量子科学技術委員会 量子ビーム利用推進小委員会(第9期~)(第41回) 議事録

1.日時

令和3年7月6日(火曜日)10時00分~11時30分

2.場所

新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 主査代理の指名について(非公開)
  2. 議事運営について
  3. 量子ビーム利用推進小委員会における調査検討について
  4. 戦略プロポーザル「機能解明を目指す実環境下動的計測の革新 ~次世代オペランド計測~」紹介
  5. その他

4.出席者

委員

石坂委員、内海委員、大竹委員、岸本委員、小杉委員、近藤委員、坂田委員、阪部委員、佐野委員、柴山委員、高原委員、田中委員、古川委員、森委員、山重委員

文部科学省

古田研究開発基盤課長、萩谷研究開発基盤課量子研究推進室室長補佐

5.議事録

【萩谷補佐】 おはようございます。量子研究推進室でございます。委員の皆様方、本日御出席いただける方は全員そろいましたので、それでは、定刻になりましたので、ただいまから第11期量子ビーム利用推進小委員会第41回を開催させていただきます。
 本日は、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。本小委員会の事務局を担当させていただきます文部科学省科学技術・学術政策局研究開発基盤課量子研究推進室の萩谷と申します。また、本日は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点からオンラインで会議を開催しておりますので、まずはオンライン会議の留意事項について御説明させていただきます。
 通信を安定させるために、御発言されるとき以外は、可能な限りマイクをミュート、マイクオフの状態にしてください。御発言される際はミュートを解除、マイクオンの状態にしてください。
 議事録作成のため、速記者を入れておりますので、御発言される際はお名前を言っていただいた後によろしくお願いいたします。
 会議中、不具合などトラブルが発生した場合は、事前にお知らせしております事務局の電話番号にお電話をお願いいたします。
 なお、本日は、会議公開の原則に基づき、議題(1)、主査代理の指名を除き、報道関係者や一般傍聴者によるWebexでの傍聴を認めておりますので、御了承ください。
 また、御出席の委員の皆様方に申し上げます。本日、議題(1)、主査代理の指名につきましては、出席委員のみで議事を行う非公開の形とさせていただきます。従来、非公開の議事の間は、傍聴者に議場から退出いただいたのですが、今回オンライン会議ですので、傍聴者の方には現在、オンライン会議のロビーで待機していただいております。議題(1)が終わりましたら、傍聴者の方もこの画面で見られるよう設定変更させていただきます。その際少々お時間頂くかと思いますが、御了承いただければと思います。
 それでは、委員会の開会に当たりまして、文部科学省科学技術・学術政策局研究開発基盤課長より一言御挨拶を申し上げます。
【古田課長】 初めまして。7月1日に着任いたしました研究開発基盤課長の古田裕志と申します。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 本日は、小杉所長を始め、お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。実は、御存じの方も多いかもしれないですが、文部科学省の研究3局は、この10月1日に大幅な改編を行います。その関係で、研究開発基盤課も4つの部署に分かれるということになります。ただ、この量子ビームの仕事は引き続き、私の研究開発基盤課、10月以降は研究環境課というふうに名前が変わって、少し所掌事務も変わるのですが、量子ビームに関しては引き続き私の方で担当させていただくということになります。
 戻りまして、量子ビーム利用推進小委員会は、前期、第10期において、特に全国に広がる様々な量子ビーム施設について、これらを俯瞰(ふかん)的に捉え、施設間連携やユーザー支援、人材育成等、共通して抱える課題と今後の推進方策をまとめていただきました。ありがとうございました。今後は、この前期の取りまとめを踏まえ、施設の具体化、次世代放射光施設運用の在り方、既存の大型研究施設の利活用などについて議論していただきたいと思っております。どの課題も非常に重要だというふうに考えてございます。
 当研究開発基盤課においては、この小委員会と同じ、科学技術・学術審議会の下に研究開発基盤部会を開催運営しておりまして、先端的な研究基盤である施設整備、機器の整備、あと共用の促進、技術職員の活躍促進などについても検討を行っております。こうした省内部会における議論とも連携を図っていきたいというふうに思ってございます。
 最後になりましたが、委員の皆様におかれましては、是非御活発な御議論をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【萩谷補佐】 それでは続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。Webex上に画面共有しておりますので御確認ください。画面が見えにくい方は適宜、事前にお送りしている資料を御覧いただければと思います。
 配付資料は、資料1から資料3、参考資料1-1から1-7をお送りしております。御確認ください。よろしくお願いいたします。
 何か不明点等ございますでしょうか。会議中、御不明点があれば、事務局までお電話ください。よろしくお願いいたします。
 続きまして、本委員会の設置経緯及び趣旨などについて御説明させていただきます。資料の共有が間に合っておりませんが、続けさせていただきます。
 まず、参考資料1-1にございますとおり、科学技術・学術審議会令第5条第1項に基づき、科学技術・学術審議会の下に研究計画・評価分科会を置くことが定められています。参考資料1-2は、審議会運営規則を参考として配付しております。
 続きまして参考資料1-3でございますけれども、こちらは研究計画・評価分科会の規則でございますが、運営規則第5条第1項に基づき、特定の事項を機動的に調査するため、委員会をその下に置くことができると定められております。これに基づき、参考資料1-4にございますとおり、令和3年4月21日に開催されました研究計画・評価分科会におきまして、量子科学技術委員会が設置されました。また、参考資料1-5の量子科学技術委員会運営規則第2条第1項に基づき、参考資料1-6にございます、令和3年6月30日に開催されました同委員会におきまして、本小委員会、量子ビーム利用推進小委員会が設置されました。本小委員会の委員につきましては、同委員会の運営規則第2条第2項に基づき、同委員会の主査が指名することとなっております。
 これを受けまして、参考資料1-7に記載がございますが、量子科学技術委員会の上田主査より、資料1-1のとおり、本小委員会の委員を指名していただいております。また、同委員会の運営規則第2条第3項に基づき、小杉委員が本小委員会の主査に指名されております。委員の方々の御紹介は、この後の非公開議事が終わりましたら、御紹介させていただければと思っております。
 それでは、量子科学技術委員会運営規則第2条第6項に基づき、本小委員会の議事は小杉主査にお願いいたします。小杉先生、よろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いします。
                                        
