 すみません。よろしいでしょうか。特にやはり産業界の方のことをかなり気にしているところもありまして、やはりそういうのは何らかの形でのしかけは必要なのではないかと思います。また文科省さんとも相談させていただきながら考えていきたいと思います。
【有馬主査】 中川理事長、どうもありがとうございました。つまり、どこかが受け入れるにしても、どういうところが受け入れられるかが分からないことにはいけませんよねというお話ですね。これは検討事項1の2番目のところに関わるお話かと思います。
それから、ほかには、マル1、運転停止期間中の対応で御意見。河野先生ですかね。
【河野委員】 日本製鉄の河野でございます。産業側としては、今まで使っている研究者は放射光に長けているというか、よく知っている人間が使っていて、これまではいいのですけれども、だんだん世代交代して、若い人が増えてきた場合に、やはりどういったビームを使ったらいいかという知識に乏しい人間も増えてきているような気がします。そういう意味では、ぜひ相談窓口といいますか、そういった体制を整えていただきたいと思います。
それはSPring-8の運転停止期間中だけではなくて、これをきっかけに、やはりそういった相談できるような体制を整えていただくと、産業利用としては使いやすくなると思いますので、その辺りのところもぜひ御考慮いただければと思います。
以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。ただいまのことに関してありますか。では、今の話は、恐らく一つはもちろん放射光の中でということがあるかと思いますけども、もちろん中性子も含めて、あるいは自由電子レーザーも含めてということになると、ますますいいのかなということは思いますので、難しい点もあるかと思いますが、ぜひ検討事項に入れていきたいとは思います。
そのほか。それでは、久米委員。
【久米委員】 花王の久米です。産業界の方からという考えで、特に停止期間中のところということに関して、もう既に推進協議会、SPring-8推進協議会のところでも議論していますし、JASRIの方からもいろいろ提案とか情報共有をしていただいているので、皆さん、いろいろ考えているとは思います。その中で、今日御説明いただいた中で一つ気がついたのですけど、資料、2-3ですね。NanoTerasuの共用のほうで、今、3本しかなくて、必ずしも使えるかどうかというのはあるのですけど、あそこのものが、公開だけですよね。そこのところをもしブラックアウトのときに産業界が使いたいといったときに、やはり専有で使いたいというのもあるのではないかなと思いまして、そういう仕組みもあったほうがいいのではないかなという気はしました。適するかどうかというのは置いておいて、また一方で、先ほどの議論のところにもあるのですけど、違う視点で何かやるとか、それはもう放射光だけではなくて、中性子とかもそうですけど、そういうところに広がるという意味でも、何かそういうのができてもいいのかもしれないなという視点もありました。
以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。
それでは、中川理事長、NanoTerasuの成果専有の可能性に関して、いかがお考えか、お願いします。
【中川理事長】 こちらは施設との相談の上でということになるかと思いますけれども、施設側が問題ないのであれば、そういう形で調整できるのであれば、ぜひ進めていきたいなと思っております。そういう要望はあちこちから聞こえておりますので、前向きには検討したいと思っております。
【有馬主査】 ありがとうございます。
それでは、高橋委員、どういうところが今問題になりそうだとか、ないとか、そういうことがもしあれば。
【高橋委員】 高橋です。その前に、今のSPring-8の産業利用の中で、成果専有の割合というのはどのぐらいかというのはお分かりになりますでしょうか。ほぼ全部でしょうか。
【中川理事長】 全部ではありません。すぐに数字が出てこないのですけど。JASRIの久保田のほう、分かるでしょうか。
【久保田部長】 8割方、課題数ベースで8割を超えてくると思います。
【高橋委員】 ありがとうございます。かなり、ほとんどが成果専有を希望されているということなのですね。施設側の問題、いろいろあるのですけれども、まず現状を踏まえて一つ大きいのは、やはりビームタイムが非常に混み合っている。一般課題が現在、全て、成果非専有の場合でも、採択率が3割を切っている状況になっていて、ここに成果専有を入れてしまうと、もっと一般課題は厳しくなってしまうので、その辺の影響というのはよく考えなければいけないかなというのをまず一つ、共用側としては考えているところです。
【馬場参事官】 すみません。事務局から、今の御意見、また、これまでの御意見を含めて御回答させていただければと思います。
まずNanoTerasuの成果専有利用については、御指摘のとおり、ニーズは高いと思っておりますし、また、中間評価、先ほど説明を省略してしまいましたが、資料1の18ページ目に中間評価結果の概要を載せておりましたが、その中でも、SPring-8ブラックアウトに向けて、NanoTerasuの成果専有利用等も含め具体的な検討を加速する必要があるという御指摘をいただいていたと思います。なので、今後、本日の委員会の議論も踏まえながら、まさにそういった声をお伺いしながら具体化を図っていくようなフェーズなのかなと思ってはいます。
