「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」の検討経緯及び改定のポイントについて

平成21年1月19日
科学技術・学術審議会
研究計画・評価分科会

1.経緯及び今後の予定

平成17年3月  内閣総理大臣決定により、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」を策定。

平成17年9月  科学技術・学術審議会建議に基づき、文部科学大臣決定により、「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」を策定。

<この間、指針等に基づき、文部科学省内部部局及び各研究開発機関等において、評価を実施>

平成20年3月〜7月  総合科学技術会議評価専門調査会において、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」の見直しの審議。

平成20年10月31日  総合科学技術会議において、「国の研究開発評価に関する大綱的指針改定(案)」について決定。

平成20年10月31日  内閣総理大臣決定により、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」を新たに策定し、関係府省に提示。

平成20年10月〜11月  科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会研究評価部会において、「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」の見直しの審議。

平成20年12月11日  研究評価部会において、評価指針(最終改定案)とりまとめ。

平成20年12月下旬  評価指針(改定案)に対する一般からの意見を募集。

平成21年1月19日  研究計画・評価分科会において審議。

平成21年1月23日  科学技術・学術審議会総会において審議、文部科学大臣に建議(予定)。
その後、文部科学大臣決定(予定)。


2.改定のポイント

 研究開発力強化法*の制定などによる研究開発強化への取組に対応して、より実効性の高い研究開発評価の推進を図るため、平成20年10月に「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(以下「大綱的指針」)が新たに内閣総理大臣決定されたことに伴い、以下の6つの観点から改定。

(1) 大綱的指針改定を受けての見直のポイント

1. 優れた研究開発の成果を次の段階の研究開発に切れ目なく連続してつなげ、研究開発成果を国民・社会へ還元する、的確で実効ある評価を実施

  • 評価は、原則として外部の専門家等を評価者とする外部評価により実施
  • 成果に係る評価結果が次の研究開発につながるよう必要に応じて事後評価を終了前に実施
  • 追跡評価の一層の定着を促進し、その成果を次の研究開発の企画立案や評価の実施方法等に適切に反映

2. 研究者及び研究開発機関の研究開発への積極・果敢な取り組みを促し、また、過重な評価作業負担を回避する、機能的で効率的な評価を実施

  • 評価結果を誰がどのように活用するのか、その主体ごとの役割や責任をあらかじめ明確にし、関係者に通知するとともに、評価結果を適切に活用
  • 研究開発の特性、規模に応じて、適切な範囲内で可能な限り評価の簡略化を行い、評価活動を効率的に行う
  • 目標の設定やその達成状況等に関して、被評価者が自己点検・評価を行い、評価者はその内容を評価に活用
  • 優れた評価者を養成・確保するため、評価者の社会的地位の向上と研究者が評価者となることのインセンティブを高める取り組みを推進

3. 国際競争力の強化や新たな知の創造などに資する成果の創出を促進するよう、世界的な視点から評価を実施

  • 研究開発のグローバル化に対応して、研究開発評価についても世界的に高い水準のものとなるよう評価方法を設定
  • 海外の専門家や豊富な海外経験を有する研究者等を評価者として活用

(2) その他の見直しのポイント

1. 新たな研究を見出し、発展させるとともに、人材育成面においても成果を生み 出す研究開発活動を促すための評価を実施

  • 副次的な成果や理解増進、研究基盤の向上など、次につながる成果を幅広く捉えた評価を実施

2. 創造へ挑戦する研究者を励まし、優れた研究開発を発見し、伸ばし、育てる評価を実施

  • 当初計画で予期し得なかった成果にも対応していく評価を実施
  • 副次的な成果や理解増進、研究基盤の向上など、次につながる成果を幅広く捉えた評価を実施(再掲)

3. 評価の実効性を上げるため、必要な評価資源を確保し、評価支援体制を強化

  • 評価事務局職員等を持続的に養成・確保していくために有効な対応策の構築とキャリアパスを確立する取り組みを推進
  • 優れた評価者を養成・確保するため、研究者が評価者となることのインセンティブを高める取り組みを推進(再掲)

(※)研究開発システムの改革の推進等による研究開発力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律(平成20年法律63号)

お問合せ先

科学技術・学術政策局 計画官付

電話番号:03-6734-3982(直通)

(科学技術・学術政策局 計画官付)

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