―― 非公開議事 ――
                                      
【小杉主査】 では、議題(1)の主査代理の指名が終わりましたので、ここからは通常のように小委員会を公開いたします。
 議題に先立ち、最初に、資料1-1にリストされております各委員の紹介をしたいと思いますが、まず最初に主査の私から御挨拶申し上げます。
 前の期から主査を仰せつかっているKEK物質構造科学研究所の小杉です。よろしくお願いいたします。これまでこの委員会では、SPring-8、SACLA、それからJ-PARC、特に中性子施設ですが、共用の推進についての議論ばかりではなく、軟X線の次世代放射光施設の建設計画なども検討してきたところです。いよいよ今期は共用法改正に向けて、この次世代放射光施設の運用を検討する必要がありますので、そこがまずやることかと思います。また、国内量子ビーム施設全体を俯瞰した上で検討することも前の期からの継続審議になっておりますので、その辺り含めて2年間やっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、新しく主査代理に指名しました高原主査代理より、一言御発言等お願いいたします。
【高原主査代理】 小杉先生、ありがとうございます。主査代理に指名いただきました九州大学ネガティブエミッションテクノロジー研究センターの高原でございます。3月に九大の方を退官しまして、現職を務めております。
 私自身はソフトマターが専門で、1995年頃から、まず東大物性研の3号炉で中性子反射率測定を始め、それから放射光に移っていったということで、今月初めて愛知のシンクロトロンを使うのですけれども、この委員会に、そういういろいろな施設を利用したことの経験が生かせればと思っております。委員としては前期から務めておりまして、今回、私ですとちょっと力不足かもしれませんけれども、小杉先生をサポートして、特にユーザーサイドからの意見を発信したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 ありがとうございました。
 では続きまして、その他の委員のお名前を一人ずつお呼びして、順に御紹介させていただきますので、それぞれ一言ずつ挨拶をいただければと存じます。資料1-1にあります名簿順に御紹介いたします。
 まず最初は、石坂委員です。
【石坂委員】 おはようございます。東京大学の工学系の石坂と申します。ふだん放射光実験、よく使わせていただいていて、学生さんたちと使わせていただいていますので、そのような立場で参加させていただいています。どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 ありがとうございます。
 では、次は内海委員、お願いいたします。
【内海委員】 おはようございます。量研の次世代放射光施設整備開発センターの内海でございます。量研は今、次世代放射光施設を、パートナー側と協力して整備中でございます。実は7月1日付け、先週ですが、仙台に量研として拠点を新しく構築し、私自身も正に先週、こちらに移ってまいりました。今カメラが固定なので、お見せできないのが残念なのですが、東北大学の工学部の建物の中にオフィスをお借りすることができて、今もう絶景の眺めを前にしながら、仙台市が見下ろせるところで仕事を始めたところでございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
【小杉主査】 ありがとうございます。
 次は大竹委員、お願いいたします。
【大竹委員】 理化学研究所の光量子工学研究センター中性子の大竹淑恵でございます。今期より委員をさせていただいております。
 理化学研究所で、小型の中性子源ということでRANS開発、RANS-I、RANS-II、また現在、可搬型のRANS-IIIの開発と、またJ-PARCや、今期3号炉が動き始めておりますので、大型との連携等で中性子利用、また放射光等との相補的な利用ということで、施設側、ユーザー側の観点に立って、是非とも小杉先生、高原先生の御指導の下、進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
【小杉主査】 ありがとうございます。
 では、次は岸本委員、お願いいたします。
【岸本委員】 住友ゴム工業株式会社研究開発本部分析センターの岸本と申します。よろしくお願いします。私は放射光とか中性子を始め、「京」コンピューターとかを使って材料開発をやってきた企業ユーザーの立場としていろいろとディスカッションさせていただきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 以上です。
【小杉主査】 ありがとうございます。
 それでは、近藤委員、お願いいたします。
【近藤委員】 慶應義塾大学理工学部の近藤と申します。よろしくお願いいたします。私は、オペランド計測を使って機能性材料の働く仕組みを調べるというような研究を行っています。主に放射光施設、特にフォトンファクトリーの方におきまして実験をさせていただいております。ユーザーの一人として、大学からのユーザーの立場からお役に立てればというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 ありがとうございます。
 では、次は坂田委員、お願いいたします。
【坂田委員】 高輝度光科学研究センター(JASRI)放射光利用研究基盤センター副センター長の坂田修身です。この3月まで10年間、物質・材料研究機構(NIMS)でステーション長、グループリーダーを務めておりました。これまで35年間、PF、APS、SPring-8、ほかの海外施設などを使って放射光材料科学に携わっております。どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 では、次は阪部委員、お願いいたします。
【阪部委員】 阪部でございます。お世話になっております。京都大学の名誉教授です。昨年まで京都大学の化学研究所の先端ビームナノ科学センターで高強度レーザー科学の研究に携わっておりました。現在、名誉教授ですが、レーザー学会の副会長を務めておりまして、引き続き高強度レーザー施設、あるいは大出力レーザー装置とその応用に関する学術に関わっております。私のキャリアとしましては、レーザー核融合に始まりまして、レーザー同位体分離、超高強度のレーザー科学、レーザープロセッシングといった分野に携わってきております。今後ともよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 では、次は佐野委員、お願いいたします。
【佐野委員】 佐野でございます。自然科学研究機構分子科学研究所に所属しております。2年前から分子研の方にお世話になっておりますけれども、今はレーザー、それからレーザーの応用技術の開発を行っております。7年前まで東芝におりまして、東芝の方で大型研究施設、特にSPring-8、あるいはSACLAのユーザーとして、企業ユーザーとして利用させていただいておりました。よろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 では、次は柴山委員、お願いいたします。
【柴山委員】 柴山でございます。今期から委員を務めさせていただきます。よろしくお願いします。2000年から東大物性研におきまして、中性子の全国共同利用に携わりました。2009年からは中性子科学研究施設の施設長として11年間務めまして、昨年退職いたしました。現在は総合科学研究機構の中性子科学センターのセンター長をしております。専門はソフトマター、高分子物性でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 では、次の高橋委員は欠席で、高原委員は既に御挨拶いただきましたので、田中委員、よろしくお願いします。
【田中委員】 御紹介あずかりました理研放射光科学研究センターの田中でございます。私は、SPring-8、SACLAの建設、運転、維持管理、高度化、並びに最近ではQSTが建設を進めております東北の3GeV放射光施設の加速器の建設などに従事しております。どちらかというと、光源の施設サイドから有効なインプットができればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 では、次は古川委員、お願いいたします。
【古川委員】 お茶の水女子大学の古川です。今期から委員を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、専門は物理、強相関電子系の物理です。中性子は大学からのユーザーとして使わせていただいておりまして、日本の装置ばかりでなく、アメリカやヨーロッパの装置を年に7、8回使っているというような状況の一人でございます。よろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 次は、森委員、お願いします。
【森委員】 小杉先生、ありがとうございます。東京大学物性研究所の森と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 物性研は共同利用・共同研究拠点ということで、先ほど柴山先生がおっしゃったように、柴山先生は元中性子の施設長であられて、中性子施設、それから放射光施設というのをもって全国共同利用に供しております。ですので、そのような立場からボトムアップに意見を述べさせていただきたいと思います。今期委員が初めてでございまして、微力を尽くしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 最後に山重委員、お願いします。
【山重委員】 トヨタ自動車の山重と申します。ちょっと会社でノートパソコンのカメラをちょっと潰されておりまして、音声だけになってしまいますが、申し訳ございません。
 僕は自動車の材料の研究開発を、主に放射光を使って実験しておりまして、現在も実はSPring-8の47XUでX線CT実験中なのですけれども、参加させていただいております。ユーザーとして議論させていただければなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
【小杉主査】 よろしくお願いいたします。
 では、御欠席は高橋委員お一人ということで、16名中15名の委員の方に参加いただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 なお、森委員は途中までの参加とお伺いしていますけど、何時頃まで。
【森委員】 すみません、11時前ぐらいで。
【小杉主査】 分かりました。では、それまでよろしくお願いします。
 また、今日は議題(4)として、戦略プロポーザル、次世代オペランド計測について紹介いただくことになっておりまして、科学技術振興機構研究開発戦略センターの赤木フェローに御出席いただいておりますので、後ほど御説明をよろしくお願いいたします。
 それでは、議題に入ります。最初は議題(2)です。本委員会の運営規則等について事務局より説明いただきます。よろしくお願いします。
【萩谷補佐】 事務局より御説明いたします。ありがとうございます。