高橋委員がおっしゃったとおり、ただ、実際、今、NanoTerasuのニーズも成果非専有、公開のほうでも高い中で、では、どの程度の割合をどの程度成果専有で使えばいいのかとか、具体的なコストであったり、あとはコアリションとの関係だったり、そういったところをぜひ審議会の中でもさらに深めていっていただけるといいのかなというふうに思っております。
あと、前半の委員のお二方からあった、ほかの、いわゆるユーザー側が探すのではなくてというようなお話あったと思います。私もやはりいろいろな今の特定先端施設の状況を見ると、施設ありきでのいろいろな設計になっているような部分もあると思いますので、ユーザー目線でそういったことが可能なのかどうなのか。その辺りも改めて時代に即した形で変えていくタイミングではないのかなというふうに思っておりますので、ぜひこうしたほうがいい、ああしてほしいというような意見を委員の先生方からお伺いできればと思っております。
事務局から以上です。
【有馬主査】 御説明ありがとうございました。
そのほかいかがでしょうか。
このマル1に関係して、有馬から確認しておきたいことがありまして、NanoTerasuで計3本のビームラインが整備されていくわけですけども、これとブラックアウトの時期関係、それが終わってからスタートなのか、つまり、整備にどのぐらい時間かかるのか。そこも大事なことかと思いますけども、どのぐらいの予定になっているかを施設からお願いします。
【高橋委員】 QST、高橋です。質問につきまして、3本ですけども、既に昨年度から整備に着手しているXRDに関しては、2027年度中には共用開始をする見込みで、その目標で進めています。今年度認められた2本に関しましては、ウィグラーを使う、XAFSに関してはスタートが1年遅れているので、2028年度中の共用が見込まれています。アンジュレータのほうに関しては整備に時間がかかるので、2029年度からということになります。したがって、XAFSのビームラインに関しては、ダークタイムの始期には少しかかってしまうものの、その期間内に利用を開始するのには間に合うタイミングになっています。
【有馬主査】 なるほど。ありがとうございます。多分その辺も重要な情報だと思いますので、もちろんまだ見込みではあると思いますけども、一応そういう感じですよね。ありがとうございます。
そのほかマル1に関して。今のマル1でいうと、2は結構お話しされていると思いますけども、マル1の中の1、ユーザーの分析、それから、3の潜在ユーザーの受入れ拡大についてということで、ここに書いてある以外のことで、こういうことも大事なのではないかとか、そういうことがありましたら御指摘をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
高村委員、よろしくお願いします。
【高村委員】 高村です。ここでは国内放射光施設のみが書かれていますが、NanoTerasuがMAX IVと連携しているように、恐らくSPring-8も海外の放射光施設と連携していると思います。その連携を通して、一部のユーザーを引き受けていただくというのは想定されていないのでしょうか。
【中川理事長】 JASRI、中川です。それも含めて検討を進めております。
【高村委員】 その際に、前回の委員会で企業の方は海外に行きたがらない、というお話があったので、海外に行くのはアカデミックというか、学生や大学の教員になりそうです。そうすると、旅費がネックになってくると思います。SPring-8が補助するのは変かもしれないですが、ブラックアウト期間に日本の若い人たちが海外の放射光施設で実験することに対して、何か資金的補助を行うことができないものでしょうか。
【有馬主査】 では、有馬から。中性子では以前そういうような例があって、中性子施設が日本でほとんど止まったときがありました。古川委員が一番詳しいかもしれませんね。そのときには、あのとき米国でしたよね。日米の協力で、旅費。全部でしたか。それで旅費を多分出してというようなことがあったはずです。それがどういう仕組みでやったのかは。
【古川委員】 発言していいですか。
【有馬主査】 古川委員。
【古川委員】 古川です。あのときは、大学側の出口が東大の物性研の中性子でしたので、東大物性研の普段使っている共同利用への旅費を使わせていただきました。アメリカは日米協力事業の旅費も使えました。いずれにしても、課題申請は直接海外施設に自分たちで出す。当時はその旅費を使って、海外で実験をさせていただきました。
【高村委員】 ありがとうございます。今回も何かそういう仕組みがあると、より多くの人が海外で実験して、日本とは違う放射光施設の在り方とか、いろいろ見聞を広める機会にもなって、いいのではないかと思いました。
以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。検討事項の一つかとは思います。
梅垣委員、よろしくお願いします。
【梅垣委員】 ありがとうございます。私もお話ししたかったのは、海外施設を使用できるような、海外施設の国際協力のことです。もう一つ加えて、私が所属しているような大学共同利用機関法人ですとPFといった、国内の放射光施設の受け入れられるユーザー層、キャパシティーについて述べます。現在のキャパシティーだけでなく、受け入れられる可能性がどのくらいあるか、もう少し広く見ていく必要があると思います。現場でもう既に議論されていると思いますが、例えばPFですと、産業利用の実績もあって、既に整備などを進めている、それから、SPring-8のユーザーさんを受け入れるようなことができないかという議論を進めているとも伺ってはいるので、もう少しそそのための支援が受けられれば整備が進められたり、ビームタイムを追加して確保できたり、というように、どのぐらいキャパシティーを作れるかを見る必要があると思います。現時点でキャパシティーがある施設はもともとそんなにないと思いますので、どの施設も協力的に動いてくれるということを前提に議論ができるといいと思います。
