8.学界に期待される役割

 英国では、ナノテクノロジーに関しての社会的な影響について、英国の王立協会(The Royal Society)と王立工学アカデミー(The Royal Academy of Engineering)が、英国政府の諮問を受けて、政策提言を示している。また、米国でも、9.11同時多発テロを受けて、直ちに学界が対テロのために科学技術が果たすべき役割について見解を発表するなど、学界が安全・安心について、積極的な政策提言を行い有効に機能している。
 我が国においても、研究者が、安全・安心な社会の実現に向けたさまざまな成果を生み出すとともに、人材育成に責任を持ち、加えて、学術的知見に裏打ちされた提言や助言を政策立案担当者や国民に対して行い、社会に対して積極的な貢献をすることが大いに期待される。
 また、科学技術の悪用防止を目的とした科学者の行動規範の策定や機微な科学技術の国外流出の防止に必要な施策を講ずることに対する検討も必要である。

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科学技術・学術政策局計画官付

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