 小委員会の運営に必要な事項のうち、科学技術・学術審議会令、科学技術・学術審議会運営規則、研究計画・評価分科会運営規則及び量子科学技術委員会運営規則に定められていない事項につきましては、小委員会の運営規則等として定めておく必要がございます。資料1-2及び資料1-3を御覧いただければと思います。
 資料1-2でございますけれども、こちらは運営規則の案でございます。内容といたしましては、趣旨、また議事には委員の過半数が出席することが定められております。また、情報通信機器を利用しての会議の出席も認められております。書面による議決についても触れられております。委員等の欠席につきましても記載されております。
 第5条に関しましては、会議の公開でございまして、基本的には小委員会の会議及び会議資料は原則公開とさせていただきます。主査代理の指名などの案件に関しましては非公開とさせていただいております。
 また、第6条、議事録の公表ということで、小委員会の会議につきましては、後ほど議事録を作成し、公表するものとさせていただいております。
 続きまして、資料1-3でございます。こちらは会議の公開に関する手続についてということで、より細かい内容について定めさせていただいております。1ポツは期日について、2ポツは傍聴について、3ポツは会議の撮影、録画及び録音についてというような内容を定めさせていただいております。
 以上でございます。
【小杉主査】 ありがとうございました。前の期で使っていたものと同じだとは思いますが、途中でコロナの関係で、こういうテレビ会議も入ったので、一部条項の修正を前の期でやっております。そういうものですので、以上の運営規則等は決定してよろしいでしょうか。
 では、特になければ、異議なしとして、これで確定して今期はやりたいと思います。途中でまた何かあれば、修正等が入る可能性もあると思います。
 それでは、次の議題に入りたいと思います。議題(3)「量子ビーム利用推進小委員会における調査検討について」を審議したいと思います。事務局より説明をお願いいたします。
【萩谷補佐】 ありがとうございます。それでは、事務局より御説明いたします。
 まず、資料2-1を御覧いただければと思います。(資料2-1の1ページ)第11期量子ビーム利用推進小委員会の主な検討事項案として記載させていただいております。
 まず、今期の主な検討事項につきまして、3点大きく書かせていただいております。1点目、我が国全体を俯瞰した量子ビーム施設の在り方(とりまとめ)、こちらは今年2月の量子ビーム利用推進小委員会で取りまとめていただいた内容でございますけれども、こちらの取りまとめを踏まえた施策の具体化につきまして、プラットフォームの構築であったり、DXの推進、人材育成についてなどについて、様々今期の小委員会で議論させていただきたいと思っております。
 2点目は次世代放射光施設について、こちらは2024年度の運用開始が迫ってまいりますので、整備状況のヒアリングを行うとともに、先ほど小杉先生からもありましたけれども、共用法改正に向けて、それも踏まえて、含めて運用に向けた検討を行っていきたいというふうに考えております。
 3点目、既存の大型施設でございますSPring-8、SACLA、J-PARCにつきまして、中間評価のフォローアップを予定しております。今期はまだ中間評価の対象の年ではないのですけれども、フォローアップということで、具体的に、中長期的な施設の利活用方策であったり、産業利用促進方策などにつきましても議論をしていきたいというふうに考えております。
 続きましてスケジュールでございますけれども、今回第1回、7月6日、開催させていただいております。第2回はまた日程調整させていただきますが、9月から10月頃を予定しておりまして、予算概算要求について、またSPring-8、SACLA、J-PARCの中間評価フォローアップとして、各施設から御説明いただくということを考えております。第3回は11月から12月頃を予定しておりますけれども、次世代放射光施設の整備状況ヒアリング、及び運用に向けた検討マル1とさせていただいております。第4回は1月から2月頃、予算案について、次世代放射光施設運用に向けた検討マル2、また、SPring-8、SACLA、J-PARCの利活用方策と書かせていただいておりますけれども、こちら第2回の中間評価フォローアップの御議論の際、様々な検討事項があるかと思いますので、それらについて引き続き小委員会で議論をしていきたいというふうに考えております。第5回、3月から4月頃を予定しておりますが、次世代放射光施設の運用に向けた検討マル3、こちらは、ある程度論点の方が整理されましたら、論点整理というような形にさせていただきたいというふうに考えております。また、SPring-8、SACLA、J-PARCの利活用方策についても引き続き議論していきたいと考えております。
 次のページ(資料2-1の2ページ)でございますが、2022年度につきましては、具体的なスケジュールの方は記載できておりませんけれども、引き続き3点の方を議論をしていきたいというふうに考えております。特に、2021年度は次世代放射光施設の運用に向けた検討などが主な検討事項となっておりますので、冒頭申し上げました今年2月の量子ビーム利用推進小委員会の取りまとめを踏まえた施策の具体化についてというようなところの本格的な議論は、2022年度に主に議論をしていきたいというふうに考えております。
 資料2-1は以上でございます。ちなみに、6月30日に本小委員会の親委員会である量子科学技術委員会でも、量子ビーム小委員会の今期の主な検討事項について御紹介させていただきましたが、その際、親委員会の委員の先生方からは、是非積極的に小委員会でこれらの量子ビーム関連の施策を議論していってほしいというようなコメントもありました。また、具体的な、例えば研究DXの人材をどうしていくのかですとか、そのDXを推進していくためのサイバーセキュリティーの重要性であったり、あとは各施設の位置付けやプラットフォームの推進に関してしっかり議論していくべきではないかというようなコメントも頂いております。また人材の方は、更に省内で、技術職員の検討であったり、そういったより全体的な議論も進んでまいっておりますので、そういった省内のほかの議論との連携というのもしっかりやっていくべきではないかというようなコメントもありましたので、御紹介させていただきます。
 続きまして、資料2-2の御説明に移らせていただきます。資料2の方はかなり大部の資料になってございますので、簡単にかいつまみながら御説明させていただきます。
 まず1、(資料2-2の3ページ)量子ビーム関連政策の位置付けについてということで、こちらは、各種政府の政策文書が最近、閣議決定もされておりますので、それらの中で大型研究施設関係の記載について触れさせていただいております。今年3月、第6期の科学技術・イノベーション基本計画が閣議決定されましたが、その中でも、各大型研究施設のDXであったり施設間連携であったり、あとは次世代放射光施設の推進などが記載されております。骨太方針2021につきましても、研究DXや大型研究施設の戦略的推進などが記載されております。成長戦略フォローアップに関しましても同様でございます。
 次のページ(資料2-2の4ページ)でございますけれども、統合イノベーション戦略2021ということで、こちらはより細かい内容も記載されておりますが、下段の表の真ん中の方に「実施状況・現状分析」という欄がございますけれども、その中には、文部科学省の審議会において「我が国全体を俯瞰した量子ビーム施設の在り方(とりまとめ)」を策定して、量子ビーム施設を取り巻く課題を整理したというようなことも記載させていただいております。それらを踏まえて、右側、今後の取組方針として、SPring-8、SACLA、J-PARCをはじめとする量子ビーム施設について着実な共用を進めるとともに、施設間連携やリモート化・スマート化を進めていくというような内容も記載されているというところでございます。
 続きまして2番目、我が国全体の量子ビーム施設を俯瞰してということで、こちらは先ほどの取りまとめの内容に入っていくのですが、(資料2-2の6ページ)まず我が国の主な量子ビーム施設として、放射光、中性子、レーザー、イオンビーム、様々施設がある中で、(資料2-2の7ページ)先ほど冒頭申し上げました、今年2月に量子ビーム小委員会で「我が国全体を俯瞰した量子ビーム施設の在り方」ということで取りまとめをさせていただきました。こちらでは、いろいろな背景がある中で、各量子ビーム施設で横串で、様々な課題というものが共通してあるのではないかということについて、いろいろな有識者からのヒアリングであったり、各施設からのアンケート調査などを踏まえて、共通する課題をあぶり出して、それらに関して今後どのように全体的に議論をしていくべきかなどの内容について取りまとめさせていただいた内容でございます。
 次のページ(資料2-2の8ページ)にございますのは、報告書の内容をピックアップしてございますけれども、各量子ビーム施設の良好事例なども記載しておりまして、ほかの施設の取組への横展開なども期待しているというところでございます。こちら取りまとめの内容を踏まえて、では具体的に今どういう施策の状況なのかということを幾つか御紹介させていただければと思います。
 (資料2-2の9ページ)まずDXの取組の状況というところでございますけれども、今共有させていただいているこちらのスライドには、取りまとめの内容の中に書かせていただいたDXの取組の方向性について記載させていただいております。次のページ(資料2-2の10ページ)でございますけれども、こちらを踏まえて、令和2年度の各種予算でSPring-8であったりJ-PARCであったり、そのほかJASRI、CROSS、KEKなどでも各種予算を使ってDX化の施設整備が進められているというところでございます。
 (資料2-2の11ページ)続きまして、研究DXに関連して幾つか話題の提供でございますけれども、まず公的資金による研究データの管理・利活用に関してということで、今共有させていただいているスライドは、内閣府が取りまとめた統合イノベーション戦略推進会議という会議体で今年の4月に決定されたものでございますけれども、こちらは公的資金による研究データに関して、しっかり利活用を推進していこうということで、真ん中にございますNIIで今構築が進んでおります研究データ基盤システム、NIIのRDCと呼んでおりますけれども、こちらを中核的なプラットフォームと位置付けて、大学や研究機関などで様々得られる研究データの、特にメタデータをこのプラットフォームに収載して、より研究データを検索、利活用できるようなシステムというものを今構築しているというところでございます。
 こちらに関しましては、右側にございますが、今、既存の様々な、データプラットフォームであったりデータベースであったり、そういったものとの連携も推進していくというようなことが政府全体として取り決められつつあるというところでございます。これらに関しましては、次のページ(資料2-2の12ページ)にございますけれども、マテリアルやライフ、バイオなど様々な分野でのデータ駆動型研究の推進というのが出口としては見込めるだろうというところと、あとは、下の方にございますが、次期SINETであったりHPCIやmdxなど、ネットワーク基盤や計算資源などとの連携というものも効果的に実施していく必要があるというところでございます。次のページ(資料2-2の13ページ)には次世代学術研究プラットフォームということで、こちらはNIIの資料になってございますけれども、先ほどのネットワーク基盤と研究データ基盤を融合して、データの管理、活用、流通機能をしっかり強化していくというような方向で今検討が進められているというところでございます。