【有馬主査】 御意見ありがとうございます。この辺りは各国内施設のヒアリングのときに、もう少しいろいろな情報を集めてやっていきたいかと思います。
それでは、川北委員。
【川北委員】 原子力機構の川北です。今と同じ観点でもあるのですけど、私は中性子のほうのJ-PARCで、何かサポートできないかみたいな話にはなると思うのですが、ある意味、放射光と中性子の相互利用みたいなもので、どんどん研究をさらに発展させていっていただけるような方向で中性子を利用していただければいいなと思っていますが、やはり倍率がもう高くなっていてというところがあります。我々、ビームの高度化ということを進めていて、効率化を進めているわけですけど、やはり運転日数ですよね。日数がそのときにちゃんと確保できるということはすごい重要なことだと思っているので、そういうところのサポートがあれば、そういうところに充てるようなビームタイムというのは確保できるのかなと思っております。
【有馬主査】 ありがとうございます。
矢橋委員から。
【矢橋委員】 今の御議論で、さらに少しまとめてみますと、恐らくSPring-8のブラックアウト時に他機関、他施設でユーザーが利用するというときに、必要なリソースを確保できるかということだと思います。一つは今、川北委員もおっしゃられた、運転時間を確保できるか。それから、先ほど来ありました利用支援がしっかりできるか。それから、装置がアップデートできるか。多分3つあって、それぞれリソースがどのように確保できるか。ある意味、SPring-8が止まっている間は、その分のリソースがトランスファーできる部分もありますし、そうでない部分もあると思いますので、その辺が整理して議論できるといいのかなと思いました。
以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。
古川委員。
【古川委員】 古川です。資料2-3の19ページを見ているのですけれども、各施設であるとは思いますが、これを見たときに、2026年度、ユーザーの中で、例えば海外機関からのユーザーというのがかなり多かったりするわけですけれども、これはアカデミアの方がかなり多いのかなと思っておりまして、特別、あるロングシャットダウンがあって、施設が使えないといったとき、特別アナウンスメントではないですけれども、この期間はこうこうこういう理由により非常にタイトな利用になって、駄目とは言わないけれども、例えば優先順位をつけていて、日本の課題のほうが、課題採択率はこれまでどおり維持できるようにしますけれども、海外からの、例えば申請に関してはタイトになる可能性がありますというようなアナウンスメントをするというのは一つありなのかなと思いますけれども、どうでしょうか。
【有馬主査】 中川理事長、いかがでしょうか。
【中川理事長】 それに関しては、検討は今までしたことはないと思いますが、逆に、海外で同じようなことが起きたときにどういうことか、調べなければ分からないので、すみません。すぐ回答できないので調べてみます。
【有馬主査】 矢橋委員。
【矢橋委員】 横からすみません。今、古川委員がおっしゃったことは多分もっともだと思いますが、一方で、先ほどもアカデミアが結構使っているということで、この3本についてどうかというところはあると思いますが、高橋委員が言われたように、補正予算で整備されているビームラインは確かにそういう考え方で、立ち上げも兼ねて、国内、特に産業を重点的にという考え方はもしかしたらあるかもしれないと思いました。
以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。
【馬場参事官】 補足です。先ほど海外の関連施設の利用というのを我々、当然考えていかなければいけないというふうに思ってはいます。それもあって、議題1の中で、アメリカとのお話というのを御紹介させていただいたという状況です。アメリカ側も当然ながら、先ほどあったとおり、向こうの施設が使えないときに日本側を利用していただいたり、そういった過去の経緯などもありますので、まずは本当に施設間の関係、また、コミュニティーの関係、その辺りをしっかり見極めながら、国レベルで合意を取り付けるべきものがあれば、国レベルでお互い話をしてもいいと思いますし、また、恐らく施設間のそういった話し合いのレベル、そういったものもあるのではないかなと思います。
いずれにせよ、過去のいろいろな経緯であったり、今後の予定であったり、あとは共同利用・共同研究の仕組みであったり、どういった枠組みが有効なのかというところは、相手側がある話ではあるので、少し丁寧にこれから議論はしていかないといけないのではないかなと思っています。いずれにせよ御指摘を踏まえて、検討していきたいと思います。
【有馬主査】 古川委員。
【古川委員】 すみません。私、何か誤解を与えているかもしれないので一言だけ、追加させていただきたいのですけれども。ブラックアウトという言葉を使いました。海外のアカデミアの方たちが日本に来ているときは、日本の研究者と、共同研究で一緒にやろうよと言って、じゃあ日本でやろう、と言っているときがあります。だから、今年、ちょっと停まるから違うところでやろう、というのは、アカデミアの中ではやりやすいと思うのですね。だから、この時期、ちょっと難しいらしいよ。どこか違うところに行こうか、ということを含めて検討はできるのではないかなと思います。
