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戦略的創造研究推進事業の概要

 科学技術基本計画及び総合科学技術会議による「競争的資金の目的・役割の明確化」との方針を踏まえ、平成13年度まで実施していた戦略的基礎研究推進事業、創造科学技術推進事業及び若手個人研究推進事業等のJST基礎研究事業を戦略目標の下に再編成し、以下の特徴を持つ研究事業を、平成14年度から戦略的創造研究推進事業として開始した。

1.本事業の目的

 社会・経済の変革につながるイノベーションを誘起するシステムの一環として、戦略的重点化した分野における目的基礎研究を推進し、今後の科学技術の発展や新産業の創出につながる革新的な新技術を創出することを目的としている。

2.本事業の特徴

1 国が定める戦略目標の達成に向けた、トップダウン型の戦略的な基礎研究の推進

  • 社会的インパクトの大きい政策的課題について、研究成果を国民へ還元する将来的な姿を、具体的に、戦略目標として国が提示。

2 柔軟で機動的な研究体制の構築、適切な研究マネジメント

  • 戦略目標の下にJSTが研究領域を設定、そのリーダーである研究総括(PO)の下に産学官のあらゆる研究者を結集して最適な研究体制を構築する。
  • 研究総括(PO)及びJSTが、各機関にまたがる研究者を束ね、目標達成へ向けて効果的・効率的な資源配分を行うなどの研究マネジメントを実施する(バーチャル・インスティテュート方式)。

3 適切な評価と透明性の確保

  • 研究課題の事前・中間・事後評価は、研究総括が領域アドバイザーとともに行う。中間評価結果は、研究チーム編成見直しや資源配分に反映する。
  • 研究領域および研究総括の事前・中間・事後評価は、外部有識者からなる評価委員会が行う。中間・事後評価では、研究成果及び戦略目標の達成状況を明らかにする。
  • 追跡調査、追跡評価(研究領域終了後5年後を目処)により、研究成果の社会還元等の状況を明らかにする。
  • 評価結果はいずれも、ホームページ上等で公表する。

3.事業スキーム(戦略目標設定後)

4.研究規模

研究タイプ 研究費規模 研究期間 構成人数
CRESTタイプ
(チーム型研究)
1年当たり9千万円程度
[総額:4〜5億円程度]
5年 数名〜20名程度
さきがけタイプ
(個人型研究)
1年当たり1千万円程度
[総額:3〜4千万円程度]
または
1年当たり2千万円程度
[総額:5千万〜1億円程度]
3年または5年 1名
ERATOタイプ 1年当たり3〜4億円程度
[総額:15〜20億円程度]
5年 15名程度