 次のページ(資料2-2の14ページ)に、先ほどちょっと冒頭申し上げました大型施設関係の各政策文書の位置付けを改めて記載させていただいておりますけれども、例えば真ん中、成長戦略フォローアップには、研究DXの実現に向けて、AI・データ駆動型研究を推進するため、全国の先端共用設備や大型研究施設も活用して、マテリアル、ライフなど多様な分野の研究データを戦略的に収集・共有・活用する取組を強化するというようなことが位置付けられておりまして、こちらは先ほど御紹介いたしましたNIIの研究データ基盤システム、プラットフォームに、例えばSPring-8であったりJ-PARCであったり、そういった大型研究施設の研究データも効果的に接続できないかというようなことを今省内でも検討しているところでございまして、こちらはまだ検討の途上段階でございまして、また改めて委員の先生方にも御説明させていただければというふうに思っております。
 (資料2-2の15ページ)続きまして、プラットフォームの構築の状況でございますけれども、こちらは特に施設間連携を中心としたプラットフォームを構築していくというようなことを取りまとめの内容でも記載させていただいております。次のページ(資料2-2の16ページ)には今現状の取組ということで、まず国内の放射光施設のワンストップサービスということで、こちらは小杉先生を中心として今検討していただいているところでございますけれども、光ビームネットワークということで、国内の放射光施設を横串で連携させるようなネットワークというものを今構築しつつあるというところでございます。また、下の方には中性子線施設のワンストップサービスということで、こちらは、JRR-3も稼働したところでございますので、J-PARCのMLF及びJRR-3、中性子線施設のワンストップサービス窓口のポータルサイトも今構築が進められているというところでございます。こういった取組も是非活(い)かしながら検討を進めていきたいというふうに考えております。
 次のページ(資料2-2の17ページ)は、文科省の新しいプラットフォームプログラムの御紹介でございます。こちらは令和3年度から5年間ということで、新しいプラットフォームプログラムが予算化されているものでございまして、次のページ(資料2-2の18ページ)には既に採択されている4プラットフォームを記載させていただいております。こちらは量子ビーム関連で言いますと、左下、パワーレーザーDXプラットフォームということで、阪大のレーザー研を中心としてパワーレーザーのプラットフォームの構築が今後進んでいくというところでございます。次のページ(資料2-2の19ページ)にはパワーレーザープラットフォームの詳細の内容を御紹介させていただいております。
 (資料2-2の21ページ)最後に、次世代放射光施設の整備状況についても簡単に御紹介させていただきます。こちらはまた小委員会で、第3回ぐらいに改めて取り上げさせていただきますので、簡単な御紹介でございますけれども、次のページ(資料2-2の22ページ)には整備進捗状況ということで、今正に基本建屋の整備も着々と進んできているところでございます。今年の年末には基本建屋に加速器も搬入が開始されるということで、QST及びパートナー側、両者で連携しながら、着々と2024年度の運用開始に向けて整備を進めているというところでございます。
 (資料2-2の24ページ)あとは参考資料を適宜つけさせていただきましたので、また御参照いただければと思います。資料2-2の御説明に関しては以上でございます。
  資料2-3、資料2-4につきましては、今年2月に取りまとめさせていただいた量子ビーム利用推進小委員会の取りまとめの方を添付させていただいております。資料2-3は報告書の本体でございます。資料2-4はその概要ということで添付させていただいております。
 以上でございます。
【小杉主査】 ありがとうございました。皆さんから名簿順で御意見を頂きたいと思いますが、資料2-1はスケジュールとか検討事項について御紹介ありました。それから2-2については、いろんな関連の政策の動向等が御紹介ありましたので、適宜御意見をいただければと思います。どこの観点でもよろしいので、お願いいたします。
 では、まず森先生を先にいたしましょう。
【森委員】 御説明ありがとうございました。私も、中大型施設では全体を俯瞰しながら進めていくのが重要と感じます。それぞれの施設が将来計画を立てていると思いますが、お互いに情報を共有しながら、今後5年、10年どのように進めていくのかを考え、日本の量子ビーム研究を推進するのが大切であると感じます。世界の量子ビームの中で、日本の量子ビームがどこを強みとしてこれから発展させていくのかという観点があると思います。世界という視点が余り見えていなかったので、世界の中での日本の量子ビームの位置付け、その中での日本の強みをどのように生かしていくのかという視点で考えるのが良いのではというのが第一点です。
 それからデータ科学に関しましても、量子ビーム測定と結びついて、今非常に発展している状況の中で、まずはデータをどこに蓄積していくのか、さらに、そのデータをどのようにサイエンスに活用していくのか、というグッドプラクティスを今積み上げるところが非常に重要と思っております。量子ビームでは、蓄積したデータをその場で解析ができると次の測定条件が決まり、時間も短縮でき、必要なデータのみが収集できるグッドプラクティスが出てくると思いますので、その手法を共有する場があれば良いと感じました。
 以上です。ありがとうございます。
【小杉主査】 ありがとうございました。今後検討材料に追加していきたいと思います。
 では、石坂委員から順番にお願いできますか。
【石坂委員】 石坂です。私、この委員会は長らく参加させていただいていて、いろいろな観点からの課題とか、勉強させていただいているのですが、一つ気になったのは、いろいろプラットフォームとか、そういうのをどんどんできるようになってきていて、とてもいいと思うんです。それがやはり周知されるようになってくるといいなと思っています。なので、情報を公開して、共有して、みんながそこにアクセスできるようにしていくというのが全体として大事だなと改めて思ったということが一つと、あと、これはとても、ある意味結構個人的なところがあるんですが、やっぱり次世代放射光というのがすごく、私の近い分野、研究者ではとても期待されていて、これについてもいろいろな、どういう状況でどういう計画になっているという、そういうことをできるだけ公開していって、巻き込んで議論をしていって、いい形でスピーディーに研究がつながるといいなというふうに思っています。
 すみません、余り大所高所からの意見ではないのですけれども、ユーザーとしては、とにかく情報にアクセスできるようにするということと、あとは議論に参加できるようにするという、そういう観点があるといいなと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 ありがとうございます。いろんな意味で周知の徹底とか、あるいは議論を広くするとかいう観点ですね。今後検討したいと思います。
 では次、内海委員、お願いいたします。
【内海委員】 内海でございます。もう私の責務は、今、石坂委員もおっしゃっていただきましたけど、ともかくどんなことがあっても次世代放射光施設を完成させて、成功の形で運用に導かないといけないという責務を負っていると思っております。それで今、正直申し上げて、整備の段階で、もうあっぷあっぷ状態で、毎日戦場のような状態の中で仕事をしているのですが、運用の話についても、正にここを中心に議論していただいて、それを進めていかないといけないということでございます。
 特に共用法のことが一番の主体になるかなと思っているのですけれども、SPring-8やJ-PARCが共用法で運営されておりまして、次世代放射光も間違いなく共用法の枠組みの中に入れていただかないといけないというふうに考えているんですが、一方で、SPring-8やJ-PARCと全く同じではないというところも多々あると思います。最大の問題、最大の事業の一つは、別のパラメーターとして官民地域パートナーシップというパラメーターが次世代放射光には入っているというところで、その辺りも勘案しながら、J-PARC、SPring-8の成功例、うまいこといっているところというのをうまく取り込んで、また新しい方策に向けてやらないといけないというところに関しては、そういうところも取り込んで、必要においては共用法の中でも、そこの変更というところも含めて議論していただきながら、いい形で次世代放射光というものの運用に結びつけていければなというふうに思っておりますので、今年後半、かなり次世代放射光絡みの議論が続くかと思いますけれども、是非ともよろしくお願い申し上げます。
【小杉主査】 一応予定では第3回、年末のあたりですけれど、場合によっては少し早いうちに情報を頂くとか、必要かもしれないですね。
 それでは次、大竹委員、お願いします。
【大竹委員】 今、全体を俯瞰した形でのお話をお伺いしまして、やはりこのコロナ禍の影響というのは非常に大きいと思います。その中でのデータの共有であるとかプラットフォームといった観点から、やはり、これまででしたらば、大型施設に対して実際に自由に出入りをして、また世界の装置に対しても手軽に利用できていたところが、そういった形での制限というのは当分、以前と同じようにはならないという観点をある程度踏まえながら、更に情報の共有化であるとか、データ基盤システムのオープン化であるとかといった形での取組の議論が、より積極的に施設側、ユーザー側でなされることが非常に重要だなという印象を持っておりまして、特にこのデータ基盤のシステム、またDXというところでは、サイエンスに使える大型施設でのデータの共有というところは必ず、それぞれの施設であるとか装置であるとかの特徴であったり最先端の情報というのが切っても切れないつながりがあると思っておりますので、そういった装置情報とサイエンスデータというつながりを何らかの形でつけることによって、先ほど森委員の方からお話ありましたとおり、世界の中での日本の強みというのが出る柱が立つのではないかなという印象をちょっと持ちました。やはりそこで特徴を持つことによって、日本の中で何を推進していくか、それによって世界の中で一番輝いていくサイエンスというものがたくさん出てくるのではないかと思っています。
 特に、私は中性子の立場でございますので、このタイミングですと、J-PARC、それから3号炉の再稼働というのがあるところでの東北の次世代放射光との相互利用というのがより広く議論されていくと、やはり中性子、放射光、ミュオンという形の、正に量子ビームの強みが世界に対してアピールできる、そういった観点での御議論が進めていただけるといいなと思います。やはり施設、装置、そういったところの特徴というのは、国内、日本の強みが非常にたくさん蓄積されていると思いますので、そういった観点を是非入れていただきたいと思っております。