お話の中にも出てきたように、日本で中性子が停まったときは、寧ろいろいろなところが日本の中性子を受け入れてくださったし、そのときは自分たちで課題を出すわけですけれども、すごく快く受け入れてもらって、研究もできましたので、できるかなと思いまして、発言させていただきました。
【有馬主査】 ありがとうございます。
それでは、いろいろ御意見いただきました。これから検討するときの参考にさせていただきます。
それでは、次に、資料2-1の18ページ目の検討事項の2に移ります。利用制度等の仕組みの高度化ということですが、利用支援や利用料金等の従来の利用制度、施設運営に関わる考え方を時代に即したものへと改定していきたいという話ですけども、この内容に関しまして、自由に御意見等、よろしくお願いいたします。
高橋委員。
【高橋委員】 さっき言い忘れたことも含みますけれども、利用制度というか、利用者選定の頻度ですけども、例えばNanoTerasuで新しいビームラインを整備して、速やかにサービスインということをやろうとしたときに、既にSPring-8でやられている年6回募集というのを、NanoTerasuのほうでも導入するというのはかなり役立つのではないかなと思っています。JASRIさんのほうでも御検討いただけたらと思っているところです。
以上です。
【有馬主査】 それは中川理事長から。
【中川理事長】 分かりました。ありがとうございました。検討させていただきます。
【有馬主査】 それは多分、ぜひという感じだと思いますね。
そのほか、ここに書いてあることに関していかがでしょうか。
なかなか難しいと思いますが、利用料金の考え方等が多分一つのポイントにはなるかと思うのですけれども、これに関しましては、もちろん今は、施設、NanoTerasuとSPring-8はほとんど同じ考え方だと思いますが、施設、施設でいろいろ違うわけですけども、この辺はいかがでしょうか。
中川理事長。
【中川理事長】 すみません。むしろ委員の方に御意見いただきたいところですけれども、例えばアカデミックの利用で、今、一般の成果公開という形だと利用料金というのはない形ですけども、逆に大きなプロジェクトを抱えている方からそういうのを少し取るとかいう考えもあるかなと思うので、そういうのに関してどのような御意見があるか、委員の先生方から御意見いただければと思うのですけども、いかがでしょうか。
【有馬主査】 有馬ですけど、それはSPring-8の成果公開優先利用のようなことを念頭にですか。それともちょっと違いますか。
【中川理事長】 それも含めてになるかと思うのですけど、今は成果公開優先利用ではそうですけど、例えば一般に関してもというのをもし検討するとしたらということですけれども。やはり学術利用というのは、基本的には水とか空気みたいなものであるべきだというところもあるのですけど、一方で、そういうところからいろいろな外部資金とか取れるところにサポートいただけると、それはそれでまた別の運用も楽になるのかなと思うところもあるのです。
【有馬主査】 いかがでしょうか。
これはなかなか、多分いろいろ考え方が違う方がいらっしゃるとは思うのですよね。なので、御自由に意見を言っていただいていいと思うのですけれども。
それで、有馬からですけど、今は、基本的には消耗品というのを全部ならした額がベースにあり、プラス、SPring-8では液体ヘリウムとかそういうのを使ったときにはその分がプラスで、自分で払う形になっていると、そういう認識でよろしいですかね。
【中川理事長】 そうです。あと、優先利用とかの料金もこの額でいいのか。例えば、本当に産業界で本当に使えるのであれば、もっと出しても、もっと優先的に使いたいという意見もあるかなと思いますし、そういうところをどう考えるかというところかなと思うのですけど。
【有馬主査】 有馬ですけど、今、SPring-8のほうがたくさん利用課題のシステムが実はあって、成果専有はもちろんいいのですけども、成果の準公開と、まだやっていますよね。準公開が……。準公開は幾らになるのでしたっけ。半額でしたっけ。イメージとしては6割とか何かそれぐらいだったような。
【伊藤補佐】 資料2-3の7ページ目の表の下から4つ目が準公開となっています。
【有馬主査】 だから何割というのは難しいな。こういう価格ですということですが。こういうシステムになっていて、議論するには、例えば準公開が、公開とも違って、専有とも違うわけですけども、どういうことが求められているか。その辺を説明していただくと、それで話はしやすいかと思いますけども、中川理事長、いかがでしょうか。
【中川理事長】 これは久保田のほうから少し御説明させていただきます。
【久保田部長】 成果公開優先利用課題の準公開利用ですけれども、企業のユーザーの方を対象として、通常は論文等の成果公開となるのですけれども、論文等ではなく、例えば学会発表や、そういったものも成果として認めて、発表をもって成果公開となるというような運用をしております。
【有馬主査】 ありがとうございます。ということで、こういうのが適正価格になっているかどうかとか、そういうようなお話かとは思いますけども。
高橋委員。
【高橋委員】 今の適正価格ですけれども、こういう課題審査では落ちないというか、それを経ない、あるいは成果の公開の仕方もいろいろバリエーションが出てきたときに、今のSPring-8の状況では、聞くところによると、そういう課題だけでビームラインの受入れのキャパシティーを超えるということはまだ生じていないということだそうですけれども、例えばこういうブラックアウトとかの期間にユーザーさんがどこかに集中するなどして、キャパシティーを超えてしまうことを考え得ると思います。その場合に、どうやって選別するかというところは結構大きな問題ではないかというのを、少なくともNanoTerasuではそういうふうなところを意識しておりまして、内容で選べないとすると、金額を変えたりして、何か経済的に操作するようなことを考えなきゃいけないのかとか、そういうこともちょっと、頭の体操レベルですけれども、考えたりしているところです。
以上です。
【有馬主査】 有馬ですけども、これは、例えば成果専有と成果公開優先を併せた枠があるわけですよね。4割という枠があるわけですけども、その枠の中で超えることがありますと。超えたときにどれを採択して、どれを採択しないかという話ですけども、これに関しては、基本的にはあまり――まず成果公開と成果専有の割合を決めておくのですけども、その中で、それぞれの中で、あまり一部のユーザーに偏らないようにとか、幾つかのカテゴリーを受けて、お金でやっているのではなくて、長過ぎるものは短くするとか、そういうような対応で今のところは進んでいるという状況ではあります。
課題の審査委員会の委員長をやっているので、そういうような報告を受けているという状況ではあります。
【久米委員】 よろしいでしょうか。
【有馬主査】 久米委員。
【久米委員】 花王の久米です。今まさにおっしゃられたところですけど、様々な料金体系というのはいろいろ議論されて、定常状態というか、ちゃんと需要と供給のバランスがあったところで、こういうふうなところが動くかなというふうに思います。だから、ブラックアウトのときに、これそのままではやはり全然駄目だと。まさに需要が増えてしまうので、そうなったら値段も上がってとか、市場原価だとそうなりますね。というか、そういうようなときに、例えば準公開が、もしかすると成果専有自体が厳しいかもしれないというのは正直あるかもしれないとは思います。
絶対、キャパシティー、無理だと思うのですね。その辺はSPring-8利用推進協議会とかでも議論はしていますし、海外のものとか、調査とかはしてもらっています。ただ、なかなか行けるのはパワーユーザーではないかというような議論もしています。だから、こういうのはブラックアウトの後のところではいいかなというふうに思います。
以上です。
【有馬主査】 そうです。後ですね。
では、矢橋委員。
【矢橋委員】 まさに今、久米委員からありましたが、議論は2つあって、取りあえずブラックアウトの期間、どうするか。そこは多分、現状ベースでいろいろ工夫してやっていただくしかないと思いますが、やはりいろいろ考えて、これも中川理事長から紹介いただきましたが、これは皆さん言われるのですが、利用制度がいっぱいあって、何かよく分かりにくいみたいなことがありますが、やはりこれは歴史的な理由もあると思うのですけども、もともと利用料金の設定が運営費回収方式を基に成果専有に使います、それで、これは運営費に使いますという、そういう縛りというか、前提の下で始まったわけですが、いろいろなニーズがあって、それを反映していったらこんなことになりましたということになっています。恐らくニーズを反映するというところはいいと思うのですが、理念のところとミスマッチがあるというのが、まさにここに指摘された時代に即した案ということだと思いますので、やはりここの理念というのでしょうか、大本のところも含めてしっかり見直して、例えば、2つ重要なポイントがあって、1つは成果を秘匿する。秘匿も完全秘匿か部分秘匿か、そこがあります。もう1つはアクセス権があって、先ほど中川理事長からもありましたが、例えばアカデミックの場合もプロジェクト利用がありますし、産業の方も計画的に使うという必要がある。そこをうまく分けながら、料金もそれに従って、ある程度フレキシブルに、ニーズに応じて決められるような仕組みを議論していただくのがよろしいかなと思いました。
以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。大変大事な観点かと思います。
基本的にマル2は、どちらかというとブラックアウトの後の話をメインで今後はやっていくということですので、平時において、だけど、今までやってきたのとちょっと、時代に即してそこも変えていかなきゃいけないなということで、運転費用なり、それから、高度化なり、それから、利用者団体の運営なり、いろいろなところに、実際にお金がかかるわけですけども、どの部分が、どういう人たちが負担すべきか。もちろん政府の方がこれはやるべき、税金でやるべきだとか、ここは利用した方が、何ですかね。やはりそれで一応利益を受けるわけですから、そこから払うべきだとか、幾つかのそういうような、むしろ大きな方針というのが決まるといいなと。金額とかはいろいろまた、当然ながらインフレとか何かで変わっていくので、そこではなくて、大きな方針がこの議論の中でできればいいかなというふうに思っています。
それでは、続きまして、マル3も議論していきたいと思います。資料2-3のマル3、放射光施設の今後の在り方ということです。ここではいろいろ、先ほどお話ありましたように、9施設10個ということがあるわけですけれども、各施設の強み、特色の明確化による相互補完関係の強化、持続的な発展を可能とする仕組みというのはどういうものかということで、ここについてもまず御自由に御発言、御意見ある方はよろしくお願いいたします。