 以上でございます。
【小杉主査】 ありがとうございます。フォローアップが第2回にありますが、そのときでも世界的な観点というファクターを入れていただくように、対応しようと思います。
 それでは、岸本委員、お願いします。
【岸本委員】 岸本でございます。大竹委員の方からも言われていましたけれども、やっぱりこのコロナ禍によって、我々は、これまで経験したことがないことが強いられ、学術も産業も随分疲弊していったなというのはすごく感じるところです。ですので、新しいサイエンスを展開していくことや産業活性化のためにも、この量子ビーム施設、先ほど御紹介いただきましたけれども、聞いている中で、重要な位置付けにあるなということを改めて感じました。そのためには今後も新しい施策が必要で、先ほどすばらしいなと思ったのですけれども、例えば、こういう状況になったからこそ、光ビームネットワークによる連携とかデータ基盤の活用というところが進んでいく上で、非常にいいきっかけになったのではないかなと思います。
 ただそのときに、やはりコミュニケーションですね、研究者同士のコミュニケーションの在り方だとか進め方、そういうところが今後課題にもなってきますし、前期からの議題にもなっていますけれども、DX化です。このDX化というのは、どうしてもユーザー視点での便利さというのも大きく取り上げられるのですけれども、一方、施設側の方々が疲労せずに世界に打ち勝っていくような新しい設備だとか技術をつくる上で、非常に重要な取組だと思いますので、そういったところもきちんとフォローアップしながら各施設を盛り上げていくような議論が重要ではないかなと思いますので、今後御議論させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
【小杉主査】 ありがとうございます。
 それでは次、近藤委員、お願いします。
【近藤委員】 新しい次世代放射光が立ち上がりつつあるところでもあり、あるいは中性子関係の新しいアクティビティーが進められているところで、非常に大事な時期にあるということを、御説明を頂いた中で改めて思わされました。
 その中で、今期の話合い、この委員会の中で検討される事項の中で、第1項ですかね、前期で取りまとめました「我が国全体を俯瞰した量子ビーム施設の在り方」、これを踏まえて、それの施策の具体化について検討するというのが最初に挙げられているわけですけれども、その中でDXの推進であるとか、あるいは人材育成についてというような項目が挙げられているところですけれども、先ほどの御説明では、これらについては次年度、2022年度に主に検討するということでございましたけれども、DXについても、あるいは人材育成についても、これはやはり喫緊の課題だと思います。新しい施設がよりよく生かされるためには、やはりこれらがしっかり整えられ、必要な施策が施されることが大事であるかと思いますので、本格的には次年度からということだと思いますけれども、この次世代の放射光施設の運用に向けた検討や、あるいは中間フォローアップの中に、是非このDXあるいは人材育成についての検討をしっかり組み入れていくといいのかなというふうに思いました。
 以上です。
【小杉主査】 世界的な視点というのに加えて、DXとか人材育成の観点も、各施設のフォローアップや計画を評価していただく中で入れていくということですね。検討したいと思います。
 では次、坂田委員、お願いします。
【坂田委員】 皆様DXについての重要性ということを言われていたので、その他について別の視点からのコメントです。資料の2-2(の3ページ)で少しだけ御紹介がありましたように、骨太2021、つまり6月18日に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2021では、4つの柱、1はグリーン化、2はデジタル化、3は地方振興、4は子ども・子育て支援というふうに、皆さん御存じのことが挙げられています。1番のグリーン化と2番目のデジタル化というのは、今日のお話にも出たように、量子ビームが大きく貢献できるところだと思います。2のデジタル化に関係する材料のDXについてはNIMSも取り組んでおりますし、資料2-2でも、量子ビーム連携プラットフォームではDXへの対応をした取組が挙げられており、先の先生方からもその点は言われていた点ですが、1のグリーン化についても量子ビームに寄せられている期待や貢献は絶大だと思いますので、このグリーン化のところを量子ビーム連携としても強調するのが大事かなと思います。例えばですが、グリーンソサエティーを支える量子ビーム連携プラットフォームの構築推進などを目的として新たに掲げていくというのが大変重要ではないかと思います。
 実際のプラットフォームの構築ということについては、また今後役割分担とかをしっかり考える必要がありますけれども、今はこういったグリーン化というイシューが、DXとともに大事、あるいはそれ以上に大事ではないでしょうかという頭出し的なコメントです。どうぞよろしくお願いいたします。
【小杉主査】 ありがとうございます。今日の議題(4)も少しは関連した話になるかと思いますので、検討していきたいと思います。
 では、次は阪部委員、お願いいたします。
【阪部委員】 阪部でございます。私も、先ほどの近藤先生の御意見に同感でして、本委員会の前期までにいろいろ議論してきましたときに多くの委員の先生方が必ずおっしゃっていたのが人材の問題です。国を挙げてのいろいろなプログラムがあり、また大型施設、DXなど、課題はいろいろあると思うのですけど、全ての根幹はやはり人があってのことと思っております。レーザーの分野でも最近プラットフォームが新設されて、構築を始めようということになっていますけれども、現場の意見ですと、誰がプラットフォームの運用を行っていくのかと、人の問題がどうしても出てきます。人のことは非常に重いものと考えております。
 そういうことで、検討事項ということで先ほどお話ありましたが、次年度以降に人材育成等について議論することになっておりますけれども、これは非常に重い議題と私は感じておりますので、今年度から常にこれを念頭に議論を展開していただければと思っております。よろしくお願いします。
【小杉主査】 ありがとうございました。重々承知しているところなので、適宜入れていきたいと思います。
 それでは、次は佐野委員、お願いします。
【佐野委員】 佐野でございます。私は5年間ぐらい、こういった委員会、あるいは大型施設の実験から離れていたのですけれども、前回この委員会に参加させていただきまして、施設間の連携ですとか、それからユーザーに対するワンストップのサービス、あるいは情報公開、情報共有あたりが随分進んできたなという印象を、前回の議論、それからいろいろ資料の紹介をしていただく中で感じていたところです。ただ、先ほどからもいろいろ御指摘がありましたとおり、それが世界の中でどのように位置付けられていて、日本の強みは何か、日本の特徴は何か、それを活(い)かしていくような方向にこれから持っていく、そういった議論が必要ではないかなというふうにちょっと感じている次第です。
 それから、ちょっと視点が変わるのですが、次世代放射光の官民パートナーシップ、非常にユニークな取組かと思っておりまして、大きく注目しているところです。それが今後、実際に運用が始まって、どのように成果を出していくのかといいますか、どのように機能しているのかというのを見るのを非常に楽しみに思っております。それが今後官民が共同で取り組んでいく新しい方向性の一つになるのであれば、非常にうれしいなというふうに思っています。
 またもう一つなのですが、先ほど次期SINETのお話もありましたけれども、やはりデジタル化といいますか、あるいはDX関係というのは非常に大きなテーマだというふうに思っています。今特にコロナ禍もあって、いろいろこういったものが進んできているかなというふうに思っています。また、それもあって、研究のやり方というのでしょうか、これはアカデミアもインダストリーも同じかと思うのですが、研究のスタイルが変わってきていると思うのですね。それは皆さんも実感しているかと思うのですが、これがまた戻るのか、それとも新しい方向へ行くのか、あるいは、多分少し新しい方向へ行くのかなと思っているのですが、そこを先取りできるような議論ができたらいいなというふうに思っております。なかなか難しいところがあるかと思いますけれども、大変期待をしているところです。
 以上でございます。
【小杉主査】 重要な観点、ありがとうございました。
 では、次は柴山委員、お願いいたします。
【柴山委員】 柴山です。私は現在、総合科学研究機構というところにおりまして、これまで中性子利用の推進をやってきて、現在もその立場にありますが、施設側に非常に近いという立場でこの委員会に参加させていただいています。その立場から4点ほど、少し申し上げたいと思います。
 1つは、トップサイエンスの推進と、それから産業利用のバランスをどうするかということ。それから2つ目は、DXの取組、AIに向けてどうするか。3つ目は人材育成、これは皆さんがおっしゃっていることと重なるところが多いのですが、それについて。4番目としては、避けて通れない問題として、施設の高度化、それから建設、あるいは経年対策ですね。これが今後、特にJ-PARCなどでも大きな問題になりつつあります。この観点からも、こういうところで議論していただければと思います。
 1つ目については、SPring-8並びにJ-PARCでトップサイエンスをどんどん推進しているわけでありますが、産業界からの期待は非常に大きなものがあります。それをどう取り組んでいくか、これは既にずっとやってきているのですが、そのボトムアップですね。クオリティーをいかに上げていくかというのが、我々担当している者として大きな問題、課題だと思っております。その一つが、途中紹介もありましたが、プラットフォームとか、それからワンストップサービスなどという形で現在日の目を見つつあると思っております。これについてもどこかで御説明なり意見交換ができればと思います。
 2つ目のDX、これは結構重たい問題で、今、国を挙げて推進しているところでありますが、実際現場にいますと、やりたいけどじれったいところが多々あります。それは何かといいますと、現場で使っている言葉と、それからDXを推進している方々との間で結構言語が違うといいますか、文化が違うのですね。そこをどう橋渡しするかというのは大きな問題で、例えば私たちがどんなにデータを出しても、それをうまく処理、あるいは料理していただかないとDXの方につながっていかない、あるいは見ることができない、うまく利用できないというところになります。逆にそういうことを推進されている方は、どういう形で現場にアプローチしたらいいかというのは、やっぱり話していると、いつもそこが何かじれったいところがあります。これも今後こういうところで議論できればなと思っております。
 人材育成に関しましては、やはり今、量子ビームをやっている方がどんどん減りつつあるような傾向にありまして、それはコミュニティーとしても大きな問題であります。ポイントは、いかに違う分野の方をどんどん取り込んで、興味を持っていただくか、それは対象としては産業界の方もあると思っておりまして、CROSS、私の今いるところでは、そういう方も含めて取り組み、また高度化の、啓蒙(けいもう)活動的なことを進めております。