それでは、有馬より。何といっても、ここの10個全部把握している人はほとんどいないだろうというのがあり、そこが把握できるような、先ほどの議論もありましたが、そういうのが1か所で見えるようなもの。これは多分、本当は日本放射光学会がやるのがいいと思うのですけども、そこをきちんと用意するというのがまず一番それは大事かなと思うわけですけども、これに関しましても、今後、放射光学会の会長さんにもヒアリングするということだと思いますけれども、ぜひその辺は考えていかなきゃいけないと思います。
というのと同時に、今度は課題の申請審査が今それぞればらばらなわけですけども、ここを全部統一化は無理だと思いますけども、ある程度、この施設では駄目だけど、こちらだといけるのではないかとかそういうような仕組みも少しずつつくっていかないといけないのかなというようなことは思います。あるいは申請書の統一化というのでもいいのかもしれませんけれども、その辺りの皆様のお考え、理想的にはということでもいいと思うのですけども、お考えがありましたら聞かせていただければと思いますが、いかがでしょうか。
なかなかイメージが湧かないかもしれませんが。
では、例えば具体的な例を出したほうがいいと思うので、具体的な例を有馬より出させていただきますと、SPring-8で今、非常に混んでいる測定法というのは、基本的には吸収分光、XAFSというもの。それから、高エネルギーX線による光電子分光、HAXPES、イメージング、非弾性散乱というふうになっているわけです。この辺が採択率は低いのですけども、ほぼ同じ、あるいはそれよりも性能的にはいいかと思われるようなXAFSのNanoTerasuを初めてやったわけですけども、実はそれの応募数がそんなに多くなかったということがあります。この辺は、本当はシステム的に少し改善できたらいいのかなということも思うわけですね。あるいは今後、ブラックアウトのときに少し変わるかもしれませんが、イメージングということに関して言うと、コヒーレンスを使ったイメージングが本当はSACLAでもいろいろやられるべきだと思いますが、そういうようなことになかなか、特に産業界の方はやはりどのぐらいことができるかまだ分かっていないこともあります。その辺が少し、今後、SACLAの、3月にもSACLAの産業利用の会議もありますが、その辺で議論されると思うのですけども、そういうことも含めて、今でもユーザー側がそれを調べればできるのですけど、そうではなくて、もう少しそれを誘導できる形のものが、何か仕組みができないかと、そういうような視点ですね。いかがでしょうか。
矢橋委員。
【矢橋委員】 SACLAにつきましては、今、有馬先生がおっしゃったとおりで、イメージング、特にこれは一般的にイメージングのニーズは非常に産業界からも多くございますので、今まさに実例を含めてテストをしながら、それをワークショップで提示して、いろいろな。あと、来年度は講習会の形で皆さんに触れていただくという機会を設けようと思っています。
以上です。
【有馬主査】 ありがとうございます。ぜひそういうようなことをやっていければとは思います。
ほかはいかがでしょうか。中川理事長。
【中川理事長】 これは多分ユーザー目線で、放射光学会とかで議論していただくべきことかもしれないのですけれども、やはり窓口で振り分けというのも可能ではあるような気がしますし、各施設でまた固有のポリシーでの募集というのも両方あると思うのですよね。だから、多分、一般的な窓口と各施設での窓口で、これはかなり施設間の協力が必要で、また、システムがすごく複雑になると思うのですけど、理想的にはそういうのがあるといいかなとは思います。ただ、かなり調整は大変じゃないかなという気がしますけど。
【有馬主査】 そうですね。現実的にいろいろな問題があるのはそうなのだと思いますけども、そういう点も少しずつそういうようなことが可能な方向に考えていければと思っています。
今はマル3の1の相互補完とか、持続的な発展、その辺の話をしているわけですけども。
唯委員。
【唯委員】 ありがとうございます。各施設のほうで、それぞれがビームラインとするのか、対象とするのかはいろいろあると思うのですけれども、共通のキーワードというのがある程度同じではないかと思います。例えば関連するものがこことここにあって、それぞれがどれぐらいの空き状況で、どれぐらいの採択率でというようなことがやはり使う側にもうちょっと見えるようになると、非常に研究する側も組み立てやすいのじゃないかなというふうに思います。
それで、多分あまり細かくはならないので、本当にざっくりと5つぐらい、例えば分野、もうちょっとありますかね。今ある枠組みの中を情報統合するようなシステムが、逐一その状況が見られるようになると非常にいいのではないかなと思っています。
以上です。
【有馬主査】 御提案、ありがとうございます。
それでは、ここのマル3は、ほかにユーザーサイドにおける持続的な発展を可能とする仕組みというのと、それから、開発サイドにおける持続的な発展可能性。だから、持続的な発展が必要なわけですが、それを開発の側、ユーザー、使う側に一応分けて書いているわけですけども、このぐらいで議論するポイントになっているかどうか。あるいはもう少しこういう視点も必要なのではないかというような、そういうようなお話でもいいですけれども、いかがでしょうか。
有馬ですけど、特に、どうしても今後のビッグデータの利用とかを考えたときに、何年間かは、測った、使った人がデータを秘匿するにしても、どの時点からかはデータをオープンにするというシステムというのはどこかで必要になるかなと思いますし、学術界では論文を出すときに、生命科学が先に進んでいるわけですけども、論文誌によっては生データを取れるような仕組みにしてくれということもあり、実際に、デジタル・オブジェクト・インデックスと言うのですかね。DOIをつけてデータを保管しているような施設も既に出てきているところではありますけども、その辺の考え方等も含めていかがですか。