 それから、4番目の高度化等々に関しましては、今あちこちで、J-PARCの場合、建設から10年たって、いろんなところに故障が出てきて、あるいは更新の時期を迎えております。今回頂いている(資料2-3の21ページの)参考4でしたか、米国DOEの予算の計画的使用、恐らくこれも今後大きな話題になって、議論の対象となると思います。是非これについても意見交換させていただければと思います。
 ちょっと長くなりましたが、以上でございます。
【小杉主査】 ありがとうございました。フォローアップのところで整理して出していただくことが可能かと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは次、高原委員、お願いします。
【高原主査代理】 高原です。私はちょっと違った観点になるかと思いますけれども、前期に、資料2-3(の5ページ)に書いてあるように、マルチプローブがサイエンスにとっても産学連携にとっても魅力的なものになるのではないかと思っています。それらをどのようにして推進していくかということ、実際どの程度のユーザーが今マルチプローブをやられているかどうか、例えばX線と軟X線、それからX線と中性子、のようなマルチプローブ測定がどのくらい実際利用されているのかというのも現状が分からないので、マルチプローブをどのように推進していくかということを議論してはいかがでしょうか。マルチビームで使っていただければユーザー等もかなり増えていきますし、特にサイエンスのレベルでも、相補的というだけではなくて、1足す1が3になってくるような効果というのも出てくると思います。マルチプローブ利用の促進に関してはKEKではセンターをつくられて、うまく運営を始められているようです。その場合は恐らくマルチビーム(例えば中性子とX線)をきちんと理解している目利きの方が必要になってくると思うのですけれども、そういう方をどういうふうに育成していくかということも重要になってくるかと思います。
 以上でございます。
【小杉主査】 ありがとうございます。マルチプローブ関係は議題(4)のオペランドのところでも関連の話があると思いますので、そこでも議論をお願いします。
 では、次は田中委員ですね。お願いします。
【田中委員】 ちょっと後半なので、多くの委員の方のコメントとかぶる話になると思います。特に坂田委員のコメントとはかなりオーバーラップがありますが御容赦を。
 2021年2月のとりまとめをふまえて、事務局の方から5つの推進方策、特に、今回の説明ではDX、それと連携プラットフォームに重点を置いた説明が今なされたわけですが、その一方で、2月のとりまとめ以降、我々を取り巻く状況も大きく変わっていっていることも事実であります。
 4月に開催された気候サミットにおいて、日本は2030年度の温暖化ガス排出目標を具体的な数値で述べたわけです。すなわち2013年度から46%削減した排出量を実現するということを世界に向けて表明し、更に本年6月には政府が2050年のカーボンニュートラルに向けたグリーン成長戦略を策定するなど、持続的社会の形成に向けて産業基盤、生活基盤の変革が急速に加速してきているというふうに感じ取れます。要するにグリーンイノベーションに対する要請が非常に強くなっているということを肌感覚で感じております。
 2030年というのは、もう本当にすぐそこに迫っておりますし、2050年もたかだか29年後ということで、それほど遠い未来ではありません。このような状況でこれらの課題を解決するには、多岐にわたる社会産業基盤において、もちろん抜本的な、非常に時間のかかる変革も必要ですし、短期的な、結果がかなりショートタームで出るような効率化、省資源化、エネルギー生成・伝送変換システムの革新なども必要であり、それらの2つの質の違うものを並行して進めていくことが急務であると理解しています。もちろんその部分には量子ビーム施設が活躍できる多くの分野があり、多くの要請があると私は理解しております。この辺りを量子ビーム施設の5つの施策の中にもう少し見える形で入れていくことも考えるべきではないのか、そういうことをコメントさせていただきます。
 以上です。
【小杉主査】 昨年度の前期の取りまとめから更に進んでいる状況ですので、今後検討に入れていく大きな要素だと思います。また御意見等お願いいたします。
 では次、古川委員、お願いします。
【古川委員】 先ほども申し上げたとおり、私は今期からということで、皆さんのこれまでの取りまとめを聞かせていただきました。このように数多くの大型施設を巻き込んだ計画ですと、かなり俯瞰した内容での突っ込みが必要なんだと思っております。佐野先生が先ほど、その中でも連携が進んできているというお話をされていましたので、それが目に見える形になってきているのだと思いますが、正直、私はまだそこまで自分の中でそしゃくできているわけではございません。
 今いろいろお話を伺っていて考えていたことは、やはり国が立てたこういったプランというものが、実際にローカルな施設、個々の施設に対して実行型になって落ちていくわけですけれども、そのときに実行者側の資料というのと、あとローカルな施設、あるいは研究者、運営者たちの資料の合致というか、かみ合わせというのがどこまでうまくいくのかというのは、かなり大変な作業なのではないかと思いました。だからそこのローカルな方たちの巻き込みについても多分、十分に時間をかけながら施策されるものだというふうに思いました。
 一方で、少しお話を伺っていて思ったのは、データ共有等についてお話がありましたけれども、その中でも、データを取った場所での同時解析などのお話が少しありました。そういうのはローカルに、私たちだとユーザー側なのですけれども、ユーザー側からすると、それはとても、研究効率を上げる意味でも、研究の質を上げる意味でも非常に重要だというふうに感じております。なので、それについても意見ある方いっぱいいらっしゃると思うので、ユーザーの意見を拾うこともしていただけたらなと思いました。
 あとは、私は海外での実験が日本での実験より多いのですけれども、海外で、例えばデータ共有とかについて、施設間のデータ共有とか横串の運営とかというのについて、まだ私、実際余り感じたことがなかったのですね。なので、そういった施設での現状というのもちょっと探ってみるのは、いいとこ取りできればといいというふうに思いました。
 最後に、若手の教育というお話ありましたが、大学で仕事をしている身としては、その卵みたいなものを育てるというところが我々のミッションであります。ですが、例えば中性子で言いますと、JRR-3が再稼働したといっても、10年間止まっていたわけで、その前の運営費交付金の減額から若手も雇用できなくなっていますし、かなりそこに大きなギャップがある、年代層にギャップがあると感じていますので、その辺の復活、復帰させるための、そこをカバーするようなことについても、こういったところでも議論いただけると大変有り難いかなと思いました。
 以上です。
【小杉主査】 ありがとうございました。
 では最後、山重委員、お願いいたします。
【山重委員】 山重です。僕からは2点、コメントさせていただきたいと思います。
 1点目が、産業界においては、まだまだ敷居が高い方、たくさんいらっしゃるので、さらなる利活用に向けたスピードとか規律の観点の議論だったり、データの解釈に向けた計算との融合といったようなことが議論していけたらいいなというふうに思っております。
 2点目は、ほとんどの先生方おっしゃいましたけれども、人材育成についてでして、これも大学や研究機関だけでなくて、産業界も巻き込んだような取組なども取り入れていければいいのかなというふうに思いました。
 簡単ですが、以上になります。
【小杉主査】 ありがとうございました。いろんな御意見を頂いたというところで、今後事務局と相談して、小委員会の今後の調査検討の議題に入れていきたいと思います。ありがとうございました。
【萩谷補佐】 すみません、小杉先生、事務局からちょっと補足させていただきます。もう時間も迫っておりますので、簡単にでございますけれども、複数の委員の皆様から御意見いただきましたが、今年2月の取りまとめを踏まえた各取組状況やフォローアップに関しましては、おっしゃるとおり今年度に関しましても、大型施設の中間評価フォローアップであったり、次世代放射光施設の運用に向けた検討などと両にらみで、DXであったり人材育成、プラットフォーム化などの議論も各要所要所でしていければというふうに思っております。また、そのDXやデジタル化、人材育成などは、量子ビーム施設だけではなくて、やはり政府全体であったり省内全体の動きもありますので、そういったところも連携しながら、こちらでも議論を進めていきたいというふうに思っております。
 また、海外施設の動向に関してもしっかりというようなコメントも複数頂いておりますが、そちらを踏まえて、確かに日本の強みをどう生かしていくのかというところでございますけれども、こちらも、例えば大型施設の中間評価フォローアップなどで海外の取組なども施設側から御説明いただきながら、皆様方と意見交換していきたいというふうに思っております。
 あとプラットフォーム、今せっかく構築しつつあるということで、そちらのアクセスや情報共有をしっかりというコメントも頂いておりますけれども、そちらも是非しっかり進めていきたいと思っておりますが、例えばこちらの量子ビーム利用推進小委員会、この場自体も様々、量子ビーム施設の方々に傍聴いただいておりますので、この小委員会の場も、そういったプラットフォームのいろいろな皆様への情報共有の場としてもしっかり活用していきたいと思っております。
 あとグリーンイノベーションに関して、しっかり量子ビーム施設の貢献をやはり進めていくべしというようなコメントも頂いておりまして、そちらも誠におっしゃるとおりでございますので、今年6月の2050年に向けたグリーン成長戦略に「放射光施設や中性子施設も活用して」などの文言が取り入れられている部分もございますので、そういったところをしっかり、量子ビーム施設の存在感をいかに発揮していくべきかということも、先生の皆様方と引き続き議論をしていきたいと思っております。
 簡単でございますが、以上でございます。
【小杉主査】 はい。事務局、よろしくお願いいたします。
 では、時間が10分ほどオーバーしておりますので、終わるのが11時30分というわけにはいかなくて、40分ぐらいになるかもしれないですけど、その他を除いて最後の議題の(4)に移りたいと思います。議題(4)は、JSTの戦略プロポーザルの「機能解明を目指す実環境下動的計測の革新~次世代オペランド計測~」の紹介です。事務局より趣旨等、簡単に説明をお願いします。
【萩谷補佐】 事務局でございます。こちらは今年3月にJST/CRDSの方から戦略プロポーザルとして公開されたものでございまして、オペランド計測は、先生方からもコメントいただいていた部分ありましたが、特に量子ビーム施設の、量子ビームの貢献というのが非常に大きい分野でございますので、この機会にCRDSの赤木先生からもろもろ御紹介いただいて、ディスカッションさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