一方で、もちろんデータ保存は物すごく資源は要るわけですけども、そうは言っても、将来的にはそういうことが日本も必要ではないかと思うわけですが、いかがでしょうか。だから、そういうようなことをここに少し考えておくということですね。
矢橋委員。
【矢橋委員】 矢橋ですけども、SPring8、SACLAでは、今のデータの保存に関しまして、データセンターも整備してやっているわけですが、やはりキャパの問題もありますので、基本的には3年程度を目安に利用者のデータを保存しますが、その後どうするかという議論は残ります。
一方で、あまり移動がないデータであれば、テープでコールド状態で保存すると安価になるとかいろいろなこともありますので、その辺、限られたファシリティーのリソースを使う部分と、あと、日本全体で議論いただく部分をまた分けて御議論いただければと思います。
【有馬主査】 ありがとうございます。
なかなか、特に材料系の人はその辺の感覚がまだまだ薄いと思うのですけども、例えばXAFSなど割と定型化しやすいようなデータであれば、ビッグデータにして、生物のほうでは、DNAだったり、たんぱくだったりがデータになって、公開になって、全部置かれているわけです。それが世界中からアクセスできてというので、どんどん進んでいるわけですけども、ある程度そういうような方向の、全部は無理だと思うのですけども、そういうような方向のものも材料、物質関係でもつくっていくべきかと。今、物質では多分、結晶構造だけがそうなっていて、残りはこういうふうになっていないのですけど、そういうようなことが、特に放射光で出されるデータに関しては必要となる可能性があるかなと思っているのですけど。それは一般的な。だから、そういうことも含めて、この辺で少し。どちらかというと、これはむしろユーザーサイドなのかなと。そのほうで、仕組みとして少しあるといいかなとは思っています。
あと、海外の状況。開発サイドの海外の状況というのは、いろいろヒアリングというか、どういうふうになっているか聞いて、その中で日本がどこを強みと思って、どこに注力するかということでやっていこうとは思っています。
高村委員。
【高村委員】 高村です。今の開発サイドのところで、先ほどからAIの話が出ていて、どちらかというと測定データを解析するのにAIを使うお話が多いように思いましたが、測定そのものにAIを使うという発展の仕方はないのでしょうか。先ほど自動化という話もありましたけれども。
【有馬主査】 ありましたね。
【高村委員】 測定の補助にAIを使う、というのは、放射光実験の中ではないのですか。
【有馬主査】 いかがでしょうか。多分SPring-8の将来計画のところではそういうような議論もされていると思っています。
【高村委員】 なるほど。
【矢橋委員】 では、矢橋です。例えばイメージングを取るときに、どんどん高精細になり、広い領域を取りたいみたいなことになっていくと、どうやって取ると一番効率がいいかとか、どういう条件が良いかみたいなことがありますので、そういうものを、AIを使って最適化を図る。あと、ドーズの話もありますので、どこまで測った、これ以上やるとダメージが生じて駄目ですよとかそういうことで、測定条件も含めて、AIを活用しながら最適化を図るという試みは今進めているところでございます。
【高村委員】 ということは、もう既に存在するということですか。
【矢橋委員】 存在というか、まだ開発段階です。
【高村委員】 開発段階。
【矢橋委員】 方向性としてございます。まだアットハンドではありません。
【高村委員】 なるほど。そうやって測定をお手伝いしてくれるAIがあるというのは何か非常に心強い気がいたします。ありがとうございます。
【矢橋委員】 ありがとうございます。
【有馬主査】 ありがとうございます。あとは測定の自動化のほうも、やはりこれも生物系が一番初めですので、あとはパウダーリフラクションとか。
田中委員、お願いします。
【田中委員】 ありがとうございます。データセンターでデータをためていくという話はすごくやっていただいて、というか、やらないといけない話だと思うのですけども、私自身は高分子材料を扱わせていただくのですが、高分子って、つくった過程で非平衡なので、構造等が変わるのですよね。そうしたときに、放射光のデータだけを後で見ても、それがどうやってつくられたものかというのが分かっていないと、そのデータが生きてこないという問題があろうかと思います。これは特に産業界でもそうだろうと思うのですけども、そこら辺のプロセスを含め、メタデータというか、そこら辺をどこまでユーザーにもつくっていただくのかというところが今後重要になるようにも思うのですけど、そこら辺を申請時に言って、手を挙げていただけたらスムーズにいくのかなという気もするのですけれども、ぜひ御検討いただければと思います。
【有馬主査】 ありがとうございます。有馬ですけど、今、田中委員がおっしゃった話は、実はNIMSで材料物質、山ほどデータを集めるのですけど、メタデータをどうするかと、実はとても問題になっていて、そこは恐らく、同じような問題なので、放射光だけではなくて、そこは電顕とかいろいろなデータをためているわけですけども、そういうようなことも含めて、いろいろ調査しながら聞いていきたいと思います。これもなかなか実はそんな簡単ではないのですけども、追加でと思います。
いろいろ御意見ありがとうございました。
それでは、次、20ページ目の全国の放射光施設を対象とした実態把握のための調査の実施についてということで、現在、事務局側で御検討、こういうような予定でどうかという、そういうような予定ですが、これに関しまして何か御意見等ございましたら、いかがでしょうか。特に調査項目、このぐらいでよろしいでしょうか。