【小杉主査】 ありがとうございました。それでは科学技術振興機構(JST)より、赤木フェローの御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【赤木フェロー】 JST研究開発戦略センター(CRDS)の赤木と申します。今日はこのようなお時間を頂きましてありがとうございます。本日は、先ほど萩谷補佐の方からお話ありましたけれども、CRDSで策定いたしました戦略プロポーザル「機能解明を目指す実環境下動的計測の革新~次世代オペランド計測~」について、その概要を、ちょっと駆け足になりますけれども、御紹介させていただきます。
 (資料3の1ページ)本日は私の方から御説明させていただきますけれども、実際にはJST/CRDSの次世代オペランドチームというものがありまして、そちらの方で、日本全国の研究者の皆様に御協力いただいて、策定させていただいたものになります。
 では、(資料3の)2ページ目に移ります。こちらは本プロポーザルの概要を一枚紙で示しております。これについて、ここから順次御説明させていただきます。
 (資料3の)3ページ目ですけれども、まずこちらではオペランド計測の定義と現状について、一枚紙で書いています。本プロポーザルにおきましては、オペランドの計測の定義として、実際の使用環境、動作環境、製造環境下での物質内・生体内の化学、物理、生物学的な動的現象の機能解明を目的とした計測のこと、というふうに定義をしております。オペランドという用語自体は、ラテン語でオペレーティングとかワーキングとかいう意味を持つものですけれども、この辺は皆様御承知のとおりだと思いますが、2002年頃、触媒研究で使われ始めたものになっています。
 下側にオペランド計測、現状の対応分野というものになっています。対象としては、現状は、右上の物質物性であるとか下側のプロセス・デバイスというところが中心になりますけれども、まだ余りやられていないというふうに認識しているのですが、今後はバイオ分野についても進んでいくだろうというふうに考えています。その上側にオペランド計測の対象例が張りつけてありますが、動作中の材料であるとかデバイス、それから反応中の触媒であるとか成長途中の結晶などが現状主な対象になっていまして、それに対していろんなプローブを使って計測をするというのがオペランド計測です。
 次、(資料3の)4ページ目になりますけれども、オペランド計測の研究開発動向について、こちら1枚で書かせていただいています。皆様御承知のとおりだと思いますけれども、2010年以降、環境・エネルギー問題が急速に高まってきています。それについて解決策として、電池とかエネルギー変換材料、触媒とかになりますけれども、こういったものの高機能化を求める研究開発ニーズが非常に高まってきています。それとともに国際的なオペランド計測への注目が急速に高まっている状況だというふうに認識しています。
 左下にグラフがありますけれども、こちらはオペランドという用語をタイトルに含む論文の数の推移になっていますけれども、2010年を過ぎたあたりぐらいから急速に伸びているということが見てとれます。また、右側は主要国際学会でオペランドというものがどんなふうに取り上げられているかというのを示していますけれども、すなわち、このように国際的に急速に注目が高まっている状況なので、右上に書いていますけれども、オペランド計測としては既にある程度盛り上がっている状況になっているわけです。そこで我々CRDSとしては次世代というものを提案しているのですけれども、なぜこのタイミングでこういうものを提案するかというのを次から御説明させていただきます。
 (資料3の)5ページ目ですけれども、これはオペランド計測について具体的なイメージを持っていただこうと思って、一枚紙を用意しています。左側はオペランドでないものの例ですけれども、例としてはリチウムイオン二次電池、これは長寿命化というのが一つのターゲットになりますけれども、これを例に取って説明した資料になっています。オペランド計測でないものというのは、対象を詳しく知ろうと思うと、分解をして中身を計測するというようなことがよくやられるわけですけれども、こういうふうにすると非常に詳しく詳細に分かる、情報が取れるわけですが、使用とか動作状態とは異なる状態の計測になってしまいます。ですので、電池の機能の理解には直接的につながりにくくて、長寿命化につなげにくいだろうというふうに我々は認識しています。
 右側がオペランド計測の例ですけれども、こちらは、書いていますように、使用・動作中の対象をそのまま計測するということができるわけです。下側の図というのは、充放電中の二次電池を中性子を使ってそのまま計測するような、そういうシステムの図になっていますけれども、こういったようなことができる。その下側に図が描いてありますけれども、これは電池が劣化する様子というのを、充電状態の電池のリチウム化合物の分布から明らかにした例になっていますが、新品と、200回充放電した後では分布が全然違うというのが見てとれる。これは使用・動作状態そのままで計測しているというところに良いところがあって、電池の機能というのがより正しく理解できるようになる、それによって長寿命化という目的につなげやすいのではないかというのが我々の考えになります。
 次に(資料3の)6ページ目、こちらは先ほどの電池の例をそのまま書いていますけれども、左側の右下のところにありますが、劣化により内部の分布が変化しているというのが、現状、分かるようにはなってきた。これはこれですばらしいのですけれども、ただ、これだけだと、分布の変化の原因がよく分からないというところが問題点であるというふうに我々認識しています。すなわちそれを、次世代のオペランド計測、次はどういうことをするべきなのかというのを右側に書いていますけれども、劣化の詳細な理解につながるであろう、より詳しい情報が取得できる計測というのがやっぱり必要になってくる。具体的には、その下に書いていますけれども、界面の反応であるとかイオン移動の様子など、動作中電池の内部の動的な詳細情報というようなものが分かるといいだろうと、そうすることによって、下側に書いていますけれども、電池の機能の理解がどんどん進んでいって、長寿命化につなげていけるのだろうというふうに考えています。
 次の(資料3の)7ページ目になりますけれども、こちらはバイオの例を一枚紙で書いています。左側に現状を書いていますが、例えば神経変性疾患というもの、アルツハイマー病、パーキンソン病、それからALSみたいなものがこれに当てはまるのですけれども、こういったようなもの、バイオ分野はまだオペランドが余り進んでいないので、いろいろ分からないことがあるのですけれども、神経変性疾患も発症機構がよく分かっていないというものになります。現状としては、細胞の中で、均一相と、液-液相分離という、細胞の中でミクロの液滴が生成するような、そういう過程が起きるということが分かっています。これというのは均一相と液-液相分離の中で平衡状態を保っているというのが普通なのですけれども、その下に書いていますが、平衡が崩れることによって、たんぱく質が凝集して脳内に蓄積することで神経変性疾患が発症するというところまでは分かっているというのが現状です。
 ところが、その下に書いてありますけれども、その液-液相分離というのがどんなふうに起きているかというのが現状全く分かっていないというようなことであります。といいますのも、生体組織で計測なんかをやろうと思うと、生体組織は非常にもろいというのと、あと周りにいろんな夾雑(きょうざつ)物があるというようなことが問題になってくる。すなわち、既存の計測技術では、なかなかその真に迫りにくいというのが現状です。
 そこで、右側に書いていますけれども、次世代のオペランド計測ではどんなことが求められるかというと、細胞内の分子レベルの動的情報が生きたままの生体組織で計測できるようになるべきだというふうに我々は考えていて、これはかなりハードルが高いのですけれども、そういうことができると、下側に書いていますが、細胞とか細胞内の高次複合体の機能解明が実現できて、将来的な創薬であるとか医療などへの貢献も期待できるだろうというふうに考えています。
 次、(資料3の)8ページ目ですけれども、こちらは現状のオペランド計測と次世代の定義というふうに書いています。左側は現状ですけれども、現状のオペランド計測は機能解明になかなか直結できていないだろうと、それから適用先が特定の材料やデバイス分野に限定されているというふうに考えていて、すなわち期待になかなかつながっていない、ギャップがあるというふうに考えています。そのギャップをうまく解消してやって、機能の核心に迫れる計測にしたもの、さらには広範な分野・領域に適用し得る計測にしたもの、こういったものが次世代オペランド計測だというふうに我々は定義をしました。こういうことが実現できると、新しい科学技術の創出につながって、産業競争力がどんどん向上していくだろうというふうに考えています。
 (資料3の)9ページ目ですけれども、こちらは期待と現状との間のギャップというものを、4つのタイプに我々は分類いたしました。そこにテーブルがありますけれども、Aというのは、計測・分析はスケールごとに個別で、つながらないというようなもの。Bが、計測対象が複雑、脆弱(ぜいじゃく)、不安定、特殊な環境下でのみ発現などのため、機能の本質に迫る計測が困難と。Cが、既存の技術レベルでは機能の本質に迫れないというもの。右のDというのが、研究開発者にとって利便性の悪い計測・解析技術という、この4つに分類いたしました。左側のA、B、Cにつきましては、研究開発課題というのと推進方策について後で述べますし、Dにつきましては最後に、推進方策について述べたいというふうに考えています。
 次に、次世代オペランド計測というのを実現するために取り組むべき研究開発課題についてであります。
 (資料3の)11ページ目ですけれども、こちらは先ほど出てきたギャップのA、B、Cと、研究開発課題、4つあるんですけれども、これとの相関について書いたものになっています。真ん中の列にありますけれども、計測技術の研究開発課題を3つ、それからデータ科学技術、右側ですけれども、こちらについて研究開発課題1つ、合計4つを我々は提案しています。
 次のページ(資料3の12ページ)で、こちらから1個ずつ、研究開発課題について述べるんですけれども、研究開発課題の1番というのは、研究開発ニーズに合致した最適なモデル環境の開発というものになります。左側の例というのは、中性子の透過材料というものを使ったモデル環境をうまく使うことで、界面の情報を抽出することを実現した例になっています。それから右側というのは、これはバイオの例ですけれども、三次元細胞培養したマイクロ流路のモデル環境を使うことで、人の臓器細胞の計測を実現したというようなものになっています。このように、具体的な研究開発課題としては、上側に書いてありますが、機能に迫るための環境セルやホルダーであるとか、あと加速試験とか減速試験などというようなものも入るのですけれども、そういったようなものの開発というのがまず一つ重要だろうというふうに考えていて、これが機能の情報をうまく取得するのに重要な研究開発課題であると認識しています。