基本的には大体よいと思うのですけども、できれば、先ほど唯委員もありましたように、各、細かい分け方は別にして、非常にざっくりとした分け方で、それぞれのところ、それぞれの手法でどのぐらいの利用者、要するに、利用したいという方と実際に利用している方の割合。いわゆる混み具合ですね。それがあるのかというのはぜひ、この中に入っているとは思いますけども、調査していただければと思います。
よろしいですかね。梅垣委員ですね。
【梅垣委員】 さっきの議論でも気になったのですけど、採択率というのがどのくらい混んでいるのかということが分かるほうが、ユーザーさんにとっては親切かもしれないのですけど。確かにJ-PARCもミュオンもそういう採択率を考えて課題数を決めているので、それはあるのですけど、例えばPFなんかは2年間、採択されると有効で、割と装置責任者の裁量でこの課題をちゃんとやってあげようとかそういうことをして、割と、採択率という言葉に合わないというか。実験ができているか、できていないかと言ったら、例えばすごく100%に近い数字になるような、そういうこともあるという話をちらっと聞いていて、一並べにして比べられるようになるのかなと、ちょっと気になっています。
稼働率ではなくて、もしかしたら指標がちょっと違うのじゃないかなというような気がしていて、細かい話で申し訳ないのですけど。もちろんヒアリングを通していろいろ事情を聞けるといいのかなというふうに思いました。
【有馬主査】 ありがとうございます。PFのほうはおっしゃるとおりで、実は課題採択はほぼ100%通すけども、その後の年3期のビームタイム申請時にかなり削ったり、落ちたりするという、その辺のこともきちんと聞いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
よろしいですかね。それでは、ありがとうございました。それでは、そろそろお時間ということで、議論はこの辺りまでにしたいと思います。
事務局の方々は、本日の議論を踏まえて、今後のヒアリングの調整など、引き続き今後の委員会に向けた調整をぜひよろしくお願いします。
それでは、議題3、その他ということですが、事務局から何か連絡事項等ございますか。
【馬場参事官】 先に私のほうから、今日の議論を踏まえて、今後の進め方について改めて御報告、確認できればと思います。
まずブラックアウトについては、先ほどお話あったとおり、喫緊の課題というところで、今後、各施設のヒアリングなどもお伺いしながら、キャパシティーがどういう状況なのか、代替できるのか。また、場合によっては海外の施設の利用の可能性、それに伴う調整など、しかるべき形で進めていきたいというふうに思いました。また、利用制度についても、恐らく単純な金額だけだと、高いほうがいい、低いほうがいいという単純な議論になってしまいますが、先ほどの矢橋委員からの御指摘もあったとおりで、過去の委員会の報告書の中でも、その考え方というところを運営費回収分、いわゆる運営費を回収するというような利用体系のほうから価値相当分をしっかりと受益者負担の考え方で持続的な形にしていくというところが多分問われていると思っています。ただ、この辺りの利用制度を変えるとしても、今日お話があったとおり、過去の経緯をいろいろ引きずってしまっていて、一気に変えられないところをこのSPring-8-IIのタイミングであるべき姿を改めて検討していくべきところなのかなというふうには思いました。
また、今後の在り方にもつながるところではあるのですけど、やはりSPring-8というところがいろいろなところから頼られているというか、利用者が集まってしまっている状況にもなっていると思いますので、ほかの全国の施設で代替できるというか、むしろそのほうが、地理的なアクセスであったり、ニーズに応えられるところもあるような部分もあるかと思いますので、その辺りもヒアリングを通して、実態を明らかにしていけるといいのかなと思いました。
加えて、利用者目線で見たワンストップの、例えば受付窓口であったり、そういったところは多分すぐ思いつくところでありますけど、データの扱いなどについても、今後、ビッグデータ、AI for Science、そういったところに合わせた在り方というところも多分変えていかないといけないタイミングなのかなと思います。その辺りもまた具体的な案とともに、議論していけるといいのかなと。利用制度などについても、JASRIのほうから海外の状況はもちろん、ほかの関連施設、放射光以外の施設の利用体系、そういったところも調査して、次回以降、御報告していただけるといいのかなというふうに思いました。
今後の進め方としては以上です。
その他、事務局から連絡お願いします。
【伊藤補佐】 事務的なところですけれども、次回の量子ビーム施設利用推進委員会の開催は3月6日15時より、オンラインとのハイブリッド形式での開催を予定しております。詳細につきましては、後日御連絡させていただきます。
また、本日の会議の議事録につきましては、作成次第、委員の皆様にメールにて御確認をいただきまして、文部科学省のウェブサイトに掲載させていただきます。本日の配付資料につきましてもウェブサイトに既に公開しているところでございます。
以上でございます。
【有馬主査】 ありがとうございました。
以上をもちまして、第6回量子ビーム施設利用推進委員会を閉会いたします。本日はどうもありがとうございました。
―― 了 ――
科学技術・学術政策局 参事官(研究環境担当)付