 それから2番目、(資料3の)13ページ目ですけれども、複合的計測システムの構築と、スケール間をつなぐ計測・データ科学技術の開発というものになります。右下に例が書いてありますけれども、これはタイヤゴムを例に取っています。タイヤゴムでは、サブナノメートルからセンチメートルにわたる複雑な階層構造をしているということが分かっていますので、これを本質的に理解してやろうと思うと、上に研究開発課題が書いてありますけれども、同一対象をマルチスケール・マルチプローブするような、そういう装置の開発というものも当然必要ですし、また、個別のスケールごとに計測ができるだけでも余り意味がなくて、異なるスケール間をつないでやって対象を理解するということが必要で、そのための計測技術や理論計算の開発というものも必要だろうというふうに考えていて、こういうことで機能の理解が実現するだろうというふうに考えています。
 (資料3の14ページ)次に、研究開発課題の3番ですけれども、高い計測分解能の計測装置・技術の開発というものになります。左下は、そもそも分解能が足りなくて、それをクリアするための例ということで、超高速現象の情報を抽出するためにアト秒計測手法を開発したというような例が書いてあります。それから右側の例というのは、既存の方法の分解能というのは十分なのだけれども、オペランド条件にしてしまうと分解能が低下をするというようなものが例に書いてあります。こういったようなものというのは、単一のプローブだけではなかなか真に迫ることが難しくて、例えば複数プローブを併用して情報を取得するような、そういうことが必要だろうというふうに考えています。すなわち、上に書いてありますけれども、具体的な研究開発課題としては、既存技術よりも高い計測分解能を実現する計測手法であるとか、複数プローブを併用して機能に迫る計測・解析手法の開発というものが考えられて、機能の理解を実現するであるとか、あとは、新しい手法ができますので、新しい科学分野の創出にもつながるだろうというふうに考えています。
 (資料3の)15ページ目ですけれども、研究開発課題の4番というのは、データ科学に立脚した計測技術の開発というものになります。右側に例が書いてありますけれども、これは超解像技術の一つであります単粒子解析法というものを例に取った概念図になっています。左側の一番上ですけれども、このような計測とか解析の高度化につながるようなデータ科学技術というのも当然必要ですし、2つ目と3つ目ですけれども、計測の高効率化とか解析の高効率化につながるデータ科学技術というものも当然必要になってきます。こういったようなものは、次世代オペランド計測というのでは非常に重要だろうというふうに考えていて、重要な研究開発課題であると考えています。
 次に(資料3の)16ページ目、次世代オペランド計測を実現するための推進方策になります。(資料3の)17ページ目からが推進方策について我々が書いたものになっています。ちょっと時間の関係上、はしょって御説明いたしますけれども、提案内容としては4つの項目を掲げています。
 まず1番目というのが、新たな科学の開拓や社会的課題の解決に向けた分野融合・連携というものになっています。具体的には計測技術分野間の融合・連携であるとか、計測技術と各研究開発分野であるとか、データ科学技術、シミュレーションといったようなものの融合・連携というものが重要であるというふうに考えています。推進方策としては、その例が下側に書いてありますけれども、ニーズとシーズをつなぐコーディネーターを含むような研究開発プラットフォームや広域リサーチリンケージなどの仕組みであるとか、分野融合研究を進めるためのファンドの創設や活用であるとか、あとは、異分野の研究者たちが集う場、学会とかワークショップ、それから拠点なども含まれると思うのですけれども、そういったようなものの構築・活用などが重要だろうというふうに考えています。
 それから2番目ですけれども、計測インフォマティクスの導入によるデータ科学プラットフォーム化というのも重要だというふうに考えていて、これはデータ科学技術の計測への積極活用というものを目指したものになっています。下側に方法の例が書いてありますけれども、計測インフォマティクスに関わるプロジェクトの研究課題の拡大・強化であるとか、マテリアルDXプラットフォームと同期・連携をした取組などが考えられると思っています。
 次、(資料3の)18ページ目になりますけれども、先ほどからお話たくさん出ていますが、人材育成・確保というのも当然大事だと我々は認識しています。具体的には、計測技術とか、特にデータ科学分野というのは人材不足が顕著であるというふうに言われていまして、こういった分野の人材不足の解消というものが直近の課題であろうというふうに考えています。推進方法としては、下側に書いていますけれども、人材育成型拠点プログラムの創設や活用であるとか、また、ここでもありますけれども、異分野の研究者たちが集うような場というのも必要ですし、また、新しい技術開発にチャレンジしようとすると、なかなか成果が出なくて、なかなか挑戦しにくい、頑張りにくいというようなことが起こるのですけれども、そういったものがしやすくなるような評価基準の設定であるとか、さらには、複数の研究開発領域が分かるような人材を育成するための複数学位取得を促進するような評価方法なんかも重要ではないかというふうに我々は考えています。
 最後、(資料3の)19ページ目になりますけれども、こちらは最初に1個残していましたギャップのDというものです。研究開発者にとって利便性の悪い計測・解析技術というものを解決するための推進方法になりますけれども、4番、ユーザーの利便性を考慮した計測・解析システム構築というものを掲げさせていただいています。具体的には、ユーザーが気楽に使えて、計数とか解析のハイスループット化が容易になるような自動計測・解析システムの構築であるとか、遠隔地ユーザーのアクセスが容易になるようなリモート計測・解析システム構築であるとか、さらには、一番下にありますけれども、大学とか各研究機関や各研究室レベルで所有できるようなもので、研究開発ニーズに対応しやすいようなオペランド計測装置の開発というのも重要だろうというふうに考えていて、こういう推進方法を進めていく必要があるのではないかと考えています。
 最後に、次世代オペランド計測に関する文科省事業ということで、資料を何枚か用意しています。
 (資料3の)21ページ目になりますけれども、我々がプロポーザルを出したばかりなんですが、既に事業がある程度進んでいるものがありまして、まず最初は、CRESTの未踏物質探索、それから、さきがけの未来材料というようなもの。これは今年度から始まった領域ですけれども、戦略目標の元素科学というものに対応したものになっています。真ん中の右下辺りに赤い枠で囲んでありますけれども、この戦略目標については、オペランド計測技術が最近、発展が著しいということで、それを重視するというものになっています。
 それから、次のページ(資料3の22ページ)ですけれども、未来社会創造事業 探索加速型「共通基盤領域」というようなものになります。これは以前からの継続事業になりますけれども、真ん中辺りに赤枠で囲ってありますが、優先的に提案を求める課題ということで、今年度は2つの項目が立ててありますが、いずれもこれはオペランド計測を意識したものになっています。
 最後(資料3の)23ページ目、「終わりに」になりますが、我々CRDSでは、物性科学であるとかデバイス開発からバイオ・ライフサイエンスにおける幅広い分野において、次世代型のオペランド計測というのが今後大きく貢献していくだろうというふうに考えています。2つ目のポツですけれども、次世代オペランド計測の実現に向けた施策化が、今お話ししたとおり始まっているのですけれども、まだまだ足りているとは思っていなくて、今後包括的な施策による強力な後押しが必要だろうというふうに考えています。量研室の萩谷補佐の方から御説明ありましたけれども、今後構築に向けて検討されているプラットフォーム事業などと連携した形で推進していくことが望ましいのではないかというふうに考えています。
 最後のポツですけれども、分野融合・連携であるとか人材育成を進めるためには、計測分野だけではなくて、応用分野やデータ科学、それからシミュレーション分野の研究開発者の参入が必要だというふうに考えています。こういったような取組を我々CRDSとしても今後進めていきたいと思っていますので、御理解、御支援のほどよろしくお願いしたいというふうに思います。
 すみません、お時間超過しましたけれども、以上になります。ありがとうございました。
【小杉主査】 ありがとうございました。ちょっと時間が押していますが、計測技術の発展の中では、今、時代の要請で、オペランド計測、あるいは時間のファクターも入れた多次元計測とかマルチプローブとか、いろんな言い方はあるのですけれど、進んでいるところかと思います。この委員会の委員の方もいろいろ、オペランド計測を直(じか)にやっておられる方、触媒、あるいはタイヤとか二次電池とか、その辺の研究者もおられますので、いろいろ議論があるかと思いますが、近藤委員から手が挙がっているのでしょうかね。何か御意見ございますか。
【近藤委員】 すみません、これは手を挙げたつもりではなかったのですけど、今お聞きして、いろいろ大事なポイントをしっかり押さえられて進められているなというふうに思いました。特にモデル形をつくるところが大事だというような指摘、そのとおりだというふうに思いましたし、また現象の理解のモデル化も大事で、それらはやっぱり人がすることですので、道具を作っていくということと、それを使う人、これらは両輪なのだと思うのですね、このオペランドにおいても。ですので、そういうことも踏まえて御提案されているようで、そういうふうに理解いたしまして、大変心強く思いました。是非お進めいただければというふうに思います。
【赤木フェロー】 コメントありがとうございます。
【小杉主査】 ほかに、ちょっと時間がないのですけど、一言とか。特にございませんか。
 それでは、またこの手の話は今後も議題になるかと思いますし、JSTとの関係でいろいろ皆さんも関わっていくところかと思いますので、今後よろしくお願いします。特に量子ビームの利用という観点ですね。
 では、最後の議題(5)、その他、事務局から連絡等ございますでしょうか。
【萩谷補佐】 本日は御議論いただきましてありがとうございました。時間も超過しておりますので、次回の量子ビーム小委員会の御連絡だけさせていただきます。
 次回の量子ビーム利用推進小委員会は、9月から10月頃の開催を見込んでおります。追って委員の皆様方に日程調整の御連絡をさせていただきます。開催方法につきましても改めて御連絡させていただきます。
 また、本日の会議の議事録につきましては、作成次第、委員の皆様にメールにて御確認いただき、議題(1)に係る箇所を除いて、文部科学省のウェブサイトに掲載させていただきます。本日の配付資料につきましても、後日、文部科学省のウェブサイトに公開いたします。
 以上でございます。
【小杉主査】 ありがとうございました。委員の方、何か言い忘れたところがないということであれば、終わりたいと思いますけど、よろしいでしょうか。
 それでは、以上をもちまして第11期第41回の量子ビーム利用推進小委員会を閉会したいと思います。本日はどうもありがとうございました。

―― 了 ――

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